JP2007038225A - 鋼管内面の塗装装置及び塗装方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】伸縮性を有するゴム等の素材で作られた風船1と、その風船を覆う変形自由度が高い柔軟な素材で作られた袋2からなり、風船の気体出入孔3に接続したホース4を塗装対象鋼管5の外まで導き、外部に設置した気圧調整装置によりホース4を通じて風船内の気体を出し入れして、対象鋼管の径や形状の変化に応じて風船1の大きさや形状を変化させ、覆っている袋2を介して風船1が対象鋼管5の内面に適切な圧力を与えつつ移動することにより塗装を行うことを特徴とする鋼管内面の塗装装置及び同装置を吸引法又は押込法により作った気流に乗せて、あるいは、ロープによる牽引により移動させて行う鋼管内面の塗装方法。
【選択図】 図1
Description
送電用の鉄塔を例にとると、高さは平均で70m、高いものは200mに達するものもある。その柱を構成する鋼管は 例えば、鉄塔上部で口径150mmから200mm、鉄塔底部では口径400mmから450mmで、その間を径が順に大きくなる何種類かの管をつないだ異径管を成している。
これらの鋼管は、厳しい天候にさらされているので建設から長期間経過すると錆や腐食の発生がさけられない。 強度の低下を防ぎ、長期間の使用を確実なものとするためには、定期的に再研磨して、塗装をし直すことが必要である。
このような小さい開口では、鋼管の口径に見合った大きさのブラシやピグを出し入れすることは不可能であり、配管系統で使われてきた従来の方法が使えない。
例えば、いくら弾性のある素材でできたピグを用いても、数%を越える対象鋼管の口径の変化に対しては対応できないので、それを越える口径の変化に対しては適切な研磨や塗装を対象鋼管の全域に渡って行うことができなかった。
変形自由度が高い柔軟な素材からなる袋は、風船の変形に応じて自らも変形し、風船の外側を覆い続ける。
風船への気体の出し入れは、風船に設けられた気体出入孔に接続したホースを介して対象鋼管の外部に設置した気圧調整装置により気体を送り込み、又は、気体を外部に放出して行う。
この状態を保ちながら風船を対象鋼管の中を移動させることにより、風船を覆う袋は対象鋼管の内面に適切な圧力を加えつつ擦ることになる。
袋の材質として塗装に適したものを選択し、塗料を風船の前方にあらかじめ挿入することにより、この圧力と動きを活用して塗装作業をすることが出来る。
しかも、風船内の気体を抜けば、それを覆う袋もろとも小さく収縮するので、本装置を対象鋼管内に挿入する作業、あるいは、本装置を対象鋼管から取り出す作業は、ごく小さな開口を通して行えるので、対象鋼管へ強度的な負担をかけないという効果を有する。
また、風船内の気圧は一つの塗装工程に対して一定の値でなく、対象鋼管の内径に対応して変化させたり、塗装の状況に応じて変化をさせたりすることも容易であり、さらに効果的な作業をすることができる。
高い耐摩耗性を有するものとしては樹脂強化材として用いられる強化繊維、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が、塗料の刷毛塗り効率の高い素材としては従来塗装用ローラーの素材として使われてきたアクリル、ポリエステル等が考えられる。使用する塗料に合わせてこれらから選定するなり、これらを組み合わせて使用する。
しかも、風船内の気体を抜けば、それを覆う袋もろとも小さく収縮するので、本装置を対象鋼管内に挿入する作業、あるいは、本装置を対象鋼管から取り出す作業は、ごく小さな開口を通して行えるので、対象鋼管へ強度的な負担をかけないという効果を有する。
なお、本装置による塗装は、円筒状の鋼管だけでなく角形鋼管においても可能であり、また、対象鋼管の一部に異形の部分がある場合にも可能である。さらに、分岐や合流のある配管系統にも適用できる。
また、ロープで牽引する方法は、対象鋼管のある特定の部分のみ繰返しならしライニングを行いたい場合に、ロープの繰り出し量を調整することにより容易に装置をその特定部分に導くことができるという効果を有する。
しかも、風船内の気体を抜けばそれを覆う袋もろとも小さく収縮するので、本装置を対象鋼管内に挿入する作業、あるいは、本装置を対象鋼管から取り出す作業は、ごく小さな開口を通して行えるので、対象鋼管へ強度的な負担をかけないという効果を有する。
図1は、本発明の鋼管内面の塗装装置の実施例の構成を示す断面図、図2はロープによる牽引を用いた本発明の塗装方法の説明図、図3は吸引法による搬送とロープによる牽引を併用した本発明の塗装方法の説明図である。
伸縮性を有するゴム、合成樹脂、あるいは、それらと同等な素材で作られた風船1と、その風船を覆う変形自由度が高い柔軟な素材で作られた袋2からなり、風船の気体出入孔3に接続したホース4は塗装対象鋼管5の外部まで導かれ、外部に設置された気圧調整装置(本図には図示されていない。)につながっている。
気圧調整装置によりホース4を通じて風船1内の気体を出し入れして、対象鋼管5の径や形状の変化に応じて風船1の大きさや形状を変化させ、覆っている袋2を介して、対象鋼管5の内面に対して塗装するのに適切な圧力を常に加える。
対象鋼管5の口径が変化しても、風船1内の気圧を気圧調整装置により維持することにより、口径の変化に応じて風船の径も変化し、常に適度な接触部分9を持ちうるように風船1の形状や径を事前に選定しておく。
鉄塔15の柱を構成する鋼管16は、鉄塔上部での口径が150mm、鉄塔底部での口径が400mmで、その間を径が順に大きくなる数種類の鋼管でつないだ異径管である。鉄塔上部は大きな開口16aがあるが、強度上の制限から鉄塔底部には小さな開口16bしかない。
ホース4は気圧調整装置6に接続されている。気圧調整装置6は、気体を風船に送り込む圧縮機6a、気体を逃がす調節弁6b、気圧を検出する圧力計6c、その信号を受けて調節弁を制御する制御装置6dにより構成される。
ロープ8bは鉄塔底部に設けられたウインチ17bに接続されている。
気圧調整装置6を起動し、塗装装置13の風船の中の気圧を塗装に適した値に調節する。続いて鉄塔上部より適量の塗料21を入れて準備作業は完了する。
なお、塗料21は鋼管16の内面に塗るに適した全量を1回に投入するのではなく、塗装の状態を見ながら数回に分けて投入することになろう。
まず、風船に気体を入れずしぼんだ状態の塗装装置14を鉄塔底部の開口16bを通して鋼管16の中に挿入したあと、事前にホース4を介して接続されている気圧調整装置6を起動し、塗装装置14の風船の中の気圧を塗装に適した値に調節する。続いて、鉄塔上部より適量の塗料21を入れて準備は完了する。なお、塗料21は鋼管16の内面に塗るに適した全量を一回で投入するのではなく、塗装の状況を見ながら数回に分けて投入することになろう。
気圧調整装置6で塗装装置14の風船の中の気圧を常に塗装に適した値に調整することにより、緻密で均一な塗装を行うことが出来る。
なお、吸引法や押込法により対象鋼管の中に気流を作り、塗装装置を搬送しながら鋼管内の塗装を行う方法については、特開2000−334363「合流又は分岐配管の更生装置と更生方法」や特開2001−191045「管内清掃用又は塗装用ピグ及びその使用法」に詳説されている。
吸引法による搬送方向と逆の方向に塗装装置14を動かす手段を確保することにより、一旦塗装作業をしながら鉄塔上部に搬送された塗装装置14を鉄塔底部に戻して、繰返し塗装作業を行わせたり、ウインチ17bによりロープ8bの繰り出し量を加減して塗装しにくい箇所での塗装装置14の往復運動をさせることができ、より緻密で均一な塗装を行うことが出来る。
2 袋
3 気体出入孔
4 ホース
5 塗装対象鋼管
6 気圧調整装置
6a 圧縮機
6b 調節弁
6c 圧力計
6d 制御装置
7a、7b 固定金具
8a、8b ロープ
9 接触部分
13、14 塗装装置
15 鉄塔
16 柱を構成する鋼管
16a、16b 開口
16c 配管又はダクト
17a、17b ウインチ
18a、18b センタリング・プーリー
19 塗料受止装置
20 吸引装置
21 塗料
Claims (3)
- 大きく径の異なる異径管を組み合わせた鋼管や両端に充分大きな開口を作れない鋼管の内面を塗装する塗装装置であって、伸縮性を有するゴム、合成樹脂、あるいは、それらと同等の素材で作られ、膨張したときには塗装対象配管の最大径の部分の内面に接触するに十分な大きさを有する風船と、該風船を覆う変形自由度が高い柔軟な素材で作られた袋からなり、該風船の気体出入孔に接続したホースを該塗装対象鋼管の外まで導き、外部に設置した気圧調整装置により該ホースを通じて該風船内の気体を出し入れして、該塗装対象鋼管の径や形状の変化に応じて該風船の大きさや形状を変化させ、覆っている該袋を介して該風船が該塗装対象鋼管の内面に適切な圧力を与えつつ移動することにより塗装を行うことを特徴とする鋼管内面の塗装装置。
- 前記袋が耐摩耗性を有し、かつ、塗料の刷毛塗り効果の高い素材のネットからなることを特徴とする請求項1記載の鋼管内面の塗装装置。
- 前記塗装対象鋼管の中で、請求項1又は請求項2に記載の鋼管内面の塗装装置を吸引法又は押込法により作った気流に乗せて、及び/あるいは、ロープによる牽引により、移動させることにより該塗装対象鋼管の内面を塗装する方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006298519A JP2007038225A (ja) | 2006-11-02 | 2006-11-02 | 鋼管内面の塗装装置及び塗装方法 |
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JP2006298519A JP2007038225A (ja) | 2006-11-02 | 2006-11-02 | 鋼管内面の塗装装置及び塗装方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114472120A (zh) * | 2022-02-25 | 2022-05-13 | 华博管业有限公司 | 一种适用于不锈钢弯头管件的内壁防腐工艺 |
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-
2006
- 2006-11-02 JP JP2006298519A patent/JP2007038225A/ja active Pending
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