JP2001259558A - ピグ及びその使用法 - Google Patents

ピグ及びその使用法

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JP2001259558A
JP2001259558A JP2000073276A JP2000073276A JP2001259558A JP 2001259558 A JP2001259558 A JP 2001259558A JP 2000073276 A JP2000073276 A JP 2000073276A JP 2000073276 A JP2000073276 A JP 2000073276A JP 2001259558 A JP2001259558 A JP 2001259558A
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cleaning
painting
pipe
cylindrical
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JP2000073276A
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English (en)
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Kiminori Furukawa
公規 古川
Rika Urabe
理香 卜部
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U Shin Ltd
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YUSHIN BIRU SERVICE KK
Yuhshin Co Ltd
Yuhshin Seiki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】筒状の対象物であれば、断面の形状が円形で無
くても、また、その断面形状や口径が途中で変化して
も、内面の清掃又は塗装を行い得るピグ及びその使用法
を提供することである。 【解決手段】 内面を清掃又は塗装をする筒状の清掃・
塗装対象物1の内法寸法の3%から30%の平均寸法を
有するピグであって、清掃・塗装対象物の当該内面に接
する面、あるいは、接する部分が限定されない構成を有
し、かつ、当該清掃・塗装対象物の中を移送される際に
進行方向に対し姿勢が固定されないことを特徴とする清
掃用又は塗装用ピグ3、および、多数個の当該清掃用又
は塗装用ピグ3を同時に、筒状の清掃・塗装対象物1の
中を吸引工法又は圧送押出工法により移送することによ
る当該対象物の内面の清掃又は塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、筒状の対象物の内
面を清掃又は塗装するピグ及びその使用法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】配管の内面をピグを使って清掃や塗装を
する技術は実用段階にあり、ピグの形状や構成あるいは
その移送方法について実地に即した技術の改良や開発が
図られている。従来、一般に使用されている清掃用ピグ
にあっては、配管内を移動しながらその側面を管内面
に、あるいは、管内面に付着・堆積した錆、腐食生成
物、堆積物等の内面にこすり付けることにより研削や研
磨を行う。したがって、ピグの側面を有効に内面に押し
付けて効率よく研磨・研削を行うためには、対象配管の
内径に、あるいは、堆積物等により配管の有効な内径が
本来の配管内径より極めて小さくなっている場合にはそ
れを考慮した有効内径に、ほぼ等しい径のピグが使用さ
れるのが普通である。
【0003】また、従来、一般に使用されている塗装用
ピグにあっては、その進行方向の前方にあらかじめ所要
量の塗料を挿入し、ピグはその塗料を押しながら前進
し、配管内面に塗料を押し付けるようにして塗装作業を
行う。この場合にも、挿入された塗料が配管の途中で余
分に残らないように推し進め、かつ、配管内全周に均一
な塗装を施すために、対象配管の内径にほぼ等しい径の
ピグが使用されるのが普通である。
【0004】上記のような使い方をするため、従来の清
掃用又は塗装用ピグは対象配管の有効内径にほぼ等しい
径の円柱部分を主体としてその一端にガイドをかねた円
錐又は円錐台部分を組み合わせた構成を採ることが多
く、対象配管内を常にその円錐又は円錐台部分を進行方
向に向けて移動する、すなわち、移送される際に進行方
向に対し姿勢が固定されているのが普通である。また、
清掃・塗装対象である配管内面に接する部分はその円柱
部側面に限定されていた。
【0005】このようなピグの使用方法は、円筒形の一
般的な配管、特に、配管口径が全長にわたってあまり変
わらない円筒形配管では特段の問題が無いが、円形以外
の多角形や長方形等の断面形状をなす配管、いわゆる異
形配管や、断面形状が途中で変化する配管、また、円形
断面であっても途中で大きく口径が変化する配管には有
効でない。
【0006】出願人は、先に特願2000−5774号
にて、対象配管の有効内径の50から90%、望ましく
は70から85%の外径の円柱部を有する清掃用又は塗
装用ピグを開示した。この発明によれば、一つのサイズ
のピグである幅の有効内径を有する配管を対象にできる
ことから、途中で口径がその幅の中で変化する配管系統
においても適用が可能である。しかし、その幅を超える
有効内径の変化や、異形配管や断面形状が途中で変化す
る配管には、適用に限度が生じる。
【0007】一方、異形配管や、途中で有効内径や断面
形状が大きく変化する配管、すなわち、筒状物であって
内面を清掃や塗装したい対象物は、各種ダクト、鉄塔、
鉄骨構造物等の形で数多く存在する。例えば、高い四脚
の鉄塔を構築する場合、地面から4本の大口径のパイプ
材を立ち上げ、中段部はそれを中口径のパイプ材に、さ
らに上段部は小口径のパイプ材に順次フランジや溶接で
繋いで四脚を構成する。一つの脚に注目すれば、途中で
口径が大口径から中口径、さらに小口径に変化する筒状
物である。この脚に経年的に雨水が沁み込み内面に錆を
発生させる事態が生じた場合、この鉄塔の寿命を維持す
るためには内面を清掃して錆を取り除き錆止め塗装を施
したい。しかし、上述の従来のピグでは一つのサイズの
ピグで脚の全長に渡ってカバーすることはできず、パイ
プ材の口径毎に作業範囲を区切って、それぞれの口径に
対応する寸法のピグを選んで作業を繰り返さねばならな
い。
【0008】この他にも、角パイプを組み合わせて構成
された管路、パイプ材を繋ぐときの合わせの便宜のため
にパイプ材の内面にガイド用の棒鋼を数箇所溶接して外
見上は円形状のパイプであるが内面的には棒鋼の分だけ
部分的に内側に飛び出している非円形の管路、補強や整
流の目的で内側にステーやガイドベーンを有し内側の流
路としてみれば部分的に半円形や四分円形の流路を有す
る管路等、従来のピグでは対応が困難、あるいは、対応
が不可能な場合は多い。
【0009】このような筒状の対象物の内面を清掃する
方法として、研磨用の砂を圧送押出工法等で対象物の中
を通す方法がある。砂であれば、流路の形状やその変
化、あるいは、口径の変化にも対応して流れ、ある程度
の研磨効果を期待できるが、その効果は砂そのものの性
状や特性に支配され、十分な結果は得られていない。ま
た、砂を使って塗装を行うことはできない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、筒状の対象物であれば、断面の形状が円形
で無くても、また、その断面形状や口径が途中で変化し
ても、内面の清掃又は塗装を行い得るピグ及びその使用
法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、内面を清掃又
は塗装をする筒状の清掃・塗装対象物の平均内法寸法の
3%から30%の平均寸法を有するピグであって、清掃
・塗装対象物の内面に接する面、あるいは、接する部分
が限定されない構成を有し、かつ、清掃・塗装対象物の
中を移送される際に進行方向に対し姿勢が固定されない
ことを特徴とする清掃用又は塗装用ピグである。また、
本発明は、球形、正多面体、あるいは、それらに類似す
る平面と曲面の組み合わせからなる形状を有する上述の
清掃用又は塗装用ピグである。
【0012】さらに、本発明は、多数個のこれら清掃用
又は塗装用のピグを同時に、筒状の清掃・塗装対象物の
中を吸引工法又は圧送押出工法により移送することによ
る対象物の内面の清掃又は塗装方法である。また、本発
明は、上記の清掃・塗装方法であって、筒状の清掃・塗
装対象物の内断面積に応じて移送用の空気量を途中で増
加することを特徴とする清掃・塗装方法である。
【0013】従来のピグ、すなわち、対象配管の有効内
径にほぼ等しい径を有し対象配管の中を基本的には1個
だけ移送されるピグとは異なり、対象物の内法寸法に比
べて十分小さいピグを多数個同時に対象物の中を移送す
ることにより清掃又は塗装を行うものである。本ピグ
は、吸引工法や圧送押出工法の気流に乗って、自由に回
転したりぶっつかり合いながら移送され、対象物の内壁
に強い勢いで衝突し、あるいは、内壁に自らを強くこす
り付けることにより清掃を行う。また、事前に本ピグの
表面に塗料を塗布したり、あるいは、ピグを含侵性の材
質で作り事前に塗料を含侵させておいて、吸引工法や圧
送押出工法の気流に乗せて移送することにより、対象物
の内面の塗装をすることができる。
【0014】本発明のピグは自由に回転したりぶっつか
り合いながら移送されるので、清掃・塗装対象物の清掃
又は塗装をされる内面に接するピグの面、あるいは、ピ
グの部分は従来のピグのように円柱部側面に限定され
ず、ピグが内面に衝突する、あるいは、内面に自らを擦
りつける姿勢によって、そのどの面、あるいは、どの部
分でも、清掃・塗装対象の内面に接し、清掃又は塗装に
寄与する。したがって、従来のピグのように、移送され
る際に進行方向に対して姿勢が固定されることもない。
【0015】清掃・塗装対象物の内法寸法に比べて3%
から30%の平均寸法を有する小さなピグであるから、
清掃・塗装対象物の内断面が円形でなくても、また、途
中で断面形状や内法寸法が変わることがあっても、さら
には、清掃・塗装対象物のなかにステー等の内臓物が有
っても、流路の形状に応じて動きを変えて移動し、内臓
物を含めて筒状の対象物の内面の隅々まで清掃又は塗装
を行うことができる。ピグの寸法の選定に当たっては、
上述の範囲内のサイズで、清掃・塗装対象物のどの断面
をとっても気流に乗って自由に通り抜け得るほど小さい
ことが必要である。また、清掃・塗装対象物の断面にコ
ーナー部や狭隘部がある場合は、その部分にも接近でき
るように小さいものが選ばれる。逆に、清掃・塗装対象
物の内断面がスムースな円形である場合には、比較的大
きなものを選んでも問題がない。
【0016】本発明のピグは、従来のピグに多かった円
柱部分を主体としてその先にガイドをかねた円錐又は円
錐台部分を設けた形状、すなわち、ピグの移動方向に対
し指向性を持った形状ではなく、指向性のない、球形、
正多面体、あるいは、それらに類似する平面と曲面の組
み合わせからなる形状を有する。気流に乗って自由に回
転したりぶっつかり合いながら移送されるものであるか
らである。それらに類似する形状とは、平面や曲面を組
み合わせてなり全体として球形や正多面体に類似する非
指向性の形状を言い、さらに、これらに清掃用、あるい
は、塗装用のアタッチメントを取り付けたものを言う。
【0017】本発明では、ピグの材料や構成は問わない
が、従来開発されてきた各種素材、ピグ本体の構造、研
削や研磨の対象となる付着・堆積物の性状に応じて表面
に取り付けられるアタッチメント等が広く利用できる。
したがって、研磨用の砂のように、素材そのものの特性
によりその効果が決まるのではなく、付着・堆積物の状
況に応じて、また、塗料の性状に応じて、従来ピグに関
し開発されてきた素材、あるいは、構成の中から最適な
ものを選定し活用することができる。
【0018】本発明の清掃・塗装方法を採用する場合、
清掃・塗装対象物の流路の各断面における移送用空気の
量、あるいは、流速が清掃や塗装の結果に影響を与え
る。例えば、塗装の場合、流速が早すぎても、遅すぎて
も、均一な塗装結果が得られず、どの断面においてもあ
る幅の適正範囲に流速を保つことが良い塗装結果を得る
ために必要である。したがって、清掃・塗装対象物の内
断面積が大幅に異なるときには、ある部分で流速を適正
にしても、他の部分では流速が適正範囲からはずれてし
まうと言う問題が生ずる。
【0019】そこで、内断面積が途中で大きく増加、又
は、減少する清掃・塗装対象物にあっては、吸引工法あ
るいは圧送押出工法のいずれにおいてもその移送用空気
を内断面積の小さい方から大きい方へ向かって流すこと
とし、吸引工法の場合には流路の途中に制御弁を設けた
外気の吸引ラインを設け、圧送押出工法の場合には流路
の途中に圧送空気の一部をバイパスして繋ぎ込む制御弁
を設けた押込みラインを設けることにより、制御弁を調
整して移送用空気量を内断面積の増加を勘案して増加さ
せることにより、どの断面においても清掃又は塗装に適
した範囲に流速を保つことができる。内断面積の変化の
大きさによっては、吸引ライン又は押込みラインを複数
個設けることも可能である。
【0020】本発明のピグ及び本発明の清掃又は塗装方
法により、筒状の対象物であればその内断面形状が円
形でなく異形であっても内面の清掃や塗装が可能とな
り、筒状の対象物であれば内断面形状や内法寸法が途
中で変化しても内面の清掃や塗装が可能となり、筒状
の対象物のなかにステー等の内臓物が有っても、それを
含めて内面の隅々まで清掃又は塗装を行うことができ、
筒状の対象物の内断面積が大幅に変化しても常に清掃
や塗装に適した範囲内に移送用の空気速度を保つことが
でき、さらに、研磨砂のように素材そのものの性状に
左右されず、個々のケースの清掃や塗装に対して最適な
素材や構成を適用できると言う効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明をする。なお、本発明はかかる実施
の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造
に種々の変更を加えて良いことは言うまでもない。図1
は本発明のピグ及びその使用法を適用した実施例1の全
体構成を示す説明図、図2は清掃・塗装対象物の流路の
途中に異形の部分がある場合の説明図、図3は本発明の
ピグ及びその使用法を適用した実施例2の全体構成を示
す説明図、図4は本発明のピグの実施例を示す説明図で
ある。
【0022】
【実施例1】本実施例は、図1に示すようにサイズの異
なるパイプ材で構成された鉄塔の脚に本発明の清掃及び
塗装方法を適用したものであり、特願平11−1521
38号に詳述している吸引工法を採用した場合を示して
いる。一本の脚1を構成するパイプ材11,12,1
3,14は、それぞれその口径が200mm、150m
m、100mm、80mmであり、レデューサ15,1
6,17を介してフランジや溶接で繋がれ、脚1全体と
して口径が大きく変化する円形の筒状の管路を形成して
いる。4本の脚1を相互に梁18やブレース19で繋ぐ
ことにより鉄塔が形成されている。
【0023】本実施例では、脚1の清掃及び塗装作業を
吸引工法を使用して行うために、脚の根元部分にピグの
導入ダクト21を仮設し、導入ダクト21の上流側にピ
グ挿入部22を介してピグ移送用の空気を取り入れる吸
入弁23を設置する。使用するピグの比重から考えて、
導入ダクト21からピグが導入された際に、移送空気の
流れからはずれて脚1の下部にピグが停滞する恐れがあ
る場合には、調整弁を有する吸込み管20を設けて適量
の空気を取り入れ、ピグを導入する前に上向きの空気流
を作っておいてピグの浮上を助けることも考えられる。
一方、脚の先端部分には排出ダクト25を仮設し、その
後流側にピグ受止装置26、吸い込み側の圧力を調整す
る圧力調整弁27、さらに、集塵装置28を介して吸引
装置29を設置する。
【0024】清掃又は塗装作業を行うには、直径24m
mから6mmの清掃用又は塗装用のピグ3を多数個、例
えば、20個から300個用意する。直径の24mmか
ら6mmは、最も口径の大きいパイプ材11に対しては
12%から3%、最も口径の小さいパイプ材14に対し
ては30%から7.5%に相当する大きさである。
【0025】まず、用意したピグをピグ挿入部22に3
aの状態で挿入する。吸入弁23を閉じたまま吸引装置
29を起動し、脚1の中を負圧にする。負圧が立った
後、吸入弁23を微開し、取り入れ量を調整しながら外
気を導入する。取り入れ量の調整は圧力計24の指示
を、別途実験して求めた適正値に合わせるように行う。
取り入れられた空気は脚1の中を吸引装置29に向かっ
て流れる。ピグはその気流に乗って3bの状態で自由に
回転したりぶっつかり合いながら移送され、脚1の内壁
に強い勢いで衝突し、あるいは、内壁に自らをこすりつ
けながら進行する。
【0026】清掃用のピグでは、その本体を研磨・研削
に適した材料で構成するなり、その外面に研磨・研削に
適した素材を貼り付けたり、付着物や堆積物の性状や量
によっては適当な研磨・研削用のアタッチメントを取り
付けたものを使用し、上述の内壁への衝突力や内壁をこ
する力により清掃作業を行う。また、塗装用のピグで
は、事前にピグの表面に塗料を塗布したり、あるいは、
ピグを含侵性の材料で作り事前に塗料を含侵させておい
て、脚1の中を移送することにより、上述の内壁への衝
突力や内壁をこする力により塗装作業を行う。
【0027】清掃・塗装対象物たる脚1の内法寸法に比
べて十分小さい寸法のピグを使用することにより、大口
径部分11から小口径部分14までの全域を一回で通し
て清掃又は塗装作業ができる。また、レデューサ15,
16,17部分においても、ピグが流路の形状の変化に
応じて動くので、直管部と何ら変わることなく清掃又は
塗装が行える。清掃又は塗装を終えたピグは、排出ダク
ト25を通ってピグ受止装置26に至り回収される。脚
1の内壁から剥離した錆等は気流に乗って運ばれ、ピグ
受止装置26や集塵装置28で回収される。
【0028】図2は、清掃・塗装対象物の流路の途中に
異形の部分がある場合の説明図である。図2(a)は、
円形の筒状対象物41のなかに補強のためのステーや整
流のためのガイドベーンがはいっているときに本発明の
清掃又は塗装方法を適用した場合である。直交して組み
合わされた2枚のステー又はガイドベーン42が筒状対
象物41の中を四分する形で組み込まれている。この部
分は流路としては四分円状となるので、筒状対象物41
の有効内径にほぼ等しい径を有するピグを使用した従来
の工法はここでピグが停滞してしまい適用が不可能なケ
ースである。
【0029】本発明のピグ3を適用すれば、気流に乗っ
て移送されてきたピグはステー又はガイドベーン42の
ところで方向を変えてすり抜け、あるいは、ぶっつかっ
て跳ね、その衝撃力あるいはこする力でステー又はガイ
ドベーン42も他の内壁と同様に清掃又は塗装をして飛
び去っていく。すなわち、ステー又はガイドベーン42
が作業の邪魔にならないばかりか、ステー又はガイドベ
ーン42も含めて清掃又は塗装が一遍に行い得ると言う
効果が生じる。
【0030】図2(b)は、円筒形の筒状対象物がパイ
プ材43,44を溶接45で継ぎ合わせて構成されてお
り、その突合せ溶接を行うにあたって、合わせのガイド
として棒鋼46を一方のパイプ材43内面に数箇所にわ
たり溶接47であらかじめ取り付けておいた場合を示
す。数箇所の棒鋼46を他のパイプ材44にはめ込むよ
うにすれば、簡単に両パイプ材の合わせができるので、
一般に良くつかわれる工法である。溶接45が終了した
あと、特段の要求がない限り棒鋼46は取り払われず、
そのまま残存するので、この部分のみ、筒状対象物の断
面は円形ではなく、棒鋼の分だけ内側に出っ張ってい
る。
【0031】この場合において出っ張りが内径に比べて
相対的に大きい場合は、従来型のピグにとっては通過の
妨げになる一方、棒鋼46の付近は十分に清掃されなか
ったり、塗装が均一にできない場合があった。しかし、
本発明のピグを使用すれば、通過に何ら問題ないばかり
か、比較的小さなピグを使用することにより、棒鋼46
付近のコーナー部、あるいは、狭隘部にも十分清掃や塗
装が行き渡るという効果が生じる。
【0032】
【実施例2】本実施例は、図3に示すようにサイズが大
幅に異なるパイプ材を繋いで構成された配管系統に本発
明の清掃及び塗装方法を適用したものである。説明を簡
潔にするために実施例1と異なる部分についてのみ詳細
に説明する。また、実施例1と同じ機能を有する構成要
素には同じ参照番号を付してある。
【0033】清掃・塗装対象である配管系統50は、口
径200mmの主管51がT継手52により口径150
mmの枝管53,54に枝分かれし、さらに枝管53は
T継手55により口径150mmの枝管57と口径50
mmの枝管56に分かれている。この主管51から枝管
53を経て枝管56までを一気に本発明のピグを使用し
て吸引工法によって清掃又は塗装をする場合を考えてみ
る。
【0034】内断面積を比較してみると、枝管56に対
し主管51では15倍、枝管53では8.6倍である。
一方、枝管53に対し主管51は1.7倍と比較的近
い。枝管56に対し適正な流速を得られる量の空気を吸
引装置29の吸引力により吸入弁23から取り入れ、ピ
グ挿入部22に挿入したピグをピグ受止装置26に向け
て移送をしても、移送空気の流速は枝管53において
8.6分の1、主管51においてはわずか15分の1に
なってしまい、適切な流速とはなりえない。
【0035】そこで、内断面積が急に大きくなる枝管5
3の入り口に制御弁58を有する吸引ライン59を仮設
し、枝管53及び主管51にとって適切な流速範囲に入
る空気量と吸入弁23から取り入れる空気量との差の分
だけ空気を取り込む。吸入弁23から取り込まれた空気
流に乗って移送されてきた本発明のピグ(図3には図示
されていない。)吸引ライン59から取り入れられた空
気により、極端に減速されること無く枝管53及び主管
51の中を流れピグ受止装置26に至って補足される。
移送空気の流速が枝管56、枝管53、主管51を通じ
て適正な範囲内に保たれることから適切な清掃あるいは
塗装の結果が確保できる。
【0036】本実施例は吸引工法を採用した場合を示し
たが、圧送押出工法を採用する場合も本実施例同様に清
掃・塗装対象物の内断面積が小さい方から大きい方へ移
送用空気を送ることとし、空気圧送用の圧縮機又は送風
機から一部空気をブランチして本実施例の吸引ラインの
位置に送り込む押込みラインを設ければ、配管系統全体
を通じて移送空気の流速を適正な範囲内に保たれる。
【0037】
【実施例3】図4には、本発明のピグの実施例を示す。
図4(a)は、球形のピグ本体31にスイーパー用ピン
32を打ち込んだ清掃用ピグの実施例である。清掃対象
物の付着・堆積物の種類や状況に応じた形状や材質のピ
ン32を使用することにより、効果的な清掃作業が可能
になる。図4(b)は、円柱形のピグ本体33の円柱面
に研磨・研削に適した材料でできた研磨層34を取り付
けた清掃用ピグの別の実施例である。この場合にも、清
掃対象物の付着・堆積物の種類や状況に応じた材質の研
磨層34を選定することにより、効果的な清掃が可能に
なる。本実施例では、研磨層を設けた円柱部側面が清掃
対象面に接するときにより有効な研磨が行われるが、清
掃対象面に接する面が円柱部側面に限定されているわけ
ではない。
【0038】図4(c)は、正六面体のピグ本体35に
スリット36や穴37を設けた塗装用ピグの実施例であ
る。ピグ本体35を含侵性の材質で作り、塗装作業に入
る前に塗料を含侵させるタイプであるが、スリット36
や穴37を設けて、それらの中にも塗料を一部保持する
ことにより、より多くの塗料をあらかじめ保持させて、
より広い面の塗装を行うことができる。
【0039】ここには、本発明のピグの内わずか三つの
実施例を示したが、いずれも、気流に乗って自由に回転
したりぶっつかり合いながら移送されるに適した、進行
方向への指向性のない、球形、多面体、あるいは、それ
らに類似する平面と局面の組み合わせからなる形状であ
ることで共通している。また、研磨砂のように素材その
ものの性状に左右されること無く、清掃や塗装の状況に
応じて最適な素材や構成を選定し適用できるという効果
を有する。
【0040】
【発明の効果】本発明のピグ及び本発明の清掃又は塗装
方法により、筒状の対象物であればその内断面形状が円
形でなく異形であっても、また、内断面形状や内法寸法
が途中で変化してもその内面の清掃や塗装が可能とな
り、筒状の対象物のなかにステー等の内臓物が有っても
それを含めて内面の隅々まで清掃又は塗装を行うことが
でき、筒状の対象物の内断面積が大幅に変化しても常に
清掃や塗装に適した範囲内に移送用の空気速度を保つこ
とができ、さらに、研磨砂のように素材そのものの性状
に左右されることなく個々のケースの清掃や塗装に対し
て最適な素材や構成を適用できると言う効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピグ及びその使用法を適用した実施例
1の全体構成を示す説明図である。
【図2】本発明のピグ及びその使用法を異形の流路に適
用した場合の説明図である。
【図3】本発明のピグ及びその使用法を適用した実施例
2の全体構成を示す説明図である。
【図4】本発明のピグの実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 脚 3、3a、3b ピグ 11、12,13,14 パイプ材 15、16,17 レデューサ 18 梁 19 ブレース 20 吸込み管 21 導入ダクト 22 ピグ挿入部 23 吸入弁 24 圧力計 25 排出ダクト 26 ピグ受止装置 27 圧力調整弁 28 集塵装置 29 吸引装置 31、33,35 ピグ本体 32 スイーパー用ピン 34 研磨層 36 スリット 37 穴 41 筒状対象物 42 ステー又はガイドベーン 43、44 パイプ材 45、47 溶接 46 棒鋼 50 配管系統 51 主管 52 T継手 53、54 枝管 55 T継手 56、57 枝管 58 制御弁 59 吸引ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 55/26 F16L 55/00 Q (72)発明者 卜部 理香 東京都中野区江古田1丁目38番9号 Fターム(参考) 3B116 AA12 AA13 AB51 BA04 BA22 BA38 BA39 4D075 AG13 AG15 AG18 CA33 DA14 DA15 DA19 DB02 DC05 EA05 4F042 AA25 EA12 EA13 EA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面を清掃又は塗装をする筒状の清掃・
    塗装対象物の内法寸法の3%から30%の平均寸法を有
    するピグであって、清掃・塗装対象物の当該内面に接す
    る面、あるいは、接する部分が限定されない構成を有
    し、かつ、当該清掃・塗装対象物の中を移送される際に
    進行方向に対し姿勢が固定されないことを特徴とする清
    掃用又は塗装用ピグ。
  2. 【請求項2】 球形、正多面体、あるいは、それらに類
    似する平面と曲面の組み合わせからなる形状を有する請
    求項1記載の清掃用又は塗装用ピグ。
  3. 【請求項3】 多数個の請求項1又は請求項2記載の清
    掃用又は塗装用ピグを同時に、当該筒状の清掃・塗装対
    象物の中を吸引工法又は圧送押出工法により移送するこ
    とによる当該筒状の清掃・塗装対象物の内面の清掃又は
    塗装方法。
  4. 【請求項4】 当該筒状の清掃・塗装対象物の内断面積
    に応じて移送用の空気量を途中で増加することを特徴と
    する請求項3記載の清掃又は塗装方法。
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