JP2007038202A - パターン修正方法およびパターン修正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で欠陥部を迅速に修正することが可能なパターン修正方法を提供する。
【解決手段】このパターン修正方法では、塗布ノズル30から霧状の修正液20を噴出し、かつ電極13のオープン欠陥部13aの一方側の移動開始点A1から欠陥部13aの他方側の移動終了点B1まで塗布ノズル30を相対的に移動させながら、塗布ノズル30が欠陥部13aの一方端の描画開始点A0に到達したときにシャッタ31を開き、塗布ノズル30が欠陥部13aの他方端の描画終了点B0に到達したときにシャッタ31を閉じる。これにより、一定の線幅の堆積層32を形成することができる。
【選択図】図3

Description

この発明はパターン修正方法およびパターン修正装置に関し、特に、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法およびパターン修正装置に関する。より特定的には、この発明は、フラットパネルディスプレイの製造工程において発生する電極のオープン欠陥、プラズマディスプレイのリブ(隔壁)欠損、液晶カラーフィルタの欠陥部などを修正するパターン修正方法およびパターン修正装置に関する。
近年、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの大型化、高精細化に伴い、ガラス基板上の電極やリブなどに欠陥が存在する確率が高くなっており、歩留まりの向上を図るため欠陥を修正する方法が提案されている。
たとえば、プラズマディスプレイの背面ガラス基板上には、高さが150μm程度で幅が60〜100μm程度のリブが数百μmピッチで形成されている。このリブの一部が欠けている場合、塗布針に修正用ペーストを付着させて欠損部に塗布し、修正用ペーストが垂れないように修正用ペーストを焼成しながら積層し、リブ幅方向にはみ出た部分はレーザカットとスクラッチ針によって削り取り、リブの正常な高さよりも高く盛り上がった部分はスキージ機能により平らにならしてリブを修正する(たとえば特許文献1参照)。
また、液晶ディスプレイのガラス基板の表面には電極が形成されている。この電極が断線している場合、塗布針先端に付着させた導電性ペーストを断線部に塗布し、電極の長さ方向に塗布位置をずらしながら複数回塗布して電極を修正する(たとえば特許文献2参照)。
また、液晶カラーフィルタの欠陥を修正する方法として、欠陥部を覆うようにフィルムを配置し、レーザ光を照射して欠陥部とフィルムを略同時に除去し、除去した部分にフィルムをマスクとして転写フィルムの着色層を転写充填する方法がある(たとえば特許文献3参照)。
また、欠陥部を覆うようにフィルムを設け、欠陥部とフィルムとをレーザ光を用いて略同時に除去し、除去した部分にフィルムをマスクとしてインクを塗布し、その後、フィルムを剥離除去する方法がある(たとえば、特許文献4,5)。
特開2000−299059号公報 特開平8−292442号公報 特開平10−20115号公報 特開平11−125895号公報 特開2005−95971号公報
しかし、リブを修正する方法では、塗布針がリブの欠損部とペーストタンクとの間を何度も往復してリブ欠損部を修正用ペーストで埋めるので、欠損部が大きいほど塗布時間が長くなるという問題がある。また、リブ幅からはみ出した修正用ペーストを除去するカット用レーザ部とスクラッチ機構、これにより生じる異物を吸引する機構、正常部より盛り上がった修正部をスキージ機構により再整形する機構などが必要となり装置構成が複雑になる。
また、電極を修正する方法では、電極の断線部とペーストタンクとの間を何度も往復させて塗布針に導電性ペーストを補充しながら塗布するので、断線部が長いほど修正にかかる時間が長くなる。また、円形の塗布部を1列に配置した形状にペーストが塗布されるので、電極の幅からはみ出た部分は塗布後にレーザカット処理する必要があった。
また、フィルムをマスクとして使用する方法では、フィルムと欠陥部をレーザ光で略同時に除去するので、大きなレーザパワーが必要となり、欠陥部の周辺にダメージを与えてしまう場合がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、簡単な構成で欠陥部を迅速に修正することが可能なパターン修正方法およびパターン修正装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、欠陥部の周辺へのダメージが小さなパターン修正方法およびパターン修正装置を提供することである。
この発明に係るパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液を欠陥部に噴出する塗布ノズルとを含み、修正液を欠陥部に堆積させる堆積装置と、基板と堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを設け、移動装置を駆動して基板と堆積装置を相対的に移動させながら修正液を欠陥部に堆積させることを特徴とする。したがって、霧状の修正液を欠陥部に噴出して修正するので、塗布針が欠陥部とペーストタンクとの間を何度も往復していた従来に比べ、欠陥部を迅速に修正することができる。また、従来のように余分な修正液を除去する機構を設ける必要がないので、装置構成の簡単化を図ることができる。
好ましくは、堆積装置は、さらに、塗布ノズルから噴出される霧状の修正液を受けるシャッタを含み、塗布ノズルが欠陥部に対向している期間だけシャッタを開ける。この場合は、欠陥部以外の部分に修正液が付着することを防止することができる。
また好ましくは、移動装置を駆動して欠陥部の一方側の移動開始点から欠陥部の他方側の移動終了点まで塗布ノズルを移動させながら、塗布ノズルが欠陥部の一方端の描画開始点に到達したときにシャッタを開き、塗布ノズルが欠陥部の他方端の描画終了点に到達したときにシャッタを閉じる。この場合は、一定の線幅の堆積層を形成することができる。
また、この発明に係る他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、欠陥部と略同じ寸法の開口部を有し、該開口部が欠陥部に対向して配置されるスリットと、修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液をスリットの開口部を介して欠陥部に噴出する塗布ノズルとを含み、修正液を欠陥部に堆積させる堆積装置と、基板と堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを設け、移動装置を駆動して基板と堆積装置をスリットの開口部の長さよりも長い範囲に亘って相対的に移動させ、修正液を欠陥部に堆積させることを特徴とする。この場合は、スリットの開口部の形状の堆積層を形成することができる。
好ましくは、スリットに付着した修正液を吸引除去する。この場合は、スリットから垂れ落ちた修正液によって基板が汚染されるのを防止することができる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、修正液を霧状にして欠陥部に噴出し、修正液を欠陥部に堆積させる堆積装置と、レーザ光を出射してレーザカットを行なうレーザ装置とを設け、欠陥部を含む範囲を覆うようにして基板上にフィルムを貼り付け、レーザ装置によってフィルムのうちの欠陥部を覆っている部分をレーザカットして除去し、堆積装置によって欠陥部を含みフィルムからはみ出さない範囲に修正液を堆積させ、修正液の堆積が完了した後にフィルムを除去することを特徴とする。この場合は、欠陥部以外の部分に修正液が付着するのを防止することができる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、修正液を霧状にして欠陥部に噴出し、修正液を欠陥部に堆積させる堆積装置と、レーザ光を出射してレーザカットを行なうレーザ装置とを設け、欠陥部を含む範囲を覆うようにして基板上にフィルムを貼り付け、レーザ装置によってフィルムのうちの欠陥部を覆っている所定形状の部分とその下部の微細パターンをレーザカットして除去し、堆積装置によって所定形状の部分を含みフィルムからはみ出さない範囲に修正液を堆積させ、修正液の堆積が完了した後にフィルムを除去することを特徴とする。この場合は、レーザカットを容易に行なうことができる。
好ましくは、堆積装置は霧状の修正液を所定の太さに収束して噴出し、レーザ装置によって形成されるフィルムの開口部の幅は、堆積装置から噴出される霧状の修正液の収束径よりも細い。この場合は、細い欠陥部を修正することができる。
また好ましくは、修正液は、微粒子分散溶液である。
また好ましくは、修正液は、金属錯体溶液である。
また、この発明に係るパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、基板の表面を観察する観察光学系と、修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液を噴出する塗布ノズルとを含み、修正液を欠陥部に堆積させる堆積装置と、基板と堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを備えたことを特徴とする。したがって、霧状の修正液を欠陥部に噴出して修正するので、塗布針が欠陥部とペーストタンクとの間を何度も往復していた従来に比べ、欠陥部を迅速に修正することができる。また、従来のように余分な修正液を除去する機構を設ける必要がないので、装置構成の簡単化を図ることができる。
好ましくは、堆積装置は、さらに、噴出された霧状の修正液のうちの少なくとも一部を吸引する排気管を含む。この場合は、不要な修正液を吸引除去することができる。
また好ましくは、堆積装置は、さらに、待機時に塗布ノズルから噴出される霧状の修正液を受けるシャッタを含み、排気管は、シャッタによって受けられた霧状の修正液を吸引し、排気管とシャッタが一体的に形成されている。この場合は、部品点数を削減することができる。
また好ましくは、堆積装置は、さらに、修正液を噴霧部に補充する補充装置を含む。この場合は、霧状の修正液を安定に発生することができる。
また好ましくは、排気管によって吸引された修正液は、噴霧部または補充装置に戻される。この場合は、修正液の使用効率を高めることができる。
また好ましくは、さらに、堆積装置のうちの少なくとも塗布ノズルを洗浄する洗浄装置が設けられる。この場合は、塗布ノズルの目詰まりを防止することができる。
また好ましくは、洗浄装置は、少なくとも塗布ノズル内に洗浄ガスまたは洗浄液を流して洗浄する。
また好ましくは、洗浄装置は、その吸込口に塗布ノズルが挿入され、塗布ノズルから噴出される洗浄ガスまたは洗浄液を排出するダクトを含む。この場合は、室内が洗浄ガスなどで汚染されるのを防止することができる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、欠陥部を含む範囲を覆うようにフィルムを配置するステップと、フィルムの欠陥部を覆う部分にレーザ光を照射して欠陥部と同じ、または欠陥部よりも大きな孔をフィルムのみに開けるステップと、フィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする。したがって、フィルムのみに孔を開けるので、フィルムと欠陥部を略同時に除去していた従来に比べてレーザパワーが小さくて済み、欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、欠陥部と離れた別の位置で、フィルムにレーザ光を照射して欠陥部を修正するための孔を開けるステップと、欠陥部にフィルムの孔を位置合せして欠陥部を含む範囲の上にフィルムを配置するステップと、フィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする。したがって、欠陥部と別の位置でフィルムに孔を開けるので、レーザ光の照射による欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、欠陥部との間に所定の隙間を開けて、欠陥部を含む範囲の上方にフィルムを配置するステップと、フィルムにレーザ光の焦点を合わせ、フィルムの欠陥部に対向する部分にレーザ光を照射して欠陥部を修正するための孔を開けるステップと、フィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする。したがって、フィルムと欠陥部の間に隙間を開けるので、レーザ光の照射による欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
好ましくは、レーザ光をフィルムに照射する際、基板とフィルムとの隙間にレーザ光を遮蔽する遮蔽板を挿入する。この場合は、レーザ光による欠陥部周辺のダメージを完全に無くすことができる。
また好ましくは、フィルムの孔の上方から欠陥部に向けて修正液の微細な霧を収束させて噴射することにより、欠陥部に修正液を充填する。
また好ましくは、修正液を硬化させるステップと、フィルムを除去するステップとを含む。
また、この発明に係る他のパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、欠陥部を含む範囲を覆うようにフィルムを配置するフィルム配置装置と、フィルム配置装置によって配置されたフィルムの欠陥部を覆う部分にレーザ光を照射して欠陥部と同じ、または欠陥部よりも大きな孔をフィルムのみに開けるレーザ装置と、レーザ装置によって開けられたフィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする。したがって、フィルムのみに孔を開けるので、フィルムと欠陥部を略同時に除去していた従来に比べてレーザパワーが小さくて済み、欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、欠陥部と離れた別の位置で、フィルムにレーザ光を照射して欠陥部を修正するための孔を開けるレーザ装置と、レーザ装置によって開けられたフィルムの孔を欠陥部に位置合せして欠陥部を含む範囲の上にフィルムを配置するフィルム配置装置と、フィルム配置装置によって配置されたフィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする。したがって、欠陥部と別の位置でフィルムに孔を開けるので、レーザ光の照射による欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
好ましくは、フィルム配置装置は、フィルムが巻回された第1のリールと、フィルムを巻き取る第2のリールとを含み、第1および第2のリール間でフィルムをU字状に垂らし、その垂れた部分を欠陥部を含む範囲に接触させる。
また好ましくは、フィルム配置装置は、さらに、基板に対して第1および第2のリールを相対的に移動させる位置決め装置を含む。
また、この発明に係るさらに他のパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、欠陥部との間に所定の隙間を開けて、欠陥部を含む範囲の上方にフィルムを配置するフィルム配置装置と、フィルム配置装置によって配置されたフィルムにレーザ光の焦点を合わせて、フィルムの欠陥部に対向する部分にレーザ光を照射して欠陥部を修正するための孔を開けるレーザ装置と、レーザ装置によって開けられたフィルムの孔を介して欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする。したがって、フィルムと欠陥部の間に隙間を開けるので、レーザ光の照射による欠陥部の周辺のダメージが小さくなる。
好ましくは、フィルム配置装置は、フィルムが巻回された第1のリールと、フィルムを巻き取る第2のリールとを含み、第1および第2のリール間に張り渡されたフィルムを欠陥部を含む範囲の上方に配置する。
また好ましくは、フィルム配置装置は、さらに、基板に対して第1および第2のリールを相対的に移動させる位置決め装置を含む。
また好ましくは、フィルム配置装置は、フィルムが巻回された第1のリールと、フィルムを巻き取る第2のリールと、第1および第2のリールの間で基板の上方にフィルムを基板に略並行に張り渡すための2本のローラとを含む。
また好ましくは、フィルム配置装置は、さらに、基板に対して第1のリール、第2のリールおよび2本のローラを相対的に移動させる位置決め装置を含む。
また好ましくは、修正液充填装置は、フィルムの孔の上方から欠陥部に向けて修正液の微細な霧を収束させて噴射することにより、欠陥部に修正液を充填する。
また好ましくは、さらに、修正液充填装置によって欠陥部に充填された修正液を硬化させる修正液硬化装置を備え、フィルム配置装置は、修正液硬化装置によって欠陥部に充填された修正液が硬化された後に、フィルムを除去する。
以上のように、この発明によれば、欠陥部の修正にかかる時間が短縮され、タクトタイムの短縮が可能となり生産効率が向上する。また、従来技術で必要であった修正液塗布後のパターン整形手順およびその機構が不要あるいは簡略化されるため、装置構成の簡単化が可能となる。また、レーザ光の照射による欠陥部周辺へのダメージが小さくなる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施形態1によるパターン修正装置の全体構成を示す図である。図1において、パターン修正装置1は、基板の表面を観察する観察光学系2と、観察された画像を映し出すモニタ3と、観察光学系2を介してレーザ光を照射し不要部をカットするカット用レーザ部4と、欠陥修正用の修正材料を数μm以下の微粒子にして溶媒中に分散させた修正液を霧状にして欠陥部に噴出し、微粒子を欠陥部に堆積させる微粒子堆積装置5と、欠陥部を加熱して霧状の修正液中の溶媒を気化させる基板加熱部6と、欠陥部を認識する画像処理部7と、装置全体を制御するホストコンピュータ8と、装置機構部の動作を制御する制御用コンピュータ9とを備える。さらに、その他に欠陥部を持つ基板をXY方向(水平方向)に移動させるXYステージ10と、XYステージ10上で基板を保持するチャック部11と、観察光学系2や微粒子堆積装置5をZ方向(垂直方向)に移動させるZステージ12などが設けられている。
図2は、図1に示したパターン修正装置の要部を示す断面図である。修正する欠陥としては、電極のオープン欠陥部、プラズマディスプレイのリブ欠損部、カラーフィルタの白抜け欠陥などが挙げられる。たとえば、オープン欠陥部13aがある電極13が表面に形成された基板14は、チャック部11に固定され、そのチャック部11はXYステージ10によりXY方向に移動される。なお、基板14全体を加熱するヒータをチャック部11に内蔵して、基板14の上側から欠陥部13aを含む範囲を部分加熱可能な基板加熱部6と併用することも可能である。基板14が大型になる場合には、チャック部11内にヒータを内蔵して基板14全体を加熱することは大掛かりになるため、このような場合には基板加熱部6のみの構成にする方が好ましい。基板加熱部6としては、LD光源やCOレーザなどを用いることが可能である。
微粒子堆積装置5は、修正に用いる修正材料を数μm以下の微粒子にし、それを溶媒中に均一に分散して液状化した修正液を霧状にする噴霧部15と、霧状にされた修正液の流れの圧力を減じる減圧部16と、減圧された霧状の修正液を加熱する加熱部17と、加熱された霧状の修正液を収束して欠陥部13aに噴出し、欠陥部13aに微粒子を堆積するヘッド部18とを含む。
噴霧部15の容器19内には修正液20が注入されている。電極13のオープン欠陥部13aを修正する場合には、修正液20として、銀ペースト、金ペースト、あるいは透明電極材料の微粒子を溶媒中に分散したものが使用される。また、修正液20として、金属錯体溶液や金属コロイド溶液を用いてもよい。また、プラズマディスプレイのリブ欠け欠陥を修正する場合には、修正液20として、リブの材料であるガラスの粉末を溶媒中に均一に分散させたものが使用される。
容器19の中央には噴霧ノズル21が設けられている。噴霧ノズル21の下部は修正液20に浸けられている。容器19の外部から噴霧ノズル21にアトマイズガス(たとえば窒素ガス)を供給すると、噴霧ノズル21上部の噴出口21aにおけるアトマイズガスの流速が速くなって周囲よりも気圧が下がるため、噴霧ノズル21下端の吸入口21bから修正液20が吸い上げられ、アトマイズガスが噴出口21aから噴出するときに修正液20も噴出口21aの周囲に飛び散り霧化される。この原理は普通の霧吹きの原理と同じでありベルヌーイの原理を応用したものである。大きな霧粒子は容器19内に落下、あるいは、容器19の内壁面に衝突して容器19内に留まり、微細な霧粒子だけが減圧部16に送られる。
なお、アトマイズガスとしては、修正液20が酸化しないように窒素ガスのような不活性ガスを用いることが好ましいが、酸化しない修正液20であれば空気でも構わない。また、修正液20を霧状するためにアトマイズガスを用いたが、修正液20中の修正材料がサブミクロンのような超微粒子であれば、超音波による噴霧装置を用いても構わない。
また、修正液20中の修正材料の微粒子が時間の経過により沈殿し易い場合には、撹拌子を容器19内に入れ、容器19の底にマグネチックスターラを設置して修正液20を常時撹拌してもよい。
減圧部16は、一般的に知られているバーチャルインパクタと同じものであり、修正液20の霧粒子を分級するものである。小さな霧粒子はここで除去され、霧粒子の流れの圧力が減じられる。減圧部16は、ノズル部22と集気部23と排気管24と外管25から構成される。ノズル部22と集気部23とは一定の隙間26を保って対峙している。ノズル部22から噴出された霧粒子のうちの流速が速い霧粒子や重い霧粒子は集気部23を介して次段に供給されるが、流速が遅い霧粒子や軽い霧粒子などは排気管24を介して排気ポンプ(図示せず)により排出される。
加熱部17は、集気部23と次段を結ぶパイプ27を含む。パイプ27の外周部にはヒータ28と温度センサ29が取り付けられ、パイプ27が設定温度になるように制御され、霧粒子を加熱する機能を持つ。霧粒子を加熱することで、欠陥部13aに霧粒子が付着した時の流れや飛散を抑制する。なお、ヒータ28の周りは断熱部材(図示せず)で覆われている。また、修正液20によっては、加熱部17を省略することも可能である。
ヘッド部18は、霧粒子の周りをシースガス(たとえば窒素ガス)で覆いこみ、霧粒子の流れを収束させてヘッド部18下端の塗布ノズル30から欠陥部13aに向けて霧粒子を噴出する。塗布ノズル30の噴出口の内径は100〜200μm程度であり、シースガスによって噴出口の内径の1/10程度まで霧粒子の流れを収束させることが可能である。
シャッタ31は、欠陥修正を行う前に基板14上に霧粒子が噴出されないように塗布ノズル30から噴出される霧粒子を受けるものである。修正開始時にシャッタ31を開放して欠陥修正を行ない、修正完了と同時にシャッタ31を塗布ノズル30の先端と基板14の間に移動させ、シャッタ31で霧粒子を受ける。
次に、このパター修正装置の使用方法について説明する。図3(a)〜(d)は、基板14の表面に形成された電極13のオープン欠陥部13aを修正する過程を示したもので、基板14と塗布ノズル30とを相対的に移動させる。たとえば、基板加熱部6で欠陥部13aを局所加熱しながらXYステージ10を駆動させて欠陥部13aに修正材料の微粒子を堆積させていく。このとき、塗布ノズル30と基板14を接触させることなく一定の隙間(5mm前後)を持って修正を行う。なお、図3(a)〜(d)では、図面の簡単化のため基板加熱部6の図示は省略されている。
まず図3(a)に示すように、塗布ノズル30を描画開始点A0よりも前の移動開始点A1に位置決めした後、シャッタ31を閉じた状態でXYステージ10を駆動させて塗布ノズル30を電極13の延在方向に相対的に移動させ、塗布ノズル30が一定速度になるまで加速させる。次に図3(b)(c)に示すように、一定速度で塗布ノズル30を相対移動させながら、塗布ノズル30が描画開始点A0に到達した時点でシャッタ31を開き、そのまま一定の速度で修正描画を行う。また図3(d)に示すように、塗布ノズル30が描画終了点B0に到達した時点でシャッタ31を閉じ、描画終了点B0を通過しても塗布ノズル30を定速で相対移動させ続け、その後、塗布ノズル30を移動終了点B1に停止させる。つまり、描画開始点A0から描画終了点B0までの間を一定の速度で塗布ノズル30を相対移動させ、均一な線幅の堆積層32を欠陥部13aに形成して欠陥部13aを修正する。なお、シャッタ31の開閉制御は、XYステージ10の位置情報に基づいて行なう。また、シャッタ31に応答遅れがある場合には、その時間を考慮してシャッタ31の開閉時期を調整するとよい。
なお、堆積層32の線幅を一定にするためには、上述したシャッタ31の開閉制御に加え、欠陥部13aを含む基板14の一部分または基板14全体を最適な温度に保ち、噴霧部15のアトマイズガスの流量、減圧部16の排気流量、ヘッド部18のシースガスの流量、加熱部17のヒータ28の温度などを最適値に管理する必要がある。また、修正液20によっては、加熱部20を省略してもよい場合もあるし、あるいは基板14を加熱しなくてもよい場合もある。
また、修正描画を完了した後で、欠陥部13aに堆積した微粒子を基板加熱部6により本焼成してもよいし、基板14全体を後工程の炉で再焼成しても構わない。
図4(a)(b)は、図3(a)〜(d)で示したパターン修正方法の比較例を示す図である。図4(a)に示すように、描画開始点A0上に塗布ノズル30が位置する状態でシャッタ31を開き、その後でXYステージ10を駆動すると、描画開始点A0における堆積層33は線幅よりも大きな直径の円形状の打点になる。また図4(b)に示すように、描画終了点B0でXYステージ10を停止してからシャッタ31を閉じても、描画終了点B0における堆積層33は線幅よりも大きな直径の円形状の打点になる。この堆積層33を一定の線幅に修正するためには、線幅からはみ出た部分をカット用レーザ部4などで除去する工程が必要となる。
ここで、線幅からはみ出た余分な部分を除去する方法について説明しておく。図5は、観察光学系2およびカット用レーザ部4の構成を示す図である。図5において、レーザ部4の直下にある可変スリット40はレーザ加工形状を形成するためのものであって、結像レンズ41の焦点位置に設けられている。結像レンズ41の下方にはハーフミラー42,43が設けられ、さらにその下には対物レンズ44が設けられている。倍率が異なる複数の対物レンズ44と、それらのうちの所望の倍率の対物レンズ44を選択するレボルバを設けてもよい。可変スリット40の開口部の形状が対物レンズ44の倍率の割合で縮小されて加工形状となる。なお、落射光源45の出射光がハーフミラー43を介して欠陥部13aなどに照射され、ハーフミラー42を介して欠陥部13aなどの画像がCCDカメラ46によって撮像され、図1のモニタ3に映し出される。
このような可変スリット40とレーザ部4とを含むレーザ加工手段により、図4に示した描画開始点A0および描画終了点B0における修正線幅よりも大きく膨らんだ打点を整形することができる。たとえば、図6に示すように、描画開始点A0の打点と描画終了点B0の打点の余分な部分を含む範囲をレーザカットできるように可変スリット40を調整して加工エリア47a〜47dを設定し、その4箇所を順次レーザカットすれば線幅の均一化が可能となる。また図7に示すように、欠陥部13aに堆積層32を形成していく過程で堆積層32の両側に微粒子の飛散物48が点在したり、ささくれ状の側面形状になる場合が仮にあったとしても、同様にレーザカットを行うことで飛散物48の除去したり、堆積層32の側面を整形することができる。
なお、この実施の形態では、XYステージ10により基板14を移動させて堆積層を描画したが、基板14を動かさずに微粒子堆積装置5を移動するようにして堆積層を描画してもよい。
また、XYステージ10としては、一軸ステージをXY方向に重ねたものや、基板を固定してX軸とY軸とを分離して駆動するガントリー方式など多種ステージ形式が考えられ、ここに示したステージには限定されない。
また、上述の例では、基板加熱部6によって基板14または欠陥部13a近傍をたとえば170℃程度に加熱しながら、霧粒子中に含まれる溶媒を気化して微粒子のみを基板14上に残るようにしたが、基板14を加熱することなく常温でも修正することも可能である。この場合、描画線が太くなる傾向はあるが、溶媒が蒸発するときに霧粒子が弾けないので、加熱した時と比べて飛散物は少なくなる。
具体的には、金属ペースト、たとえば銀ナノペーストを使って電極描画を行う場合、霧粒子の量を減らして収束噴射すれば、基板14を加熱しなくても、金属ペーストの粘性により飛散は低減され、常温でも10μm程度の微細線の描画が可能となる。この場合には、欠陥部13aに銀ナノペーストからなる修正液20が塗布された後、基板加熱部6あるいは炉によって修正液20が焼成されて電極13が導通状態となる。
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2によるパターン修正装置の要部を示す図である。実施の形態1ではシャッタ31とXYステージ10の制御により欠陥部13aを修正したが、この実施の形態2では欠陥部13aのみに微粒子が付着するようにシャッタ31の代わりにスリット50を欠陥部13aに対峙して設ける。スリット50の開口部の長さLsは、欠陥部13aの長さLdの範囲に微粒子が付着堆積する範囲に予め設定される。スリット50は、電動機構(図示せず)により開口部の長さLsを任意に変えることが可能な可変スリットである。また、スリット50は、微粒子堆積装置5とは異なる部位に固定されている。微粒子堆積装置5と基板加熱部6を搭載するために別途設けたステージ51を左右方向に、しかも、スリット50の開口部の長さLs以上に移動させて、欠陥部13aのみに微粒子を堆積させて欠陥部13aを修正する。この例では、ステージ51を左右方向に移動させたが、欠陥部13aが奥行き方向に長ければ、ステージ51を奥行き方向(前後方向)に移動するものにしてもよいし、あるいは前後左右に移動可能なものにしてもよい。
また、この例ではステージ51の移動により微粒子の堆積による描画線を形成しているが、スリット50と欠陥部13aの位置が固定されて相対的ずれがない場合には、微粒子堆積装置5および基板加熱部6を固定した状態でXYステージ10を移動するようにしてもよい。なお、図8ではシャッタ31を省略してあるが、シャッタ31があっても構わない。
図9および図10は、プラズマディスプレイの背面ガラス基板52上に形成されるリブ53の一部が欠損したリブ欠け欠陥部53aの修正方法を示す図である。リブ欠け欠陥部53aのように修正材料の微粒子を厚く堆積する必要がある場合は、微粒子堆積装置5および基板加熱部6を搭載したステージ51を左右に複数回揺動させて複数の堆積層を積層する。図10はリブ欠け欠陥部53aを修復した例であり、図9の矢視Z方向から見た図に相当する。スリット50の開口部の長さLsをリブ欠け欠陥部53aの長さLdに合わせ、ステージ51を駆動してスリット50の開口部の長さよりも大きな幅で塗布ノズル30を左右に往復動させる。窪んだリブ欠け欠陥部53aには塗布ノズル30が通過するごとに微粒子の堆積層が形成され、n層の堆積層54_1〜54_nによってリブ欠け欠陥部53aが修正される。
図10では基板加熱部6を省略して記載しているが、微粒子を欠陥部37aに描画塗布する際には基板加熱部6で加熱乾燥が行われており、堆積層54_1〜54_nを積層しても崩れることはない。そのため、積層後のリブ形状を再整形する過程または機構を省略することも可能である。また、1回の堆積膜厚は、修正材料にもよるが1μm前後であり、修正部の高さを測定器で測定しながら堆積させれば、修正部のトップ面をリブ52とほぼ同じ高さにすることができるので、スキージ機構を省略することも可能である。
また、積層終了後、修正部を基板加熱部6で本焼成してもよいし、背面ガラス基板52ごと後工程の炉で再焼成しても構わない。
なお、図10に示すように、スリット50の上面には微粒子の堆積物55が溜まるので、堆積物55が背面ガラス基板52などの上に落下しないようにスリット50の縁に反し50a,50bを設けている。また、スリット50の上面に排気管56を設けて、スリット50の上面の堆積物55を吸引除去している。また、スリット50を洗浄する洗浄機構を設けてもよい。
図11は、この実施の形態2のパターン修正装置の全体構成を示す図である。図11において、XYステージ10のベース60上には門柱61が配置され、その門柱61にはZステージ12が固定され、そのZステージ12には観察系、落射照明、可変スリットからなる観察光学系2と、カット用レーザ部4と、高さ測定器62が搭載されている。また、Zステージ12には、微粒子堆積装置5と基板加熱部6を搭載したステージ51も搭載されている。上述したスリット50は、たとえばZステージ12に支持される。
[実施の形態3]
図12は、この発明の実施の形態3によるパターン修正方法を示す図である。図12を参照して、このパターン修正方法が図8〜図11で示したパターン修正方法と異なる点は、スリット50の代わりにフィルム65を使用する点である。フィルム65として、たとえば薄膜のポリイミドフィルムを用いる。フィルム貼付機構(図示せず)によって欠陥部(たとえば13a)を含む範囲にフィルム65を貼り付けた後、欠陥部13aの大きさに合わせて図5の可変スリット40を変化させ、レーザ部4によって欠陥部13aと同位置上のフィルム65に欠陥部13aと同形状の孔65aを開ける。レーザ部4としては、YAG第2高調波や第3、第4高調波、あるいはこれらの選択が可能なタイプを用いることができる。なお、レーザ部4としてはこれら以外にも使用できるものがあり、ここに示したレーザに限定されない。
レーザ加工後、図12に示すように欠陥部13aを塗布ノズル30の直下に移動させ、孔65aの開いたフィルム65をマスクとして塗布ノズル30から修正液20の霧粒子を吐出して、欠陥部13a上に修正材料の微粒子を堆積させる。このとき、欠陥部13aよりも広い範囲に渡って塗布ノズル30を左右に移動させることで堆積が行われ、堆積中には基板加熱部6により加熱が行われている。これにより図13(a)に示すように、欠陥部13aと孔65aの周囲のフィルム65上に微粒子の堆積層66が形成される。その後、図13(b)に示すように、フィルム65を剥がせば、欠陥部13aのみに堆積層66が残り、他の部分への微粒子の付着もなく修正が完了する。
このように、孔65aの開いたフィルム65をマスクとして堆積層66を形成することにより、塗布ノズル30から噴出される修正液20の霧粒子の収束径よりも細い線幅の堆積層66を形成することも可能となり、10μm以下の線幅のパターン修復も可能となる。
なお、この実施の形態3では、欠陥部13aと同形状の孔65aをフィルム65に開けたが、たとえばガラス基板上に形成された着色部に複雑な形状の白抜け欠陥部が存在する場合は、白抜け欠陥よりも大きな所定形状(円形、四角形など)の範囲でフィルム65と着色部をレーザ光で除去してもよい。これにより、白抜け欠陥部が複雑な形状の場合でも、フィルム65に孔を容易に開けることができる。
[実施の形態4]
実施の形態1のパターン修正装置では、堆積層の描画を開始する前から予め霧粒子を塗布ノズル30から噴射しておき、欠陥部のみに微粒子が堆積描画されるようにシャッタ31を開閉制御したが、時間が経過するとシャッタ31の上面部に溜まる微粒子が増していき、そこから溢れた場合には基板が汚染される。
そこで、この実施の形態4では、図14に示すように排気管70を設ける。排気管70の吸引口は、シャッタ31の上部で、かつ塗布ノズル30先端の噴出口の横側近傍に配置される。排気管70に接続された排気ポンプ(図示せず)は、堆積層の描画が行なわれないときは、塗布ノズル30から噴射される霧粒子を排気管70を介して吸引し排気する。これにより、シャッタ31の上面部に微粒子が溜まることを抑制することができ、シャッタ31から微粒子が溢れて基板が汚染されることを防止することができる。
また、修正液20中の溶媒が気化した気体も吸引されるので、溶媒が固有の異臭を放つ場合でも異臭の低減化を図ることができる。したがって、局所排気装置がある場所にパターン修正装置を置く必要も無く、装置設置に対する設備投資を削減することができる。
なお、図15に示すように、シャッタ31を省略して排気管70のみを塗布ノズル31の先端側面に配置してもよい。排気管70の排気能力を高めればシャッタ31を省略することが可能となる。霧粒子を基板14上の欠陥部13aに噴射する際には、排気管70の排気を停止するか弱める。この場合は、シャッタ31およびその駆動機構を省略することができ、装置構成の簡単化を図ることができる。
また図16に示すように、排気管70の先端下部に突出部71を設け、その突出部71をシャッタとして使用してもよい。この場合は、排気管70とシャッタを一体化したため、部品の削減が可能である。
また図17に示すように、複数の排気管70を設けてもよい。複数の排気管70の排気口は、塗布ノズル30先端の周囲を囲むようにして配置される。また、塗布ノズル30先端の周囲全体を囲む環状の排気口を有する排気管70を設けてもよい。この場合は、噴射される霧粒子の流れの乱れを抑制し、効果的に霧粒子を吸引することができる。
また図18に示すように、噴霧部15に修正液20を自動的に補充する補充容器72および電動バルブ73を設けてもよい。補充容器72内には、噴霧部15の容器19に入っている修正液20と同じものが充填されている。容器19には、修正液20の量を検出するセンサが設けられている。制御装置(図示せず)は、センサの検出結果に基づいて電動バルブ73を開閉制御し、容器19への修正液20の補充を行なう。これにより、容器19内の修正液20の量を一定に保つことができる。したがって、修正液20の霧粒子を安定に発生することができ、装置のメンテナンス回数の低減化を図ることができる。また、排気管70を介して吸引した修正液を補充容器72または容器19に戻すことにより、修正液20の使用効率を高めることができる。
[実施の形態5]
上記パターン修正装置では、塗布ノズル30の内径は100μmから200μm程度であり、塗布ノズル30内で修正液20の霧粒子の流れをシースガスで包み込み、塗布ノズル30の内径よりも細く収束して噴出する。したがって、塗布ノズル30の内周面はシースガスの膜で覆われるので、塗布ノズル30の目詰まりの発生確率はディスペンサ方式やインクジェット方式よりも低い。しかし、微粒子堆積装置5の連続稼動時間あるいは停止時間が長い場合には、塗布ノズル30の内周面に微粒子が堆積して塗布ノズル30の内径が細くなり、ひいては塗布ノズル30の目詰まりが発生する場合がある。また、減圧部16、加熱部17、ヘッド部18内に修正液20が付着し、塗布形状の劣化を招く場合がある。そこで、この実施の形態5では、噴霧部15の後段の減圧部16、加熱部17およびヘッド部18の洗浄を行う洗浄機構が追加される。この洗浄機構を用いて定期的に洗浄を行なうことにより、装置動作の安定化を図ることができる。
図19は、洗浄機構の構成を示す図である。図19において、アトマイズガス供給用の配管に開閉バルブ80が設けられ、噴霧部15と減圧部16の間の配管に開閉バルブ81が設けられる。また、開閉バルブ81と減圧部16の間の配管から分岐する配管が設けられ、その配管に洗浄ガスを選択的に流すための開閉バルブ82が設けられる。また、減圧部16の排気管24に開閉バルブ83が設けられ、シースガス供給用の配管に開閉バルブ84が設けられる。
開閉バルブ80,81を閉じて修正液20の霧粒子が減圧部16以降に入らないようにし、さらに開閉バルブ83,84を閉じる。この状態で開閉バルブ82を開けると、洗浄ガスが減圧部16以降に流れ、塗布ノズル30の先端から洗浄ガスが噴出される。これにより、塗布ノズル30内に残った修正液20が除去され、塗布ノズル30の目詰まりが防止される。洗浄ガスは、窒素ガスでもよいし、圧縮空気でもよい。また、洗浄ガスの代わりに、アルコール系溶液、修正液20の溶媒などの洗浄液を流してもよい。洗浄液を流した後に洗浄ガスを流せば、微粒子堆積装置5内に洗浄液が残るのを防止することができる。
また、上述のような洗浄を行う場合、基板やパターン修正装置を設置しているクリーンルームを洗浄ガスなどで汚染する場合があるので、ダクト85の上面に設けた吸引孔86に塗布ノズル30を挿入した後で洗浄を行なう。洗浄ガスが吸引孔86と塗布ノズル30との隙間から漏れないようにOリングのようなシール部材87が設けられている。ダクト85の下流側にはフィルタ88が設けられている。減圧部16以降に溜まっていた微粒子などの汚れはフィルタ88で除去され、フィルタ88を通過した洗浄ガスあるいは洗浄液は工場内にある排気ダクトあるいは廃液排出ダクトに排出される。なお、洗浄液を用いる場合は、フィルタ88で濾過した廃液を貯蔵するタンクを設けてもよい。
また、開閉バルブ80〜83を閉じるとともに開閉バルブ84を開け、シースガスの圧力を通常よりも高めて塗布ノズル30の洗浄を行ってもよい。また、図20に示すように、開閉バルブ84とヘッド部18の間の配管から分岐する配管を設け、その配管に洗浄ガスを選択的に流すための開閉バルブ90を設けてもよい。また、排気管24から分岐する配管を設け、その配管に洗浄ガスを選択的に流すための開閉バルブ91を設けてもよい。この場合は、図19で説明した開閉バルブ82を省略してもよい。
[実施の形態6]
たとえば、液晶パネルのTFT(薄膜トランジスタ)パネルの電極修正では10μm以下のパターン形成が必要となる。また、液晶カラーフィルタのブラックマトリックスは高精細化に伴い線幅が20μmを切っており、これらを修正する要求が高まっている。この実施の形態6では、フィルム100をマスクとして微細なパターンの欠陥を修正する方法について説明する。
図21(a)〜(f)は、この発明の実施の形態6によるパターン修正方法を示す図である。図21(a)〜(f)では、基板14上に形成された電極13のオープン欠陥部13aを修正する方法について説明する。
まず図21(a)に示すように、カット用レーザ部4のレーザ光を観察光学系2を介して欠陥部13aに照射し、欠陥部13aを修正し易いようにレーザ加工により整形する。ただし、欠陥部13aにレーザ光を照射した際、欠陥部13aおよび、その周辺部にダメージを与え易い基板14の場合や、欠陥部13aの整形が不要な場合は、この工程は省略される。
次に図21(b)に示すように、略U字形状に垂らしたフィルム100を下降させ、垂らしたフィルム100の最下端で欠陥部13aを覆うようにしてフィルム65を基板14の表面に接触させる。フィルム100としては、薄膜フィルム、たとえば7.5μm程度のポリイミドフィルムを用いる。フィルム100が10μm以下の薄膜であるため、基板14の表面にフィルム100を接触させると、フィルム100が吸引されるように基板14の表面に付着する。
次いで図21(c)に示すように、フィルム100のうちの欠陥部13aを覆う部分にレーザ光を照射してフィルム100のみに孔100aを開ける。この孔100aは、欠陥部13aよりも一回り大きな形状とする。これは、後の工程で欠陥部13aの両側の正常な電極部にも修正液が塗布されるようにして、修正後における電極13の導電性を良好にするためである。また、このときフィルム100のみに孔100aが開くようにレーザパワーが比較的小さく設定されるので、欠陥部13aの周辺部がレーザ光によってダメージを受けることが防止される。
次に図21(d)(e)に示すように、孔100a上に塗布ノズル30で修正液20の霧を収束噴射しながら孔100aとノズル30とを相対的に移動させ、孔100aの直下にある欠陥部13aに修正液20を充填する。修正液20としては、金属ナノ粒子を用いた銀ペースト、金ペースト、銅ペースト、パラジウムペーストやそれらを混ぜたペースト、あるいはそれらを希釈したものを用いるとよい。また、金属錯体溶液や金属コロイドを用いてもよい。これらの溶媒は、金属ナノペーストの場合にはテルピネオール、デカノール、テトラデカン、また、コロイド溶液の場合は水または水溶性溶媒(たとえば、アルコール系、グリコールエーテル系)が用いられる。
なお、塗布ノズル30の先端は基板14表面から5mm程度離間した位置に配置され、塗布ノズル30の先端から霧粒子を含む流体が収束されて噴射されるが、霧粒子の流体は収束しており圧力が高いので、流体が欠陥部13aに衝突した際に、フィルム100と基板14の隙間に霧粒子が侵入する場合がある。この場合には、塗布ノズル30の先端と基板14表面との距離をもっと広げて流体の衝突圧を低減するようにしてもよい。また、修正液20の霧を孔100aの幅とほぼ同じか、それより多少大きめに収束すれば、欠陥部13aに付着する修正液20を微量にできるので、フィルム100と基板14との隙間に修正液20が侵入し難くなり、正常な電極部が修正液20で汚染されることを防止することができる。
必要に応じて欠陥部13aに充填した修正液20を加熱または光照射によって固めてから、図21(f)に示すようにフィルム100を除去すれば、欠陥部13aから修正液20が漏れることなくパターン修正が完了する。なお、フィルム100を基板14から剥離後、基板加熱部6を用いて欠陥部13aを本焼成してもよいし、炉による焼成を行ってもよい。
なお、この実施の形態6では、修正液20を欠陥部13aに充填する手段として微粒子堆積装置5を用いたが、充填手段はこれに限定されるものでなく、たとえば、図22(a)に示すように塗布針101を用いて修正液20を孔100aの上から欠陥部13aに塗布してもよいし、図22(b)に示すように、マイクロディスペンサ102を用いて修正液20を孔100aの上から欠陥部13aに塗布してもよい。また、インクジェットのようにノズルから修正液20の液滴を飛ばす方法であってもよい。フィルム100と基板14との隙間に修正液20が毛細管現象で侵入するのを防止するため、塗布する修正液20は微量の方が好ましい。そのためには、先端部をテーパ状に先細り形状にし、先端に平坦面を設けた塗布針101で微小量の修正液20を欠陥部13aの中心に塗布するか、修正液20を霧にして、ノズル30から収束噴射して孔100aの幅と略同じか、それよりも少し大きな幅で塗布するのが最適である。あるいは、フィルム100の基板14に接する側を低粘着化処理して基板14との密着性を高めれば、フィルム100と基板14との隙間に修正液20が毛細管現象で侵入するのを抑制することができる。
また、液晶カラーフィルタの着色層が抜けた白欠陥部、異物が付着した異物欠陥部、あるいは隣接する着色層が混色した混色欠陥部に対しても上述のパターン修正方法を適用することが可能である。異物欠陥部および混色欠陥部を修正する場合は、図21(a)の工程で異物欠陥部および混色欠陥部にレーザ光を照射して白欠陥部に変換した後、図21(b)〜(e)の工程を実行する。これにより図23(a)に示すように、ガラス基板103表面の着色層104の白抜欠陥部104aがフィルム100で覆われ、白欠陥部104aよりも大きな孔100aがフィルム100に開けられ、その孔100a全体を塞ぐようにして修正液20が塗布された状態になる。修正液20としては、着色層と同色の紫外線硬化型のカラーインクが用いられる。
この状態で、フィルム100の上方から紫外線照射装置105による紫外線照射を行って修正液20を硬化させ、その後に図23(b)に示すように、フィルム100を基板103から剥離する。このように、修正液20を欠陥部104aに塗布した直後に紫外線照射による硬化処理を行うことにより、修正液20が基板103とフィルム100の隙間に侵入することを防止することができる。
なお、図23(a)では修正液20を塗布した欠陥部104aに紫外線を紫外線照射装置105から直接照射した例を示したが、紫外線照射装置105から観察光学系2の経路に紫外線を導き、対物レンズ44から紫外線を照射してもよいし、基板103の下方から紫外線を照射してもよい。また、修正液20として熱硬化型のインクを使用し、基板加熱部6によって熱硬化処理を行なってもよい。
また、液晶カラーフィルタの白欠陥部104aを修正する場合には、図24に示すように、白欠陥部104aと略同じ大きさの孔100aをフィルム100に開けてもよい。この場合は、着色層の膜厚むらによる光透過率のむらの発生が防止される。また、孔100aの下に着色層は無いので、レーザ光による着色層のダメージを低減できる。
図25は、図21(a)〜(f)で示したパターン修正方法を実施するためのパターン修正装置の構成を示す図である。図25において、このパターン修正装置では、XYステージは、Xステージ106とYステージ107とが分離して独立して移動するガントリー構造であり、基板14はチャック部11に固定される。また、Yステージ107と平行に移動可能な副Yステージ108がYステージ107に固定され、副Yステージ108上には上下方向に進退可能な副Zステージ109が搭載される。副Zステージ109には、フィルム100が巻回されたフィルム供給リール110と、フィルム100を巻き取る巻き取りリール111とが基板14を挟んで左右に配置される。フィルム100は、欠陥部13a近傍を覆う程度の幅があれば良く、たとえば10mm前後のものを使用する。
副Yステージ108や副Zステージ109は、欠陥部13aにフィルム100を接触して付着させることが可能なように、欠陥部13aの位置に追従させるものであって、粗い分解能で十分であり、精度は要求されない。たとえば、エアシリンダの使用も考えられる。また、基板14の出し入れ時にフィルム100が干渉しないように、フィルム100を退避させる役目を持つ。また、副Yステージ108は、観察光学系2の直下にフィルム100を移動させたり、観察光学系2からフィルム100を遠ざける役目を持ち、その移動距離は短いもので十分である。
欠陥部13aにフィルム100を接触および付着させる場合、まず図示しないモータによってリール110,111を駆動させ、フィルム100が基板14に触れない程度にフィルム100をU字形状に垂らす。その状態で、副Zステージ109を下降させると、フィルム100が薄くて基板14にならう性質があるので、フィルム100は欠陥部13aを含む範囲で基板14の表面に接触して付着する。図25では、フィルム100は横方向一面で基板14上に接触して付着している状態が示されている。フィルム100が基板14に接触して付着すれば、図21(b)〜(e)に示したように欠陥部13aの修正を行なうことができる。フィルム100を欠陥部13aから剥がす場合は、副Zステージ109を上昇させればよい。
なお、図26に示すように、Yステージ107と平行に移動可能な副Yステージ109をベース上に配置してもよい。この場合、副Yステージ109の移動範囲はYステージ107と同程度になる。
図27は図21(a)〜(f)で示したパターン修正方法を実施するための他のパターン修正装置の構成を示す図であり、図28は図27のXXVIII−XXVIII線断面図である。図27および図28において、このパターン修正装置では、観察光学系2を中心としてその前後にフィルム供給リール110と巻き取りリール111が配置される。リール110,111は固定板113に支持され、固定板113は、たとえばZステージ12に固定支持される。Zステージ12とは独立して上下に進退可能な副Zステージ(図示せず)を介して固定板113をZステージ12に固定してもよい。
また、固定板113は、基板14に対して平行に相対移動可能な移動ステージ(図示せず)を持つ。移動ステージを駆動することで、観察光学系2の直下にフィルム100が配置されたり、観察光学系2から外れた位置にフィルム100が配置される。欠陥部13aのみをレーザ光で加工したり、対物レンズ44で欠陥部13aを観察する場合には、観察光学系2の直下からフィルム100が外れるように移動ステージを駆動する。フィルム100は、図25の装置と同様に、図示しないモータの駆動によりU字形状に垂らされ、Zステージ12の下降により、または固定板113を独立して上下動させる副Zステージ(図示せず)の下降により、欠陥部13aに接触して付着する。なお、図27および図28では、修正液20の塗布機構が、塗布針101を用いた塗布機構部112として記載されている。
図25〜図28で示したように、フィルム100は、U字形状に垂れた状態で基板14表面に接触しているので、フィルム100が欠陥部13aを覆うように基板14に接触した状態でXステージ106およびYステージ107が微小距離(1mm程度)だけ移動してもフィルム100のU字形状の部分がクッションになって、フィルム100が欠陥部13aから剥がれることはない。そのため、レーザカットによりフィルム100に孔100aを開ける場合、その孔100aが大きくて、観察光学系2およびレーザ部4の位置をずらしながらレーザ除去加工する場合であっても問題なく孔100aを開けることができる。
そのような例を図29(a)(b)を用いて説明する。図29(a)に示すように、液晶カラーフィルタでは、ガラス基板103の表面にR,G,Bの着色層104が行列状に配置され、その周りをブラックマトリックス114が囲んでいる。ブラックマトリックス114には、複数(図では3つ)の着色層104に亘る白欠陥部114aが発生している。このような長い白欠陥部114aをフィルム100で覆い、フィルム100の白欠陥部114aに対応する部分にレーザ光を照射して孔100aを開ける場合、1回のレーザ照射で孔100aを開けることができず、観察光学系2およびレーザ部4の位置をずらせてレーザ光照射を複数回行なう必要がある。図29(b)の例では、白欠陥114aを3区間115〜117に分け、各区間毎にXステージ106(場合によってはYステージ107も移動)を移動させて観察光学系2およびレーザ部4の位置をずらしてレーザ光照射を行なう。このようにステージ106,107を移動させる場合でも、フィルム100のU字形状の部分がクッションになって、フィルム100が白欠陥部114aから剥がれることはない。
なお、この実施の形態6では、基板14の上にフィルム100を重ねてフィルム100に孔100aを開けたが、予め基板14から外れた位置でフィルム100に孔100aを開け、その孔100aを欠陥部13aに位置合わせすれば、欠陥部13aにレーザ光が照射されないので欠陥部13aの周辺部にダメージが生じることがない。この場合、フィルム100の孔100aと欠陥部13aの位置合せは手動で行ってもよいし、画像処理部7を用いて自動的に行ってもよい。
[実施の形態7]
図30は、この発明の実施の形態7によるパターン修正装置の構成および使用方法を示す図である。パターン修正装置の構成は、図25で示した実施の形態6のパターン修正装置と同じである。実施の形態6と異なる点は、フィルム100が基板14と一定の隙間を持って対峙していることである。隙間は、たとえば0.5mmから1mm程度に設定される。この点を除けば、修正工程も同じである。フィルム100は一定の張力で張った状態にある。
フィルム100に孔100aを開ける場合、図30に示すようにフィルム100と基板14の間に隙間を持った状態でレーザ加工してもよいし、フィルム100を張った状態で基板14にフィルム100を接触させて孔100aを開け、その後、副Zテーブル109を上昇して隙間を設けてもよい。フィルム100を基板14に対して隙間を持って対峙させた状態で、欠陥部13a上方にあるフィルム100の上面にレーザ光の焦点を合わせて孔100aを開ければ、欠陥部13aに照射されるレーザ光はデフォーカスになり、欠陥部13aの周辺部に対するレーザ光の影響を最小限に留めることができる。
図31(a)〜(d)は、この方法で欠陥部13aを修正する工程を示す図である。まず図31(a)に示すように、フィルム100が基板14と一定の隙間を持って対峙した状態で、欠陥部13aの上方に位置するフィルム100に欠陥形状に合わせてレーザ光を照射し、孔100aを開ける。
次に図31(b)(c)に示すように、塗布ノズル30を孔100aの一方側から他方側まで横切るように移動させながら塗布ノズル30から霧状の修正液20を噴射させる。これにより、余分な修正液20はフィルム100上に残り、欠陥部13aのみに霧粒子内の微粒子が堆積する。このとき、基板14とフィルム100との隙間を広くしたので、その隙間に修正液20が侵入することを防止することができ、基板14および電極13の正常な部分が修正液20によって汚染されるのを防止することができる。次いで図31(d)に示すように、フィルム100を欠陥部13aから退避させ、欠陥部13aに堆積した堆積層33を加熱または光学手段により固めればパターン修正が完了する。
図32は、この実施の形態7の変更例を示す図である。図32において、この変更例では、図31(a)で示したフィルム100に孔100aを開ける際に、基板14との隙間にレーザ光を遮蔽するための遮蔽板118が挿入される。これにより、レーザ光が直接欠陥部13aに照射されることが防止され、欠陥部13aおよび、その周辺部がレーザ光によるダメージを受けることを防止することができる。なお、遮蔽板118は、図示しない支持装置によってフィルム100に対して平行に移動可能に支持される。支持装置は、たとえばZステージ12に固定される。
また、図32で示した方法によってフィルム100に孔100aが開けた後は、図31(a)〜(d)で示した方法で修正液20を堆積させてもよいし、図33に示すように、副Zステージ109を下降させて、基板14にフィルム100を接触させる、あるいは隙間を狭めるようにしてもよい。このとき、欠陥部13aと孔100aの位置が合わない場合には、フィルム供給リール110や巻き取りリール111を制御してフィルム100の左右方向の位置の微調整を行なうとともに、副Yステージ108を制御してフィルム100の前後方向の位置の微調整を行なうようにしてもよい。この機能を使うためには、それにあった分解能を副Yステージ108や、フィルム供給リール110と巻き取りリール111に備えればよい。なお、フィルム100と基板14の位置の微調整方法は、ここに示した方法に限定されるものではない。
図34および図35は、この実施の形態7のさらに他の変更例を示す図である。図34および図35において、このパターン修正装置が図28のパターン修正装置と異なる点は、供給リール110と巻き取りリール111の間においてフィルム100を基板14に対して略平行に張り渡すための2本のローラ120,121が設けられている点である。ローラ120,121は、フィルム供給リール110や巻き取りリール111を固定支持する固定板113に、図示しない弾性部材を介して回転自在に支持される。Zステージ12にはX方向、またはXY方向に微動可能な微動ステージ122が設けられ、微動ステージ122には副Zステージ123が設けられ、固定板113は副Zステージ123に固定される。なお、微動ステージ122および副Zステージ123は省略可能である。
次に、このパターン修正装置の使用方法について説明する。まず図34に示すように、基板14との間に隙間を開けてフィルム100を配置し、フィルム100にレーザ光の焦点を合わせて欠陥部13aの形状と略同じかそれよりも大きく孔100aを開ける。次いで図35に示すように、Zステージ12または副Zステージ123を操作して、フィルム100が基板14に接触するまで固定板113を下方に移動させる。このとき、ローラ120,121がフィルム100を介して基板14に接触する場合があるが、ローラ120,121と固定板113の間に弾性部材を設けているので、ローラ120,121は上方に退避する。したがって、ローラ120,121が基板14に一定以上の力で押し付けられることはない。
観察光学系2で欠陥部13aを観察した状態で、たとえば、修正液20を先端に付着した塗布針101を観察光学系2の直下に挿入して孔100a上に修正液20を塗布する。観察光学系2の対物レンズは通常レボルバによって回転可能なため、対物レンズの作動距離(対物レンズ先端から焦点位置までの距離)が短くて、塗布針101が挿入できない場合は、レボルバを回転させて作動距離の長い対物レンズに変更してもよい。一般的に低倍率の方が作動距離は長くなり、10倍の対物レンズの場合の作動距離は約30mmあり、塗布針101等の塗布機構を十分挿入できる。孔100aを含む範囲に修正液20を塗布した後、図示しない光学手段により修正液20の硬化処理が行われ、その後、固定板113を上方に移動すれば、欠陥修正が完了する。
なお、この実施の形態7では、基板14の上方でフィルム100に孔100aを開けたが、予め基板14から外れた位置でフィルム100に孔100aを開け、その孔100aを欠陥部13aに位置合わせすれば、欠陥部13aにレーザ光が照射されないので欠陥部13aの周辺部にダメージが生じることがない。この場合、フィルム100の孔100aと欠陥部13aの位置合せは手動で行ってもよいし、画像処理部7を用いて自動的に行ってもよい。
[実施の形態8]
図36(a)〜(c)は、この発明の実施の形態8によるパターン修正方法を示す図である。図36(a)〜(c)において、このパターン修正方法では、予め、電極13の欠陥部13aよりも十分に長い孔100aがフィルム100に開けられている。フィルム100の孔100aの中央部は、欠陥部13aと同じ方向に向けて欠陥部13aの上方に位置決めされる。このとき、基板14とフィルム100とは一定の隙間を持って対峙している。この状態で、修正が必要な範囲に霧状の修正液20がフィルム100の孔100a越しに噴射され、欠陥部13aに堆積層33が形成される。また、余分な修正液20はフィルム100の表面に堆積層33として残る。フィルム100を退避させた後、基板加熱部6によって堆積層33を加熱して修正が完了する。
図37(a)〜(c)は、この実施の形態8の変更例を示す図である。図37(a)〜(c)において、この変更例では、2枚のフィルム100が同一平面上に一定の隙間124を開けて配置され、その隙間124が欠陥部13aと同じ方向に向けて欠陥部13aの上方に位置決めされる。このとき、基板14と各フィルム100とは一定の隙間を持って対峙している。この状態で、修正が必要な範囲に霧状の修正液20が2枚のフィルム100の隙間124越しに噴射され、欠陥部13aに堆積層33が形成される。また、余分な修正液20は2枚のフィルム100の表面に堆積層33として残る。2枚のフィルム100を退避させた後、基板加熱部6によって堆積層33を加熱して修正が完了する。
なお、図36(a)〜(c)および図37(a)〜(c)で示したパターン修正方法では、フィルム100が基板14に対して隙間を持って対峙しているが、フィルム100を基板14に接触させてもよい。また、フィルム100の材質を金属の薄膜に変えてもよい。金属薄膜を用いる場合、1回修正に使った後、図示しない洗浄装置によって付着した修正液20を除去して再利用することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1によるパターン修正装置の全体構成を示す斜視図である。 図1に示したパターン修正装置の要部を示す断面図である。 図1および図2に示したパターン修正装置の使用方法を示す図である。 図3に示したパターン修正方法の比較例を示す図である。 図1に示した観察光学系およびカット用レーザ装置の構成を示す図である。 図5に示した観察光学系およびカット用レーザ装置の使用方法を示す図である。 図5に示した観察光学系およびカット用レーザ装置の使用方法を示す他の図である。 この発明の実施の形態2によるパターン修正装置の要部を示す図である。 図8に示したパターン修正装置の使用方法を示す図である。 図8に示したパターン修正装置の使用方法を示す他の図である。 図8〜図10で示したパターン修正装置の全体構成を示す図である。 この発明の実施の形態3によるパターン修正装置の要部を示す図である。 図12に示したパターン修正装置の使用方法を示す図である。 この発明の実施の形態4によるパターン修正装置の要部を示す図である。 実施の形態4の変更例を示す図である。 実施の形態4の他の変更例を示す図である。 実施の形態4のさらに他の変更例を示す図である。 実施の形態4のさらに他の変更例を示す図である。 この発明の実施の形態5によるパターン修正装置の要部を示す図である。 実施の形態5の変更例を示す図である。 この発明の実施の形態6によるパターン修正方法を示す図である。 実施の形態6の変更例を示す図である。 実施の形態6の他の変更例を示す図である。 実施の形態6のさらに他の変更例を示す図である。 図21に示したパターン修正方法を実施するためのパターン修正装置の構成を示す図である。 図21に示したパターン修正方法を実施するための他のパターン修正装置の構成を示す図である。 図21に示したパターン修正方法を実施するためのさらに他のパターン修正装置の構成を示す図である。 図27のXXVIII−XXVIII線断面図である。 図27および図28に示したパターン修正装置を使用したパターン修正方法を示す図である。 この発明の実施の形態7によるパターン修正装置の構成を示す図である。 図30に示したパターン修正装置を用いたパターン修正方法を示す図である。 実施の形態7の変更例を示す図である。 実施の形態7の他の変更例を示す図である。 実施の形態7のさらに他の変更例を示す図である。 図34に示したパターン修正装置の使用方法を示す図である。 この発明の実施の形態8によるパターン修正方法を示す図である。 実施の形態8の変更例を示す図である。
符号の説明
1 パターン修正装置、2 観察光学系、3 モニタ、4 カット用レーザ部、5 微粒子堆積装置、6 基板加熱部、7 画像処理部、8 ホストコンピュータ、9 制御用コンピュータ、10 XYステージ、11 チャック部、12 Zステージ、13 電極、13a オープン欠陥部、14 基板、15 噴霧部、16 減圧部、17 加熱部、18 ヘッド部、19 容器、20 修正液、21 噴霧ノズル、21a 噴出口、21b 吸入口、22 ノズル部、23 集気部、24 排気管、25 外管、26 隙間、27 パイプ、28 ヒータ、29 温度センサ、30 塗布ノズル、31 シャッタ、32,33 堆積層、40 可変スリット、41 結像レンズ、42,43 ハーフミラー、44 対物レンズ、45 落射光源、46 CCDカメラ、47a〜47d 加工エリア、48 飛散物、50 スリット、51 ステージ、52 背面ガラス基板、53 リブ、53a リブ欠け欠陥部、54_1〜54_n,66 堆積層、55 堆積物、56,70 排気管、60 ベース、61 門柱、62 高さ測定器、65,100 フィルム、65a,100a 孔、71 突出部、72 補充容器、73 電動バルブ、80〜84,90,91 開閉バルブ、85 ダクト、86 吸込孔、87 シール部材、88 フィルタ、101 塗布針、102 マイクロディスペンサ、103 ガラス基板、104 着色層、104a,114a 白抜欠陥部、105 紫外線照射装置、106 Xステージ、107 Yステージ、108 副Yステージ、109 副Zステージ、110 フィルム供給リール、111 巻き取りリール、112 塗布機構部、113 固定板、114 ブラックマトリックス、115〜117 区間、118 遮蔽板、120,121 ローラ、122 微動ステージ、123 副Zステージ、124 隙間。

Claims (35)

  1. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液を前記欠陥部に噴出する塗布ノズルとを含み、前記修正液を前記欠陥部に堆積させる堆積装置と、
    前記基板と前記堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを設け、
    前記移動装置を駆動して前記基板と前記堆積装置を相対的に移動させながら前記修正液を前記欠陥部に堆積させることを特徴とする、パターン修正方法。
  2. 前記堆積装置は、さらに、前記塗布ノズルから噴出される霧状の修正液を受けるシャッタを含み、
    前記塗布ノズルが前記欠陥部に対向している期間だけ前記シャッタを開けることを特徴とする、請求項1に記載のパターン修正方法。
  3. 前記移動装置を駆動して前記欠陥部の一方側の移動開始点から前記欠陥部の他方側の移動終了点まで前記塗布ノズルを移動させながら、前記塗布ノズルが前記欠陥部の一方端の描画開始点に到達したときに前記シャッタを開き、前記塗布ノズルが前記欠陥部の他方端の描画終了点に到達したときに前記シャッタを閉じることを特徴とする、請求項2に記載のパターン修正方法。
  4. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    前記欠陥部と略同じ寸法の開口部を有し、該開口部が前記欠陥部に対向して配置されるスリットと、
    修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液を前記スリットの開口部を介して前記欠陥部に噴出する塗布ノズルとを含み、前記修正液を前記欠陥部に堆積させる堆積装置と、
    前記基板と前記堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを設け、
    前記移動装置を駆動して前記基板と前記堆積装置を前記スリットの開口部の長さよりも長い範囲に亘って相対的に移動させ、前記修正液を前記欠陥部に堆積させることを特徴とする、パターン修正方法。
  5. 前記スリットに付着した修正液を吸引除去することを特徴とする、請求項4に記載のパターン修正方法。
  6. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    修正液を霧状にして前記欠陥部に噴出し、前記修正液を前記欠陥部に堆積させる堆積装置と、
    レーザ光を出射してレーザカットを行なうレーザ装置とを設け、
    前記欠陥部を含む範囲を覆うようにして前記基板上にフィルムを貼り付け、
    前記レーザ装置によって前記フィルムのうちの前記欠陥部を覆っている部分をレーザカットして除去し、
    前記堆積装置によって前記欠陥部を含み前記フィルムからはみ出さない範囲に前記修正液を堆積させ、
    前記修正液の堆積が完了した後に前記フィルムを除去することを特徴とする、パターン修正方法。
  7. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    修正液を霧状にして前記欠陥部に噴出し、前記修正液を前記欠陥部に堆積させる堆積装置と、
    レーザ光を出射してレーザカットを行なうレーザ装置とを設け、
    前記欠陥部を含む範囲を覆うようにして前記基板上にフィルムを貼り付け、
    前記レーザ装置によって前記フィルムのうちの前記欠陥部を覆っている所定形状の部分とその下部の微細パターンをレーザカットして除去し、
    前記堆積装置によって前記所定形状の部分を含み前記フィルムからはみ出さない範囲に前記修正液を堆積させ、
    前記修正液の堆積が完了した後に前記フィルムを除去することを特徴とする、パターン修正方法。
  8. 前記堆積装置は霧状の修正液を所定の太さに収束して噴出し、
    前記レーザ装置によって形成される前記フィルムの開口部の幅は、前記堆積装置から噴出される霧状の修正液の収束径よりも細いことを特徴とする、請求項6または請求項7に記載のパターン修正方法。
  9. 前記修正液は、微粒子分散溶液であることを特徴とする、請求項1から請求項8までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  10. 前記修正液は、金属錯体溶液であることを特徴とする、請求項1から請求項8までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  11. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
    前記基板の表面を観察する観察光学系と、
    修正液を霧状にする噴霧部と、霧状にされた修正液を噴出する塗布ノズルとを含み、前記修正液を前記欠陥部に堆積させる堆積装置と、
    前記基板と前記堆積装置を相対的に移動させる移動装置とを備えたことを特徴とする、パターン修正装置。
  12. 前記堆積装置は、さらに、噴出された霧状の修正液のうちの少なくとも一部を吸引する排気管を含むことを特徴とする、請求項11に記載のパターン修正装置。
  13. 前記堆積装置は、さらに、待機時に前記塗布ノズルから噴出される霧状の修正液を受けるシャッタを含み、
    前記排気管は、前記シャッタによって受けられた霧状の修正液を吸引し、
    前記排気管と前記シャッタが一体的に形成されていることを特徴とする、請求項12に記載のパターン修正装置。
  14. 前記堆積装置は、さらに、前記修正液を前記噴霧部に補充する補充装置を含むことを特徴とする、請求項11から請求項13までのいずれかに記載のパターン修正装置。
  15. 前記排気管によって吸引された修正液は、前記噴霧部または前記補充装置に戻されることを特徴とする、請求項14に記載のパターン修正装置。
  16. さらに、前記堆積装置のうちの少なくとも前記塗布ノズルを洗浄する洗浄装置を備えたことを特徴とする、請求項11から請求項15までのいずれかに記載のパターン修正装置。
  17. 前記洗浄装置は、少なくとも前記塗布ノズル内に洗浄ガスまたは洗浄液を流して洗浄する、請求項16に記載のパターン修正装置。
  18. 前記洗浄装置は、その吸込口に前記塗布ノズルが挿入され、前記塗布ノズルから噴出される洗浄ガスまたは洗浄液を排出するダクトを含むことを特徴とする、請求項17に記載のパターン修正装置。
  19. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    前記欠陥部を含む範囲を覆うようにフィルムを配置するステップと、
    前記フィルムの前記欠陥部を覆う部分にレーザ光を照射して前記欠陥部と同じ、または前記欠陥部よりも大きな孔を前記フィルムのみに開けるステップと、
    前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする、パターン修正方法。
  20. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    前記欠陥部と離れた別の位置で、フィルムにレーザ光を照射して前記欠陥部を修正するための孔を開けるステップと、
    前記欠陥部に前記フィルムの孔を位置合せして前記欠陥部を含む範囲の上に前記フィルムを配置するステップと、
    前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする、パターン修正方法。
  21. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法であって、
    前記欠陥部との間に所定の隙間を開けて、前記欠陥部を含む範囲の上方にフィルムを配置するステップと、
    前記フィルムにレーザ光の焦点を合わせて、前記フィルムの前記欠陥部に対向する部分にレーザ光を照射して前記欠陥部を修正するための孔を開けるステップと、
    前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填するステップとを含むことを特徴とする、パターン修正方法。
  22. 前記レーザ光を前記フィルムに照射する際、前記基板と前記フィルムとの隙間に前記レーザ光を遮蔽する遮蔽板を挿入することを特徴とする、請求項21に記載のパターン修正方法。
  23. 前記フィルムの孔の上方から前記欠陥部に向けて前記修正液の微細な霧を収束させて噴射することにより、前記欠陥部に前記修正液を充填することを特徴とする、請求項19から請求項22までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  24. 前記修正液を硬化させるステップと、
    前記フィルムを除去するステップとを含む、請求項19から請求項23までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  25. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
    前記欠陥部を含む範囲を覆うようにフィルムを配置するフィルム配置装置と、
    前記フィルム配置装置によって配置された前記フィルムの前記欠陥部を覆う部分にレーザ光を照射して前記欠陥部と同じ、または前記欠陥部よりも大きな孔を前記フィルムのみに開けるレーザ装置と、
    前記レーザ装置によって開けられた前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする、パターン修正装置。
  26. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
    前記欠陥部と離れた別の位置で、フィルムにレーザ光を照射して前記欠陥部を修正するための孔を開けるレーザ装置と、
    前記レーザ装置によって開けられた前記フィルムの孔を前記欠陥部に位置合せして前記欠陥部を含む範囲の上に前記フィルムを配置するフィルム配置装置と、
    前記フィルム配置装置によって配置された前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする、パターン修正装置。
  27. 前記フィルム配置装置は、前記フィルムが巻回された第1のリールと、前記フィルムを巻き取る第2のリールとを含み、前記第1および第2のリール間で前記フィルムをU字状に垂らし、その垂れた部分を前記欠陥部を含む範囲に接触させることを特徴とする、請求項25または請求項26に記載のパターン修正装置。
  28. 前記フィルム配置装置は、さらに、前記基板に対して前記第1および第2のリールを相対的に移動させる位置決め装置を含むことを特徴とする、請求項27に記載のパターン修正装置。
  29. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
    前記欠陥部との間に所定の隙間を開けて、前記欠陥部を含む範囲の上方にフィルムを配置するフィルム配置装置と、
    前記フィルム配置装置によって配置された前記フィルムにレーザ光の焦点を合わせ、前記フィルムの前記欠陥部に対向する部分にレーザ光を照射して前記欠陥部を修正するための孔を開けるレーザ装置と、
    前記レーザ装置によって開けられた前記フィルムの孔を介して前記欠陥部に修正液を充填する修正液充填装置とを備えることを特徴とする、パターン修正装置。
  30. 前記フィルム配置装置は、前記フィルムが巻回された第1のリールと、前記フィルムを巻き取る第2のリールとを含み、前記第1および第2のリール間に張り渡された前記フィルムを前記欠陥部を含む範囲の上方に配置することを特徴とする、請求項29に記載のパターン修正装置。
  31. 前記フィルム配置装置は、さらに、前記基板に対して前記第1および第2のリールを相対的に移動させる位置決め装置を含むことを特徴とする、請求項30に記載のパターン修正装置。
  32. 前記フィルム配置装置は、前記フィルムが巻回された第1のリールと、前記フィルムを巻き取る第2のリールと、前記第1および第2のリールの間で前記基板の上方に前記フィルムを前記基板に略並行に張り渡すための2本のローラとを含むことを特徴とする、請求項29に記載のパターン修正装置。
  33. 前記フィルム配置装置は、さらに、前記基板に対して前記第1のリール、前記第2のリールおよび前記2本のローラを相対的に移動させる位置決め装置を含むことを特徴とする、請求項32に記載のパターン修正装置。
  34. 前記修正液充填装置は、前記フィルムの孔の上方から前記欠陥部に向けて前記修正液の微細な霧を収束させて噴射することにより、前記欠陥部に前記修正液を充填することを特徴とする、請求項25から請求項33までのいずれかに記載のパターン修正装置。
  35. さらに、前記修正液充填装置によって前記欠陥部に充填された前記修正液を硬化させる修正液硬化装置を備え、
    前記フィルム配置装置は、前記修正液硬化装置によって前記欠陥部に充填された前記修正液が硬化された後に、前記前記フィルムを除去することを特徴とする、請求項25から請求項34までのいずれかに記載のパターン修正装置。
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