JP2007037703A - 車両用シートの表皮カバー取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シートに表皮カバーを張設する取付作業を容易にする。
【解決手段】シートに張設される表皮カバー40は、その周縁形状に沿って取付けられた掛合体20がシートに固定設置された被掛合体30に差し込み掛合されることにより張設された取付状態とされる。掛合体20は、長尺形状の概略板状部材として形成されており、表皮カバー40が取付けられる基部21と被掛合体30に差し込んで掛着することのできる掛着部22とを有する。被掛合体30は、掛着部22を差し込むことのできる差込孔31と差込孔31内に差し込まれた掛着部22を掛止することのできる掛止部32とを有する。差込孔31は、表皮カバー40の張力作用によって掛着部22が引張附勢される附勢方向に掛着部22を差込可能に形成されている。基部21は、掛着部22の差込孔31内への差し込み時には、薄肉部位21aによって撓み変形させて湾曲姿勢とすることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用シートの表皮カバー取付構造に関する。詳しくは、車両のシートの被覆部材として張設される表皮カバーは、この表皮カバーの周縁形状に沿って一体的に取付けられた掛合体が、シートの表皮カバー取付け位置に固定設置されている被掛合体に差し込み掛合されることにより張設された取付状態とされる車両用シートの表皮カバー取付構造に関する。
一般に、車両用シートには、乗員の着座する表面側全体に、布材等の伸張性を備えた表皮カバーが張設されている。この表皮カバーの構成としては、例えば特許文献1に開示されているものが挙げられる。この開示技術では、表皮カバーは、車両用シートを構成するシートクッションやシートバックの表面側全体を被覆可能な形状に形成されており、その周縁形状に沿って長尺となる形状の掛合体が一体的に取付けられている。この掛合体は、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の樹脂材料より成り、上記シートクッションやシートバックの背裏面側等の取付け位置に固定設置された長尺形状の被掛合体に掛合させることのできる構成とされている。具体的には、掛合体は、その短手方向に切断した切断面形状が例えば断面略矢印形状に形成されており、矢印形状の根元側部分が表皮カバーに縫合されて一体とされている。そして、矢印形状の先端側部分は、上記被掛合体に形成された差込孔内に差し込むことにより、この差込孔の内部に形成された爪形状の掛止部によって掛止される形状に形成されている。したがって、表皮カバーを張設する際には、表皮カバーと共に引張り込んだ掛合体を被掛合体に差し込んで掛合させることにより、表皮カバーが張設された取付状態として保持される。
ここで、上記被掛合体の差込孔は、表皮カバーを張設する際の引張り方向とは逆方向に向けて形成されている。したがって、掛合体は、その矢印形状の先端側部分が、引張り込んだ表皮カバーを戻し返す方向に向けられた姿勢状態で差込孔内に差し込まれて掛合されている。これにより、例えば表皮カバーの張設されたシートに乗員が着座するなどして表皮カバーに張力が作用した際にも、この張力の作用方向を掛合体を被掛合体に掛合させる差込方向に向けることができ、掛合体の脱落を防止して安定して保持することができる。
特開平7−255962号公報
しかしながら、上記従来の技術では、表皮カバーを張設する際の掛合体を被掛合体に差し込んで掛合させる取付作業に手間のかかるものであった。具体的には、前述したように、掛合体は、表皮カバーを引張り込んだ状態で、この表皮カバーの引張り方向とは逆方向に向けて形成された被掛合体に差し込まれることで掛合する。したがって、掛合体を被掛合体に差し込むためには、一旦、表皮カバーを強く引張り込むなどして、差込方向に向けられた矢印形状の掛合体が被掛合体の差込孔内に差込可能となる位置まで引き込まなければならなかった。すなわち、表皮カバーを張設する際には、掛合体を被掛合体に掛合させることのできる位置まで表皮カバーを余計に引張り込む作業が必要となり、かかる引張り力も余計に必要となっていた。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両用シートに表皮カバーを張設する取付作業を容易にすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートの表皮カバー取付構造は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両のシートの被覆部材として張設される表皮カバーは、表皮カバーの周縁形状に沿って一体的に取付けられた掛合体が、シートの表皮カバー取付け位置に固定設置されている被掛合体に差し込み掛合されることにより張設された取付状態とされる車両用シートの表皮カバー取付構造であって、掛合体は長尺形状の概略板状部材として形成されており、その幅方向の一端側が表皮カバーが取付けられる基部として、幅方向の他端側が被掛合体に差し込んで掛着することのできる掛着部として形成されており、被掛合体は、掛合体の掛着部を差し込むことのできる差込孔と、差込孔内に差し込まれた掛着部を掛止することのできる掛止部と、を有し、被掛合体の差込孔は、張設される表皮カバーの張力作用によって掛合体の掛着部が引張附勢される附勢方向に掛着部を差込可能に形成されており、掛合体の基部には、基部を撓み変形させて湾曲姿勢とすることのできる可撓性を備えた軟質部位を有し、掛着部の差込孔内への差し込みは、基部が湾曲姿勢とされた状態で行われるものである。
この第1の発明によれば、掛合体の掛着部を被掛合体の差込孔内に差し込む際には、基部を撓み変形させて湾曲姿勢とした状態で行うことにより、表皮カバーを引張り込むべき長さが短くて済む。すなわち、表皮カバーを引張り込んで掛着部を差込孔内に差し込むべく差込方向に向けた状態では、基部が表皮カバーの張力作用によって撓み変形して湾曲する。したがって、この基部の湾曲により、表皮カバーは、上記引張方向とは逆方向(復元方向)に戻し返される。これにより、表皮カバーを引張り込むべき長さ寸法が吸収されて表皮カバーの緊張状態が緩和されるため、表皮カバーを引張り込むのに必要な力が緩和される。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、掛合体の基部を湾曲姿勢とすることのできる軟質部位は、基部の肉厚が薄肉化されて形成されているものである。
この第2の発明によれば、基部が薄肉化されることにより、基部の曲げに対する抵抗が弱められると共に、曲げ方向の断面形状が細められる。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、掛合体の基部には、被掛合体の差込孔の開口部近傍位置に差し込まれる部位に、肉厚が厚肉化された厚肉部位が形成されており、掛合体を被掛合体に掛合させた掛合状態時には、厚肉部位によって、差込孔の開口部近傍位置における掛合体と被掛合体との間の隙間寸法が縮小されるものである。
この第3の発明によれば、基部に形成された厚肉部位は、掛合体が被掛合体に差し込み掛合される掛合状態時には、差込孔の開口部近傍位置に配置されるため、掛合体と被掛合体との間の隙間寸法が補填されて縮小される。
次に、第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、掛合体は、表皮カバーの周縁形状に沿って連続的或いは断続的に長尺に形成されており、被掛合体の差込孔内に差し込まれる先端側部位に開口を有する切欠部が形成されているものである。
この第4の発明によれば、掛合体は、切欠部の開口を広げる方向に押し曲げられて、表皮カバーの周縁形状に沿った形状に形作られた状態で、被掛合体に差し込み掛合される。このとき、掛合体は、切欠部によって肉抜きされているため、曲げに対する抵抗が弱められていると共に、押し曲げ時の曲率半径が小さくなっている。したがって、掛合体は、上記押し曲げ方向に湾曲し易い上に、湾曲しても肉厚部分が面外方向に座屈変形し難いため、肉厚部分が波状によれ曲がり難い。
次に、第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、掛合体は、基部を湾曲姿勢として掛着部を被掛合体の差込孔内に差し込んだ状態の掛着前状態では、掛着部が差込孔に係合して脱落が防止された仮固定状態とされて基部が湾曲姿勢状態のままで保持され、仮固定状態の掛着部を差込孔内に更に差し込むことにより、掛着部が掛止部に掛止されて掛着するものである。
この第5の発明によれば、掛合体は、掛着部が差込孔内に差し込まれた姿勢状態で仮固定される。このとき、基部は、湾曲した姿勢状態のまま保持される。そして、仮固定状態の掛合体は、掛着部を差込孔内に更に差し込む操作を行うことにより、被掛合体に掛合する。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、表皮カバーの取付時に、表皮カバーを引張り込むべき長さを短くすることができるため、車両用シートに表皮カバーを張設する取付作業を容易にすることができる。
更に、第2の発明によれば、軟質部位を簡単な構成とすることができると共に、表皮カバーを張設する取付作業をより簡単に行うことができる。
更に、第3の発明によれば、表皮カバーの取付部位たる掛合体と被掛合体との間のガタツキを抑えることができる。
更に、第4の発明によれば、掛合体を表皮カバーの周縁形状に沿って湾曲させ易くなる。また、掛合体を安定した湾曲姿勢状態として保持することができる。
更に、第5の発明によれば、表皮カバーの周縁形状に沿って取り付けられた掛合体を、部分的に仮固定させながら、周縁全体を均衡に掛合させていく作業を簡便に行うことができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1として車両用シートの表皮カバー取付構造の構成について、図1〜図5を用いて説明する。図1は車両用シートの表皮カバー取付構造の概略構成を表した斜視図、図2は表皮カバー40の取付状態を拡大して表した図1のA−A線断面図、図3は表皮カバー40の取付前状態を拡大して表した図、図4は掛合体20の形状を表した斜視図、図5は掛合体20を湾曲させた状態を表した斜視図である。なお、図5では、掛合体20の構成を明確に表すために、表皮カバー40等の他の構成が省略されている。また、図4では、表皮カバー40の形状の一部のみが表されている。
本実施例の車両用シートの表皮カバー取付構造は、図1に良く示されるように、乗員の着座するシート10のシートバック11に表皮カバー40を張設するための取付構造として採用されている。この表皮カバー40は、伸張性を備えた布部材より成り、シートバック11の表面側全体を被覆した状態で、その周縁形状部分がシートバック11の背裏面側に向けて引張り込まれた状態でシートバック11に取付けられている。詳しくは、図2に良く示されるように、表皮カバー40は、その周縁形状に沿って一体的に取付けられた掛合体20が、シートバック11の表皮カバー取付け位置に固定設置されている被掛合体30に差し込み掛合されることにより、シートバック11に張設された取付状態とされる。ここで、掛合体20は、図3の実線で示されるように、表皮カバー40の外側面41(同図で示す右側面)に取付けられており、表皮カバー40の内側面42に向けて360度回転(紙面内時計回り方向に回転)させた状態で被掛合体30に差し込まれる。これにより、図2に良く示されるように、表皮カバー40の周縁形状の切れ端部分43を外部に対して被覆した状態で取付けることができ、表皮カバー40の取付状態を見栄え良くすることができる。
以下、上記各構成部材について詳細に説明する。
先ず、被掛合体30について説明する。すなわち、被掛合体30は、図1に良く示されるように、シートバック11の表面側全体を被覆した状態の表皮カバー40の各周縁形状をシートバック11の背裏面側に向けて引張り込んだ状態として保持するために、この引張り込んだ表皮カバー40の周縁形状部分に沿った形状、具体的にはシートバック11の両側面から背裏面にかけて連続した湾曲形状に形成されている。この被掛合体30は、ポリプロピレン樹脂(PP)が一体成形されて形成されており、シートバック11の骨格を成すシートバックフレーム(図示省略)に固定設置されている。
詳しくは、被掛合体30は、図2に良く示されるように、その断面形状が、板状部材の端部を折り返したようなフック形状に形成されている。そして、このフック形状の内部に、掛合体20を差し込むことのできる差込孔31が形成されている。更に、差込孔31の最内部には、この差込孔31内に差し込まれた掛合体20を掛止することのできる爪形状の掛止部32が形成されている。この掛止部32は、後述する掛合体20の掛着部22を差込孔31内に向けて差し込むことにより、この掛着部22と弾性的に掛着する。この掛着により、差込孔31内に差し込まれた掛着部22を抜止可能に掛止することができる。なお、掛止部32は、被掛合体30の長尺方向に沿って連続的に形成されていても良いが、適宜間隔をおいて設けることが好ましい。これにより、掛着部22の差し込み掛着が容易となる。
また、差込孔31は、図3に良く示されるように、表皮カバー40を張設する際の引張り方向とは逆方向に向けて形成されている。換言すると、差込孔31は、張設される表皮カバー40の張力作用によって掛合体20の掛着部22が引張附勢される附勢方向に掛着部22を差込可能となるように形成されている。したがって、掛合体20は、図2に良く示されるように、引張り込んだ表皮カバー40を戻し返す方向(紙面内上方向)に向けられた姿勢状態で差込孔31内に差し込まれて掛合する。これにより、例えば、表皮カバー40に張設されたシート10(図1参照)に乗員が着座するなどして表皮カバー40に張力が作用した際にも、この張力の作用方向を、掛合体20を被掛合体30に掛合させる差込方向に向けることができ、掛合体20の脱落を防止して安定した保持状態を達成することができる。
次に、掛合体20は、図4に良く示されるように、表皮カバー40の周縁形状に沿って長尺となる形状の概略板状部材として形成されている。この掛合体20は、ポリエチレン樹脂(PE)が一体成形されて形成されており、表皮カバー40の周縁形状に沿って一体的に取付けられている。
詳しくは、掛合体20は、図2に良く示されるように、その短手方向(板厚方向)に切断した切断面形状が略矢印形状に形成されており、矢印形状の根元側(幅方向の一端側)部分が表皮カバー40に縫合されて取付けられる基部21として、矢印形状の先端側(幅方向の他端側)部分が被掛合体30に差し込んで掛着することのできる掛着部22として形成されている。
より詳しくは、前者の基部21は、その切断面形状の中央部分に板厚が薄肉化された形状の薄肉部位21aが形成されており、根元側部分に板厚が厚肉化された形状の厚肉部位21bが形成されている。更に、この厚肉部位21bの上部側位置には、表皮カバー40の周縁形状と縫合される縫合部位21cが設定されている。上記した薄肉部位21aは、他の部位と比べて薄肉に形成されており、板厚方向に撓み易い可撓性を備えた比較的軟質な構成とされている。したがって、図3の仮想線で示されるように、基部21は、薄肉部位21aによって、板厚方向に撓み変形させた湾曲姿勢とすることができる。次いで、厚肉部位21bは、図2に良く示されるように、掛合体20が被掛合体30に差し込み掛合される掛合状態時には、差込孔31の開口部31aの近傍位置に配置される。したがって、差込孔31の開口部31aの近傍位置では、掛合体20と被掛合体30との間の隙間寸法が、この厚肉部位21bによって補填されて縮小される。これにより、表皮カバー40の取付部位たる掛合体20と被掛合体30との間のガタツキが抑えられる。好ましくは、厚肉部位21bと表皮カバー40との合計の厚みを差込孔31の径寸法よりも僅かに大きくすることにより、ガタツキが良好に抑えられる。
後者の掛着部22は、上記矢印形状の頭部形状を形成しており、図2に良く示されるように、被掛合体30の差込孔31内に差し込むことにより、掛止部32と掛着する。また、掛着部22は、図3の仮想線で示されるように、差込孔31内に差し込まれて掛止部32と掛着する前の掛着前状態では、差込孔31の内周面31bに当接して係止する。詳しくは、差込孔31内に差し込まれた掛着部22は、引張り込んだ表皮カバー40の張力作用を受けて、差込孔31の内周面31bに押し当てられて係合する。したがって、掛着部22を差込孔31内に差し込んだ状態(例えば図3の仮想線で示す位置状態)でこの差し込み操作を止めても、掛着部22を差込孔31内に位置させた状態の仮固定状態として保持することができる。
また、図4に良く示されるように、掛合体20の長尺方向の適宜位置には、矢印形状の先端側部分に開口を有する肉抜き形状の切欠部23が形成されている。詳しくは、この切欠部23は、矢印形状の先端側部分から縫合部位21cの上部位置まで形成されている。
ここで、掛合体20は、図1を参照して分かるように、その長尺方向の形状が表皮カバー40の周縁形状に沿って配置されるように押し曲げられた状態で、被掛合体30に差し込み掛合される。詳しくは、掛合体20は、図5に良く示されるように、切欠部23の開口を広げる方向に押し曲げられて、表皮カバー40(図4参照)の周縁形状に沿った形状、すなわち被掛合体30(図1参照)に沿った形状に形作られる。このとき、掛合体20は、切欠部23によって肉抜きされているため、他の肉抜きされていない部位と比べて、曲げに対する抵抗が弱められていると共に、押し曲げ時の曲率半径が小さくなっている。したがって、掛合体20を上記押し曲げ方向に容易に湾曲させることができる。また、掛合体20は、小さい曲率半径で湾曲するため、上記のように湾曲させても、肉厚部分の伸張変形量が小さく、例えば面外方向に座屈変形して波状によれ曲がるといったこともない。
続いて、本実施例の使用方法について説明する。
先ず、図1に良く示されるように、表皮カバー40をシートバック11の表面側全体に被覆した状態で、この表皮カバー40の周縁形状部分をシートバック11の背裏面側、詳しくはシートバック11に固定設置されている被掛合体30のある位置に向けて引張り込む。そして、図3に良く示されるように、表皮カバー40の外側面41に取付けられている掛合体20を内側面42に向けて返し入れ(回転させ)、掛着部22を差込孔31内に差し込む。このとき、表皮カバー40には、上記引張方向とは逆方向に張力(復元力)が作用する。したがって、図3の仮想線で示されるように、掛着部22を差込孔31内に差し込む途中段階では、表皮カバー40の張力作用によって、基部21が撓み変形して湾曲する。そして、この基部21の湾曲により、表皮カバー40は、上記引張方向とは逆方向(復元方向)に戻し返される。これにより、表皮カバー40を引張り込むべき長さ寸法が吸収されて表皮カバー40の緊張状態が緩和されるため、表皮カバー40を引張り込むのに必要な力が緩和される。すなわち、表皮カバー40を、差込方向に向けられた矢印形状の掛合体20全体が被掛合体30の差込孔31内に差込可能となる位置まで引張り込んだ状態を維持することなく、基部21を湾曲させながら掛合体20を被掛合体30に差し込み掛合する(図2参照)ことができるため、かかる取付作業を容易にすることができる。
なお、図3の仮想線で示されるように、掛着部22を差込孔31内に差し込んだ状態でこの差し込み操作を止めても、掛着部22は差込孔31の内周面31bに押し当てられた状態として差込孔31に係合する。したがって、掛着部22を差込孔31内に位置させた状態の仮固定状態として保持することができるため、表皮カバー40の周縁形状に沿って取り付けられた掛合体20を、部分的に仮固定させながら、周縁全体を均衡に掛合させていくことができる。
このように、本実施例の車両用シートの表皮カバー取付構造によれば、表皮カバー40の取付時に、表皮カバー40を引張り込むべき長さを短くすることができるため、シートバック11に表皮カバー40を張設する取付作業を容易にすることができる。更に、掛合体20の基部21を湾曲姿勢とすることのできる軟質部位を、基部21の肉厚を部分的に薄肉化した簡単な構成とすることができる。また、基部21が薄肉化されることにより、基部21を湾曲させる曲げ方向の断面形状が細められるため、掛合体20の差し込み作業をより簡単に行うことができる。更に、厚肉部位21bによって、表皮カバー40の取付部位たる掛合体20と被掛合体30との間のガタツキを抑えることができる。更に、切欠部23によって、掛合体20を表皮カバー40の周縁形状に沿って湾曲させ易くなる。また、掛合体20を安定した湾曲姿勢状態として保持することができる。更に、表皮カバー40の周縁形状に沿って取り付けられた掛合体20を、部分的に仮固定させながら、周縁全体を均衡に掛合させていく作業を簡便に行うことができる。
続いて、実施例2として車両用シートの表皮カバー取付構造の構成について、図6及び図7を用いて説明する。図6は表皮カバー40の取付状態を拡大して表した図、図7は表皮カバー40の取付前状態を拡大して表した図である。なお、本実施例では、実施例1の車両用シートの表皮カバー取付構造と実質的に同様の構成及び作用を奏する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、相異する構成については異なる符号を付して詳しく説明することとする。
本実施例の車両用シートの表皮カバー取付構造では、図7の実線で示されるように、表皮カバー40に縫合されて取付けられる掛合体20の基部21に、板厚方向側端部分(同図で示す紙面内左側端部分)に開口を有する肉抜き形状の切欠部位21dが形成されている。これにより、基部21は、切欠部位21dによって肉抜きされているため、他の肉抜きされていない部位と比べて、曲げに対する抵抗が弱められていると共に、押し曲げ時の曲率半径が小さくなっている。したがって、図7の仮想線で示されるように、掛着部22の差込孔31内への差し込みは、切欠部位21dによって、基部21を板厚方向に撓み変形させた湾曲姿勢とした状態で行うことができる。詳しくは、基部21は、切欠部位21dの開口を広げる方向に押し曲げられて湾曲する。そして、図6に良く示されるように、掛着部22を差込孔31内に更に差し込んで掛止部32と掛着させることにより、掛合体20を被掛合体30に掛合させることができる。
なお、本実施例の使用方法については、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施例の車両用シートの表皮カバー取付構造によれば、基部21に切欠部位21dを形成した簡単な構成によって、シートバック11に表皮カバー40を張設する取付作業を容易にすることができる。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例により説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施ができるものである。
例えば、表皮カバーをシートクッションやヘッドレストに張設するための取付構造として採用してもよい。
また、表皮カバーの取付部位たる掛合体や被掛合体は、表皮カバーの周縁形状に沿って連続的に形成されたものを示したが、断続的に形成されたものであってもよい。この場合には、例えば、掛合体に切欠部を形成しなくとも掛合体の長尺方向の形状を表皮カバーの周縁形状に沿って配置することができるが、部品点数が増大する。
また、掛合体の基部を湾曲姿勢とすることのできる軟質部位は、上記実施例で示したように部分的に薄肉化したり肉抜きしたりする構成以外にも、例えば別の軟質材料を多色成形等の接合手段によって一体とした構成のものであってもよい。
また、掛合体の掛着部や基部の形状は、上記実施例のものに限定されず、被掛合体に差し込み掛合可能な形状或いは表皮カバーに一体的に取付可能な形状であれば、種々の形状のものが適用可能である。また、掛合体が差込孔内に差し込む途中段階で仮固定されない構成であっても構わないが、この場合には、表皮カバーの周縁全体を均衡に掛合させていく作業が行い難くなることに留意する必要がある。
実施例1の車両用シートの表皮カバー取付構造の概略を表した斜視図である。 表皮カバーの取付状態を拡大して表した図1のA−A線断面図である。 表皮カバーの取付前状態を拡大して表した図である。 掛合体の形状を表した斜視図である。 掛合体を湾曲させた状態を表した斜視図である。 実施例2の表皮カバーの取付状態を拡大して表した図である。 表皮カバーの取付前状態を拡大して表した図である。
符号の説明
10 シート
11 シートバック
20 掛合体
21 基部
21a 薄肉部位
21b 厚肉部位
21c 縫合部位
21d 切欠部位
22 掛着部
23 切欠部
30 被掛合体
31 差込孔
31a 開口部
31b 内周面
32 掛止部
40 表皮カバー
41 外側面
42 内側面
43 切れ端部分

Claims (5)

  1. 車両のシートの被覆部材として張設される表皮カバーは、該表皮カバーの周縁形状に沿って一体的に取付けられた掛合体が、前記シートの表皮カバー取付け位置に固定設置されている被掛合体に差し込み掛合されることにより張設された取付状態とされる車両用シートの表皮カバー取付構造であって、
    前記掛合体は長尺形状の概略板状部材として形成されており、その幅方向の一端側が前記表皮カバーが取付けられる基部として、幅方向の他端側が前記被掛合体に差し込んで掛着することのできる掛着部として形成されており、
    前記被掛合体は、前記掛合体の掛着部を差し込むことのできる差込孔と、該差込孔内に差し込まれた該掛着部を掛止することのできる掛止部と、を有し、
    前記被掛合体の差込孔は、前記張設される表皮カバーの張力作用によって前記掛合体の掛着部が引張附勢される附勢方向に該掛着部を差込可能に形成されており、
    前記掛合体の基部には、該基部を撓み変形させて湾曲姿勢とすることのできる可撓性を備えた軟質部位を有し、前記掛着部の前記差込孔内への差し込みは、前記基部が湾曲姿勢とされた状態で行われることを特徴とする車両用シートの表皮カバー取付構造。
  2. 請求項1に記載の車両用シートの表皮カバー取付構造であって、
    前記掛合体の基部を湾曲姿勢とすることのできる軟質部位は、前記基部の肉厚が薄肉化されて形成されていることを特徴とする車両用シートの表皮カバー取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートの表皮カバー取付構造であって、
    前記掛合体の基部には、前記被掛合体の差込孔の開口部近傍位置に差し込まれる部位に、肉厚が厚肉化された厚肉部位が形成されており、
    前記掛合体を前記被掛合体に掛合させた掛合状態時には、前記厚肉部位によって、前記差込孔の開口部近傍位置における前記掛合体と前記被掛合体との間の隙間寸法が縮小されることを特徴とする車両用シートの表皮カバー取付構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用シートの表皮カバー取付構造であって、
    前記掛合体は、前記表皮カバーの周縁形状に沿って連続的或いは断続的に長尺に形成されており、前記被掛合体の差込孔内に差し込まれる先端側部位に開口を有する切欠部が形成されていることを特徴とする車両用シートの表皮カバー取付構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用シートの表皮カバー取付構造であって、
    前記掛合体は、前記基部を湾曲姿勢として前記掛着部を前記被掛合体の差込孔内に差し込んだ状態の掛着前状態では、前記掛着部が前記差込孔に係合して脱落が防止された仮固定状態とされて前記基部が湾曲姿勢状態のままで保持され、
    前記仮固定状態の掛着部を前記差込孔内に更に差し込むことにより、前記掛着部が前記掛止部に掛止されて掛着することを特徴とする車両用シートの表皮カバー取付構造。
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