JP2007037387A - モータ駆動回路 - Google Patents

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Noriaki Okada
憲明 岡田
Masahiro Maruki
雅大 丸木
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Abstract

【課題】モータ駆動の際に発生する音を静音化する。
【解決手段】ホール素子から出力されるロータの回転位置を示す正弦波信号が一方の入力端子に入力されるとともに、前記正弦波信号の反転信号が他方の入力端子に入力されることにより、コイルに電流を供給するための信号を出力する差動増幅回路、を有するモータ駆動回路において、前記差動増幅回路の電源電圧が大きくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を大きくし、前記差動増幅回路の電源電圧が小さくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を小さくする利得制御回路、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータ駆動回路に関する。
各種電子機器は、概ね当該電子機器が動作する際に熱を発生する発熱体を有している。また、発熱体を有する電子機器には、発熱を冷却するためのファンモータ、およびファンモータを駆動するためのモータ駆動回路が設けられているものがある。例えばノート型パーソナルコンピュータでは、動作する際に発熱するCPU(Central Processig Unit)を冷却するためのファンモータ、および当該ファンモータを駆動するモータ駆動回路が設けられている。
前述のモータ駆動回路の駆動方式の1つとして、BTL(balanced trancefomer less)駆動方式が知られている。図7は、単相モータ用且つBTL駆動方式の従来のモータ駆動回路を用いた全体構成を示すブロック図である(例えば、以下に示す特許文献1の図3を参照。)。なお、モータ駆動回路は、一般的に、ホール素子100とコイル130を除き、同一チップ上に集積化された集積回路として提供される。ところで、三相ホールモータの場合は、三相分のコイル130がスター結線されるので、各相分のコイル130の一方の端子にのみ電流を供給すればよいため、各相のコイル130それぞれに対して、図7に示すホールアンプ110、120のうちいずれか一方のみを設ければよい。
図7に示すモータ駆動回路は、ホールアンプ110、120、抵抗112、114、122、124を有している。また、ホールアンプ110とホールアンプ120は、同じ利得で増幅を行う。さらに、電源電圧VCCは、例えばスイッチングレギュレータ(不図示)によって得られる、大きさが可変の電圧であることとする。
ホール素子100は、例えばモータのステータの所定位置に固着され、ホールバイアス電圧VHBが印加されて動作する。ホールバイアス電圧VHBとしては、例えば、公知のバンドギャップ型基準電圧発生回路(不図示)から得られる温度変化の影響を受けることのない基準電圧が用いられる。そして、ホール素子100は、モータのロータが回転している時、正弦波であり且つ互いに逆相となるホール素子出力S1、S2を生成する。尚、ホール素子出力S1、S2は、ロータの回転位置を示すものであり、その周波数は、モータの回転速度に比例する。
ホールアンプ110は、電源電圧VCCを電源として動作する。ホールアンプ110の非反転入力端子(以下、+端子とする)には、ホール素子出力S1が入力され、ホールアンプ110の反転入力端子(以下、−端子とする)には、ホール素子出力S2が抵抗112を介して入力されとともに、当該ホールアンプ110のホールアンプ出力VOUT1が抵抗114を介して負帰還される。そして、ホールアンプ110は、ホール素子出力S1、S2の電位差を増幅した結果であるホールアンプ出力VOUT1を生成する。ホールアンプ出力VOUT1は、コイル130の一端に出力される。
ホールアンプ120は、電源電圧VCCを電源として動作する。ホールアンプ120の+端子には、ホール素子出力S2が入力され、ホールアンプ120の−端子には、ホール素子出力S1が抵抗122を介して入力されるとともに当該ホールアンプ120のホールアンプ出力VOUT2が抵抗124を介して負帰還される。そして、ホールアンプ120は、ホール素子出力S1、S2の電位差を所定の利得で増幅した結果であるホールアンプ出力VOUT2を生成する。ホールアンプ出力VOUT2は、コイル130の他端に出力される。
次にモータ駆動回路の動作について説明する。図8は、図7に示すモータ駆動回路の動作を説明するための波形図である。なお、図8の横軸は時間を示している。
モータのロータが回転することにより、ホール素子100から、図8に示すような正弦波のホール素子出力S1(実線)、およびホール素子出力S1と逆相のホール素子出力S2(破線)が出力される。ホール素子出力S1とホール素子出力S2の大小関係は、モータの回転に応じて、時刻t1、t2、t3、t4で切り替わる。なお、時刻t1、t2、t3、t4の期間は電気角180度に相当する。
ホールアンプ110およびホールアンプ120は、各々、+端子と−端子との差を所定の利得で増幅して出力する。ここで、ホールアンプ110とホールアンプ120には、ホール素子出力S1とホール素子出力S2が逆の極性で入力されるため、ホールアンプ出力VOUT1(実線)とホールアンプ出力VOUT2(破線)は逆相になる。なお、図8に示すようにホールアンプ出力VOUT1とホールアンプ出力VOUT2の大小関係も、ホール素子出力S1、ホール素子出力S2と同様に時刻t1、t2、t3、t4で切り替わることになる。
つまり、コイル130の一端と他端には、ホールアンプ出力VOUT1、ホールアンプ出力VOUT2の電圧振幅の中点を中心として、相反する電圧が印加される。そして、コイル130には、ホールアンプ出力VOUT1とホールアンプ出力VOUT2の大きさの差に基づいた電流が流れることになる。例えば、時刻t0〜t1では、ホールアンプ出力VOUT1がホールアンプ出力VOUT2より大きいので、ホールアンプ110側からホールアンプ120側の方向(以下、正方向とする)に電流が流れる。また、時刻t1〜t2では、ホールアンプ出力VOUT2がホールアンプ出力VOUT1より大きいので、ホールアンプ120側からホールアンプ110側の方向(以下、負方向とする)に電流が流れる。そして、コイル130に流れる電流の方向が切り替わることによってモータが駆動することとなる。
特開2004−166379号公報
ホールアンプ110、120の利得は、それぞれ、ホールアンプ出力VOUT1、ホールアンプ出力VOUT2を大きくするため、例えば使用する電源電圧VCCの最大電圧に合わせて設定されている。つまり、電源電圧VCCを最大電圧よりも小さくした場合においても、ホールアンプ110およびホールアンプ120は前記利得で増幅を行うことになる。しかしながら、ホールアンプ110、120は、電源電圧VCCを電源として動作しているため、電源電圧VCCより大きい電圧を出力することができない。このことにより、ホールアンプ出力VOUT1、およびホールアンプ出力VOUT2は、電源電圧VCCを最大電圧より小さくした場合に、正弦波にならないことがある。
図9は、従来のホールアンプ110において、電源電圧VCCをVA、VB、VC(VA>VB>VC)とした場合のホールアンプ出力VOUT1の変化を説明するための図である。図9において実線A、実線B、実線Cはそれぞれ電源電圧VCCがVA、VB、VCのときのホールアンプ出力VOUT1を示している。なお、電源電圧VCCがVA、VB、VCの場合において、ホール素子100から出力されるホール素子出力S1、ホール素子出力S2の大きさは同じであることとする。また、ホールアンプ110の利得は、図9における立ち上がりの傾きで表される。図9より電源電圧VCCがVA、VB、VCの場合において、利得は同じであることが分かる。
電源電圧VCCがVAの場合、ホールアンプ出力VOUT1は、ホール素子出力S1とホール素子出力S2に基づいた正弦波となっている。
電源電圧VCCがVBの場合にも、ホールアンプ110は、電源電圧VCCがVAの場合と同じ利得で入力信号の差を増幅する。しかし、ホールアンプ110は、電源電圧VCCより大きい電圧を出力することができないので、ホールアンプ出力VOUT1の最大値はVB以下となる。図9において、電源電圧VCCがVBの場合におけるホールアンプ出力VOUT1の最大値をV1とする。なお、V1は、電源電圧VCC(VB)より、例えば1ボルト低い電圧である。よって、図9に示す期間tbの間、ホールアンプ出力VOUT1はV1で一定になる。
同様に、電源電圧VCCがVCの場合には、ホールアンプ出力VOUT1の最大値はVC以下となる。図9において、電源電圧VCCがVCの場合におけるホールアンプ出力VOUT1の最大値をV2とする。なお、V2は、電源電圧VCC(VC)より、例えば1ボルト低い電圧である。よって、図9に示す期間tcの間、ホールアンプ出力VOUT1はV2で一定になる。以下、期間tbおよび期間tcのように出力電圧が一定となる期間のことを飽和期間と呼ぶことにする。図9に示すように飽和期間は、電源電圧VCCが小さくなるほど長くなる。
なお、電源電圧VCCの大きさがVA、VB、VCの場合におけるホールアンプ120のホールアンプ出力VOUT2は、図9に示すホールアンプ110のホールアンプ出力VOUT1と、それぞれ逆相になる。
このような飽和期間を有するホールアンプ出力VOUT1とホールアンプ出力VOUT2が、コイル130の一端と他端にそれぞれ印加された場合、モータの回転方向と逆向きのトルクが発生することがある。
図10は、従来のモータ駆動回路において、通電の切り替わり時にコイル130に流れる電流について説明するための図である。
前述したように、ホール素子100から出力されるホール素子出力S1、ホール素子出力S2は、逆相の正弦波である。そして、ホールアンプ110のホールアンプ出力VOUT1と、ホールアンプ120のホールアンプ出力VOUT2は、ホール素子出力S1、ホール素子出力S2に基づいて、電圧振幅の中点を中心として相反する電圧となる。
図10において、時刻tAまでは、ホールアンプ出力VOUT2の電圧の方がホールアンプ出力VOUT1の電圧より大きく、コイル130には負方向に電流が流れている。ホール素子出力S1、ホール素子出力S2の変化に伴い、時刻tAでホールアンプ出力VOUT2の電圧が下降し始めるとともに、ホールアンプ出力VOUT1の電圧が上昇し始める。そして、時刻tBでホールアンプ出力VOUT1の電圧とホールアンプ出力VOUT2の電圧の大小関係が逆転する。
しかし、コイル130は電流が流れていた方向に電流を流し続けようとするため、図10に示す期間(tA〜tB)が短いと、ホールアンプ出力VOUT1の電圧とホールアンプ出力VOUT2の電圧の大小関係が逆転する時刻tBでコイル130に流れる電流の方向を切り替えることができなくなる。例えば図10では、時刻tBにおいても負方向の電流が流れ続けており、時刻tCでコイル130に流れる電流の向きが切り替わることになる。
つまり、時刻tB〜tC間では、モータを回転させる方向とは逆方向の電流がコイル130に流れていることになり、モータの回転と逆向きのトルクが発生していることになる。そして、この逆向きのトルクによってモータ駆動の際に騒音が発生することとなる。なお、この逆向きのトルクは、期間(tA〜tB)が短いほど(飽和期間が長いほど)発生しやすくなる。つまり、電源電圧を小さくするほど、逆向きのトルクによる騒音が発生することになる。
このように、従来のモータ駆動回路では、電源電圧VCCを小さくするのに従い、モータの回転と逆向きのトルクが発生し、モータ駆動の際に騒音が発生するという問題点があった。そこで、本発明は、モータ駆動の際に発生する音を静音化することができるモータ駆動回路を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、ホール素子から出力されるロータの回転位置を示す正弦波信号が一方の入力端子に入力されるとともに、前記正弦波信号の反転信号が他方の入力端子に入力されることにより、コイルに電流を供給するための信号を出力する差動増幅回路、を有するモータ駆動回路において、前記差動増幅回路の電源電圧が大きくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を大きくし、前記差動増幅回路の電源電圧が小さくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を小さくする利得制御回路、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、モータ駆動の際に発生する音を静音化することができる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===モータ駆動回路の構成===
図2を参照しつつ、本発明のモータ駆動回路の構成について説明する。図2は、本発明のモータ駆動回路を用いた全体構成の一例を示すブロック図である。なお、モータ駆動回路は、一般的に、ホール素子100とコイル130を除き、同一チップ上に集積化された集積回路として提供される。ところで、三相モータの場合は、三相分のコイル130がスター結線されるので、各相分のコイル130の一方の端子にのみ電流を供給すればよいため、各相のコイル130それぞれに対して、図7に示すホールアンプ160、170のうちいずれか一方のみを設ければよい。
ホール素子100は、例えばモータのステータの所定位置に固着され、ホールバイアス電圧VHBが印加されて動作する。ホールバイアス電圧VHBとしては、例えば、公知のバンドギャップ型基準電圧発生回路(不図示)から得られる温度変化の影響を受けることのない基準電圧が用いられる。そして、ホール素子100は、モータのロータが回転している時、正弦波であり且つ互いに逆相となるホール素子出力S1、S2を生成する。尚、ホール素子出力S1、S2は、ロータの回転位置を示すものであり、その周波数は、モータの回転速度に比例する。
ホールアンプ160(『第1差動増幅回路』)は、後述する利得制御回路200を有している。ホールアンプ160の+端子には、ホール素子出力S1(『正弦波信号』)が入力され、ホールアンプ160の−端子には、ホール素子出力S2(『正弦波信号の反転信号』)が入力される。ホールアンプ160の出力端子はコイル130の一端と接続されている。そして、ホールアンプ160は、ホール素子出力S1、S2の電位差を増幅させた結果であるホールアンプ出力VOUT1(『コイルに電流を供給するための信号』)をコイル130の一端に出力する。
ホールアンプ170(『第2差動増幅回路』)は、後述する利得制御回路200を有している。ホールアンプ170の+端子には、ホール素子出力S2が入力され、ホールアンプ170の−端子には、ホール素子出力S1が入力される。ホールアンプ170の出力端子はコイル130の他端と接続されている。そして、ホールアンプ170は、ホール素子出力S1、S2の電位差を増幅させた結果であるホールアンプ出力VOUT2をコイル130の他端に出力する。
なお、ホールアンプ160とホールアンプ170は同一構成とすることができる。よって以下の説明ではホールアンプ160について説明し、ホールアンプ170の説明を省略する。
図1は本発明にかかるホールアンプ160の構成の一例を示す回路図である。
ホールアンプ160は、利得制御回路200、差動増幅回路300を有している。
利得制御回路200は、電源電圧VCCの大きさに依存する電流Iを発生する。
差動増幅回路300は、電流Iが供給されて動作し、ホール素子出力S1とホール素子出力S2の差を増幅したホールアンプ出力VOUT1を出力する。
≪利得制御回路≫
以下、図1および図3を参照しつつ利得制御回路200の構成および動作について説明する。
図1に示す利得制御回路200は、PNP型バイポーラトランジスタ(以下、PNPトランジスタとする)202、204、212、NPN型バイポーラトランジスタ(以下、NPNトランジスタとする)206、抵抗208、210、214、216を有している。
PNPトランジスタ202のエミッタには電源電圧VCCが印加され、PNPトランジスタ202のコレクタは、差動増幅回路300のPNPトランジスタ140のエミッタとPNPトランジスタ142のエミッタに共通に接続されている。
PNPトランジスタ204のエミッタには電源電圧VCCが印加され、PNPトランジスタ204のコレクタはNPNトランジスタ206のコレクタと接続されている。また、PNPトランジスタ204のベースは、当該PNPトランジスタ204のコレクタと接続されるとともに、PNPトランジスタ202のベースと接続されている。従って、PNPトランジスタ202とPNPトランジスタ204とは、電流ミラー回路を構成しており、トランジスタサイズ比が等しいとすると、PNPトランジスタ202は、PNPトランジスタ204のコレクタ電流と等倍のコレクタ電流を流そうとする。なお、PNPトランジスタ202が、差動増幅回路300の電流源となる。
NPNトランジスタ206のエミッタ(a点とする)は抵抗208を介して接地VSSされ、NPNトランジスタ206のベースはPNPトランジスタ212のエミッタ(c点とする)と接続されている。
PNPトランジスタ212のコレクタは接地VSSされ、PNPトランジスタ212のベースは、電源電圧VCCと接地VSSとの間に直列接続された抵抗214と抵抗216の接続点(b点とする)に接続されている。
抵抗210は、電源電圧VCCとc点との間に接続されている。
なお、NPNトランジスタ206、PNPトランジスタ212、抵抗208、210、214、216は電流制御回路を構成している。
次に、利得制御回路200の動作について説明する。抵抗214の抵抗値をR1とし、抵抗216の抵抗値R2とするとb点の電圧Vbは、
Vb=VCC×R2/(R1+R2)
となる。PNPトランジスタ212は、ベースーエミッタ間電圧が閾値より大となることによってオンし、c点の電圧VcはVb+VBEとなる。なおVBEはベース−エミッタ間電圧である。
また、NPNトランジスタ206は、ベースーエミッタ間電圧が閾値より大となることによってオンし、a点の電圧Vaは、Vc−VBEとなる。前述のようにVcは、Vb+VBEなので、VaはVbとほぼ等しくなる。
さらに、NPNトランジスタ206がオンすることによって、電流ミラー回路を構成するPNPトランジスタ202、204が共にオンする、そしてPNPトランジスタ202は、PNPトランジスタ204と等倍のコレクタ電流を流そうとする。このコレクタ電流をIとし、抵抗208の抵抗値をR3とすると、電流Iは、
I=Va/R3=VCC×R2/{(R1+R2)×R3}
となる。つまり、電流Iは電源電圧VCCに依存して変化することになる。
図3は、電流Iと電源電圧VCCとの関係を説明するための図である。図3の横軸は電源電圧VCCの大きさを示し、縦軸は電流Iの大きさを示している。
図3より、電流Iが電源電圧VCCの大きさに応じて変化していることがわかる。例えば、電源電圧VCCがVA、VB、VCと小さくなるにつれて電流Iも低下している。なお、図3に示すVDは、例えばトランジスタが動作するために必要な電圧である。
≪差動増幅回路≫
差動増幅回路300は、PNP型バイポーラトランジスタ(以下、PNPトランジスタとする)140、142、抵抗150、152、差動アンプ180を有している。
PNPトランジスタ140のベースには、ホール素子出力S1が印加され、PNPトランジスタ140のコレクタは、抵抗150を介して接地VSSされている。
PNPトランジスタ142のベースには、ホール素子出力S2が印加され、PNPトランジスタ142のコレクタは、抵抗152を介して接地VSSされている。なお、抵抗150と抵抗152の抵抗値は等しいこととする。
差動アンプ180は、電源電圧VCCを電源として動作する一定利得の増幅回路である。差動アンプ180の+端子はPNPトランジスタ142のコレクタと接続され、差動アンプ180の−端子はPNPトランジスタ140のコレクタと接続されている。そして、差動アンプ180は、+端子と−端子の差を一定利得で増幅したホールアンプ出力VOUT1を出力する。
次に差動増幅回路300の動作について説明する。
ホール素子出力S1がホール素子出力S2よりも大の場合には、PNPトランジスタ142のコレクタ電流の方がPNPトランジスタ140のコレクタ電流より大きくなる。従って、差動アンプ180の+端子の電圧が−端子の電圧より大きくなり、ホールアンプ出力VOUT1は上昇する。
一方、ホール素子出力S1がホール素子出力S2よりも小の場合には、PNPトランジスタ140のコレクタ電流の方がPNPトランジスタ142のコレクタ電流より大きくなる。従って、差動アンプ180の+端子の電圧が−端子の電圧より小さくなり、ホールアンプ出力VOUT1は下降する。
ここで、抵抗150と抵抗152の抵抗値をR4とすると、差動アンプ180の入力端子(+端子、−端子)までの利得は、I×R4/2Vtとなる。なお、Vtは熱電圧でありT×K/q(T:絶対温度、K:ボルツマン定数、q:電荷)である。よって、温度が一定であると仮定すると、差動アンプ180の利得は一定なので、差動増幅回路300の利得は電流Iに依存することになる。さらに、電流Iは、電源電圧VCCに依存して変化するため、差動増幅回路300の利得は電源電圧VCCに依存することになる。
図4は、差動増幅回路300の利得と電源電圧VCCの関係を説明するための図である。図4の横軸は電源電圧VCCの大きさを示し、縦軸は利得の大きさを示している。図4に示すように、差動増幅回路300の利得は、電源電圧VCCが大きくなるにつれて大きくなる。図4より、電源電圧VCCがVAのときの利得よりも、電源電圧VCCがVBのときの利得の方が小さいことが分かる。また、電源電圧VCCがVBのときの利得よりも電源電圧VCCがVCのときの利得の方が小さいことが分かる。このように差動増幅回路300の利得は電源電圧VCCが大きくなるにつれて大きくなり、電源電圧VCCが小さくなるにつれて小さくなる。
図5は、本発明のモータ駆動回路において、電源電圧VCCをVA、VB、VC(VA>VB>VC)とした場合のホールアンプ出力VOUT1の変化を説明するための図である。図5において実線A、実線B、実線Cはそれぞれ電源電圧VCCがVA、VB、VCのときのホールアンプ出力VOUT1を示している。なお、電源電圧VCCがVA、VB、VCの場合において、ホールアンプ160に入力されるホール素子出力S1、ホール素子出力S2の大きさは同じであることとする。なお、ホールアンプ160の利得は、例えば図5における立ち上がりの傾きで表される。
図5より、電源電圧VCCの大きさに応じて利得が変化していることが分かる。例えば、電源電圧VCCがVAのときの傾きよりもVBのときの傾きの方が小さくなっている。このことにより、電源電圧VCCがVBの場合の飽和期間tb′は、図9に示す従来のモータ駆動回路の飽和期間tbよりも短くなる。
同様に電源電圧VCCがVBのときの傾きよりもVCのときの傾きの方が小さくなっている。このことにより、電源電圧VCCがVCの場合の飽和期間tc′は、図9に示す従来のモータ駆動回路の飽和期間tcよりも短くなる。
図6は、本発明のモータ駆動回路において、通電の切り替わり時にコイル130に流れる電流について説明するための図である。なお、図6において電源電圧VCCは、図10の電源電圧VCCと同じ大きさであるものとする。
前述したように、ホール素子100から出力されるホール素子出力S1、ホール素子出力S2は、逆相の正弦波である。そして、ホールアンプ出力VOUT1とホールアンプ出力VOUT2は、電圧振幅の中点を中心として相反する電圧となる。
図6において、時刻tA′までは、ホールアンプ出力VOUT2の電圧の方がホールアンプ出力VOUT1の電圧より大きく、コイル130には負方向に電流が流れている。そして、時刻tA′でホールアンプ出力VOUT2が下降し始めるとともに、ホールアンプ出力VOUT1が上昇し始め、時刻tBでホールアンプ出力VOUT1の電圧とホールアンプ出力VOUT2の電圧の大小関係が逆転する。そして、時刻tC′でコイルに流れる電流が切り替わる。
本発明のモータ駆動回路では、図5に示すように電源電圧VCCが小さくなるにつれてホールアンプ出力VOUT1の立ち上がりの傾きが緩やかになり、飽和期間を従来のモータ駆動回路よりも短くすることができる。よって、期間(tA′〜tB)を、図10に示す従来の期間(tA〜tB)よりも長くすることができる。このことにより、ホールアンプ出力VOUT1とホールアンプ出力VOUT2の大小関係が切り替わる時刻tBにおける負方向の電流を従来よりも小さくすることができ、さらに、期間(tB〜tC′)を従来の期間(tB〜tC)よりも短くすることができる。従って、モータの回転と逆向きのトルクが発生することを抑えることができる。
以上、説明したように、本発明のモータ駆動回路は、電源電圧VCCが小さくなるにつれてホールアンプ160、170の利得を小さくすることにより、飽和期間を短くすることができる。よって、モータ駆動の際に発生する音を静音化することができる。
また、図1のa点の電圧は電源電圧VCCを抵抗分割したb点の電圧とほぼ等しくなり、このa点の電圧によって電流ミラー回路を構成するPNPトランジスタ202、204に流れる電流Iの大きさを制御することができる。
また、BTL駆動方式とすることで効果的にモータ駆動の際に発生する音を静音化することができる。
以上、本実施の形態について説明したが、前述した実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
本発明の実施形態に係るホールアンプの構成の一例を示す回路図である。 本発明の実施形態に係るモータ駆動回路を用いた全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る利得制御回路の出力について説明する図である。 本発明の実施形態に係るホールアンプの利得を示す図である。 本発明の実施形態に係るホールアンプ出力の変化を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る通電の切り替わり時にコイルに流れる電流について説明するための図である。 従来のモータ駆動回路を用いた全体構成を示すブロック図である。 従来のモータ駆動回路の動作を説明するための波形図である。 従来のホールアンプ出力の変化を説明するための図である。 従来のモータ駆動装置において通電の切り替わり時にコイルに流れる電流について説明するための図である。
符号の説明
100 ホール素子
130 コイル
110、120 ホールアンプ
160、170 ホールアンプ
112、114 抵抗
122、124 抵抗
150、152 抵抗
208、210 抵抗
214、216 抵抗
140、142 PNPトランジスタ
144、146、206 NPNトランジスタ
202、204、212 PNPトランジスタ
180 差動アンプ
200 利得制御回路
300 差動増幅回路

Claims (3)

  1. ホール素子から出力されるロータの回転位置を示す正弦波信号が一方の入力端子に入力されるとともに、前記正弦波信号の反転信号が他方の入力端子に入力されることにより、コイルに電流を供給するための信号を出力する差動増幅回路、を有するモータ駆動回路において、
    前記差動増幅回路の電源電圧が大きくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を大きくし、前記差動増幅回路の電源電圧が小さくなるにつれて前記差動増幅回路の利得を小さくする利得制御回路、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記利得制御回路は、
    前記差動増幅回路の電源電圧が印加されて動作し、前記電源電圧の変化に応じて前記差動増幅回路の電流源の電流量を可変とすることにより、前記差動増幅回路の利得を可変とする電流制御回路を有し、
    前記電源電圧が大きくなるにつれて前記電流源の電流量を大きくし、前記電源電圧が小さくなるにつれて前記電流源の電流量を小さくする、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  3. 前記差動増幅回路は、第1差動増幅回路及び第2差動増幅回路として2つ設けられており、
    前記第1差動増幅回路及び前記第2差動増幅回路の極性が互いに異なる一方の入力端子には、前記正弦波信号が入力され、
    前記第1差動増幅回路及び前記第2差動増幅回路の極性が互いに異なる他方の入力端子には、前記正弦波信号の反転信号が入力され、
    前記第1差動増幅回路の出力端子は、前記コイルの一端と接続され、
    前記第2差動増幅回路の出力端子は、前記コイルの他端と接続されることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ駆動回路。

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