JP2007037229A - 定電圧生成装置及びマッサージ機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外部電源からの電圧変動にかかわらず定電圧を生成することができ、また、負荷側での消費電力の増加に対して適切に対応することができ、また、軽量・小型であって低コストで実現することができる定電圧生成装置、及びこれを備えるマッサージ機を提供する。
【解決手段】 電源51からの入力電圧の波形を整流して整流電圧V1を生成する整流部52と、整流電圧V1が所定値以下のときにトリガ信号を生成するトリガ信号生成部53と、トリガ信号に応じて整流電圧V1に基づき一定電圧V2を生成して負荷55側へ出力する定電圧生成部54とを備える
【選択図】 図3
【解決手段】 電源51からの入力電圧の波形を整流して整流電圧V1を生成する整流部52と、整流電圧V1が所定値以下のときにトリガ信号を生成するトリガ信号生成部53と、トリガ信号に応じて整流電圧V1に基づき一定電圧V2を生成して負荷55側へ出力する定電圧生成部54とを備える
【選択図】 図3
Description
本発明は、商用電源などの外部電源から入力された電圧から定電圧を生成する定電圧生成装置と、これを備えて被施療者を施療するマッサージ機に関する。
例えば、被施療者を施療するマッサージ機は、機械式及び/又は空気式の施療部を駆動する駆動回路を備えている。一般にこのような駆動回路は、家庭で利用される商用電源等の外部電源の電圧(実効値)より低い定電圧によって好適に動作する構成になっている。そのため、商用電源などから駆動回路へ供給する低い定電圧を生成すべく、従来、抵抗式やトランス式を含む様々の電圧生成装置が開示されている(特許文献1,2参照)。
特開平4−138159号公報
特開平7−289601号公報
ところで、従来の抵抗式の電圧生成装置の場合、外部電源からの電圧の変動に影響を受け、駆動回路へ供給する電圧を一定値に維持することが困難である。また、例えばマッサージ機にあっては、近年における高機能化に伴って消費電力が増加してきているが、従来の抵抗式の電圧生成装置では発生電力に限界があり、対応が困難化してきている。
一方、従来のトランス式の電圧生成装置の場合、大きな電力を生成することができるという利点があるが、やはり外部電源からの入力電圧の変動によって、駆動回路へ供給する電圧を一定値に維持することが困難である。また、トランスの重量によってマッサージ機が重量化すると共に、トランスを配置するスペースを確保するのが困難であった。
そこで本発明は、外部電源の電圧変動にかかわらず定電圧を生成することができる定電圧生成装置を提供することを目的とする。また、負荷側での消費電力の増加に対しても対応することができる定電圧生成装置を提供することを目的とする。また、軽量であって搭載スペースを狭小化でき、低コストで実現することができる定電圧生成装置を提供することを目的とする。更に、このような定電圧生成装置を備えるマッサージ機を提供することを目的とする。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る定電圧生成装置は、電源からの入力電圧の波形を整流して整流電圧を生成する整流部と、前記整流電圧が所定値以下のときにトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、前記トリガ信号に応じて前記整流電圧に基づき一定電圧を生成して負荷側へ出力する定電圧生成部とを備えている。このような構成とすることにより、定電圧生成部は、整流電圧が所定値以下のときにトリガ信号に応じ、整流電圧に基づく一定電圧を生成して出力するため、電源電圧の変動にかかわらず、該電源電圧より低い一定の電圧を負荷側へ出力することができる。
また、前記トリガ信号生成部は、オフ時に前記整流電圧をもって前記トリガ信号とさせるトランジスタと、前記整流部の出力側と前記トランジスタとの間に逆方向接続され、前記整流電圧が前記所定値以下のときに前記トランジスタをオフさせるダイオードとを備えていてもよい。このような構成とすることにより、低コストで且つ簡単な構成により、トリガ信号生成部を実現することができる。また、カット・オフ電圧を考慮してトランジスタを適宜選択し、又は、逆方向電圧特性を考慮してダイオードを適宜選択することにより、変動する整流電圧に対してトリガ信号を生成するタイミング、即ち、定電圧生成部にて定電圧を生成するタイミングを調整することができる。
また、前記定電圧生成部は、前記トリガ信号が入力されるトリガ信号入力端子を有するトランジスタと、前記トリガ信号入力端子に接続されるツェナーダイオードとを備え、該ツェナーダイオードは、前記トリガ信号の入力方向に対して順方向に配置されていてもよい。このような構成とすることにより、トランジスタが有するトリガ信号入力端子と負荷側に接続される端子との間の電圧(例えば、MOSFET(Metal-Oxide Field-Effect Transistor)に関して言えばゲート・ソース間電圧)、並びに、ツェナーダイオードのツェナー電圧により決定される定電圧を、負荷側へ出力することができる。ここで、定電圧生成部が有するトランジスタとは、パワートランジスタ等のバイポーラ型トランジスタの他、MOSFET等のFETやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)も含む概念である。そしてこのようなトランジスタを有することにより、負荷側での消費電力量の増加に適切に対応することができる。
また、前記定電圧生成部は、生成した定電圧によって蓄電して負荷側へ放電可能な蓄電部を備えていてもよい。このような構成とすることにより、定電圧生成部にて定電圧を生成しないタイミングにおいても、蓄電部から負荷側へ電圧を出力することができる。また、上述したようにトランジスタ等を用いた定電圧の生成時には発熱が伴うが、蓄電部が電圧を出力することによって、定電圧を生成する時間の短縮化を図ることができるため、定電圧生成装置での発熱量を抑制することができる。
また、本発明に係るマッサージ機は、上述した何れかの定電圧生成装置を備え、該定電圧生成装置から出力された電圧によって駆動するよう構成されている。このような構成とすることにより、電源電圧の変動にかかわらずその実効値より低い定電圧を、簡単な回路を用いて実現することができる。また、定電圧生成装置での発熱量を抑制することができ、他の駆動回路等への熱による影響を低減することができる。また、省スペース化を図ることができるため、他の駆動回路等のレイアウト上の自由度が向上するため好ましい。
本発明は、外部電源からの電圧変動にかかわらず定電圧を生成することができ、また、負荷側での消費電力の増加に対して適切に対応することができ、また、軽量・小型であって低コストで実現することができる定電圧生成装置、及びこれを備えるマッサージ機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る定電圧生成装置を備えたマッサージ機について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るマッサージ機の全体構成を示す斜視図であり、椅子型のマッサージ機を示している。このマッサージ機1は、座部2、背凭れ部3、フットレスト4、及びアームレスト(肘掛け部)5から主として構成されている。座部2は、図示しない基台の上部に、上面が座面として用いられるように略平坦に形成されたクッション部2cが配置されることにより構成されており、前記基台の下部両側にはそれぞれ脚部2a(図1では左側の脚部2aのみを示す)が設けられている。クッション部2cは、ウレタンフォーム,スポンジ,又は発泡スチロール製の内装材(図示せず)が前記基台の上面に載置されており、更にこれをポリエステル製の起毛トリコット,合成皮革,又は天然皮革等からなる外装材(カバー)にて覆って構成されている。
座部2の上部前側には、被施療者の足首及び脹脛をマッサージするためのフットレスト4の上端部が枢着されている。これにより、フットレスト4は、その上端部を中心にして前後に揺動可能とされている。フットレスト4は、座部2の前端から図1においては下方へ延びた平面状の下腿支持面4aと、該下腿支持面4aの両側から前方へ突出した側壁4b,4cと、下腿支持面4aの下端、即ち下腿支持面4aにおいて座部2から最も離隔した端部から前方へ突出した足底支持壁4dとから構成されている(なお、この説明では、前後に揺動可能なフットレスト4が、図1に示すように後方に位置する状態について記載している)。
側壁4b,4cの内部には空気袋47(図2参照)が設けられており、これらの空気袋47は、座部2又は背凭れ部3に内蔵されたポンプ及びバルブ等からなる給排気装置46に、エアホース48(図2参照)を介して接続されており、該給排気装置46からの給排気によって膨張又は収縮するように構成されている。従って、被施療者が着座したときに、空気袋47が膨張及び収縮を繰り返すことによって、被施療者の下腿の外側部分並びに足の側部及び上部に対して押圧刺激を与えることができる。
また、下腿支持面4aは、被施療者がマッサージ機1に着座したときに、被施療者の下腿に当接してこれを支持するようになっている。かかる下腿支持面4aの複数箇所にも空気袋47(図2参照)が設けられており、これらも給排気装置46にエアホース48を介して接続されている。そして、これらの空気袋47が膨張及び収縮を繰り返すことによって、被施療者の脹脛及びアキレス腱の周辺に対して押圧刺激を与えるようになっている。
更に、足底支持壁4dは、被施療者がマッサージ機1に着座したときに、被施療者の足底に当接してこれを支持するようになっている。かかる足底支持壁4dの内部にはバイブレータ及び空気袋47(図2参照)が設けられており、該空気袋47は前記給排気装置46にエアホース48を介して接続されている。また、前記バイブレータは、例えばDCモータの出力軸に偏心質量が取り付けられた如き構成のものであり、駆動されることによって微振動を発生することができる。そして、これらの空気袋47が膨張及び収縮を繰り返すことによって、被施療者の足底に対して押圧刺激を与えることができ、また前記バイブレータが動作することによって、被施療者の足底に振動刺激を与えることができるようになっている。
また、複数の空気袋47が、座部2の座面後側(奥側)にも配されている。これらの空気袋47もまた、エアホース48を介して給排気装置46に接続されており、該給排気装置46からの給排気によって膨張又は収縮するように構成されている。また、座部2の座面中央の後側(奥側)には、前述したものと同様の構成のバイブレータ(図示せず)が設けられている。このような構成により、被施療者が座部2に着座した状態で空気袋47の膨張・収縮を繰り返すことで、被施療者の臀部に押圧刺激を与えることができ、同状態でバイブレータを駆動することで、被施療者の肛門部に振動刺激を与えることができる。
座部2の後部には、背凭れ部3が設けられている。背凭れ部3は、被施療者の上半身を支持すべく、一般的な体格の成人が椅子型マッサージ機1の座部2に着座した際に、この成人の身体の一部がその外部にはみ出ない程度の大きさとされており、正面視で略長方形状になっている。背凭れ部3の下端部は、座部2の後部にて左右方向の枢軸(図示せず)によって枢支されており、この枢軸を中心に背凭れ部3は回動して前後にリクライニングが可能になっている。また背凭れ部3の両側部には、座部2の基台に固定支持されたアームレスト5が夫々設けられている。このアームレスト5は、背凭れ部3の両側部から前方へ延びていて、椅子型マッサージ機1が内蔵する制御部40(図2参照)に接続された後述する操作装置7が右側のアームレスト5上に取り付けられている。また、椅子型マッサージ機1には、前記操作装置7とは別個にして、前記制御部40と接続されたコントローラ8が備えられている。
背凭れ部3内には、座部2に着座した被施療者の背部を施療する施療機構20が収納されている。この施療機構20は複数のモータ11〜14(図2参照)を備え、これらが駆動することによって被施療者の背部に対して揉み動作や叩き動作などを行う他、背凭れ部3に沿って上下方向へ昇降動作し、また、前後方向へ揺動動作をすることができるようになっている。
図2は、図1に示したマッサージ機1の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すようにマッサージ機1は制御部40を備え、この制御部40は、背凭れ部3(図1参照)の下部などに配設されている。制御部40は、CPU41、ROM42、RAM43、及び入出力インタフェース44から主として構成されている。また、入出力インタフェース44には、制御部40の外部に設けられてアームレスト5(図1参照)上に配設された操作装置7が接続されている。
CPU41は、ROM42に記憶されているプログラム及び/又はRAM43にロードされたプログラムを実行することが可能である。ROM42は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等から構成されており、CPU41にて実行されるプログラム及びこれに用いるデータ等が記憶されている。CPU41は、ROM42に記憶されているプログラムを実行することにより、マッサージ機1の施療機構20(図1参照)に揉み動作、叩き動作などのマッサージ動作の他、上述したような施療機構20の昇降動作及び揺動動作を行わせることができる。また、RAM43は、SRAM又はDRAM等により構成されている。RAM43は、ROM42に記憶されているプログラムを実行するときに、CPU41の作業領域として利用される。
入出力インタフェース44は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、D/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等により構成されている。上述したようにこの入出力インタフェース44には操作装置7及びコントローラ8が接続されており、この操作装置7及びコントローラ8からの信号を受信することができる。
また、入出力インタフェース44には、給排気装置46を駆動するための駆動回路30が接続されている。給排気装置46は、電磁弁等の切換バルブ及びエアポンプ等から構成されており、フットレスト4及び座部2などの各所に設けられた複数の空気袋47との間でエアホース48を介して接続され、この空気袋47に対して各々独立的に給排気を行う。
また、入出力インタフェース44には、モータ11〜14を夫々駆動するための駆動回路31〜34が接続されている。これらの駆動回路31〜34は、マッサージ機1が備える定電圧生成装置50を介して外部電源51に接続されており、入出力インタフェース44から出力された回転指示信号に応じた電力をモータ11〜14に夫々供給するようになっている。更に具体的に説明すると、操作装置7又はコントローラ8から受信した信号に基づき、CPU41がモータ11〜14の回転方向及び回転速度、又はこれらに加えて回転数(回転角度)を決定し、決定内容に応じた回転指示信号を入出力インタフェース44に発生させる。駆動回路31〜34は、夫々パルス発生器を備えており、該パルス発生器が、入出力インタフェース44から与えられた回転指示信号に応じたパルス幅の電圧(パルス信号)を、定電圧生成装置50からの出力に基づいて夫々発生し、該電圧が夫々モータ11〜14の端子間に印加される。このようなPWM制御により、モータ11〜14に電力が供給され、所要の回転方向、回転速度、回転数(回転角度)を満たして駆動される。
図3は、定電圧生成装置50の構成を示す回路図である。図3に示すように、外部電源51からの入力電圧の波形を整流して整流電圧を生成する整流部52、整流電圧に応じてトリガ信号を生成するトリガ信号生成部53、トリガ信号に応じて定電圧を生成して負荷側へ出力する定電圧生成部54とを主として備えている。以下、定電圧生成装置50の構成について詳述する。
整流部52は、4つのダイオードD1〜D4がブリッジ回路を構成することによってできており、1つの出力端子P1がトリガ信号生成部53に接続され、他の出力端子はGND(接地)端子となっている。このような整流部52は、外部電源51からの入力電圧を全波整流し、整流電圧V1として出力端子P1から出力する。
トリガ信号生成部53は、整流部52の出力端子P1に対して抵抗R1を介して逆方向接続されたツェナーダイオードD5を備えている。即ち、ツェナーダイオードD5のカソード端子が、抵抗R1を介して整流部52の出力端子P1に接続されており、アノード端子は、並列接続されたコンデンサC1及び抵抗R2を介して接地されている。また、トリガ信号生成部53は、バイポーラ型のトランジスタT1を備えている。このトランジスタT1は、そのベース端子がツェナーダイオードD5のアノード端子に接続され、エミッタ端子はGND端子になっている。また、トランジスタT1のコレクタ端子は、抵抗R3を介して整流部52の出力端子P1に接続されている。抵抗R3の両端子は、それぞれトリガ信号生成部53の出力端子P2,P3となっている。
このようなトリガ信号生成部53では、変動する整流電圧V1によって与えられるツェナーダイオードD5のカソード端子電圧がツェナー電圧VD5以上のとき、トランジスタT1のベース・エミッタ間電圧がカット・オフ電圧を超え、該トランジスタT1がオンとなる。一方、ツェナーダイオードD5のカソード端子電圧がツェナー電圧VD5未満のときは、トランジスタT1のベース・エミッタ間電圧がカット・オフ電圧未満となり、該トランジスタT1はオフとなる。このとき、整流電圧V1は、抵抗R3及びトランジスタT1間の出力端子P3を通じてトリガ信号として出力される。
定電圧生成部54は、MOSFETで構成されたトランジスタT2を備えている。このトランジスタT2のドレイン端子はトリガ信号生成部53が有する一方の出力端子P2に接続され、整流部52の出力端子P1と同電位になっており、ゲート端子は抵抗R4を介してトリガ信号生成部53が有する他方の出力端子P3に接続されている。また、抵抗R4とトリガ信号生成部53の出力端子P3との間には、ツェナーダイオードD6のカソード端子が接続されており、該ツェナーダイオードD6のアノード端子は、抵抗R5を介してトランジスタT2のソース端子に接続されていると共にGND端子になっている。また、抵抗R5及びトランジスタT2のソース端子間には、抵抗R6の一端子が接続され、該抵抗R6の他端子にはダイオードD7のアノード端子が接続されている。更に、ダイオードD7のカソード端子は、蓄電部を成す電界コンデンサC2の正極に接続され、該電界コンデンサC2の負極はGND端子になっている。そして、ダイオードD7及び電界コンデンサC2間に、定電圧生成部54の出力端子P4が設けられており、該出力端子P4にはマッサージ機1が備える駆動回路30〜34(図2参照)を含む負荷55が接続されている。
このような定電圧生成部54は、トリガ信号生成部53からのトリガ信号が入力されると、トランジスタT2がオンになり、ツェナーダイオードD6のツェナー電圧と、トランジスタT2のゲート・ソース間電圧によって決定される定電圧V2が生成される。即ち、ツェナーダイオードD6のツェナー電圧VD6(絶対値)と、トランジスタT2のゲート・ソース間電圧をVGSON(絶対値)とを用いると、定電圧V2は、
V2=VD6−VGSON(=const)
で表される。そして生成された定電圧V2は、出力端子P4から負荷55側へ出力電圧V3として供給され、電界コンデンサC2には電荷がチャージされる。なお、ツェナーダイオードD6及びトランジスタT2間に抵抗R4が接続されているが、MOSFETを用いたトランジスタT2は入力インピーダンスが高くてゲート電流がほとんど流れず、且つ、抵抗R4として比較的小さな抵抗値を有するものを用いているため、上記定電圧V2においては抵抗R4での電圧降下は無視できる程に小さい。
V2=VD6−VGSON(=const)
で表される。そして生成された定電圧V2は、出力端子P4から負荷55側へ出力電圧V3として供給され、電界コンデンサC2には電荷がチャージされる。なお、ツェナーダイオードD6及びトランジスタT2間に抵抗R4が接続されているが、MOSFETを用いたトランジスタT2は入力インピーダンスが高くてゲート電流がほとんど流れず、且つ、抵抗R4として比較的小さな抵抗値を有するものを用いているため、上記定電圧V2においては抵抗R4での電圧降下は無視できる程に小さい。
上述したような定電圧生成装置50の動作について、図4に示すタイミンググラフを用いて説明する。図4は、横軸が経過時間を示しており、上から順に整流電圧V1の波形60、トリガ信号生成部53が有するツェナーダイオードD5のカソード端子電圧波形61、トランジスタT1のオン・オフを表すタイミング波形62、定電圧生成部54が有してMOSFETから成るトランジスタT2のゲート端子電圧波形63、該トランジスタT2のオン・オフを表すタイミング波形64、定電圧生成部54の出力端子P4での電圧V3の波形65、及び、トランジスタT2から負荷55側への供給電流波形66を示している。
初めに、トリガ信号生成部53にてトリガ信号が生成されない期間L1での、定電圧生成装置50の動作状態(オフ・モード)について説明する。図4に示すように、整流部52で全波整流された整流電圧V1は、上に凸の正弦波が連続した波形60を有し、所定値以上のときにトリガ信号生成部53が有するツェナーダイオードD5のカソード端子電圧は、波形61が示すようにツェナー電圧VD5の一定値になる。このとき、トランジスタT1のベース端子電圧が上昇してカット・オフ電圧以上になるため、波形62に示すようにトランジスタT1はオン状態になる。
トランジスタT1がオン状態であると、該トランジスタT1のコレクタ・エミッタ間電圧が小さいため、波形63に示すように定電圧生成部54が有するトランジスタT2のゲート電圧がカット・オフ電圧に到達せず(即ち、トリガ信号生成部53からトリガ信号は出力されず)、波形64に示すようにトランジスタT2はオフ状態になる。従って、トランジスタT2がオフ状態の間は、定電圧V2は生成されず、電界コンデンサC2から出力電圧V3が負荷55へ供給される。
このように、整流電圧V1が所定値以上であるオフ・モードでは、定電圧V2の生成を行わず、蓄電された電界コンデンサC2から出力電圧V3を負荷55へ供給する。従って、定電圧生成部54が有するトランジスタT2でのこの間の発熱を抑制することができる。また、オフ・モードの期間は、適切なツェナー電圧特性を有するツェナーダイオードD5を選択することにより、その長短を調整することができる。なお、波形65に示すように、トランジスタT2がオフ状態の間、電界コンデンサC2から負荷55へ供給される出力電圧V3は、負荷55での電力消費によって低下していく。
次に、トリガ信号が生成される期間L2での、定電圧生成装置50の動作状態(オン・モード)について説明する。図4の波形60,61に示すように、整流電圧V1が所定値未満のとき、ツェナーダイオードD5のカソード端子電圧は、ツェナー電圧VD5未満の範囲で整流電圧V1と同様の波形になる。このとき、トランジスタT1のベース端子電圧はカット・オフ電圧未満になるため、波形62に示すようにトランジスタT1はオフ状態となる。
トランジスタT1がオフ状態であると、抵抗R3,R4を介して整流電圧V1が、定電圧生成部54が有するトランジスタT2のゲート端子に印加される(即ち、トリガ信号生成部53により、整流電圧V1をトリガ信号としてこれがトランジスタT2のゲート端子へ入力される)。すると、波形63に示すようにゲート電圧がカット・オフ電圧を超え、トランジスタT2はオン状態となる。トランジスタT2がオン状態になると、定電圧V2が生成され、生成された定電圧V2により、出力端子P4から負荷55側へ電力(電圧V3,電流I1)が供給される。またこの間、電圧V3が電界コンデンサC2の両極に印加され、ここに電荷がチャージされる。
このようなオン・モードにおいて、整流電圧V1が更に低下すると、抵抗R3,R4を介してトランジスタT2のゲート端子へ印加される電圧が、該トランジスタT2のカット・オフ電圧未満になる期間L3が存在する。このとき、トランジスタT2は、オン・モード期間L2中であってもオフ状態になって定電圧V2の生成を行わず、この期間L3の間は電解コンデンサC2によって負荷55へ電圧が供給される。
上述したようなオン・モード及びオフ・モードは、外部電源51の周波数の2倍の周波数で繰り返し実行される。例えば、日本国内で家庭の商用電源を外部電源51とした場合であれば、100Hz又は120Hzの低周波数で繰り返し実行される。このような周波数は、例えば数十kHz〜数百kHzで電圧のデューティー比(Duty比)を変化させるPWM制御による定電圧回路と比較すると、極めて低周波数であり、本実施の形態に係る定電圧生成装置50は高周波ノイズを好適に抑制することができる。
また、上述した説明及び図4の波形60,65から理解されるように電源51からの入力電圧波形に関わらず、また、負荷55に流れる負荷電流I2(図3参照)に関わらず、定電圧生成部54で生成される電圧V2の値は一定であり、負荷55へ安定的な電圧を供給することができる。また、図4の波形64から理解されるように、最小限のオン時間以外はトランジスタT2をオフ状態とし、発熱量の抑制が図られている。
更に、図4に示したオン・モードの期間L2は、トリガ信号生成部53が有するツェナーダイオードD5のツェナー電圧VD5に依存し、オン・モード期間L2中の期間L3は、MOSFETから成るトランジスタT2のカット・オフ電圧に依存する。従って、ツェナーダイオードD5及びトランジスタT2を適宜選択することにより、トランジスタT2がオン状態となる期間を簡単に適宜調整することができるため好適である。
また、オフ・モードの期間L1中に負荷55にて電力の消費がなかった場合は、図4の波形65に示すように、出力電圧V3は電圧V2を維持している(期間L10参照)。このとき、トランジスタT2のゲート電圧はカット・オフ電圧に達しないため、直後のオン・モードの期間L2になっても波形64に示すようにトランジスタT2はオン状態にならない(期間L20参照)。このように、トランジスタT2は負荷55での電力消費の有無にも対応して適切にオン/オフする。
なお、図3に示した回路素子のうち、トリガ信号生成部53が有する抵抗R3は、整流電圧V1を定電圧生成部54が有するトランジスタT2のゲート端子へ印加する役割の他、定電圧生成部54が有するツェナーダイオードD6に流れる電流を制限する役割を担っている。また、コンデンサC1は、トランジスタT1でのチャタリング防止用に設けられている。
また、定電圧生成部54が有する抵抗R4は、トランジスタT2のゲート保護用に設けられている。また、抵抗R5は、トランジスタT2のソース端子のフローティング防止用に設けられており、トランジスタT2がオフのときにソース端子電圧をGNDにする。また、抵抗R6は、外部電源51を投入した初期の状態において、電解コンデンサC2へのラッシュ電流を抑制するために設けられている。更に、ダイオードD7は、電解コンデンサC2からトランジスタT2のソース端子への転流防止用に設けられている。
本発明は、商用電源などの外部電源から入力された電圧から定電圧を生成する定電圧生成装置と、これを備えて被施療者を施療するマッサージ機に適用することができる。
1 マッサージ機
20 施療機構
30〜34 駆動回路
50 定電圧生成装置
51 外部電源
52 整流部
53 トリガ信号生成部
54 定電圧生成部
55 負荷
C2 電解コンデンサ(蓄電部)
D5 ツェナーダイオード
D6 ツェナーダイオード
T1 トランジスタ(バイポーラ型)
T2 トランジスタ(MOSFET)
20 施療機構
30〜34 駆動回路
50 定電圧生成装置
51 外部電源
52 整流部
53 トリガ信号生成部
54 定電圧生成部
55 負荷
C2 電解コンデンサ(蓄電部)
D5 ツェナーダイオード
D6 ツェナーダイオード
T1 トランジスタ(バイポーラ型)
T2 トランジスタ(MOSFET)
Claims (5)
- 電源からの入力電圧の波形を整流して整流電圧を生成する整流部と、前記整流電圧が所定値以下のときにトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、前記トリガ信号に応じて前記整流電圧に基づき一定電圧を生成して負荷側へ出力する定電圧生成部とを備えることを特徴とする定電圧生成装置。
- 前記トリガ信号生成部は、オフ時に前記整流電圧をもって前記トリガ信号とさせるトランジスタと、前記整流部の出力側と前記トランジスタとの間に逆方向接続され、前記整流電圧が前記所定値以下のときに前記トランジスタをオフさせるダイオードとを備えることを特徴とする請求項1に記載の定電圧生成装置。
- 前記定電圧生成部は、前記トリガ信号が入力されるトリガ信号入力端子を有するトランジスタと、前記トリガ信号入力端子に接続されるツェナーダイオードとを備え、該ツェナーダイオードは、前記トリガ信号の入力方向に対して順方向に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定電圧生成装置。
- 前記定電圧生成部は、生成した定電圧によって蓄電して負荷側へ放電可能な蓄電部を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の定電圧生成装置。
- 上記請求項1乃至4の何れかに記載の定電圧生成装置を備え、該定電圧生成装置から出力された電圧によって駆動することを特徴とするマッサージ機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214024A JP2007037229A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | 定電圧生成装置及びマッサージ機 |
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2005
- 2005-07-25 JP JP2005214024A patent/JP2007037229A/ja active Pending
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