JP2007034698A - ロボットコントローラの電源ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロボットコントローラ2に内蔵される電源ボードを、強電系ブロック11H,弱電系ブロック11Lに分けて電気的に絶縁し、電源電圧の供給制御を及び監視を行うためのCPU21,CPU(22)を夫々配置する。そして、両者が互いに通信を行うように構成すると共に、CPU(22)は、コントローラのエンジンボードとも通信を行う。また、CPU21は、ティーチングペンダントよりコントローラに対して電源電圧監視結果の読出し要求があると、メモリ33に記憶されている監視結果データを読み出し、CPU(22)及びエンジンボードを介して外部に出力する。
【選択図】図1
Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロボットに供給される電源の状態を監視して、その監視結果を容易に参照することが可能なロボットコントローラの電源ユニットを提供することにある。
上記ロボット本体1は多関節型として構成され、ベース4と、このベース4に水平方向に旋回可能に支持されたショルダ部5と、このショルダ部5に上下方向に旋回可能に支持された下アーム6と、この下アーム6に上下方向に旋回可能に支持された上アーム7と、この上アーム7に上下方向に旋回可能に支持された手首8とから構成されており、手首8は先端部に回転(捻り動作)可能なフランジ9を備えている。尚、図示はしないが、ワークを把持するハンドはフランジ9に取り付けられるようになっている。
直流母線16a,16bによって供給されるDC280Vの電源は、図示しないロボット本体内部の各軸に配置されているACサーボモータを駆動する、例えばインバータを内蔵して構成されるIPM(Intelligent Power Module,何れも図示せず)に供給される。また、直流母線16a,16b間には、上記モータに制動をかけるダイレクトブレーキ(DB)用のNPNトランジスタ18,回生ブレーキ用の抵抗19及びNPNトランジスタ20の直列回路が接続されている。
FPGA25は、CPU21,22が夫々出力するウォッチドッグパルスWDT_A,WDT_Bの出力状態を監視し、これらの出力状態に異常があることを検出すると、ANDゲート27を介してコンタクタ13を開くように制御する。また、FPGA25,26間においても、夫々が内蔵するウォッチドッグタイマによる相互監視を行なっている。更に、FPGA25はCPU24が使用するレジスタなどを提供し、FPGA26には、IPMモジュールより外部異常モード信号FOが入力されるようになっている。
FPGA25に内蔵されているウォッチドッグタイマがオーバーフローするか、又はFPGA26に与えられる外部異常モード信号FOがアクティブになると、負論理のANDゲート29を介してCPU21,22にFO_OUT信号が出力される。また、FPGA25,26の何れか一方が何らかの要因の異常を検出すると、その異常検出信号は負論理のANDゲート30を介してロボット本体1に出力され、内蔵されているACサーボモータのブレーキ回路がONされるようになっている。
これらの電源のうち、5VL,12VLはCPU22及びエンジンボード23に供給され、24VLFBは図示しない空冷ファンの駆動用電源として供給される。また、24VL,24VLIO,24VLMBは、スイッチ37を介してエンジンボード23に供給されており、18VHは、IPMのゲート駆動用電源として供給されている。また、DCバスに接続されている転流ダイオード38は、電源瞬断などが発生した場合に、ロボット本体1の減速エネルギー、即ちモータの回生エネルギーをDC_OUTPUTコンバータ36に導くことで、エンジンボード23に供給される制御電源を確保するために配置されている。
また、図3は、電源ボード11の一構成例を示すものである。図3の場合、強電系ブロック11Hと弱電系ブロック11Lとは、夫々独立した基板で構成され、両者を上下に重ねた構造となっている。そして、両者の間は、フォトカプラ39を介して信号等が伝送される。
<強電系ブロック11H側:CPU21による処理>
図5乃至図10は、強電系ブロック11H側のCPU21による制御内容を示すフローチャートであり、図5は起動時に行なわれるイニシャライズ処理ルーチンを示す。CPU21は、レジスタ及び制御に使用する各種変数の初期化を行ない(ステップA1,A2)、電源ボード11のハードウエアリビジョン(仕様番号)を取得する(ステップA3)。また、取得した仕様が標準(わが国向け)であれば、交流入力電圧が100/200Vの何れに設定されているかを、例えば図示しないディップスイッチの設定を読み込むなどして取得する(ステップA5)。
続いて、CPU21は、通常の起動であるか否かを例えばステップA5と同様にして判断する(ステップA6)。通常の起動でなければ(「NO」)ソフトウエアの書き込み処理を行なう場合であるからその処理ループを実行し、通常の起動であれば(「YES」)コンタクタ13をONにすると(ステップA7)商用交流電源12の3相(R,S,T)電圧を夫々検出する(ステップA8)。
また、ステップA8,A9をループしている場合に、所定時間を経過してもステップA9における判断が「YES」とならなければ(ステップA9a,「YES」)、ユーザが入力したAC電圧がハードウエア仕様と相違していることが推定される。従って、その場合には「AC誤入力」と判定してトライアック41(B)をONせず回路を保護し、且つ、各種DC_OUTPUT電圧を出力しないことでシステムの起動を不能とする(ステップA9b)。
図7は、CPU21の出力ポートP00より出力されるウォッチドッグタイマパルスWDT_Aの波形を、エンジンボード23側で見た状態で示すタイミングチャートである。即ち、パルス波形は数100μs周期となるが、フォトカプラ39による信号遅延が数10μsあるため、波形の立上り,立下りが鈍ることで図7に示すような波形となる。
一方、ステップA31において、入力ポートP41のレベルが「1」であれば(「NO」)カウンタFoをインクリメントし(ステップA32)、カウンタFoの値が「3」になっていなければ(ステップA33,「NO」)そのままリターンする。そして、図9の処理を500μs毎に繰り返すことでカウンタFoの値が「3」になると(「YES」)、CPU21は、外部異常が発生したことを示すFO発生フラグをセットする(ステップA34)。
カウンタFoをゼロクリアして(ステップA39)リターンする。これにより、ロボット本体1側のACサーボモータは停止するようになる。
また、ステップA43において、測定した温度が異常設定値以上であれば(「YES」)、ステップA49,A50の処理と同様に、カウンタPFAIL_HT[i]をインクリメントし(ステップA44)、そのカウンタ値が「3」に等しいか否かを判断する(ステップA45)。上記カウンタ値が「3」に達していなければ(「NO」)ステップA48に移行し、上記カウンタ値が「3」に達していれば(「YES」)PFAILを出力するため出力ポートP10のレベルを「1」にセットすると共に、カウンタPFAIL_HT[i]をゼロクリアし(ステップA46)、ステップA53に移行する。
図11乃至図14は、弱電系ブロック11L側のCPU22による制御内容を示すフローチャートであり、図11は起動時に行なわれるイニシャライズ処理ルーチンを示す。CPU22は、レジスタの初期化を行ない(ステップB1)、電源ボード11のハードウエアリビジョンを取得する(ステップB2)。また、CPU22は、CPU21と同様に、ユーザによりティーチングペンダント3を介して入力設定された電源監視条件を、CPUエンジンボード23を介して取得する(ステップB2a)。
それから、CPU22は、電源ボード11の使用が標準仕様か、特定客先向けの仕様かを判断し(ステップB6)、標準仕様であれば(「YES」)そのままメインループの実行を開始する。また、特定仕様であれば(「NO」)、特定仕様フラグをセットしてから(ステップB7)メインループの実行を開始する。
入力チャネル 変換対象
AD0 信号電圧レベル検出
AD1 5VLレベル検出
AD2 12VLレベル検出
AD3 24VLレベル検出
AD4 バッテリレベル検出
AD5 温度検出(1)
AD6 温度検出(2)
AD7 温度検出(3)
AD8 24VLIOレベル検出
また、CPU21,22が上記の処理を行なうことで各測定対象につきA/D変換して得たデータは、夫々のメモリ33,38に随時書き込まれて記憶されるようになっている。その結果、メモリ33,38には、各電源電圧の監視結果データの記録(ログ)が保存されている。尚、CPU21,22間、又はCPU22とエンジンボード23との間における通信処理(例えばシリアル通信)は、CPU21,22が上記の処理を行なっている間に送受信割込みを互いに発生させ、その割込み処理として行なわれる。
エンジンボード23は、弱電系ブロック11LのCPU22にデータ読出し要求を送信し、CPU22は、その要求を更に強電系ブロック11HのCPU21に送信する。すると、CPU21は、メモリ33より監視結果データを読み出して、そのデータを上記と逆の経路でティーチングペンダント3に返信する。ティーチングペンダント3は、データを受信すると、そのデータをディスプレイに表示出力する。
図16(b)に示すディスプレイの表示は、読み出したデータの即値を16進数で表示する所謂メモリダンプと同様の形態である。サンプリング周期が500μsであれば、1秒間に2000ポイントのデータがサンプリングされる。
即ち、コントローラ2に供給される商用交流電源の環境(例えば、電源波形やノイズの重畳状態等)が様々に異なる場合でも、CPU21は、電源電圧を監視するためのしきい値を定格電圧に応じて適切に設定して対応することができ、異なる電源環境に対応して異なる監視回路を用意する必要がなく、電源ボード11、ひいてはコントローラ2を小型且つ低価格で構成することができる。例えば、コントローラ2が様々な国で使用される場合において、コントローラ2側の電源電圧設定と、実際に入力された商用交流電源電圧とが異なることで「AC誤入力」検出を行なうことも簡単に対応することができる。
また、強電系ブロック11Hにおける電源電圧の監視結果は、CPU21からCPU22を介してエンジンボード23に伝達されるので、エンジンボード23は、自身とは電気的に絶縁されている強電系ブロック11Hの電圧監視結果を適切な状態で参照することができる。
CPU21,22が行なう処理内容は、個別の設計に応じて必要となるものを適宜選択して実行すれば良い。
電源電圧の監視結果データをメモリに記憶させるのは、少なくとも第1CPU側が行うようにすれば良い。
また、電源監視条件を外部より設定するための構成は必要に応じて設ければ良く、監視条件は固定であっても良い。
Claims (3)
- ロボットコントローラに内蔵され、前記ロボットコントローラ並びにロボット本体を動作させるための電源を生成して供給する電源ユニットにおいて、
比較的高い電源電圧を生成供給する強電系ブロックと、
この強電系ブロックと電気的に絶縁されており、比較的低い電源電圧を生成供給する弱電系ブロックと、
前記強電系ブロックに配置され、電源電圧の監視を所定条件に応じて継続的に行うと共にその監視結果データをメモリに記憶させる第1CPUと、
前記弱電系ブロックに配置される第2CPUとを備え、
前記第1,第2CPUは相互に通信を行うように構成され、
前記第2CPUは、前記ロボットコントローラに内蔵される制御ユニットとも通信を行うように構成されており、
外部より、前記ロボットコントローラに対して電源電圧監視結果の読出し要求があると、前記第1CPUは、前記メモリに記憶されている監視結果データを読み出し、前記第2CPUを介して外部に出力することを特徴とするロボットコントローラの電源ユニット。 - 前記第2CPUは、前記弱電系ブロックにおける電源電圧の監視を所定条件に応じて継続的に行うと共にその監視結果データをメモリに記憶させるように構成され、
外部より、前記ロボットコントローラに対して電源電圧監視結果の読出し要求があると、前記第2CPUも、前記メモリに記憶されている監視結果データを読み出して外部に出力することを特徴とする請求項1記載のロボットコントローラの電源ユニット。 - 前記CPUは、前記電源電圧を監視するための所定条件を、外部より設定可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のロボットコントローラの電源ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005217416A JP2007034698A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | ロボットコントローラの電源ユニット |
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JP2005217416A JP2007034698A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | ロボットコントローラの電源ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007034698A true JP2007034698A (ja) | 2007-02-08 |
Family
ID=37793881
Family Applications (1)
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JP2005217416A Ceased JP2007034698A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | ロボットコントローラの電源ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007034698A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008099618A1 (ja) | 2007-02-15 | 2008-08-21 | National University Corporation Hokkaido University | 導体微粒子を製造する方法 |
JP2011152611A (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-11 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | ロボット制御システム |
JP2012190413A (ja) * | 2011-03-14 | 2012-10-04 | Denso Wave Inc | ロボットのコントローラ |
WO2020202428A1 (ja) * | 2019-04-01 | 2020-10-08 | ヤマハ発動機株式会社 | 制御ユニット |
-
2005
- 2005-07-27 JP JP2005217416A patent/JP2007034698A/ja not_active Ceased
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