JP2007033606A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体ユニットと中間転写ユニットをそれぞれ単独で交換できるように構成された画像形成装置において、両ユニットの資源を有効に活用することによって、それぞれのユニットの耐久寿命を最大限まで向上させる。
【解決手段】 画像形成装置10は、感光体ユニットと中間転写ユニット13を有する。感光体ユニットは、感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部41と、第1の現像剤収容部42と、第1の現像剤収容部に収容されている現像剤を中間転写部材57に移動させる第1の現像剤移動部43を備えている。中間転写ユニット17は、中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部63と、第2の現像剤収容部64とを備えている。制御部は、第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、第1の現像剤移動部を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】 画像形成装置10は、感光体ユニットと中間転写ユニット13を有する。感光体ユニットは、感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部41と、第1の現像剤収容部42と、第1の現像剤収容部に収容されている現像剤を中間転写部材57に移動させる第1の現像剤移動部43を備えている。中間転写ユニット17は、中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部63と、第2の現像剤収容部64とを備えている。制御部は、第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、第1の現像剤移動部を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、粉体現像剤を使用した電子写真方式の画像形成装置に関する。
複写機などの画像形成装置として、種々の構成要素をそれぞれユニット化し、寿命に達したユニットを個別に交換できるように構成したものがある。この設計思想に基づいて構成された画像形成装置は、画像形成装置を構成している感光体、中間転写部をそれぞれユニット化し、寿命に達したユニットだけを必要に応じて交換できるという利点がある。しかし、この設計思想に基づいて感光体ユニットと中間転写ユニットにそれぞれ現像剤収容装置を設けた場合、いずれか一方のユニットの現像剤回収装置の回収現像剤量が許容量を超えた時点で、該ユニットを構成する他の部品はまだ耐用寿命に達していないにも拘わらず、そのユニットを新たなユニットと交換しなければならない。
そこで、本発明は、特に感光体ユニットと中間転写ユニットをそれぞれ単独で又は両者が一体となって交換できるように構成された画像形成装置において、両ユニットの資源を有効に活用することによって、それぞれのユニットの耐久寿命を最大限まで向上させることができるようにしたものである。
このような目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第1の現像剤移動部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第1の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第1の現像剤移動部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第1の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
本発明の他の形態の画像形成装置は、
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第2の現像剤移動部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第2の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第2の現像剤移動部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第2の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
本発明の他の形態は、
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記感光体ユニットの第1の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする。
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記感光体ユニットの第1の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする。
本発明の他の形態は、
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記中間転写ユニットの第2の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする。
静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記中間転写ユニットの第2の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、各ユニットの寿命が現像剤収容部の収容能力によって制限されることがなく、両ユニットの耐久寿命を最大限まで向上させることができる
添付図面を参照して本発明に係る画像形成装置の実施形態を説明する。なお、以下の説明は本発明をプリンタに適用した実施例に関するものであるが、本発明の適用はプリンタに限るものでなく、他の画像形成装置、例えば複写機、ファクシミリ、及び複写機・プリンタ・ファクシミリの機能を複合的に備えた所謂複合機にも本発明は適用できる。
図1は、本発明に係る画像形成装置の実施形態に係るデジタルプリンタ10を示す。図示するプリンタ10は、その外観を構成している筐体11の内部に、静電潜像坦持体である感光体12を有する感光体ユニット13が配置されている。実施の形態では、感光体12として円筒ドラム式感光体が使用されているが、代わりに無端状のベルト式感光体を使用することができる。感光体12の周囲には、感光体12の外周面(感光体層)を帯電させる帯電ユニット14、帯電された感光体外周面に画像を露光して静電潜像を形成する露光ユニット15、感光体外周面の静電潜像に粉体現像剤を付着させてこれを現像剤像として可視像化する現像ユニット16、感光体外周面に形成された現像剤像を最終被転写材料(例えば、紙)に転写する前に該現像剤像を一時的に保持する中間転写ユニット(一次転写ユニット)17が配置されている。筐体11の下部と上部には用紙供給部18と用紙排出部19がそれぞれ配置されている。
感光体ユニット13の図上右側には用紙供給部18から排出された用紙などのシート(透明プラスチックシートを含む。)を二点鎖線で示す用紙搬送経路に沿って用紙排出部19に向けて搬送する用紙搬送部20が配置されており、用紙搬送経路20を挟んで中間転写ユニット17の反対側に、中間転写ユニット17から用紙に現像剤像を転写する二次転写ユニット21が配置され、また、二次転写ユニット21と用紙排出部19の間に、二次転写ユニット21によって用紙に転写された現像剤像を加熱して用紙に定着させる定着ユニット22が配置されている。
用紙搬送部20は、用紙供給部18に積層収容されている用紙を取り出して用紙搬送経路に送り出す給紙ローラ23、用紙搬送経路にある用紙を後に説明する画像形成動作とタイミングをとって搬送するレジストローラ24、定着ユニット22を通過した用紙を用紙排出部19に排出する排出ローラ25を有する。また、実施の形態では、定着ユニット22は、用紙に保持されている現像剤を加熱するヒートローラ26と、ヒートローラ26に対して用紙を押し付けるプレッシャローラ27を有する。さらに、実施の形態では、二次転写ユニット21は回転ローラからなる転写ローラ(二次転写ローラ)27を備えているが、この転写ローラはいわゆる放電型の転写チャージャに代えることができる。
現像ユニット16としては、一種類の色の現像剤をのみを有する現像ユニットを使用することができるが、実施の形態では4種類の色の現像剤を有する現像ユニットが使用されている。具体的に説明すると、実施の形態で使用されている現像ユニット16は回転式の現像装置で、感光体12と平行に設けられた回転軸30を中心として回転する回転ハウジング31を備えている。回転ハウジング31は、回転軸30を中心とする周囲の領域に4つの現像器32を等間隔に(具体的には周方向に90°の間隔をあけて)保持している。4つの現像器32のそれぞれには、他の現像器に収容されている現像剤とは異なる色の現像剤が収容されている。実施の形態では、4つの現像器のそれぞれに、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色を有する現像剤が収容されている。したがって、図示する状態では、感光体12に対向している現像器32から該現像器に収容されている現像剤が感光体12に供給される。他の現像器に収容されている現像剤を感光体12に供給する場合、回転ハウジング31を反時計回り方向に90°、180°又は270°回転する。また、回転ハウジング31を90°づつ回転させることにより4つの現像剤を順次感光体12に順次対向させて4色の現像剤像を形成するとともに、それら4色の現像剤像を後に紙などのシート上に重ねて転写することでフルカラーの画像を形成することができる。
各現像器32は、現像ローラ33を備えている。各現像器32はまた、感光体12に対向する位置(以下、この位置を「現像位置」という。)に置かれた状態で現像ローラ33と感光体12をそれらの間に所望の微小距離をあけて対向させるために、現像ローラ33はその両端にギャップ調整ローラ(図示せず)を支持しており、回転ハウジング31はギャップ調整ローラを感光体12の両端に押し付けるばね34を備えている。
感光体ユニット13は現像剤回収装置40を有する。現像剤回収装置40は、感光体12の外周面に接触して該外周面に残存する未転写の現像剤を回収する回収部材(第1の回収部)41、回収部材41で回収された現像剤を収容する容器からなる現像剤収容部(第1の現像剤収容部)42と、現像剤収容部42に収容されている現像剤を再び中間転写ユニット17に供給する現像剤供給部(第1の現像剤移動部)43を有する。実施形態では、回収部材41に板状のブレードが使用されている。図2に示すように、現像剤供給部43は、無端状の現像剤移送ベルト44と、この現像剤移送ベルト44を支持する複数のローラ45,46を備えており、一方のローラ46がモータ47に駆動連結されている。回収部材41、現像剤供給部43の構成は実施形態に限るものではなく、これら回収部材、現像剤供給部にはそれぞれ回転式のローラ又はブラシなどの使用できる。また、現像剤移送ベルト44は、少なくとも外周面が導電性材料で形成されており、この導電性外周面にバイアス電源48が接続されている。
感光体ユニット13はまた、現像剤収容部42に収容されている現像剤の量を検出する検出部(第1の検出部)49を有する。図3に示すように、実施形態の検出部49は、現像剤収容部42の現像剤収容空間を挟んで対向する前後又は左右の壁にそれぞれ形成された縦長透光窓50,51(一方は図示せず)と、これら透光窓50,51の外側にそれぞれ配置された縦長の発光部52と受光部53を有し、発光部52と受光部53にはそれぞれ複数の発光器54と受光器55が上下方向に所定の間隔をあけて等間隔に配置されており、発光器54から出射された光が対応する高さにある受光器55で受光できるようにしてある。したがって、現像剤収容部42に収容されている現像剤の量に応じた数及び位置の受光器54が対応する発光器55からの光を検出することから、複数の受光器55の出力(光検出の有無)を制御装置56(図2参照)が検出することによって現像器収容部42に収容されている現像剤の量を検出できる。
図1に戻り、中間転写ユニット17は、無端状の中間転写ベルト57と、中間転写ベルト57を支持する複数のローラ58〜61を備えており、ローラ61と58に支持された現像剤移送ベルト部分が感光体ユニット13の感光体12と現像剤供給部43に対向し、ローラ58に支持された現像剤移送ベルト部分が二次転写ローラ28に対向している。中間転写ユニット17はまた、ローラ59、60に支持された中間転写ベルト部分の外側に、現像剤回収装置62を有する。現像剤回収装置62は、中間転写ベルト57の外周面に残存する未転写の現像剤を回収する回収部材(第2の回収部)63、回収部材63で回収された現像剤を収容する容器からなる現像剤収容部(第2の現像剤収容部)64を有する。実施形態では、回収部材63に板状のブレードが使用されている。
中間転写ユニット17はさらに、現像剤収容部64に収容されている現像剤の量を検出する検出部(第2の検出部)65を有する。検出部65は、図3に示す感光体ユニット13の検出部49と同様の構成を有する。したがって、検出部65の詳細な説明は省略する。
このように構成されたプリンタ10では、感光体12が時計回り方向に回転する。回転する感光体12の外周面は帯電ユニット14により所定の電位に帯電される。一方、プリントする画像のデータは図示しないコンピュータから露光ユニット15に送信される。露光ユニット15は画像データに応じてレーザを発振し、帯電された感光体12の外周面を露光する。これにより、帯電ユニット14との対向部を通過した感光体12の外周面には、プリント画像に対応した低電位部(静電潜像画像部)と高電位部(静電潜像非画像部)を含む静電潜像が形成される。
現像ユニット16は、プリント画像に対応した色の現像剤を有する現像器を感光体12に対向させて、その色の現像剤で静電潜像を現像する。現像は、現像ローラ33に供給されている現像バイアス(バイアス電圧)と感光体12の電位(静電潜像画像部の電位及び静電潜像非画像部の電位)との電位差に基づいて、所定の極性に帯電された現像剤が現像ローラ33から感光体12の静電潜像画像部に電気的に吸着することで行われる。その結果、現像ユニット16との対向部を通過した感光体12の外周面には現像剤像が形成される。
現像剤像は、感光体12と中間転写ベルト57の対向部(転写領域)で感光体12から中間転写ベルト57に転写される。現像剤の転写は、感光体12の表面電位(静電潜像画像部と静電潜像非画像部の電位)と中間転写ベルト57の表面電位の電位差に基づき、所定の極性に帯電している現像剤が電気的に吸引されることで行われる。例えば、負極性帯電の現像剤を用いる場合、現像領域の上流側に配置されているローラ(一次転写ローラ61)によって中間転写ベルト57に正極性の電荷が与えられる。その結果、現像領域において、正極性の電荷を有する中間転写ベルト57と負極性の電荷を有する現像剤との間に電気的吸引力が作用し、現像剤が中間転写ベルト57に吸引されて付着する。
フルカラーの画像を再生する場合、各色に対応する画像が感光体12に露光されて複数の静電潜像が形成される。これら複数の静電潜像は対応する色の現像器32から供給される現像剤で可視像化されて中間転写ベルト57に供給されて重ね合わされる。
中間転写ベルト57上の現像剤像又は重ね合わされた複数の現像剤像は、二次転写ユニット21の転写ローラ28との対向部で、用紙供給部18から供給された用紙に転写される。現像剤像が転写された用紙は定着ユニット22に搬送され、そこで現像剤が加熱されて用紙に定着される。その後、現像剤が定着された用紙は、用紙排出部19に排出される。
感光体12に付着した現像剤はその殆どが中間転写ベルト57に転写されるが、その一部は中間転写ベルト57に転写されることなく感光体12に残存する。また、現像剤の中には目的の極性とは逆の極性に荷電されている現像剤が存在し、この逆荷電現像剤は感光体12の画像背景部に付着する。これら感光体12の未転写現像剤や逆荷電現像剤は、感光体ユニット13の回収部材41で回収され、現像剤収容部42に保存される。同様に、中間転写ベルト57に付着した現像剤はその殆どが用紙に転写されるが、その一部は用紙に転写されることなく中間転写ベルト57に残存する。また、逆荷電現像剤も用紙に転写されることなく中間転写ベルト57上に残存する。この残存する現像剤は、中間転写ユニット17の回収部材63で回収され、現像剤収容部64に保存される。したがって、プリンタ10による印字枚数が増加するとともに現像剤収容部42,64に回収された現像剤の量が増加する。
現像剤収容部42,64に収容されている現像剤の量は検出器49,65で検出されており、その検出結果が制御装置56に送信される。制御装置56は、現像剤収容部42,64に収容されている現像剤の量に応じて現像剤回収装置40の現像剤供給部43を駆動し、一方の現像剤収容部42に収容されている現像剤の一部を他方の現像剤収容部64に分配し、又は他方の現像剤収容部64に収容されている現像剤の一部を一方の現像剤収容部42に分配することで、両ユニット13,17の耐用寿命を最大限まで向上させる。
制御装置56による現像剤の分配処理について以下の詳細に説明する。ところで、感光体ユニット13の現像剤収容部42に回収される現像剤の回収率(回収量/印字枚数)は印字率(画像形成領域又は全印字可能領域に対する実際の画像形成領域又は印字領域の面積率:%)によって異なる。例えば、高い印字率の場合、感光体ユニット13の現像剤収容部42に回収される現像剤の殆どは中間転写ベルト57に転写されずに感光体12に残留する現像剤であるが、印字一枚あたり回収量は比較的少ない。例えば、印字率25%の場合、中間転写ベルト57との接触部を通過した感光体12上に残存する現像剤(一次転写後残留現像剤)の量は約1.5mg/枚である。また、二次転写ユニット21の転写ローラ28との接触部を通過した中間転写ベルト57上に残存する現像剤(二次転写後残留現像剤)の量も約1.5mg/枚である。したがって、感光体ユニット13と中間転写ユニット17の耐用寿命が例えば印字枚数30,000の場合、ユニット13,17における現像剤収容部42,64の現像剤収容能力を約45g(=1.5mg×30,000)とすれば、両ユニット13,17が耐用寿命に達したときにそれらの現像剤収容部42,64にはその収容能力に相当する現像剤が収容されていることになり、最も効率が良い。
ところが、低印字率の場合、感光体12から現像剤収容部42に回収される現像剤の多くは逆荷電現像剤であり、この逆荷電現像剤は感光体12の静電潜像非画像部に付着するものである。また、逆荷電現像剤は、その多くが中間転写ベルト57に転写されることなく、感光体ユニット13の現像剤収容部42に回収されるため、中間転写ユニット17の現像剤収容部64に回収される量は比較的少ない。例えば、印字率1%の場合、感光体ユニット13に回収される現像剤のうち、逆荷電現像剤が約5mg/枚、未転写現像剤が約0.3mg/枚である。つまり、感光体ユニット13の現像剤収容部42には、約5.3mg/枚の割合で現像剤が回収される。他方、中間転写ベルト57から用紙に転写されずに現像剤収容部64に回収される現像剤量は約0.3mgである。したがって、ユニット13,17の耐久寿命が印字枚数30,000枚の場合、その耐久寿命の間に感光体ユニット13の現像剤収容部42に回収される現像剤量は約159g(=5.3mg×30,000)であるのに対し、同じ耐久寿命の間に中間転写ユニット17の現像剤収容部64に回収される現像剤量は僅か約9g(=0.3mg×30,000)であり、両ユニット13,17の現像剤回収量に大きな違いが生じる。
このような事情を考慮し、実施形態1のプリンタ10では、感光体ユニット13における現像剤の回収率(=回収現像剤量/印字枚数)が高い場合、感光体ユニット13に回収された現像剤を中間転写ユニット17に搬送し、これにより感光体ユニット13の現像剤収容部42における現像剤量と印字枚数を所望の関係に補正する。
感光体ユニット13と中間転写ユニット17における現像剤収容部42,64の最大収容量を100gと仮定した場合、図4に示すように、制御装置56は、補正ポイント検出制御(ステップ#1)、タイマ起動制御(ステップ#2)、モータ/バイアス制御(ステップ#3)、補正ポイントB検出制御(ステップ#4)を順次実行する。
補正ポイント検出制御(ステップ#1)〔図5参照〕では、制御装置56は、感光体ユニット13の現像剤収容部42に収容されている現像剤量が補正ポイントA(80g:図9A、9B参照)に達したか否か判断する(ステップ#100)。具体的には、制御装置56は、フラグA,Bの内容を判断する(ステップ#101,102)。フラグA,Bは、新たな(未使用の)感光体ユニット13がプリンタ10に装着された時点でそれぞれ「1」に設定されている。次に、制御装置56は、感光体ユニット13の現像剤収容部42に収容されている現像剤量V1が80gを超えたか否か判断する(ステップ#103)。この判断は、感光体ユニット13における検出部49の出力値をもとに行われる。現像剤収容部42の現像剤量V1が80gを超えている場合、制御装置56は、感光体ユニット13の現像剤収容部42に収容されている現像剤量V1が中間転写ユニット17の現像剤収容部64に収容されている現像剤量V2よりも多いか否か判断する(ステップ#104)。最後に、制御装置56は、現像剤量V1が現像剤量V2よりも多い場合、フラグAを「0」に設定する(ステップ#105)。
タイマ起動制御(ステップ#2)〔図6参照〕では、制御装置56が、フラグAが「0」、フラグBが「1」、フラグCが「1」に設定されているか否か判断する(ステップ#201,#202,#203)。ここで、フラグCは、上述のフラグA,Bと同様に、新たな(未使用の)感光体ユニット13がプリンタ10に装着された時点でそれぞれ「1」に設定されている。次に、制御装置56は、ステップ#201,#202,#203における判断がいずれも肯定的(YES)である場合、プリンタ10によるプリント処理(ジョブ)が終了した直後か否か判断する(ステップ#204)。プリンタ10がプリント処理を終了した直後であれば、タイマを起動し(ステップ#205)、フラグCを「0」に設定する(ステップ#206)。タイマの設定時間は、一つのプリント処理が終了してから次のプリント処理が開始されるまでの平均時間又はそれよりも僅かに短い。したがって、現像剤搬送処理によって次のプリント処理の開始が遅れることはない。ただし、制御装置56はプリント処理の開始信号(図#参照)を受信すると、タイマがカウント中であるか否かに拘わらず、現像剤搬送処理を強制的に終了させてもよい。
モータ/バイアス制御(ステップ#3)〔図7参照〕では、制御装置56が、フラグAが「0」、フラグBが「1」、フラグCが「0」に設定されているか否か判断する(ステップ#301,#302,#303)。次に、制御装置56は、タイマがカウント中であるか否か判断し(ステップ#304)、タイマがカウント中の場合、モータ47とバイアス電源48をオンし、感光体ユニット13における現像剤移送ベルト44を回転するとともに現像剤移送ベルト44と転写ローラ61にバイアス電圧を加え、感光体ユニット13の現像剤回収装置40から中間転写ユニット17の現像剤回収装置62に現像剤を搬送する(ステップ#305)。一方、タイマがカウント中でない場合、例えばタイマのカウントが終了すると、制御装置は、バイアス電源48をオフすると共に現像剤移送ベルト44の回転を停止し(ステップ#306)、フラグCを「1」に設定する(ステップ#307)。このように、制御装置56は、補正ポイントAから後に説明する補正ポイントB(図9A,9B参照)までの間、プリント処理が終了するごとにタイマを起動し、感光体ユニット13の現像剤を中間転写ユニット17に搬送する。
ステップ#305において、現像剤移送ベルト44に加えられるバイアス電圧の極性は、バイアス電圧が加えられた現像剤移送ベルト44と現像剤収容部42内に収容されている現像剤の大部分を占める逆荷電現像剤との間に電気的吸引力が発生する極性である。また、中間転写ベルト57に加えられる電圧の極性も負極性である。しかし、現像剤移送ベルト44から中間転写ベルト57への現像剤の移動を容易にするために、中間転写ベルト57のバイアス電圧は現像剤移送ベルト44のバイアス電圧よりも大きくする。例えば、現像器32に収容されている現像剤が本来負極性に帯電する現像剤である場合、逆荷電現像剤は正極性に帯電している。したがって、中間転写ベルト57のバイアス電圧は現像剤移送ベルト44のバイアス電圧の極性は負極性である。また、例えば、中間転写ベルト57のバイアス電圧と現像剤移送ベルト44のバイアス電圧の間には所定の電位差を設ける。これにより、タイマのカウント中、感光体ユニット13の現像剤収容部42に収容されている現像剤は現像剤移送ベルト44に付着し、現像剤移送ベルト44の移動に基づいて、現像剤移送ベルト44と中間転写ベルト57との接触部(現像剤供給領域)に搬送され、そこで現像剤移送ベルト44から中間転写ベルト57に現像剤が供給される。中間転写ベルト57に保持された現像剤は、中間転写ベルト57の回転に基づいて現像剤回収装置62の対向部に搬送されてそこに回収される。
補正ポイントB検出制御(ステップ#4)〔図8参照〕では、制御装置56は、フラグAが「0」、フラグBが「0」、フラグCが「1」に設定されているか否か判断し(ステップ#401,#402,#403)、感光体ユニット13の現像剤回収装置40に収容されている現像剤の量V1が中間転写ユニット17の現像剤回収装置62に収容されている現像剤の量V2よりも少ないか否か判断し(ステップ#404)、さらに感光体ユニット13の現像剤回収装置40に収容されている現像剤の量V1が90gを超えるか否か判断し(ステップ#405)、すべての判断が肯定的(YES)である場合、フラグBを「1」に設定する(ステップ#406)。
このような制御装置56の現像剤搬送制御により、図9A,9BBに示すように、感光体ユニット13に収容されている現像剤が補正ポイントAから補正ポイントBまでの間に中間転写ユニット17の現像剤収容部64に搬送される。そのため、感光体ユニット13は、感光体12がまだ十分使用できる状態であるにも拘わらず、現像剤収容部42の現像剤収容能力によって早期に寿命に達してしまうという問題が無くなり、感光体12の寿命と現像剤収容部42の寿命を一致又はほぼ一致させることができる。
なお、以上の説明では、補正ポイントAと補正ポイントBの2つの補正ポイントを設定しておき、補正ポイントAから補正ポイントBの間で現像剤搬送処理を実行したが、感光体ユニット13と中間転写ユニット17の現像剤量を常時又は各プリント処理の終了時点で検出し、感光体ユニット13の現像剤量が中間転写ユニット17の現像剤量が多い場合、感光体ユニット13から中間転写ユニット17に現像剤を搬送するようにしてもよい。
また、感光体ユニット13と中間転写ユニット17に収容されている現像剤の量を検出する手段は、光式の検出器に限るものでない。例えば、プリンタ10で印刷する画像のデータをもとに現像剤消費量を予測するとともに、過去の経験から得られた現像剤消費量と回収量との関係から各ユニットで回収される現像剤量を制御装置56が予測することもできる。
さらに、現像剤移送ベルト44から中間転写ベルト57への現像剤の供給は、両現像剤移送ベルト間に形成された電位差を利用しているが、必ずしも両ベルト間に電位差を設ける必要はなく、ベルトと現像剤との機械的接触力及び付着力に基づいて、各ベルトに現像剤を付着させて搬送すると共に、一方のベルトから他方のベルトに現像剤を受け渡しても良い。
さらにまた、以上の説明は、感光体ユニット13の現像剤収容部42に蓄積された現像剤を中間転写ユニット17の現像剤収容部64に搬送するものとしたが、中間転写ユニット17の寿命がその現像剤収容部64に収容されている現像剤の量によって短縮されてしまうおそれがある場合、以上の説明とは逆に、中間転写ユニット17の現像剤収容部64から感光体ユニット13の現像剤収容部42に現像剤を搬送してもよい。この場合、感光体ユニット13の現像剤回収装置40に設けた現像剤移送機構(現像剤移送ベルト44及びそれを駆動するモータ等)を中間転写ユニット17の現像剤回収装置62に設け、同様の制御方法によって現像剤移送ベルト等を制御すればよい。
そして、以上の説明では、発明の理解を容易にするために、感光体ユニット13と中間転写ユニット17の現像剤収容能力を同一としたが、両ユニットの現像剤収容能力が異なる場合でも、上述と同様にして現像剤搬送処理を行うことで、両ユニットの寿命が現像剤収容量によって短縮化されてしまう問題を解消することができる。
次に、本発明に係る画像形成装置の実施形態2を説明する。実施形態2の画像形成装置(図10に示すプリンタ)は、現像装置から劣化した現像剤を強制的に排出する制御と関連したものである。一般に、現像装置及び現像器内の現像剤は混合攪拌されるため、耐刷(例えば、プリント枚数)の増加とともに劣化が進行する。劣化した現像剤が順次現像によって消費されていけば問題ない。しかし、例えば印字率の低い画像を多数印字する場合は現像剤消費率(=消費現像剤量/印字枚数)が小さいため、劣化した現像剤が現像器内に蓄積されていき、これが画質不良の原因となる。この問題を解消するために、特開2003−76079号公報に、現像器内の現像剤を強制的に消費させる技術が提案されている。そして、この現像剤強制消費制御を例えば図4に示すプリンタ10に適用した場合、現像器から排出された現像剤は、感光体を介して感光体ユニットの現像剤回収装置に回収されるか、又は感光体から更に中間転写ベルト57に供給されて中間転写ユニットの現像剤回収装置に回収される。しかし、上述のように、両ユニットにおける現像剤回収装置の現像剤収容能力は限られており、強制消費された現像剤によってユニットの寿命が制限されることは避けなければならない。そのため、実施形態2の画像形成装置は以下のように構成されている。
例えば、プリンタ10は、A4サイズの用紙に対する印字率を2.5%と仮定し、印字率が2.5%以下の場合、印字率2.5%のときに通常消費される量の現像剤を現像器から消費させる。例えば、実際の印字率が1.0%の場合、印字率1.5%相当量の現像剤を強制的に消費させる。ここで、印字率は、上述のようにプリンタ10が作成すべき画像のデータから推定できる。そして、制御装置は、例えば、印字率に応じて実施形態1で説明したタイマ設定時間やバイアス(現像ローラに印加される現像バイアス、感光体の表面電位、一次転写ローラ61に印加される一次転写バイアス)を調整することによって、強制消費する現像剤の量を調整する。
具体的に、印字率が1%の場合、感光体ユニット13の現像剤収容部42には、1枚の印刷に対して、未転写の現像剤が0.8mg、感光体12の静電潜像非画像部に付着する逆荷電現像剤が1.0mg、すなわち、両者を合計した1.7mgの現像剤が感光体ユニット13の現像剤回収装置40に回収される。したがって、感光体ユニット13の耐久寿命が30,000枚とした場合、その寿命期間中に現像剤回収装置#に蓄積され得る現像剤量は51gである。一方、中間転写ユニット17では、1枚当たり、上述した印字率1.5%相当量の現像剤3.8mgと、二次転写で用紙に転写されずに残留する現像剤0.3mg、すなわち4.1mgが現像剤回収装置62に蓄積される。したがって、30,000枚の印刷に対して、123gの現像剤が蓄積されることを意味し、それは感光体ユニット13に蓄積される現像剤量に比べて相当多い。
そこで、制御装置56は、図11A,11Bに示すように、所定枚数の印字が終了した時点(補正ポイントA)で感光体ユニット13と中間転写ユニット17の現像剤収容部42,64に蓄積されている現像剤量を推定する。この推定は、上述のように、各画像データから推定された印字率を合計することによって行われる。例えば、補正ポイントAの時点で、感光体ユニット13に蓄積されている現像剤量が25g、中間転写ユニット17に蓄積されている現像剤量が60gであったと仮定する。この場合、制御装置56は、各ジョブ(プリント処理)の終了してから次のジョブが開始されるまでの所定時間だけ現像ローラ33、感光体12、中間転写ベルト57を駆動し、現像器32の現像剤を感光体ユニット13の現像剤回収装置40に強制廃棄する。強制廃棄される現像剤は正常な極性、例えば負極性に帯電しており、現像ローラ33及び一次転写ローラ61のバイアスと感光体12の表面電位は、強制廃棄の処理が実行される間、負極性現像剤が現像ローラ33から感光体12に供給され、さらに感光体12から中間転写ベルト57に転写されることなく感光体ユニット13の現像剤回収装置40に回収されるように設定される。
その結果、現像剤強制廃棄の処理中、感光体ユニット13の現像剤回収装置40には、1枚あたり、強制廃棄分の現像剤3.0mgと、未転写の現像剤0.3mgと、感光体12の静電潜像非画像部に付着する逆荷電現像剤が1.0mg、すなわち、それらを合計した4.3mgの現像剤が回収される。一方、中間転写ユニット17の現像剤回収装置62には、1枚当たり、強制廃棄分の現像剤1.2mgと、二次転写で用紙に転写されずに残留する現像剤0.3mg、すなわち1.5mgが回収される。その結果、図11に示すように、補正ポイントBの時点(補正ポイントAから約9,300枚の印刷後)で、感光体ユニット13の現像剤回収装置40には65g、中間転写ユニット17の現像剤回収装置62には74gの現像剤がそれぞれ蓄積される。したがって、補正ポイントA〜Bまでの間で実行した現像剤強制廃棄処理を継続すれば、両ユニット13,17の耐久寿命時点(30,000枚)でそれぞれに堆積する現像剤量は許容量以下となり、回収された現像剤の量によってユニットの寿命が制限されることがなかった。
なお、現像剤廃棄処理では、一次転写ローラ61に電圧を印加してもよいし、一次転写ローラ61を電気的にフロート状態としてもよい。
また、以上の説明では、感光体ユニット13と中間転写ユニット17にそれぞれ現像剤回収装置40,62を一体的に備えた構成のプリンタについて説明したが、それぞれの現像剤回収装置40,62はユニット13,17から分離できるように構成してもよい。当然、感光体ユニット13と中間転写ユニット17は、それぞれ単独で又は両者が一体となって画像形成装置に着脱できるようにしてもよい。
さらに、プリンタなどの画像形成装置では、用紙の状態等によっては紙詰まりを生じることがある。特に、高湿環境下で放置された薄い紙を使用すると、紙詰まりが頻発する。紙詰まりを生じると、感光体12はその外周に現像剤を保持したままの状態で惰性回転し、この現像剤が感光体ユニット13の現像剤回収装置に回収される。そして、紙詰まりが頻発すると、感光体ユニットの寿命前にその現像剤回収装置に回収された現像剤量がその許容量を超える。したがって、このような場合、実施形態1又は実施形態2で説明したように、感光体ユニットの回収現像剤を中間転写ユニットに搬送し、回収された現像剤の量によってユニットの寿命が制限されることがないようにする。
さらにまた、プリンタ等の画像形成装置は、それが設置される環境(温度、湿度)によって画質が大きく変動する。そのため、設置場所を変えた場合、新たに画像形成装置を設置する場合、その画像形成装置の濃度調整が行われる。この場合、中間転写ベルト上に所定のパターン画像を形成するが、このパターン画像は中間転写ユニット17の現像剤回収装置62に回収される。したがって、濃度調整が頻繁に行われると、中間転写ユニットの現像剤回収装置に回収されて蓄積される現像剤が多くなり、それによって中間転写ユニットの寿命が制限されてしまうおそれがあることから、実施形態2で説明した強制消費によって消費される現像剤を感光体ユニットの現像剤回収装置に回収する。
10:プリンタ、12:感光体、13:感光体ユニット、16:現像ユニット、17:中間転写ユニット、41:回収部材(第1の回収部)、42:現像剤収容部(第1の現像剤収容部)、43:現像剤供給部(第1の現像剤移動部)、49:検出部(第1の検出部)、63:回収部材(第2の回収部)、64:現像剤収容部(第2の現像剤収容部)、65:検出部(第2の検出部)、56:制御装置。
Claims (4)
- 静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第1の現像剤移動部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第1の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部と、上記第1の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第1の検出部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量を検出する第2の検出部と、上記第2の現像剤収容部に収容されている現像剤を上記中間転写部材に移動させる第2の現像剤移動部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、上記第1及び第2の検出部で検出された、上記第1及び第2の現像剤収容部に収容されている現像剤の量に応じて、上記第2の現像剤移動部を制御する制御部を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記感光体ユニットの第1の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像を担持する感光体を有する感光体ユニットと、上記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像ユニットと、上記感光体上の現像剤像が転写される中間転写部材を有する中間転写ユニットを備えた画像形成装置において、
上記感光体ユニットは、上記感光体上に存在する現像剤を回収する第1の回収部と、上記第1の回収部で回収された現像剤を収容する第1の現像剤収容部を備えており、
上記中間転写ユニットは、上記中間転写部材に存在する現像剤を回収する第2の回収部と、上記第2の回収部で回収された現像剤を収容する第2の現像剤収容部を備えており、
上記画像形成装置はさらに、
上記現像ユニットの現像剤を上記中間転写ユニットの第2の現像剤収容部に強制回収させる強制回収モードを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)
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JP2008268356A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
JP2010210789A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Fuji Xerox Co Ltd | 回収量管理装置、画像形成装置、回収量管理プログラム |
JP2012137659A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
2005
- 2005-07-25 JP JP2005213932A patent/JP2007033606A/ja active Pending
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