JP2007032800A - 粘性流体容器用のプランジャ及びこの嵌め込み補助具 - Google Patents

粘性流体容器用のプランジャ及びこの嵌め込み補助具 Download PDF

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Abstract

【課題】粘性流体を押し出すためのプランジャにおいて、モルタルのように粒子を含む粘性流体であっても食い込みや漏れを生じることなく押し出すことができ、かつ、容器への嵌め込みも容易ならしめる形態とする。
【手段】プランジャ2は押し込み方向に向かって前部に位置した部分に最大径部7bが形成されており、最大径部7bよりも前方の部分に、段差面12を介して小径先端部7cが形成されている。最大径部7bと段差面12との連接部は角張ったエッジ部13になっている。小径先端部7cには、円筒状本体3への嵌め込みをガイドするガイドリブ14が円周方向に沿って適宜個数形成されている。円筒状本体3の端部にもテーパ面15を形成している。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、モルタルやシール剤のような粘性流体(粘度の高い流体)を押し出す容器に使用するプランジャ、及び、このプランジャを容器に嵌め込むに際して使用する補助具に関するものである。
シリコーン系等の建物用シール剤を包装したり、或いは、建築現場でモルタルを吐出するために合成樹脂製の容器が使用されている。この容器は、円筒状本体の一端部に小径の吐出口を設けた構造になっており、吐出口にはノズルを取付けできるように雄ねじが形成されている。そして、内容物が充填された円筒状本体に開口部からプランジャを嵌め入れて、これを専用の押し出し用ガンに装填し、プランジャをガンのピストンで前進させることによって内容物をノズルから押し出す(吐出させる)ようになっている。また、吐出口はアルミ箔等で塞がれており、使用に際してはアルミ箔を突き破る等して吐出口を開口している。
そして、プランジャは、容器の円筒状本体にきっちり嵌め入れられる筒部と、筒部を閉塞する天板部とを備えた基本構造になっており、特許文献1では、筒部と天板部と連接部であるコーナー部の断面形状を円弧状に形成し、更に、筒部のうち軸方向に沿った略中間部に2条の環状溝を形成している。
他方、特許文献2では、天板部を筒部のうち最先端よりも後ろ側に位置させることにより、筒部の先端よりも手前側に連接し、筒部のうち天板部の付け根個所よりも先端側に位置した部分を、最先端に行くほど厚さが小さくなるように尖った断面形状に形成している。特許文献1にしても特許文献2にしても、容器の円筒状本体とプランジャとは、主としてプランジャの弾性変形を利用してきっちり嵌まり合っている。
実開昭61−40174号公報 米国特許第4169547号明細書
ところで、モルタルは砂とセメントとに水を混ぜて練ったものであるが、特許文献1のようにプランジャのコーナー部が円弧状に形成されていると、容器の内周面とプランジャのコーナー部との間に砂を誘い込むような溝ができるため、容器とプランジャとの間に砂が食い込んでプランジャが進入不能になったりモルタルの漏れが発生したりする虞がある。他方、特許文献2は筒部の先端部が薄いため、内容物の粘度が高かったり流体内に砂粒等の粒子が入っていたりすると、簡単に変形して食い込みや漏れが発生する虞があった。
また、押し出し容器でモルタルを吐出するに際しては、まず容器にモルタルを所定量入れてからプランジャを嵌め込み、次いで、吐出口を開口してから容器を専用の押し出しガンに装填するのであるが、プランジャを容器に嵌め込むに際して、容器の内部に溜まっている空気を抜くために、例えば針金を容器の内部に差し込み、その状態でプランジャを変形させながら嵌め込むようにしており、このため、プランジャと容器との間にこじれが生じてプランジャの嵌め込みがきわめて厄介であるという問題もあった。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明は、プランジャの発明と、このプランジャの嵌め込み用治具とを含んでいる。プランジャの発明は、請求項1に記載したように、容器の円筒状本体に弾性に抗してきっちり嵌め入れられる筒部と、筒部を閉塞するリング状の天板部とを備えており、前記筒部の外周面のうち押し込み方向に向かって前端寄りの若干の範囲を円筒状本体との間に空間が空く小径先端部と成すことにより、小径先端部の付け根個所に段差面を形成しており、筒部の外周面と段差面との連接個所が断面視で角張ったエッジ部となっている。
他方、治具の発明は、請求項2に記載したように、容器の円筒状本体に外側から嵌合して姿勢を保持する第1嵌合部と、前記プランジャを第1嵌合部と同心状に保持する第2嵌合部と、プランジャが押し込まれるに際して当該プランジャ又は円筒状本体若しくは両方を弾性変形させる細長い中足とを備えている。
請求項1の発明は容器との組み合わせとして展開することも可能である。すなわち、請求項1に記載した容器とプランジャとの組み合わせとして、プランジャにおける小径先端部の外周面個所と容器における円筒状本体の他端部内周とのうちいずれか一方又は両方に、円筒状本体の内部へのプランジャの嵌め入れをガイドするガイド手段を設けるという構成を採用することも可能である。
本願発明によると、プランジャのうち円筒状本体の内面に密着した部分の先端は角張ったエッジ部になっているため、充填した内容物がモルタルのように粒子が入っている粘性流体であっても、食い込みや漏れを生じることなく的確に押し出すことができる。
また、プランジャの先端部が小径先端部に形成されているため、小径先端部を嵌め込みのきっかけとすることができて、プランジャを容器の内部に嵌め入れることを容易に行える。前記したようにガイド手段を設けるとより好適である。特に、モルタルを容器内に流し込んでからプランジャを嵌め込む場合のようにプランジャの嵌め込みを施行現場(工事現場)で行う場合、特に好適である。なお、粘性流体には砂を含まないモルタルや漆喰も含んでおり、本願発明のプランジャはこれらも的確に押し出すことができる。
更に、本願発明の補助具を使用すると、プランジャ又は円筒状本体若しくは両方が治具の中足部によって弾性変形することにより、円筒状本体の内部の空気が抜けるが、この場合、プランジャが治具によって容器の円筒状本体と同心状に保持されるため、プランジャの嵌め込みを簡単に行うことができる。なお、プランジャをある程度押し込んで中足部によるプランジャの押圧作用が解除されるとプランジャは円筒状本体の内周面に密着し、シール性が確保される。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).第1実施形態(図1〜図4)
図1のうち(A)は容器1とプランジャ2との分離正面図、(B)はプランジャ2を天面の方向から見た斜視図、(C)はプランジャ2をひっくり返して見た斜視図、図2はプランジャ2の平面図、図3はプランジャ2を図2の III-III視方向から見た一部破断側面図、図4のうち(A)は要部の分離断面図、(B)は使用状態での要部の断面図である。容器1とプランジャ2とは、例えば低密度(又は高密度)ポリエチレンのような合成樹脂を素材とした射出成形によって製造されている。
容器1は円筒状本体3を備えており、その一端部には端板4を介して小径の吐出口5が一体に成形されている。吐出口5の外周面にはノズル(図示せず)を取り付けるための雄ねじ6が形成されている。図示していないが、端板4の内面には吐出口5を塞ぐ金属箔又はフィルムが貼り付けられており、使用に際しては金属箔又はフィルムはノズル等で外側から突き破られる。なお、吐出口5を塞ぐ蓋板を一体成形して、この蓋板を刃物で切除するか、又は、蓋板に摘みやプルタブを設けて、蓋板を折損(破断)することで開封することも可能である。
プランジャ2は、その外周を構成する筒部7と、筒部7を塞ぐ天板部8とを備えている。天板部8の内面には押し出し用ガンのピストンPが当る円筒状の中足9と、中足9から放射状に延びる複数の補強リブ10とを形成している。
天板部8は、筒部7の先端と略同一面をなしていると共に、筒部7の内周面のうち押し込み方向に向かって手前側にずれた部位に繋がっており、このため、天板部8には押し込み方向に向かって手前側に延びる断面略L字状の曲がり部8aが形成されていると共に、プランジャ2には容器1の内部に向けて開口した(すなわち押し込み方向に向かって前向き開口した)環状溝11が形成されている。また、補強リブ10は曲がり部8aの付け根近傍まで延びており、かつ、中足9から遠ざかるに従って高さが低くなっている。
筒部7は、天板部8に曲がり部8aが存在することにより、外周面及び内周面とも円筒状本体3の内部に露出する筒状の前部7aを有しており、この前部7aの外周面は、プランジャ2の最も外径が大きいストレート状の最大径部7bと、最大径部7bの前方に位置した小径先端部7cと、押し込み方向に向かって最大径部7bよりも手前側に位置した先端側テーパ部7dとで構成されている。小径先端部7cを形成したことにより、小径先端部7cの付け根と最大径部7bとの間には段差面12が形成されており、段差面12と最大径部7bとの連接個所は角張った断面形状のエッジ部13になっている。
そして、小径先端部7cは最先端に行くに従って外径が小さくなるテーパ状に形成されていると共に、小径先端部7cの外周面のうち円周方向に沿った複数(実施形態では8個)の個所に、最大径部7bの先端まで延びるガイドリブ14を形成している。ガイドリブ14は、小径先端部7cの前後中途部から始まっていて後端に向けて高さ(プランジャ2の放射方向の高さ)が高くなるように傾斜しており、かつ、段差面12の側に位置した端部はストレート部14aになっている。ガイドリブ14の個数は、例えば6〜10個のように任意に設定できる。
本実施形態では、小径先端部7cをテーパ状に形成したことと、傾斜状の外面を有するガイドリブ14を小径先端部7cに形成したこととがプランジャ2のガイド手段をなしており、更に、容器1における円筒状本体3の他端部には、容器1のガイド手段の一例として、最先端に向けて内径が拡大するテーパ面15が形成されている。小径先端部7cの内周面は、最先端に行くに従って内径が大きくなるように傾斜している。
プランジャ2の筒部7のうち天板部8の曲がり部8aよりも手前側には、最も小径でストレート状の基部7eが延びており、基部7eの後端には、最後端に行くに従って外径が大きくなる後端側テーパ部7fが形成されている。なお、基部7eと後端側テーパ部7fの長さ(軸方向の長さ)の比率は任意に設定できる。また、後端側テーパ部7fを形成せずに、基部7eを先端部が小径で最後端が大径となるように外径が徐々に変化するテーパ状に形成することも可能である。後端側テーパ部7fを設けた場合、最大外径は最大径部7bと同径に設定しても良い。
筒部7のうち基部7e及び後端がテーパ部7fの内周面には、成形に際しての若干の角度の抜き勾配がつけられており、また、複数の環状突起(アンダーカット)16を設けている。
容器1の内径をD1、テーパ面15の下端の直径をD2、プランジャ2における最大径部7bの外径をD3、小径先端部7cの最小径をD4とすると、D1はD3よりも小さく、D4はD2よりも小さく、D3はD2と略同じ程度に設定している(D3は、D2より僅かに小さいか又は大きくても良い。)。プランジャ2における基部7eの外径D5はD1よりもやや大きく、後端側テーパ部7fの最大外径D6はD1より大きい。円筒状本体3の外径は50mm程度、内径D1は46〜47mm程度、プランジャ2の最大外径D3は円筒状本体3の内径D1よりも0.5程度小さい寸法に設定している。段差面12の幅寸法(プランジャ2の半径方向で見た寸法)は0.2〜0.4mm程度で良い。
プランジャ2は、主として自身の弾性に抗して全体として窄まり変形することによって円筒状本体3の内部に入り込む。そして、前部7aの最大径部7bが円筒状本体3の内周面に最も強く密着し、この最大径部7bの個所でシール性が保持される。プランジャ2は後端も円筒状本体3の内周面に密着する。また、場合によっては、プランジャ2の外周面は小径先端部7cを除いた全体(或いは相当の範囲)が円筒状本体3に密着することも有り得る。
プランジャ2を前進させて内容物18を吐出させるにおいて、円筒状本体3の内周面の個所では内容物18はプランジャ2のエッジ部13で押されるが、エッジ部13は角張っているため、内容物18がモルタルのような粒子を含む場合であっても、食い込み(噛み込み)や漏れを生じることなく的確に押し出すことができる。つまり、エッジ部13は角張っていてかつ相当の厚さがあって強度が高いため、粒子の誘い込みやエッジ部12の変形は生ぜず、このため、食い込みや漏れを防止できるのである。なお、エッジ部12は鋭角設定することも可能である。
そして、プランジャ2はかなり弾性変形して円筒状本体3の内面に強く密着し、このため高いシール性を確保することができるが、小径先端部7cの最小外径D4よりも円筒状本体3におけるテーパ面15の最大内径D2が小さいことと、プランジャ2の小径先端部7cにガイドリブ14を設けたこととにより、円筒状本体3へのプランジャ2の嵌め込みがガイドされるため、高いシール性を確保しつつ、プランジャの嵌め込みを容易に行えるのである。
内容物18がモルタルである場合、現場でモルタルを容器1に流し込んでから作業者がプランジャ2を嵌め込んでおり、従来はこの嵌め込みが作業が頗る面倒であったが、本実施形態では嵌め込みをスムースに行えるのである。なお、本実施形態では小径先端部7cを円筒状本体3のテーパ面15に嵌め込むとプランジャ2は円筒状本体3と同心状に保持されるため、その状態のままでガンに装填してピストンPでプランジャ2を強制的に押し込むことも可能であり、この方法を採用するとプランジャ2の嵌め込みがより一層容易になる。
プランジャ2の天板部8は筒部7の先端部に連接することも可能であるが、本実施形態のように曲がり部8aを設けると、押し出し用ガンのピストンPで押圧されることによって曲がり部8aが半径外側に広がり勝手となり、その結果、筒部7の前部7aが半径外側に押され勝手になるため、シール性を一層向上できる利点がある。
図4(A)に一点鎖線で示すように、小径筒部7cに、円筒状本体3の内径よりも小径の誘い込み部7c′を形成しても良いのであり、このように構成すると嵌め込みがより一層容易になる(プランジャ2の嵌め込みに際して空気抜きのため針金を円筒状本体3の内部に差し込む場合、針金を差し込んだ状態で誘い込み部7c′が円筒状本体3の内部にスムースに嵌まるように設定しておくと、より好適である)。
(2).プランジャの他の実施形態等(図5)
図5(A)〜(F)では他の実施形態を示している。このうち(A)に示す第2実施形態は第1実施形態の変形例であり、ガイドリブ14にストレート部14aを設けた場合において、ガイドリブ14を小径先端部7cの最先端まで伸ばしたものである。また、(B)に示す第3実施形態は、ガイドリブ14にストレート部を設けずに全体を傾斜させたものである。更に(C)に示す第4実施形態では、小径先端部7cの外周面をストレート状に形成すると共に、ガイドリブ14の小径先端部7cの全高にわたって延びるように形成している。
(D)に示す第5実施形態では、プランジャ2の小径先端部7cにガイドリブは設けずに、容器1における円筒状本体3の端部に、ガイド手段の一例として、ストレート状の誘い込み部20とこれに連なるテーパ面21とを形成している。誘い込み部20の外径D7はプランジャ2における最大径部7bの外径D3よりも大径に設定している。この場合、誘い込み部20を設けたことによって円筒状本体3の肉厚が厚くなることを防止するため、円筒状本体3のうち他端部のみの外径を他の部分よりも大径に設定しても良い。(D)の例でも小径先端部7cにガイドリブを設けるのが好適である。
(E)及び(F)では第6実施形態を示している。(F)は(E)の部分的な平面図である。この実施形態は、プランジャ2における筒部7の前部の内周面の全体に、軸方向に延びる多数の溝(或いは突起)を周方向に沿って多数形成することにより、前部7aの内周面に縦長のローレット加工を施した状態にしている。この実施形態によると、プランジャ2における筒部7の前部7aはその直径が小さくなるように弾性変形しやすくなる利点がある。
図5(G)に示すのは関連発明を示すもので、円筒状本体3の端部に円筒状の補助部材22を嵌め入れ、その内部にプランジャ2を嵌め込んでいる。保持部材22は円筒状本体3に外側から嵌まり込んでおり、また、プランジャ2と補助部材22とは、それらの弾性に抗しての変形によって簡単には抜けない状態に嵌まり合っている。補助部材22と円筒状本体3との間に僅かながらクリアランスがあっても良い。この実施形態では、補助部材22によってプランジャ2が円筒状本体3と同心状に保持されるため、円筒状本体3に対するプランジャ2の嵌め込みがスムースになり、本願発明と同様の効果を発揮できる。
なお、プランジャの天板部は前向き凸状に大きく膨らんだり、逆に、後ろ向き凸状に凹んだりというように、様々の断面形状に形成できる。
(3).補助具の実施形態(図6)
図6では補助具25の一実施形態を示している。(A)は断面図、(B)は使用状態の断面図である。この補助具25はステンレス板や鋼板等の金属板を素材として製造されており、円筒状本体3に外側から嵌合する第1嵌合部26と、プランジャ2が内側から嵌まるリング状の第2嵌合部27とを備えており、両者の境界部には、円筒状本体3の端面に当たるストッパー部(段部)28が形成されている。更に、第1嵌合部26を切り起こすことにより、円筒状本体3の内部に入り込んだ細長い中足29を形成している。
中足29は円周方向に沿って略等間隔を隔てた個所に3本形成しており、このため第1嵌合部26は3つに分断している。中足29は1本又は2本若しくは4本以上でも良いが、プランジャ2の姿勢保持性の点からは複数本でかつ円周方向に沿って等間隔を隔てた位置に設けるのが好ましい。第1嵌合部26と中足29との先端部には円筒状本体3への嵌め込みのガイドのための屈曲部を形成しており、また、第2嵌合部27の後端にはプランジャ2の嵌め込みをガイドするためのテーパ部を形成している。
補助具25を使用した容器1の使用は、例えば、次のように行われる。すなわち、予め補助具25にプランジャ2を嵌め込み装着しておいてから、容器1を下向きの姿勢にして所定量のモルタルを入れ、次いで、下向きに姿勢にした容器1の円筒状本体3に補助具25を装着し、次いで、容器1を下向きにした姿勢のままで専用のガンに装填し、その姿勢でガンのハンドルを操作して、プランジャ2をその最大径部7bが中足29から離脱するまで押し込み(最大径部7bが中足29から離脱すると抵抗が少なくなるため感覚で分かる)、次いで、押し込みを停止して吐出口5を開口して、例えば容器1を上向きにするなどして容器1に溜まっていた空気を上方に抜き、それから吐出口5にノズルを取付けて通常とおり吐出作業を行う。
プランジャ2の最大径部7bが補助具25の中足29に当たっている状態では主としプランジャ2が変形することによってプランジャ2と円筒状本体3との間に隙間が生じているため、円筒状本体3の内部の空気は抜けていき、このため、プランジャ2の最大径部7bが中足29から離脱しても内圧によってプランジャ2が戻ることはない。そして、本願発明では、補助具25を円筒状本体3に取付けたままでガンを操作でき、円筒状本体3のプランジャ2の嵌め込みを最初からガンのハンドル操作によって行えるため、プランジャ2の嵌め込みを軽快に行える。
なお、プランジャ2の嵌め込みはガンのハンドル操作によって行わず、例えば、吐出口5を地面に当てた状態で人がプランジャ2を手で下向きに押すという操作で行うことも可能である(従って、第2嵌合部27を筒状に形成した場合、その長さはプランジャ2の長さよりもできるだけ短いのが好ましい)。
実施形態の補助具25は金属板製としているが、合成樹脂製としたり金属線材製とすることも可能である。また、補助具25の第2嵌合部27はプランジャ2を同心状に保持できれば足り、従って、必ずしもリング状に形成する必要はなく、例えば、プランジャ2の小径先端部7cのみが嵌まる程度のごく僅かの寸法しかなくても差し支えないし、中足29の付け根個所を第2嵌合部に兼用することも可能である。
第1実施形態を示す図で、(A) は容器とプランジャとの分離正面図、(B)(C)はプランジャの斜視図である。 プランジャの平面図である。 プランジャを図2の III-III視方向から見た破断側面図である。 (A) は要部の分離断面図、(B) は使用状態での要部の断面図である。 プランジャの他の実施形態及び関連発明を示す図である。 補助具の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 容器
2 プランジャ
3 容器の円筒状本体
5 吐出口
7 プランジャの筒部
7a プランジャにおける筒部の前部
7c プランジャにおける筒部の小径先端部
8 プランジャの天板部
12 段差面
13 エッジ部
14 ガイドリブ
25 補助具
26 第1嵌合部
27 第2嵌合部
29 中足

Claims (2)

  1. 円筒状本体の一端部に小径の吐出口を設けた容器の内部に他端部から嵌め込んで粘性流体を押し出すための合成樹脂製プランジャであって、
    前記円筒状本体に弾性に抗してきっちり嵌め入れられる筒部と、筒部を閉塞するリング状の天板部とを備えており、前記筒部の外周面のうち押し込み方向に向かって前端寄りの若干の範囲を円筒状本体との間に空間が空く小径先端部と成すことにより、小径先端部の付け根個所に段差面を形成しており、筒部の外周面と段差面との連接個所が断面視で角張ったエッジ部となっている、
    粘性流体容器用のプランジャ。
  2. 粘性流体が入れられた容器における円筒状本体にその一端の開口部から合成樹脂製プランジャを嵌め込むに際して使用する補助具であって、
    前記円筒状本体に外側から嵌合して姿勢を保持する第1嵌合部と、前記プランジャを第1嵌合部と同心状に保持する第2嵌合部と、プランジャが押し込まれるに際して当該プランジャ又は円筒状本体若しくは両方を弾性変形させる細長い中足とを備えている、
    粘性流体容器用プランジャの嵌め込み補助具。
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