JP2007032635A - 衝撃ダンパー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本衝撃ダンパー10は、下方に開口する凹陥部15が形成された釣鐘状の揺動体11を、立設する棒状の支持体12に被せたものであり、釣鐘状の揺動体11が支持体12の頂部12aを支点として振子のように揺動する。凹陥部15の内周面には、内方に突出する突条部11aが開口縁に沿って形成されており、揺動体11が揺動した際には、突条部11aが支持体12と衝突するようになっている。支持体12と接触する突条部11aの端面には、衝突時の衝撃音を緩和するために、ゴムなどの弾性体13が貼着されており、弾性体13と支持体12の間は所定の隙間Cとされている。
【選択図】 図1
Description
本発明では、支持体を取り囲む形状を有する揺動体が、当該支持体を支点として揺動し、揺動体の内周部が支持体に衝突する構成とされているので、ハウジングが不要となる。このため、揺動体の質量が同じならば、衝撃ダンパーの外形サイズを従来に比べて大幅に縮小でき、コンパクトなものとすることができる。
本発明では、凹陥部を有する揺動体が、当該凹陥部に挿入された支持体の一端を支点として揺動するため、衝撃ダンパーの周囲にスペースがあれば、揺動体を容易に大きくすることができる。そして、当然ながら、揺動体の質量が増大するほど、振動抑制効果は顕著となる。
本発明では、上記構成とすることにより、揺動体が水平2方向に揺動し、水平2方向の振動に有効な衝撃ダンパーとなる。
このような構成としても、揺動体が水平2方向に滑動し、水平2方向の振動に有効な衝撃ダンパーとすることができる。
ここで、揺動体と支持体との間に接触応力が生じない状態とは、静止状態において、揺動体が支持体と非接触である状態だけでなく、揺動体が支持体と接触してはいるが、接触応力が揺動体に作用する重力に比べて工学的に無視できるほど小さい状態も含んでいる。
本発明では、揺動体が支持体に鉛直方向バネを介して支持されているので、揺動体に作用する重力の影響がキャンセルされ、対象物の鉛直振動を小振幅から効果的に抑制することが可能となる。
本発明では、支持体との間の隙間量が異なる複数の揺動体を備えているので、小振動から大振動まで幅広い振動を抑制することができる。
本発明では、揺動体と支持体が接触する部位に弾性体が貼着されているので、弾性体が減衰材として機能するうえ、衝突時の衝撃音を緩和することができる。
先ず、水平2方向の振動に有効な衝撃ダンパーの例として第一〜第三の実施形態を示し、次いで、鉛直方向の振動に有効な衝撃ダンパーの例として第四、第五の実施形態を示す。
本実施形態による衝撃ダンパー10は、下方に開口する凹陥部15が形成された釣鐘状の揺動体11を、立設する棒状の支持体12に被せたものであり、釣鐘状の揺動体11が支持体12の頂部12aを支点として振子のように揺動する。
一方、支持体12の基部12bにはベースプレート14が取り付けられており、ベースプレート14を介して対象物Sに衝撃ダンパー10を固定する。
しかも、揺動体11は水平2方向に揺動可能であり、水平2方向の振動に有効な衝撃ダンパーとなる。
本実施形態による衝撃ダンパー20は、立設する棒状の支持体22がドーナツ(円環)状の揺動体21の中空部25を鉛直方向に挿通し、支持体22の頂部22aから垂らした複数のワイヤー26…が揺動体21を吊り支持する構成としている。
なお、本実施形態では、揺動体21の形状をドーナツ状としたが、円筒状としてもよい。
本実施形態による衝撃ダンパー30は、立設する棒状の支持体32が、上下方向に配設された複数のドーナツ(円環)状の揺動体31a、31b、31cの各中空部35a、35b、35cを鉛直方向に挿通し、支持体32から側方に張り出す円盤状の滑り板36a、36b、36cが各揺動体31a、31b、31cをそれぞれ滑り支持する構成としている。
支持体32は基部32bに取り付けられたベースプレート34によって対象物Sに固定されており、対象物Sが水平振動すると、ドーナツ状の各揺動体31a、31b、31cはそれぞれ滑り板36a、36b、36c上を滑動して支持体32と衝突する。支持体32と接触する各揺動体31a、31b、31cの内周面には、衝突時の衝撃音を緩和するため、ゴムなどの弾性体33がそれぞれ貼着されており、各弾性体33と支持体32の間はそれぞれ異なる隙間Cとされている。
本実施形態による衝撃ダンパー40では、断面略C字状のリップ付き溝形鋼を揺動体41とし、断面T字状のCT形鋼を支持体42とする。
凹陥部45の内周面には、内方に突出する突条部41a、41bが支持体42のフランジ部42aを挟んで形成されており、各突条部41a、41bにはゴムからなる弾性体43が貼着されている。
なお、揺動体41の質量とこれを支持する鉛直方向バネ46のバネ定数から定まる固有振動数は、対象物Sの固有振動数より十分小さいものとする。
本実施形態による衝撃ダンパー50では、構造物を構成する鉄骨梁を支持体52として利用する。
一方、断面略コ字状の一対の型鋼57、57を対向させて凹陥部55を形成し、型鋼57、57同士をスプライスプレート58を介してボルト59により緊結して揺動体51を構成する。
凹陥部55の内周面には、内方に突出する突条部57a、57aがフランジ部52aを挟んで形成されており、各突条部57aにはゴムからなる弾性体53が貼着されている。
また、上記各衝撃ダンパーの設置は、新築時に構造躯体と同時に施工することも、既存構造物に追加施工することも可能である。衝撃ダンパーの本体構造への取り付けは、ボルト締結、溶接、接着のほか、磁石によって鉄骨梁と一体化する方法もある。また、対象物の振幅が小さい場合には、衝撃ダンパーを床や梁の上に置くだけでもよい。
なお、揺動体と支持体との隙間調整などは、全て工場でできるため、現場での作業は床や梁などに取り付けるのみでよい。このため、現場作業には特別な技量や工具は不要で、誰でも容易に施工できる。
11、21、31a、31b、31c、41、51 揺動体
12、22、32、42、52 支持体
13、23、33、43、53 弾性体
14、24、34 ベースプレート
15、45、55 凹陥部
25、35a、35b、35c 中空部
26 ワイヤー
36a、36b、36c 滑り板
46、56 鉛直方向バネ
58 スプライスプレート
C 隙間
S 対象物
Claims (7)
- 振動を抑制すべき対象物と一体化された支持体と、当該支持体を支点として揺動し、当該支持体を取り囲む形状を有する揺動体とを備えてなり、
前記揺動体が揺動して前記支持体に衝突することにより前記対象物の振動を抑制することを特徴とする衝撃ダンパー。 - 凹陥部を有する前記揺動体が、当該凹陥部に挿入された前記支持体の一端を支点として揺動することを特徴とする請求項1に記載の衝撃ダンパー。
- 円環または円筒状とされた前記揺動体が、その中空部を鉛直方向に挿通する前記支持体に吊設されていることを特徴とする請求項1に記載の衝撃ダンパー。
- 円環または円筒状とされた前記揺動体が、その中空部を鉛直方向に挿通する前記支持体から側方に張り出した滑り板上を滑動することを特徴とする請求項1に記載の衝撃ダンパー。
- 前記揺動体が前記支持体に鉛直方向バネを介して支持され、静止状態において、前記揺動体と前記支持体との間に接触応力が生じないことを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃ダンパー。
- 前記支持体を支点として揺動する複数の前記揺動体を備え、前記支持体と前記各揺動体との間が、それぞれ異なる隙間量とされていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の衝撃ダンパー。
- 前記揺動体と前記支持体が接触する部位に弾性体が貼着されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の衝撃ダンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214315A JP2007032635A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | 衝撃ダンパー |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2007032635A (ja) |
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2005
- 2005-07-25 JP JP2005214315A patent/JP2007032635A/ja active Pending
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