JP2007031222A - モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法 - Google Patents

モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007031222A
JP2007031222A JP2005218362A JP2005218362A JP2007031222A JP 2007031222 A JP2007031222 A JP 2007031222A JP 2005218362 A JP2005218362 A JP 2005218362A JP 2005218362 A JP2005218362 A JP 2005218362A JP 2007031222 A JP2007031222 A JP 2007031222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower molds
molding
molding material
press
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005218362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4666679B2 (ja
Inventor
Takashi Igari
隆 猪狩
Hidenori Takahashi
秀則 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2005218362A priority Critical patent/JP4666679B2/ja
Publication of JP2007031222A publication Critical patent/JP2007031222A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4666679B2 publication Critical patent/JP4666679B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】
成形難度の高い成形体を製造するときであっても、成形体の割れや、形状不良を抑止しつつ、最適条件で連続プレス成形を行って、高精度の光学素子(例えば、ガラスレンズ)などの成形体を得ることができるモールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】
互いに対向する成形面を有する一対の上下型4,5の間に供給された成形素材7をプレス成形するに際し、上プレス軸駆動手段1を駆動して上型4を下型5に向けて移動させるとともに、下プレス軸駆動手段10を駆動して下型5を上型4と同じ方向に移動させて、上下型4,5が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように上下型4,5の相対速度を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学ガラスなどからなる成形素材を用いて、レンズなどの光学素子を製造する精密モールドプレス成形において、成形難度の高い成形体を製造するときであっても、成形体の割れや、形状不良を抑止し、最適条件での連続プレス成形が可能なモールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、一方の移動型に対して、他方の移動型による加圧力よりも小さく、かつ、この一方の移動型の変位によっては変化しない一定圧に調整された所望の対向圧力を供給し、他方の移動型の加圧力および軟化ガラス塊の容積が過大であっても、これに対応して一方の移動型が摺動変位することにより、ガラス塊に対する成形圧力を所定圧に維持させて加圧成形を行う軟化ガラスの加圧成形方法が記載されている。
また、特許文献2には、ガラス素材を変形可能な所定温度でプレス成形し、その型内のガラス成形品にかかる負荷が実質的にゼロになった後に冷却工程に移り、さらに、冷却工程中に再加圧した後、型から成形品を取り出す光学素子の成形方法が記載されている。
従来、これらの技術は、ガラスプリフォームなどの成形素材を加熱によって軟化し、所定の精度に加工した成形型によってプレス成形することにより、レンズなどの光学素子を成形する場合に有用とされてきた。
特開昭52−56121号公報 特開平7−247128号公報
ところで、近年において、小型撮像機器などの多くの光学機器に搭載される光学素子の中には、成形難度が極めて高く、従来の成形装置では充分な精度に成形することが困難なものが多くなってきている。その一因として、光学素子の小型化や、高性能化の要求、及びこれらに伴う特殊な形状の採用などが考えられるが、従来技術における問題の所在を明らかにすべく、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、具体的には、次のような問題があるとの知見を得るに至った。
例えば、成形素材は、成形型内において押圧され、延展して成形面形状を転写する際に、加熱温度とともに押圧速度による影響を受けるため、押圧速度が速すぎると成形素材が局所的に引き伸ばされ、これが割れの原因となることがあるが、図2に示すレンズ7Aのような凹メニスカス形状のレンズにおいて、又は特に、最小肉厚部位の肉厚tが、1mm以下となるような薄肉レンズなどは、急速な押圧によって破損しやすいという問題がある。
さらに、光学素子の形状に起因する破損や、割れの問題のほかにも、例えば、図3に示すようなフランジ(平坦部)7bを有するレンズ7Bにあっては、上型4と下型5により成形素材を押圧していく際に、図3中鎖線で囲むフランジ7bと凹レンズ面との境界付近に雰囲気ガスがトラップされやすく、このガストラップにより形状不良が生じるおそれがある。
また、このようなガストラップに起因する形状不良の問題は、光学素子の形状(成形型の成形面の形状)と、成形素材の形状との関係によっても生じてくる。
例えば、成形しようとするレンズの曲率半径が小さかったり、凸部が深かったりする場合には、図4に示すように、成形型(下型5)の成形面と、その上に載置された成形素材7との間に空隙Oが形成されることがあり、この空隙Oにトラップされた雰囲気ガスによって成形面形状が良好に転写されず、形状不良が発生しやすいという問題がある。
また、必要な光学恒数を得るために、耐性が低く、成形時に割れが生じやすい組成の硝材を用いてプレス成形を行わなければならない場合もある。
例えば、高画素の小型撮像機器などに極めて有利に使用される、高屈折ガラス素材(nd≧1.7など)の中には、化学的反応性が高く、プレス成形時に成形型との界面において、融着、発泡、又は傷状痕などの好ましくない外観不良要因が発生しやすいものがある。このような成形素材に対しては、例えば、プレス温度条件を下げるなどして(例えば、ガラス粘度で108.5dPa・s以上)、プレス成形時の化学的反応性を抑える必要があるが、プレス温度を下げると成形素材の粘度が高くなり、成形素材の延展に支障をきたすため、成形途中における成形素材の割れや、成形型の破壊が生じやすくなってしまうという問題がある。
このように、近年は、光学素子の形状や、成形素材に用いる材料などの面から、光学素子の成形難度が高くなってきており、また、光学素子を高精度に製造する要求も益々強くなってきているが、前述した特許文献1や、特許文献2に記載された方法をそのまま適用したのでは、このような近年の要請には十分に応えることができなかった。
すなわち、特許文献1の方法によると、プランジャの下降と、中型の上昇とによってガラス塊が押圧され、鋳型内に空隙がなくなった後も、プランジャが、さらに停止位置まで下降する。このとき、プランジャの下向きの加圧力よりも、中型に対して上向きにかかる加圧力の方が小さくなるように、調圧シリンダ内の圧力を調整することにより、中型は軟化ガラス塊の必要最少容積を超えた容積に相当する分だけ下降する。
このように、特許文献1の方法では、ガラス塊が鋳型内に充填されるまでは、プランジャと中型の相互の接近によってガラス塊が変形され、ガラス塊が鋳型内に充填された後は、ガラス塊を介してプランジャの移動に中型が追従して下降するが、この工程中、プランジャと中型の移動速度、すなわち、ガラス塊を変形させる押圧速度について制御がなされていない。
したがって、成形難度の高い形状のレンズを成形する際に生じる、押圧速度が速すぎることに起因する割れの問題や、成形型の一部分に雰囲気ガスが残留したまま成形されたりすることに起因する形状不良の問題が避けられない。そして、このような問題は、割れやすいレンズ形状、又は雰囲気ガスをトラップしやすい形状のレンズの成形する場合や、割れの生じやすい硝材を用いた場合に顕著となるのは前述した通りである。
さらに、特許文献1の方法では、プランジャと中型の移動は、その間に充填されたガラスを介しているので、ガラスが装置の隙間に入ってバリとなったり、環状型に融着したりするなどの不具合が避けられない。その上、ガラス塊が装填された空間を充填せずには適切な押圧を行うことができず、成形素材に体積変動があると、光学素子を形状再現性よく成形することができなくなってしまうという問題もある。
一方、特許文献2の方法では、ガラスブランクの温度が一定値に達した時点で第1のプレス軸を下降させ、上型を介してガラスブランクに圧力P1を加えつつ、上型の鍔部がスペーサーに当接してガラスブランクにかかる実質圧力がゼロとなった後に、冷却工程に入り、下側の第2のプレス軸を上昇させ、下型を介して圧力P2を加えるとしてある。これによって、ガラスや型に衝撃を与えず、圧力を付加できるとしているが、ガラスブランクに加える圧力P1,P1は独立に制御されており、それぞれの駆動手段の押圧速度を精度よく制御するには限度があるため、再現性のよい精緻な押圧速度の制御ができていない。
本発明者らの鋭意検討の結果、成形難度の高い光学素子を製造するにあたり、十分な形状精度や肉厚精度と、良好な外観を有する光学素子を得るためには、成形素材を変形させる速度である成形型の移動速度を所定範囲で再現性よく精緻に制御することが有効であることが見出されたが、一般に広く使用されているプレス軸の駆動手段は、微小な移動速度を精度高く制御することが困難である。
例えば、エアシリンダ、油圧シリンダにおいては、移動速度の精緻な制御自体が困難であり、また、サーボモータにおいても、移動速度の小さな領域では、回転数制御の精度が落ち、ボールねじの加工精度にも限界があるため、μm/secのオーダーでは実質的に必要精度の制御が困難である。特に、ガラスの成形には数百kg程度の荷重が適用可能な大型の駆動手段を用いる必要があるが、このようなものにおいては特に、微細な移動速度の制御は困難となる。
したがって、従来の成形装置では、成形しようとする光学素子の形状や、成形素材に用いる材料に最適な条件が必ずしも適用できず、歩留や性能上の制約となっていた。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、光学素子の形状や、成形素材の材料などの面から、成形難度の高い成形体を製造するときであっても、成形体の割れや、形状不良を抑止しつつ、最適条件で連続プレス成形を行って、高精度の光学素子(例えば、ガラスレンズ)などの成形体を得ることができるモールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明に係るモールドプレス成形装置は、互いに対向する成形面が形成された一対の上下型と、前記上下型のそれぞれを同軸上に移動させる駆動手段と、前記上下型の少なくとも一方の移動速度を制御して、前記上下型が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように、前記上下型の相対速度を制御する制御手段とを備える構成としてある。
このような構成を採用した本発明に係るモールドプレス成形装置によれば、駆動手段の精度限界を超えた低速領域下での押圧速度の制御が可能となり、成形素材が受ける押圧速度を精緻に制御して、成形難度の高い光学素子の成形を精度よく行うことができる。
また、本発明に係るモールドプレス成形装置は、前記制御手段が、前記上下型の一方が他方に向かって所定量移動した後に、前記上下型の他方も同じ方向に移動させて、前記上下型の相対速度を制御する構成とすることができる。
このような構成とすれば、成形素材が押圧変形しやすい状態にあるときには、上下型の押圧によって成形素材を大きく変形させるとともに、その後に成形素材が受ける押圧速度を低速領域下で精緻に制御することにより、成形サイクルを短縮する上での不利を少なくすることができる。
また、本発明に係るモールドプレス成形装置は、前記制御手段が、前記成形素材に印加する荷重を制御する構成とすることができる。
例えば、成形素材に印加される押圧荷重を検知手段によって検知し、検知した押圧荷重に応じて上下型の相対速度を制御してもよい。あるいは、上下型の相対速度を所定のスケジュールで制御する工程と、押圧荷重を検知して適用荷重を制御する工程とを、プレス成形工程中の適時に切り替える構成としてもよい。
さらに、発明に係るモールドプレス成形装置は、成形素材の温度を検知する検知手段を備え、検知手段の検知結果に基づいて前記上下型の相対速度を制御する構成とすることもできる。
このような構成とすれば、成形素材の個体差などによって異なる実際の成形状況に応じて、成形素材が受ける押圧速度を緻密に制御することができる。
また、本発明に係る成形体の製造方法は、互いに対向する成形面を有する一対の上下型の間に成形素材を供給し、前記上下型を近接させることによって、加熱により軟化させた前記成形素材をプレス成形する成形体の製造方法であって、プレス成形の全過程、又は一部の過程において、前記上下型の一方を他方に向かって移動させつつ、前記上下型の他方も同じ方向に移動させることにより、前記上下型が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように、前記上下型の相対速度を制御する方法としてある。
このような方法とした本発明に係る成形体の製造方法によれば、駆動手段の精度限界を超えた低速領域下での押圧速度の制御が可能となり、成形素材が受ける押圧速度を精緻に制御して、成形難度の高い成形体を精度よく製造することができる。
また、本発明に係る成形体の製造方法は、所定の第一温度に加熱されて軟化した状態の前記成形素材を所定肉厚まで押圧する第一プレスと、前記成形素材が前記第一の温度より低い第二の温度に降温した後に、前記上下型を同方向に移動させつつ相対速度を制御しながら前記成形素材を押圧する第二プレスとを行う方法とすることができ、この場合には、前記第二プレスにおける前記上下型の相対速度を、前記第一プレスにおける前記上下型の相対速度よりも小さくすることができる。
このような方法とすれば、成形素材が押圧変形しやすい状態にあるときには、上下型の押圧によって成形素材を大きく変形させるとともに、その後に成形素材が受ける押圧速度を低速領域下で精緻に制御することにより、成形サイクルを短縮する上での不利を少なくすることができる。
また、本発明に係る成形体の製造方法では、所定の第一温度に加熱されて軟化した状態の前記成形素材を所定肉厚まで押圧する第一プレスを行い、前記第一プレスにおいて、前記上下型を同方向に移動させつつ相対速度を制御しながら前記成形素材を押圧することもできる。すなわち、成形素材が所定肉厚に達した後、例えば、前記第一の温度より低い第二の温度において、さらに成形素材を押圧することもできる。
さらに、本発明においては、前記上下型のそれぞれの移動速度を制御して、前記上下型の相対速度を制御する方法とすることができる。
また、前記成形素材に印可される押圧荷重を検知して、前記上下型の相対速度を制御する方法とすることができ、前記成形素材の温度を検知して、前記上下型の相対速度を制御する方法とすることもできる。もちろん、上下型の相対速度を制御する過程と、押圧荷重のみを制御する過程を併用してもよい。
このような方法とすれば、成形素材の個体差などによって異なる実際の成形状況に応じて、成形素材が受ける押圧速度を緻密に制御することができる。
また、本発明に係る成形体の製造方法は、前記上下型が相対的に接近する間に、前記成形素材の冷却を開始する方法とすることができる。
このような方法とすれば、成形サイクルの短縮化を図ることができ、冷却により成形素材の粘度が上がっても、成形素材が受ける押圧速度を十分に低速とすることで、その転写精度への影響を少なくすることができる。
以上のように、本発明によれば、一台の成形装置によって適用し得る押圧速度の幅が広がり、特に、非常に低速での押圧速度が必要な成形条件に対して精緻な速度制御が可能となるため、成形難度の高い成形体の高精度のプレス成形を容易に行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、図1は、本発明に係るモールドプレス成形装置(以下、単に「成型装置」という)の実施形態を示す説明図である。
本実施形態における成形装置は、互いに対向する成形面を有する一対の上型4と下型5との間に、光学ガラスなどからなる成形素材7を供給し、この一対の上下型4,5を相対的に近接させることによって、軟化温度以上に加熱され、軟化した状態にある成形素材7に所定の荷重を印加してプレス成形し、上下型4,5の成形面形状を転写することにより所望の形状に成形された、光学素子などの成形体を製造するためのものである。
ここで、図示する例では、抵抗加熱式、又は高周波誘導加熱式のヒータ11により、上下型4,5の間に供給された成形素材7を、上下型4,5ごと加熱(例えば、ガラス粘度で10〜1010dPa・s程度)するようにしてあるが、成形素材7は、ガラス粘度で10〜10dPa・s程度の粘度となるよう加熱してから、それより低温(例えば、ガラス粘度で、10〜1011dPa・s相当)とされた上下型4,5に供給するようにしてもよい。
また、図示する例では、胴型6により水平方向の相互位置が規制されるように摺動ガイドされる一対の上下型4,5の間で、成形素材7がプレス成形されるようにしてあるが、上下型4,5は、同軸上で上下に移動して、その同軸性を維持しながら相対的に近接、離間するようにされていれば、その具体的な構成は、これに限られるものではない。
本実施形態において、上下型4,5、及びこれらを摺動ガイドする胴型6には、例えば、炭化ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭化チタンなどのサーメット、又はこれらの表面にダイヤモンド、耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物などを被覆した硬質素材を用いることができ。
また、上下型4,5の対向面に形成される成形面は、成形しようとする光学素子の形状をもとに、精密な形状加工を施すことによって形成することができ、この成形面には、成形素材7との離型性にすぐれた膜を形成するのが好ましい。例えば、上下型4,5に形成される成形面には、貴金属膜、炭素膜、水素化炭素膜などの公知の離型膜を形成することができる。
また、本実施形態における成形装置は、上下型4,5のそれぞれを同軸上に移動させる駆動手段1,10を備えるが、図示する例において、上型4は、胴型6の上端面に当接して上型4と胴型6との同軸性を確保するプレスヘッド3に取り付けられており、上プレス軸2を介して、上プレス軸駆動手段1に連結されている。一方、下型5は、ステージ8上に水平に取り付けられており、下プレス軸9を介して、下プレス軸駆動手段10に連結されている。
これら上下のプレス軸駆動手段1,10としては、例えば、サーボモータなどの駆動装置を利用でき、上下のプレス軸駆動手段1,10は、それぞれチャンバ12の外側に固定されるとともに、制御手段13に接続されて、その駆動を制御することができるようにしてある。そして、上下型4,5は、上下のプレス軸駆動手段1,10の駆動を制御することによって、その移動速度が制御され、所望の移動速度で上下に移動するようにしてあるが、このときの上下のプレス軸駆動手段1,10の駆動パターンは任意に設定することができる。
例えば、上プレス軸駆動手段1を駆動して、上型4を下型5に向けて移動させるとともに、下プレス軸駆動手段10を駆動して、下型5を上型4と同じ方向に移動させるなどして、上下型4,5が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように、上下型4,5の相対速度を制御することができる。
より具体的には、上型4が下型5に向かって一定の第一の移動速度Xで下方に移動するときに、下型5も一定の第二の移動速度Yで下方に移動させ、このとき、下型5の第二の移動速度Yが、上型4の第一の移動速度Xよりも小さくなるように、駆動手段1,10の駆動を制御すれば、上下型4,5を同じ方向に移動させながら相対的に近接するようにすることができる。
その結果、成形素材7が受ける押圧速度は、上下型4,5の相対速度(X−Y)と等しくなり、押圧速度を十分に低速としつつ、押圧速度の微細な速度制御を可能とすることができる。
すなわち、駆動手段1,10に用いるサーボモータなどの作動を精度よく制御することができる速度限界(精度限界)が、例えば、25μm/secである場合に、上プレス軸駆動手段1の駆動速度を50μm/secとし、下プレス軸駆動手段10の駆動速度を45μm/secとすれば、駆動手段1,10の駆動速度を精度限界以上としながらも、成形素材7が受ける押圧速度は5μm/secとなり、押圧速度を十分な低速として、その速度を微細に制御することができる。
このように、本実施形態にあっては、上下型4,5を同軸上に移動させる駆動手段1,10を、上下型4,5のそれぞれに対して別個に備え、その駆動により上下型4,5の相対的な移動速度を制御することで、成形素材7が受ける押圧速度を制御することができる。このため、駆動手段1,10の精度限界を超えた低速領域下での押圧速度の制御が可能となり、成形素材7が受ける押圧速度を精緻に制御して、成形難度の高い光学素子の成形を精度よく行うことができる。
このような本実施形態において、上下型4,5の相対速度、すなわち、成形素材7が受ける押圧速度の制御は、上下型4,5の移動速度を、予め設定された移動速度により、それぞれ独自に制御することによってもよいが、図示しない検知手段により、上下型4,5の一方の移動速度を検知し、これに応じて上下型4,5の他方の移動速度を制御するようにしてもよい。また、上下型4,5の移動速度の制御は、入力された所望の移動速度によって、所定時間(例えば、数μseec)ごとのプレス軸2,9のストロークを規定することによって行うことができるが、このとき、成形素材7に印可される押圧荷重の上限値(トルク制限)を設定しておき、押圧荷重が過大にならないようにしておくこともできる。
さらに、上下型4,5の移動速度は、例えば、成形開始直後や、成形終了間際などのプレス成形の段階ごとに変化させて、上下型4,5の相対速度を、成形素材7の成形状況に応じて緻密に制御するようにすることもできる。このとき、上下型4,5の相対速度の制御は、成形素材7に印加されるプレス荷重や、成形素材7の温度を検知して行うようにしてもよく、これにより、成形素材7の個体差などによって異なる実際の成形状況に応じて、成形素材7が受ける押圧速度(成形素材7に印可される押圧荷重)を緻密に制御することができる。
より具体的には、成形素材7への押圧荷重の印加を段階的に複数に分け、各段階において成形素材7が受ける押圧速度を制御することができる。
例えば、上下型4,5が第一の所定温度域(例えば、成形素材7のガラス粘度で6×10〜7×10dPa・s)にあり、成形素材7が押圧変形しやすい状態にあるときには、上下型4,5の押圧によって成形素材7を大きく変形させる第一プレスを、例えば、下型5を停止させたまま、上型4を下型5に向けて移動させ、得ようとする光学素子の所定肉厚+30μm程度になるまで、成形素材7が受ける押圧速度が100μm/sec程度となるようにしてプレス成形を行う。
次に、成形素材7が冷却によって第二の所定温度域(例えば、ガラス粘度で4×1010〜1×1012dPa・s)になったときに、下型5の移動を開始して、上下型4,5を同じ方向に移動させながら、その相対速度を制御し、成形素材7が受ける押圧速度を低速領域下で精緻に制御して、第一プレスよりも小さな押圧速度(例えば、5μm/sec程度)で第二プレスを行い、所望のレンズ肉厚(例えば、公差が±5μmの範囲内)となった段階でプレス成形を終了することができる。
ここで、上記のような二段階のプレス成形を行う場合には、第一プレスにおいて、下型5を停止させたまま、上型4のみを所定の移動速度で下型5に向かって移動させる態様に限らず、第一プレスにおいても上下型4,5を同じ方向に移動させて、その相対速度を制御するようにしてもよい。
また、二段階のプレス成形に限らず、三段階以上のプレス成形を行うこともできる。この場合、例えば、上記と同様の第一プレスに次いで、成形素材7が所定の温度まで冷却されたときに、下型5の移動を開始して、上下型4,5を同じ方向に移動させながら、その相対速度を制御する第二プレスを行った後に、成形素材7がさらに冷却された段階で、上下型4,5の相対速度を変化させ、又は下型5を停止させて第三プレスを行うようにすることができる。
このように、本実施形態にあっては、プレス成形の全過程において、上下型4,5を同じ方向に移動させながら、その相対速度を制御する必要はない。成形素材7が受ける押圧速度の低速化は、成形サイクルを短縮する上で不利になることを考慮すると、実際の成形状況に応じて、少なくとも成形素材7が受ける押圧速度(成形素材7に印可される押圧荷重)を緻密に制御する必要がある一部の過程で、上下型4,5を同じ方向に移動させることによって、その相対速度を十分な低速として微細に制御することができればよい。
また、上下型4,5の相対速度を制御するにあたり、上下型4,5の相対速度は、上記した段階ごとに不連続的に変化させてもよいが、プレス成形の全過程を通じて、又は一部の過程ごとに連続的に変化させるようにしてもよく、その変化のさせ方、及び変化の程度は、成形状況に応じて適宜設定することができる。
以上のように、本実施形態の成型装置によれば、成形素材7が受ける押圧速度を十分に低速としつつ、押圧速度の微細な制御がとなり、成形状況に応じて上下型4,5の相対速度を精緻に制御して、常に最適なプレス条件で成形が行われるようにすることができる。特に、凹メニスカスレンズ、又は両凹レンズなどの光学素子を製造する場合には、プレススケジュール(プレス温度と押圧荷重印加のスケジュール)に対するレンズ面の面精度の感度が高いため、光学素子の形状(レンズ形状)に応じてプレススケジュールを最適に調整するには、二段階以上のプレス成形を行うことが有効である。
また、プレス成形によって、成形素材7に成形面形状を転写した後は、成形素材(成形体)7と、上下型4,5の成形面の密着を維持したまま、成形素材(成形体)7をTg付近まで冷却し、その後に離型することにより成形体を取り出すことができる。このとき、冷却は、成形素材7の粘度を上げ、押圧中の成形素材7の変形(延展)する際の挙動に影響を及ぼすため、上下型4,5の成形面の転写精度を左右する場合があるが、本実施形態にあっては、冷却により成形素材7の粘度が上がっても、成形素材7が受ける押圧速度を十分に低速とすることで、その転写精度への影響を少なくすることができる。
したがって、本実施形態によれば、上下型4,5の間に成形素材7を供給してヒータ11に所定のプレス温度に加熱した後に、又は所定のプレス温度に加熱された成形素材7を上下型4,5の間に供給した後、上下型4,5が相対的に接近する間に、成形素材7の冷却を開始して、成形サイクルの短縮化を図ることができる。
このときの冷却速度は、成形素材7がプレス温度からガラス転移点Tgに冷却するまでの間、平均で20〜200℃/分程度の冷却速度とすることが好ましい。また、これとともに、成形素材7が受ける押圧速度(上下型4,5の相対速度)は、2〜200μm/sec程度とするのが好ましい。このようにして、成形素材7の冷却を行いつつ、成形素材7が受ける押圧速度を制御することは、高い形状精度を均一に有する光学素子の製造を可能としながらも、成形サイクルの短縮化を図る上で有効である。
また、本実施形態で用いる成形素材7の組成としては、特に制限は無いが、本実施形態では、高温下で化学的反応性が高く、上下型4,5との間で反応を生じやすい硝材、例えば、還元されやすい成分であるTi、W、Nb、又はBiを20重量%以上含有した光学ガラスを成形素材7に用いたときに、特に顕著な効果がある。
すなわち、上記のような硝材は、高屈折率(例えば、nd1.7以上)、高分散(例えば、νd25以下)とすることが可能であり、小型撮像機器に極めて有利に用いることができるが、含有される高屈折率成分に起因して、プレス時の高温下において上下型4,5の成形面と密着する際に、融着、発泡、傷状の反応痕を生じやすく、また、割れやすい硝材でもある。このため、プレス温度を下げて反応性を抑えながらプレス成形することが困難であるが、低速領域下での押圧速度の精緻な制御が可能な本実施形態によれば、化学的反応性が高い光学ガラスを用いてプレス成形する場合でも、プレス温度を下げてプレス成形時の化学的反応性を抑えることによって、融着などを防止して数千回の連続プレスに耐えられるようにすることができるとともに、成形素材7の粘度が高くなっても成形途中における割れを防止して、所定肉厚まで割れを生じさせずに成形素材7を成形することが可能になる。
また、本実施形態では、上記した光学ガラスからなる成形素材7の表面に、例えば、好ましくは厚さ0.5〜10nmの炭素を主成分とする膜などの機能性膜を形成することもできる。このような膜は、主として炭素を原料とした蒸着、スパッタリング、又は炭化水素を用いた熱分解CVDや、プラズマ分解法、化学気相蒸着などにより形成することができる。これにより、ガラスと上下型4,5の成形面との反応を防止するとともに、成形体と成形面との摩擦力を低減させることができるため、成形素材7の破損や、割れをより有効に回避し、かつ、成形体の離型性をより高めることができる。
また、上記のような光学ガラスからなる成形素材7を用意するにあたっては、溶融後固化した光学ガラスを、切断、研磨によって所定体積に冷間加工したものでもよいが、溶融状態の光学ガラスを受け型に滴下、又は流下して、所定体積に予備成形したものが製造効率の面から好適であり、これを冷却固化した後に、上記した機能性膜を施すことができる。成形素材7の形状と、得ようとする光学素子の形状、すなわち、上下型4,5の成形面の形状との相関によっては、雰囲気ガスをトラップしやすく、形状不良の原因となってしまう場合があるが、本実施形態によれば、低速領域下で押圧速度を制御して雰囲気ガスを十分に排気することにより、このようなガストラップによる形状不良の問題も有効に回避することができる。
また、本実施形態により製造可能な光学素子にも特に制限はなく、その用途も、例えば、携帯撮像機器の光学系、光ピックアップなどが挙げられるが、光学素子の形状として、中心肉厚が1mm以下の凹メニスカスレンズ(図2参照)、又は両凹レンズなどは、最小肉厚部位において破損しやすく、外周側においても割れが生じやすいといった問題があり、また、周囲にフランジを有する両凸レンズ、又は凹メニスカスレンズ(図3参照)などにあっても、フランジと凸レンズ面との段部に割れが生じやすいという問題があるが、本実施形態によれば、低速領域下で押圧速度を制御して成形素材7に生じる応力を十分に低減させることにより、このような破損や、割れの問題も有効に回避することができる。
さらに、周囲にフランジを有する凹メニスカスレンズ、又は両凹レンズなどにあっては、フランジと凹レンズ面との段部付近にガストラップを生じやすいという問題もあるが(図3参照)、本実施形態によれば、この場合のガストラップによる形状不良の問題も有効に回避することができる。
次に、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1、比較例1]
プレス成形に先立って、バリウムホウケイ酸塩ガラス(nd1.59、νd61.3)を、溶融状態から浮上ガスを噴出する受け型に流下させ、両凸曲面形状に予備成形することにより成形素材(ガラスプリフォーム)7を得た。
次いで、図1に示す成型装置において、上プレス軸駆動手段1を駆動させて上型4を下型5から離間させるとともに、胴型6を図示しない支承手段で支承して持ち上げ、下型5の成形面上に図示しない搬送手段によって、成形素材7を供給した。その後、胴型6を下型5上に戻して、成形素材7が、ガラス粘度で10dPa・sに相当する温度に達するまで、上下型4,5ごとヒータ11により加熱した。
上記の加熱が行われた後、50℃/minの平均冷却速度で冷却を開始するとともに、上プレス軸駆動手段1を駆動させて、上型4を約100μm/secの速度で下降させ、下型5を停止させた状態のまま、成形素材7の肉厚が所望肉厚+30μmとなるまで、成形素材7を押圧した(第一プレス)。
次に、上プレス軸駆動手段1の駆動速度を制御して、上型を48μm/secで下降させるとともに、下プレス軸駆動手段10を駆動させて、下型を45μm/secで下降させることにより、成形素材7が受ける押圧速度を3μm/secとして、成形素材7を10秒間押圧した(第二プレス)。
第二プレスの終了後、成形素材7がTg−20℃まで冷却されたところで離型して、成形型から成形体を取り出し、図2に示すようなプレス外径25mm(鎖線で示すレンズ外径20mm)、中心肉厚tが0.8mmの凹メニスカスレンズ7Aを得た。
一方、上記実施例1との比較を行うために、第二プレスにおいて、下型5を停止させた状態のまま、上プレス軸駆動手段1の駆動速度を制御して、上型の移動速度を42μm/secとした以外は上記実施例1と同様にして、凹メニスカスレンズを得た(比較例1)。
このようにしてプレス成形を行うに際し、用いた成形素材7に、黒のペンで等間隔に格子状のマーキングを施し、成形後の凹メニスカスレンズのマーキング位置の変化から、成形素材7の表面の伸び挙動を測定したところ、図5のような相関が得られた。
図5は、第二プレスにおける上下型4,5の相対速度、すなわち、成形素材7が受ける押圧速度による成形素材7の凹面側の表面伸び率の違いを示すグラフであり、横軸がプレス成形前の成形素材7の中心点からの距離、縦軸がプレス成形後の成形素材(成形体)7の表面伸び率を示している。
このグラフから、第二プレスにおける上下型4,5の相対速度を42μm/secとしたとき(比較例1)には、成形素材7の中心点から1.5mm以内の中央部領域で急激な変形が生じていることが分かる。これに対し、第二プレスにおける上下型4,5の相対速度を3μm/secとしたとき(実施例1)には、上記のような中央部領域での急激な変形が生じていないことが分かる。
換言すれば、図5はプレス成形時の上下型4,5の相対速度により、成形素材7の変形領域と、その表面伸び率とが異なることを示しており、成形素材7が受ける押圧速度が速いと、凹メニスカスレンズにおいて中央部で急激な変形が生じ、これに起因する割れの発生率が高まることを示している。
実際に、上下型4,5の相対速度(成形素材7が受ける押圧速度)と、割れ発生率の相関を測定したところ、図6に示すように、相対速度と、割れ発生率との間には正の相関が見られた。このように、成形素材7が受ける押圧速度を十分に低速とすることが、割れの抑制などにより、良好なレンズを得るのに有効であることが分かる。
そして、成形素材7が受ける押圧速度を十分に低速としながら、押圧速度の微細な制御を精度よく達成するには、単独の荷重印加装置(プレス軸駆動手段)のみでは困難であり、本実施例のように、上下型4,5を同じ方向に移動させながら、その相対速度を制御することによって初めて可能となる。
[実施例2、比較例2]
次に、実施例1と同様にバリウムホウケイ酸塩ガラスを両凸曲面形状に予備成形した成形素材(ガラスプリフォーム)7を用いて、この成形素材7を上下型の間に供給し、上下型を相対的に接近させて、凸メニスカスレンズのプレス成形を行った。
このプレス成形の過程において、成形素材7を押圧する初期の時点から、上プレス軸駆動手段1の駆動速度を制御して、上型を48μm/secで下降させるとともに、下プレス軸駆動手段10を駆動させて、下型を45μm/secで下降させることにより、成形素材7が受ける押圧速度を3μm/secとして、成形素材7の肉厚が所望肉厚となるまで押圧した(実施例2)。
次いで、成形素材(成形体)がTg以下の温度まで冷却されたところで上下型を離型し、凸メニスカスレンズを取り出した。以上のようなプレス成形を連続して320回行った結果、割れに起因する不良率は0.9%と極めて少なく、高精度の凸メニスカスレンズを得られた。
以上のようにして凸メニスカスレンズをプレス成形するにあたり、実施例1と同様に、成形素材7に等間隔の格子状のマーキングを施し、成形後のレンズのマーキング位置の変化から、成形素材7の表面の伸び挙動を測定したところ、図7のような相関が得られた。
なお、比較例2として、下型5を停止させた状態のまま上型を移動させ、上下型の相対速度を42μm/secとした以外は上記実施例2と同様にして、凸メニスカスレンズをプレス成形したものにつても、成形素材7の表面の伸び挙動を測定し、図7に併せて示した。
図7から、上下型の相対速度を42μm/secとしたとき(比較例2)には、成形素材7の中心点から5mm以上の外周部領域で急激な変形が生じていることが分かる。これに対して、相対速度を3μm/secとしたとき(実施例2)には、前述の実施例1(凹メニスカスレンズの成形)と同様に、レンズ表面での急激な変形が生じていないことが分かる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した実施形態では、上型4を下型5に向かって下方に移動させて、その相対速度を制御するようにしているが、上下型4,5の移動方向は、上下型4,5が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように上下型4,5の相対速度を制御することができれば、前述した実施形態とは逆にしてもよい。
また、上記凹メニスカスレンズのプレス成形にかかる実施例1では、成形素材7の肉厚が所望肉厚+30μmとなるまで押圧(第一プレス)した後の第二プレス時に、上下型を同じ方向に移動させながら相対的に低速で近接するように相対速度を制御したが、初期のプレスを開始する時点で上下型の相対速度を制御してもよい。
また、上記凸メニスカスレンズのプレス成形にかかる実施例2では、成形素材7を押圧する初期の時点から上下型の相対速度を制御してプレス成形する例を示したが、プレス成形における後半のみを、上下型が同じ方向に移動しながら相対的に接近するように制御してもよい。
本発明は、光学素子(例えば、ガラスレンズ)などの成形体をプレス成形するためのモールドプレス成形型や成形体の製造方法に適用される。
本発明に係るモールドプレス成形装置の実施形態を示す説明図である。 光学素子の一例を示す説明図である。 光学素子の他の例を示す説明図である。 光学素子の形状と、成形素材の形状との関係成形を示す説明図である。 上下型の相対速度による成形素材の変形量の違いの一例を示すグラフである。 上下型の相対速度と、割れ発生率との相関を示すグラフである。 上下型の相対速度による成形素材の変形量の違いの他の例を示すグラフである。
符号の説明
1 上プレス軸駆動手段
4 上型
5 下型
7 成形素材
10 下プレス軸駆動手段
13 制御手段

Claims (12)

  1. 互いに対向する成形面が形成された一対の上下型と、
    前記上下型のそれぞれを同軸上に移動させる駆動手段と、
    前記上下型の少なくとも一方の移動速度を制御して、前記上下型が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように、前記上下型の相対速度を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするモールドプレス成形装置。
  2. 前記制御手段が、前記上下型の一方が他方に向かって所定量移動した後に、前記上下型の他方も同じ方向に移動させて、前記上下型の相対速度を制御することを特徴とする請求項1に記載のモールドプレス成形装置。
  3. 前記制御手段が、前記成形素材に付加する荷重を制御することを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のモールドプレス成形装置。
  4. 前記成形素材の温度を検知する検知手段を備え、前記制御手段が、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記上下型の相対速度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモールドプレス成形装置。
  5. 互いに対向する成形面を有する一対の上下型の間に成形素材を供給し、前記上下型を近接させることによって、加熱により軟化させた前記成形素材をプレス成形する成形体の製造方法であって、
    プレス成形の全過程、又は一部の過程において、
    前記上下型の一方を他方に向かって移動させつつ、前記上下型の他方も同じ方向に移動させることにより、
    前記上下型が同じ方向に移動しながら相対的に近接するように、前記上下型の相対速度を制御することを特徴とする成形体の製造方法。
  6. 所定の第一温度に加熱されて軟化した状態の前記成形素材を所定肉厚まで押圧する第一プレスと、
    前記成形素材が前記第一の温度より低い第二の温度に降温した後に、前記上下型を同方向に移動させつつ相対速度を制御しながら前記成形素材を押圧する第二プレスと
    を行うことを特徴とする請求項5に記載の成形体の製造方法。
  7. 前記第二プレスにおける前記上下型の相対速度を、前記第一プレスにおける前記上下型の相対速度よりも小さくしたことを特徴とする請求項6に記載の成形体の製造方法。
  8. 所定の第一温度に加熱されて軟化した状態の前記成形素材を所定肉厚まで押圧する第一プレスを行い、前記第一プレスにおいて、前記上下型を同方向に移動させつつ相対速度を制御しながら前記成形素材を押圧することを特徴とする請求項5に記載の成形体の製造方法。
  9. 前記上下型のそれぞれの移動速度を制御して、前記上下型の相対速度を制御することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  10. 前記成形素材に印可される押圧荷重を検知して、適用荷重を制御する過程を有することを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  11. 前記成形素材の温度を検知して、前記上下型の相対速度を制御することを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  12. 前記上下型が相対的に接近する間に、前記成形素材の冷却を開始することを特徴とする請求項5〜11のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
JP2005218362A 2005-07-28 2005-07-28 モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP4666679B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005218362A JP4666679B2 (ja) 2005-07-28 2005-07-28 モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005218362A JP4666679B2 (ja) 2005-07-28 2005-07-28 モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007031222A true JP2007031222A (ja) 2007-02-08
JP4666679B2 JP4666679B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=37790917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005218362A Expired - Fee Related JP4666679B2 (ja) 2005-07-28 2005-07-28 モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4666679B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013334A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Fujinon Corp 成形装置及び成形方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0494900A (ja) * 1990-08-10 1992-03-26 Yoshitsuka Seiki:Kk 粉末成形プレスの加圧制御方法および装置
JPH06198497A (ja) * 1993-01-07 1994-07-19 Yoshitsuka Seiki:Kk 粉末成形プレスの加圧制御方法および装置
JP2004292276A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Hoya Corp 成形体の製造方法、製造装置及び光ピックアップ用対物レンズ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0494900A (ja) * 1990-08-10 1992-03-26 Yoshitsuka Seiki:Kk 粉末成形プレスの加圧制御方法および装置
JPH06198497A (ja) * 1993-01-07 1994-07-19 Yoshitsuka Seiki:Kk 粉末成形プレスの加圧制御方法および装置
JP2004292276A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Hoya Corp 成形体の製造方法、製造装置及び光ピックアップ用対物レンズ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013334A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Fujinon Corp 成形装置及び成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4666679B2 (ja) 2011-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0471853B2 (ja)
JP4666679B2 (ja) モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法
JP5654383B2 (ja) 精密プレス成形用ガラスプリフォームの製造方法および光学素子の製造方法
JP2000001321A (ja) ガラス光学素子、または、その製造用ガラス素材としてのガラス塊の製造方法
JPH01148717A (ja) 光学素子の成形装置
JP3592058B2 (ja) 光学用ガラス成形体の製造方法
JP5345228B2 (ja) 精密プレス成形用ガラスプリフォームの製造方法および光学素子の製造方法
JP3630829B2 (ja) 光学素子成形用素材の製造方法
JP4156887B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
JP2000233934A (ja) ガラス製品のプレス成形方法及び装置
JPH11322348A (ja) 光学素子の成形方法
JP2014094849A (ja) ガラス成形品の製造方法および製造装置
JP3149150B2 (ja) 光学素子の製造方法およびガラスレンズ、そのブランク材の成形方法
JP2005281053A (ja) モールドプレス用成形装置、光学素子の製造方法及び光学素子
JPH07330347A (ja) 光学素子成形方法
JP2000302461A (ja) ガラス素子の成形方法
JP4473692B2 (ja) 成形品の製造方法
JP5018503B2 (ja) 溶融ガラス滴の微小化部材、ガラスゴブの製造方法、及び、ガラス成形体の製造方法
JP5430092B2 (ja) 光学素子の成形方法
JPH08133767A (ja) 光学素子の成形方法
JPH01145337A (ja) 光学素子の製造方法
JP5166011B2 (ja) 熱間プレス成形品の製造方法、精密プレス成形用プリフォームの製造方法、及び光学素子の製造方法
JP2005231946A (ja) ガラスプレフォームの製造装置及び製造方法及びガラスプレフォーム及び光学素子
JP2002114525A (ja) 光学素子の成形方法
JPH0472777B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees