JP2007030055A - 切削工具、加工方法、加工装置及び光学素子成形用金型 - Google Patents

切削工具、加工方法、加工装置及び光学素子成形用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】
例えば光通信モジュールに用いる光学素子などを成形するための光学素子成形用金型を切削加工できる切削工具、加工方法、加工装置及びそれにより加工された光学素子成形用金型を提供する。
【解決手段】
切削工具Tが、鋭角αの角部を有するすくい面SPを具備しているので、かかる鋭角の角部を、図1に示す光学素子成形用金型の第2の面P21と第1の面P12とのなす内角、第2の面P22と第1の面P13とのなす内角、及び第2の面P23と第1の面P14とのなす内角に合わせれば(図1の一点鎖線参照)、被切削物に対して走査することで、鋭角の内角γを有する微細階段状構造を切削加工することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、切削工具、加工方法、加工装置及び光学素子成形用金型に関し、特に微細形状を備えた光学素子成形用金型を加工するのに好適な切削工具及び加工方法、加工装置並びにそれにより形成された光学素子成形用金型に関する。
従来より、例えば光ピックアップ装置用の対物レンズなどの高精度光学素子の成形用金型の光学転写面加工には、すくい面のノーズ半径が0.1〜1.5mm程度、頂角が40〜60°程度の単結晶ダイヤモンド製のRバイトが使用されており、それにより光学転写面形状が例えば一般非球面方程式で表現される単一面で構成される場合には、超精密加工機を使用することにより切削加工のみで高精度な光学転写面を得ることが可能である。一方、より微細な形状構造を有する光学転写面を創成加工する際には、特許文献1に記載するように、さらに微細なノーズ半径を有するRバイトが使用されている。
特開2003−62707号公報 特開2003−75622号公報
特許文献1に記載する微細なノーズ半径を有するRバイトを用いることで、より精密な光学転写面の創成が可能となった。ところで、近年発達した、波長の異なる光を用いた双方向伝送による光通信システムでは、光ファイバを介して光信号を送受する端末に、受光素子や発光素子やレンズ等からなる光学系を含む光通信モジュールを設けることが行われている。かかる光通信モジュールの光学系が回折構造による回折効果を利用して送信光と受信光とを分離し、発光素子からの送信光を光ファイバに結像させ、且つ光ファイバからの受信光を受光素子に受光させることができ、それにより小型化とコストダウンとを図ることができる。
このような光通信モジュールに用いられる光学素子の中には、微細な階段状構造を光学面に形成する事が必要とされているものがある。このような構造は、特に温度特性の低い、即ち温度による光学特性の変化が激しい光学素子、例えば樹脂材料で光学素子を構成した場合に、上記温度特性を補償するために採用される技術として必要とされている。かかる光学素子は、5μm以下の非常に微細な溝幅を階段状に複数形成するものもあり、階段を構成する面同士が鋭角で交差している事が必要となる。これは微細構造であるため、特許文献1に記載する微細なノーズ半径を有するRバイトにて切削する事も考えられるが、係るバイトでは階段状に形成される溝の深さが深くなるほど、ノーズ半径に依存したテーパ角度で直線状に広がるすくい面の切削工具取り付け付近が被切削物と干渉するため、十分に鋭角な交差部を形成できないという問題、また円弧状の切削部で鋭角に交差した直線状の斜面を形成する構成であり、切削工具の加工のための移動が複雑になるといった問題がある。
また微細な形状を加工するものとして特許文献2の技術があり、当該文献には加工したい角度と同じ切れ刃角度となるような工具のすくい角・頂角を計算し、計算されたすくい角・頂角を有するように工具を作り込む技術が開示されているが、係る工具も先の特許文献1と同様、頂角に依存した広がりをもった切削工具が記載されているに過ぎず、上述したような微細な階段状形状に適した工具及びその加工方法については何ら述べられていない。またこのような階段状構造は、階段を構成する面の幅や深さが箇所によって異なるものが複数混在しているものがあり、このような階段状構造に対して如何に精度良く形成するかの対策は何ら講じられていない。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、例えば光通信モジュールに用いる光学素子などを成形するための光学素子成形用金型を切削加工できる切削工具、加工方法、加工装置及びそれにより加工された光学素子成形用金型を提供することを目的とする。
請求項1に記載の切削工具は、すくい面が、直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、 前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、すくなくとも一部に直線部を含む、被切削物を切削可能な切削部と、を含む切削工具であって、
前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角である事を特徴とする。
本発明の原理を図面を参照して説明する。例えば、光束が透過する光学面と、光学面同士を連結する連結面とからなる微細な階段状の回折構造を有する光学素子において、光学面が連結面に対して鋭角となっているものがある。そのような光学素子を成形する光学素子成形用金型は、光学素子の光学面を転写成形する面(第1の面という)と、連結面を転写成形する面(第2の面という)を有している。図1は、光学素子成形用金型の一例にかかる転写成形面を示す拡大断面図である。
図1においては、各々4段からなる微細階段状構造は、最も外方に位置する第1の面P11と、2段目を形成する第1の面P12と、3段目を形成する第1の面P13と、底面を形成する第1の面P14と、第1の面P11,P12とを連結する第2の面P21と、第1の面P12,P13とを連結する第2の面P22と、第1の面P13,P14とを連結する第2の面P23と、第1の面P14と,隣接する構造の第1の面P11とを連結する第2の面P24とを含み、これらの面はそれぞれ図1の紙面垂直方向に延在しており、それらの面により構成される微細階段状構造は、図1で左右方向に繰り返し形成されている。
ここで重要な特徴は、第2の面P21と第1の面P12とのなす内角γ、第2の面P22と第1の面P13とのなす内角γ、及び第2の面P23と第1の面P14とのなす内角γが、それぞれ鋭角であるという点である。従って、すくい面が矩形状のいわゆる平先バイトを切削工具として用いても、図1に示す光学素子成形用金型を切削加工することは困難である。
そこで、本発明者らは、図1に示す光学素子成形用金型を好適に切削加工できる切削工具を創案した。図2に、本発明にかかる切削工具の一例の斜視図を示し、図3に、かかる切削工具のすくい面形状を拡大して示す。本発明の切削工具について具体的に説明する。図3において、切削工具Tは、直線状の第1の縁部E1と、直線状の第2の縁部E2と、第1の縁部E1の端部E1pと第2の縁部E2の端部E2pとの間に形成され少なくとも一部に直線部を備えた切削部E3とを有するすくい面SPを具備し、第1の縁部E1の端部E1pと第2の縁部E2の端部E2pとの距離(刃幅ともいう)Lは、100μm以下であり、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αは鋭角であり、第2の縁部E2と切削部E3とのなす角度βは直角もしくは鈍角である。このように鋭角な交差点を持つ直線状の斜面に対応した直線状の部分を含む切削部E3であるため、切削工具Tの加工のための移動が簡単であり、また実加工面と切削面との誤差が生じた場合でも同じ直線部同士の調整のため、調整がしやすいといった効果がある。また、深さの深い溝(例えば図1でいうP14のような面)であっても、切削部E3の幅と縁部E1,E2とは鋭角及び鈍角をもって形成されているため、ノーズ半径に依存したテーパ角度で広がるような構成と異なり、被切削されない被切削部分との干渉等の問題も生じにくいものとなる。
更に、図2に示すように、すくい面SPは、逃げ面EPに対して切削部E3を介して交差しており、このときすくい面SPと逃げ面EPとのなす角(逃げ角という)σは、0〜30度、また加工面の粗さの観点から5〜10度であるとより好ましい。
切削工具Tが、鋭角αの角部を有するすくい面SPを具備しているので、かかる鋭角の角部を、図1に示す光学素子成形用金型の第2の面P21と第1の面P12とのなす内角γ、第2の面P22と第1の面P13とのなす内角γ、及び第2の面P23と第1の面P14とのなす内角γに合わせれば(即ちα=γ:図1の一点鎖線参照)、被切削物に対して走査することで、図1に示す微細階段状構造を切削加工することができる。なお、図3に示すすくい面に対し、鏡像の関係にあるすくい面を含む切削工具も、本発明に含まれることはいうまでもない。
切削工具Tの刃幅L(本発明の第1切削部)は、加工したい最も狭い溝幅より狭くなければ、所望の微細階段状構造を加工できないが、加工したい最も狭い溝幅と同じ刃幅の切削工具を製作することは困難であるため、実際的には公差を考慮して、それより1〜2μm程度狭いと好ましい。特に、図1に示す微細階段状構造において、場所ごとに第1の面の幅が異なる場合があるが、かかる場合、最も狭い溝幅である第1の面より狭くする必要がある。しかし、刃幅Lが狭すぎると、工具剛性が低下し、加工面にビビリなどが発生し鏡面を得られなかったり、工具が折損したりする恐れがある。更に、刃幅Lが狭いと、比較的広い溝幅の第1の面を加工する際に、同じ面を何度も切削工具を移動させて加工する必要が生じ、加工効率が低下する。従って、切削工具Tの刃幅Lは、最も狭い溝幅より1〜2μm程度狭いと好ましい。なお刃幅Lは、被切削物を切削可能に十分な刃形成処理、例えば研磨加工やイオンビーム等の照射による処理が施されている。
なお、本発明において、前記切削部が単一の直線部のみからなり、かかる直線部が前記第1の縁部及び前記第2の縁部と交差していると好ましいが、前記切削部は少なくとも一端に、単一の直線部に接続する別な円弧状もしくは直線状の部位(円弧と直線の双方を有する部位を含む)を有していても良い(図3参照)。このような円弧状もしくは直線状の部位があると、微細階段状構造の形状精度は低下するが、その長さが短ければ、形状精度の低下を効果的に抑えることができる。なお、前記切削部と前記第1の縁部又は前記第2の縁部との間を別な円弧状もしくは直線状の部位で連結している場合、角度α、βは、切削部の直線部を延長した線(図3のL3)と、前記第1の縁部又は前記第2の縁部を延長した線(図3のL1,L2)とのなす角をいうものとする。なお切削加工の際は、上記刃幅Lにて被切削物を切削する事となるが、必ずしも当該部分のみでの切削には限定されず、第1の縁部又は第2の縁部に、刃幅Lと共に被切削物を切削可能に処理された部分を備え、これら2つの部分で併せて切削するものであっても良い。特に後述するシェービング加工による切削加工においては、切削工具が被切削物と当接する部分が全て切削される形となるため、短時間に効率よく加工するには、例えば図1のような微細階段状構造を切削加工する場合、最低限、最も深い溝に対応する深さ分(図1のP24の長さ分)だけ切削方向に合わせて前記第1の縁部又は第2の縁部を処理しておく事により、先端部分の刃幅Lと併せて当該部分も用いて切削可能を行う事が可能となる。これにより、刃幅Lのみで切削する場合と比べて短時間に切削する事が可能となる。
「直線状」、「円弧状」の形状は、すくい面の縁部を0.1μm間隔でサンプル点として抽出し、これを回帰近似した場合、相関率が70%以上かどうかで判断するものとする。また、それら「直線状」、「円弧状」の形状と判断された際に、それぞれに最も適合する一本の直線又は円弧からなる近似線を描き、その近似線より外れる起点を「縁部の端部」とする。なお、「直線部」は「直線状の部位」と同義であるものとする。
請求項2に記載の切削工具は、請求項1に記載の発明において、前記第1の縁部と前記切削部とのなす角度は、75度以上90度未満であることを特徴とする。前記第1の縁部と前記切削部とのなす角度をこのように設定すれば、例えば光通信モジュールに用いる光学素子を成形するための光学素子成形用金型を、切削加工するのに好適となる。
請求項3に記載の切削工具は、請求項1又は2に記載の発明において、前記切削部の長さは100μm以下であることを特徴とするので、微細階段状構造を光学素子成型用金型材料上に加工形成することができる。
請求項4に記載の切削工具は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記第1の縁部及び前記第2の縁部のすくなくとも一方には、前記第1切削部と共に被切削部を切削可能に処理された部分を有する事を特徴とする。
請求項5に記載の加工方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具を用いて、被切削物をフライカット加工により加工することを特徴とする。
図4は、本発明の加工方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。図4において、ベースBS上に、X方向に移動可能なX軸ステージXSと、それに直交するZ方向に移動可能なZ軸ステージZSが載置されている。X軸ステージXS上には、X方向及びZ方向に直交するY方向(高さ方向)に移動可能なY軸ステージYSが載置されており、Y軸ステージYSは、回転テーブルRTを回転駆動する回転機構RSを支持している。回転テーブルRTの周囲には、図2に示す切削工具Tがすくい面SPを周方向に向けて取り付けられている。一方、Z軸ステージZS上には、光学素子成形用金型の素材となるワークWKが取り付けられている。
本発明の加工方法について説明する。図4において、切削工具TをワークWKの側方(図で奥側)における切削開始点に位置させる。まず、Y軸ステージYSの位置を調整し、回転機構RSにより回転テーブルRTを回転させ、切削工具Tをその周方向に回転させる。かかる状態から、X軸ステージXSをX方向に移動させると、ワークWKが、切削工具Tの回転軌跡内に相対移動し、それにより加工面(ここでは上面)WPを回転軌跡に沿った円弧状に切削することができる。切削工具Tの回転速度に対して、X軸ステージXSの移動速度が遅ければ、円弧状の溝を連続する形で直線溝を形成できる。X軸ステージXSがワークWKの全長以上の距離にわたって移動することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより切削工具TをY軸方向に上昇させ、ワークWKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、切削工具Tの刃幅(図3のL)以下の所定量だけワークWSを相対移動させ、且つY軸ステージYSにより、微小階段構造の内角γに応じた量だけ切削工具Tの位置を相対移動させた後、再び切削工具Tを回転させながら、X軸ステージXSをX方向に移動させることで、次の溝加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYS及びZ軸ステージZSを微量移動させることで、図1に示すごとき微小階段状構造を形成することができる。
かかる加工方法は、フライカット加工と呼ばれる方法であるが、切削工具Tが回転走査しているために、周期的にワークWKから離れることから、摩擦熱による切削工具Tの温度上昇を抑え、その損耗を抑制することができる。又、切削工具TがワークWKから周期的に離れるので、切削加工により生じた切れ粉を自然に除去することが可能となる。
なお、本発明による加工方法に用いる切削工具Tは、すくい面にバックテーパを有すると好ましい。第1の縁部E1と第2の縁部E2の間の距離Wが、切削部E3から切削工具の長さ方向(図の紙面縦方向:矢印V方向)に切削部E3から離れるに従って幅狭の形状となっている事をいう。この場合、バックテーパ角(テーパー角度ともいう)θは0°<θ≦0.5°の範囲に設定される事が好ましい。なおバックテーパ角とは、第1の縁部E1と第2の縁部E2とが互いに並行な線に対しての成す角θをいう。この場合、幅狭の方向を正としている。
フライカット加工においては、切削工具Tを回転させるので、すくい面にバックテーパを有すると、工具回転軌跡が工具刃先先端(切削部E3)を投影したものとなるので、それにより形成される溝の側面を平行に加工できる。しかしながら、バックテーパ角を大きくしすぎると、刃先の剛性が低下し折損の恐れもあるので、0.5度以内とするのが良い。なおシェービング加工の場合にはそのような事がないため、出来るだけテーパは持たせない事が好ましい。
請求項6に記載の加工方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具を用いて、被切削物をシェービング加工により加工することを特徴とする。
図5は、本発明の加工方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。図5において、ベースBS上に、X方向に移動可能なX軸ステージXSと、それに直交するZ方向に移動可能なZ軸ステージZSが載置されている。X軸ステージXS上には、X方向及びZ方向に直交するY方向(高さ方向)に移動可能なY軸ステージYSが載置されており、Y軸ステージYSは、図2に示す切削工具Tを下面に取り付けた保持部HDを支持している。切削工具Tのすくい面SPは、X方向に向いている。一方、Z軸ステージZS上には、光学素子成形用金型の素材となるワークWKが取り付けられている。
本発明の加工方法について説明する。図5において、切削工具TをワークWKの側方(図で奥側)における切削開始点に位置させる。Y軸ステージYSの位置を調整し、かかる状態から、X軸ステージXSをX方向に移動させると、切削工具TがワークWKに対して相対移動し、それにより加工面(ここでは上面)WPを直線状に切削することができる。X軸ステージXSがワークWKの全長以上の距離にわたって移動することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより切削工具TをY軸方向に上昇させ、ワークWKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、切削工具Tの刃幅(図3のL)以下の所定量だけワークWSを相対移動させ、且つY軸ステージYSにより、微小階段構造の内角γに応じた量だけ切削工具Tの位置を相対移動させた後、再びX軸ステージXSをX方向に移動させることで、次の溝加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYS及びZ軸ステージZSを微量移動させることで、図1に示すごとき微小階段状構造を形成することができる。
かかる加工方法は、ルーリングもしくはシェービング加工と呼ばれる方法であるが、切削工具Tが直線状に走査されるので、切削面の面粗度を向上させることができる。
ルーリング加工においては、切削工具Tは固定した状態でワークWKに対して走査するので、すくい面SPの形状が、そのままワークWKに転写されることとなる。従って、第1の縁部E1と第2の縁部E2の平行度が悪いと、ワークWKに転写形成される溝の側面の形状精度が悪くなる。そこで、第1の縁部E1と第2の縁部E2の傾きは、±0.5度以内に抑えることが好ましい。
請求項7に記載の加工方法は、請求項6に記載の発明において、前記切削工具の前記第1縁部と前記第2縁部との間の距離は、前記切削部から前記切削工具の長さ方向に離れるに従って幅狭となるテーパー状に構成されており、そのテーパー角度θは0°<θ≦0.5°の範囲に設定されていることを特徴とする。
図5に示す加工装置を参照して、本発明の別な加工方法について説明する。上述の加工方法と同様に、まず切削工具TをワークWKの側方(図で奥側)における切削開始点に位置させる。Y軸ステージYSの位置を調整し、かかる状態から、X軸ステージXSをX方向に移動させると共に、Z軸ステージZSをZ方向に移動させる。すると、切削工具TがワークWKに対して相対的に、X方向とZ方向で規定される平面内を円弧状に移動するので、それにより加工面(ここでは上面)WPに深さの等しい円弧溝を切削することができる。X軸ステージXSがワークWKの全長以上の距離にわたって移動することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより切削工具TをY軸方向に上昇させ、ワークWKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向及びZ方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、切削工具Tの刃幅(図3のL)以下の所定量だけワークWSを相対移動させ、且つY軸ステージYSにより、微小階段構造の内角γに応じた量だけ切削工具Tの位置を相対移動させた後、再びX軸ステージXSをX方向に移動させることで、次の溝加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYS及びZ軸ステージZSを微量移動させることで、図1で上方から見たときに円弧状に曲がった微小階段状構造を形成することができる。なお、ここでは説明上「円弧状」としているが、必ずしも一定半径の真円の円弧に限られず、放物線状や楕円弧等の曲線状の加工にも同様に可能である事は言うまでもない。
ところで、図3を参照して上述したように、切削工具Tのすくい面SPは、非常に小さい面積を有しており、その刃幅Lは100μm以下であるので、第1の縁部E1と切削部E3のなす刃先角αを、切削したい微小階段状構造の角部の内角γに精度良く合わせた状態で製作することが困難である。従って、切削工具Tによっては、刃先角α≠内角γなる状態で切削加工を行わなければならない場合もある。
図6は、刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、比較例の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。ここで、1番目の走査における切削工具Tの位置をT−1とし、2番目の走査における切削工具Tの位置をT−2とし、3番目の走査における切削工具Tの位置をT−3とする。切削工具TはワークWKに対して、刃幅LだけZ方向に相対移動(シフト)し、且つY方向にL/(tanγ)だけ相対移動することによって、位置T−1から位置T−2、及び位置T−2から位置T−3へと変位する。
すると、図6に示すように、一点鎖線で示す内角γの理想的な面P12に対して、刃先角αの切削工具Tを用いて切削加工された実際の加工面P12’には、ハッチングで示すごときブレーズ状の段差が生じる。ここで、問題になるのは、理想的な面P12と実際の加工面P12’との最大誤差Δ1であり、これが大きすぎると、かかる加工面P12’を有する光学素子成形用金型を用いて光学素子を成形したときに、所望の光学特性を満たさない恐れがある。以下の本発明によれば、かかる課題を解決できる。
請求項8に記載の加工方法は、被切削物である光学素子成形用金型材料に微細な幅を有する溝を、切削工具を複数回走査することで形成する加工方法であって、
前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成されたものであり、
前記複数回走査のうち、第1走査と、それに続く第2走査との間で走査方向に対して交差する方向に、前記切削部の幅よりも短いシフト量だけ前記切削工具と被加工物とを相対的にシフトさせることを特徴とする。
本発明の原理について説明する。図7は、刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、本発明の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。ここで、1番目の走査における切削工具Tの位置をT−1とし、2番目の走査における切削工具Tの位置をT−2とし、3番目の走査における切削工具Tの位置をT−3とし、4番目の走査における切削工具Tの位置をT−4とし、5番目の走査における切削工具Tの位置をT−5とする。即ち、切削工具Tを、ある走査終了後、次の走査開始前に所定方向にシフトすることを5回繰り返して、面P12’を加工している。
ここで、切削工具TはワークWKに対して、シフト量(ここでは刃幅方向の量をいう)DだけZ方向に相対移動し、且つY方向にD/(tanγ)だけ相対移動することによって、それぞれ位置T−1から位置T−2、位置T−2から位置T−3、位置T−3から位置T−4、位置T−4から位置T−5へと変位する。シフト量Dは、刃幅L(即ち第1の縁部の端部と前記第2の縁部の端部との間の距離)より短ければ足りるが、ゼロを超え0.5×L以下であると好ましく、更に0.05×L以上、0.35×L以下であるとより好ましい。
かかる場合、図7に示すように、一点鎖線で示す内角γの理想的な面P12に対して、刃先角αの切削工具Tを用いて切削加工された実際の加工面P12’には、ハッチングで示すごときブレーズ状の段差が生じるが、シフト量Dは刃幅Lより短いので、理想的な面P12と実際の加工面P12’との最大誤差Δ2は、図6に示す比較例における最大誤差Δ1より小さく(Δ1<Δ2)なっている。従って、かかる加工面P12’を有する光学素子成形用金型を用いて光学素子を成形したときに、所望の光学特性を発揮することができる。
請求項9に記載の加工方法は、請求項8に記載の発明において、前記シフト量は、前記第1の縁部の端部と前記第2の縁部の端部との間の距離の5〜35%であることを特徴とするので、表面粗さが良好な微細階段状構造を光学素子成型用金型材料上に加工形成することができる。
請求項10に記載の加工方法は、請求項8又は9に記載の発明において、前記シフトは、切削加工しようとする前記第1の面に沿って行われることを特徴とする。これは、図7に示すように、切削工具Tを走査ごとにシフトしたときに、シフトされたすくい面SPの切削部E3上の任意の点(例えば最も先端)を結ぶ直線が、第1の面(ここでは理想的な面P12)に重なるか平行になることをいうものとする。
請求項11に記載の加工方法は、請求項8〜10のいずれかに記載の発明において、前記シフトは、走査される前記切削工具における前記切削部の直線部が延在する方向に沿って行われることを特徴とする。
本発明の原理について説明する。図8は、刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、本発明の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。ここで、1番目の走査における切削工具Tの位置をT−1とし、2番目の走査における切削工具Tの位置をT−2とし、3番目の走査における切削工具Tの位置をT−3とし、4番目の走査における切削工具Tの位置をT−4とする。即ち、切削工具Tを、ある走査終了後、次の走査開始前に所定方向にシフトすることを4回繰り返して、面P12’を加工している。
ここで、切削工具TはワークWKに対して、シフト量D’だけZ方向に相対移動し、且つY方向にD/(tanα)だけ相対移動することによって、それぞれ位置T−1から位置T−2、位置T−2から位置T−3、位置T−3から位置T−4へと変位する。シフト量D’は、刃幅L(即ち第1の縁部の端部と前記第2の縁部の端部との間の距離)より短ければ足りるが、ゼロを超え0.5×L以下であると好ましく、更に0.05×L以上、0.35×L以下であるとより好ましい。
かかる場合、図7に示すように、一点鎖線で示す内角γの理想的な面P12に対して、刃先角αの切削工具Tを用いて切削加工された実際の加工面P12’はズレているが、切削工具Tの切削部の直線部が延在する方向に伸びているために、図6又は7に示す加工面P12’と異なり、ブレーズ状の段差が形成されることなく連続した平面となる。従って、かかる加工面P12’を有する光学素子成形用金型を用いて光学素子を成形したときに、所望の光学特性を発揮することができる。
請求項12に記載の加工装置は、回転軸を中心に回転駆動する工具取り付け部と、前記工具取り付け部に取り付けられた切削工具とを有し、前記工具取り付け部の回転駆動による切削工具の回転走査により被加工物を加工する加工装置において、
前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成したものであり、
前記切削工具は、すくい面が前記回転軸線を含む少なくとも一つの面に対して回転方向前方に傾いて取り付けられていることを特徴とする。
本発明の原理について説明する。本発明の加工方法で用いることができる切削工具は、一例として図2,3に示すごときすくい面を有しているものとする。図17は、図4の加工機において、回転軸線方向に切削工具周辺を見た概略図であるが、切削工具と加工面とは離れた状態で示している。図18は、切削工具Tの先端を拡大した模式図である。図17において、回転テーブルRTの回転軸線Oが紙面垂直方向に延在しているものとする。回転軸線Oを含み、それから半径方向に延在する面FP(図17で紙面垂直方向に延在)が、被加工物の加工面WPに直交しているものとする。
ここで、点線で示すように、切削工具Tのすくい面を、回転軸線Oを含む面FPと一致させた状態で回転テーブルRTに取り付けた場合、切削時に先端に付与された切削抵抗によって、切削工具Tは大きな剪断力を受ける。しかるに、切削工具Tが、例えば微細階段状構造を形成するために細長く形成されていると、その剪断力により折損しやすくなる。
これに対し、本発明の一例においては、図17に実線で示すように、切削工具Tのすくい面を、回転軸線Oを含む面FPに対して回転方向前方に角度θで傾けて、回転テーブルRTに取り付けるようにしているため、同じ切削工具Tを用いた場合でも折損等の不具合を抑制できる。その理由を以下に示す。
図18において点線に示すように、切削工具Tのすくい面SPが、回転軸線Oを含む面FPに対して一致している場合、すくい面SPは、加工面WPに対してほぼ直角に接触するので、その法線と逆向きの方向に切削抵抗力Fを受けることとなる。これに対して、実線で示すように、切削工具Tのすくい面SPが、回転軸線Oを含む面FPに対して回転方向前方に傾いていると、切削抵抗力Fは、すくい面SPの法線と逆向きの方向の分力Fxと、すくい面SPに沿った方向の分力Fyとに分解される。切削工具Tの折損等を引き起こす力は、主にすくい面SPの法線と逆向きの方向の力であるから、分力Fxを小さく抑えることでかかる不具合を抑制できる。ここで、すくい面SPの傾き角がθである場合、Fx=F・cosθ、Fy=F・sinθとなるため、0<θ<90度の範囲ではFx<Fとなる。即ち、分力Fxの値は切削抵抗力Fより小さくなるので、切削工具Tの折損等を抑制できることとなる。また、係る傾きを与える事により、切削角度の調整を行う事も可能となる。
請求項13に記載の加工装置は、回転軸を中心に回転駆動する工具取り付け部と、前記工具取り付け部に取り付けられた切削工具とを有し、前記工具取り付け部の回転駆動による切削工具の回転走査により被加工物を加工する加工装置において、
前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成したものであり、
前記切削工具は、すくい面が前記回転軸線を含む少なくとも一つの面と平行に取り付けられていることを特徴とする。
ここで、刃幅が狭い切削工具の場合、すくい面を精度良く仕上げることは困難である。しかしながら、第1の縁部E1と切削部E3との交差角αが微細階段状構造の内角γと異なっていると、それにより図1に示す光学素子用成形金型を形成したときに、かかる光学素子成形用金型で成形した光学素子の微細階段状構造が不適切となり、所望の光学特性を発揮できない恐れがある。本発明によれば、かかる問題を解消することができる。
図13は、図4の加工機において、回転軸線方向に切削工具周辺を見た概略図であるが、切削工具と加工面とは離れた状態で示している。図14は、切削工具Tの姿勢と加工面との状態を示しており、図14(a)は回転軸線方向に見た図で、図14(b)は、図13の矢印B方向(即ち回転方向前方)から見た図である。図13において、回転テーブルRTの回転軸線Oが紙面垂直方向に延在しているものとする。回転軸線Oを含み、それから半径方向に延在する面FP(図13で紙面垂直方向に延在)が、被加工物の加工面WPに直交しているものとする。
ここで、すくい面SPを面FPに重ねるように、回転テーブルRTに切削工具(T−Rとする)を取り付けたとすると、切り込み量をゼロと仮定して、図14(a)の点線で示すように、切削工具T−Rのすくい面SPは、加工面WPに対して接したときに回転軸方向に見て直交することとなる。このとき、図14(b)において、第1の縁部E1と加工面WPとが直交するように切削工具T−Rをセッティングすると、切削部E3と加工面WPになす角度は、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αに等しくなり、従って、所定の切り込み量を与えることで、加工面WPには角度αで傾く面が切削形成されることとなる。しかしながら、加工される面が角度αと異なる場合に問題となる。
これに対し、本発明においては、回転テーブルと切削工具との取り付け位置を変更することで、かかる問題を解消している。例えば、切削工具を回転方向前方に位置させることを考える。この場合、重要なことは、回転軸線を含む面FPに対して、切削工具のすくい面SPを平行に取り付けることである。このようにして取り付けた切削工具T−Lによれば、切り込み量をゼロと仮定すると、図14(a)の実線で示すように、すくい面SPが加工面WPに対して接したときに、すくい面SPと加工面WPとのなす角であるすくい角εが90度未満となる。
このとき、図14(b)において、第1の縁部E1と加工面WPとが直交するように切削工具T−Lをセッティングすると、すくい角εで傾いたすくい面SPの形状が面FPに投影されることとなり、切削部E3と加工面WPになす角度(実効刃先角度という)α’は、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αより小さくなる。従って、所定の切り込み量を与えることで、加工面WPには角度α’で傾く面が切削形成されることとなる。角度α’は、回転軸線を含む面FPと、切削工具T−Rのすくい面SPとの距離E(図13)により決定されるので、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αに関わらず、即ち切削工具の精度に関わらず、切削工具T−Rの位置を微調整することで、任意の角度α’で加工面WPを切削加工することができる。
同様な効果は、回転テーブルと切削工具との取り付け位置を、回転方向後方にしても得られる(図13の切削工具T−T)。この場合、回転テーブルと切削工具との取り付け位置をいずれの方向にずらせても、(実効刃先角度α’)<(第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度α)となるので、角度αは、加工したい面の角度より大きくなるようすくい面SPの形状を作り込むことが望ましい。ただし、90度未満のすくい角εになるようすくい面SPを傾けると、刃先チッピングを減少させることができ、工具寿命が延びるので、回転テーブルと切削工具との取り付け位置は、回転方向前方(即ち工具T−R)であるのがよい。
請求項14に記載の加工装置は、請求項13に記載の発明において、前記切削工具は、0°<θ≦30°の逃げ角θを有することを特徴とする。
図14を参照して、0度を超えた逃げ角σを与えることで、逃げ面と加工面との間のスキマを確保できるので、加工点への切削液供給が円滑に行われ、切り粉の排出効率が向上するから、加工面の傷つきを防止できる。又、逃げ角σが30度以下であると、切削工具の刃厚が十分となって適切な剛性を確保できる。より好ましくは、逃げ角σは、5度以上10度以下である。特に、回転テーブルと切削工具との取り付け位置を、回転方向前方とすれば、図14(a)に示すように、切削時における逃げ面EPと、加工面WPとの実際の角度(実効逃げ角)σ’が、切削工具の逃げ角σより大きくなるので、更に加工点への切削液供給が円滑に行われ、切り粉の排出効率が向上するので、より効果的に加工面の傷つきを防止できる。
請求項15に記載の加工方法は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部が直線部で形成された切削部を含む切削部とを含み、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角である切削工具を、軸線を中心に回転走査させて被切削物の切削加工を行う加工方法であって、
前記切削工具を、前記回転軸線を含む任意の面と、前記すくい面とが所定角度傾いた状態で加工することを特徴とする。
本発明の原理について説明する。本発明の加工方法で用いることができる切削工具も、一例として図2,3に示すごときすくい面を有しているとして、以下説明する。
図15は、図4の加工機において、切削工具周辺を見た斜視図である。図16は、図15の矢印C方向(即ち半径方向)から切削工具を見た図である。図15において、回転テーブルRTの回転軸線Oを含む面FPが、それから半径方向に延在している。
上述したように、すくい面SPを面FPに重ねるように、回転テーブルRTに切削工具(T−Rとする)を取り付けたとすると、切り込み量をゼロと仮定して、図14(a)の点線で示すように、切削工具T−Rのすくい面SPは、加工面WPに対して接したときに、回転軸線方向に見て直交することとなる。このとき、図14(b)において、第1の縁部E1と加工面WPとが直交するように切削工具T−Rをセッティングすると、切削部E3と加工面WPになす角度は、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αに等しくなり、従って、切り込み量を与えることで、加工面WPには角度αで傾く面が切削形成されることとなる。しかしながら、加工される面が角度αと異なる場合に問題となる。
これに対し、本発明においては、切削工具にねじりを与えて取り付けることで、かかる問題を解消している。より具体的には、すくい面SPに含まれ且つ回転軸線Oと直交する直交線Q回りに、切削工具を回転させて回転テーブルRTに取り付けると、図15,16に実線で示す位置(工具T−Sとする)になるが、このとき、切削工具T−Sのすくい面SPは面FPに対して角度τで傾くこととなる。このように、すくい面SPを面FPに対して角度τで傾けると、図14(b)に示すように、角度τで傾いたすくい面SPの形状が面FPに投影されることとなり、切削部E3と加工面WPになす角度(実効刃先角度)α”は、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αより大きくなる。従って、切り込み量を与えることで、加工面WPには角度α”で傾く面が切削形成されることとなる。角度α”は、回転軸線を含む面FPと、切削工具T−Sのすくい面SPとの傾き角τにより決定されるので、第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度αに関わらず、即ち切削工具の精度に関わらず、切削工具T−Rの位置を微調整することで、任意の角度α”で加工面WPを切削加工することができる。ただし、この場合、(実効刃先角度α”)>(第1の縁部E1と切削部E3とのなす角度α)となるので、角度αは、加工したい面の角度より小さくなるようすくい面SPの形状を作り込むことが望ましい。なお、すくい面SPは、その背面よりも面積が大きいことが望ましい。
請求項16に記載の加工方法は、請求項15に記載の発明において、前記切削工具は、0°<θ≦30°の逃げ角θを有することを特徴とする。
請求項17に記載の光学素子成形用金型は、光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具により切削されていることを特徴とする。
請求項18に記載の光学素子成形用金型は、光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項5〜11のいずれかに記載の加工方法により加工して形成されることを特徴とする。
請求項19に記載の光学素子成形用金型は、光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項12〜14のいずれかに記載の加工装置により加工して形成されることを特徴とする。
い20に記載の光学素子成形用金型は、光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項15又は16に記載の加工方法により加工して形成されることを特徴とする。
本発明によれば、例えば光通信モジュールに用いる光学素子などを成形するための光学素子成形用金型を切削加工できる切削工具、加工方法、加工装置及びそれにより加工された光学素子成形用金型を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図9は、本実施の形態による切削工具及び加工方法により形成された光学素子成形用金型の断面図である。図9において、円筒状の下型LMの上面には、非球面形状の転写光学面OP1が形成されている。一方、円筒状の上型(光学素子成形用金型)UMの下面には、図2,3に示す切削工具Tを用いて、図4又は5に示す加工装置により形成した微細階段状構造(誇張して図示)MSを含む転写光学面OP2が形成されている。
円管状の胴型BM内において、転写光学面OP1、OP2を向かい合わせるように、下型LMと上型UMとを突き合わせ、その内部空間内に不図示のゲートを介して溶融した樹脂を注入し、更に下型LMと上型UMとを近接する方向に加圧する。樹脂が冷却した後に、下型LMと上型UMとを離隔させて離型させることで、光学素子5を得ることができる。光学素子5には、微細階段状構造MSに対応してエシュロン型の回折構造5aが転写形成されている(図11参照)。
図10は、このようにして成形された光学素子5を用いてなる光通信モジュールの概略的断面図である。尚、エシュロン型の回折構造に関しては、理解しやすいように実際より誇張して描いている。
図10において、円筒状のケース6内の中央に、樹脂製の光学素子5が配置されている。又、ケース6の図で右端には、中空円筒状の保持体3が取り付けられており、その内部に光ファイバ1が挿通されている。光ファイバ1は光通信システムに接続されることによって、別な端末との間で送受する光信号を伝播可能であり、その端面1aにおいて受信光を照射し且つ発信光を入射する構成となっている。更に、ケース6の図で左端には、基板2が取り付けられており、基板2の内側面には、フォトダイオードからなる受光素子4と、発光素子ユニット7とが取り付けられている。発光素子ユニット7は、半導体レーザである発光素子7aと、ガラス製のレンズ7bとを一体的に組み付けてなる。受光素子4と発光素子7aとは、基板2の植設されたコネクタ8を介して、電気信号を伝達可能に外部の端末機器(不図示)に接続されるようになっている。
図11(a)は、光学素子5を光ファイバ側から見た図であり、図11(b)は、図11(a)の光学素子5を光軸と垂直線とを含む面で切断して示す(矢視B−B)断面図である。光学素子5は、受光素子4と発光素子7a側に、非球面の光学面を有している。又、光学素子5は、光ファイバ1側の光学面に、エシュロン型の回折構造5aを形成している。エシュロン型の回折構造5aは、図11(b)に示すように、光学面上において水平方向に延在し周期的に繰り返す階段格子5bによって形成されている。1つの階段格子5bは、例えば段数が4であり、全体の高さHを15μm、全体の幅Wを38μmに設定できる。
図10,11の光通信モジュールを光信号の送受のための光双方向の光通信装置に適用した場合、発光素子7aから所定の信号に基づき変調された例えば波長λ2=1.31μmのレーザ光が出射され、レンズ7bを介して光学素子5に入射するが、このときエシュロン型の回折構造5aは、波長λ2=1.31μmについては回折効果を発揮しない(すなわち0次回折光の光量が最大となる)ような構成となっているため、点線で示すようにレーザ光は0次回折光として直進し、光ファイバ1の端面1aに入射して、光ファイバ1を通して外部の端末機器へと送られる。
一方、光ファイバ1から送られてきて端面1aから出射された例えば波長λ1=1.49μmの光は、光学素子5の光学面に斜入射するが、エシュロン型の回折構造5aが、波長λ1=1.49μmについては、回折効果を発揮することで1次回折光の光量が最大となるような構成となっているため、入射光に対して実線で示すように角度付けされて回折構造5aから発生した1次回折光は、受光素子4の受光面に結像し電気信号に変換されるようになっている。かかる電気信号に基づいて、送信された情報を取得することができる。なお、光通信モジュールは、全体としてケース6内に収容されて遮光状態で使用される。
本発明者らは、図2,3に示す切削工具Tを用いて、図4に示す加工装置を用いて、図6に示す加工方法又は図7に示す加工方法にて、図9に示す金型UMを形成し、更に図9に示すようにして樹脂を成形して、光学素子を得た。図12は、かかる光学素子の顕微鏡写真である。
図12に示す光学素子において、最も高い面は、図7に示す本発明の加工方法により加工された金型の面を転写したものであり、それ以外の面は、図6に示す比較例にかかる加工方法により加工された金型の面を転写したものである。図12から明らかであるが、比較例にかかる加工方法により加工された金型の面では、筋が残り、光学特性を良好に発揮できないことがわかる。一方、本発明の加工方法により加工された金型の面は筋もなく、平滑であることから、所望の光学特性を発揮できることが期待される。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本発明の加工装置及び加工方法は、光学素子の成形用金型の加工以外にも用いることができる。
光学素子成形用金型の一例にかかる転写成形面を示す拡大断面図である。 本発明にかかる切削工具の一例の斜視図である。 本発明にかかる切削工具の一例のすくい面形状を拡大して示す図である。 本発明の加工方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。 本発明の加工方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の超精密加工機の斜視図である。 刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、比較例の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。 刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、本発明の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。 刃先角α<内角γなる切削工具を用いて、本発明の加工方法により切削加工した状態を示す微細階段状構造の拡大断面図である。 本実施の形態による切削工具及び加工方法により形成された光学素子成形用金型の断面図である。 成形された光学素子5を用いてなる光通信モジュールの概略的断面図である。 図11(a)は、光学素子5を光ファイバ側から見た図であり、図11(b)は、図11(a)の光学素子5を光軸と垂直線とを含む面で切断して示す(矢視B−B)断面図である。 光学素子の顕微鏡写真である。 図4の加工機において、回転軸線方向に切削工具周辺を見た概略図である 切削工具Tの姿勢と加工面との状態を示した図である。 図4の加工機において、切削工具周辺を見た斜視図である。 図15の矢印C方向(即ち半径方向)から切削工具を見た図である。 図4の加工機において、回転軸線方向に切削工具周辺を見た概略図である。 切削工具Tの先端を拡大した模式図である。
符号の説明
1 光ファイバ
1a 端面
2 基板
3 保持体
4 受光素子
5 光学素子
5a 回折構造
5b 階段格子
6 ケース
7 発光素子ユニット
7a 発光素子
7b レンズ
8 コネクタ
BM 胴型
BS ベース
E1 第1の縁部
E1p 第1の縁部の端部
E2 第2の縁部
E2p 第2の縁部の端部
E3 切削部
EP 逃げ面
HD 保持部
LM 下型
MS 微細階段状構造
OP1 転写光学面
OP2 転写光学面
P11〜P14 第1の面
P21〜P24 第2の面
RS 回転機構
RT 回転テーブル
SP すくい面
T 切削工具
UM 上型
WK ワーク
XS X軸ステージ
YS Y軸ステージ
ZS Z軸ステージ

Claims (20)

  1. すくい面が、直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、 前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、すくなくとも一部に直線部を含む、被切削物を切削可能な切削部と、を含む切削工具であって、
    前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角である事を特徴とする切削工具。
  2. 前記第1の縁部と前記切削部とのなす角度は、75度以上90度未満であることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記切削部の長さは100μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削工具。
  4. 前記第1の縁部及び前記第2の縁部のすくなくとも一方には、前記第1切削部と共に被切削部を切削可能に処理された部分を有する事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の切削工具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具を用いて、被切削物をフライカット加工により加工することを特徴とする加工方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具を用いて、被切削物をシェービング加工により加工することを特徴とする加工方法。
  7. 前記切削工具の前記第1縁部と前記第2縁部との間の距離は、前記切削部から前記切削工具の長さ方向に離れるに従って幅狭となるテーパー状に構成されており、そのテーパー角度θは0°<θ≦0.5°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項6記載の加工方法。
  8. 被切削物である光学素子成形用金型材料に微細な幅を有する溝を、切削工具を複数回走査することで形成する加工方法であって、
    前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成されたものであり、
    前記複数回走査のうち、第1走査と、それに続く第2走査との間で走査方向に対して交差する方向に、前記切削部の幅よりも短いシフト量だけ前記切削工具と被加工物とを相対的にシフトさせることを特徴とする加工方法。
  9. 前記シフト量は、前記第1の縁部の端部と前記第2の縁部の端部との間の距離の5〜35%であることを特徴とする請求項8に記載の加工方法。
  10. 前記シフトは、切削加工しようとする前記第1の面に沿って行われることを特徴とする請求項8又は9に記載の加工方法。
  11. 前記シフトは、走査される前記切削工具における前記切削部の直線部が延在する方向に沿って行われることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の加工方法。
  12. 回転軸を中心に回転駆動する工具取り付け部と、前記工具取り付け部に取り付けられた切削工具とを有し、前記工具取り付け部の回転駆動による切削工具の回転走査により被加工物を加工する加工装置において、
    前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成したものであり、
    前記切削工具は、すくい面が前記回転軸線を含む少なくとも一つの面に対して回転方向前方に傾いて取り付けられていることを特徴とする加工装置。
  13. 回転軸を中心に回転駆動する工具取り付け部と、前記工具取り付け部に取り付けられた切削工具とを有し、前記工具取り付け部の回転駆動による切削工具の回転走査により被加工物を加工する加工装置において、
    前記切削工具は、すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部に直線部を含む切削部とを含むと共に、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角に形成したものであり、
    前記切削工具は、すくい面が前記回転軸線を含む少なくとも一つの面と平行に取り付けられていることを特徴とする加工装置。
  14. 前記切削工具は、0°<θ≦30°の逃げ角θを有することを特徴とする請求項13に記載の加工装置。
  15. すくい面が直線状の第1の縁部と、直線状の第2の縁部と、前記第1及び第2の縁部をそれぞれ連結し、少なくとも一部が直線部で形成された切削部を含む切削部とを含み、前記切削部と前記第1の縁部とのなす角は鋭角である一方、前記切削部と前記第2の縁部とのなす角は鈍角である切削工具を、軸線を中心に回転走査させて被切削物の切削加工を行う加工方法であって、
    前記切削工具を、前記回転軸線を含む任意の面と、前記すくい面とが所定角度傾いた状態で加工することを特徴とする加工方法。
  16. 前記切削工具は、0°<θ≦30°の逃げ角θを有することを特徴とする請求項15に記載の加工方法。
  17. 光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具により切削されていることを特徴とする光学素子成型用金型。
  18. 光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項5〜11のいずれかに記載の加工方法により加工して形成されることを特徴とする光学素子成型用金型。
  19. 光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項12〜14のいずれかに記載の加工装置により加工して形成されることを特徴とする光学素子成型用金型。
  20. 光軸に対して交差する複数の第1の面と、前記第1の面同士を連結する第2の面とからなる微細階段状構造を有する光学素子成形用金型であって、前記微細階段状構造は請求項15又は16に記載の加工方法により加工して形成されることを特徴とする光学素子成型用金型。


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