JP2007026532A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Hirotoshi Fukuda
浩敏 福田
Junichi Iida
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Abstract

【課題】
光ディスク装置において、リミットスイッチを用いず、かつ、光ディスクが装着されていない状態でもディスク最内周側位置の位置情報が得られる技術を提供する。
【解決手段】
光ピックアップが光ディスクの最内周位置に移動したことを、該光ピックアップ内の対物レンズを制御するアクチュエータコイルの起電力から検出し、該検出結果に基づき、光ピックアップの移動動作を停止させる構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク装置において、光ピックアップの移動位置の検出に係り、特に、該光ピックアップが光ディスクの最内周位置に移動したことを、リミットスイッチを用いずに検出する技術に関する。
本発明に関連した従来技術であって、特許文献に記載された技術としては、例えば、特許第2888225号明細書(特許文献1)、特開2003−281745号公報(特許文献2)及び特開2002−298383号公報(特許文献3)に記載されたものがある。特許第2888225号明細書には、光学ヘッドの対物レンズの相対位置誤差を光学的に検出してレンズ位置誤差信号を出力する構成が記載され、特開2003−281745号公報には、光学ヘッドを光ディスクの内周側に移動させながら、光学ヘッドからレーザ光を照射することにより光ディスクを検出し、光ディスクが検出されると、光学ヘッドから光ディスクに対してレーザ光を照射することにより、光ディスクから絶対時間情報を取得し、該絶対時間情報に基づき、光学ヘッドを光ディスクの初期位置へ移動させるとした技術が記載され、特開2002−298383号公報には、光ディスクに光ピックアップからレーザ光を照射し、その反射光から生成される制御信号に基づき、光ディスクの内周側におけるクランプエリアとデータエリアとの境界を検出し、光ピックアップをホーム位置に移動させるとした技術が記載されている。
特許第2888225号明細書 特開2003−281745号公報 特開2002−298383号公報
上記従来技術はいずれも、光ディスク装置において、装着された光ディスクに光学ヘッド(光ピックアップ)からレーザ光を照射し、その反射光に基づきディスク最内周側位置の情報を得るものである。このため、光ディスクが装着されていない場合には動作不可能となる。最近の製品ニーズとしては、光ディスクが装着されていない状態においてもディスク最内周側位置の情報が得られ光学ヘッド(光ピックアップ)が該位置に正確に移動可能であることが求められる場合が多いが、上記従来技術ではこれに対応できない。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、光ディスク装置において、ディスク最内周側の位置規制用のリミットスイッチを用いない低コストな構成下で、光ディスクが装着されていない状態でもディスク最内周側位置の位置情報が得られ光ピックアップを該位置に正確に移動させることができるようにすることである。
本発明の目的は、かかる課題点を解決し、光ディスク装置において、低コスト化と併せ、使い勝手性を向上させ得る技術を提供することにある。
上記課題点を解決するために、本発明では、光ディスク装置において、光ピックアップが光ディスクの最内周位置に移動したことを、該光ピックアップ内の対物レンズを制御するアクチュエータコイルの起電力から検出し、該検出結果に基づき、光ピックアップの移動動作を停止させる構成とする。
本発明によれば、光ディスク装置において、低コスト化と併せ、使い勝手性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を用いて説明する。
図1〜図2は、本発明の実施形態の説明図である。図1は、本発明の実施形態としての光ディスク装置の構成例図、図2は、図1の光ディスク装置におけるアクチュエータコイルの起電力波形の説明図である。
図1において、1010は光ディスク、1020は,光ディスク1010を回転駆動するディスクモータ、1030は光ピックアップ、1040は、光ピックアップ1030内に搭載された対物レンズ、1070は、リードスクリュー部材(図示なし)を回転駆動し、光ピックアップ1030を光ディスク1の略半径方向に移動させるスライドモータ、1050は、対物レンズ1040の姿勢や位置をトラッキング制御信号に従って変えるトラッキングアクチュエータ、1060は、対物レンズ1040の姿勢や位置をフォーカス制御信号に従って変えるフォーカスアクチュエータ、1110は、装置全体を制御する制御手段としてのマイコン、1090は、光ピックアップ1030から出力される再生信号を、RF信号や、トラッキング誤差信号や、フォーカス誤差信号として信号処理したり、また、記録信号を生成処理したりするための信号処理回路、1100は、トラッキングアクチュエータ1050やフォーカスアクチュエータ1060を駆動するためのアクチュエータ駆動信号の生成や、ディスクモータ1020やスライドモータ1070を駆動するためのモータ駆動信号の生成を行い、それぞれを出力するドライブ回路、1080は、光ディスク1010の最内周位置に対応した位置に配され、光ピックアップ1030に当接して該光ピックアップ1030のディスク内周方向への移動を停止させるストッパ部材としての内周ストッパである。トラッキングアクチュエータ1050、フォーカスアクチュエータ1060はそれぞれ、上記対物レンズ1040に結合された各アクチュエータコイル(トラッキングアクチュエータ1050ではトラッキングアクチュエータコイル、フォーカスアクチュエータ1060ではフォーカスアクチュエータコイル)を備え、該各アクチュエータコイルがマグネット(図示なし)による磁界内に可動状態で配されている。1120は、トラッキングアクチュエータ1050に接続され、そのアクチュエータコイルすなわちトラッキングアクチュエータコイルの起電力(電圧)を検知し、該起電力から、上記光ピックアップ1030が光ディスク1010の最内周位置に移動し内周ストッパ1080に衝突したときの対物レンズ1040の振動または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体の振動を、該アクチュエータコイルの振動として検出する検出手段としての振動検出器である。振動検出器1120は、上記起電力の波形、またはその発生の順番(例えば光ピックアップ1030が移動動作を開始後2回目に発生した起電力(1回目に発生する起電力は移動開始の起動時)か否か)から上記振動を検出する。
上記構成において、光ディスク装置が記録または再生動作を開始するとき、光ディスク1010の装着の有無に拘わらず、マイコン1110は、該当する制御信号によりドライブ回路1100を作動させる。該ドライブ回路1100はスライドモータ1070駆動用の駆動信号を生成して出力しスライドモータ1070を回転させる。スライドモータ1070は、光ピックアップ移動・案内機構(図示なし)のリードスクリュー部材(図示なし)を所定方向に回転させ、光ピックアップ1030を光ディスク1010の最内周位置側に向けて移動させる(ピックアップリターン)。光ピックアップ1030は、該最内周位置で内周ストッパ1080に衝突し、移動速度がゼロになるとともに、衝突の衝撃力で、アクチュエータコイル(トラッキングアクチュエータコイル及びフォーカスアクチュエータコイル)が対物レンズ1040とともに振動する。該振動により、磁界内にある該アクチュエータコイルには鎖交磁束数の変化が生じ、該変化に対応した起電力(電圧)が発生する。
振動検出器1120は、上記起電力の波形またはその発生の順番から、光ディスクの最内周位置における対物レンズ1040の振動または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体の振動を、該アクチュエータコイルの振動として検出し、該検出結果の信号をマイコン1110側に向けて出力する。マイコン1110は、上記検出結果の信号に基づき、上記振動が発生した位置が光ディスクの最内周位置であると認識し、制御信号によりドライブ回路1100を制御し、スライドモータ1070の回転を停止させる。スライドモータ1070の回転停止により、光ピックアップ1030は光ディスク1010の最内周位置で移動を停止し、装置は記録または再生動作が可能な状態となる。かかる一連の装置動作は、光ディスク1010が装着されている場合も、装着されていない場合も行われる。光ディスク1010が装着されていない場合は、上記動作後に光ディスク1010が装着されることで記録または再生動作が可能となる。振動検出器1120では、フォーカスアクチュエータコイルの起電力から、光ディスクの最内周位置における対物レンズ1040の振動または該レンズに結合されたアクチュエータコイルの振動を検出するようにしてもよいし、または、トラッキングアクチュエータコイルの起電力とフォーカスアクチュエータコイルの起電力との双方を用いて、上記振動を検出するようにしてもよい。
以下、説明中で用いる図1の光ディスク装置の構成要素には、図1の場合と同じ符号を付して用いるとする。
図2は、図1の光ディスク装置におけるアクチュエータコイルの起電力波形の説明図である。(a)は、光ピックアップ1030の移動速度の変化を示し、(b)は、アクチュエータコイルに発生する起電力を示す。
光ピックアップ1030が、光ディスク1010の最内周位置側に向けて移動する(ピックアップリターン)とき、まず、移動開始の起動時には、光ピックアップ1030には該起動により機械的な振動が発生し、搭載された対物レンズ1040または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体も振動する。該振動は、光ピックアップ1030の起動時の速度立ち上がりの変化に対応した振動であり、アクチュエータコイルの、マグネット磁界による鎖交磁束数の変化も該振動に対応したものとなり、結果としてアクチュエータコイルには、該鎖交磁束の変化に対応した起電力(以下、起電力Aという)を発生する。光ピックアップ1030がさらに移動し、光ディスク1010の最内周位置で内周ストッパ1080に衝突すると、移動速度は瞬時にゼロになるとともに、衝突の衝撃力で、対物レンズ1040または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体も振動する。該振動により、磁界内にある該アクチュエータコイルには、上記起動時の場合と同様、マグネット磁界による鎖交磁束数の変化が生じ、該変化に対応した起電力(以下、起電力Bという)が発生する。
上記において、起電力Aは、光ピックアップ1030が移動動作を開始するときの発生起電力であって移動動作において1回目に発生する起電力であり、起電力Bは、光ピックアップ1030が移動動作を開始後、内周ストッパ1080に衝突して移動動作を停止するときに発生する起電力であって、移動動作において2回目に発生する起電力である。また、光ピックアップ1030の内周ストッパ1080に対する衝突による振動は、起動時の振動よりも、振幅が大きくかつ速度変化が大きい。このため起電力Bは、図示のように、起電力Aよりも振幅の大きいかつ減衰時間の長い波形となる。振動検出器1120は、上記起電力の発生の順番またはその波形から、光ディスク1010の最内周位置における対物レンズ1040の振動または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体の振動を、該アクチュエータコイルの振動として検出し、該検出結果の信号をマイコン1110側に向けて出力する。すなわち、起電力の発生の順番に基づき振動検出を行う場合は、2回目の起電力または最後に発生する起電力である起電力Bが、光ディスク1010の最内周位置における対物レンズ1040の振動または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体の振動であるとし、起電力波形から振動検出を行う場合は、振幅の大きいまたは減衰時間の長い波形の起電力である起電力Bが、光ディスク1010の最内周位置における対物レンズ1040の振動または該対物レンズ1040とアクチュエータコイルの結合体の振動であるとする。
上記実施形態の構成によれば、リミットスイッチを用いずに、また、光ディスク1010が装着されていない状態においても、光ディスク1010の最内周位置の検出が可能となり、使い勝手性を向上させることができる。また、アクチュエータコイルを利用する構成であるため、新たな部品を設ける必要がなく、組立て作業性の向上なども可能で、一層の低コスト化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、光ディスク1010の最内周位置の検出に、トラッキングアクチュエータ、フォーカスアクチュエータのいずれか一方または両方を用いるとしたが、その他、チルトアクチュエータを用いる構成としてもよい。
本発明の実施形態としての光ディスク装置の構成例図である。 図1の光ディスク装置のアクチュエータコイルにおける起電力の説明図である。
符号の説明
1010…光ディスク、
1020…ディスクモータ、
1030…光ピックアップ、
1040…対物レンズ、
1050…トラッキングアクチュエータ、
1060…フォーカスアクチュエータ、
1070…スライドモータ、
1080…内周ストッパ、
1090…信号処理回路、
1100…ドライブ回路、
1110…マイコン、
1120…振動検出器。

Claims (3)

  1. 光ピックアップを用いて光ディスクに対し情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
    上記光ピックアップが上記光ディスクの最内周位置に移動したことを、該光ピックアップ内の対物レンズを制御するアクチュエータコイルの起電力から検出し、該検出結果に基づき、該光ピックアップの移動動作を停止させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 光ピックアップを用いて光ディスクに対し情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
    記録または再生動作の開始時、上記光ピックアップを光ディスクの最内周位置側に移動させるスライドモータと、
    上記光ピックアップが光ディスクの最内周位置に移動しストッパ部材に衝突したときの対物レンズの振動または該対物レンズを制御するアクチュエータコイルの振動を、該アクチュエータコイルの起電力から検出する検出手段と、
    上記検出手段の出力信号に基づき、上記スライドモータの駆動を停止させるための制御信号を形成する制御手段と、
    を備え、対物レンズの振動に基づき光ディスクの最内周位置を検知し、スライドモータの駆動を停止させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 上記検出手段は、上記起電力の波形または発生順番から光ディスクの最内周位置における対物レンズの振動またはアクチュエータコイルの振動を検出する構成である請求項2に記載の光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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