JP2007023981A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転状態における潤滑油の筒内油潤滑率を最適化して圧縮効率を向上させたスクロール圧縮機を提供すること。
【解決手段】段付形状のスクロール圧縮機において、スクロール圧縮機内に吸入されて冷媒とともに循環する潤滑油の筒内油循環率を、1%以上でかつ10%以下の範囲内に設定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置や冷凍装置等に適用されるスクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを渦巻き状の壁体どうしを組み合わせて配置し、固定スクロールに対し旋回スクロールを公転旋回運動させることで壁体間に形成される圧縮室の容積を漸次減少させて該圧縮室内の流体の圧縮を行うものである。このようなスクロール圧縮機においては、圧縮機自体を大型化することなく圧縮比を高めて圧縮能力の向上が可能となるため、スクロール部材に段付形状を採用したものが実用化されている。このようなスクロール圧縮機においては、スクロール間の気密性を向上させて圧縮性能を向上させるため、段差部において段違いの上縁間を繋ぐ連結縁に沿ってチップシールを設けるとともに、連結縁からチップシールが離脱するのを防止した機構を備えたものが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開2002−303281号公報
ところで、上述したスクロール部材の段付部においては、旋回スクロールの旋回動作を許容するため、固定スクロール側と旋回スクロール側との間に微小な隙間が形成されている。従って、圧縮過程の進行により圧縮室の容積が漸次減少すると、高圧側から低圧側へ微小な隙間を通って圧縮ガスの漏出が生じることとなるので、段付部に形成される微小な隙間はスクロール圧縮機の圧縮効率を低下させる要因となっていた。特に、近年の高圧冷媒(たとえば、R410AやCO
等)を使用する場合には、低圧側と高圧側との圧力差が増大するので、圧縮ガスの漏出に起因する効率低下はより顕著になる。
このような背景から、スクロール圧縮機の運転時に圧縮機内に吸入されて循環する潤滑油の油膜により段付部の微小な隙間をシールし、圧縮ガスの漏出を低減して圧縮効率を向上させることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運転状態における潤滑油の筒内油潤滑率を最適化して圧縮効率を向上させたスクロール圧縮機を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るスクロール圧縮機は、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備え、前記固定スクロールと旋回スクロールの少なくともいずれか一方の端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールのいずれか他方の壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付形状とされたスクロール圧縮機において、圧縮機内に吸入されて冷媒とともに循環する潤滑油の筒内油循環率を、1%以上でかつ10%以下の範囲内に設定したことを特徴とするものである。
このようなスクロール圧縮機によれば、圧縮機内に吸入されて冷媒とともに循環する潤滑油の筒内油循環率を、1%以上でかつ10%以下の範囲内に設定したので、段差部の微小隙間に油膜を形成してシールするのに十分な潤滑油を確保することができる。
上記のスクロール圧縮機においては、前記潤滑油が前記段差部の近傍へ供給されることが好ましく、これにより、段差部近傍に十分な潤滑油量を確保して微小隙間のシールに有効な油膜を形成することができる。
上記のスクロール圧縮機においては、前記旋回スクロール及び前記固定スクロールを横型とした場合、前記潤滑油が重力方向上方の段差部近傍へ供給されることが好ましく、これにより、潤滑油を重力により下方へ落下させて供給することができる。
上述した本発明によれば、潤滑油の筒内油循環率を1%以上でかつ10%以下の範囲内となるように設定したので、段差部の微小隙間に油膜を形成してシールするのに十分な潤滑油を確保し、段差部の微小隙間のシール性を向上させることができる。この結果、段差部の微小隙間から漏出する圧縮ガス量が減少し、段付形状としたスクロール圧縮機の圧縮効率が向上するという顕著な効果が得られる。
以下、本発明に係るスクロール圧縮機の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図3はスクロール圧縮機CPの構成例を示す断面図であり、図中の符号1は密閉状態のハウジング、2はハウジング1内を高圧室HRと低圧室LRとに分離するディスチャージカバー、5はフレーム、6は吸入管、7は吐出管、8はモータ、9は回転シャフト、10は自転阻止機構である。そして、符号12は固定スクロール、13は固定スクロール12に噛み合う旋回スクロールである。
固定スクロール12は、図4(a)に示すように、端板12aの一側面に渦巻き状の壁体12bが立設された構成となっている。旋回スクロール13は、図4(b)に示すように、固定スクロール12と同様に端板13aの一側面に渦巻き状の壁体13bが立設された構成となっており、特に壁体13bは固定スクロール12側の壁体12bと実質的に同一形状をなしている。旋回スクロール13は固定スクロール12に対して相互に公転旋回半径だけ偏心しかつ180度だけ位相をずらした状態で、壁体12b,13bどうしを噛み合わせて組み付けられている。
この場合、旋回スクロール13は、モータ8で駆動される回転シャフト9の上端に設けられて旋回運動する偏心ピン9a及び自転阻止機構10の作用により、固定スクロール12に対して公転旋回運動を行うようになっている。一方、固定スクロール12は、ハウジング1に固定されており、端板12aの背面中央には圧縮された流体の吐出ポート11が設けられている。
固定スクロール12の端板12aには、壁体12bが立設された一側面に、壁体12bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部42を備えている。旋回スクロール13側の端板13aも固定スクロール12の端板12aと同様に、壁体13bが立設された一側面に、壁体13bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部43を備えている。各段差部42,43は、それぞれ壁体12b、壁体13bの渦巻中心を基準として、たとえば各壁体12b、13bの外終端(吸入側)から内終端(吐出側)へπ(rad) 進んだ位置に設けられている。
端板12aの底面は、段差部42が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面12fと外終端よりに設けられた底の深い底面12gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面12f,12g間には、段差部42を構成し、前記底面12f,12gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面12hが存在している。
端板13aの底面も上述した端板12aと同様に、段差部43が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面13fと外終端よりに設けられた底の深い底面13gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面13f,13g間には、段差部43を構成し、前記底面13f,13gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面13hが存在している。
また、固定スクロール12側の壁体12bは、旋回スクロール13の段差部43に対応し、その渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付形状となっている。旋回スクロール13側の壁体13bも壁体12bと同様に、固定スクロール12の段差部42に対応し、渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付形状となっている。
具体的には、壁体12bの上縁は、中心部寄りに設けられた低位の上縁12cと外終端寄りに設けられた高位の上縁12dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁12c,12d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁12eが存在している。壁体13bの上縁も上述した壁体12bと同様に、中心部寄りに設けられた低位の上縁13cと外終端寄りに設けられた高位の上縁13dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁13c,13d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁13eが存在している。
連結縁12eは、壁体12bを旋回スクロール13の方向から見ると壁体12bの内外両側面に滑らかに連続し壁体12bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしており、連結縁13eも連結縁12eと同様に、壁体13bの内外両側面に滑らかに連続し壁体13bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしている。
また、連結壁面12hは、端板12aを旋回軸方向から見ると旋回スクロールの旋回に伴って連結縁13eが描く包絡線に一致する円弧をなしており、連結壁面13hも連結壁面12hと同様に、連結縁12eが描く包絡線に一致する円弧をなしている。
固定スクロール12の壁体12bには、上縁12c,12dに連結縁12eの近傍で二つに分断されたチップシール14a,14bが設けられている。同様に、旋回スクロール13の壁体13bには、上縁13c,13dに連結縁13eの近傍で二つに分断されたチップシール15a,15bが設けられている。これらのチップシールは、旋回スクロール12と固定スクロール13との間において、上縁(歯先)と底面(歯底)との間に形成されるチップシール隙間をシールすることにより、圧縮したガス流体の漏れを最小限に抑えるものである。
すなわち、固定スクロール12に旋回スクロール13を組み付けると、低位の上縁13cに設けたチップシール15bが底の浅い底面12fに当接し、高位の上縁13dに設けたチップシール15aが底の深い底面12gに当接することとなる。同時に、低位の上縁12cに設けたチップシール14aが底の浅い底面13fに当接し、高位の上縁12dに設けたチップシール14bが底の深い底面13gに当接することとなる。この結果、両スクロール12,13間には、互いに向かい合う端板12a,13aと壁体12b,13bとに区画されて圧縮室Cが形成される。なお、図4においては、固定スクロール12の段付形状を示すため、固定スクロール12の上下を逆にして図示されている。
図5は、固定スクロール12と旋回スクロール13とが組み合わされて圧縮室Cを形成し、圧縮を開始する状態を示している。この圧縮開始状態では、壁体12bの外終端が壁体13bの外側面に当接するとともに、壁体13bの外終端が壁体12bの外側面に当接し、端板12a,13a、壁体12b,13b間に圧縮する流体が封入され、スクロール圧縮機構の中心を挟んで正対した位置に、最大容積の圧縮室Cが二つ形成される。この時点では、連結縁12eと連結壁面13h、連結縁13eと連結壁面12hは摺接しているが、旋回スクロール12の旋回動作により直後に離間する。
上述した段付形状のスクロール圧縮機CPにおいては、スクロール圧縮機CP内に吸入されて冷媒とともに循環する潤滑油の筒内油循環率(以下、「OC%」ともいう)が、1%以上でかつ10%以下の範囲内となるように設定されている。この潤滑油は、スクロール圧縮機CP内の各摺動部等に供給されて潤滑を行うものであり、少なくとも一部はミスト状となってガス冷媒とともに圧縮される。このため、ミスト状の潤滑油はガス冷媒とともにスクロール圧縮機構から流出するが、この潤滑油を回収するため、たとえば図2に示す冷媒回路50中には油分離器51が設けられている。
そして、上述した筒内油潤滑率で潤滑油を供給すると、従来より潤滑油が多いオイルリッチの状態となるため、段差部42,43の微小隙間にシール性に優れた良好な油膜が形成される。このため、微小隙間が油膜にシールされ、圧縮された高圧ガスが段差部43,43から漏出することに起因するスクロール圧縮機CPの効率低下を防止できる。
図1は、筒内油循環率(%)を変化させた場合、スクロール圧縮機CPの効率がどのように変化するかを示した実験結果のグラフである。このグラフには、横軸を筒内油循環率として縦軸に効率比が示されており、効率比が1以上に大きくなった場合は効率が向上したことを意味している。なお、この場合の効率比は、段付形状を採用しない従来の同容量スクロール圧縮機の効率を基準(分母)とし、各実験結果毎の効率を分子として算出した値である。
この実験結果を見ると、筒内油循環率が1%から10%の範囲内にあれば効率比が1以上となっている。具体的に説明すると、筒内油循環率が1%から約3.5%程度までの範囲においては、筒内油潤滑率の上昇と共に効率比も上昇するが、筒内油潤滑率を約3.5%以上の高率に上昇させると効率比は低下する傾向となり、10%の段階で効率比は1に戻る。従って、筒内油循環率の最適使用範囲については、1%以上でかつ10%以下の範囲内に設定することが好ましく、さらに、循環量を最小として効率を向上させることができるより好ましい筒内油循環率は、1%以上でかつ3.5%以下の範囲内となる。
図2(a)に示す冷凍サイクルの冷媒回路図において、図中の符号51は油分離器、52は凝縮器、53は絞り機構、54は蒸発器であり、スクロール圧縮機CPから吐出された高温高圧のガス冷媒が冷媒配管55を通って循環し、凝縮及び気化による状態変化を繰り返すように構成されている。なお、図中の符号60は、油分離器51からスクロール圧縮機CPへ戻す潤滑油量を調整するため、潤滑油供給管56に設けられた流量調整装置である。
この冷媒回路50では、凝縮器52に供給されたガス冷媒が周囲の空気等と熱交換して放熱し、蒸発器54に供給された液冷媒が周囲の空気等と熱交換して吸熱する。
このような冷媒回路50において、油分離器51は、スクロール圧縮機CPの吐出側近傍でかつ凝縮器52の上流となる位置に設置された別体の外付け型とされる。このような外付け型の油分離器51の他にも、たとえば図2(b)に示す冷媒回路50Aのように、スクロール圧縮機CP内の吐出側流路に組み込んで一体に設けられた内蔵型の油分離器51Aがある。
上述した油分離器51,51Aは、スクロール圧縮機CPが吐出するガス冷媒からミスト状の潤滑油を分離させて貯蔵し、図示しない潤滑油ポンプ機構等によりスクロール圧縮機CPの適所に、たとえば流量調整装置60で制御される必要量を供給する。
潤滑油の好適な供給先として、図2(a)に示す外付け型の油分離器51においては、たとえばスクロール圧縮機CPのハウジング1内または冷媒配管55の吸入管(圧縮機上流の低圧配管)がある。この場合、油分離器51とスクロール圧縮機CPのハウジング51との間が潤滑油供給管56で連結され、また、油分離器51と吸入管との間が潤滑油供給管56′で連結されている。これに対して、図2(b)に示す内蔵型の油分離器51Aにおいては、ハウジング1内部の適所に直接供給するだけでなく、潤滑油供給通路57等を介して、締切後のスクロール圧縮機構へ直接供給することが好ましい。特に、段差部42,43の近傍に潤滑油を供給することにより、微小隙間付近に豊富な潤滑油量を確保することができるので、シール性に優れた良好な油膜を確実に形成することができる。
ここで、段差部42,43の近傍へ潤滑油を供給する具体例を図6に基づいて簡単に説明する。図示の例では、固定スクロール12の壁体12b内に潤滑油供給通路57を形成し、段差部近傍に潤滑油を供給する。この場合、潤滑油供給通路57は、連結縁12e及びこの連結縁12eに連なる低位の上縁12cに開口する出口穴58に連通し、両方の出口穴58から潤滑油を流出させる。なお、図中の符号59は、潤滑油を保持する微小溝である。
このように構成すれば、段差部を形成し、しかもチップシール14a,14bのない部分に潤滑油を供給して微小隙間に油膜を形成できるので、圧縮ガスの漏洩を防止して効率を向上させることができる。
また、横型のスクロール圧縮機CPの場合、段差部42,43のうち重力方向の上方側となる一方の段差部近傍へ潤滑油を供給すれば、下方側となる他方の段差部については、重力で落下した潤滑油により十分な潤滑油量を確保することができる。従って、上下両方の段差部において微小隙間をシールするのに有効な油膜を効率よく形成でき、この油膜により漏洩を防止してスクロール圧縮機CPの効率を向上させることができる。
ところで、上述した筒内油循環率は、たとえば以下に説明する流量調整装置60を用いた潤滑油の流量制御により設定すればよい。
流量調整装置60は、図2(a)に示すように、冷媒を圧縮して吐出するスクロール圧縮機CPと、スクロール圧縮機CPから吐出された冷媒に含まれるミスト状の潤滑油を分離する油分離器51との間に配置される。この流量調整装置60は、冷媒循環量パラメータが大きくなるにしたがって、油分離器51からスクロール圧縮機CPへ戻す潤滑油の流量を増加させる機能を有している。なお、冷媒循環量パラメータは、スクロール圧縮機CPの回転数と、スクロール圧縮機CPの入口における冷媒の圧力との積で表される制御値である。
ここで、潤滑油の流量は、単位時間あたりにスクロール圧縮機CPに戻る潤滑油の量、または所定の時間内にスクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量のことである。潤滑油が連続して流れる場合、スクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量の大小は、単位時間あたりにスクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量で比較しても、所定の時間内にスクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量で比較してもよい。
一方、たとえば潤滑油流路に設けた開閉弁(不図示)を用い、所定の時間内における開弁時間を変更することにより、所定の時間内にスクロール圧縮機CPへ戻る平均的な潤滑油の量を変更する場合には、潤滑油の流れは断続的になる。このような場合、スクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量の大小は、単位時間あたりにスクロール圧縮機CPへ戻る量で比較するよりも、所定の時間内にスクロール圧縮機CPへ戻る潤滑油の量で比較する方が適切である。
上述した本発明のスクロール圧縮機CPによれば、潤滑油の筒内油循環率(OC%)を1%以上でかつ10%以下の範囲内となるように設定したので、段差部42,43の微小隙間に油膜を形成してシールするのに十分な量の潤滑油を確保し、段差部42,43の微小隙間のシール性を向上させることができる。この結果、段差部42,43の微小隙間から漏出する圧縮ガス量が減少し、段付形状としたスクロール圧縮機CPの圧縮効率を向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば段付形状のスクロール圧縮機構を有する圧縮機であれば、横型や縦型及び密閉型や開放型にも適用可能になるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係るスクロール圧縮機の一実施形態として、筒内油循環率(%)を変化させた場合、スクロール圧縮機の効率がどのように変化するかを示した実験結果のグラフである。 本発明のスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクルの回路図であり、(a)は外付け型の油分離器を備えた構成例を示し、(b)は内蔵型の油分離器を備えた構成例を示している。 本発明に係るスクロール圧縮機の構成例を示す部分断面図である。 本発明に係るスクロール圧縮機について、(a)は固定スクロールを上下逆向きにして構成例を示す斜視図、(b)は旋回スクロールの構成例を示す斜視図である。 固定スクロールと旋回スクロールとが組み合わされて圧縮室を形成し、圧縮を開始する状態を示す断面図である。 本発明に係る段付部近傍に潤滑油を供給する場合の構成例を示す要部斜視図である。
符号の説明
1 ハウジング
11 吐出ポート
12 固定スクロール
12a,13a 端板
12b,13b 壁体
12c,12d,13c,13d 上縁(歯先)
12e,13e 連結縁(歯先)
12f,12g,13f,13g 底面(歯底)
12h,13h 連結壁面(歯底)
13 旋回スクロール
42,43 段差部
51,51A 油分離器
CP スクロール圧縮機
C 圧縮室

Claims (3)

  1. 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備え、前記固定スクロールと旋回スクロールの少なくともいずれか一方の端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールのいずれか他方の壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付形状とされたスクロール圧縮機において、
    圧縮機内に吸入されて冷媒とともに循環する潤滑油の筒内油循環率を、1%以上でかつ10%以下の範囲内に設定したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記潤滑油が前記段差部の近傍へ供給されることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記旋回スクロール及び前記固定スクロールを横型とした場合、前記潤滑油が重力方向上方の段差部近傍へ供給されることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。
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