JP2006220117A - スクロール型圧縮機および空気調和装置 - Google Patents

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Yasuhiro Wada
康弘 和田
Takayuki Kuwabara
孝幸 桑原
Katsuhiro Fujita
勝博 藤田
Masamitsu Takeuchi
真実 竹内
Motoki Mizushima
基紀 水島
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Abstract

【課題】オイルセパレータで分離した油を効果的に吸入側のメカ部に戻すこと。
【解決手段】固定スクロール3に油貯留部9と連通する油戻し通路13を設けるとともに、旋回スクロール4の端板に油供給通路22を設ける。この油供給通路22を旋回スクロール4の一旋回運動中に油戻し通路13と連通させることにより、一旋回運動においてメカ部に対して直接的に油を供給できる期間を増加させることができ、効率的にメカ部まで油を戻すことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、スクロール型圧縮機および空気調和装置に関するものであり、特にスクロール型圧縮機における油戻し構造に関する。
圧縮室から吐出された冷媒をオイルセパレータで分離し、分離した油を固定スクロール内に設けられた油戻し通路を用いて吸入側の軸受やオルダムリンク等の駆動部(以下メカ部という)へ戻し、これらを潤滑する油戻し構造が知られている(例えば特許文献1)。
特開2002−39067号公報
しかしながら、このスクロール型圧縮機においては、その旋回運動中、固定スクロールと旋回スクロールとが噛み合っているため、固定スクロールに設けられた油戻し用の噴出孔が旋回スクロールの端板によって塞がれている期間が存在する。よって、噴出孔が油を供給するメカ部に開口している期間が短く、効率的に油を戻すことができなかった。また、油戻し通路から吸入側へ油を吹き出す際、油戻し通路と軸受等との間には旋回スクロールの端板幅だけ距離があるため、吐出後の油が飛散し、効率良くメカ部に油を供給することができなかった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、油を吐出側からメカ部に効率良く戻すことができるスクロール型圧縮機および空気調和装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るスクロール型圧縮機は、圧縮した冷媒から分離された油を貯留する油貯留部と、固定スクロールと、前記固定スクロールに設けられ、かつ、前記油貯留部に連通し、前記固定スクロールの前記旋回スクロール側の一端に噴出孔が設けられる油戻し通路と、前記固定スクロールに対して公転運動する途中で、前記噴出孔と連通する油供給通路を有する旋回スクロールと、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、旋回スクロールに油供給通路を設け、この油供給通路を旋回運動中に油戻し通路と連通させることにより、一旋回運動における直接的に油を供給できる期間(連通可能時間)を増加させることができ、効率的にメカ部まで油を戻すことができる。
次の発明に係るスクロール型圧縮機は、前記噴出孔の断面積は、前記油戻し通路の断面積よりも大きいことを特徴とする。
この発明によれば、固定スクロールに設けられた噴出孔と、旋回スクロールに設けられた油供給通路との一旋回運動における連通期間を増加させることができる。これにより、軸受やオルダムリンク等のメカ部に効果的に油を供給することができる。
次の発明に係るスクロール型圧縮機は、前記油供給通路の開口部がチップシール上を通過するときには、前記開口部がチップシール上に完全に含まれる状態が存在することを特徴とする。
この発明によれば、旋回運動において油供給通路がチップシールと重なった場合に漏れ隙間が生じることを防止することができる。
次の発明に係るスクロール型圧縮機は、前記旋回スクロールの端板背面であって、うず巻き状ラップが立設されている側と反対側に設けられるスラストプレートに油導入孔を設け、油導入孔の旋回スクロール側における開口部は、前記噴出孔に包含されることを特徴とする。
この発明によれば、油供給通路と油導入孔とが連通しているときには必ず噴出孔とも連通させることができる。よって、油供給通路と油導入孔とが連通している状況においては確実に噴出孔側から油供給通路に保持された油を押し出すことができ、効率よく油導入孔に油を供給することができる。
次の発明に係るスクロール型圧縮機は、前記油供給通路は、前記噴出孔側から前記油導入孔側に向けて鉛直下向きに傾斜していることを特徴とする。
この発明によれば、噴出孔から噴き出されて一旦油供給通路に保持された油が固定スクロール側に流れ落ちることを防止することができる。よって、油導入孔に供給する油の量を確保することができる。
次の発明に係るスクロール型圧縮機は、前記油供給通路は、前記旋回スクロールの端板の一部を切り欠いて構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、一旋回運動における噴出孔の開口期間を長く確保することができ、効率よくメカ部に油を供給することができる。
次の発明に係る空気調和装置は、前記スクロール型圧縮機と、前記スクロール型圧縮機から吐出された冷媒を凝縮液化させるコンデンサと、前記コンデンサで液化された冷媒を減圧及び膨張させて低温低圧の液冷媒とする膨張弁と、前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒と空気とを熱交換させるエバポレータと、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、潤滑の必要なメカ部に効果的に油を戻すことができ、効率の良い空気調和装置を提供することができる。
この発明に係るスクロール型圧縮機および空気調和装置では、旋回スクロールに油供給通路を設け、この油供給通路を旋回運動中に油戻し通路と連通させることにより、一旋回運動において直接的に油を供給できる期間を増加させることができる。その結果、効率的にメカ部まで油を戻すことができる。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
まず、本発明に係るスクロール型圧縮機1を用いた空気調和装置100における冷凍サイクルについて説明する。図1は、本発明のスクロール型圧縮機1を用いた空気調和装置100の冷媒回路図である。スクロール型圧縮機1は、冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒としてコンデンサ200へ送り出す。コンデンサ200は、スクロール型圧縮機1から供給された高温高圧のガス冷媒を外気に放熱することで冷却し、ガス冷媒を凝縮液化させるものである。このコンデンサ200で液化された冷媒は、膨張弁300に送られ、膨張弁300で減圧及び膨張させられることによって低温低圧の液冷媒とされ、エバポレータ400へ供給される。エバポレータ400は、この低温低圧の液冷媒と空気とを熱交換させ、空気を冷却させるものである。さらに、上述のサイクルとは逆向きに冷媒を循環することで、暖房として利用することも可能である。
次に、このスクロール型圧縮機について説明する。図2は、本発明に係るスクロール型圧縮機の全体構成を示す図である。スクロール型圧縮機1は、ハウジング2内に固定された固定スクロール3と、ハウジング2内に公転自在に支承された旋回スクロール4とから構成される圧縮機構部を有している。この圧縮機構部は、ロータMaおよびステータMbにより構成される電動モータMにより駆動されるものであり、電動モータMと圧縮機構部の旋回スクロール4とは、回転軸20を介して互いに連動するよう連結されている。回転軸20の一端はサブベアリング5を介してハウジング2に軸承され、他端はメインベアリング6を介してフレーム7に軸承されている。
上記のようなスクロール型圧縮機1においては、冷媒にミスト状の油が混合しており、この油によりスクロール型圧縮機1の固定スクロール3と旋回スクロール4との摺動部の潤滑が行われる。また、吸入側の軸受やオルダムリンク等のメカ部の潤滑も行われる。ここでメカ部とは、旋回スクロールよりも吸入側に配置される駆動部をいう。より具体的には、オルダムリンク等の自転防止機構や、回転軸を支える軸受をいう。圧縮された冷媒が吐出される吐出側には、圧縮された冷媒と、その冷媒に含まれている油とを分離するオイルセパレータ8が配置されており、オイルセパレータ8で分離された高圧の油は油貯留部9に回収される。
次に固定スクロール3及び旋回スクロール4について説明する。図3は、固定スクロールを示す斜視図であり、図4は、旋回スクロールを示す断面図である。固定スクロール3は、端板10と、この端板に立設されたうず巻状ラップ11とからなる。うず巻き状ラップ11の上縁部には、凹状の溝が形成されており、この溝には圧縮室の機密性を確保する為のシール部材としてチップシール12が嵌め込まれている。
さらに、固定スクロール3には、油貯留部9から吸入側のメカ部へ油を戻す油戻し通路13が設けられている。この油戻し通路13は、固定スクロール3のうず巻状ラップ11の一部に設けられた厚肉部14に形成されており、固定スクロール3の端板10背面からうず巻き状ラップ11の上縁側の端面に貫通している。また、うず巻き状ラップ11の上縁側の端面の開口部には噴出孔15を有する。
また、図2に示すように、この油戻し通路13内部には、戻す油の量を調整するための螺旋ピン31が挿入されている。さらに、油戻し通路13内部であって、油貯留部9側の開口部には、フィルタ30が挿入されて嵌め込まれている。このフィルタ30は、油が油貯留部9から油戻し通路13に流入する際に油に含まれている粉粒等の混入を防ぐため、これらの粉粒等を除去するためのものである。
旋回スクロール4は、端板16と、この端板16の一側面に立設されたうず巻き状ラップ17とからなる。うず巻き状ラップ17の上縁部には、固定スクロール3と同様、凹状の溝が形成されており、この溝には、圧縮室の機密性を確保する為のシール部材としてチップシール12が嵌め込まれている。また、端板16の他側面、すなわちうず巻き状ラップ17が立設されていない面には、ボス18が立設されている。図2に示すように、ボス18内には、ドライブブッシュ19が旋回軸受21を介して回転自在に嵌装されている。また、旋回スクロール4の端板背面であって、うず巻き状ラップが立設されていない側とフレーム7との間には、スラストプレート23が設けられている。
さらに旋回スクロール4の端板16には、油供給通路22が設けられている。この油供給通路22は、固定スクロール3に設けられた油戻し通路13を通過して噴出孔15(図3参照)より噴出された油を、メカ部側まで導くものである。この油供給通路22は、旋回スクロール4の端板16を貫通するように設けられている。具体的には、旋回スクロール4が固定スクロール3と噛み合った状態で公転運動をする際、一旋回のうちに少なくとも一度、固定スクロール3に設けられている噴出孔15及びスラストプレート23に設けられた油導入孔24(図2参照)と連通する位置に設けられる。
この固定スクロール3及び旋回スクロール4は、各うず巻き状ラップ11、17同士の位相を180度ずらし、なおかつ所定の距離だけずらした状態で組み合わせて配置される。旋回スクロール4はモータMと繋がる回転軸20と連結されており、固定スクロール3に対して公転運動し、各うず巻き状ラップ11、17間に形成される複数の圧縮室の容積を次第に減少させることによって圧縮室内の冷媒の圧縮を行うものである。
次に、上記のように形成されたスクロール型圧縮機1における油戻し構造について説明する。図5及び図6は、固定スクロールと旋回スクロールとが噛み合った状態を示す図である。オイルセパレータ8で冷媒と分離され、油貯留部9に溜まった高圧の油は、フィルタ30を通過して油に含まれる粉粒等を除去された後、油戻し通路13に流入する。そして、螺旋ピン31などの圧力調整手段を通過した後、噴出孔15から噴出される。このとき、旋回スクロール4の旋回運動中において、噴出孔15が旋回スクロール4の端板と重なっていない状態のとき、すなわち、図5の状態においては、噴出孔から噴出された油はそのままスラストプレート23に対して供給される。このとき、スラストプレート23に設けられた油導入孔24からフレーム7に設けられている切欠きを経由してフレーム7内にも油が導入されてメカ部へ供給される。
また、噴出孔15と旋回スクロール4の端板16とが重なった状態であって、噴出孔15と油供給通路22と油導入孔24とが全て連通した状態、すなわち図6の状態においては、噴出孔15から噴出した油は油供給通路22内を通過して油導入孔24に供給される。また、旋回運動によって連通状態が解除されたとき、噴出孔15から油供給通路22に噴出された油であって、油導入孔24に供給されなかった分の油は、油供給通路22内に表面張力によって保持される。そして、次の旋回運動により再び噴出孔15および油導入孔22と連通したとき、新たに噴出孔15から噴出される油によって押し出されるように油導入孔24に供給される。なお、油供給通路22の径は、固定スクロール3に設けられているチップシール12の幅よりも小さいことが好ましい。すなわち、油供給通路22の開口部がチップシール12上を通過するときには、開口部がチップシール12上に完全に含まれる状態が存在することが好ましい。これにより、旋回スクロール4が旋回運動する過程において、この油供給通路22を介する半径方向の漏れを抑制できる。
ここで、噴出孔15の断面積は、油戻し通路13の断面積と等しくても良いが、噴出孔15の面積は油戻し通路13の断面積よりも拡大していることが好ましい。すなわち、面取りやざぐり等の加工をすることにより、噴出孔15の面積を油戻し通路13の断面積よりも大きくする。これにより、油の流速を低下させることなく、旋回スクロール4に設けられている油供給通路22との一旋回運動における連通期間(時間)を長く確保することができる。
同様に、油供給通路22の入口及び出口の面積も油供給通路22の断面積よりも拡大していることが好ましい。油供給通路22の断面積は油を保持するための表面張力を確保できる程度に小さくしなければならない。これは、噴出孔15から噴出された油が油供給通路22に流入した後、旋回スクロール4の旋回運動によって噴出孔15と油供給通路22との連通期間が終了(連通状態を解除)したときには、既に油供給通路22に流入した油を油供給通路22内に保持しておくことが望ましいことによる。これにより、一旦油供給通路22内に流入した油を固定スクロール3側に戻すことなく、効率的な油戻しが可能となる。よって、油供給通路22の入口及び出口の面積を油供給通路22の断面積よりも拡大させることにより、油供給通路22の内部においては、油を保持するための表面張力を確保したまま、一旋回運動における噴出孔15及び油導入孔24と、油供給通路22との連通期間を増加させることができる。その結果、噴出孔15から噴き出された油を無駄なく油導入孔24に供給することができ、より効果的にメカ部の潤滑を行うことができる。
また、油供給通路22は、図7に示すように入口22iから出口22oに向けて鉛直下方向に傾斜していることが好ましい。図7は、本発明の実施例1の変形例を示す図である。これにより、噴出孔15から噴き出されて一旦油供給通路22に保持された油が固定スクロール3側に流れ落ちることを防止することができる。よって、油導入孔24に供給する油の量を確保することができる。
次に本発明の第2の実施例について説明する。この実施例は、上記実施例1に係るスクロール型圧縮機と略同一の構成であるが、油戻し通路及び噴出孔が複数設けられている点で異なる。その他の構成は実施例1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付する。なお、次の説明においては、適宜図2を参照されたい。
図8は、本発明の実施例2における固定スクロール3aを示す図である。この固定スクロール3aには、油戻し通路13および噴出孔15が複数設けられている。より詳細には、この油戻し通路13は、共通油戻し通路13dと分岐油戻し通路13a,13b,13cとにより構成される。また分岐油戻し通路13a,13b,13cの旋回スクロール4側開口部にはそれぞれ噴出孔15a,15b,15cが設けられている。
オイルセパレータ8で冷媒と分離され、油貯留部9に溜まった高圧の油は、フィルタ30を通過して油に含まれる粉粒等を除去された後、共通油戻し通路13aに流入する。そして、螺旋ピンを通過した油は、分岐油戻し通路13a,13b,13cに分岐した後、噴出孔15a,15b,15cから噴出される。このとき、旋回スクロール4の旋回運動中において、噴出孔15a,15b,15cのいずれもが旋回スクロール4の端板16と重なっていない状態においては、それぞれの噴出孔15a,15b,15cから噴出された油はそのままスラストプレート23(図2参照)に対して供給される。このとき、スラストプレート23に設けられた油導入孔24からフレーム7内にも油が導入されてメカ部へ供給される。
また、噴出孔15a,15b,15cと旋回スクロール4の端板とが重なった状態であって、噴出孔15aと油供給通路22と油導入孔24とが全て連通した状態においては、噴出孔15aから噴出した油は油供給通路22内を通過して油導入孔24に供給される。そして旋回するにしたがって、次に噴出孔15bと油供給通路22と油導入孔24とが連通し、続いて噴出孔15cと油供給通路22と油導入孔24とが連通する。これにより、噴出孔が一つの場合と比べて、油の噴出時間、すなわち一旋回運動あたりの噴出孔の開口期間を増加させることができるとともに、油供給通路13内での油保持も両立させることができる。
図9及び図10は、本発明の実施例2の変形例を示す図である。本実施例においては、共通油戻し通路13aに分岐油戻し通路13b,13c,13dを設けた構成について説明したが、これに限られるものではなく、図9に示すように、共通油戻し通路を設けずに端板10の端面からうず巻き状ラップ11の上縁側に貫通する複数の油戻し通路13eを設けても良い。さらに、本実施例においては、複数の油戻し通路13b,13c,13dに噴出孔15a,15b,15cをそれぞれ設けた場合について説明したが、複数の油戻し通路に共通の噴出孔を設けても良い。すなわち、図10に示すように、旋回スクロール4側に開口する部分を共通の面取り又はざぐり等で加工することにより、それぞれの油戻し通路13の噴出孔を共通化した噴出孔15fとすることで油戻し通路の噴出孔側での通路内圧力の急激な低下を招くことなく、油供給通路22との連通領域を広く確保することが可能となる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。この実施例は、上記実施例1に係るスクロール型圧縮機と略同一の構成であるが、油供給通路が複数設けられている点について異なる。その他の構成は実施例1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付する。なお、次の説明においては、適宜図2を参照されたい。
図11は、本発明の実施例3に係る旋回スクロール4a示す図である。旋回スクロール4aには、油供給通路22a,22b,22cが複数設けられている。オイルセパレータ8で冷媒と分離され、油貯留部9に溜まった高圧の油は、フィルタ30を通過して油に含まれる粉粒等を除去された後、油戻し通路13に流入する。そして、螺旋ピンを通過した後、噴出孔15から噴出される。このとき、旋回スクロール4aの旋回運動中において、噴出孔が旋回スクロール4aの端板16と重なっていない状態においては、噴出孔15から噴出された油はそのままスラストプレート23に対して供給される。このとき、スラストプレート23に設けられた油導入孔24からフレーム7内にも油が導入されてメカ部へ供給される。
また、噴出孔15と旋回スクロール4の端板16とが重なった状態であって、噴出孔15と油供給通路22aと油導入孔24とが全て連通したとき、噴出孔15から噴出した油は油供給通路22a内を通過して油導入孔24に供給される。そして、旋回スクロール4aが旋回運動すると、次に噴出孔15と油供給通路22bと油導入孔24とが連通し、続いて噴出孔15と油供給通路22cと油導入孔24とが連通する。よって、油供給通路が一つの場合に比べて、噴出孔15及び油導入孔24と連通する期間を一旋回運動において長く確保することができる。これにより、油の供給時間を増加させることができ、より効率的にメカ部の潤滑を行うことができる。油の供給通路を示す図である。
実施例2及び実施例3の説明においては、噴出孔を複数設けた構成と油供給通路を複数設けた構成とについてそれぞれ説明したが、噴出孔及び油供給通路の両方を複数設けても同様の効果を得ることができる。
また、前述したように油供給通路22内には油を保持しておくという観点からは、油供給通路22と導入孔24と連通する期間は常に噴出孔15と連通していることが好適であることから、噴出孔径を導入孔径以上にする構成を採用し、油導入孔24側から噴出孔15を平面的に見たとき、油導入孔24の旋回スクロール4側における開口部は、噴出孔15に包含されていることが好ましい。しかしながら、これに限られるものではなく、圧力調整機構の一部である噴出孔に対して設計的に小径とすることが求められた場合など、加工容易性等を考慮して噴出孔径よりも導入孔径を大きくしても良いし、噴出孔径と導入孔径をともに油供給路径より大きくしても良い。より具体的に説明すると、図12は、油導入孔が噴出孔に包含されない場合を示す図であり、図13は、油導入孔が噴出孔に包含される場合を示す図である。図12に示すように、油導入孔が噴出孔に包含されない場合、旋回スクロール4の旋回運動により、油供給通路22が噴出孔15及び油導入孔24を通過するとき、図12に示す点線の位置では、油導入孔24とのみ連通して噴出孔15とは連通しない期間が生じる。このとき、噴出孔15とは連通していないことから油供給通路に保持された油を押し出すことができない。また、油供給通路22の出入口22i,22oとが連通期間以外に同時に開放される可能性があり、この場合は表面張力によって油供給通路22内に油を保持することが難しく、その結果、油供給通路22が非圧縮容積となって圧縮効率低下を引き起こす恐れがある。一方で、導入孔24の径が大きくなることからメカ部への供給経路を短くすることができるので、損失等の制約においてはメカ部周辺の油供給経路設計の幅が広がり得る。
これに対して、図13のように、油導入孔24が噴出孔15に包含される場合には、油供給通路22と油導入孔24とが連通しているときには必ず噴出孔15とも連通させることができる。よって、油供給通路22と油導入孔24とが連通している期間においては、噴出孔15側から油供給通路22に保持された油を確実に押し出すことができ、効率よく油導入孔24に油を供給することができる。さらに、導入孔径が最小値という制約を受けないので噴出孔径を小さくできるため、連通時以外に油供給通路22の両端が同時に開放されることがないよう必ず一方が端板により閉ざされる構成を採用しやすいので、油供給通路22が非圧縮容積(デッドボリューム)となることを防ぐことが容易になる。
さらに、これまで実施例の説明においては、油供給通路22の構成として旋回スクロール4の端板に貫通するように設けられた穴形状のものについて説明したが、これに限られるものではない。すなわち、旋回スクロール4の端板16に油供給通路として切り欠きを設けても同様の効果を得ることができる。
さらに、噴出孔15を設ける厚肉部14を固定スクロール3の半径方向外側に張り出させ、旋回スクロール4が旋回運動しても干渉しない位置に噴出孔を設けても良い。これにより、圧縮室からの圧縮漏れを防止しつつ、常にメカ部に対して油を噴出することができる。
本発明のスクロール型圧縮機用いた空気調和装置の冷媒回路図である。 本発明のスクロール型圧縮機の全体構成を示す図である。 固定スクロールを示す斜視図である。 旋回スクロールを示す断面図である。 固定スクロールと旋回スクロールとが噛み合った状態を示す図である。 固定スクロールと旋回スクロールとが噛み合った状態を示す図である。 本発明の実施例1の変形例を示す図である。 本発明の実施例2における固定スクロールを示す図である。 本発明の実施例2の変形例を示す図である。 本発明の実施例2の変形例を示す図である。 本発明の実施例3における旋回スクロールを示す図である。 油導入孔の径が噴出孔の径よりも大きい場合を示す図である。 油導入孔の径が噴出孔の径よりも小さい場合を示す図である。
符号の説明
1 スクロール型圧縮機
2 ハウジング
3,3a 固定スクロール
4,4a 旋回スクロール
5 サブベアリング
6 メインベアリング
7 フレーム
8 オイルセパレータ
9 油貯留部
10,16 端板
11,17 うず巻き状ラップ
12 チップシール
13 油戻し通路
13a 共通油戻し通路
13b,13c,13d 分岐油戻し通路
14 厚肉部
15,15a,15b,15c,15d 噴出孔
18 ボス
19 ドライブブッシュ
20 回転軸
21 旋回軸受
22,22a,22b,22c 油供給通路
23 スラストプレート
24 油導入孔
30 フィルタ
31 螺旋ピン
100 空気調和装置
200 コンデンサ
300 膨張弁
400 エバポレータ

Claims (7)

  1. 圧縮した冷媒から分離された油を貯留する油貯留部と、
    固定スクロールと、
    前記固定スクロールに設けられ、かつ、前記油貯留部に連通し、前記固定スクロールの前記旋回スクロール側の一端に噴出孔が設けられる油戻し通路と、
    前記固定スクロールに対して公転運動する途中で、前記噴出孔と連通する油供給通路を有する旋回スクロールと、
    を含むことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記噴出孔の断面積は、前記油戻し通路の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記油供給通路の開口部がチップシール上を通過するときには、前記開口部がチップシール上に完全に含まれる状態が存在することを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記旋回スクロールの端板背面であって、うず巻き状ラップが立設されている側と反対側に設けられるスラストプレートに油導入孔を設け、油導入孔の旋回スクロール側における開口部は、前記噴出孔に包含されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記油供給通路は、前記噴出孔側から前記油導入孔側に向けて鉛直下向きに傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機。
  6. 前記油供給通路は、前記旋回スクロールの端板の一部を切り欠いて構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機と、
    前記スクロール型圧縮機から吐出された冷媒を凝縮液化させるコンデンサと、
    前記コンデンサで液化された冷媒を減圧及び膨張させて低温低圧の液冷媒とする膨張弁と、
    前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒と空気とを熱交換させるエバポレータと、
    を含むことを特徴とする空気調和装置。
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