JP2006037896A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Yoshiyuki Futagami
義幸 二上
Takashi Morimoto
敬 森本
Akira Iwashida
鶸田  晃
Tsutomu Tsujimoto
力 辻本
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Abstract

【課題】近年の冷凍空調機器においては、大容量で多冷媒化に伴い、起動時の過渡運転時においては、液冷媒の戻りが激しく、固定スクロールと旋回スクロールとの摺動面でオイル切れが発生し、信頼性が低下することがあった。
【解決手段】スクロール圧縮機が停止した時は、第一の通路54が、高圧空間と背圧空間29が連通した位置でスクロール圧縮機100を停止させる。これによって、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気のオイル6は、第一の通路54、第二の通路10を経由して、圧縮室15の吸入室へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の15吸入室に溜められたオイル6で固定スクロール12と旋回スクロール13を潤滑することができ、旋回スクロール13と固定スクロール12の高信頼性を実現できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷暖房、あるいは冷蔵庫等の冷却装置あるいは、あるいは乗り物用の冷凍空調、ヒートポンプ式の給湯装置に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、この種のスクロール圧縮機は、圧縮室の吸入側に逆止弁を設けた構成をとっていた(特許文献1参照)。
図6〜図8は、特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機を示すものである。図に示すように、運転状態から運転が停止されると、圧縮室406、密閉容器401及び吐出通路414から外部サイクルへ戻る途中にある高圧の冷媒ガスが、吸入ポート407より前方の低圧側へ逆流しようとする力と逆止弁423の下側に設けられたスプリング426とにより、逆止弁423は、図7の位置に押し戻されシールカラー421の端面と逆止弁423の平面で吸込み側との通路を閉鎖し冷媒の逆流を防止するとともに圧縮機下部の潤滑油415が摺動部への給油経路であるクランク軸405の貫通孔405b、旋回軸受け417、軸受け404、中間圧室412、中間圧孔、圧縮室406等を通って圧縮機の外部へ持ち出されるのを防ぐものである。
特開平7−77182号公報
しかしながら、上記従来の構成では、圧縮機が停止すると、逆止弁423により、圧縮機下部の潤滑油415が圧縮室406へ供給されないため、次に圧縮機が起動した際には、瞬時には、圧縮機下部の潤滑油415が供給されないため、停止した時に存在する潤滑油415で圧縮室内を潤滑する。しかし、圧縮機起動時に多量の液冷媒の戻りが発生した場合は、旋回スクロールと固定スクロールのスラスト摺動面に焼付きが発生し、圧縮機の信頼性が損なわてしまうという課題を有していた。
特に、二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧力が通常のHFC冷媒の約3倍となるため、旋回スクロールの背圧力が過大となり、より顕著になる。また、大容量で多冷媒となるシステムでは、液冷媒の戻りが激しい過渡運転時においては、洗浄性の高い二酸化炭素の液冷媒により、旋回スクロールのスラスト面において潤滑油切れや温度上昇が発生して焼付きに至る恐れがある。
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、圧縮機運転起動時において、多量の液冷媒の戻りが生じても、旋回スクロールと固定スクロールの摺動面に潤滑油を給油し、旋回スクロールと固定スクロールの高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、スクロール圧縮機が停止後、ある一定の時間、冷凍装置の電動膨張弁の開度を小さしたものである。これによって、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油は、圧縮室の吸入空間へ運ばれる。
また、圧縮室の高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給する第一の通路と、背圧空間に供給された潤滑油を圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路とを備え、旋回スクロールの旋回運動によって第一の通路を間欠的に連通させるとともに、第一の通路が、高圧部と背圧空間が連通した位置で、スクロール圧縮機を停止するものである。これにより、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油は、第一の通路、第二の通路を経由して、圧縮室の吸入空間へ運ばれる。
以上の構成により、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の吸入空間に溜められた潤滑油で固定スクロールと旋回スクロールを潤滑することを目的とする。
本発明のスクロール圧縮機は、圧縮機起動時に多量の液冷媒が生じても、圧縮室に十分な潤滑油を供給し、スクロール圧縮機の信頼性向上を実現することができ、冷凍空調機器の高信頼性化を実現することができる。
第1の発明は、旋回スクロール鏡板背面側の中央部の高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給する第一の通路と、背圧空間に供給された潤滑油を圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路とを備え、第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴とし、スクロール圧縮機が停止後、ある一定の時間、冷凍装置の電動膨張弁の開度を小さくしたものである。これによって、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差圧が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油は、第一の通路および第二の通路を経由し、圧縮室の吸入空間へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の吸入空間に溜められた潤滑油で固定スクロールと旋回スクロールを潤滑することができ、旋回スクロールと固定スクロールの高信頼性を実現できる。
第2の発明は、旋回スクロール鏡板背面側の中央部の高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給する第一の通路と、背圧空間に供給された潤滑油を圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路とを備え、旋回スクロールの旋回運動によって、第一の通路を間欠的に連通させるとともに第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴であり、第一の通路が、高圧部と背圧空間が連通した位置でスクロール圧縮機を停止したものである。これによって、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油は、第一の通路が、高圧部と背圧空間が連通した位置であるため、第一の通路、第二の通路を経由して、圧縮室の吸入室へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の吸入空間に溜められた潤滑油で固定スクロールと旋回スクロールを潤滑することができ、旋回スクロールと固定スクロールの高信頼性を実現できる。また、運転中は、高圧の潤滑油を背圧空間や吸入室へ適正な量を供給する事ができ、性能の高いスクロール圧縮機を実現できる。
第3の発明は、高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給する第一の通路と、背圧空間に供給された潤滑油を圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路と、高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給し、開閉弁を備えた第三の通路を備え、旋回スクロールの旋回運動によって、第一の通路を間欠的に連通させるとともに第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴であり、スクロール圧縮機を停止したときに、ある一定の時間、第三の通路の開閉弁が開くものである。これによって、スクロール圧縮機が停止した場合、第一の通路で高圧部と背圧空間が連通していなくても、第三の通路の開閉弁がスクロール圧縮機が停止した時に開くため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油は、第三の通路、第二の通路を経由して、圧縮室の吸入室へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の吸入空間に溜められた潤滑油で固定スクロールと旋回スクロールを潤滑することができ、旋回スクロールと固定スクロールの高信頼性を実現できる。また、運転中は、高圧の潤滑油を背圧空間や吸入室へ適正な量を供給する事ができ、性能の高いスクロール圧縮機を実現できる。
第4の発明は、特に第1〜3のいずれか1つの発明で、冷媒を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素とすることを特徴とするスクロール圧縮機である。二酸化炭素は、圧力が通常のHFC冷媒の約3倍となるため旋回スクロールの背圧力が過大となる。また、運転過渡時に激しい液冷媒が戻ると、洗浄性の高い二酸化炭素の液冷媒により、旋回スクロールのスラスト面において潤滑油切れや温度上昇が発生する恐れがある。しかし、この1〜3の発明によって、圧縮室の吸入空間に溜められた潤滑油で固定スクロールと旋回スクロールを潤滑することができ、旋回スクロールと固定スクロールの高信頼性を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるスクロール圧縮機の縦断面図の一例、図2は、エアコンに用いられる冷凍サイクル図の一例である。ただし、冷凍サイクルは、これに限られるものではない。
図1に示すように、本発明の係わるスクロール圧縮機は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどして固定したクランク軸4の主軸受部材11と、この主軸受部材11上にボルト止めした固定スクロール12との間に、固定スクロール12と噛み合う旋回スクロール13を挟み込んでスクロール式の圧縮機構2を構成し、旋回スクロール13と主軸受部材11との間に旋回スクロール13の自転を防止して円軌道運動するように案内するオルダムリングなどによる自転規制機構14を設けて、クランク軸4の上端にある主軸部4aにて旋回スクロール13を偏心駆動することにより旋回スクロール13を円軌道運動させ、これにより固定スクロール12と旋回スクロール13との間に形成している圧縮室15が外周側から中央部に移動しながら小さくなるのを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ16および固定スクロール12の外周部の吸入口17から冷媒ガスを吸入して圧縮していき、所定圧以上になった冷媒ガスは固定スクロール12の中央部の吐出口18からリード弁19を押し開いて密閉容器1内に吐出させることを繰り返す。
旋回スクロール13の背面部分には、主軸受部材11に配置されている摺動仕切り環78があり、旋回運動を行いながら摺動仕切り環78により、摺動仕切り環78の内側領域である高圧部と、外側領域である高圧と低圧の中間圧に設定された背圧空間29に仕切られている。この背面の圧力付加により旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押しつけられ、漏れを低減するとともに安定して円軌道運動を行うことができる。
さらに、固定スクロール12には、旋回スクロール13の背面の背圧空間29の圧力を制御する背圧調整弁9を備えている。
次に、潤滑油の流れについて説明する。
圧縮機運転中は、クランク軸4の下向きの他端にはポンプ25が設けられ、スクロール圧縮機と同時に駆動される。これによりポンプ25は密閉容器1の底部に設けられたオイル溜め20にあるオイル6を吸い上げてクランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて背圧空間29に供給する。このときの供給圧は、スクロール圧縮機の吐出圧とほぼ同等であり、旋回スクロール13の外周に対する背圧源ともする。これにより、旋回スクロール13は前記圧縮によっても固定スクロール12から離れたり転覆したりするようなことはなく、所定の圧縮機能を安定して発揮する。
背圧空間29に供給されたオイル6の一部は、前記供給圧や自重によって、逃げ場を求めるようにして偏心軸部4aと旋回スクロール13の嵌合部、クランク軸4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入してそれぞれの部分を潤滑した後落下し、オイル溜め20へ戻る。
背圧空間29に供給されたオイル6の別の一部は第一の通路54を通って固定スクロール12と旋回スクロール13との噛み合せによる摺動部と、旋回スクロール13の外周部まわりにあって自転規制機構14が位置している環状空間8とに分岐して進入し、前記噛み合せによる摺動部および自転規制機構14の摺動部を潤滑するのに併せ、環状空間8にて旋回スクロール13の背圧を印加する。
環状空間8に進入するオイル6は絞り57での絞り作用によって前記背圧と圧縮室15の低圧側との圧力の中間となる中圧に設定される。環状空間8は背圧空間29の高圧側との間が環状仕切り環78によってシールされていて、進入してくるオイルが充満するにつれて圧力を増し、所定の圧力を超えると、背圧調整弁9が作用して、第二の通路により圧縮室15の吸入室に戻され進入する。
このオイル6の進入は所定の周期で繰り返され、この繰り返しのタイミングは前記吸入、圧縮、吐出の繰り返しサイクル、絞り57による減圧設定と背圧調整機構9での圧力設定との関係の組み合わせによって決まり、固定スクロール12と旋回スクロール13との噛み合せによる摺動部への意図的な潤滑となる。吸入口17へと供給されたオイル6は旋回スクロール13の旋回運動とともに圧縮室15へと移動し、圧縮室15間の漏れ防止に役立っている。
図2に示すように、エアコンで用いられるサイクルとしては、スクロール圧縮機100、四方弁101、凝縮器102、電動膨張弁103、蒸発器104とを順次接続して構成されている。例えば、冷房運転の場合、スクロール圧縮機から吐出された冷媒は、四方弁101を通り、凝縮器102によって放熱し、電動絞り弁103によって減圧され、蒸発器104によって吸熱し、四方弁101を通って再び圧縮機100に戻るというサイクルを繰り返す。
この冷凍サイクルにおいて、スクロール圧縮機100が停止後、ある一定の時間、サイクル中の電動膨張弁103の開度を小さくしている。
電動膨張弁103の開度をある一定の時間小さくすることにより、その時間においては、吐出圧力と吸入圧力は、サイクル中では均圧せず、スクロール圧縮機100の密閉容器1内で均圧する。つまり、スクロール圧縮機100の底部に設けられたオイル溜め20にある吐出圧力雰囲気のオイル6は、クランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて絞り57を備えた第一の通路を経由して、中間圧の背圧空間29に吸い上げられる。そして、背圧空間29の圧力が上昇するため背圧調整弁9が作動して、第二の通路を通り、圧縮室15の吸入室へ供給される。
この構成により、次にスクロール圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室15の吸入室に溜められた潤滑油で固定スクロール12と旋回スクロール13を潤滑し、旋回スクロール13と固定スクロール12の摺動部の高信頼性を確保できる。
(実施の形態2)
図3を用いて本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、スクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図である。図に示すように、旋回スクロール13の鏡板背面の高圧部のオイル6を、旋回スクロール13の旋回運動によって摺動仕切り環78をまたいで、間欠的に背圧空間29へ給油する絞り57を備えた第一の通路54を旋回スクロール13に設けている。
図4は、旋回スクロール13の鏡板を下面側から見た状態で、旋回スクロール13の旋回運動に対する絞り57の開孔部と主軸受部品11に設けられた環状仕切り環78との相対的位置関係を示している。旋回スクロール13は図の(a)〜(d)の順番に矢印に示すように環状空間8の外周線35に対して偏心した状態で旋回運動をする。この時、環状仕切り環78の内周部が高圧空間を形成し、その外周部は背圧空間29を形成している。したがって、絞り57の開孔部が環状仕切り環78の外周部に位置する場合のみ高圧部と背圧空間29が第一の通路54により連通され、オイル6が背圧空間29に供給される。図においては、潤滑油が供給可能となるのは(d)の状態の時のみである。
また、スクロール圧縮機が停止した時は、図の(d)の位置、つまり第一の通路54が、高圧空間と背圧空間29が連通した位置でスクロール圧縮機100を停止させる。これによって、スクロール圧縮機が停止すると、吐出圧力と吸入圧力に差が生じているため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気のオイル6は、第一の通路54が、高圧空間と背圧空間29が連通した位置であるため、第一の通路54、背圧調整弁9を含む第二の通路10を経由して、圧縮室15の吸入室へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室の15吸入室に溜められたオイル6で固定スクロール12と旋回スクロール13を潤滑することができ、旋回スクロール13と固定スクロール12の高信頼性を実現できる。また、運転中は、高圧のオイル6を背圧空間29や圧縮室15の吸入室へ適正な量を供給する事ができ、性能の高いスクロール圧縮機を実現できる。
(実施の形態3)
図5を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は本発明実施の形態3におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図である。図に示すように、旋回スクロール13の鏡板内に旋回スクロール13の鏡板背面の高圧部と背圧空間29が連通するように第三の通路55を設け、その第三の通路55内に開閉弁56を設けている。
そして、第三の通路55内の開閉弁56は、スクロール圧縮機が停止して、ある一定時間内は、開いた状態となるようにする。これによって、スクロール圧縮機が停止した場合、第一の通路54で高圧部と背圧空間29が連通していなくても、第三の通路55の開閉弁56がスクロール圧縮機が停止した時に開くため、圧縮機下部の吐出圧力雰囲気の潤滑油6は、背圧空間29が中間圧であるため、差圧により、クランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて、第三の通路を通って、背圧空間29へと運ばれ、第二の通路10を経由して、圧縮室15の吸入室へ運ばれる。そのため、次に圧縮機が起動した際に、多量の液冷媒の戻りが発生しても、圧縮室15の吸入室に溜められたオイルで固定スクロール12と旋回スクロール13を潤滑することができ、旋回スクロール13と固定スクロール12の高信頼性を実現できる。また、運転中は、高圧の潤滑油を背圧空間29や圧縮室15の吸入室へ適正な量を供給する事ができ、性能の高いスクロール圧縮機を実現できる。本実施の説明では、開閉弁56を備えた第三の通路55を旋回スクロール13の鏡板内に設けているが、主軸受部材11に設けても構わない。
(実施の形態4)
本発明の第4の実施の形態のスクロール圧縮機は、冷媒を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素としたものである(図示せず)。 大容量で多冷媒となるシステムでは、液冷媒の戻りが激しい起動における過渡運転時においては、洗浄性の高い二酸化炭素の液冷媒により、旋回スクロール13のスラスト面において潤滑油切れや温度上昇が発生して焼付きに至る恐れがある。しかし、そのような条件下においても、実施の形態1〜3の構成により、起動時に圧縮室15の吸入室に十分なオイルが溜められているため、旋回スクロール13と固定スクロール12の摺動部の高信頼性を確保できる。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、圧縮機起動時に多量の液冷媒が生じても、圧縮室に十分な潤滑油を供給し、スクロール圧縮機の信頼性向上を実現することができ、作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1における冷凍サイクルを示す図 本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明実施の形態2における旋回スクロール鏡板を下面側から見た図 本発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 従来のスクロール圧縮機の断面図 従来のスクロール圧縮機の逆止弁の拡大図(圧縮機停止時) 従来のスクロール圧縮機の逆止弁の拡大図(圧縮機運転時)
符号の説明
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 電動機
3a 固定子
3b 回転子
4 クランク軸
4a 偏心軸部
6 オイル
9 背圧調整弁
10 第二の通路
11 主軸受部材
11a 受け面
11b 外周部
12 固定スクロール
12a 鏡板
12b ラップ
12c 溝
13 旋回スクロール
13a 鏡板
13b ラップ
14 自転規制機構
15 圧縮室
16 吸入パイプ
17 吸入口
18 吐出口
19 リード弁
25 ポンプ
29 背圧空間
54 第一の通路
55 第三の通路
56 開閉弁
57 絞り
78 摺動仕切り環
100 スクロール圧縮機
101 四方弁
102 凝縮器
103 電動膨張弁
104 蒸発器

Claims (4)

  1. 鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行い、前記旋回スクロールの鏡板背面側をバックアップする主軸受部材と前記鏡板背面側の中央部に潤滑油により高圧を与える高圧部と、この高圧部との間を旋回スクロールと合口部を有するリング状の摺動仕切り環によって仕切られ、前記旋回スクロール鏡板背面の外周部に前記高圧部より、低い所定の圧力を印加する背圧空間を設けたスクロール圧縮機と、凝縮器と、電動膨張弁と、蒸発器とを順次接続してなる冷凍装置において、前記高圧部に供給された潤滑油を前記背圧空間に供給する第一の通路と、前記背圧空間に供給された潤滑油を前記圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路とを備え、前記第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴とし、前記スクロール圧縮機が停止後、ある一定の時間、前記冷凍装置の前記電動膨張弁の開度を小さくすることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行い、前記旋回スクロールの鏡板背面側をバックアップする主軸受部材と前記鏡板背面側の中央部に潤滑油により高圧を与える高圧部と、この高圧部との間を旋回スクロールと合口部を有するリング状の摺動仕切り環によって仕切られ、前記旋回スクロール鏡板背面の外周部に前記高圧部より、低い所定の圧力を印加する背圧空間を設けたスクロール圧縮機であって、前記高圧部に供給された潤滑油を前記背圧空間に供給する第一の通路と、前記背圧空間に供給された潤滑油を前記圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路とを備え、前記旋回スクロールの旋回運動によって、前記第一の通路を間欠的に連通させるとともに前記第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴であり、前記第一の通路が、前記高圧部と前記背圧空間が連通した位置で、前記スクロール圧縮機を停止することを特徴としたスクロール圧縮機。
  3. 鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行い、前記旋回スクロールの鏡板背面側をバックアップする主軸受部材と前記鏡板背面側の中央部に潤滑油により高圧を与える高圧部と、この高圧部との間を旋回スクロールと合口部を有するリング状の摺動仕切り環によって仕切られ、前記旋回スクロール鏡板背面の外周部に前記高圧部より、低い所定の圧力を印加する背圧空間を設けたスクロール圧縮機であって、前記高圧部に供給された潤滑油を前記背圧空間に供給する第一の通路と、前記背圧空間に供給された潤滑油を前記圧縮室の吸入空間に供給する第二の通路と、前記高圧部に供給された潤滑油を背圧空間に供給し、開閉弁を備えた第三の通路を備え、前記旋回スクロールの旋回運動によって、前記第一の通路を間欠的に連通させるとともに前記第一の通路の一部が絞り効果を持つ細穴であり、スクロール圧縮機を停止したときに、ある一定の時間、前記第三の通路の前記開閉弁を開くことを特徴としたスクロール圧縮機。
  4. 冷媒を、二酸化炭素などの高圧冷媒とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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