JP2007023076A - 難燃樹脂組成物 - Google Patents

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明宣 竹原
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Abstract

【課題】透明性と難燃性に優れた乳酸系ポリマーを含む樹脂組成物、成形体を提供すること。
【解決手段】厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30である乳酸系ポリマー100重量部に対して、リン系難燃剤を0.1〜50重量部及びアミド化合物を0.01〜5重量部含んでなる樹脂組成物であり、厚み1/8インチにおける樹脂組成物のヘイズをB%としたとき、{(B−A)/A}×100≦50の条件を全て満たす樹脂組成物および厚み1/8インチにおけるヘイズが0.1以上20以下、かつUL−94規格における難燃性が、厚み1/8インチにおいてV−2以上の性能を有する成形品が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物由来の樹脂からなり、透明性と難燃性に優れた樹脂組成物に関する。
一般にポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリレート系、ポリカーボネート系、ポリイミド系などに代表される高分子材料は、様々な産業用資材として有効に利用されている。これらの汎用高分子材料は、耐熱性や耐衝撃性等の機械物性には優れているが、廃棄する際その処理方法を誤るとゴミの量を増すうえに、自然環境下では殆ど分解しないため、埋設処理すると、半永久的に地中に残留する。
一方、熱可塑性樹脂で生分解性のあるポリマーとして、ポリ乳酸または乳酸とその他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーが開発されている。これらのポリマーは、動物の体内で数カ月から1年以内に100%生分解し、また土壌や海水中に置かれた場合、湿った環境下では数週間で分解を始め、約1年から数年で消滅し、さらに分解生成物は、人体に無害な乳酸と二酸化炭素と水になるという特性を有している。
近年、これら乳酸系ポリマーを使用したOA・家電製品筐体、自動車部品、ボトル、フィルム、シート、食器等の開発が進められている。これらの内、例えばOA・家電製品のプラスチック部材では難燃性が必要とされる場合が多く、一般にUL−94規格(Underwriters Laboratories Inc.規定のプラスチックの燃焼性試験に対する安全性の規格)において、使用される用途に応じて、HB、V−2、V−1、V−0、5Vの難燃性が必要とされる。乳酸系ポリマーの代表例であるポリ乳酸の難燃性は、UL−94の規格に準じた場合、厚み1/8インチでHB相当であるため、高い難燃性が求められる用途、例えばパソコン筐体・部材、コピー機筐体・部材等に適用することは困難である。ポリ乳酸に難燃性を付与する技術は、特許文献1に代表されるように、既に公知である。しかし、既存の技術では難燃性は付与されるが、ポリ乳酸の本来の特徴である透明性が損なわれてしまう為、難燃性と透明性を両立させることはできなかった。
特開平2004−190026号公報
本発明は、透明性と難燃性に優れた樹脂組成物を提供することである。
本発明は、厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30である乳酸系ポリマー100重量部に対して、リン系難燃剤を0.1〜50重量部及びアミド化合物を0.01〜5重量部含んでなる樹脂組成物であり、厚み1/8インチにおける樹脂組成物のヘイズをB%としたとき、{(B−A)/A}×100≦50の条件を満たす樹脂組成物を提供する。
リン系難燃剤がリン酸エステル系である樹脂組成物は本発明の好ましい態様である。
アミド化合物が、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミドから選択される少なくとも1種である樹脂組成物も本発明の好ましい態様である。
アミド化合物を少なくとも2種以上含む樹脂組成物は本発明も好ましい態様である。
UL−94規格における難燃性が、厚み1/8インチにおいてV−2以上の性能を有する樹脂組成物は本発明の好ましい態様である。
厚み1/8インチにおけるヘイズが0.1以上、20以下かつUL−94規格における難燃性が、厚み1/8インチにおいてV−2以上の性能を有する樹脂組成物からなる成形品も本発明の好ましい態様である。
本発明により、透明性と難燃性に優れた樹脂組成物を得ることができる。また、本発明における樹脂組成物は透明性と難燃性に優れているので、デザイン性の重視されるスケルトン筐体などの意匠性の高い成形体を得ることができる。
本発明で示す樹脂組成物とは、後述する厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30である乳酸系ポリマー100重量部に対して、リン系難燃剤を0.1〜50重量部及びアミド化合物を0.01〜5重量部含んでなる樹脂組成物であり、厚み1/8インチにおける樹脂組成物のヘイズをB%としたとき、0.1≦B≦15、{(B−A)/A}×100≦50の条件を満たす樹脂組成物をいう。
本発明において乳酸系ポリマーとは、乳酸を主成分とするポリエステルであって、かつ厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30のものをいう。乳酸のホモポリマーであっても、コポリマーであっても、これらの混合物であってもよい。乳酸系ポリマーには、その構成成分として乳酸が50%以上、好ましくは75%以上含有されていることが望ましい。乳酸系ポリマーを構成するその他の成分としては、乳酸以外の脂肪族ヒドロキシカルボン酸類、脂肪族ジカルボン酸類、脂肪族ジオール類などを挙げることができる。また乳酸系ポリマーには、テレフタル酸などの芳香族化合物が含有されていてもよい。
乳酸系ポリマーの原料に用いられる乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸,DL−乳酸もしくはそれらの混合物または乳酸の環状2量体であるラクタイドなどの乳酸類から適宜選択されたものを使用することができる。また乳酸と併用できるヒドロキシカルボン酸類としては、炭素数2〜10の乳酸以外のヒドロキシカルボン酸類が好ましく、具体的にはグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などを好適に使用することができ、更にヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体、例えばグリコール酸の2量体であるグリコライドや6−ヒドロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラクトンも使用できる。
脂肪族ジカルボン酸類としては、炭素数2〜30の飽和及び/又は不飽和脂肪族ジカルボン酸が好ましく、飽和脂肪族ジカルボン酸の具体例としてはシュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フェニルコハク酸、1,4−フェニレンジ酢酸等を挙げることができ、不飽和脂肪族ジカルボン酸の具体例としてはフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等を挙げることができる。これらは、単独で又は二種以上の組合せて使用することができる。
脂肪族ジオール類としては、炭素数2〜30の脂肪族ジオールが好ましく、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ベンゼンジメタノールなどが挙げられる。これらは、単独で又は二種以上の組合せて使用することができる。
原料としての乳酸以外のヒドロキシカルボン酸類、脂肪族ジカルボン酸類、脂肪族ジオール類は、得られるコポリマーならびに混合物中の乳酸含有率が50%以上になるように、種々の組み合わせで使用することができる。本発明において乳酸系ポリマーとしては特にポリ乳酸が好ましい。
乳酸系ポリマーは、上記原料を直接脱水重縮合する方法、または上記乳類やヒドロキシカルボン酸類の環状2量体、例えばラクタイドやグリコライド、あるいはε−カプロラクトンのような環状エステル中間体を開環重合させる方法により得られる。
直接脱水重縮合して製造する場合、原料である乳酸類又は乳酸類とヒドロキシカルボン酸類を、脂肪族ジカルボン酸類及び脂肪族ジオ−ル類を好ましくは有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒から水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻す方法によって重合することにより、本発明に適した強度を持つ高分子量の乳酸系ポリマーが得られる。乳酸系ポリマーの重量平均分子量は、成形性が可能な範囲で高分子量のものが好ましく、3万以上100万以下がより好ましく、更に好ましくは7万以上50万が好ましく、特に好ましくは10万以上30万以下が好ましい。
本発明で用いられる乳酸系ポリマーは、ポリマー構造中のD−乳酸とL−乳酸の比率がいずれの場合も好適に使用することができる。本発明で得られる樹脂組成物からなる成形体を結晶化させる場合は、樹脂組成物中の総乳酸成分の内、L−乳酸またはD−乳酸が90%以上含まれることが好ましく、L−乳酸またはD−乳酸が95%以上含まれることが好ましい。また、L−乳酸が90%以上含まれる乳酸系ポリマーとD−乳酸が90%以上含まれる乳酸系ポリマーを併用して用いることもできる。
本発明では、耐熱性や耐衝撃性、その他の特性を向上させることを目的として、乳酸系ポリマーに他の樹脂を混合しても良い。本発明で用いられる他の樹脂は、各種特性を向上させる目的で添加される物質であり、その添加によって乳酸系ポリマーの透明性を大きく阻害しない物質であれば特に限定されるものではない。乳酸系ポリマー以外の樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、メタクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、芳香族および脂肪族ポリケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、熱可塑性澱粉樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリエーテルイミド樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。これらの内、本発明においては透明性の観点から、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、酢酸セルロース樹脂が好ましく用いられ、特にメタクリル系樹脂が最も好ましく用いられる。これらは単独で使用しても良いし、二種以上を複合して使用しても良い。
本発明で示す乳酸系ポリマーの厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30であるものが好ましく、更に好ましくは0.1≦A≦20であり、より好ましくは0.1≦A≦15である。
本発明で用いられる難燃剤は、乳酸系ポリマーに難燃性を付与する目的で添加される物質であり、その添加によって乳酸系ポリマーの透明性を大きく阻害しない物質であれば特に限定されるものではない。具体的には、リン系難燃剤、窒素化合物系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤が挙げられる。特にリン系難燃剤は難燃性の付与効果が高く、透明性を損ない難い為、好ましく用いることができる。更に好ましくはリン酸エステル系難燃剤である。これらは単独で使用しても良いし、二種以上を複合して使用しても良い。
本発明で用いられる難燃剤は、その融点が乳酸系ポリマーの融点以下であることが好ましい。具体的には、融点が160℃以下であることが好ましく、130℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることが最も好ましい。
リン酸エステル系難燃剤の具体例としては、特に下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物を挙げることができる。
Figure 2007023076
ただし、上記式中のXは、ハイドロキノン、レゾルシノール、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタン、ビスフェノールA、ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイドなどから誘導される基を示している。また、nは0〜5の整数、またはn数の異なるリン酸エステル の混合物の場合は0〜5の平均値であり、R1、R2、R3、およびR4はそれぞれフェノール、クレゾール、キシレノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−クミルフェノールから誘導される基を示す。特に、Xがハイドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA、およびジヒドロキシジフェニルから誘導される基であり、nが1〜3の整数であり、またはn数の異なるリン酸エステルのブレンドの場合はその平均値であり、R1、R2、R3、およびR4がそれぞれフェノール、クレゾール、キシレノールから誘導される基であることが好ましい。
リン酸エステル系難燃剤の具体例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル2,6−キシレニルホスフェートなどのリン酸エステル、レゾルシノールジホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物である縮合リン酸エステルを挙げることができる。市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば大八化学工業(株)製のPX−200、CR−733S、 CR−741、CR747を挙げることができる。
難燃剤の添加量は、乳酸系ポリマー100重量部に対し、0.1〜50重量部が好ましく、0.5〜40重量部がより好ましく、1〜30重量部が最も好ましい。
本発明では、透明性を向上する為にアミド化合物を添加することが好ましい。本発明で用いられるアミド化合物は、分子中にアミド基を有する有機化合物であって、その分子量としては、2,000以下が好ましく、1000以下がより好ましい。更に好ましくは炭素数2〜100の脂肪族アミド、芳香族アミドであり、より好ましくは炭素数5〜50の脂肪族アミド、芳香族アミドである。
アミド化合物の例としては、ラウリン酸アミド 、パルミチン酸アミド 、オレイン酸アミド 、ステアリン酸アミド 、エルカ酸アミド 、ベヘニン酸アミド 、リシノール酸アミド 、ヒドロキシステアリン酸アミド 、乳酸アミド 、N−オレイルパルミチン酸アミド 、N−オレイルオレイン酸アミド 、N−オレイルステアリン酸アミド 、N−ステアリルオレイン酸アミド 、N−ステアリルステアリン酸アミド 、N−ステアリルエルカ酸アミド 、メチロールステアリン酸アミド 、メチロールベヘニン酸アミド 、メチレンビスステアリン酸アミド 、エチレンビスラウリン酸アミド 、エチレンビスカプリン酸アミド 、エチレンビスオレイン酸アミド 、エチレンビスステアリン酸アミド 、エチレンビスエルカ酸アミド 、エチレンビスベヘニン酸アミド 、エチレンビスイソステアリン酸アミド 、メチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド 、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド 、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド 、ブチレンビスステアリン酸アミド 、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド 、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アミド 、m−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド 、N,N'−ジオレイルセバシン酸アミド 、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド 、N,N'−ジステアリルアジピン酸アミド 、N,N'−ジステアリルセバシン酸アミド 、N,N'−ジステアリルイソフタル酸アミド 、N,N'−ジステアリルテレフタル酸アミド 、ステアリン酸モノエタノールアミド 、ステアリン酸ジエタノールアミド 、オレイン酸モノエタノールアミド 、オレイン酸ジエタノールアミド 、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド 、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド 、N−ブチル−N'−ステアリル尿素、N−プロピル−N'−ステアリル尿素、N−ステアリル−N'−ステアリル尿素、N−フェニル−N'−ステアリル尿素、キシレンビスステアリル尿素、トルイレンビスステアリル尿素、ヘキサメチレンビスステアリル尿素、ジフェニルメタンビスステアリル尿素、ジフェニルメタンビスラウリル尿素、トリメシン酸トリス(n−ブチルアミド)、トリメシン酸トリス(sec−ブチルアミド)、トリメシン酸トリス(iso−ブチルアミド)、トリメシン酸トリス(tert−ブチルアミド)、トリメシン酸トリス(n−オクチルアミド)、トリメシン酸トリス(tert−オクチルアミド)、トリメシン酸トリス(n−ステアリルアミド)、イソフタル酸ビス(tert−ブチルアミド)、テレフタル酸ビス(tert−ブチルアミド)、トリメシン酸ビス(tert−ブチルアミド )、トリメシン酸ビス(n−ブチルアミド)、トリメシン酸モノ(tert−ブチルアミド)、トリメシン酸モノメチルエステルビス(tert−ブチルアミド)、トリメシン酸ジメチルエステルモノ(tert−ブチルアミド )、トリメシン酸モノエチルエステルビス(tert−ブチルアミド)、トリメシン酸ジエチルエステルモノ(tert−ブチルアミド)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジn−ブチルアミド 、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジsec−ブチルアミド 、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジiso−ブチルアミド 、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジtert−ブチルアミド 、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジシクロヘキシルアミドなどを挙げることができる。これらの内、特にエチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミドが好ましく用いられる。また、アミド化合物は2種以上を併用すると、透明性により優れるため好ましい。
アミド化合物の添加量は、乳酸系ポリマー100重量部に対し、0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜3重量部がより好ましく、01〜1重量部が最も好ましい。
本発明の樹脂組成物の難燃性は、UL−94規格(Underwriters Laboratories Inc.規定のプラスチックの燃焼性試験に対する安全性の規格)の厚み1/8インチでの難燃性が、V−2、V−1、V−0、5Vであることが好ましく、V−1、V−0、5Vであることがより好ましく、V−0、5Vであることが最も好ましい。
本発明で示す樹脂組成物には、成形性、二次加工性、保存安定性、耐候性、スリップ性、耐摩耗性、柔軟性、機械強度、耐久性などのために各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、可塑剤、内部離型剤、外部離形剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、顔料、天然物、架橋助剤、その他の樹脂、各種フィラー等を添加することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法については公知の方法を用いることができる。たとえば、材料をブあらかじめブレンドした後、1軸または2軸押出機を用いて均一に溶融混練する方法をあげることができる。本発明においては、分散性を向上させるために二軸押出機を用いることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は公知公用の射出成形や押出成形などの方法によって、各種成形品に加工することができる。
本発明による樹脂組成物は、成型加工性に優れるので、射出成形、押出成形、ブロー成形、異形押出成形、射出ブロー成形、真空圧空成形、紡糸等のいずれにも好適に使用することができ、射出成形品、押出成形品、圧縮成形品、ブロー成形品、シート、フィルム、糸等、幅広い用途に使用することが可能である。特に、本発明による樹脂組成物は透明性と難燃性に優れるので、透明性と難燃性の両方を必要とする意匠性の高い部材に用いることができ、例えば電子機器筐体(特に透明性を必要とするスケルトンタイプの電子機器筐体)、難燃性押出シート、難燃性押出フィルム、壁紙、建材などに好適に用いることができる。
以下に実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。なお、本発明において各種物性は下記の方法で測定し評価した。
(1)透明性
JIS K−7136に準じ、厚み1/8インチの角板のヘイズを測定した。
(2)難燃性
UL−94規格(Underwriters Laboratories Inc.規定のプラスチックの燃焼性試験に対する安全性の規格)に準じて、厚み1/8インチの試験片を用い、垂直燃焼試験を行い、難燃性を判定した。
(実施例1)
乳酸系ポリマーとしてポリ乳酸(H−100、三井化学(株)、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量17万)、難燃剤として縮合リン酸エステル(PX200、大八化学工業(株))、アミド化合物としてエチレンビスステアリン酸アミドを重量比100:10:0.3でブレンドし、TEM35BS二軸押出機(東芝機械(株))で溶融混練を行い、樹脂組成物のペレットを得た。次にTi−80G2射出成形機(東洋機械金属(株))で、シリンダー設定温度190〜230℃、金型温度30℃、冷却時間30秒の条件にて射出成形し、厚み1/8インチの角板を得た。得られた角板の物性は表1に示すように、透明性に優れており、難燃性はV−0であり高い難燃性を示した。
(実施例2〜3、比較例1〜2)
表1に示す組成物を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリ乳酸(H−100、三井化学(株)、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量17万)を射出成形し、厚み1/8インチの角板を得た。得られた角板の物性のヘイズは24.0%であり、目視でも若干曇っていた。
(比較例2)
アミド化合物を添加しない他は実施例1と同様に評価を行った。その結果、アミド化合物を添加した場合よりもヘイズが高くなった。
Figure 2007023076
本発明によれば、植物由来の樹脂からなり、透明性と難燃性に優れた樹脂組成物の提供が可能となる。本発明により、透明性と難燃性を必要とする意匠性の高い電化製品、OA機器筐体を提供することができる。

Claims (6)

  1. 厚み1/8インチにおけるヘイズA%が0.1≦A≦30である乳酸系ポリマー100重量部に対して、リン系難燃剤を0.1〜50重量部及びアミド化合物を0.01〜5重量部含んでなる樹脂組成物であり、厚み1/8インチにおける樹脂組成物のヘイズをB%としたとき、{(B−A)/A}×100≦50の条件を満たす樹脂組成物。
  2. リン系難燃剤がリン酸エステル系であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. アミド化合物が、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミドから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  4. アミド化合物を少なくとも2種以上含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. UL−94規格における難燃性が、厚み1/8インチにおいてV−2以上の性能を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 厚み1/8インチにおけるヘイズが0.1以上20以下、かつUL−94規格における難燃性が、厚み1/8インチにおいてV−2以上の性能を有する、請求項1〜5に記載の樹脂組成物からなる成形品。
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