JP2007021296A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の濾布による被濾過性能を改善して、脱水ケーキの含水率を低くし、脱水ケーキの量を少なくし、また臭気の発生を防止するために汚泥を処理することを含む汚泥の脱水方法を提供すること。
【解決手段】汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌するか、又は汚泥に鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤と0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水することからなる汚泥の脱水方法。
【選択図】 なし
【解決手段】汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌するか、又は汚泥に鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤と0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水することからなる汚泥の脱水方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は汚泥の脱水方法に関し、より詳しくは、下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の被濾過性を改善し、臭気の発生を防止するために汚泥を処理し、その後濾過して脱水することを含む汚泥の脱水方法に関する。
従来、下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の被濾過性を改善するために種々の凝集剤を添加する種々の方法が提案されており、例えば、(1)塩化第一鉄及び消石灰を用いる方法(例えば、特許文献1参照)、(2)鉄系の塩化物及び硫酸塩、炭酸カルシウム、及び消石灰を用いる方法(例えば、特許文献2参照)、(3)ポリ硫酸第二鉄及び有機両性高分子凝集剤を用いる方法(例えば、特許文献3参照)、(4)塩化第二鉄、パーライト、珪藻土等の粒子及び消石灰を用いる方法(例えば、特許文献4参照)等が提案されている。また、ポリ硫酸第二鉄を汚泥に添加することにより消臭効果が得られることも知られている。
しかしながら、上記(1)、(2)及び(4)の方法では、汚泥に多量の消石灰を添加する必要があり、それで脱水ケーキの量が多くなり、しかも脱水ケーキの含水率が高いので、その分廃棄量が多くなり、また単位時間当たりの脱水量が少ないので施設の作業効率が低く、更に消石灰のスラリーが機器に固着するのでその除去作業に多くの時間と費用を要し、また、脱水ケーキがアルカリ性であるために有機物が腐敗してアンモニアガスを発生し、作業環境、設備環境を劣悪にする傾向がある、といった問題がある。
上記(2)の方法では、上記した消石灰に起因する問題の他に、鉄系の硫酸塩と炭酸カルシウムとの反応で硫酸カルシウムが析出し、その析出物が濾布の目詰まりを引き起し、濾布の寿命が短くなる、といった問題がある。
上記(3)の方法では、消石灰に起因する上記のような問題は生じないが、生成する汚泥フロックはフロック強度が強くないため、フィルタープレス脱水において圧搾時(圧搾圧12〜15kgf/cm2)に濾布に目詰まりが生じ易く、脱水性が低く、また脱水ケーキが濾布にべたつくので、濾布からの脱水ケーキの剥離性が悪くなる、といった問題がある。
本発明の目的は、下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の濾布による被濾過性能(被濾過速度、含水率等)を改善して、脱水ケーキの含水率を低くし、脱水ケーキの量を少なくし、即ち廃棄量を少なくし、また臭気の発生を防止するために汚泥を処理することを含む汚泥の脱水方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、鉄塩、パーライト濾過助剤及び高分子凝集剤を用いることにより、下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の濾布による被濾過性を改善して、脱水ケーキの含水率を低くし、脱水ケーキの量を少なくし、即ち廃棄量を少なくし、また、臭気の発生を防止し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の汚泥の脱水方法は、汚泥に、汚泥中のTS(total solide、全固形物)量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌し、次いで濾過して脱水することを特徴とする。
また、本発明の汚泥の脱水方法は、汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤と0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水することを特徴とする。
本発明の汚泥の脱水方法を採用することにより、被濾過速度が改善されるので大量の汚泥の効率的な脱水が可能となり、脱水ケーキの含水率が低減されるのでその分廃棄量の低減化が可能であり、濾布の目詰まりが少ないので濾布の長寿命化が達成され、また臭気の発生が防止される。
本発明の汚泥の脱水方法は、下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥、化学工場廃水の処理で発生する汚泥等の脱水処理を必要とするいかなる汚泥にも利用することができる。
本発明の汚泥の脱水方法においては、鉄塩、パーライト濾過助剤及び高分子凝集剤を用いるのであるが、本発明で目的としている効果を達成するためには、それらの成分を特定の量比で用いることが必須である。
鉄塩は下水処理場やし尿処理場において発生する汚泥の凝集剤として普通に用いられており、例えば、ポリ硫酸第二鉄、硫酸第一鉄、塩化第二鉄等を用いることができる。本発明においてはポリ硫酸第二鉄を用いることが好ましい。このようなポリ硫酸第二鉄は多くのメーカーから市販品として入手できる。本発明においては鉄塩を、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算して)で1〜4.5質量%、好ましくは1.5〜4質量%、より好ましくは1.8〜3.1質量%の量で用いる。鉄塩の使用量が汚泥中のTS量を基準にして1〜4.5質量%の範囲外である場合には、汚泥の濾布による被濾過性能(被濾過速度、含水率等)が不十分になる傾向がある。
本発明で用いるパーライト濾過助剤は焼成パーライトであり、多くのメーカーから種々の状態の市販品として入手できる。本発明で用いるパーライト濾過助剤は破砕パーライトであることが好ましく、単位容積質量が0.03〜0.15kg/L、好ましくは0.04〜0.10kg/Lの破砕パーライトであることがより好ましく、浮水率が10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%の破砕パーライトであることが最も好ましい。
本発明においてはパーライト濾過助剤を、汚泥中のTS量を基準にして、19質量%以上、実用的には19〜60質量%、好ましくは24〜50質量%の量で用いる。パーライト濾過助剤の使用量が汚泥中のTS量を基準にして19質量%未満である場合には、汚泥の濾布による被濾過性能(被濾過速度、含水率等)が不十分になる傾向がある。また、パーライト濾過助剤の使用量が汚泥中のTS量を基準にして60質量%を超えると、被濾過性能(被濾過速度、含水率等)は良好であるが、脱水ケーキの量が多くなり、その分廃棄量が多くなるので好ましくない。
本発明で用いる高分子凝集剤としては、凝集剤として機能する高分子化合物であればいかなるものでもよく、例えば、カチオン性高分子凝集剤(分子中にアンモニウム塩基、アミノ基等のカチオン性基をもつ高分子凝集剤、アミジン系高分子凝集剤等)、アニオン性高分子凝集剤(分子中にカルボキシル基、スルホン基等のアニオン性基をもつ高分子凝集剤等)、両性高分子凝集剤(分子中にアニオン性基とカチオン性基とをもつ高分子凝集剤等)、ノニオン性高分子凝集剤(分子中に水酸基、アミド基、エーテル基等の非解離性の親水基をもつ高分子凝集剤等)、天然高分子凝集剤(デンプン、こんにゃく等)、半合成高分子凝集剤(セルロース等)を挙げることができる。
本発明においては高分子凝集剤として両性高分子凝集剤を用いることが好ましい。両性高分子凝集剤はカチオン性成分及びアニオン性成分を含み、更にノニオン性成分を含むことができる。例えば、カチオン当量値が1.5〜5.0meq/gであり、カチオン当量値/アニオン当量値の比が1.5〜8.0であり、分子内にカチオン性基として第三級アミン、その中和塩、四級塩等を有し、アニオン性基としてカルボキシル基、スルホン基等又はそれらの塩を有する両性高分子凝集剤を用いることが好ましい。具体的には、両性高分子凝集剤を構成するカチオン性のモノマー単位としてはジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、これらの中和塩、四級塩等があり、アニオン性のモノマー単位としてはアクリル酸、メタクリル酸、これらのアルカリ金属塩等があり、ノニオン性のモノマー単位としては(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等がある。
本発明においては高分子凝集剤を、汚泥中のTS量を基準にして、0.23〜0.8質量%、好ましくは0.25〜0.7質量%、より好ましくは0.3〜0.7質量%の量で用いる。高分子凝集剤の使用量が汚泥中のTS量を基準にして0.23〜0.8質量%の範囲外である場合には、汚泥の濾布による被濾過性能(被濾過速度、含水率等)が不十分になる傾向がある。
本発明の汚泥の脱水方法においては、汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%、好ましくは1.5〜4質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上、好ましくは24〜50質量%のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.23〜0.8質量%、好ましくは0.25〜0.7質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌しても、或いはパーライト濾過助剤及び高分子凝集剤を同時に添加、攪拌し、次いで濾過して脱水しても、又は汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%、好ましくは1.5〜4質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上、好ましくは24〜50質量%のパーライト濾過助剤と0.23〜0.8質量%、好ましくは0.25〜0.7質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水しても良い。
本発明の汚泥の脱水方法においては、濾過・脱水は従来公知の種々の方法で実施することができるが、大量の汚泥を脱水する場合には、濾布を用いて加圧濾過により、又は減圧濾過により実施することがことが好ましい。このような濾布を用いる加圧濾過や減圧濾過は周知技術である。
以下に、実験例(実施例及び比較例)に基づいて本発明を具体的に説明する。以下の実験例で用いた薬剤、濾布、実験器具、試験装置並びに脱水処理した汚泥は次の通りであった。また、以下の実験例においてポリ硫酸第二鉄以外の各薬剤の添加量は汚泥中のTS量を基準にした質量%であり、ポリ硫酸第二鉄の添加量は汚泥中のTS量を基準にした、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)の質量%である。
ポリ硫酸第二鉄(日鉄鉱業株式会社製)
パーライト濾過助剤
パーライト濾過助剤
ヘルスフロックC−1502(日本ヘルス工業株式会社製両性高分子凝集剤):カチオン当量値が2.46meq/gであり、カチオン当量値/アニオン当量値の比が1.8であるアクリルアミド・ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル四級塩共重合物。
塩化第二鉄(JIS K 1447 1種品)
消石灰(JIS R 9001 工業用消石灰特号品)
濾布:N1290C(敷島カンパス株式会社製、ナイロン製朱子織、厚さ0.85mm、通気度2500cm3/cm2)
加圧濾過試験機:米国グレフコ社製、グレフコ社から提示された加圧濾過試験機の概略図は図1に示す通りである。
消石灰(JIS R 9001 工業用消石灰特号品)
濾布:N1290C(敷島カンパス株式会社製、ナイロン製朱子織、厚さ0.85mm、通気度2500cm3/cm2)
加圧濾過試験機:米国グレフコ社製、グレフコ社から提示された加圧濾過試験機の概略図は図1に示す通りである。
脱水処理した汚泥
家庭排水、工場排水及び雨水が流入する公共下水処理場で生じた汚泥であるが、生汚泥と余剰汚泥とを混合した濃縮汚泥であるため、採取した日の生汚泥の性状、余剰汚泥の性状、及び生汚泥と余剰汚泥との混合割合によって汚泥状態が異なり、被濾過性が異なる。実験例1〜6で用いた汚泥は脱水性の良い生汚泥の割合が高く、比較的脱水し易い性状の汚泥であり、実験例7〜18及び実験例27〜33で用いた汚泥は脱水性の悪い余剰汚泥の割合が高く、比較的脱水し難い性状の汚泥であり、実験例19〜26で用いた汚泥は脱水性の悪い余剰汚泥の割合が比較的高く、比較的脱水し難い性状の汚泥である。
家庭排水、工場排水及び雨水が流入する公共下水処理場で生じた汚泥であるが、生汚泥と余剰汚泥とを混合した濃縮汚泥であるため、採取した日の生汚泥の性状、余剰汚泥の性状、及び生汚泥と余剰汚泥との混合割合によって汚泥状態が異なり、被濾過性が異なる。実験例1〜6で用いた汚泥は脱水性の良い生汚泥の割合が高く、比較的脱水し易い性状の汚泥であり、実験例7〜18及び実験例27〜33で用いた汚泥は脱水性の悪い余剰汚泥の割合が高く、比較的脱水し難い性状の汚泥であり、実験例19〜26で用いた汚泥は脱水性の悪い余剰汚泥の割合が比較的高く、比較的脱水し難い性状の汚泥である。
実験例1〜33
各々の実験例において、第2表に示す汚泥濃度の汚泥2000mLに、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で第2表に示す量(質量%)のポリ硫酸第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、第2表に示す種類及び量(質量%)のパーライト濾過助剤を添加し、1分間攪拌した。更に、第2表に示す量(質量%)のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)を添加し、1分30秒間攪拌した。その後、該処理した汚泥のpHを測定した。また、上記の加圧濾過試験機に上記の濾布をセットして該処理した汚泥の全量を移し、密閉した。4.0kgf/cm2の加圧条件下で濾過し、1分後、2分後、3分後、4分後、5分後、10分後の濾過量を測定した。第2表には5分後及び10分後の濾過量を示す。
各々の実験例において、第2表に示す汚泥濃度の汚泥2000mLに、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で第2表に示す量(質量%)のポリ硫酸第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、第2表に示す種類及び量(質量%)のパーライト濾過助剤を添加し、1分間攪拌した。更に、第2表に示す量(質量%)のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)を添加し、1分30秒間攪拌した。その後、該処理した汚泥のpHを測定した。また、上記の加圧濾過試験機に上記の濾布をセットして該処理した汚泥の全量を移し、密閉した。4.0kgf/cm2の加圧条件下で濾過し、1分後、2分後、3分後、4分後、5分後、10分後の濾過量を測定した。第2表には5分後及び10分後の濾過量を示す。
第2表中の実験例1〜6から明らかなように、本発明においては種々のパーライト濾過助剤を有効に用いることができる。
第2表中の実験例7〜18から明らかなように、パーライト濾過助剤の添加量が減少するに従って濾過量が減少しており、10分後の濾過量が600mL以上となるパーライト濾過助剤の添加量の範囲は19質量%以上であり、実用的には19〜60質量%であり、好ましくは24〜50質量%である。
第2表中の実験例7〜18から明らかなように、パーライト濾過助剤の添加量が減少するに従って濾過量が減少しており、10分後の濾過量が600mL以上となるパーライト濾過助剤の添加量の範囲は19質量%以上であり、実用的には19〜60質量%であり、好ましくは24〜50質量%である。
第2表中の実験例19〜26、14及び9から明らかなように、両性高分子凝集剤の添加量が0.20〜0.50質量%の範囲内では添加量の増加と共に10分後の濾過量が増加し、0.50質量%を超えると10分後の濾過量が逆に減少した。10分後の濾過量が600mL以上となる両性高分子凝集剤の添加量の範囲は0.23〜0.8質量%であり、好ましくは0.25〜0.7質量%であり、より好ましくは0.3〜0.7質量%である。
第2表中の実験例27〜33及び14から明らかなように、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)でポリ硫酸第二鉄の添加量が1.9〜3.9質量%の範囲内では添加量の減少と共に5分後、10分後の濾過量が増加し、1.9質量%よりも少なくなると5分後、10分後の濾過量が逆に減少した。10分後の濾過量が600mL以上となるポリ硫酸第二鉄の添加量の範囲は1〜4.5質量%であり、好ましくは1.5〜4質量%であり、より好ましくは1.8〜3.1質量%である。
実験例34
汚泥濃度1.8質量%の汚泥2000mLに、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で3.9質量%のポリ硫酸第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、24.6質量%の粉砕パーライトAと0.25質量%のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)との混合物を添加し、2分間攪拌した。その後、該処理した汚泥のpHを測定したところ、5.4であった。また、前記の加圧濾過試験機に前記の濾布をセットして該処理した汚泥の全量を移し、密閉した。4.0kgf/cm2の加圧条件下で濾過し、10分後の濾過量を測定した。10分後の濾過量は640mLであった。
汚泥濃度1.8質量%の汚泥2000mLに、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で3.9質量%のポリ硫酸第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、24.6質量%の粉砕パーライトAと0.25質量%のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)との混合物を添加し、2分間攪拌した。その後、該処理した汚泥のpHを測定したところ、5.4であった。また、前記の加圧濾過試験機に前記の濾布をセットして該処理した汚泥の全量を移し、密閉した。4.0kgf/cm2の加圧条件下で濾過し、10分後の濾過量を測定した。10分後の濾過量は640mLであった。
実験例35〜40
各々の実験例において、汚泥濃度1.8質量%の汚泥500mLを1Lのビーカーに採り、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で第2表に示す量(質量%)のポリ硫酸第二鉄又は塩化第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、第3表に示す種類及び量(質量%)のパーライト濾過助剤又は消石灰を添加し、1分間攪拌した。更に、第3表に示す量(質量%)のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)を添加し、1分30秒間攪拌した。その後、80メッシュ濾布をセットしたブフナー上に該処理した汚泥を注ぎ込み、濾過した。80メッシュ濾布上に残った残留物を圧搾機にセットした濾布上に全て移し、その上に濾布を乗せ、0.5kgf/cm2で30秒間、2.0kgf/cm2で30秒間、4.0kgf/cm2で3分間の圧搾条件下で圧搾して脱水ケーキを作製した。
各々の実験例において、汚泥濃度1.8質量%の汚泥500mLを1Lのビーカーに採り、鉄分換算(鉄塩中の鉄の質量のみを計算した値)で第2表に示す量(質量%)のポリ硫酸第二鉄又は塩化第二鉄を添加し、30秒間攪拌した。次いで、第3表に示す種類及び量(質量%)のパーライト濾過助剤又は消石灰を添加し、1分間攪拌した。更に、第3表に示す量(質量%)のヘルスフロックC−1502(0.2質量%溶液として)を添加し、1分30秒間攪拌した。その後、80メッシュ濾布をセットしたブフナー上に該処理した汚泥を注ぎ込み、濾過した。80メッシュ濾布上に残った残留物を圧搾機にセットした濾布上に全て移し、その上に濾布を乗せ、0.5kgf/cm2で30秒間、2.0kgf/cm2で30秒間、4.0kgf/cm2で3分間の圧搾条件下で圧搾して脱水ケーキを作製した。
作製した脱水ケーキの剥離性、重量、厚さ及び含水率は第3表に示す通りであった。なお、脱水ケーキの剥離性は下記の基準で評価した。
◎ 濾布に残留物が無く、容易に剥離する。
○ 濾布に残留物が無く剥離するが、脱水ケーキが濾布にべたつく。
× 濾布に残留物が残る。
◎ 濾布に残留物が無く、容易に剥離する。
○ 濾布に残留物が無く剥離するが、脱水ケーキが濾布にべたつく。
× 濾布に残留物が残る。
上記の測定の後、脱水ケーキをポリ容器に入れて密閉し、設定温度25℃の恒温槽内に静置して、第3表に示す時間ごとにガス検知管を用いて検知管法によりアンモニア濃度を測定した。その結果は第3表に示す通りであった。
第3表に示すデータから明らかなように、本発明の汚泥の脱水方法を採用することにより、アンモニアの発生が抑制され、剥離性、含水率の点でも良好な結果が得られる。
Claims (8)
- 汚泥に、汚泥中のTS(total solide、全固形物)量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌し、次いで濾過して脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1.5〜4質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで24〜50質量%のパーライト濾過助剤を添加、攪拌し、その後0.25〜0.7質量%の高分子凝集剤を添加、攪拌し、次いで濾過して脱水することを特徴とする請求項1記載の汚泥の脱水方法。
- 汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1〜4.5質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで19質量%以上のパーライト濾過助剤と0.23〜0.8質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 汚泥に、汚泥中のTS量を基準にして、鉄分換算で1.5〜4質量%の鉄塩を添加、攪拌し、次いで24〜50質量%のパーライト濾過助剤と0.25〜0.7質量%の高分子凝集剤との混合物を添加、攪拌し、その後濾過して脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- パーライト濾過助剤が破砕パーライトであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の汚泥の脱水方法。
- 高分子凝集剤が両性高分子ポリマーであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の汚泥の脱水方法。
- 濾布を用い、加圧濾過により脱水することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の汚泥の脱水方法。
- 濾布を用い、減圧濾過により脱水することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の汚泥の脱水方法。
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- 2005-07-12 JP JP2005203625A patent/JP2007021296A/ja active Pending
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