JP2007019863A - 携帯電話機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の形態間で変形可能な携帯電話機100は、無線送信用の内蔵アンテナ109と、前記内蔵アンテナの送信出力を所定量だけ減衰させる減衰回路117と、前記携帯電話機の変形に伴って、前記内蔵アンテナと前記減衰回路との接続と非接続とを切り換える切換部119aとを備える。
【選択図】図4
Description
例えば、テレビ受信用アンテナを実装してテレビ放送を視聴することができる携帯電話機や、ラジオ受信用アンテナを実装してラジオ放送を聴くことができる携帯電話機が増えてきている。
例えば、特許文献1には、互いに異なる複数の周波数帯域に対応して、複数の内蔵アンテナを筐体内に内蔵した携帯電話機が開示されている。
しかしながら、これらの折り畳み式やスライド式の携帯電話機に無線送信用の内蔵アンテナを備える場合、連結された2つの筐体を閉状態としたときに内蔵アンテナのすぐ近傍に適切な電波放射を妨害する遮蔽物が位置してしまい、外部から受信できる、内蔵アンテナからの電波の強度が低くなってしまうことがある。
ここで、変形とは、例えば、折り畳み式やスライド式の携帯電話機における開閉のことである。
これにより、内蔵アンテナが備わる回路基板と電気的に接続された金属部材が、内蔵アンテナとともに1つのアンテナとして機能してしまう場合であっても、減衰回路の作用により送信出力が強くなりすぎないように制限することができる。
これにより、イヤホンの着脱に伴って外部から受信できる、内蔵アンテナからの電界強度が変化する場合に、この電界強度が低下する状態に合わせて内蔵アンテナの送信出力を調整していても、電界強度が向上する状態には減衰回路の作用により送信出力が強くなりすぎないように抑制することができる。
これにより、変形に伴って外部から受信できる、FM送信アンテナからの電界強度が変化する場合に、この電界強度が低下する状態に合わせてFM送信アンテナの送信出力を調整していても、電界強度が向上する状態には減衰回路の作用により送信出力が強くなりすぎないように抑制することができる。
以下、本発明に係る携帯電話機の一例として、一般に「折り畳み式」と呼ばれる携帯電話機を例にとり、図面を参照して第1の実施形態について説明する。
<1−1.携帯電話機100の構成>
まず、折り畳み式の携帯電話機の構成について説明する。
図1に示すように、携帯電話機100は、第1筐体101と第2筐体102とを連結部103を介して連結し、両筐体101及び102を互いに重ね合わせて折り畳むことができるよう構成されている。図1に示すように折り畳まずに筐体同士を開いた状態を「開状態」と呼び、図示はしていないが折り畳んで筐体同士を閉じた状態を「閉状態」と呼ぶ。
スピーカ105は、音声信号を音に変換して放音するものであり、例えば、他の携帯電話機と通話を行う際に、通信相手が発する音声を放音したり、携帯電話機100への着信を報知するための着信音を放音したりする。
磁石113bは、後述するホールIC(Integrated Circuit)113aとともに、第1筐体101と第2筐体102の開閉状態を検出する開閉検出部113を構成する。
また、第2筐体102には、ラジオ/テレビ受信アンテナ104、マイクロフォン107、操作部108、及びイヤホンジャック112が外観上視認可能に備わっており、FM送信アンテナ109、CDMA(Code Division Multiple Access)メインアンテナ110、CDMAサブアンテナ111、及びホールIC113aが内蔵されている。
マイクロフォン107は、音を集音して音声信号に変換するもので、例えば、他の携帯電話機と通話を行う際に、携帯電話機100のユーザが発する音声を集音する。
操作部108は、英数字や漢字等が印字された押下可能なキー群から成る入力装置であり、ユーザが携帯電話機100の操作に用いる。
FM送信アンテナ109は、任意のFM周波数帯域にて送信を行う送信用のアンテナであって、後述するFM送信部116から送られる電気信号を送信するためのアンテナである。
CDMAサブアンテナ111は、CDMA方式で受信を行うアンテナであり、CDMAメインアンテナ110とダイバシティ受信を行う。
ホールIC113aは、磁気を検出するICであって、第1筐体101と第2筐体102とを折り畳んだときに磁石113bの磁気を検出することができるように配置されている。ホールIC113aは磁石113bとともに開閉検出部113を構成し、検出結果は例えば、表示部106のバックライトのON/OFF制御等に利用される。
図2は、図1のA−A‘線での断面図であり、携帯電話機100の開状態を示している。
図3は、図1のA−A‘線での断面図であり、携帯電話機100の閉状態を示している。
このように各アンテナ109〜111が離間して配置されているのは、互いに作用し得るアンテナ同士の干渉をできるだけ抑制するためである。
ここで、図2に示すように開状態にある携帯電話機100において、連結部103を介して第1筐体101を第2筐体102上に折り畳むことにより、図3に示すような閉状態へと遷移する。
すなわち、表示部106には外枠106aが含まれているが、この外枠106aはマグネシウム合金から成るため、電波を吸収する特性がある。したがって、この外枠106aがFM送信アンテナ109に極めて接近することで、FM送信アンテナ109から放射される電波を吸収してしまうことがあり、そうなると、外部から受信できる、FM送信アンテナ109からの電界強度が低下することになる。
そこで、携帯電話機100には、FM送信アンテナ109の送信出力を抑制するための減衰回路を設け、閉状態にあるときはFM送信アンテナ109と減衰回路とを非接続にするとともに、開状態としたときにはFM送信アンテナ109と減衰回路とを接続することにより、いずれの状態においても外部から49dBμ/mの電界強度が得られるように調整する。
図4は、携帯電話機100の要部を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、携帯電話機100には、前述した構成要素の他、CDMA通信部114、ラジオ/テレビ受信部115、FM送信部116、減衰回路117、記憶部118、及び制御部119が備わっている。
ラジオ/テレビ受信部115は、ラジオ/テレビ受信アンテナ104で受信したFMラジオ波及びテレビ波を復調する。
FM送信部116は、データを電気信号に変換してFM波に変調する。データは、例えば、後述する記憶部118に記憶されている音楽データであり、このようなデータをFM送信アンテナ109から送信するために変調を行う。
記憶部118は、メモリであり、携帯電話機100で使用する様々データをユーザの指示に基づいて記憶する。例えば、ユーザの所望の音楽データや画像データ等を記憶することができる。
減衰回路切換部119aは、減衰回路117とFM送信アンテナ109との接続部への電圧の印加/非印加を切り換えることで、減衰回路117とFM送信アンテナ109との接続/非接続を切り換える。
<1−2.減衰回路117の構成>
ここで、減衰回路117の具体的な構成の一例を説明する。
図5に示すように、減衰回路117は、コンデンサ117aと抵抗117b及び117cとから成り、スイッチ121を介して、FM送信アンテナ109の増幅用アンプ109aの後段に接続可能に配置されている。
なお、減衰回路117aは、FM送信アンテナ109の送信出力が11dBμ/m低下するように調整されている。
<2.動作>
次に、減衰回路切換部119aに着目し、携帯電話機100の動作について説明する。
携帯電話機100は、FM送信部116を駆動したときに、携帯電話機100の開閉状態に応じてFM送信アンテナ109と減衰回路117との接続/非接続を切り換えるFM送信制御を実行する。
まず、ユーザが操作部108を操作し、FM送信部116を駆動して記憶部118に記憶されているデータを外部に送信するモードを起動することでFM送信制御を開始する。
制御部119が「閉状態」であると判断した場合(S100:YES)、減衰回路切換部119aは電圧を印加せず、FM送信アンテナ109と減衰回路117とを非接続の状態で保つ(S101)。FM送信アンテナ109の送信出力は、調整通り49dBμ/mである。
<第2の実施形態>
<1.第1の実施形態との相違点>
続いて、本発明の第2の実施形態に係る携帯電話機100について説明する。
第1の実施形態では、第1筐体101と第2筐体102の開閉による外部から受信できる電界強度の変化に着目したが、第2の実施形態は、携帯電話機100の付属品として提供される着脱可能な外部機器の着脱による電界強度の変化に着目した。
イヤホン200は、携帯電話機100の純正の付属品として提供されている外部機器である。
ここで、イヤホン200をイヤホンジャック112に装着すると、イヤホン200のケーブル200a内の金属線がFM送信アンテナ109から放射する電波を受けて伝搬してしまい、外部アンテナとして機能してしまうことがある。こうなると、イヤホン200を離脱しているときよりも、イヤホン200を装着しているときのほうが、外部から受信できる、FM送信アンテナ109からの電界強度が強くなる。
そこで、携帯電話機100には、FM送信アンテナ109の送信出力を抑制するための減衰回路を設け、イヤホン離脱状態にあるときはFM送信アンテナ109と減衰回路とを非接続にするとともに、イヤホン装着状態としたときにはFM送信アンテナ109と減衰回路とを接続することにより、いずれの状態においても外部から49dBμ/mの電界強度が得られるように調整する。
<2.動作>
図7は、携帯電話機100の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザが操作部108を操作し、FM送信部116を駆動して記憶部118に記憶されているデータを外部に送信するモードを起動することでFM送信制御を開始する。
一方、イヤホン装着検出部119bが「イヤホン装着状態」であると判断した場合(S200:YES)、減衰回路切換部119aはスイッチ121に電圧を印加することで、FM送信アンテナ109と減衰回路117とを接続する(S202)。FM送信アンテナ109の送信出力は、式「49dBμ/m+(イヤホン離脱状態からイヤホン装着状態にしたことによる電界強度変化:11dBμ/m)−(減衰回路117による減衰量:11dBμ/m)=49dBμ/m」により、49dBμ/mが保たれる。
<補足>
上述の通り、第1及び第2の実施形態に基づいて本発明に係る携帯電話機について説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、その変形例について説明する。
(1)第1の実施形態において、表示部106の外枠106aの影響を11dBμ/mとし、閉状態と開状態との遷移に伴って電界強度の変化が11dBμ/mあるものとして説明したが、これに限定されることはない。すなわち、この11dBμ/mの値は当該実施形態における観測値に基づく値の一例を示したに過ぎず、実際は、携帯電話機100の大きさや各構成要素の配置位置等に依存する。
(2)第2の実施形態において、イヤホン200のケーブル200aの影響を11dBμ/mとし、イヤホン離脱状態とイヤホン装着状態との遷移に伴って電界強度の変化が11dBμ/mあるものとして説明したが、これに限定されることはない。すなわち、この11dBμ/mの値は当該実施形態における観測値に基づく値の一例を示したに過ぎず、実際は、ケーブル200の長さや各構成要素の配置位置等に依存する。
(3)第1及び第2の実施形態において、FM送信アンテナ109減衰回路117との接続/非接続を切り換えるためのスイッチ121としてトランジスタを用いる例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、電圧のON/OFFに応じてスイッチとしての働きを持つダイオードであってよい。
(4)第2の実施形態では、外部機器としてイヤホン200を装着する例を示したが、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、外部機器として充電器を着脱してもよく、この場合、充電器のケーブル内の金属線が、外部から受信する内蔵アンテナの電界強度に影響を与える。
(5)第1及び第2の実施形態において、2形態間で変形可能な携帯電話機として、2つの筐体を折り畳んで開閉可能な折り畳み式の携帯電話機を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
また、第2の実施形態では、外部機器を着脱可能であればよく、1つの筐体から成る、いわゆる「ストレート式」の携帯電話機であってもよい。
(6)さらに、3形態で変形する携帯電話機において、外部から受信できる、内蔵アンテナからの電波の強度がそれぞれの形態で変化するようであれば、この電界強度が最小なときを基準として好適な出力量となるよう送信出力を調整しておき、他の2形態それぞれに応じた減衰量の減衰回路を各形態に応じて選択的に接続するようにしてもよい。
また、同様に、複数の外部機器を着脱可能な携帯電話機であっても、各外部機器の着脱により電波の強度が変化するようであれば、この電界強度が最小なとき(どの外部機器も装着していいないとき)を基準として好適な出力量となるよう送信出力を調整しておき、各外部機器を装着した状態それぞれに応じた減衰量に対応した複数の減衰回路を選択的に接続するようにしてもよい。
101 第1筐体
102 第2筐体
103 連結部
104 ラジオ/テレビアンテナ
105 スピーカ
106 表示部
107 マイクロフォン
108 操作部
109 FM送信アンテナ
110 CDMAメインアンテナ
111 CDMAサブアンテナ
112 イヤホンジャック
113 開閉検出部
114 CDMA通信部
115 ラジオ/テレビ受信部
116 FM送信部
117 減衰回路
118 記憶部
119 制御部
Claims (6)
- 複数の形態間で変形可能な携帯電話機であって、
無線送信用の内蔵アンテナと、
前記内蔵アンテナの送信出力を所定量だけ減衰させる減衰回路と、
前記携帯電話機の変形に伴って、前記内蔵アンテナと前記減衰回路との接続と非接続とを切り換える切換部とを備える
ことを特徴とする携帯電話機。 - 前記携帯電話機は、連結部により互いに開閉可能に連結された2つの筐体と、
前記2つの筐体の開閉状態を検出する開閉検出部とを備え、
前記切換部は、前記開閉検出部が開状態を検出したとき、前記内蔵アンテナと前記減衰回路とを接続し、前記開閉検出部が閉状態を検出したとき、前記内蔵アンテナと前記減衰回路とを非接続にする
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 無線送信用の内蔵アンテナと、
前記内蔵アンテナの送信出力を所定量だけ減衰させる減衰部と、
金属部材を含む外部機器を着脱する着脱部と、
前記着脱部と前記外部機器との装着状態を検出する着脱検出部と
前記着脱検出部が装着状態を検出したとき、前記内蔵アンテナと前記減衰回路とを接続し、前記着脱検出部が装着状態を検出しないとき、前記内蔵アンテナと前記減衰回路とを非接続にする切換部とを備える
ことを特徴とする携帯電話機。 - 前記着脱部と前記外部機器とが装着状態にあるとき、前記金属部材は、前記着脱部を介して前記内蔵アンテナが備わる回路基板と電気的に接続する
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯電話機。 - 前記外部機器はケーブルを有するイヤホンであり、当該ケーブルに前記金属部材が含まれている
ことを特徴とする請求項3記載の携帯電話機。 - 前記内蔵アンテナは、前記携帯電話機の通話用アンテナとは別に備わるFM(Frequency Modulation)送信アンテナであって、
前記携帯電話機は、データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているデータを前記内蔵アンテナを介して送信するFM送信部とを備える
ことを特徴とする請求項1又は3記載の携帯電話機。
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