JP2007017471A - 移動体の位置検出装置及びレンズ駆動装置 - Google Patents

移動体の位置検出装置及びレンズ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な構成で且つ安価に位置検出できる小型の位置検出装置及びその位置検出装置を備えたレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】 本発明のレンズ駆動装置1は、移動体7に設けた遮蔽体53aと、遮蔽体53aの移動軌跡に設けた複数のフォトインターラプタa、b、c、dとを備えており、フォトインターラプタの受光素子が受ける光を遮蔽板53aが遮蔽することにより、移動体7の位置を検知する位置検知装置であって、フォトインターラプタa、b、c、dは移動体の移動方向に沿って複数個を直列に隣合わせに配置してあり、各フォトインターラプタa、b、c、dは遮蔽体53aが所定割合(例えば50%)を遮蔽した場合に、検知信号を発し、且つ遮蔽体53aは一つのフォトインターラプタにおける移動体7の移動方向の長さ寸法wよりも長い寸法Wにしてある。
【選択図】 図7

Description

本発明は、移動体の位置をフォトインターラプタにより検知する移動体の位置検出装置及びその位置検出装置を用いたレンズ駆動装置に関する。
特許文献1には、直線状に移動するレンズホルダに遮蔽板を設け、遮蔽板がフォトインターラプタの受光素子が受ける光を遮ることでレンズホルダの位置を検知することが開示されている。
この特許文献1の遮蔽板は移動方向に傾斜させて遮蔽面積を変えてあり、フォトインターラプタは遮蔽体が遮蔽する面積に応じた出力をすることが開示されている。
特開平6−174995号公報
しかしながら、上述した従来技術では、フォトインターラプタは遮蔽量に応じた出力を発するものであるから、単なる遮蔽によるON・OFFタイプのものと比較して格段に高価になると共に、出力の制御回路や増幅回路が必要になり回路構成が複雑になるという問題がある。
また、小型カメラにおいて光学ズームを行う場合に、操作者がファインダでズーム位置の制御を行うことが多く、フォーカスレンズは画素が受ける光の増減に基づいて移動するので、高精度の位置制御が要求されない場合が多い。
そこで、本発明は、簡易な構成で且つ安価に位置検出できる小型の位置検出装置及びその位置検出装置を備えたレンズ駆動装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、移動体に設けた遮蔽体と、遮蔽体の移動軌跡に設けた複数のフォトインターラプタとを備え、フォトインターラプタの受光素子が受ける光を遮蔽板が遮蔽することにより、移動体の位置を検知する位置検知装置であって、フォトインターラプタは移動体の移動方向に沿って複数個を直列に隣合わせに配置してあり、各フォトインターラプタは遮蔽体が所定割合を遮蔽した場合に検知信号を発し、且つ遮蔽体は一つのフォトインターラプタにおける移動体の移動方向の長さよりも長くしてあることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フォトインターラプタ列の少なくとも一端側には空域とストッパとが設けてあり、遮蔽体が一端に位置するファトインターラプタを超えてストッパに当接したときに空域に収まって、一端に位置するフォトインターラプタが遮蔽体の非検知状態になることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、フォトインターラプタが検知信号を発するために遮蔽体が遮蔽する割合は約50%であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、複数のフォトインターラプタは電源に対する接続が互いに並列に接続されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置検出装置と、ヨークと、ヨークに設けたマグネットと、コイルが固定されたレンズホルダと、コイルに通電する電極とを備え、電極からコイルに通電して生じる電磁力によりレンズホルダをレンズの光軸方向に移動するレンズ駆動装置であって、位置検出装置の遮蔽体はレンズホルダに設けてあり、各フォトインターラプタからの出力信号に基づいて、レンズホルダの位置を検知することを特徴とするレンズ駆動装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、ヨーク、マグネット及び電極は光軸方向に沿って長く設けてあり、レンズホルダに固定したコイル端子が電極に常時接触しつつレンズホルダと共に光軸に沿って移動することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、レンズホルダは光軸方向に2つ設けてあり、一方はフォーカスレンズのレンズホルダであり、他方は光学ズームレンズのレンズホルダであり、各レンズホルダは同じ側に遮蔽体を有しており、各遮蔽体は一列に配置したフォトインターラプタを共有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、レンズホルダは光軸方向に2つ設けてあり、一方はフォーカスレンズのレンズホルダであり、他方は光学ズームレンズのレンズホルダであり、各レンズホルダは異なる側に遮蔽体を有しており、各遮蔽体は遮蔽体毎に対応して設けたフォトインターラプタの列を移動することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の発明において、撮影時には、光学ズームレンズホルダはその移動領域における被写体側である外側端へ移動した後に内側端に移動し、フォーカスレンズホルダはその移動領域における外側端へ移動した後に内側端に移動して光学ズームレンズホルダ及びフォーカスレンズホルダの初期位置とし、各レンズホルダを初期位置にセットした後に光学ズームレンズホルダを外側に移動して任意の位置に駆動した後、フォーカスレンズホルダを駆動してフォーカスレンズが焦点位置へ移動することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、遮蔽体は一つのフォトインターラプタよりも長くしてあるので、各フォトインターラプタに遮蔽体が位置するときの他に、遮蔽体が隣り合うフォトインターラプタに所定量跨る位置の場合には両方のフォトインターラプタがOFF(出力大)になるので、跨って位置を検出でき、例えば、2つのフォトインターラプタで3位置を検出することができる。即ち、従来2つのフォトインターラプタでは、各々に対応する2位置しか検出できなかったが、本発明では、2つのフォトインターラプタで3位置を検出することができる。
しかも、フォトインターラプタは所定の割合、例えば、3割、5割を遮蔽されるとOFF(出力大)し、遮蔽されていない場合にはON(出力小)するような簡単なON・OFF機能を有するフォトインターラプタを使用するので簡易な構成で且つ安価なもの使用することができる。
特に、フォトインターラプタのON・OFFを検知するだけであるから、検出回路も簡易である。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な作用効果を得ることができると共に、遮蔽体がフォトインターラプタ列の一端にあるフォトインターラプタを超えて空域に位置する場合には、一端にあるフォトインターラプタが非検知信号を発することで、遮蔽体が空気にあることを検知することができ、フォトインターラプタの数を増やすことなく遮蔽体の検知位置を増やすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様な作用効果を得ることができると共に、遮蔽体が隣り合うフォトインターラプタに跨る中間位置を検知するができる。また、フォトインターラプタは半分の遮蔽でON・OFFするので、構造も簡易である。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様な作用効果を得ることができると共に、一つの電源で各フォトインターラプタからの出力を均等に得ることができ、構成が簡易であると共に各フォトインターラプタからのON・OFF出力が同じ量であるから、検出回路も簡単な構成にできる。
請求項5に記載の発明によれば、小型カメラ等に用いられるレンズ駆動装置において、請求項1〜4のいずか一項に記載の発明と同様な作用効果を得ることができると共に、電磁力によりレンズホルダを移動する小型カメラにおいて、レンズホルダの位置を簡易な構成で位置検出でき、特に、光学ズームやオートフォーカス等の諸機能を搭載する場合であっても、小型化を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明と同様な作用効果を得ることができると共に、電極の長さをレンズホルダの移動距離に応じて長くすることにより、レンズホルダの移動距離を長く取ることができる。
レンズホルダの移動距離に応じて電極の長さを設定すればよく、ヨークやマグネットについてもレンズホルダの移動距離に合わせて長く設ければよいので、簡易な構成で且つ設計の自由度が高い。
コイルを固定したレンズホルダの周囲にヨーク、マグネット、電極を光軸方向に沿って設けるだけであり、小型で且つ構成が簡易である。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の作用効果を得ることができるとともに、光学ズームレンズとフォーカスレンズとの2種類のレンズを各レンズホルダで保持している場合でも共通のヨークとマグネットを用いることができると共に、フォトインターラプタの列も共用できるので、コンパクトな構成にすることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項6に記載の作用効果を得ることができるとともに、光学ズームレンズとフォーカスレンズとの2種類のレンズを各レンズホルダで保持している場合でも共通のヨークとマグネットを用いることができ、コンパクトな構成にすることができる。
また、光ズームレンズホルダとフォーカスレンズホルダとを個別のフォトインターラプの列を設けて検出しているので、各ホルダの移動領域を広い範囲に亘って位置検出できる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項7又は8に記載の作用効果を得ることができると共に、光学ズームレンズとフォーカスレンズとの位置を各々移動領域内の内側端に移動して初期位置にセットしているので、光学ズームの操作は撮影時には初期位置から一方向にのみ移動すれば済むので、操作及び制御が簡易にできる。また、オートフォーカスを行う場合にも初期位置から一方向への移動から始まるので、フォーカスレンズの焦点位置への移動を短時間で行うことができ、移動制御も容易である。
尚、フォーカスレンズの移動は、光学ズームレンズホルダの移動と同時におこなってもよいし、光学ズームレンズホルダを所定位置に止めた後にフォーカスレンズを移動するものであってもよい。
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、まず図1〜図13を用いて第1実施の形態について説明する。図1(a)は本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の概略的構成を示したもので、図2のA―A断面図であり、図1(b)は(a)のB部を拡大して示す図であり、図1(c)は(b)で示す部分の側面図であり、図2は本実施の形態にかかるレンズ駆動装置の概略的構成を示す縦断面図であり、図3は一つのレンズホルダを抜き出して示し且つ光軸方向の一方側から見た斜視図であり、図4は図3で示すレンズホルダを光軸方向の他方側から見た斜視図であり、図5は図2に示すレンズ駆動装置の端面を切断して示す斜視図であり、図6は図2に示すレンズ駆動装置において、ヨークを抜き出して示す斜視図であり、図7は位置検出装置による各フォトインターラプタと遮蔽板の位置との関係を示す図であり、図8は図7に示す位置検出装置の回路図であり、図9は図7に示す位置検出装置における遮蔽板の検知領域と出力信号との関係を示す図であり、図10は本実施の形態にかかるレンズ駆動装置を搭載した小型カメラのブロック図であり、図11はレンズ駆動装置におけるイニシャライズ動作を説明するフローチャートであり、図12はレンズ駆動装置におけるオートフォーカスの動作を説明するフローチャートであり、図13はレンズ駆動装置における光学ズームを用いた場合のオートフォーカスの動作を説明するフローチャートである。
本実施の形態にかかるレンズ駆動装置1は、携帯電話に組み込まれる光学ズーム付きオートフォーカスカメラのレンズ駆動装置である。
このレンズ駆動装置1は、ヨーク3と、マグネット5と、第1レンズホルダ7と、第2レンズホルダ9と、第1レンズホルダ7に固定された第1コイル11と、第2レンズホルダ9に固定された第2コイル13と、第1コイル11に電流を供給する第1電極15、15と、第2コイル13に電流を供給する第2電極17、17とを備えている。更に、レンズ駆動装置1には、第1レンズホルダ7と第2レンズホルダ9との各移動領域における位置を検出する位置検出装置51が設けてある。
ヨーク3は略円筒形状の外筒(外側ヨーク)19と内筒(内側ヨーク)21とを有する二重筒形状になっており、外筒19と内筒21は筒の端面に設けた環状の底板22で繋がっている。外筒19及び内筒21は側線をレンズホルダが保持するレンズの光軸と略平行にして配置されている。
また、外筒19と内筒21において、外筒19の一部に開口部23が形成されており、内筒21にも外筒の開口部23に対向する位置に開口部25が形成されている。
マグネット5は外筒19の内周面に設けてあり、開口部23を除いて周面に沿って配置されている。尚、マグネット5には、半径方向にS極とN極が形成されている。
第1レンズホルダ7には、内筒21の内側に位置するレンズ支持部27と、レンズ支持部から半径方向外側に延出する2本の腕部29、29とが設けてあり、レンズ支持部27には光学ズームレンズ31が取り付けてある。レンズ支持部27の半径方向外周側にはコイル支持部33が設けてあり、コイル支持部33の外周には第1コイル11が巻かれており、コイル支持部33及び第1コイル11は外筒19に接したマグネット5と内筒21との間に位置している。
第1レンズホルダ7の各腕部29、29は内筒21の開口部25と外筒19の開口部23に配置されており、腕部29が開口部25、23を移動自在になっている。
腕部29の外周側端部にはガイド部35が設けてあり、ガイド部35には、ガイド部材37に挿通するガイド孔が形成されている。ガイド部材37は、光軸に平行に配置してヨーク3に固定されている。
一方のガイド部35の左右には、コイルの端子39が外周側に突出して設けられている。各端子39は、湾曲した板ばねであり、湾曲した腹部を対抗する第1電極15に当接している。
第1電極15は、光軸に沿って配置してあり、第1レンズホルダ7の移動寸法に応じた長さを有している。第1電極15にはコイルの端子39側に凹部40が形成されており、端子39を凹部40内に配置して端子39を保持している。
第1電極15には、第1レンズホルダ7を光軸方向の一方に駆動するときに電流が供給され、他方に移動するときには、逆方向の電流が供給されるようになっている。
第2レンズホルダ9には、フォーカス用レンズ43が取り付けてあり、第2レンズホルダ9は第1レンズホルダ7の光軸方向後方に設けてある。第2レンズホルダ9は第1レンズホルダ7と略同じ構成であるから、第1レンズホルダ9の構成部分と同じ作用効果を奏する部分には同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略する。尚、第2レンズホルダ9に固定されている第2コイル13の端子39は、第2電極17に接触して電流が供給されている。
第1電極15、15及び第2電極17、17は、各々ヨーク3に絶縁して固定されている。
位置検出装置51について説明する。位置検出装置51は、第1レンズホルダ(移動体)7に設けた遮蔽体53aと、第2レンズホルダ(移動体)9に設けた遮蔽体53bと、遮蔽体53a、53bの各移動軌跡に設けたフォトインターラプタユニット(フォトインターラプタ列)55とから構成されている。
遮蔽体53a、53bは、それぞれレンズホルダ7、9のガイド部35に突設してある。
フォトインターラプタユニット55には、4つのフォトインターラプタa、b、c、dが隣合わせにして列状に配置されている。図8に示すように、各フォトインターラプタa、b、c、dは、発光素子57と受光素子59とからなり、受光素子59は光を受けているとき(ON状態)ではセンサー出力が低く(L)であり、遮蔽されているとき(OFF状態)ではセンサ出力が高く(H)なるようにしている。尚、各フォトインターラプタa、b、c、dは、電源に対して並列に接続してあり、各フォトインターラプタからのセンサ出力(ON・OFF出力)を同じにしてある。
図7に示すように、各遮蔽体53a、53bは、移動方向における長さWは、一つのフォトインターラプタa、b、c、dにおけるホルダ7、9の移動方向の長さwよりも長くしてある。
尚、本実施の形態では、フォトインターラプタユニット55において、第1レンズホルダ7の移動領域と、第2レンズホルダ9の移動領域とは各々限られており、第1レンズホルダ7の遮蔽体53aは、3つのフォトインターラプタa、b、c間を移動し、第2レンズホルダ9の遮蔽体53bは、3つのフォトインターラプタb、c、d間を移動する。
ここで、図10を参照して、本実施の形態にかかる小型カメラの全体的構成を説明する。レンズ駆動装置1において、位置検出装置(位置センサ部)51から得た各レンズホルダ7、9の位置情報信号はマイコン61に送られ、マイコン(制御部)61からの駆動信号を受けて、ズーム駆動部63、フォーカス駆動部65に駆動信号を発する。一方、各ホルダレンズ7、9のレンズを通して得られた被写体の反射光は受光素子66が受けて、画像処理部67を介して画像表示部(モニター)69に表示される。尚、操作者(ユーザ)は、画像表示部位69を見ながら、光ズームの望遠(Tele)や視野の拡大(Wide)操作をすることにより、光ズームレンズを保持した第1レンズホルダ7が駆動するものである。
次に、本発明にかかるレンズ駆動装置1の作用及び効果について説明する。
カメラの撮影時において、光学ズームを用いる場合には、第1電極15に電流を供給する。すると、第1電極15に接触している端子39から第1コイル11に電流が流れて、第1コイル11に電磁力が作用し、マグネット5とヨーク3とで形成される磁界との作用により、第1コイル11が固定してある第1レンズホルダ7が光軸方向の一方側に移動する。第1レンズホルダ7の移動寸法分に合わせて第1電極15が長く設けてあるので、第1レンズホルダ7が移動しても第1コイル11の端子39は第1電極15との接触が維持される。そして、任意の位置までレンズホルダを駆動する。尚、第1電極15に逆方向の電流を流すことにより、第1レンズホルダは光軸方向を他方に移動する。
ズーム用の第1レンズホルダ7を所定位置に移動させた後、第2電極17に通電してフォーカス用の第2レンズホルダ9を第1レンズホルダ7と同様に移動してレンズの焦点を合わせる。
各レンズホルダ7、9は各々コイルの端子39と電極15、17との接触を板ばねの付勢力で維持しているので、簡易な構成で端子39と電極15、17との確実な接触を得ることができると共に、各レンズホルダ7、9を所定位置で停止させたときに端子39電極15、17との摩擦力でその停止位置が保持される。したがって、撮影時のみならず携帯時においても、各レンズホルダ3、5の位置ズレやガタツキが防止できる。尚、端子39と電極15、17との摩擦力は端子39として用いているばねの弾性力や形状を変えることにより容易に調整できる。
次に、位置検出装置51による位置検知について説明する。図7の(1)〜(5)に示すように、第1レンズホルダ7がフォトインターラプタaを完全に遮る位置(1)からフォトインターラプタaの半分を遮る位置(2)の手前まで、フォトインターラプタaは出力H状態で且つフォトインターラプタbは出力L状体にあり、フォトインターラプタaの半分を超えた位置(2)にあるときには、フォトインターラプタaは出力H状態で且つフォトインターラプタbは出力H状体にあり、フォトインターラプタaの半分を過ぎて隣のフォトインターラプタb側に移動した位置(3)(4)(5)あるときには、いずれもフォトインターラプタaは出力Lで且つフォトインターラプタbは出力Hになる。
同様に、第2レンズホルダ9においても、フォトインターラプタユニット55における位置と各フォトインターラプタc、dの出力の関係は、図7各(1)〜(5)に示す通り、フォトインターラプタdでは、(4)(5)の状態でLであり、(1)〜(3)ではHであり、フォトインターラプタcでは、(5)の状態でLであり、その他の状態はHである。
即ち、第1実施の形態では、第1レンズホルダ7と第2レンズホルダ9とが成す(1)〜(5)の5位置(各ホルダでは合計10位置)の状態を4つのフォトインターラプタで検知することができる。
図9に各遮蔽体53a、53bの検知領域と出力信号との関係を示す。(1)は、ズームレンズホルダの遮蔽体53aを示し、(2)はフォーカスレンズホルダの遮蔽体53bの移動領域と出力信号の関係を示す。図9において、遮蔽体53aが(イ)の領域にあるときにフォトインターラプタa、b、cの出力信号は各々H、L、Lであり、同様に各位置(ロ)(ハ)においてそれぞれ異なる出力信号の組み合わせになる。したがって、各信号の組合わせにより遮蔽体53aが所定位置にあることが分かる。
この図9の(1)から明らかなように、出力信号による検知は一定の誤差領域を有することになるが、本実施の形態のように、モニター画面を見ながらズーム操作する場合には、細かい位置制御を行うものでないから、詳細な位置情報まで要求されない。尚、更に細かい位置情報が必要なときにはフォトインターラプタの数を増やせばよい。
図9の(2)においても、同様に、フォーカスレンズの場合でも遮蔽体53bは(い)(ろ)(は)の検知領域を有する。
図11を参照して、ズームレンズとフォーカスレンズの初期位置設定(イニシャライズ動作)について説明する。
ズームレンズを保持する第1レンズホルダ7は、ステップS1〜S3に示すように、いかなる位置にある場合でもその移動領域における外側端(Tele側端)へ移動し、同様にステップS4〜S6に示すように、フォーカスレンズを保持する第2レンズホルダ9もいかなる位置にある場合でもその移動領域における外側端(Tele側端)へ移動する。位置検出装置51が内側端にあることを検知すると、次に、ステップS7〜S9に示すように、第2レンズホルダ9を内側端(Wide側端)へ移動する。内側端にあることは、位置検出装置51からの検知信号により判断する。次に、ステップS10〜12で第1レンズホルダ7を内側端(Wide側端)に位置させて、初期位置設定を終了する。
初期設定終了後、第1レンズホルダ7を駆動して光学ズームを設定するが、操作者は光学ズームをモニター(画像表示部)69を見ながら任意の位置に設定することができる。しかし、図13のステップS21〜ステップS24に示すように、第1レンズホルダ7が移動領域の限界である外側端(Tele側端)に達した場合、即ち、ズームを最大にした場合にはその位置で、第1レンズホルダ7の駆動を停止する(ステップS24)。
次に、オートフォーカス動作を行う。オートフォーカスでは、第2レンズホルダ9を駆動して、フォーカスレンズを焦点位置に適合させる。オートフォーカスは、受光素子66(図10参照)では高域成分が増幅したかどうかで判断し(ステップS27〜ステップS29、ステップS33〜36)、高域成分のピークを検出したところで(ステップS31、36)焦点位置に適合したものと判断して、第2レンズホルダ9を停止する(ステップS32)。
第1レンズホルダ(ズームレンズ)7が、視野の拡大(Wide)にある場合、即ち、ズームを使用しない場合には、図12に示すように、イニシャライズ終了後(ステップS41)、受光素子66(図10参照)では高域成分が増幅したかどうかで判断し(ステップS42〜ステップS44、ステップS47〜48)、高域成分のピークを検出したところで(ステップS46、50)焦点位置に適合したものと判断して、第2レンズホルダ9を停止する(ステップS51)。
本実施の形態にかかる位置検出装置51によれば、各遮蔽体53a、53bは、一つのフォトインターラプタa、b、c、dよりも長くしてあるので、各フォトインターラプタa、b、c、dに遮蔽体53a、53bが位置するときの他に、遮蔽体53a、53bが隣り合うフォトインターラプを跨る位置をも検出することができる。
フォトインターラプタa、b、c、dはON・OFF信号を発するだけであるから、検出回路も簡易にでき且つ安価である。
第1レンズホルダ7と第2レンズホルダ9とは各々移動領域内の内側端に移動して初期位置にセットしているので、光学ズームの操作は撮影時には初期位置から一方向にのみ移動すれば済むので、操作及び制御が簡易にできる。また、オートフォーカスを行う場合にも初期位置から一方向への移動から始まるので、フォーカスレンズの焦点位置への移動を短時間で行うことができ、移動制御も容易である。
更に、本実施の形態によれば、各電極15、17の長さを各レンズホルダ7、9の移動距離に応じて長くすることにより、レンズホルダ15、17の移動距離を長く取ることができる。しかも、レンズホルダ7、9の腕部29はヨーク3に設けた開口23、25に配置して各コイル11、13の端子39をヨーク3の外周部に設けた電極15、17に接触させているので、全体として大きさをヨーク3の略外径寸法にでき、簡易な構成で小型化を図ることができる。
各レンズホルダ7、9の移動距離に応じて各電極15、17の長さを設定すればよく、光学ズームの倍率が異なることにより第1レンズホルダ7の移動距離が大きくなったり小さくなっても、それに応じてヨーク3やマグネット5及び電極15の光軸方向の長さを設計すればよいので、構成が簡易であり且つ設計の自由度が高い。
コイル11、13を固定したレンズホルダ7、9の周囲にヨーク3、マグネット5、電極15、17を光軸方向に沿って設けるだけであるから、小型で且つ構成が簡易である。
ヨーク3は外筒19と内筒21との二重筒形状としてあり、磁気漏れが少なく、更に、コイル11、13は外筒19と内筒21との間に配置しているので、全て磁界と直交するように電流が流れるため、駆動力が高い。
ガイド部材37をレンズホルダ7、9の腕部29に挿通しているので、レンズホルダ7、9の移動をスムーズにでき且つ揺れや衝撃に対する損傷を防止できる。
第1レンズホルダ7の駆動と、第2レンズホルダ9の駆動に必要なヨーク3とマグネット5及びガイド部材37を共通に用いているので、部品点数が少なく且つコンパクトな構成である。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、図14に示すように、2つのフォトインターラプタユニット55a、55bを対向して設けると共に、第1レンズホルダ7と第2レンズホルダ9には各々、異なる位置にあるフォトインターラプタユニット55a、55bに対応して、遮蔽体53a、53bを設けて、各フォトインターラプタユニット55a、55bを移動するようになっている(第2実施の形態)。
この第2実施の形態では、図15に示すように、各遮蔽体53a、53bは各フォトインターラプタa、b、c、dのどの位置にあっても、互いに干渉することがないので、第1実施の形態よりも広い移動領域で位置検知(イ)〜(二)及び(い)〜(ほ)することができる。
図16に第3実施の形態を示す。この第3実施の形態では、第2実施の形態において、フォトインターラプタa、bの並び方向に空域71a、71bを設けると共に、各レンズホルダ7、9のストッパを73を設けたものである。このような空域71a、71bを設けることにより、各ストッパに当接した位置((1)に示す(イ)の範囲位置、(2)に示す(は)の範囲位置)を検知でき、第1実施の形態よりも少ない数のフォトインターラプタで第1実施の形態と同様の位置検知を図ることができる。
尚、図17に示すように3とのフォトインターラプタa、b、cを設けて、その両側に空域71a、71bを設けるものであっても、第3実施の形態と同様の効果を奏することができる。即ち、図17では各ストッパに当接した位置((1)に示す(イ)の範囲位置、(2)に示す(ほ)の範囲位置)を検知できる。
(a)は本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の概略的構成を示したもので、図2のA―A断面図であり、(b)は(a)のB部を拡大して示す図であり、(c)は(b)で示す部分の側面図である。 本実施の形態にかかるレンズ駆動装置の概略的構成を示す縦断面図である。 一つのレンズホルダを抜き出して示し且つ光軸方向の一方側から見た斜視図である。 図3で示すレンズホルダを光軸方向の他方側から見た斜視図である。 図2に示すレンズ駆動装置の端面を切断して示す斜視図である。 図2に示すレンズ駆動装置において、ヨークを抜き出して示す斜視図である。 位置検出装置による各フォトインターラプタと遮蔽板の位置との関係を示す側面図である。 図7に示す位置検出装置の回路図である。 図7に示す位置検出装置における遮蔽板の検知領域とフォトインターラプタの出力との関係を示す図である。 本実施の形態にかかるレンズ駆動装置を搭載した小型カメラのブロック図である。 レンズ駆動装置におけるイニシャライズ動作を説明するフローチャートである。 レンズ駆動装置におけるオートフォーカスの動作を説明するフローチャートである。 レンズ駆動装置における光学ズームを用いた場合のオートフォーカスの動作を説明するフローチャートである。 第2実施の形態にかかるレンズ駆動装置の縦断面図である。 図14に示すレンズ駆動装置における遮蔽板の検知領域とフォトインターラプタの出力との関係を示す図である。 第3実施の形態にかかる遮蔽板の検知領域とフォトインターラプタの出力との関係を示す図である。 第3実施の形態の変形例にかかる遮蔽板の検知領域とフォトインターラプタの出力との関係を示す図である。
1 レンズ駆動装置
3 ヨーク
5 マグネット
7 第1レンズホルダ
9 第2レンズホルダ
11 第1コイル
13 第2コイル
15 第1電極
17 第2電極
51 位置検出装置
53a、53b 遮蔽体
55 フォトインターラプタユニット
a、b、c、d フォトインターラプタ

Claims (9)

  1. 移動体に設けた遮蔽体と、遮蔽体の移動軌跡に設けた複数のフォトインターラプタとを備え、フォトインターラプタの受光素子が受ける光を遮蔽板が遮蔽することにより、移動体の位置を検知する位置検知装置であって、フォトインターラプタは移動体の移動方向に沿って複数個を直列に隣合わせに配置してあり、各フォトインターラプタは遮蔽体が所定割合を遮蔽した場合に検知信号を発し、且つ遮蔽体は一つのフォトインターラプタにおける移動体の移動方向の長さよりも長くしてあることを特徴とする移動体の位置検出装置。
  2. フォトインターラプタ列の少なくとも一端側には空域とストッパとが設けてあり、遮蔽体が一端に位置するファトインターラプタを超えてストッパに当接したときに空域に収まって、一端に位置するフォトインターラプタが遮蔽体の非検知状態になることを特徴とする請求項1に記載の移動体の位置検出装置。
  3. フォトインターラプタが検知信号を発するために遮蔽体が遮蔽する割合は約50%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体の位置検出装置。
  4. 複数のフォトインターラプタは電源に対する接続が互いに並列に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置検出装置と、ヨークと、ヨークに設けたマグネットと、コイルが固定されたレンズホルダと、コイルに通電する電極とを備え、電極からコイルに通電して生じる電磁力によりレンズホルダをレンズの光軸方向に移動するレンズ駆動装置であって、位置検出装置の遮蔽体はレンズホルダに設けてあり、各フォトインターラプタからの出力信号に基づいて、レンズホルダの位置を検知することを特徴とするレンズ駆動装置。
  6. ヨーク、マグネット及び電極は光軸方向に沿って長く設けてあり、レンズホルダに固定したコイル端子が電極に常時接触しつつレンズホルダと共に光軸に沿って移動することを特徴とする請求項5に記載のレンズ駆動装置。
  7. レンズホルダは光軸方向に2つ設けてあり、一方はフォーカスレンズのレンズホルダであり、他方は光学ズームレンズのレンズホルダであり、各レンズホルダは同じ側に遮蔽体を有しており、各遮蔽体は一列に配置したフォトインターラプタを共有することを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
  8. レンズホルダは光軸方向に2つ設けてあり、一方はフォーカスレンズのレンズホルダであり、他方は光学ズームレンズのレンズホルダであり、各レンズホルダは異なる側に遮蔽体を有しており、各遮蔽体は遮蔽体毎に対応して設けたフォトインターラプタの列を移動することを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
  9. 撮影時には、光学ズームレンズホルダはその移動領域における被写体側である外側端へ移動した後に内側端に移動し、フォーカスレンズホルダはその移動領域における外側端へ移動した後に内側端に移動して光学ズームレンズホルダ及びフォーカスレンズホルダの初期位置とし、各レンズホルダを初期位置にセットした後に光学ズームレンズホルダを外側に移動して任意の位置に駆動した後、フォーカスレンズホルダを駆動してフォーカスレンズが焦点位置へ移動することを特徴とする請求項7又は8に記載レンズ駆動装置。
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