JP2007017350A - X線分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 EPMA等、試料上の微小領域から発生するX線を分光分析する装置における波長分解能を向上させるとともに、分析目的等に応じて波長分解能と分析感度とを選択することを可能とする。
【解決手段】 試料1上で微小径の電子線が照射される微小領域2から放出される固有X線を効率良く収集するマルチキャピラリX線レンズ3と平板分光結晶4との間に、スリット開き角可変のソーラースリット7を設け、平板分光結晶4とX線検出器6との間にスリット開き角固定のソーラースリット8を設ける。ソーラースリット7のスリット開き角を選択することによりトレードオフの関係にある波長分解能と分析感度とを調整し、ソーラースリット8により散乱X線を除去して波長分解能を改善する。
【選択図】 図4

Description

本発明はX線分光装置に関し、更に詳しくは、透過電子顕微鏡(TEM)、電子線プローブ微小分析装置(EPMA)、走査電子顕微鏡(SEM)等、試料上の微小領域の分析を行うのに好適なX線分析装置に関する。
電子線プローブ微小分析装置(EPMA)では、20〜30keV程度の中エネルギーを有する微小径の電子線を励起線として試料に照射し、それによって試料の含有成分の内殻電子が励起された際に外部に放出される固有X線(特性X線)を分析することにより、元素の同定や定量を行ったり、元素の分布を調べたりする。また、走査電子顕微鏡(SEM)では一般的には電子線の照射位置から発生した二次電子や反射電子を検出するが、最近は、エネルギー分散型X線検出部を併設することでX線分析を可能とした装置も開発されている。
この種のX線分析装置では、試料上のほぼ一点とみなせる微小領域から放出される固有X線を効率良く分光する必要がある。そこで、従来、特許文献1に記載の構成のX線分光装置が知られている。図6はこのX線分光装置の概略構成図、図7は図6中のマルチキャピラリX線レンズ3の入射側の拡大図、図8はマルチキャピラリX線レンズ3において1本のキャピラリ3a内のX線の通過状態を示す模式図である。
図7に示すように、マルチキャピラリ(ポリキャピラリと呼ばれることもある)X線レンズ3は例えば内径が2〜十数μm程度の微小径の硼珪酸ガラスから成る細管(キャピラリ)を多数(数百〜100万本程度)束ねた基本構造を有しており、図8に示すように、1本のキャピラリ3aの内側に入射されたX線がそのガラス壁の内周面を全反射しながら進行してゆく原理を利用して、X線を効率良く案内するものである(特許文献2、3など参照)。マルチキャピラリX線レンズには種々の形態があるが、ここで使用しているのは、入射端面側では点焦点を有し、殆ど点とみなし得るX線源Fから出たX線を大きな立体角で以て取り込み、出射側端面から平行ビームを出射するものである。
図6において、マルチキャピラリX線レンズ3はその入射側端面の点焦点が試料1上の微小領域2に来るように配置され、それにより、電子線の照射により微小領域2から放出された固有X線は効率良くマルチキャピラリX線レンズ3に取り込まれる。平行光化されてマルチキャピラリX線レンズ3から出射するX線は平板分光結晶4に導入されて波長分散されつつ反射され、この分散光をX線検出器6により検出する。この構成では、分光波長を走査する際には、平板分光結晶4は紙面に垂直な軸5を中心に角度θずつ回転駆動され、X線検出器6も軸5を中心にして平板分光結晶4の回転角θの2倍の角度2θを保つように回転駆動される。
しかしながら、この構成では次のような問題がある。即ち、図8(a)に示すように、マルチキャピラリX線レンズ3の各キャピラリ3aの内部において、X線は臨界角以下の角度で全反射しながら進んで出射側端面に到達する。そのため、マルチキャピラリX線レンズ3の出射側端面から出射するX線は厳密には平行光ではなく、出射側端面から出射する時点で最大、臨界角程度の広がりを有している。このようにX線は或る程度の開き角を以て広がりながら平板分光結晶4に入射するため、それが波長分解能を低下させる一因となる。
また上記従来の構成では、平板分光結晶4の種類や上述したようなマルチキャピラリX線レンズ3からの出射X線の平行性などに依存して波長分解能が決まってしまうが、この種のX線分析装置では、分析目的によって高い波長分解能を必要とする場合とそうでない場合とがある。例えば試料の微小領域の精密な元素分析や化学状態分析などを行うためには波長分解能の高いスペクトルを取得する必要があるが、微量成分分析などを行う場合にはそれほど高い波長分解能は要求されないものの高い検出感度が必要となる。そこで、波長分解能を任意に設定可能であれば、分析目的等に応じてより的確な分析データを収集することができるようになる。
特開2004−294168号公報 特公平7−11600号公報 特公平7−40080号公報 特開平10−232209号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その第1の目的とするところは、微小径に集束された電子線などの照射に応じて試料上の微小領域から放出されるX線を分光分析する際の波長分解能を向上させることができるX線分析装置を提供することである。
また本発明の第2の目的とするところは、簡単な構成で以てユーザーの要望に応じて波長分解能を適宜に設定できるようにしたX線分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、試料上のほぼ点とみなせる微小領域から放出されるX線を分光分析するX線分析装置であって、
a)試料に向いた入射端面側で点焦点を有し、出射端面側で略平行光を出射するマルチキャピラリX線レンズと、
b)該マルチキャピラリX線レンズで平行光化されたX線を波長分散するX線分光器と、
c)該X線分光器により分光されたX線を検出するX線検出器と、
d)前記マルチキャピラリX線レンズと前記X線分光器との間の分散前X線光路上と前記X線分光器と前記X線検出器との間の分散後X線光路上との少なくともいずれか一方に配置されたソーラースリットと、
を備えることを特徴としている。
本発明に係るX線分析装置において、分散前X線光路上と分散後X線光路上との少なくともいずれか一方に配置されたソーラースリットは、マルチキャピラリX線レンズから出射してX線分光器に向かうX線、及び/又は、X線分光器で回折されてX線検出器に向かうX線束の中で平行でない成分を除去し、その平行性を高める。これにより、ソーラースリットは、分光分析には妨害となる散乱線を排除する機能と波長分解能を向上させる機能とを持つ。
したがって本発明に係るX線分析装置によれば、試料上のほぼ点とみなせる微小領域から放出されたX線を効率良く収集するマルチキャピラリX線レンズからの出射X線の広がりの影響を軽減し、従来のX線分析装置よりも波長分解能を向上させることができる。
なお、上記のようなソーラースリットの作用・効果をできるだけ活かすには、X線検出器にできるだけ近い位置にソーラースリットを設けることが望ましい。そうしたことから、分散前X線光路上と分散後X線光路上のいずれか一方にのみソーラースリットを設けるのであれば分散後X線光路上に設けるほうが好ましい。
また、ソーラースリットは入射した来たX線の中で平行でない成分を吸収することにより除去するから、少なくともその分だけX線強度は減衰することになり、X線の平行性を高めようとしてソーラースリットのスリット開き角を狭めるほどX線強度の減衰は大きくなって分析感度の低下をもたらす。即ち、この場合、分析感度と波長分解能とはトレードオフの関係にあるため、必要以上に波長分解能を上げようとしてスリット開き角の狭いソーラースリットを用いることは適当でない。
そこで、本発明に係るX線分析装置の一態様として、好ましくは、前記分散前X線光路上及び/又は分散後X線光路上に配置されたソーラースリットは平行平板型構造であって、そのスリット開き角を切り換える切り換え手段をさらに備える構成とするとよい。
具体的に上記切り換え手段は、例えば、スリット開き角の異なる複数のソーラースリットを機械的に移動させることでX線光路上に選択的に挿入・退避させる構成とすることができる。この構成によれば、例えば試料の元素分析、化学状態分析などを行うために分析感度よりも波長分解能を優先したスペクトルを取得したいような場合には、スリット開き角が相対的に狭いソーラースリットをX線光路上に挿入すればよい。一方、例えば微量成分分析などを行うために波長分解能よりも分析感度を優先したい場合には、スリット開き角が相対的に広いソーラースリットをX線光路上に挿入すればよい。
このように上記構成によるX線分析装置によれば、分析目的や試料の種類などに応じてユーザーが波長分解能と分析感度とのバランスを考慮して適宜の条件を設定することができる。それによって、分析目的等に応じた的確なデータを得ることができる。
また、分散前X線光路上と分散後X線光路上とにそれぞれソーラースリットを配置し、一方のソーラースリットのスリット開き角を固定し、他方のソーラースリットのスリット開き角を可変とする場合には、分散後X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を固定とし、分散前X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を上記切り換え手段により切り換え可能とした構成とするとよい。なお、このとき分散後X線光路上のソーラースリットのスリット開き角は中程度のものに固定しておくとよい。
この構成によれば、波長分解能を相対的に下げる代わりに分析感度を上げたい場合に、X線分光器の手前でソーラースリットのスリット開き角が広げられてX線強度の減衰が抑えられるため、特に分析感度を高くするのに有利である。
もちろん、上記構成とは逆に、分散前X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を固定とし、分散後X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を上記切り換え手段により切り換え可能な構成としても構わない。
またソーラースリットのスリット開き角を切り換える構成においてX線分光器の分光結晶は同じであってもよいが、好ましくは、X線分光器は分光特性の相違する複数の分光結晶とこれを切り換える結晶切り換え手段とを含み、該結晶切り換え手段による分光結晶の切り換えと上記切り換え手段によるソーラースリットのスリット開き角の切り換えとを対応付けて行えるような構成とするとよい。
この構成では、波長分解能より分析感度を優先する分析を行いたい場合、或いは逆に分析感度より波長分解能を優先する分析を行いたい場合、のそれぞれにおいて、最適分光結晶を選択するとともにそれに応じてソーラースリットのスリット開き角の設定を行う。これにより、同一の分光結晶を用いる場合に比べて同じ波長分解能でも分析感度を高めることができる。
なお、本発明に係るX線分析装置では、分散後X線光路上のソーラースリットがX線検出器と一体化されている構成とすることができる。これによれば、X線検出器の直近にソーラースリットが配置されるので散乱X線等の影響をより確実に除去することができる。また、ソーラースリットとX線検出器との相対位置が決まっているので、本装置の組立や位置調整などの作業が行い易くなる。
[実施例1]
本発明に係るX線分析装置の一実施例(実施例1)について説明する。図1は本実施例によるX線分析装置のX線光学系の概略構成図である。既に説明した図6中に記載の構成要素と同一の構成要素については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
この実施例1によるX線分析装置では、試料1上の微小領域2付近に入射側端面の点焦点を有するマルチキャピラリX線レンズ3と本発明におけるX線分光器である平板分光結晶4との間の分散前X線光路上に第1ソーラースリット7が挿入され、平板分光結晶4とX線検出器6との間の分散後X線光路上に第2ソーラースリット8が挿入されている。第1ソーラースリット7はマルチキャピラリX線レンズ3の出口に固定されて一体化され、一方、第2ソーラースリット8はX線検出器6の入口に固定されて一体化されている。第1及び第2ソーラースリット7、8はいずれもステンレス等、X線を吸収する材料から成る薄板(スリット板)を所定間隔離して多数枚重ねた平行平板型構造である。通常、スリット開き角は重なったスリット板の開口幅とX線の通過方向の長さとによって決まる。
図1の構成において、電子銃10から出射された電子線は位置走査のための偏向コイル11を介して試料1上の微小領域2に照射される。この電子線により励起されて微小領域2から放出された固有X線はマルチキャピラリX線レンズ3により効率良く収集されて平行光に変換される。マルチキャピラリX線レンズ3から出射するX線は上述したような理由により完全な平行光ではなく或る程度の広がり角度を有しているが、第1ソーラースリット7を通過する際に平行でない成分はスリット板に吸収されるため、平行性の高まったX線が平板分光結晶4に当たり波長分散される。これにより、或る回折角で以て反射してX線検出器6に向かうX線の波長のばらつきは小さくなり、つまり高い波長分解能を有する分光X線となる。
この分光X線はX線検出器6の手前にある第2ソーラースリット8を通過するが、その際に、所望の分光X線と平行でない方向から入射する散乱X線はスリット板に吸収される。したがって、こうした不要なX線は除去され、所望の分光X線の純度が高まってX線検出器6に到達し、X線検出器6により検出される。
以上のように、実施例1の構成のX線分析装置では、平板分光結晶4の上手側と下手側とにそれぞれ挿入された2つのソーラースリット7、8の作用により波長分解能が向上する。
[実施例2]
上記実施例1によるX線分析装置では平板分光結晶4の上手側と下手側とにそれぞれ第1、第2ソーラースリット7、8を備えていたが、いずれか一方だけでも図6に示した従来の構成に比べれば波長分解能を改善することが可能である。図2は本発明の他の実施例(実施例2)によるX線分析装置の概略構成図であり、この構成では、平板分光結晶4とX線検出器6との間の分散後X線光路上にのみソーラースリット8を設けている。この場合、マルチキャピラリX線レンズ3から出射した或る程度の広がりを有するX線が平板分光結晶4に当たるものの、平板分光結晶4で回折された分光X線の中で目的波長のX線とは平行でないX線はソーラースリット8で除去されるので波長分解能を高めることができる。
[実施例3]
上記実施例1、2はいずれも波長分解能は固定である。それに対し、以下の実施例3〜5はいずれも波長分解能とこれとトレードオフの関係にある感度とを選択できるようにしたものである。図3は実施例3によるX線分析装置のX線光学系の概略構成図である。実施例のX線分析装置では、実施例1と同様に分散前X線光路と分散後X線光路とのそれぞれに第1、第2ソーラースリット7、8を配置しているが、その第1、第2ソーラースリット7、8ではいずれも、スリット開き角の相違する2種類のソーラースリット7a、7b(又は8a、8b)が切り換え機構10、11により切り換え可能とされている。
切り換え機構10、11としては各種の形態が考え得るが、例えば、直線状スライド移動機構や回転移動機構などにより2つのソーラースリットのいずれかを選択的にX線光路上に挿入又は退避させる構成とすればよく、その機構はツマミ等の操作体をユーザーが操作することで手動で動作するものでも、或いは、モータ等の駆動機構を利用してユーザーのスイッチ操作に応じて自動的に動作するものでもよい。ソーラースリットのスリット開き角が広いほど通過するX線の平行性は悪化するため波長分解能は下がるものの、通過するX線の減衰は小さくなるためX線検出器6で検出されるX線の強度は高くなり感度は上がる。したがって、ユーザーは分析目的等に応じて所定の操作を行うことで各ソーラースリット7、8で適当なスリット開き角のソーラースリットを選択し、その選択条件の下で分光分析を実行すればよい。
[実施例4]
図4は実施例4によるX線分析装置のX線光学系の概略構成図である。この実施例4のX線分析装置では、分散前X線光路上に配置した第1ソーラースリット7のみをスリット開き角変更可能とし、分散後X線光路上に配置した第2ソーラースリット8はスリット開き角を固定としている。この場合、第2ソーラースリット8のスリット開き角は第1ソーラースリット7のスリット開き角に比べて相対的に大きくなるように決め、第1ソーラースリット7でスリット開き角の異なる2つのソーラースリット7a、7bを適宜に選択することで波長分解能と感度とを決めることができる。
なお、図4の構成とは逆に、第1ソーラースリット7のスリット開き角を固定し、第2ソーラースリット8のスリット開き角を可変とする構成としてもよい。但し、分散前X線光路においてX線強度が或る程度減衰されてしまうと第2ソーラースリット8のスリット開き角の変更によるX線強度の調節幅が小さくなって、分析感度を上げるには不利である。したがって、図4の構成のように分散前X線光路上でX線強度の減衰を調節したほうが、分析感度を上げるには有利である。
[実施例5]
図5は実施例5によるX線分析装置のX線光学系の概略構成図である。この実施例5のX線分析装置は実施例3と同様に分散前X線光路上と分散後X線光路上とのそれぞれにスリット開き角可変のソーラースリット7、8が設けられているが、次の2点において実施例3とは異なる。即ち、その1つは、ホルダ41に装着された異なる分光特性を有する複数(ここで4個)の平板分光結晶42、43、44、45が、切り換え機構12により切り換え可能になっていることである。分光結晶としては、例えばLSA(人工多層膜)、PbST(鉛ステアレート)、LIF、ADP、RAP、PETなどを利用することができる。例えば同一の波長領域を分光するLSAとPbSTとでは波長分解能が相違し、後者のほうが波長分解能が高い。また、実施例3と異なる他の1つは、第2ソーラースリット8にあってスリット開き角の相違するソーラースリット8a、8b毎に検出特性の相違するX線検出器6a、6bが設けられていることである。例えばスリット開き角が相対的に広いソーラースリット8bに対応したX線検出器6bとしてガスフロータイプの比例計数管、スリット開き角が相対的に狭いソーラースリット8aに対応したX線検出器6aとしてガス封入型の比例計数管が用いられる。
ユーザーは分析目的等に応じて、切り換え機構12により適当な分光特性の分光結晶を選択してマルチキャピラリX線レンズ3から到来するX線が当たる位置にセットし、その分光結晶の特性に合わせて各ソーラースリット7、8でスリット開き角を選択する。これによって、それぞれの分光結晶の分光特性を活かした分光分析が行え、実施例3の構成よりもさらに波長分解能を高めつつ、可能な範囲で分析感度も確保することができる。

なお、上記実施例は本発明の一例であるから、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正又は追加を行っても本願請求項に包含されることは当然である。
例えば、上記実施例1〜5に対応した図1〜図5ではマルチキャピラリX線レンズ3をほぼ直線状の形態で描いているが、マルチキャピラリX線レンズ3はその特性上湾曲させることができるから、試料1に対する平板分光結晶4の位置はかなり自由に決めることができる。
本発明の一実施例であるX線分析装置のX線光学系の概略構成図。 本発明の一実施例であるX線分析装置のX線光学系の概略構成図。 本発明の他の実施例であるEMPAのX線光学系の概略構成図。 本発明の他の実施例であるEMPAのX線光学系の概略構成図。 本発明の他の実施例であるEMPAのX線光学系の概略構成図。 従来のEMPAのX線光学系の概略構成図。 図6中のマルチキャピラリX線レンズの入射側の拡大図。 マルチキャピラリX線レンズにおいて1本のキャピラリ内のX線の通過状態を示す模式図。
符号の説明
1…試料
10…電子銃
11…偏向コイル
20、21、22…切り換え機構
2…微小領域
3…マルチキャピラリX線レンズ
4、42、43、44、45…平板分光結晶
41…ホルダ
6、6a、6b…X線検出器
7、7a、7b、8、8a、8b…ソーラースリット

Claims (6)

  1. 試料上のほぼ点とみなせる微小領域から放出されるX線を分光分析するX線分析装置であって、
    a)試料に向いた入射端面側で点焦点を有し、出射端面側で略平行光を出射するマルチキャピラリX線レンズと、
    b)該マルチキャピラリX線レンズで平行光化されたX線を波長分散するX線分光器と、
    c)該X線分光器により分光されたX線を検出するX線検出器と、
    d)前記マルチキャピラリX線レンズと前記X線分光器との間の分散前X線光路上と前記X線分光器と前記X線検出器との間の分散後X線光路上との少なくともいずれか一方に配置されたソーラースリットと、
    を備えることを特徴とするX線分析装置。
  2. 前記分散前X線光路上及び/又は分散後X線光路上に配置されたソーラースリットは平行平板型構造であって、そのスリット開き角を切り換える切り換え手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のX線分析装置。
  3. 前記分散前X線光路上と分散後X線光路上とにそれぞれ前記ソーラースリットを配置し、その分散後X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を固定とし、分散前X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を前記切り換え手段により切り換え可能としたことを特徴とする請求項2に記載のX線分析装置。
  4. 前記分散前X線光路上と分散後X線光路上とにそれぞれ前記ソーラースリットを配置し、その分散前X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を固定とし、分散後X線光路上のソーラースリットのスリット開き角を前記切り換え手段により切り換え可能としたことを特徴とする請求項2に記載のX線分析装置。
  5. 前記X線分光器は分光特性の相違する複数の分光結晶とこれを切り換える結晶切り換え手段とを含み、該結晶切り換え手段による分光結晶の切り換えと前記切り換え手段によるソーラースリットのスリット開き角の切り換えとを対応付けて行えるようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のX線分析装置。
  6. 前記分散後X線光路上のソーラースリットは前記X線検出器と一体化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のX線分析装置。
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