JP2007016867A - グリース組成物及び転がり支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 苛酷な環境下で使用された場合であっても、転がり支持装置の転がり疲れ寿命を長くできるグリース組成物を提供する。
【解決手段】 第一内輪1及び第二内輪2からなる内輪と、外輪3との間に形成された内部空間10に、イオン性液体を基油として含有するグリース組成物Gを配する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第一内輪1及び第二内輪2からなる内輪と、外輪3との間に形成された内部空間10に、イオン性液体を基油として含有するグリース組成物Gを配する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、グリース組成物と、このグリース組成物を潤滑剤として用いた転がり支持装置に関する。
自動車や鉄道等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するために用いられる車輪支持用転がり軸受の一例として、図1に示すものが知られている。
この車輪支持用転がり軸受は、第一の内輪(ハブ輪)1及び第二の内輪2からなる内輪と、外輪3と、複数の玉(転動体)4と、保持器5と、を備えている。
第一の内輪1のアウトボード側(自動車への組み付け状態で車幅方向外側の端部であり、図1では左端部を指す)の外径面には、車輪取付用フランジ1Aが形成されている。この車輪取付用フランジ1Aの側面には、図示しない車輪及びブレーキロータ(制動用回転体)がボルト6を介して固定されている。
この車輪支持用転がり軸受は、第一の内輪(ハブ輪)1及び第二の内輪2からなる内輪と、外輪3と、複数の玉(転動体)4と、保持器5と、を備えている。
第一の内輪1のアウトボード側(自動車への組み付け状態で車幅方向外側の端部であり、図1では左端部を指す)の外径面には、車輪取付用フランジ1Aが形成されている。この車輪取付用フランジ1Aの側面には、図示しない車輪及びブレーキロータ(制動用回転体)がボルト6を介して固定されている。
一方、第一の内輪1のインボード側(自動車への組み付け状態で車幅方向内側の端部であり、図1では右端部を指す)の外径面には、小径段部1Bが形成されている。この小径段部1Bには、第二の内輪2が外嵌されている。
また、第一の内輪1のインボード側の先端には円筒部7が第二の内輪2よりも内側に突出して形成されており、この円筒部7の外周面には雄ねじが形成されている。そして、この雄ねじに螺合されたナット8と小径段部1Bとで第二の内輪2を狭持することにより、第二の内輪2を第一の内輪1に一体的に固定している。
また、第一の内輪1のインボード側の先端には円筒部7が第二の内輪2よりも内側に突出して形成されており、この円筒部7の外周面には雄ねじが形成されている。そして、この雄ねじに螺合されたナット8と小径段部1Bとで第二の内輪2を狭持することにより、第二の内輪2を第一の内輪1に一体的に固定している。
さらに、第一の内輪1の軸方向の中間部外径面と第二の内輪2の外径面には、それぞれ内輪軌道面1a,2aが形成されている。
外輪3の外径面には、懸架装置取付用フランジ3Aが形成されている。この懸架装置取付用フランジ3Aの側面には、図示しない懸架装置のナックルがボルトを介して固定されている。また、外輪3の内径面には、第一及び第二の内輪1,2の内輪軌道面1a,2aに対する複列の外輪軌道面3a,3bが形成されている。
そして、内輪軌道面1a,2aと外輪軌道面3a,3bとの間には、複数の玉4が保持器5を介して転動自在に配設されている。
外輪3の外径面には、懸架装置取付用フランジ3Aが形成されている。この懸架装置取付用フランジ3Aの側面には、図示しない懸架装置のナックルがボルトを介して固定されている。また、外輪3の内径面には、第一及び第二の内輪1,2の内輪軌道面1a,2aに対する複列の外輪軌道面3a,3bが形成されている。
そして、内輪軌道面1a,2aと外輪軌道面3a,3bとの間には、複数の玉4が保持器5を介して転動自在に配設されている。
また、外輪4の各アウトボード側の端部は、シール部材9で閉塞されており、外輪4のインボード側の端部は、カバー部材11で閉塞されている。これにより、第一及び第二の内輪1,2が一体的に固定されてなる内輪と外輪3との間に形成された内部空間10に配されるグリース組成物(潤滑剤)Gの漏出防止や、空隙部10内への水や塵埃等の異物の侵入防止が図られている。
このような車輪支持用転がり軸受を自動車に組み付けるには、外輪3の外周面に形成した懸架装置取り付け用フランジ3Aにより、外輪3を図示しない懸架装置に固定し、車輪を車輪取り付け用フランジ1Aに固定する。その結果、車輪支持用転がり軸受によって車輪が懸架装置に対し回転自在に支持される。
このような車輪支持用転がり軸受を自動車に組み付けるには、外輪3の外周面に形成した懸架装置取り付け用フランジ3Aにより、外輪3を図示しない懸架装置に固定し、車輪を車輪取り付け用フランジ1Aに固定する。その結果、車輪支持用転がり軸受によって車輪が懸架装置に対し回転自在に支持される。
なお、乗用車のような比較的軽量である車両の車輪支持用転がり軸受の場合には、図1に示すように、転動体として玉4が使用されることが多いが、大型自動車や鉄道のように比較的質量が嵩む車両の車輪支持用転がり軸受の場合には、転動体としてころが使用される場合が多い。
このような車輪支持用転がり軸受の内部空間10に配するグリース組成物Gとしては、鉱油を基油とし、リチウム複合石けんを増ちょう剤としたグリース組成物が一般的に用いられている(特許文献1参照)。
特開2002−235092号公報
このような車輪支持用転がり軸受の内部空間10に配するグリース組成物Gとしては、鉱油を基油とし、リチウム複合石けんを増ちょう剤としたグリース組成物が一般的に用いられている(特許文献1参照)。
ところで、車輪支持用転がり軸受では、車両等の運転に伴う振動が伝達されるため、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用されることが多い。このため、車輪支持用転がり軸受の転がり面(内輪軌道面1a,2aや外輪軌道面3a,3bと、玉4の表面)では、繰り返し衝撃に起因するフレッチング摩耗が生じ易い。しかしながら、上述した鉱油を基油とするグリース組成物では、フレッチング摩耗に対する耐久性が未だ十分とはいえず、今後要求が高まることが予想される、さらなる高温及び高荷重下での使用に対応しきれないおそれがある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用された場合であっても、転がり支持装置の転がり疲れ寿命を長くできるグリース組成物を提供することを課題としている。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用された場合であっても、転がり支持装置の転がり疲れ寿命を長くできるグリース組成物を提供することを課題としている。
このような課題を解決するために、本発明は、イオン性液体を基油として含有することを特徴とするグリース組成物を提供する。
本発明はまた、互いに対向する軌道面を有する第一部材及び第二部材と、前記第一部材及び前記第二部材の間に転動自在に配される複数の転動体と、前記第一部材及び前記第二部材の間に形成された内部空間に配される潤滑剤と、を備え、前記第一部材及び前記第二部材のうち一方が他方に対して相対運動する転がり支持装置において、前記潤滑剤は、本発明のグリース組成物であることを特徴とする転がり支持装置を提供する。
本発明はまた、互いに対向する軌道面を有する第一部材及び第二部材と、前記第一部材及び前記第二部材の間に転動自在に配される複数の転動体と、前記第一部材及び前記第二部材の間に形成された内部空間に配される潤滑剤と、を備え、前記第一部材及び前記第二部材のうち一方が他方に対して相対運動する転がり支持装置において、前記潤滑剤は、本発明のグリース組成物であることを特徴とする転がり支持装置を提供する。
なお、本発明において「転がり支持装置」とは、例えば、転がり軸受、ボールねじ、リニアガイドを指す。ここで、転がり支持装置が転がり軸受の場合には、第一部材及び第二部材は内輪及び外輪を指す。また、転がり支持装置がボールねじの場合には、第一部材及び第二部材はねじ軸及びナットを指す。さらに、転がり支持装置がリニアガイドの場合には、第一部材及び第二部材は案内レール及びスライダを指す。
本発明の転がり支持装置は、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する車輪支持用転がり軸受として好適に用いることができる。
なお、本発明における車輪支持用転がり軸受としては、特に限定されないが、例えば、上述した図1に示すように、懸架装置取付用フランジが形成された外輪と、車輪取付用フランジが形成された内輪とを備えた車輪支持用転がり軸受(日本精工株式会社製ハブIII タイプ) や、外径面に懸架装置取付用フランジが形成された外輪と、車輪とともに回転可能な内輪とを備えた車輪支持用転がり軸受(日本精工株式会社製ハブIIタイプ) が挙げられる。
なお、本発明における車輪支持用転がり軸受としては、特に限定されないが、例えば、上述した図1に示すように、懸架装置取付用フランジが形成された外輪と、車輪取付用フランジが形成された内輪とを備えた車輪支持用転がり軸受(日本精工株式会社製ハブIII タイプ) や、外径面に懸架装置取付用フランジが形成された外輪と、車輪とともに回転可能な内輪とを備えた車輪支持用転がり軸受(日本精工株式会社製ハブIIタイプ) が挙げられる。
以下、本発明におけるグリース組成物について詳細に説明する。
<基油について>
基油は、陽イオン(カチオン)と陰イオン(アニオン)とが組み合わされてなり、常温で液体であるイオン性液体(常温溶融塩)からなる。このイオン性液体は、カチオンとアニオンがイオン結合で強く結びついているため、不燃性及び不揮発性で、且つ、優れた熱安定性を有している。
<基油について>
基油は、陽イオン(カチオン)と陰イオン(アニオン)とが組み合わされてなり、常温で液体であるイオン性液体(常温溶融塩)からなる。このイオン性液体は、カチオンとアニオンがイオン結合で強く結びついているため、不燃性及び不揮発性で、且つ、優れた熱安定性を有している。
イオン性液体としては、特に限定されないが、例えば化学式(1)〜(6)に示すように、脂肪族アミン、脂環式アミン系、イミダゾリウム系、ピリジン系等のカチオンと、アニオン(X- )との組合せが挙げられる。なお、アニオンとしては、BF4 - 、PF6 - 、[(CF3 SO2 )2 N]- 、Cl- 、Br- 等が挙げられる。これらのイオン性液体は、単独で用いてもよいし、二種以上組み合わせて用いてもよい。なお、化学式(1)〜(6)中のRは、アルキル基又はアルコキシ基を示す。
また、化学式(2)中のnは、1又は2とすることが好ましい。
また、化学式(2)中のnは、1又は2とすることが好ましい。
このようなイオン性液体は、40℃における動粘度がおよそ12〜260mm2 /s程度で、アルキル基やアルコキシ基の炭素数が多く分子量が大きくなる程、動粘度が大きくなることが知られている。また、融点が−45℃以下のイオン性液体も存在する。よって、イオン性液体はグリース組成物の基油として好適に用いることができる。
<増ちょう剤について>
増ちょう剤としては、ゲル構造を形成し、基油をゲル構造中に保持できるものであれば特に限定されないが、例えば、Li,Na等の金属石けん、及びLi,Na,Ba,Ca等のうち二種以上組み合わせて形成される複合金属石けんの金属石けん類や、ベントン、シリカゲル、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ウレタン化合物等の非金属石けん類が挙げられる。
増ちょう剤としては、ゲル構造を形成し、基油をゲル構造中に保持できるものであれば特に限定されないが、例えば、Li,Na等の金属石けん、及びLi,Na,Ba,Ca等のうち二種以上組み合わせて形成される複合金属石けんの金属石けん類や、ベントン、シリカゲル、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ウレタン化合物等の非金属石けん類が挙げられる。
特に、グリースの耐熱性を考慮すると、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ウレタン化合物を単独又は二種以上混合して用いることが好ましい。具体的には、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ジウレタン化合物を単独又は二種以上混合して用いることが好ましく、ジウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、ジウレタン化合物を用いることがより好ましく、ジウレア化合物を用いることがさらに好ましい。
増ちょう剤は、グリース組成物全体に対して、5〜40質量%の割合で配合することが好ましい。ここで、増ちょう剤の配合割合が5質量%未満であると、グリース状態を維持することが困難になり、一方、増ちょう剤の配合割合が40質量%を超えると、グリース組成物が硬くなり過ぎて、潤滑性を十分に発揮することが困難になる。
<添加剤について>
本発明のグリース組成物においては、上述した基油と増ちょう剤に加えて、各種性能を向上させるための添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、防錆剤、極圧剤、油性向上剤、金属不活性化剤を単独又は二種以上組み合わせたものが挙げられる。
本発明のグリース組成物においては、上述した基油と増ちょう剤に加えて、各種性能を向上させるための添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、防錆剤、極圧剤、油性向上剤、金属不活性化剤を単独又は二種以上組み合わせたものが挙げられる。
これらの添加剤の配合割合は、本発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、グリース組成物全体に対して0.1〜20質量%とするのが一般的である。ここで、添加剤の配合割合が0.1質量%未満であると、添加剤による効果を十分に得ることが困難になり、一方、添加剤の配合割合が20質量%を超えると、添加剤による効果が飽和するとともに、グリース組成物に対する基油の配合割合が相対的に少なくなるため、潤滑性が低下するおそれがある。
酸化防止剤としては、例えば、アミン系、フェノール系、硫黄系、ジチオリン酸亜鉛が挙げられる。
アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、オレイルアミドアミン、フェノリアジンが挙げられる。
アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、オレイルアミドアミン、フェノリアジンが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、p−t−ブチル−フェニルサリシレート、2,6−ジ−t−ブチル−p−フェニルフェノール、2,2' −メチレンビス(4−メチル−6−t−オクチルフェノール)、4,4' −ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾール、テトラキス[メチレン−3−(3' ,5' −ジ−t−ブチル−4' −ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−β−(4' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2−n−オクチル−チオ−4,6−ジ(4' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−t−ブチル)フェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4' −チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−(2' −ヒドロキシ−3' −t−ブチル−5' −メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のヒンダードフェノールが挙げられる。
防錆剤としては、例えば、エステル類が挙げられる。エステル類の具体例としては、多塩基カルボン酸及び多価アルコールの部分エステルであるソルビタンモノラウレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート等のソルビタンエステル類や、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のアルキルエステル類が挙げられる。
油性向上剤としては、例えば、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸や、ラウリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコールや、スタアリルアミン、セチルアミン等のアミンや、リン酸トリクレジル等のリン酸エステルや、動植物油が挙げられる。
極圧剤としては、例えば、リン系や、ジチオリン酸亜鉛や、有機モリブデンが挙げられ、金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールが挙げられる。
極圧剤としては、例えば、リン系や、ジチオリン酸亜鉛や、有機モリブデンが挙げられ、金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールが挙げられる。
本発明のグリース組成物によれば、基油としてイオン性液体を用いていることにより、基油が蒸発することなく、安定して油膜を形成することができる。よって、例えば車輪支持用転がり軸受のように、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用される転がり支持装置の潤滑剤として本発明のグリース組成物を用いることにより、転がり面にフレッチング摩耗が生じ難くなるため、転がり疲れ寿命を長くできる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態では、まず、表1に示す各種基油にジイソシアネートを配合したものに、アミンを配合したものを反応させた後、攪拌加熱して調整することにより、表1に示す各種基油と、脂環式ジウレアからなる増ちょう剤とが含有された各種グリース組成物を作製した。なお、得られたグリース組成物は、いずれもNLGI(米国潤滑グリース協会)により規格された25℃での混和ちょう度が2号であった。また、表1には、得られたグリース組成物の融点も併せて示した。
本実施形態では、まず、表1に示す各種基油にジイソシアネートを配合したものに、アミンを配合したものを反応させた後、攪拌加熱して調整することにより、表1に示す各種基油と、脂環式ジウレアからなる増ちょう剤とが含有された各種グリース組成物を作製した。なお、得られたグリース組成物は、いずれもNLGI(米国潤滑グリース協会)により規格された25℃での混和ちょう度が2号であった。また、表1には、得られたグリース組成物の融点も併せて示した。
なお、表1で示す基油「A」〜「F」は、後述する化学式(A)〜(F)に示すアニオンとカチオンとからなるイオン性液体を指す。また、表1で示す基油「G」は、上述した基油「B」と基油「E」とを6対4の割合で混合させたイオン性液体を指す。さらに、表1で示す基油「H」は、上述した基油「B」と基油「E」とを4対6の割合で混合させたイオン性液体を指す。
次に、これらのグリース組成物を、ASTM D 4170に規定された試験方法により、耐フレッチング試験を行ない、質量変化を求めた。
この結果は、試験前後の試験片の質量差を測定し、この質量差を三段階(A:質量差が3mg以下,B:質量差が3mg超過5mg以下,C:質量差が5mg以上)に分けて評価し、表1に併せて示した。なお、この耐フレッチング試験では、車輪支持用転がり軸受として使用可能な範囲であるAとBの結果を合格とした。
この結果は、試験前後の試験片の質量差を測定し、この質量差を三段階(A:質量差が3mg以下,B:質量差が3mg超過5mg以下,C:質量差が5mg以上)に分けて評価し、表1に併せて示した。なお、この耐フレッチング試験では、車輪支持用転がり軸受として使用可能な範囲であるAとBの結果を合格とした。
続いて、これらのグリース組成物を、日本精工株式会社製呼び番号HR30205の円錐ころ軸受(内径25mm,外径52mm,幅16.25mm)の内部空間に封入した。そして、この円錐ころ軸受を、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用することを想定した以下に示す条件で運転させることにより、耐久試験を行ない、焼付きが生じるまでの時間を耐久時間として算出した。
この結果は、耐久時間を三段階(A:1000時間回転させても焼付きが生じなかったもの,B:500時間を超え1000時間未満の回転で焼付きが生じたもの,C:500時間以下の回転で焼付きが生じたもの)に分けて評価し、表1に併せて示した。なお、この耐久試験では、車輪支持用転がり軸受として使用可能な範囲であるAとBの結果を合格とした。
<耐久試験条件>
雰囲気温度:120℃
ラジアル荷重:98N
アキシアル荷重:1470N
回転速度:3500min-1
<耐久試験条件>
雰囲気温度:120℃
ラジアル荷重:98N
アキシアル荷重:1470N
回転速度:3500min-1
表1に示すように、基油としてイオン性液体を用いたグリース組成物No.1〜No.8では、基油として鉱油を用いたグリース組成物No.9や、基油としてPAO(ポリα−オレフィン油)を用いたグリース組成物No.10と比較して、優れた耐フレッチング性及び耐久性が得られた。
以上の結果より、基油としてイオン性液体を用いたグリース組成物No.1〜No.8を上述した車輪支持用転がり軸受の潤滑剤として用いることで、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用された場合であっても転がり疲れ寿命が長くできることを確認できた。
以上の結果より、基油としてイオン性液体を用いたグリース組成物No.1〜No.8を上述した車輪支持用転がり軸受の潤滑剤として用いることで、高温及び高荷重下等の苛酷な環境下で使用された場合であっても転がり疲れ寿命が長くできることを確認できた。
1 第一の内輪(第一部材)
1a 内輪軌道面
1A 車輪取付用フランジ
2 第二の内輪(第一部材)
2a 内輪軌道面
3 外輪(第二部材)
3a,3b 外輪軌道面
3c 外径面
3A 懸架装置取付用フランジ
4 玉(転動体)
5 保持器
6 ボルト
7 円筒部
8 ボルト
9 シール部材
10 内部空間
11 カバー部材
G グリース組成物
1a 内輪軌道面
1A 車輪取付用フランジ
2 第二の内輪(第一部材)
2a 内輪軌道面
3 外輪(第二部材)
3a,3b 外輪軌道面
3c 外径面
3A 懸架装置取付用フランジ
4 玉(転動体)
5 保持器
6 ボルト
7 円筒部
8 ボルト
9 シール部材
10 内部空間
11 カバー部材
G グリース組成物
Claims (3)
- イオン性液体を基油として含有することを特徴とするグリース組成物。
- 互いに対向する軌道面を有する第一部材及び第二部材と、前記第一部材及び前記第二部材の間に転動自在に配される複数の転動体と、前記第一部材及び前記第二部材の間に形成された内部空間に配される潤滑剤と、を備え、前記第一部材及び前記第二部材のうち一方が他方に対して相対運動する転がり支持装置において、
前記潤滑剤は、請求項1に記載のグリース組成物であることを特徴とする転がり支持装置。 - 車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する車輪支持用転がり軸受として用いることを特徴とする請求項2に記載の転がり支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005197958A JP2007016867A (ja) | 2005-07-06 | 2005-07-06 | グリース組成物及び転がり支持装置 |
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Publications (1)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005197958A Pending JP2007016867A (ja) | 2005-07-06 | 2005-07-06 | グリース組成物及び転がり支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007016867A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008223872A (ja) * | 2007-03-12 | 2008-09-25 | Jtekt Corp | ハブユニットの製造方法 |
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2005
- 2005-07-06 JP JP2005197958A patent/JP2007016867A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008223872A (ja) * | 2007-03-12 | 2008-09-25 | Jtekt Corp | ハブユニットの製造方法 |
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