JP2007016822A - 密封玉軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】
回転トルクを小さくする必要のある用途に使用される密封玉軸受で、軸方向に外輪と内輪が偏倚した状態で使用する場合、密封シールとシール溝との摺接シメシロの減少により摺接圧力が小さくなったときにも、回転中に密封シールとシール溝との間で発生する鳴き音を防止できる密封玉軸受を提供する事を課題としている。
【解決手段】
外内輪が軸方向に相対的に偏倚して取付けられたときに、摺接シメシロが減少する密封シール側を示す識別部を密封玉軸受の所定位置に設けると共に、前記摺接シメシロが減少する密封シールに保持器の側輪部を対向させ、前記側輪部の内周面と内輪の外周面との間にグリース誘導路を形成し、内輪の回転によって玉および内輪の外周面近傍のグリースを摺接シメシロが減少したシール部へ供給するようにしたことを特徴とする密封玉軸受により課題の解決を図る。
【選択図】 図1
回転トルクを小さくする必要のある用途に使用される密封玉軸受で、軸方向に外輪と内輪が偏倚した状態で使用する場合、密封シールとシール溝との摺接シメシロの減少により摺接圧力が小さくなったときにも、回転中に密封シールとシール溝との間で発生する鳴き音を防止できる密封玉軸受を提供する事を課題としている。
【解決手段】
外内輪が軸方向に相対的に偏倚して取付けられたときに、摺接シメシロが減少する密封シール側を示す識別部を密封玉軸受の所定位置に設けると共に、前記摺接シメシロが減少する密封シールに保持器の側輪部を対向させ、前記側輪部の内周面と内輪の外周面との間にグリース誘導路を形成し、内輪の回転によって玉および内輪の外周面近傍のグリースを摺接シメシロが減少したシール部へ供給するようにしたことを特徴とする密封玉軸受により課題の解決を図る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、密封玉軸受に関する。
従来、軸受内部へ外部からの異物の侵入を防止するためには、玉軸受には内輪若しくは外輪と接触しながら摺接する密封シールが使用されている。特に、回転トルクを小さくする必要がある用途では、軽い摺接圧力で摺接する。
図3(a)、(b)において、従来使用されている密封玉軸受を説明する。
図3(a)に従来の密封玉軸受Hzの回転中心線X0−X0より上半分の断面図を示している。
図3(a)に示す断面図は、密封玉軸受Hzの軸方向(幅方向)中心線CLzに対して対称になっているので片方(図、左側)を主に説明する。
図3(a)に従来の密封玉軸受Hzの回転中心線X0−X0より上半分の断面図を示している。
図3(a)に示す断面図は、密封玉軸受Hzの軸方向(幅方向)中心線CLzに対して対称になっているので片方(図、左側)を主に説明する。
外輪1zと内輪2zと外内輪の間に介在する玉3zと玉3zを保持している保持器4zと外輪1zの内周両端部に固定されている密封シール5z、5zと、玉3zの近傍に封入されているグリースGzより構成されている。
外輪1zは内周の中央部に内周軌道1azを有している。
内周両端部には密封シール5z,5zを取付ける固定用溝12z,12zを有している。
内周両端部には密封シール5z,5zを取付ける固定用溝12z,12zを有している。
内輪2z外周には中央部に内周軌道1azに対向する外周軌道2azを有している。
外周軌道2azに連設して外周軌道2azの軸方向両側に円筒状の外周面23z,23zが形成されている。
外周軌道2azに連設して外周軌道2azの軸方向両側に円筒状の外周面23z,23zが形成されている。
外周面23z,23zと内輪の両端面29z、29zとの間には、後述するように密封シールと摺接するシール溝22z,22zがそれぞれ設けられている。
シール溝22zは、軸方向外側に径方向外方に向かって所定の角度βで傾斜面25zが形成されている。さらに、傾斜面25zの所定位置から軸方向外側に向けて連設されて内輪の端面29zまで円筒部が形成されている。
密封シール5z,5zは中心線CLzに対し左側と右側では取付けの向きが反対であるが構造は同一であるから、左側について説明する。
密封シール5zは、略円盤状で補強用の芯金51zと芯金51zを被覆している弾性部材52zからなっている。芯金51zの外周の径方向外側には固定部521zが形成されており、外輪1zの固定用溝12zに弾性的に嵌合固定される。
芯金51zの内周の径方向内側にはシールリップ522zが形成されている。シールリップ522zは傾斜面25zに弾性的に当接しており、内輪2zの回転に伴って摺接する。シールリップ522zは傾斜面25zと所定の摺接シメシロを持っている。
保持器4zは密封玉軸受Hzの軸方向左方から(図3(a)中、左側)組み込まれて玉3zを保持する冠型保持器である。保持器4zは側輪部41zと、側輪部41zから軸方向に延在している片持ちの柱部42zとからなっている。
柱部42zは円周方向に互いに隣り合う柱部42zによって、玉を保持するポケットPzを形成している。
保持器4zの内周面44zは円筒状である。
グリースGは外周軌道1az、内周軌道2az、玉3z、およびそれらの近傍に封入若しくは塗布されている。
この従来の玉軸受Hzは内周軌道1azと玉3zおよび外周軌道2azと玉3zとの間に、それぞれ、半径方向すき間としてC1z,C2zが設けられている。すなわち、C1z+C2zの半径方向すき間が存在する。
外輪1zと内輪2zはこのすき間C1z+C2zによって軸方向に互いに離隔するように相対移動する。これを偏倚と呼ぶ。
図3(a)に示す密封玉軸受Hzの中心線CLzは、外輪1zと内輪2zが軸方向に相対移動する前の状態を表しているが、実際には、外輪1zおよび内輪2zにはそれぞれ中心線CL1z、CL2zがある。
外輪1zの中心線CL1zと内輪2zの中心線CL2zとが軸方向に偏倚して、左側の密封シール5zのシールリップ522zと内輪2zの傾斜面25zとの摺接シメシロが、少なくなった状態で内輪2zが回転する場合について、図3(b)を用いて説明する。
密封玉軸受Hzの外輪1zがハウジングTzに組み込まれ、内輪が回転軸(図示、略)に嵌合され、矢印Uzに示す予圧を内輪2zにかけて使用する場合に、半径方向すき間C1z+C2zがあることにより、外輪1zと内輪2zとの中心線CL1zとCL2zが、軸方向に偏倚して離隔し、接触角γの方向に内周軌道1azと玉3zと外周軌道2azが接触し、接触角γの方向に予圧Fが発生する。
外輪1zと内輪2zの偏倚によって、図3(b)左側の密封シールと内輪傾斜面25zとの摺接シメシロが減少し(図3(b)の破線Az)、図3(b)右側の密封シールと内輪傾斜面25zとの摺接シメシロが増加する(図3(b)の破線Bz)。
摺接シメシロが減少すると、摺接圧力が減少し、摺接圧力が減少した状態で内輪を回転させると、回転に伴い外周軌道2azやその近傍、および、保持器4zや玉3zに付着しているグリースGzに遠心力が作用して、外輪内周面の方向に向かって移動してしまい、シール部の潤滑剤が不足して、音が発生することがある。この問題に対して、一つの提案がある。(例えば、特許文献1を参照)
特開2004−124954号公報
特許文献1は、内輪軌道溝からシール溝にかけてグリースを塗布したり、内輪外周に潤滑剤橋渡し部が形成されたり、保持器の玉挿入部に橋渡し部が形成されていたりしている。
しかしながら、いずれの場合も、内輪が回転をすると、グリースはその場所に存在し続けることは困難で、遠心力によって、外輪内周面のほうへ移動してしまう。そうなると、シール溝と密封シールとのシール部へ供給することは難しくなる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、回転トルクを小さくする必要のある用途に使用される密封玉軸受で、軸方向に外輪と内輪が偏倚した状態で使用する場合、密封シールとシール溝との摺接シメシロの減少により摺接圧力が小さくなったときにも、回転中に密封シールとシール溝との間で発生する鳴き音を防止できる密封玉軸受を提供することを課題としている。
上記の目的を達成するため、本発明は、
内周面に内周軌道を有する外輪と、
外周面に前記内周軌道に対向する外周軌道を有する内輪と、
前記外内輪間に介在し、前記外内輪の相対回転を可能にする玉と、
側輪部と該側輪部から軸方向に延在して前記玉を収容保持する所定数のポケットを形成する柱部とを有する保持器と、
前記外輪の内周両端部に固定され、内輪の外周両端部に形成されたシール溝と摺接シメシロを有するシール部を形成して、外内輪間を密封する密封シールと、
を備えた密封玉軸受において、
外内輪が軸方向に相対的に偏倚して取付けられたときに、前記摺接シメシロが減少する密封シール側を示す識別部を密封玉軸受の所定位置に設けると共に、前記摺接シメシロが減少する密封シールに保持器の側輪部を対向させ、前記側輪部の内周面と内輪の外周面との間にグリース誘導路を形成し、内輪の回転によって玉および内輪の外周面近傍のグリースを摺接シメシロが減少した前記シール部へ供給するようにしたことを特徴とする密封玉軸受を提供する。
内周面に内周軌道を有する外輪と、
外周面に前記内周軌道に対向する外周軌道を有する内輪と、
前記外内輪間に介在し、前記外内輪の相対回転を可能にする玉と、
側輪部と該側輪部から軸方向に延在して前記玉を収容保持する所定数のポケットを形成する柱部とを有する保持器と、
前記外輪の内周両端部に固定され、内輪の外周両端部に形成されたシール溝と摺接シメシロを有するシール部を形成して、外内輪間を密封する密封シールと、
を備えた密封玉軸受において、
外内輪が軸方向に相対的に偏倚して取付けられたときに、前記摺接シメシロが減少する密封シール側を示す識別部を密封玉軸受の所定位置に設けると共に、前記摺接シメシロが減少する密封シールに保持器の側輪部を対向させ、前記側輪部の内周面と内輪の外周面との間にグリース誘導路を形成し、内輪の回転によって玉および内輪の外周面近傍のグリースを摺接シメシロが減少した前記シール部へ供給するようにしたことを特徴とする密封玉軸受を提供する。
本発明によれば、回転トルクを小さくする必要のある用途に使用される密封玉軸受で、軸方向に外輪と内輪が偏倚した状態で使用する場合、密封シールとシール溝との摺接シメシロの減少により摺接圧力が小さくなったときにも、回転中に密封シールとシール溝との間で発生する鳴き音を防止できる密封玉軸受を提供する事が出来る。
以下、本発明に係わる実施形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1(a)、(b)、(c)、(d)によって本発明の実施形態1を説明する。
図1(a)は本実施形態に係わる密封玉軸受Hの回転中心線X−Xより上半分の断面図である。
図1(b)は図1(a)の保持器の内周面(矢印V1から見た部分))から見た要部である。
図1(c)は内輪の断面図である。
図1(d)は予圧をかけた取付け状態の説明図である。
図1(a)、(c)における断面図は、密封玉軸受Hの軸方向中心線CLに対して対称になっているので、図中、左側を主に説明する。
図1(a)、(b)、(c)、(d)によって本発明の実施形態1を説明する。
図1(a)は本実施形態に係わる密封玉軸受Hの回転中心線X−Xより上半分の断面図である。
図1(b)は図1(a)の保持器の内周面(矢印V1から見た部分))から見た要部である。
図1(c)は内輪の断面図である。
図1(d)は予圧をかけた取付け状態の説明図である。
図1(a)、(c)における断面図は、密封玉軸受Hの軸方向中心線CLに対して対称になっているので、図中、左側を主に説明する。
密封玉軸受Hは、外輪1と内輪2と外内輪の間に介在する玉3と玉3を保持している保持器4と外輪の内周両端部に固定されている密封シール5,5と、玉3の近傍に封入されているグリースGより構成されている。
外輪1は円筒面である外周面11と、内周の中央部に内周軌道1aを有している。内周両端部には密封シール5,5を取付ける固定用溝12,12を有している。
内輪2は円筒面である内周面21と、外周には中央部に内周軌道1aに対向する外周軌道2aを有している。外周軌道2aに連設して外周軌道2aの軸方向両側に円筒状の外周面23,23が形成されている。
円筒状の外周面23,23と内輪両端面29,29との間の外周両端部には、後述するように密封シールと摺接するシール溝22,22がそれぞれ設けられている。
本実施形態の密封玉軸受Hの軸方向(幅方向)中心線CLより左側(図中、左半分)では、内輪2は外周面23に続いて所定の角度αで全円周にわたって面取り部24が形成され、さらに面取り部24の軸方向外側に径方向内方に向かったシール溝22が形成されている。シール溝22は、さらに、軸方向外側に径方向外方に向かって所定の角度βで傾斜面25が形成されている。さらに、傾斜面25の所定位置から軸方向外側に向けて連設されて内輪の端面29まで円筒部26が形成されている。
本実施形態の玉軸受Hの軸方向(幅方向)の中心線CLより右側(図中、右半分)では、内輪2は左側のような面取り部24を除いては左側の形状と同一の形状をしている。
密封シール5,5は左側と右側では取付けの向きが反対であるが構造は同一であるから、左側について説明する。
密封シール5は、略円盤状で補強用の芯金51と芯金51を被覆している弾性部材52からなっている。一般的には、弾性部材として、ニトリルゴムが用いられている。芯金51の外周の径方向外側には固定部521が形成されており、外輪1の固定用溝12に弾性的に嵌合固定される。
芯金51の内周の径方向内側にはシールリップ522が形成されている。シールリップ522は主リップ523と副リップ524から構成されている。主リップ523は内輪2のシール溝22の傾斜面25に弾性的に当接して摺接シメシロを有するシール部を形成している。シーリリップ522と固定部521とを繋いでいる連結部529が芯金51の外方を被覆している。被覆は密封シール5を組み込んだときに密封玉軸受Hの外側になるように組まれる。
保持器4は玉軸受の軸方向左方から(図1(a)では左側)組み込まれて玉3を保持する冠型保持器である。材質は合成樹脂で、成型加工をしたものである。
保持器4は側輪部41と、側輪部41から軸方向に延在している片持ちの柱部42とからなっている。
柱部42は円周方向に互いに隣り合う柱部42によって、玉3を収容するポケットPを形成している。柱部42の先端には爪部43が形成されている。ポケットPは球面形状に成型されている。球面の直径は、玉3の直径よりも所定寸法だけ大きくなっている。爪部43は、玉3と保持器4とが軸方向に離脱しないように玉3を抱きかかえている。
保持器4の側輪部41の内周にはテーパ面44が形成されている。テーパ面44は、内輪2の外周面に連設されている面取り部24と対向して、面取り部24との間に所定のすき間45を有するグリース誘導路を形成する。
グリースGは外周軌道1a、内周軌道2a、玉3、およびそれらの近傍に封入若しくは塗布されている。
本実施形態の密封玉軸受Hは、外輪1の内周面と保持器4の外周面との間の径方向すき間δ1および保持器4の内周面と内輪2の外周面との間の径方向すき間δ2をそれぞれ玉3の直径の20%以下とし、また、保持器4の側輪部41と密封シール5の芯金51との間の軸方向すき間δ3を玉3の直径の15%以下になるように設定している。
本実施形態の密封玉軸受Hは、内周軌道1aと玉3および外周軌道2aと玉3との間に、それぞれ、半径方向すき間としてC1,C2が設けられている。すなわち、C1+C2の半径方向すき間がある。外輪1と内輪2はこのすき間C1+C2によって軸方向に互いに離隔するように相対移動する。これを偏倚と呼ぶ。
図1(a)に示す密封玉軸受の中心線CLは、外輪1と内輪2が軸方向に移動する前の状態を表しているが、実際には、外輪1および内輪2にはそれぞれ中心線CL1、CL2がある(図1(d)参照)。
外輪1の中心線CL1と内輪2の中心線CL2とが軸方向に偏倚して、左側の密封シール5のシールリップ522と内輪2の傾斜面25との摺接シメシロが、少なくなった状態で内輪2が回転する場合について、図1(d)を用いて説明する。
密封玉軸受Hの外輪1がハウジングTに組み込まれ、内輪が回転軸(図示、略)に嵌合され、矢印U1に示す予圧を内輪2にかけて使用する場合に、半径方向すき間C1+C2があることにより、外輪1と内輪2との中心線CL1とCL2が、軸方向に偏倚して離隔し、接触角γの方向に内周軌道1aと玉3と外周軌道2aが接触し、接触角γの方向に予圧Fが発生する。
外輪1と内輪2の偏倚によって、図1(d)左側の密封シールと内輪傾斜面25との摺接シメシロが減少し(図1(d)の破線A)摺接圧力が小さくなる。一方、図1(d)右側の密封シールと内輪傾斜面25との摺接シメシロは増加し(図1(d)の破線B)摺接圧力は大きくなる。
元来、内輪を回転させると、回転に伴い外周軌道2aやその近傍、および、保持器4や玉3に付着しているグリースGが遠心力により、外輪内周面の方向に向かって移動しようとするので、摺接シメシロが減少して、摺接圧力が小さくなっているシール部はグリースが少なくなる状態になる。
しかし、本実施形態の密封玉軸受Hは、以上説明したような構成になっているので、外周軌道2aやその近傍、および、保持器4や玉3に付着しているグリースGに回転に伴う遠心力が作用する場合でも、保持器4の内周に設けられているテーパ面44によってグリースGの外方への移動が遮られ、そして、内輪2の面取り部24と保持器4の側輪部41のテーパ面44とで形成されるすき間45によって形成されるグリース誘導路を、矢印Yに示すように摺接シメシロが減少したシールリップ522の主リップ523の方向へグリースGが誘導され、誘導されたグリースGが左側の密封シール5の主リップ523と内輪2のシール溝22の傾斜面25とのシール部の潤滑に寄与するという効果を奏する。さらに、すき間δ1、すき間δ2、すき間δ3を前述のように設定することにより、グリースGを主リップ523と傾斜面25とのシール部に積極的に、効率よく供給することが出来、前記の効果を向上させることが出来る。
従って、左側の密封シール5の主リップ523とシール溝22の傾斜面25との摺接シメシロが減少した場合であっても、良好な潤滑状態を維持でき鳴き音を生じることはない。
次に、図2(a)、(b)を参照しながら、実施形態1の変形例を説明する。
図2(a)は図1(a)相当図であり図2(b)は図1(b)相当図である。
本変形例は、保持器4の構成に変更を加えたものであるから、保持器4に関し説明をする。保持器4には、ポケットPと側輪部41の内周に形成してあるテーパ面44とを連絡する通路47を設けている。この通路47を設けることによって、ポケットPの中で玉によって攪拌されているグリースGは通路47方向への抵抗が少なくなり、内輪2の面取り部24とテーパ面44とのすき間45によって形成されるグリース誘導路を更に通過しやすくなり、通過したグリースGが主リップ523と傾斜面25との潤滑に寄与することになる。
なお、図1(a)、(b)、(c)、(d)において説明した同一部位、同一符号については説明を省略する。
上記実施形態1および変形例で説明した密封玉軸受Hの内部の構成による効果を奏せしむために、摺接シメシロが減少する側を外観上識別できるような、識別部を設けて実施する必要がある。
たとえば、実施形態1および変形例において、密封シールの色彩を変えるとか、外輪および内輪の所定の箇所に電解刻印などによって表示を付すことなど簡便な手段によって実施するものである。
H:密封玉軸受
1:外輪
1a:内周軌道
11:外輪の外周面
12:シールの固定用溝
2:内輪
2a:外周軌道
21:内周面
22:シール溝
23:内輪の外周面
24:面取り部
25:傾斜面
26:円筒面
29:内輪端面
3:玉
4:保持器
41:側輪部
42:柱部
43:爪部
44:テーパ面
P:ポケット
45:すき間
5:密封シール
51:芯金
52:弾性部
521:固定部
522:シールリップ部
523:主リップ
524:副リップ
CL:玉軸受中心線
CL1:外輪中心線
CL2:内輪中心線
C1+C2:半径方向すき間
1:外輪
1a:内周軌道
11:外輪の外周面
12:シールの固定用溝
2:内輪
2a:外周軌道
21:内周面
22:シール溝
23:内輪の外周面
24:面取り部
25:傾斜面
26:円筒面
29:内輪端面
3:玉
4:保持器
41:側輪部
42:柱部
43:爪部
44:テーパ面
P:ポケット
45:すき間
5:密封シール
51:芯金
52:弾性部
521:固定部
522:シールリップ部
523:主リップ
524:副リップ
CL:玉軸受中心線
CL1:外輪中心線
CL2:内輪中心線
C1+C2:半径方向すき間
Claims (1)
- 内周面に内周軌道を有する外輪と、
外周面に前記内周軌道に対向する外周軌道を有する内輪と、
前記外内輪間に介在し、前記外内輪の相対回転を可能にする玉と、
側輪部と該側輪部から軸方向に延在して前記玉を収容保持する所定数のポケットを形成する柱部とを有する保持器と、
前記外輪の内周両端部に固定され、内輪の外周両端部に形成されたシール溝と摺接シメシロを有するシール部を形成して、外内輪間を密封する密封シールと、
を備えた密封玉軸受において、
外内輪が軸方向に相対的に偏倚して取付けられたときに、前記摺接シメシロが減少する密封シール側を示す識別部を密封玉軸受の所定位置に設けると共に、前記摺接シメシロが減少する密封シールに保持器の側輪部を対向させ、前記側輪部の内周面と内輪の外周面との間にグリース誘導路を形成し、内輪の回転によって玉および内輪の外周面近傍のグリースを摺接シメシロが減少した前記シール部へ供給するようにしたことを特徴とする密封玉軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005196604A JP2007016822A (ja) | 2005-07-05 | 2005-07-05 | 密封玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005196604A JP2007016822A (ja) | 2005-07-05 | 2005-07-05 | 密封玉軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007016822A true JP2007016822A (ja) | 2007-01-25 |
Family
ID=37754162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005196604A Withdrawn JP2007016822A (ja) | 2005-07-05 | 2005-07-05 | 密封玉軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007016822A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010106953A (ja) * | 2008-10-30 | 2010-05-13 | Ntn Corp | シール付き転がり軸受およびシール付き転がり軸受用保持器 |
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US10788075B2 (en) * | 2017-10-04 | 2020-09-29 | Jtekt Corporation | Ball bearing |
-
2005
- 2005-07-05 JP JP2005196604A patent/JP2007016822A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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