JP2007016453A - 押圧具及びそれを用いた模様形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成される模様の自由度が高く、斬新な凹凸模様面が得られ、かつ廃棄物削減にも寄与できる模様形成方法を提供する。
【解決手段】基材に塗材を塗装した後、塗材が未乾燥のうちに、特定押圧具を用いて塗膜を押圧し凹凸模様を形成する。当該押圧具は、仮想多角形の内部に任意模様の凸条Cが設けられるとともに、該仮想多角形の各辺に凸条縁部を有するものであり、押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点を軸として押圧面を回転させた場合に、重なり合う辺上において凸条縁部が合致するように凸条Cが設けられてなるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物内外装面等において凹凸模様を形成する際に用いる押圧具、及びその押圧具を用いた模様形成方法に関するものである。
従来、建築物内外装面等に対し塗装によって種々の凹凸模様を形成する方法が提案されている。例えば、樹脂発泡体等からなる目地材または型紙を被塗面に貼り付けた上から、合成樹脂エマルション等の結合材と着色材や骨材等を含有させた仕上塗材を塗付した後、目地材を除去する方法がある(特許文献1等)。このような方法では、陶磁器タイル調、レンガ調等の格子状の目地模様を形成することができる。
しかしながら、特許文献1等に記載の工法において、目地材を使用する場合は形成される模様が直線を基本とするものに限定されてしまい、型紙を使用する場合は決められた形状の繰り返しになってしまう等、模様の自由度には限界がある。また、特許文献1等に記載の工法において、一度使用した目地材や型紙は再利用が難しいため、廃棄せざるを得ないというのが現状であり、廃棄物削減の見地からはあまり好ましいものではない。
特開平10−266517号公報
本発明は以上のような問題点に鑑みなされたものであり、形成される模様の自由度が高く、斬新な凹凸模様面が得られ、かつ廃棄物削減にも寄与できる模様形成方法を提案することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、その未乾燥塗膜に対し特定の押圧具を用いて模様を形成する方法に想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.未乾燥塗膜に対し凹凸模様を形成するために使用する押圧具であって、
押圧具の押圧面は、仮想多角形を想定し、該仮想多角形の内部に任意模様の凸条が設けられるとともに、該仮想多角形の各辺に凸条縁部を有するものであり、
押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点を軸として押圧面を回転させた場合に、重なり合う辺上において凸条縁部が合致するように凸条が設けられてなることを特徴とする押圧具。
2.基材に塗材を塗装した後、塗材が未乾燥のうちに、押圧具を用いて塗膜を押圧し凹凸模様を形成する模様形成方法において、
押圧具として1.記載の押圧具を用い、
押圧を行った領域に隣接する領域では、凸条縁部が合致するように押圧具を回転させて押圧することを特徴とする模様形成方法。
3.塗材として、水性樹脂及び粉粒体を必須成分とし、前記粉粒体が塗材中に30〜80重量%含まれ、塗材の固形分が50〜95重量%、粘度が50〜1500Pa・s、チクソトロピーインデックスが3.0以上であるものを用いることを特徴とする2.記載の模様形成方法。
4.塗材の平均膜厚に対し0.5倍以上の幅を有する凸条が設けられた押圧具を用いることを特徴とする2.または3.に記載の模様形成方法。
本発明では、形成される模様の自由度が高く、斬新な凹凸模様面を得ることができる。特に本発明では、特定条件を満たす押圧具を使用するため、変化のある凹凸模様を容易に形成できる。さらに本発明は、従来の工法とは異なり目地材を使用しないため、廃棄物削減にも寄与できるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
[押圧具]
本発明で用いる押圧具は、その押圧面が、仮想多角形を想定し、該仮想多角形の内部に任意模様の凸条が設けられるとともに、該仮想多角形の各辺に凸条縁部を有するものであり、かつ、押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点を軸として押圧面を回転させた場合に、重なり合う辺上において凸条縁部が合致するように凸条が設けられてなるものである。
本発明における押圧具の一例を図1に示す。図1の押圧具では、基板Aの底面が押圧面となる。この押圧面には、凸条Cが取り付けられ、さらに基板Aの表側に把手Bが取り付けられている。図1の押圧具において、把手Bは押圧作業を効率良く行う目的で取り付けられているが、基板Aのみで押圧が可能であれば把手Bは省略することもできる。また、凸条Cに直接把手Bを取り付けることも可能である。凸条Cの形状等を工夫すれば、基板A、把手Bの両方を省略することもできる。凸条の高さは、塗材の平均膜厚より大であればよい。
図2は、図1の押圧具の押圧面を示す図である。図1の押圧具は、仮想多角形として正方形を想定したもの(図2の点線部D)であり、その内部に4本の凸条が組み合わされた模様が設けられている。仮想正方形のそれぞれの辺上には、凸条の縁部1〜4がある。
図3は、図1で示す押圧具の押圧面(図2)につき、押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点5を軸として押圧面を回転させた状態を示すものである。
図3(ア)では、押圧面の右側の隣接領域において、押圧面を右向きに90°回転させた場合を示している。この(ア)では、重なり合う辺上において縁部2と縁部3が合致している。
図3(イ)は180°回転させた場合、図3(ウ)は270°回転させた場合、図3(エ)は360°回転させた場合を示している。これら(ア)〜(エ)において、凸条縁部はいずれも辺上で合致している。
図2の押圧面では、縁部どうしの組み合せが計16通りあるが、いずれの組み合わせにおいても、凸条縁部は合致する。
本発明における押圧具は、このように、各辺上において凸条縁部が合致するように凸条が設けられてなるものである。このような条件で凸条が設けられていることにより、変化のある連続的な凹凸模様を容易に形成することが可能となる。
なお、図2では、それぞれの辺上に1箇所の縁部を有する場合を示したが、回転時に縁部が合致する限り、縁部は一辺に2箇所以上設けられていてもよい。その一例を図5に示す。
また、凸条Cの各縁部における幅は同一であることが望ましいが、仮想多角形の内部における凸条Cの幅は、変化していてもよい。
凸条Cの材質は特に限定されず、例えば、プラスチック、木材、金属等が使用できる。凸条Cと塗材が接する部分には、必要に応じ離型剤等による処理を行っておいてもよい。
図1では、仮想多角形として正方形を用いた場合を挙げたが、この他にも、例えば、二等辺三角形(図7)、長方形、台形、平行四辺形、菱形等、さらには五角形以上の多角形を仮想多角形とすることもできる。模様の自由度や作業効率等を考慮すると、正三角形、正方形、正六角形等の正多角形が好適である。
本発明における押圧具は、上述のような条件を満たすことにより、仮想多角形の内部において自由な模様を設計することができ、斬新な模様を創出することもできる。
[模様形成方法]
本発明の模様形成は、主に建築物の内外装用として有用であり、内外壁、天井、床等を構成する各種基材表面に対して適用することができる。具体的にその基材としては、例えば、天然平板、合板等の木質基材、石膏ボード、コンクリート、モルタル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、パテ、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや壁紙が貼り付けられたものでもよい。
本発明では、上述の如き基材に対し、まず塗材を塗装する。塗材としては、押圧により凹凸模様が形成可能なものであれば、特に制限されず各種塗材を使用することができるが、この中でも、水性樹脂及び粉粒体を必須成分とし、該粉粒体が塗材中に30〜80重量%含まれ、塗材の固形分が50〜95重量%、粘度が50〜1500Pa・s、チクソトロピーインデックスが3.0以上である塗材が好ましく使用できる。このような塗材を使用することにより、押圧具を塗材から引き離す際に押圧具に塗材が付着しにくく、さらに押圧によって得られた塗膜形状が形崩れせず、押圧後においてもその形状を保持することができる。
上記塗材を構成する成分のうち、水性樹脂はバインダーとして作用するものであり、水分散性樹脂及び/または水溶性樹脂を使用することができる。樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
このような水性樹脂は、塗膜形成時に架橋反応を生じる性質を有するものであってもよい。架橋反応性水性樹脂の使用によって、耐水性等の塗膜物性を高めることができる。具体的な架橋反応としては、例えばカルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、等の組み合わせが挙げられる。
粉粒体としては、例えば、寒水石、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、タルク、バライト粉、珪砂、砂利、ガラスビーズ、樹脂ビーズ、金属粒、あるいは岩石、ガラス、陶磁器、貝殻、焼結体、コンクリート、モルタル、プラスチック、ゴム等の破砕品等の骨材が挙げられる。これらに着色を施したものも使用することができる。
また、通常塗材に使用可能な着色顔料や体質顔料、中空粒子も粉粒体として使用することができる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、酸化鉄、酸化珪素、群青、コバルトグリーン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、アルミナ等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、カオリン、陶土、チャイナクレー、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等が挙げられる。
塗材における粉粒体の比率は、塗材中に通常30〜80重量%、好ましくは40〜80重量%、より好ましくは50〜75重量%とする。塗材における粉粒体の混合量が30重量%より少ない場合は、押圧具に塗材が引っ付きやすくなり、また塗材が垂れやすくなるため、押圧時の塗膜形状が保持され難く、押圧による凹部形成が困難となる。粉粒体が80重量%より多い場合は、基材への塗着性、密着性等が損われやすくなる。
このような粉粒体については、その30重量%以上(好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上)が粒子径1μm以上(好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上)となるように粒度を調整することが望ましい。このような粒度調整によって、メリハリのある凹凸模様を確実に得ることができる。なお、粉粒体の粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い得られる値である。
上記塗材は、上述の各成分を常法により均一に混合して得ることができる。水性樹脂と粉粒体の混合比率は、粉粒体量が上記条件を満たす範囲内で適宜設定すればよいが、通常は水性樹脂の固形分100重量部に対し、粉粒体を200〜2000重量部(好ましくは300〜1500重量部)とすればよい。本発明における塗材では、透明性を有するバインダーを使用するため、粉粒体として着色骨材及び/または着色顔料を使用することにより、種々の色相を表出することができる。
上記塗材においては、必要に応じ、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、造膜助剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、繊維、吸着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等の各種添加剤を混合することもできる。また、水を適宜混合することもできる。
塗材の固形分は、通常50〜95重量%(好ましくは60〜92重量%、より好ましくは65〜90重量%)である。このような高固形分に塗材を調製することにより、押圧により安定した模様が形成できる。また、塗膜肉痩せが抑制でき、立体的な意匠性を十分に表出することができる。塗材の固形分が低すぎる場合は、押圧による凹部形成が困難となり、明瞭な凹凸感が得られ難い。
塗材の粘度は、通常50〜1500Pa・s、好ましくは100〜1000Pa・s、より好ましくは200〜800Pa・sである。また、塗材のチキソトロピーインデックス(TI値)は、通常3.0以上、好ましくは4.0〜8.0、より好ましくは5.0〜7.0である。塗材の粘度及びTI値をこのような範囲内に調製することにより、押圧時の作業性、押圧部の仕上り性等を高めることができる。塗材の粘度が低すぎる場合は、押圧により変化した塗膜形状が保持されず、凹部と凸部との境界が不明瞭となる。塗材の粘度が高すぎる場合は、押圧作業を効率的に行うことができない。塗材のTI値が低すぎる場合は、押圧具に塗材が引っ付きやすくなる。また、押圧により変化した塗膜形状が保持されず、凹部と凸部との境界が不明瞭となる。
なお、ここに言う粘度は、温度23℃において、BH型粘度計で測定した2rpmにおける粘度(2回転目の指針値)であり、TI値は、下記式により求められる値である。
<式> TI値=η1/η2
(式中、η1は2rpmにおける見掛けの粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2は20rpmにおける見掛けの粘度(Pa・s:4回転目の指針値)を示す。測定温度は23℃。)
このような塗材は、垂直面であっても垂れ等が発生しないため、壁面等に対して好適である。
本発明では、以上のような塗材を平均膜厚が0.5〜15mm(好ましくは1〜12mm)となるように基材に塗装する。塗材の平均膜厚が小さすぎる場合は、押圧による凹凸感が乏しくなる。塗材の平均膜厚が大きすぎると、乾燥性やコスト面等において不利となり、また基材への負荷が大きくなるおそれがある。
なお、本発明における塗膜の平均膜厚は、塗装直後の未乾燥塗膜における膜厚の平均値である。
塗装方法としては、公知の方法を採用することができる。具体的には、吹付け塗装、ローラー塗装、刷毛塗り、コテ塗り等の方法を採用することができる。この際、ある程度塗膜厚みを変化させておいてもよい。また、塗装後、塗面をデザインローラー、刷毛、櫛、へら等で処理してもよい。
次いで、塗材の塗装後、塗材が未乾燥のうちに、上述の押圧具を用いて塗膜を押圧する。この押圧工程においては、面方向に順次押圧を行えばよい。この際、最初に押圧を行った領域に隣接する領域では、押圧具の凸条縁部が合致するように押圧具を回転させて押圧することができる。このように押圧具を回転させながら順次押圧していくことで、変化のある凹凸模様を容易に形成することができる。
図4は、図1に示す押圧具を回転させて押圧を行うことにより形成される模様面の一例を示したものである。図1の押圧具は正方形をベースとするものであるため、縦方向と横方向に連続して押圧を行うことができる。このとき、それぞれの領域において、縁部1を上方とする場合、縁部2を上方とする場合、縁部3を上方とする場合、縁部4を上方とする場合の計4パターンを任意に選択して、押圧を行うことができる。隣り合う領域では、凸条縁部が合致するため、全体として連続的な模様を得ることができる。
図4では、1種の押圧具を用いた場合を示したが、回転させた場合に凸条縁部が合致するような形状であれば、内部の凸条模様が異なる複数の押圧具を組み合わせて使用することも可能である。
図6は、図5に示す押圧具を回転させて押圧を行うことにより形成される模様面の一例を示したものである。
図8は、図7に示す押圧具を回転させて押圧を行うことにより形成される模様面の一例を示したものである。図7の押圧具は二等辺三角形をベースとするものであり、隣接する領域において回転させた場合、重なり合う(長さが等しい)辺上において凸条縁部は合致する。
押圧具の凸条の幅は、塗材の平均膜厚に対し0.5倍以上(好ましくは1.0倍以上、より好ましくは1.5倍以上)であることが望ましい。このような凸条幅の押圧具を使用することにより、押圧部周辺の塗材が適度に盛り上がり、凹部(押圧部)と凸部(非押圧部)との境界が明瞭となり、メリハリのある凹凸模様を得ることができる。凸条幅の上限は特に限定されないが、通常は塗材の平均膜厚に対し50倍以下の範囲内であればよい。
押圧具によって塗膜を押圧するタイミングは、塗膜が未乾燥状態であり、押圧によって変形可能な時間内であればよい。塗膜最表面が乾燥した状態(指触乾燥の状態)であっても、塗膜の内部が未乾燥の状態(硬化乾燥前の状態)であれば、押圧は可能である。押圧は、凸条部分を水、溶剤等に浸した後に行うこともできる。
押圧を行った後は、そのまま塗膜を乾燥すればよい。乾燥は通常、常温(5〜40℃程度)で行えばよい。常温で乾燥を行う場合は通常、塗付後24時間以上の乾燥時間を設けることにより、硬化塗膜を形成することができる。なお、塗材の乾燥は、必要に応じ高温下で行うこともできる。
本発明では、塗材の乾燥後、必要に応じクリヤー塗料や撥水剤等を塗付することもできる。このうち、クリヤー塗料としては、例えばアクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等が挙げられる。このようなクリヤー塗料は、艶消し剤の配合等によって艶の程度を調整することもできる。また、本発明の効果を阻害しない限り、着色を施すこともできる。撥水剤としては、アルコキシシラン化合物やシリコーン樹脂等を主成分とするもの等が使用できる。
このようなクリヤー塗料や撥水剤等を塗付する方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等が採用できる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
なお、塗材の製造においては以下の原料を使用した。
・樹脂:アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%、最低造膜温度20℃)
・着色顔料:酸化チタン分散液(固形分70重量%、粒子径0.3μm)
・体質顔料:重質炭酸カルシウム(粒子径5〜10μm)
・骨材:寒水石(粒子径0.1〜0.3mm)
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・増粘剤:セルロース系増粘剤(固形分100重量%)
・消泡剤:シリコーン系消泡剤(固形分50重量%)
(実施例1)
樹脂200重量部に対し、着色顔料を40重量部、体質顔料を150重量部、骨材を280重量部、造膜助剤を14重量部、水を60重量部、増粘剤を5重量部、消泡剤を3重量部常法により均一に混合して塗材を製造した。この塗材において、塗材中の粉粒体比率は61重量%、固形分は75重量%、粘度は500Pa・s、TI値は5.5であった。
予めシーラー塗装が施されたスレート板(90×90cm)に対し、上記方法で得られた塗材をコテ塗りした。このとき、未乾燥塗膜の平均膜厚(10箇所の平均値を算出)は5mmであった。次いで、図1に示す形状の押圧具(基板の形状:一辺30cmの正方形、凸条の幅:10mm、凸条の高さ:30mm)を用いて、押圧具を回転させながら未乾燥塗膜の表面を連続的に押圧し、24時間乾燥させた。その結果、図4に示す凹凸模様を得ることができた。しかも、その仕上り外観において、押圧部と非押圧部との境界は明瞭であった。なお、塗装作業及び乾燥は、すべて温度23℃・相対湿度50%下で行った。
押圧具の一例を示す図である。 押圧具(図1)の押圧面を示す図である。 図1の押圧具につき、押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点を軸として仮想多角形を回転させた状態を示す図である。 押圧具(図1)により形成された模様面の一例を示す図である。 押圧具の押圧面を示す図である。 押圧具(図5)により形成された模様面の一例を示す図である。 押圧具の押圧面を示す図である。 押圧具(図7)により形成された模様面の一例を示す図である。
符号の説明
A:基板
B:把手
C:凸条
D:仮想多角形
1〜4:縁部
5:中心点

Claims (2)

  1. 未乾燥塗膜に対し凹凸模様を形成するために使用する押圧具であって、
    押圧具の押圧面は、仮想多角形を想定し、該仮想多角形の内部に任意模様の凸条が設けられるとともに、該仮想多角形の各辺に凸条縁部を有するものであり、
    押圧面に隣接する領域において、仮想多角形の中心点を軸として押圧面を回転させた場合に、重なり合う辺上において凸条縁部が合致するように凸条が設けられてなることを特徴とする押圧具。
  2. 基材に塗材を塗装した後、塗材が未乾燥のうちに、押圧具を用いて塗膜を押圧し凹凸模様を形成する模様形成方法において、
    押圧具として請求項1記載の押圧具を用い、
    押圧を行った領域に隣接する領域では、凸条縁部が合致するように押圧具を回転させて押圧することを特徴とする模様形成方法。
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