JP2007015302A - ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のフィルムロールは、複数のポリアミド系混合樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであり、フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を設け、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けた場合、各切り出し部から切り出されたすべての試料について、エラストマーの含有率、引張弾性率や長手方向の厚み斑等の物性が、所定の範囲の変動幅になるように調整されている。
【選択図】なし
Description
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、熱可塑性エラストマー成分の含有量を測定し、それらの含有率の平均値である平均含有率を算出したときに、すべての試料の熱可塑性エラストマー成分の含有量の変動率が、平均含有率に対して±10%の範囲内である
(2)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±10%の範囲内である
(3)前記各切り出し部から切り出された各試料について、フィルムの巻き取り方向の引張弾性率を測定したときに、それらの引張弾性率の平均値である平均引張弾性率が1.30GPa以上2.50GPa未満であるとともに、すべての試料の引張弾性率の変動率が、前記平均引張弾性率に対して±10%の範囲内である
(4)前記各切り出し部から切り出された各試料について、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたり40サイクルの速度で連続して3000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホールの個数が、いずれも10個以下である
(5)巻き取り方向の三次元表面粗さを測定したときに、それらの三次元表面粗さの平均値である平均表面粗さが0.01〜0.06μmの範囲内であるとともに、すべての試料の三次元表面粗さの変動率が、前記平均表面粗さに対して±5%〜±20%の範囲内である
(6)ヘイズを測定したときに、それらのヘイズの平均値である平均ヘイズが1.0〜4.0の範囲内であるとともに、すべての試料のヘイズの変動率が、前記平均ヘイズに対して±2%〜±15%の範囲内である
(a)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、そのポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとの混合を、昇華性の偏析防止剤を加えて行うものであること
(b)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合し無機粒子を0.1〜2.0重量%添加したポリアミド系混合樹脂シートを最表層に積層するものであること
(c)前記二軸延伸工程が、縦方向に2段階で延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、前記縦方向の二段階延伸における一段目の延伸倍率を二段目の延伸倍率より高くしたものであること
(d)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に各押出機から溶融押し出しするものであるとともに、使用される各チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、熱可塑性エラストマーチップが、ポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±25%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されている
(e)前記フィルム化工程が、原料チップ供給部として漏斗状ホッパを供えた複数の押出機を用いて溶融押出しする工程を含んでいるとともに、前記漏斗状ホッパの傾斜角度がすべて65度以上に調整されており、かつ、前記漏斗状ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの水分率が800ppm以上1000ppm以下に調整されており、なおかつ、前記漏斗状ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの温度が80℃以上に調整されていること
(f)前記フィルム化工程が、前記複数の押出機から共押出法により溶融押し出しされたポリアミド系混合樹脂積層シートを冷却ロールに巻き取ることにより冷却する工程を含んでいるとともに、その冷却工程においては、ポリアミド系混合樹脂積層シートと冷却ロールの表面との接触部分が、ポリアミド系混合樹脂積層シートの全幅に亘って、吸引装置により巻き取り方向と反対方向に吸引されること
(g)前記積層工程が、最終的な接着改質層の被覆量を0.01〜1.00g/m2 とするように接着改質層形成用の塗布液を塗布するものであること
(7)各切り出し部から切り出された各試料について、ポリオレフィンフィルムをラミネートした場合の剥離強度を求めたときに、それらの剥離強度の平均値である平均剥離強度が500g/15mm巾以上であるとともに、すべての試料の剥離強度の変動率が、前記平均剥離強度に対して±5%〜±30%の範囲内である
(8)各切り出し部から切り出された各試料について、ポリオレフィンフィルムをラミネートした場合の90℃の熱水中への30分間浸漬後の熱水剥離強度を求めたときに、それらの熱水剥離強度の平均値である平均熱水剥離強度が150g/15mm巾以上であるとともに、すべての試料の熱水剥離強度の変動率が、前記平均熱水剥離強度に対して±5%〜±30%の範囲内である
ポリオレフィンフィルム等とラミネートして所定の大きさ(20.3cm×27.9cm)に切断したフイルムを、所定の温度・湿度下で所定の時間に亘ってコンディショニングした後、その長方形テストフイルムを巻架して所定の長さの円筒状にする。そして、その円筒状フイルムの両端を、それぞれ、ゲルボーフレックステスターの円盤状固定ヘッドの外周および円盤状可動ヘッドの外周に固定し、可動ヘッドを固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッドの軸に沿って所定長さ(7.6cm)だけ接近させる間に所定角度(440゜)回転させ、続いて回転させることなく所定長さ(6.4cm)直進させた後、それらの動作を逆向きに実行させて可動ヘッドを最初の位置に戻すという1サイクルの屈曲テストを、所定の速度(1分間あたり40サイクル)の速度で、所定サイクル(3000サイクル)だけ連続して繰り返す。しかる後に、テストしたフイルムの固定ヘッドおよび可動ヘッドの外周に固定した部分を除く所定範囲(497cm2 )の部分に生じたピンホール数を計測する。
ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの各切り出し部から切り出されたフィルムを正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置する。この試料の中央を中心とする円(直径約20cm程度)を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとする。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、下式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出する。
BS=[(処理前の長さ−処理後の長さ)/処理前の長さ]×100(%)・・・1
BSx=15°間隔で0〜165°方向に測定した中で最大の収縮率(%)・・・2
BSax=すべての試料のBSxの総和/試料の数・・・3
BSd=|(45°度方向のBS)−(135°度方向のBS)|・・・4
BSad=すべての試料のBSdの総和/試料の数・・・5
Nza=すべての試料のNzの総和/試料の数・・・6
(1)ポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップの形状の均一化
(2)樹脂チップ乾燥時の水分率低減
(3)ホッパへの樹脂供給時の温度保持
(4)ホッパ形状の適正化
(5)樹脂混合時における偏析防止剤の添加
(6)偏析防止剤添加による悪影響の除去
(7)延伸条件の適正化
(8)高濃度原料チップの使用
(9)無機粒子の性状の調整
(10)フィルムの積層態様の調整
以下、上記した各手段について順次説明する。
本発明のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造においては、原料であるポリアミド樹脂チップおよびエラストマーチップをホッパ内でブレンドした後、複数の押出機(積層フィルムの各層を形成するための押出機)において溶融混練し、溶融押出しすることによりフィルム化する(いわゆるブレンド方式)。すなわち、ポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップとを別々のホッパにおいて連続式あるいは間欠式に供給し、必要に応じて緩衝ホッパを介して、最終的には、各押出機の直前あるいは直上のホッパ(以下、「最終ホッパ」という)でポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップとを混ぜながら、それらの原料チップを押出量に合わせて定量的に押出機に供給することによりフィルムを形成する。
各ホッパ内へ供給されるチップは、通常、ブレンダー等の装置によって、加熱され水分が低減される。かかるチップの乾燥に際し、ポリエステルフィルムロールやポリプロピレンフィルムロールの製造においては、一般的に、乾燥時に水分率を低くするほど、押出工程における加水分解が抑えられて良好なフィルムロールが得られると考えられている。しかしながら、本発明者らが検討した結果、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造においては、乾燥時に単純に水分率を低くするだけでは、延伸が困難となってしまい、物性の均一なフィルムロールが得られず、水分率を所定範囲にコントロールし、ある程度の水分を確保することによって、押出工程において加水分解させることなく適度に可塑化させた方が、物性の均一なフィルムロールが得られることが判明した。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、ポリアミド樹脂チップおよび熱可塑性エラストマーチップの水分率を800ppm以上1000ppm以下にコントロールすることが必要である。チップの水分率が1000ppmを上回ると、溶融させた場合に加水分解が助長され、粘度が低下して、未延伸フィルムの縦方向の厚み斑が悪くなり、二軸延伸フィルムの縦方向の厚み斑の増加、物性の変動やバラツキの原因となる。反対に、チップの水分率が800ppmを下回ると、溶融させた場合の粘度が高くなりすぎて、製膜性(延伸し易さ)が悪化する。なお、ホッパ内へ供給されるチップの最適な水分率は、850ppm以上950ppm以下である。
上記の如く、チップの水分率を800ppm以上1000ppm以下に調整した場合であっても、加熱乾燥後のチップを放置して常温(室温)まで温度を下げた後に各ホッパに供給した場合には、物性の均一なフィルムロールを得ることはできない。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、ブレンダー等で加熱乾燥させたチップを高温に保持したまま、各押出機と連通した各ホッパに供給することが必要である。具体的には、ブレンダーで加熱乾燥させたチップは、80℃以上に保持したまま各ホッパに供給することが必要であり、90℃以上に保持したまま各ホッパに供給するとより好ましい。各ホッパに供給するチップの温度が80℃を下回ると、樹脂の噛み込みが悪くなり、縦方向の厚み斑や物性の変動やバラツキの原因となり、本発明のフィルムロールが得られなくなる。なお、ブレンダー等の装置により、チップを乾燥する際には、乾燥温度は、150℃以下に調整することが必要である。乾燥温度が150℃を上回ると、乾燥時に加水分解が起こる可能性があるので好ましくない。また、ブレンダーで加熱乾燥させたチップの温度が、80℃を下回った場合には、80℃以上になるように再度加温してホッパに供給することが必要である。
各押出機と連通した最終ホッパとして漏斗状ホッパを用い、その傾斜角を65゜以上にすることによって、大きいチップも小さいチップと同様に落とし易くすることができ(すなわち、ポリアミド系樹脂チップとエラストマーチップとを同様に落とし易くすることができ)、内容物の上端部が水平面を保ちつつ下降していくようになるため、原料偏析の低減に効果的である。より好ましい傾斜角は70゜以上であり、さらに好ましい傾斜角は75゜以上である。なお、ホッパの傾斜角とは、漏斗状の斜辺と、水平な線分との間の角度である。最終ホッパの上流に複数のホッパを使用しても良く、この場合、いずれのホッパにおいても、傾斜角を65゜以上とする必要があり、より好ましくは70゜以上であり、さらに好ましくは75゜以上である。
さらに、各ホッパ内での原料偏析を低減する手段として、各ホッパ内でのポリアミド系樹脂とエラストマーとの混合において、昇華性の偏析防止剤を添加することも好ましい。かかる昇華性の偏析防止剤としては、低沸点のグリコールを用いることができ、その中でも、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコールを好適に用いることができる。また、ポリアミド系樹脂の原料チップやエラストマーの原料チップに加える昇華性の偏析防止剤の量は、ポリアミド系樹脂とエラストマーとの合計重量に対して0.02%〜2.00%の範囲内とするのが好ましい。0.02%未満とすると十分な偏析防止効果が得られなくなるので好ましくなく、反対に、2.00%以上となると完全に昇華し切らなくなる虞れが生じるので好ましくない。
チップを溶融押し出しして未延伸フィルムを得る際には、共押出法を利用して各押出機によりチップを200〜300℃の温度で溶融させ、積層させてTダイから押し出すことによってフィルム状(積層シート状)に成形(すなわち、キャスティング)した後、所定の温度に冷却した金属ロール等の冷却ロールに巻き付ける方法によって急冷する。なお、縦方向の厚み斑、物性の変動やバラツキの観点から、好ましい溶融押出温度は、240℃〜290度である。本発明のフィルムロールを得るためには、溶融した樹脂を金属ロールに巻き付ける場合に、エアーギャップ(すなわち、Tダイリップの出口からチルロール表面までの鉛直方向の距離)を20〜60mmに調整するとともに、幅広な吸引口を有するバキュームボックス(バキュームチャンバー)等の吸引装置を利用して、溶融樹脂と冷却ロールの表面との接触部分を、溶融樹脂の全幅に亘って、巻き取り方向と反対方向に吸引することにより、溶融樹脂を強制的に金属ロールに密着させるのが好ましい。
未延伸フィルムを二軸延伸する方法としては、未延伸フィルムをロール式延伸機で縦方向に延伸しテンター式延伸機で横方向に延伸した後に熱固定処理および緩和処理を行う縦・横延伸方法等を採用する必要がある。さらに、本発明のフィルムロールを得るためには、二軸延伸する方法として、いわゆる縦−縦−横延伸方法を採用する必要がある。かかる縦−縦−横延伸方法とは、実質的に未配向のポリアミドフィルムを縦延伸するにあたり、一段目の延伸を施し、Tg以下に冷却することなく、引続き二段目の延伸を行い、しかる後、3.0倍以上、好ましくは、3.5倍以上の倍率で横延伸し、さらに熱固定する方法である。そして、本発明のフィルムロールを得るためには、上記した縦−縦−横延伸を行う際に、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることが必要である。すなわち、そのように一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることにより、沸水収縮率等の物性が良好な上、それらの物性のバラツキが少ないフィルムロールを得ることが可能となる。なお、縦−縦−横延伸を行う場合には、通常、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より低くした方が、一段目の延伸時にロールへの粘着を生ずることなく容易に延伸できるが、テフロン(登録商標)製ロール等の特殊なロールを使用することにより、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くしても、ロールへの粘着を起こすことなく容易に延伸することが可能となる。
上記の如く、二軸配向フィルムの高湿度下における滑り性を向上させるためには、ポリアミド系樹脂中に各種の無機粒子を含有させてフィルムの表面粗さを調整することが好ましいが、その際に、無機粒子を特定の添加方法で添加することによって、高湿度下での良好な滑り性を発現させることができる。すなわち、ポリアミド系樹脂中に無機粒子を添加する際には、粉末の無機粒子を押出機内に添加して混練りするのではなく、予めポリアミド系樹脂中に高濃度の無機粒子を添加したマスターバッチポリマーチップを作成し、そのマスターチップ(高濃度原料チップ)を、無機粒子を含まないポリアミド系樹脂でブレンド希釈する方法を採用するのが好ましい。このような手段を採用することにより、メルトラインで無機粒子同士がこすれ合うことにより無機粒子の分散性が向上し、結果的に、高湿度下における滑り性に良い影響を及ぼすものと考えている。
ポリアミド系樹脂中に無機粒子を添加する際に、スキン層を構成するポリアミド樹脂中に添加する無機粒子の性状を特定のものとすることによって、高湿度下での良好な滑り性を発現させることが可能となる。すなわち、添加する無機粒子としては、0.5〜5.0μmの平均粒径(すなわち、平均粒子径)を有するものが好ましく、シリカ粒子であると特に好ましい。平均粒径が0.5μmを下回ると、良好な滑り性が得られないし、反対に、平均粒径が5.0μmを上回ると、透明性が不良になったり、印刷時に所謂“抜け”が発生したりするので好ましくない。なお、平均粒子径の測定は、コールターカウンターによって得られる粒度分布から重量平均径を算出する方法を採用することができ、ポリアミド樹脂に添加する前の粒子から測定することも可能であるし、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムを酸で溶解することにより析出させた粒子から測定することも可能である。また、無機粒子は、細孔容積が0.5〜2.0ml/gであると好ましく、0.8〜1.5ml/gであるとより好ましい。細孔容積が0.5ml/gを下回ると、フィルムの透明性が悪化するため好ましくなく、細孔容積が2.0ml/gを上回るとフィルムの滑り性が悪くなるため好ましくない。加えて、スキン層を構成するポリアミド樹脂中に無機粒子を添加するばかりでなく、コア層を構成するポリアミド樹脂中にも0.001〜0.005重量%の少量の無機粒子を添加すると、高湿度下における滑り性が格段に向上するので好ましく、0.002〜0.004重量%の無機粒子を添加するとより好ましい。また、コア層に添加する無機粒子の粒子径をスキン層の厚み以上に大きくすると、高湿度下における滑り性がより安定したものとなるので好ましい。なお、そのように高湿度下における滑り性が安定したものとなる原因は明確ではないが、コア層中の無機粒子によるフィルム表面のアンジュレーション作用が、高湿度下における滑り性に良い影響を及ぼすものと考えている。
上記の如く、ポリアミド系樹脂中に無機粒子が添加され、フィルムの表面に凹凸が形成されることにより、滑り性を発現させることが可能となるが、その際に、フィルムの積層態様を調整することによって、高湿度下でも良好な滑り性を発現させることが可能となる。すなわち、本発明のフィルムロールの製造においては、上記の如く共押出法を利用して、複数の押出機から溶融押出しすることによって、複数の層構造を有する積層フィルム(積層シート)が形成されるが、その際に、延伸後の最終的なスキン層の厚みが、0.5〜4.0μmとなるように、スキン層として溶融押出する樹脂の吐出量を調整すると好ましく、1.0〜3.0μmとなるように調整するとより好ましい。
本発明に用いられ得る共重合ポリエステル水系分散体は、グラフト化ポリエステルの粒子と、水、水系溶媒または有機溶媒とを含み、半透明から乳白色の外観を呈する。このグラフト化ポリエステルは、ポリエステル主鎖と、親水性基を有するラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体により形成されるグラフト部分とを有する。
本発明においてグラフト化ポリエステルの主鎖として用い得るポリエステルは、好適には少なくともジカルボン酸成分とジオール成分とから合成される飽和または不飽和ポリエステルであり、得られるポリエステルは、1種の重合体または2種以上の重合体の混合物であり得る。そして、本来それ自身では水に分散または溶解しないポリエステルが好ましい。本発明に用い得るポリエステルの重量平均分子量は、5000〜l00000、好ましくは5000〜50000である。重量平均分子量が5000未満であると乾燥塗膜の後加工性等の塗膜物性が低下する。さらに重量平均分子量が5000未満であると、主鎖となるポリエステル自身が水溶化し易いため、形成されるグラフト化ポリエステルが後述するコア−シェル構造を形成し得ない。ポリエステルの重量平均分子量が100000を超えると水分散化が困難となる。水分散化の観点からは100000以下が好ましい。
本発明に用い得るグラフト化ポリエステルのグラフト部分は、親水性基を有するか、または後で親水性基に変化させることができる基を有するラジカル重合性単量体を少なくとも1種含む単量体混合物由来の重合体であり得る。
グラフト化反応の溶媒は、沸点が50〜250℃の水性有機溶媒から構成されることが好ましい。ここで水性有機溶媒とは20℃における水に対する溶解性が少なくとも10g/L以上、好ましくは20g/L以上である有機溶媒をいう。沸点が250℃を超える水性有機溶媒は、蒸発速度が遅いため、塗膜形成後の塗膜の高温焼付によっても十分に取リ除き得ないので不適当である。また沸点が50℃以下の水性有機溶媒では、それを溶媒としてグラフト化反応を実施する場合、50℃以下の温度でラジカルに分解する開始剤を用いねばならないので取扱上の危険が増大し、好ましくない。
本発明で用い得るラジカル重合開始剤として、当業者には公知の有機過酸化物類や有機アゾ化合物類を用い得る。
グラフト部分の形成は、上記ポリエステル中のラジカル重合性不飽和二重結合と上記ラジカル重合性単量体とが重合することおよび/またはラジカル重合性不飽和二重結合と上記ラジカル重合性単量体の重合体の活性末端とが反応することにより進行する。グラフト化反応終了後の反応生成物は、目的とするグラフト化ポリエステルの他にグラフト部分を有さないポリエステルおよびポリエステルとグラフトしなかったラジカル重合性単量体の重合体を含有する。反応生成物中のグラフト化ポリエステルの生成比率が低く、グラフト部分を有さないポリエステル及びグラフトしなかったラジカル重合性単量体の重合体の比率が高い場合は、安定性の良好な分散体が得られない。
本発明に用いられ得るグラフト化ポリエステルは、固体状態で水系媒体に投入するか、または親水性溶媒に溶解後、水系媒体に投入することによって、水分散化され得る。特に、親水性の基を有するラジカル重合性単量体として、スルホン酸基およびカルボキシル基のような酸性基を有する単量体を用いた場合、グラフト化ポリエステルを塩基性化合物で中和することによって、グラフト化ポリエステルを容易に平均粒子径500nm以下の微粒子として水に分散して、共重合ポリエステル水系分散体を調製し得る。
本発明のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールにおいて、ポリアミドフィルム基材の少なくとも片面に存在する接着改質層は、上記共重合ポリエステル水系分散体を含む塗布剤をポリアミドフィルム基材上に付与することにより形成される。
本発明のポリアミド系フィルム積層体において、ポリアミドフィルム基材上に形成された接着改質層上にインキ層が積層される。
本発明のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールにおいて、上記インキ層上に接着剤層が積層される。接着剤層の厚さは、通常、0.1μm〜10μmである。
本発明のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールにおいて、上記接着剤層上にシーラント層が積層される。シーラント層の厚さは、通常、20μm〜100μmである。シーラント層は、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂を押し出しラミネートまたはドライラミネートすることによって形成され得る。
重合体0.03gをテトラヒドロフラン10mlに溶かし、GPC−LALLS装置 低角度光散乱光度計LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)で測定した。
グラフト化反応により得られた生成物を、UNITY 500(バリアン社製)を用いて、ポリエステル中の二重結合含有成分の二重結合に由来するプロトンの1H−NMR(220MHz、測定溶媒CDC13 /DMSO−d6 )を測定し、そのシグナルの強度変化を元に、以下の式1を用いてグラフト効率を算出した。
グラフト化ポリエステルを、KOH/水−メタノール溶液中で還流することによりポリエステルの加水分解を行なった。分解生成物を酸性条件下でTHFを用いて抽出を行ない、抽出液からグラフト部分をヘキサンで再沈殿することによリ精製した。得られた重合体をGPC装置(島津製作所製、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算)を用いて分子量を測定し、グラフト部分の重量平均分子量を計算した。
水系分散体を、イオン交換水だけを用いて固形分濃度0.1wt%に調製し、レーザー光散乱粒度分布計Coulter model N4 (Coulter社製)を用いて20℃で粒子径を測定した。
水系分散体の粘度を、回転粘度計(東京計器(株)製, EM型)を用いて25℃で測定した。
水系分散体を固形分濃度20重量%になるように重水で希釈し、次いでこれにDSSを添加して測定用サンプルを調製した。UNITY 500(バリアン社製)を用いて、25℃で、DSSのシグナルが5Hz以下になるように測定条件を設定した後、サンプルの13C−NMR(125MHz)を測定し、重み付け関数をかけずにフーリエ変換をした。得られたポリエステル主鎖のカルボニル炭素のシグナルとグラフト部分のカルボニル炭素のシグナルの半値幅をそれぞれ計測した。
水系分散体をガラス板に塗布し、次いで170℃で乾燥してポリエステル固形分を得た。このポリエステル固形分10mgをサンプルパンに取り、示差走査型熱量計で10℃/分の速度で走査してTgを測定した。
<接着改質層形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
攪拌機、温度計および部分還流式冷却器を具備したステンレススチール製オートクレーブにジメチルテレフタレート466部、ジメチルイソフタレート466部、ネオペンチルグリコール401部、エチレングリコール443部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160〜220℃で4時間かけてエステル交換反応を行った。次いでフマール酸23部を加えて200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧したのち0.2mmHgの減圧下で1時間30分攪拌しながら反応させてポリエステルを得た。得られたポリエステルは淡黄色透明で、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量は12000であった。NMR測定等により得られた組成は次の通りであった。
テレフタル酸 48モル%
イソフタル酸 48モル%
フマール酸 4モル%
ジオール成分
ネオペンチルグリコール 50モル%
エチレングリコール 50モル%
一方、共押出法を利用して、3つの押出機(第一〜第三押出機)からポリアミド系混合樹脂を溶融押出し(ダイス内で積層して押出し)、17℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さが257μmで二種三層構成の未延伸フィルム(ポリアミド系樹脂積層シート)を得た。未延伸フィルムの各層の形成方法(溶融押出までの工程)は、以下の通りである。なお、以下の説明においては、ポリアミド系混合樹脂積層シートの表層から順に、第一層、第二層、第三層という(すなわち、第三層の表面は、金属ロール接触面である)。
上記したチップA,B,Dを別々に、15klのブレンダー装置を用いて約8.0時間に亘って約120℃に加温しながら予備乾燥した。ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,B、Dの水分率は、いずれも800ppmであった。なお、水分率の測定は、カールフィッシャー水分計(KYOTO Electronics社製 MKC−210)を用い、試料重量1g、試料加熱温度230℃の条件下にて行った。
上記の如く乾燥させた各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサー内へ、定量スクリューフィーダーで連続的に別々に供給した。なお、チップAの供給量を96.97重量%とし、チップBの供給量を0.03重量%とし、チップDの供給量を3.0重量%とした。また、チップAとチップBとを供給したホッパ内に、昇華性の偏析防止剤として、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール(三洋化学社製 ニューポール PE−64)を、チップA,B,Dの合計重量に対して1000ppmとなるように添加した。
上記の如く乾燥させた各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサー内へ、定量スクリューフィーダーで連続的に別々に供給した。なお、チップAの供給量を96.5重量%とし、チップBの供給量を0.5重量%とし、チップDの供給量を3.0重量%とした。また、チップAとチップBとを供給したホッパ内に、昇華性の偏析防止剤として、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール(三洋化学社製 ニューポール PE−64)を、チップA,B,Dの合計重量に対して1000ppmとなるように添加した。
片方のスリットロールの各切り出し部から切り出された二軸配向フィルム(試料フィルム)を一辺21cmの正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置した。この試料の中央を中心とする直径20cmの円を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとした。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、上式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出した。
片方のスリットロールの各切り出し部から切り出された二軸配向フィルム(試料フィルム)の表面について、触針式三次元表面粗さ計(株式会社小坂研究所社製、SE−3AK)を用いて、針の半径2μm、荷重30mg、針のスピード0.1mm/sの条件下で、フィルムの長手方向にカットオフ値0.25mmで、測定長1mmにわたって測定し、2μm間隔で500点に分割し、また、フィルムの幅方向に、前記と同様の条件で測定長0.3mmにわたって測定し、2μm間隔で150点に分割した。得られた分割点の各点の三次元方向の高さについて、三次元粗さ解析装置(株式会社小坂研究所社製、TDA−21)を用いて解析し、三次元平均表面粗さ(nm)を求めた。
スリットロールの各切り出し部から切り出した二軸配向フィルムを用い、JIS−C2151に準拠し、下記条件により外層同士の動摩擦係数を評価した。
・測定雰囲気:23℃、80%RH
・試験片:幅130mm、長さ250mm
・試験速度:150mm/分
スリットロールの各切り出し部から切り出した各二軸配向フィルムについて、JIS K7136に準拠し、ヘイズメータ(日本電色工業株式会社製、300A)を用いて測定した。なお、測定は2回行い、その平均値を求めた。
スリットロールの各切り出し部から切り出した二軸配向フィルムを800℃で燃焼させた場合の残渣の重量を求め、その残渣重量の燃焼前のフィルム重量に対する割合(百分率)を無機粒子(シリカ)の含有量として算出した。なお、無機粒子の含有量の測定においては、各切り出し部から切り出した二軸配向フィルムを硫酸等の溶媒に溶解させた場合の残渣の重量を求め、その残渣重量の当初のフィルム重量に対する割合(百分率)を算出する方法を採用することも可能である。
スリットロールを長手方向全長に亘って約3cm幅にスリットして厚み斑測定用のスリットロールを作製した。しかる後、アンリツ社製の厚み斑測定装置(広範囲高感度電子マイクロメーターK−313A)を用いて、長手方向全長に亘る平均厚み、最大厚み、最小厚みを求めた。そして、下式7により、それらの最大厚み・最小厚みの内の平均厚みとの差の大きい方と平均厚みとの差を算出し、その差の平均厚みに対する割合(%)を算出することによって、長手方向全長に亘る厚みの変動率を算出した。
厚みの変動率=|最大厚みあるいは最小厚み−平均厚み|/平均厚み・・・7
アタゴ社製の「アッベ屈折計4T型」を用いて、各試料切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後に、厚み方向の屈折率(Nz)を測定した。また、全試料フィルムの平均の平均屈折率を算出して、表6の如く、全試料中で最大あるいは最小のNzと平均屈折率との差を算出するとともに、その差の平均屈折率に対する割合を変動率として算出した。
各切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後、東洋精機製作所社製の「フィルムインパクトテスター TSS式」を使用し、直径12.7mmの半球型衝突子により破断強度を測定し、衝撃強度とした。また、全試料フィルムの平均の衝撃強度も算出した。
各切り出し部から切り出された各試料フィルムを、表面に対して垂直にかつ巻き取り方向に対して垂直に切断して超薄切片を作製し、超薄片法によりリンタングステン酸および酸化ルテニウムで染色して試料を調整した。しかる後、日本電子社製透過型電子顕微鏡(JEM2010)で倍率10000倍で観察して、電子顕微鏡写真(厚み方向約160mm×巻き取り方向約220mm)を撮影した。そして、日本電子社製画像処理装置(analySIS)を利用して、リンタングステン酸および酸化ルテニウムで染色されたエラストマー部分の面積の全体に占める割合を、エラストマー成分の含有率として算出した。
各切り出し部から切り出された各試料フィルムを、長さ150mm、幅15mmにサンプリングし、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で24時間調湿した。そして、温度23℃、相対湿度50%の条件下で、JIS K−7127に準拠し、島津株式会社製オートグラフAG−100E型を使用し、調湿したフィルムを100mmの距離を隔てたチャック間に掴み、引張速度200mm/分で引っ張り、引張比例限度内における引張応力とこれに対応するひずみの比を、引張弾性率として算出した。
上記した沸水収縮率、縦方向厚み斑、屈折率、衝撃強度を測定したスリットロールとは別のスリットロール(同一のミルロールから得られたもの)を用い、そのスリットロールを構成する二軸配向フィルムにウレタン系AC剤(東洋モートン社製「EL443」)を塗布した後、その上に、モダンマシナリー社製のシングルテストラミネータ−装置を用いて厚さ15μmのLDPE(低密度ポリエチレン)フィルムを315℃で押し出し、さらに、その上に厚さ40μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを連続的にラミネートし、ポリアミド系混合樹脂/LDPE/LLDPEよりなる3層積層構造のラミネートフィルムロールを得た。また、ラミネートフィルムロールを製造する際の加工性を下記の3段階で評価した。なお、ラミネート加工性を評価した際の温度は約25℃であり、湿度は約75%RHであった。
○:ロールに皺が発生せず、条件調整も不要
△:条件調整によりロールの皺が解消
×:どのように条件調整を行っても、ロールに皺が発生
また、そのラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、東洋ボールドウイン社製の「テンシロンUMT−II−500型」を用いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下でポリアミド系混合樹脂積層フィルム層とLDPE層間の剥離強度を測定した。なお、引張速度は10cm/分、剥離角度は180度とし、剥離部分に水を付けて測定した。また、ラミネート強度の測定は、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内において1番目の試料片を切り出し、1番目の試料片の切り出し部分から約100m毎において2番目から20番目の試料片を切り出し、フィルムの巻き始めから2m以内において21番目の試料片を切り出し、それらの1番目から21番目までの各試料片について測定した。また、それらの測定値の平均も算出した。
上記の如くラミネートしたラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを90℃の熱水中に30分間浸漬させた後、室温下に約30秒間放置した後に、上記測定と同様の方法によって、ポリアミド系混合樹脂積層フィルム層とLDPE層間の剥離強度を測定した。
上記ラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを、20.3cm(8インチ)×27.9cm(11インチ)の大きさに切断し、その切断後の長方形テストフイルム(ラミネートフィルム)を、温度23℃、相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングした。しかる後、その長方形テストフイルムを巻架して長さ20.32cm(8インチ)の円筒状にした。そして、その円筒状フイルムの一端を、ゲルボーフレックステスター(理学工業社製、NO.901型)(MIL−B−131Cの規格に準拠)の円盤状固定ヘッドの外周に固定し、円筒状フィルムの他端を、固定ヘッドと17.8cm(7インチ)隔てて対向したテスターの円盤状可動ヘッドの外周に固定した。そして、可動ヘッドを固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッドの軸に沿って7.6cm(3.5インチ)接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させることなく6.4cm(2.5インチ)直進させた後、それらの動作を逆向きに実行させて可動ヘッドを最初の位置に戻すという1サイクルの屈曲テストを、1分間あたり40サイクルの速度で、連続して3000サイクル繰り返した。しかる後に、テストしたフイルムの固定ヘッドおよび可動ヘッドの外周に固定した部分を除く17.8cm(7インチ)×27.9cm(11インチ)内の部分に生じたピンホール数を計測した(すなわち、497cm2 (77平方インチ)当たりのピンホール数を計測した)。
上記の如くラミネートフィルムロールとして巻き取られたラミネートフィルムを、西部機械社製のテストシーラーを用いて巻き長さ方向に平行に2つに折り畳みつつ縦方向に各両端20mmずつを150℃で連続的に熱シールし、それに垂直方向に10mmを150mm間隔で断続的に熱シールして幅200mmの半製品を得た。これを巻き長さ方向に、両縁部をシール部分が10mmとなるように裁断した後、これと垂直方向にシール部分の境界で切断し、3方シール袋(シール幅:10mm)を作製した。それらの3方シール袋の中から、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内の部分から作製された3方シール袋を1番目のサンプルとして選択し、その1番目のサンプルの作製部分から約100,200,・・・1800,1900m離れた部分から作製された3方シール袋を、それぞれ、2番目〜20番目のサンプルとして選択し、ラミネートフィルムロールの巻き始めから2m以内の部分から作製された3方シール袋を21番目のサンプルとして選択した。そして、それらの21枚の3方シール袋を沸騰水中で30分間熱処理した後、23℃、65%RHの雰囲気で一昼夜保持し、さらに、それらの21枚の3方シール袋を重ねて上から袋全面に1kgの荷重をかけ、一昼夜保持した後に荷重を取り去って袋の反り返り(S字カール)の度合いを以下のようにして評価した。
◎ :全く反り返りがない
○ :わずかに反り返りが見られる
× :明らかに反り返りが見られる
××:反り返りが著しい
第一層および第三層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサーを介して第一押出機および第三押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を96.0重量%とし、チップBの供給量を1.0重量%とし、チップDの供給量を3.0重量%とするとともに、第二層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサーを介して第二押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を96.94重量%とし、チップBの供給量を0.06重量%とし、チップDの供給量を3.0重量%とした。それ以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
第一〜第三押出機から原料を溶融押出して未延伸積層シートを形成する際に、第一層/第二層/第三層の厚み比が、1/13/1となるように第一〜第三押出機の吐出量を調整した以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。得られた二軸延伸後の積層フィルムを、厚み方向に薄くスライスして電子顕微鏡にて観察したところ、第一層、第二層、第三層の厚みは、それぞれ、約1μm、約13μm、約1μmであった。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、テフロン(登録商標)製ロールによって延伸温度約90℃で約2.2倍に縦延伸(第1縦延伸)した後、セラミック製ロールによって延伸温度約70℃で約1.5倍に縦延伸(第2縦延伸)した。さらに、実施例1と同様に、縦延伸されたシートに塗布液Aを塗布して乾燥させた後に、縦延伸されたシートを、実施例1と同様に、連続的にステンターに導き、約130℃で4.0倍に横延伸し、約210℃で熱固定して5.0%の横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを2000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、実施例1と同様に二段階に縦延伸した。しかる後、実施例1と同様に、縦延伸されたシートに塗布液Aを塗布して乾燥させた後に、縦延伸されたシートを、連続的にステンターに導き、約130℃で3.6倍に横延伸し、約215℃で熱固定して3.0%の横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを2000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
ブレンダー内の原料チップを各押出機(第一〜第三押出機)の直上のホッパに供給する際に各ホッパの傾斜角を65゜に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
第一層および第三層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサーを介して第一押出機および第三押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を89.5重量%とし、チップBの供給量を0.5重量%とし、チップDの供給量を10.0重量%とするとともに、第二層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサーを介して第二押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を89.97重量%とし、チップBの供給量を0.03重量%とし、チップDの供給量を10.0重量%とした。それ以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
第一〜第三層の形成において、原料チップDの代わりに原料チップEを用いた。また、第一層および第三層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Eを、混合ミキサーを介して第一押出機および第三押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を94.5重量%とし、チップBの供給量を0.5重量%とし、チップEの供給量を5.0重量%とするとともに、第二層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Eを、混合ミキサーを介して第二押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を94.97重量%とし、チップBの供給量を0.03重量%とし、チップDの供給量を5.0重量%とした。それ以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、実施例8の各押出機においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップE)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、各ポリアミド系樹脂チップ(チップA,B)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップEの代わりに、原料チップFを用いた以外は実施例8と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、実施例9の各押出機においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップF)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、各ポリアミド系樹脂チップ(チップA,B)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップEの代わりに、原料チップGを用いた以外は実施例8と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、実施例10の各押出機においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップG)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、各ポリアミド系樹脂チップ(チップA,B)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップEの代わりに、原料チップHを用いた以外は実施例8と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、実施例11の各押出機においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップH)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、各ポリアミド系樹脂チップ(チップA,B)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
<接着改質層形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
実施例1で得られるポリエステル樹脂を90部、メタクリル酸7.0部、アクリル酸エチル3.0部、アゾビスジメチルバレロニトリル0.48部と変更した以外は実施例1と同様の調整により共重合ポリエステル水系分散体を得た。しかる後、分散体を固形分濃度5%になるように水で希釈して接着改質層形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)Bを得た。
<接着改質層形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
ジメチルテレフタレート457部、ジメチルイソフタレート452部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート7.4部に変更・使用した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを得た。得られたポリエステルは淡黄色透明で、ガラス転移温度62℃、重量平均分子量は12000であった。NMR測定等により得られた組成は次の通りであった。
テレフタル酸 49モル%
イソフタル酸 48.5モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 2.5モル%
ジオール成分
ネオペンチルグリコール 50モル%
エチレングリコール 50モル%
未延伸の樹脂シートを形成する際に、第一層および第三層を形成することなく単層構造とし、第二層の形成において、各ブレンダー内のチップA,B,Dを、混合ミキサーを介して第二押出機の直上のホッパに供給する際に、チップAの供給量を96.5重量%とし、チップBの供給量を0.5重量%とし、チップDの供給量を3.0重量%とした。それ以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップBの代わりに原料チップCを用いた以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、比較例2においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップD)の平均長径、平均チップ長さは、片方のポリアミド系樹脂チップ(チップC)の平均長径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれていない。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップDの代わりに原料チップIを用いた以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、比較例3においては、熱可塑性エラストマーチップ(チップI)の平均長径、平均チップ長さは、各ポリアミド系樹脂チップ(チップA,B)の平均長径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれていない。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
ブレンダー内の原料チップを各押出機(第一〜第三押出機)の直上のホッパに供給する際に各ホッパの傾斜角を45゜に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップA,B,Dを、予備乾燥した後に混合ミキサーを介して各押出機の直上のホッパに供給する前に、各ブレンダー内で約5時間に亘って放置した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、各ホッパに供給する直前のチップA,B,Dの水分率は、いずれも800ppmであり、各ホッパに供給する直前のチップA,B,Dの温度は、いずれも約30℃であった。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップA,B,Dの予備乾燥条件を、約4.0時間に亘って約100℃に加温する方法に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。なお、予備乾燥後に、各ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,B,Dの水分率は、いずれも1500ppmであり、混合ミキサーを介して各押出機の直上のホッパに供給する直前のチップA,B,Dの温度は、いずれも約85℃であった。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
原料チップA,B,Dを、混合ミキサーを介して各押出機の直上のホッパに供給する際に、各ホッパ内に偏析防止剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、テフロン(登録商標)製ロールによって延伸温度約90℃で約1.5倍に縦延伸(第1縦延伸)した後、セラミック製ロールによって延伸温度約70℃で約2.2倍に縦延伸(第2縦延伸)した。しかる後、実施例1と同様に、縦延伸されたシートに塗布液Aを塗布して乾燥させた後に、縦延伸されたシートを、連続的にステンターに導き、実施例1と同様に横延伸し、熱固定して横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを2000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。しかる後、得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、ポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたフィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表5〜9に示す。
表5〜9から、実施例のフィルムロールは、いずれも、ロール全体に亘る縦方向の厚み斑が非常に小さく、エラストマーの含有率、引張弾性率、沸水収縮率、屈折率、高湿度下での動摩擦係数、剥離強度(ラミネート強度)や熱水剥離強度等の物性の変動が小さいことが分かる。また、そのようにエラストマーの含有率、引張弾性率等の物性の変動が小さい実施例のフィルムロールは、いずれも、S字カール現象が起こらず、高湿度(75%RH)下でもラミネート加工性が良好であり、耐ピンホール性のバラツキが小さいことが分かる。さらに、実施例のフィルムロールを構成するフィルムは、耐ピンホール性、剥離強度(ラミネート強度)や熱水剥離強度がきわめて高く、衝撃強度(強靱性)が良好であることが分かる。これに対して、比較例のフィルムロールは、ロール全体に亘る縦方向の厚み斑や、エラストマーの含有率、引張弾性率、沸水収縮率、屈折率、高湿度下での動摩擦係数等の物性の変動が大きくなっており、耐ピンホール性のバラツキが大きかったり、S字カール現象が見られたり、ラミネート加工性が不良であったりすることが分かる。さらに、比較例のフィルムロールは、剥離強度や熱水剥離強度が低く、耐ピンホール性が不良である上、それらの特性の変動も大きく、液体スープ等の水分を多く含む食品の包装用袋の製造には適していないことが分かる。
Claims (32)
- ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂からなる複数のポリアミド系樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に共重合ポリエステルからなる接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下となるように巻き取ってなるポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(1)および(2)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、熱可塑性エラストマー成分の含有量を測定し、それらの含有率の平均値である平均含有率を算出したときに、すべての試料の熱可塑性エラストマー成分の含有量の変動率が、平均含有率に対して±10%の範囲内である
(2)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±10%の範囲内である - ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂からなる複数のポリアミド系樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に共重合ポリエステルからなる接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下となるように巻き取ってなるポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(3)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(3)前記各切り出し部から切り出された各試料について、フィルムの巻き取り方向の引張弾性率を測定したときに、それらの引張弾性率の平均値である平均引張弾性率が1.30GPa以上2.50GPa未満であるとともに、すべての試料の引張弾性率の変動率が、前記平均引張弾性率に対して±10%の範囲内である - ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂からなる複数のポリアミド系樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に共重合ポリエステルからなる接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下となるように巻き取ってなるポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(4)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(4)前記各切り出し部から切り出された各試料について、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたり40サイクルの速度で連続して3000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホールの個数が、いずれも10個以下である - 前記各切り出し部から切り出された各試料について、全方向の沸水収縮率のうちの最大値である最大沸水収縮率を測定したときに、それらの最大沸水収縮率の平均値である平均沸水収縮率が2%〜6%であるとともに、すべての試料の最大沸水収縮率の変動率が、前記平均沸水収縮率に対して±2%〜±10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 前記各切り出し部から切り出された各試料について、長手方向に対し+45度方向の沸水収縮率と長手方向に対し−45度方向の沸水収縮率との差の絶対値である沸水収縮率方向差を求めたときに、それらの沸水収縮率方向差の平均値である平均沸水収縮率方向差が2.0%以下であるとともに、すべての試料の沸水収縮率方向差の変動率が、前記平均沸水収縮率方向差に対して±2%〜±30%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 前記各切り出し部から切り出された各試料が、下記要件(5)および下記要件(6)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(5)巻き取り方向の三次元表面粗さを測定したときに、それらの三次元表面粗さの平均値である平均表面粗さが0.01〜0.06μmの範囲内であるとともに、すべての試料の三次元表面粗さの変動率が、前記平均表面粗さに対して±5%〜±20%の範囲内である
(6)ヘイズを測定したときに、それらのヘイズの平均値である平均ヘイズが1.0〜4.0の範囲内であるとともに、すべての試料のヘイズの変動率が、前記平均ヘイズに対して±2%〜±15%の範囲内である - 前記各切り出し部から切り出された各試料について、23℃で80%RHの雰囲気下において動摩擦係数を測定したときに、それらの動摩擦係数の平均値である平均動摩擦係数が0.3〜0.8の範囲内であるとともに、すべての試料の動摩擦係数の変動率が、前記平均動摩擦係数に対して±5%〜±30%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 前記各切り出し部から切り出された各試料について、無機粒子の含有量を測定したときに、それらの無機粒子含有量の平均値である平均含有量が0.01〜0.5重量%の範囲内であるとともに、すべての試料の無機粒子含有量の変動率が、前記平均含有量に対して±2%〜±10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 前記各切り出し部から切り出された各試料について、厚み方向の屈折率を測定したときに、それらの屈折率の平均値である平均屈折率が1.500以上1.520以下であるとともに、すべての試料の屈折率の変動率が、前記平均屈折率に対して±2%以内の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 前記接着改質層が、共重合ポリエステル水系分散体を含む塗布剤を付与することにより形成されており、前記共重合ポリエステル水系分散体が、グラフト化ポリエステルの粒子と水系溶媒とを含み、前記グラフト化ポリエステルが、ポリエステル主鎖と、親水性基を有するラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体により形成されるグラフト部分とを有し、前記グラフト化ポリエステル粒子の平均粒子径が500nm以下であり、そして前記グラフト化ポリエステル粒子のポリエステル主鎖に由来するカルボニル炭素の13C−NMRシグナルの半値幅が300Hz以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂積層フィルムが、表裏各表層際の全厚みの1/3の部分における無機粒子の平均粒径を、それらの表層際以外の部分における無機粒子の平均粒径より小さくしたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- ポリアミド系混合樹脂積層フィルムを構成するポリアミドの主成分がナイロン6であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 異なる2種以上のポリアミド系樹脂の混合物から形成されたポリアミド系混合樹脂積層フィルム上に前記接着改質層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取ったポリアミド系混合樹脂積層フィルムがポリオレフィン系樹脂フィルムとラミネートされるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 溶融させたポリアミド系樹脂および熱可塑性エラストマーをTダイから押し出し、金属ロールに接触させて冷却することによって得られた未配向のシート状物を二軸に延伸したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- テンター延伸法により延伸したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 逐次二軸延伸したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 縦方向と横方向との二軸に延伸したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 実質的に未配向のポリアミド系樹脂および熱可塑性エラストマーからなるシート状物を、前記ポリアミド系樹脂のガラス転移温度+20℃よりも高温で3倍以上の倍率となるように少なくとも2段階で縦方向に延伸した後に、3倍以上の倍率となるように横方向に延伸したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 最終的な延伸処理を施した後に熱固定したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 熱固定後に弛緩処理を施したポリアミド系混合樹脂積層フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂積層フィルム中に、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤のうちの少なくとも1種が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂積層フィルム中に、無機粒子が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 無機粒子が、平均粒径0.5〜5.0μmのシリカ粒子であることを特徴とする請求項23に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系混合樹脂積層フィルム中に、高級脂肪酸が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
- 請求項1に記載されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールを製造するための製造方法であって、
ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとからなる混合樹脂を複数の押出機から共押出法により溶融押し出しすることにより、未延伸のポリアミド系混合樹脂積層シートを形成するフィルム化工程と、
そのフィルム化工程で得られる未延伸のポリアミド系混合樹脂積層シートを縦方向および横方向に二軸延伸する二軸延伸工程と、
二軸延伸後のフィルムの少なくとも片面に接着改質層層を積層する積層工程とを含んでおり、
下記要件(a)〜(g)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造方法。
(a)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、そのポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとの混合を、昇華性の偏析防止剤を加えて行うものであること
(b)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合し無機粒子を0.1〜2.0重量%添加したポリアミド系混合樹脂シートを最表層に積層するものであること
(c)前記二軸延伸工程が、縦方向に2段階で延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、前記縦方向の二段階延伸における一段目の延伸倍率を二段目の延伸倍率より高くしたものであること
(d)前記フィルム化工程が、ポリアミド系樹脂チップと熱可塑性エラストマーチップとを混合した後に各押出機から溶融押し出しするものであるとともに、使用される各チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、熱可塑性エラストマーチップが、ポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±25%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されている
(e)前記フィルム化工程が、原料チップ供給部として漏斗状ホッパを供えた複数の押出機を用いて溶融押出しする工程を含んでいるとともに、前記漏斗状ホッパの傾斜角度がすべて65度以上に調整されており、かつ、前記漏斗状ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの水分率が800ppm以上1000ppm以下に調整されており、なおかつ、前記漏斗状ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの温度が80℃以上に調整されていること
(f)前記フィルム化工程が、前記複数の押出機から共押出法により溶融押し出しされたポリアミド系混合樹脂積層シートを冷却ロールに巻き取ることにより冷却する工程を含んでいるとともに、その冷却工程においては、ポリアミド系混合樹脂積層シートと冷却ロールの表面との接触部分が、ポリアミド系混合樹脂積層シートの全幅に亘って、吸引装置により巻き取り方向と反対方向に吸引されること
(g)前記積層工程が、最終的な接着改質層の被覆量を0.01〜1.00g/m2 とするように接着改質層形成用の塗布液を塗布するものであること - 縦延伸工程の前に実行される予備加熱工程と、縦延伸工程の後に実行される熱処理工程とを含んでおり、
それらの縦延伸工程と予備加熱工程と熱処理工程とにおける任意ポイントでのフィルムの表面温度の変動幅が、フィルム全長に亘って平均温度±1℃の範囲内に調整されていることを特徴とする請求項26に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造方法。 - 前記フィルム化工程が、高濃度原料チップを利用することにより、無機粒子を0.05〜2.0重量%添加したスキン層をコア層上に積層するものであることを特徴とする請求項26に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造方法。
- 前記フィルム化工程において利用される高濃度原料チップが、無機粒子を5重量%以上20重量%未満添加したポリアミド系樹脂チップであることを特徴とする請求項26に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造方法。
- 前記フィルム化工程において、最表層に積層されるポリアミド系樹脂シートに添加される無機粒子が、細孔容積0.5〜2.0ml/gで平均粒径が1.0〜5.0μmのものであることを特徴とする請求項26に記載のポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールの製造方法。
- ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂からなる複数のポリアミド系樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に共重合ポリエステルからなる接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下となるように巻き取ってなるポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(7)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(7)各切り出し部から切り出された各試料について、ポリオレフィンフィルムをラミネートした場合の剥離強度を求めたときに、それらの剥離強度の平均値である平均剥離強度が500g/15mm巾以上であるとともに、すべての試料の剥離強度の変動率が、前記平均剥離強度に対して±5%〜±30%の範囲内である - ポリアミド系樹脂と熱可塑性エラストマーとの混合樹脂からなる複数のポリアミド系樹脂層が積層されており、かつ、少なくとも片面に共重合ポリエステルからなる接着改質層が積層されたポリアミド系混合樹脂積層フィルムを、幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下となるように巻き取ってなるポリアミド系混合樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(8)を満たすことを特徴とするポリアミド系混合樹脂積層フィルムロール。
(8)各切り出し部から切り出された各試料について、ポリオレフィンフィルムをラミネートした場合の90℃の熱水中への30分間浸漬後の熱水剥離強度を求めたときに、それらの熱水剥離強度の平均値である平均熱水剥離強度が150g/15mm巾以上であるとともに、すべての試料の熱水剥離強度の変動率が、前記平均熱水剥離強度に対して±5%〜±30%の範囲内である
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