JP2000168010A - ポリアミド積層体 - Google Patents

ポリアミド積層体

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JP2000168010A
JP2000168010A JP10350065A JP35006598A JP2000168010A JP 2000168010 A JP2000168010 A JP 2000168010A JP 10350065 A JP10350065 A JP 10350065A JP 35006598 A JP35006598 A JP 35006598A JP 2000168010 A JP2000168010 A JP 2000168010A
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JP10350065A
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English (en)
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Hiroyuki Nanba
寛行 難波
Koji Yamamoto
山本  幸司
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ポリメタキシリレンアジパミドフ
ィルムの柔軟性、耐衝撃性、耐ピンホール性を改良し、
ボイル処理やレトルト処理の可能な柔軟性、耐衝撃性、
耐ピンホール性に優れたガスバリヤー性ポリアミド積層
体に関する。 【解決手段】 メタキシリレンジアミンと、アジピン
酸から得られたポリアミド(L)、並びにハードセグメ
ント部分がポリアミド12等からなり、ソフトセグメン
ト部分がポリオキシアルキレングリコールからなるダイ
マー酸系重合脂肪族ポリアミドエラストマー(A)、及
びポリブタジエン構造部分を水素添加したスチレン−ブ
タジエン共重合体(B)から選ばれた少なくとも一種を
含む熱可塑性エラストマー(M)とを含む樹脂組成物
(X)から構成される層を少なくとも一層含むポリアミ
ド積層体であって、樹脂組成物(X)がポリアミド
(L)60〜95重量%と熱可塑性エラストマー(M)
40〜5重量%からなることを特徴とするポリアミド積
層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイル処理やレト
ルト処理の可能な柔軟性、耐衝撃性、耐ピンホール性に
優れたガスバリヤー性ポリアミド積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスバリヤー性包装材料として、
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド等をガスバ
リヤー層に利用した多層フィルムが使用されている。ポ
リアミドの中でも、メタキシリレンジアミンとアジピン
酸を重縮合して得られるポリメタキシリレンアジパミド
(以下「ナイロンMXD6」という)は、他のガスバリ
ヤー性樹脂に対して、ボイル処理やレトルト処理を行っ
た場合のガスバリヤー性の低下が少なく、また、ガスバ
リヤー性の回復も速いという特徴を有している。この特
徴を活かして最近、包装分野でのナイロンMXD6の利
用が進んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ナイロンMXD6は、
無延伸状態では耐衝撃性、柔軟性が低いという欠点を有
している。このような欠点を解消するため、エチレンと
メタアクリル酸等から得られる熱可塑性エラストマー類
をポリアミドに混合し、耐衝撃性、柔軟性を改善する事
は容易に推察出来るが、ナイロンMXD6の場合、無延
伸の単層フィルムではこれらの性能はあまり改善されな
い。一方、ナイロンMXD6を延伸することにより、耐
衝撃性が改善できることはすでに知られているが、延伸
加工するためには、その装置が大型化・複雑化するある
という問題がある。
【0004】又、本発明者らは、特定の半結晶化速度あ
るいは溶融粘度を持つナイロン6をナイロンMXD6に
ブレンドすることにより、無延伸でもある程度、耐衝撃
性、柔軟性を改善できることを開示した(特開平4−1
20168号公報、特開平4−198329号公報)。
これらの公開公報で開示された、ナイロンMXD6とポ
リアミド6の混合ポリアミド層(a)、接着剤層
(b)、ポリオレフィン層(c)、ナイロン6層(d)
が、(d)/(a)/(b)/(c)の順で積層された
4種4層フィルムでは、耐衝撃性および柔軟性が改善さ
れることを見いだしている(特開平9−12336
8)。しかし、この構成では、層数が多くなるため、装
置が複雑になり好ましくない。包材として一般的な構成
である(a)/(b)/(c)の順で積層された3種3
層フィルム、(c)/(b)/(a)/(b)/(c)
の順で積層された3種5層フィルムでは、耐衝撃性や柔
軟性は低く、更なる改善が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ナイロン
MXD6を使用した多層フィルムの耐衝撃性の改善につ
いて、各種樹脂のブレンドについて検討した結果、特定
の熱可塑性エラストマー、脂肪族ポリアミド、及び熱可
塑性樹脂を使用した多層積層体が耐衝撃性、柔軟性に優
れることを見いだし、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、メタキシリレンジア
ミンを70モル%以上含むジアミン成分と、アジピン酸
を70モル%以上含むジカルボン酸成分から得られたポ
リアミド(L)、並びにハードセグメント部分がポリア
ミド6、ポリアミド11、もしくはポリアミド12のい
ずれか1種以上からなり、ソフトセグメント部分がポリ
オキシアルキレングリコールからなるダイマー酸系重合
脂肪族ポリアミドエラストマー(A)、ポリブタジエン
構造部分を水素添加したスチレン−ブタジエン共重合体
(B)、又はハードセグメント部分がポリアミド6,9
とポリアミド6,36からなり、ソフトセグメント部分
がポリオキシアルキレングリコールからなるダイマー酸
系重合脂肪族ポリアミドエラストマー(C)から選ばれ
た少なくとも1種を含む熱可塑性エラストマー(M)と
を含む樹脂組成物(X)から構成される層を少なくとも
一層含むポリアミド積層体であって、樹脂組成物(X)
がポリアミド(L)60〜95重量%と熱可塑性エラス
トマー(M)40〜5重量%からなることを特徴とする
ポリアミド積層体
【0007】及び、メタキシリレンジアミンを70モル
%以上含むジアミン成分と、アジピン酸を70モル%以
上含むジカルボン酸成分から得られたポリアミド
(L)、ハードセグメント部分がポリアミド6、ポリア
ミド11、もしくはポリアミド12のいずれか1種以上
からなり、ソフトセグメント部分がポリオキシアルキレ
ングリコールからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリアミ
ドエラストマー(A)、ポリブタジエン構造部分を水素
添加したスチレン−ブタジエン共重合体(B)、又はハ
ードセグメント部分がポリアミド6,9とポリアミド
6,36からなり、ソフトセグメント部分がポリオキシ
アルキレングリコールからなるダイマー酸系重合脂肪族
ポリアミドエラストマー(C)から選ばれた少なくとも
1種を含む熱可塑性エラストマー(M)、並びにポリア
ミド6、ポリアミド66、ポリアミド6,66から選ば
れた少なくとも1種を含むポリアミド(N)を含む樹脂
組成物(Y)から構成される層を少なくとも1層含むポ
リアミド積層体であって、樹脂組成物(Y)がポリアミ
ド(L)60〜90重量%、熱可塑性エラストマー
(M)35〜5重量%、及びポリアミド(N)5〜20
重量%からなることを特徴とするポリアミド積層体に関
する発明である。
【0008】本発明で使用するポリアミド(L)は、ジ
アミン成分としてメタキシリレンジアミンを70モル%
以上、好ましくは80モル%以上、ジカルボン酸成分と
してアジピン酸を70モル%以上、好ましくは80モル
%以上を使用し、これらを重縮合して得られる物であ
る。ジアミン成分中のメタキシリレンジアミン以外の他
のジアミンとして、パラキシリレンジアミン、1,3−
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペン
タンジアミン等が例示できるが、これらに限定されるも
のではない。
【0009】また、ジカルボン酸成分中のアジピン酸以
外の他のジカルボン酸として、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、ビフェニルジカルボン酸等が例示できるが、これ
らに限定されるものではない。また、本ポリアミドの重
縮合時に分子量調節剤として少量のモノアミン、モノカ
ルボン酸を加えてもよい。上記ポリアミドは良好なガス
バリヤー性を有する。
【0010】本発明で使用するポリアミド(N)は、ポ
リアミド6、ポリアミド66、ポリアミド6,66から
選ばれた一種であるが、これらのなかでもポリアミド6
が好ましい。
【0011】本発明で使用する熱可塑性エラストマー
(M)は、ハードセグメント部分がポリアミド6、ポリ
アミド11、もしくはポリアミド12のいずれかの1種
以上からなり、ソフトセグメント部分がポリオキシアル
キレングリコールからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリ
アミドエラストマー(A)、ポリブタジエン構造部分を
水素添加したスチレン−ブタジエン共重合体(B)、又
はハードセグメント部分がポリアミド6,9とポリアミ
ド6,36からなり、ソフトセグメント部分がポリオキ
シアルキレングリコールからなるダイマー酸系重合脂肪
族ポリアミドエラストマー(C)から選ばれた少なくと
も1種を含むものである。これらの特定の熱可塑性樹脂
を適宜選択することにより、ガスバリヤー性を保持しつ
つ、 耐衝撃性、柔軟性が改良される。
【0012】ポリアミドエラストマー(A)は、ハード
セグメント部分がポリアミド6、ポリアミド11、又は
ポリアミド12のいずれかの1種以上である脂肪族ポリ
アミド鎖を使用でき、ソフトセグメントであるポリオキ
シアルキレンエーテルとしてはポリエチレンオキシド、
ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド
等を使用できる。ハードセグメントとソフトセグメント
を結合するダイマー酸としてアジピン酸、アゼライン酸
等を用いることができる。
【0013】ポリブタジエン構造部分を水素添加したス
チレン−ブタジエン共重合体(B)(以下「スチレン系
共重合体(B)」ということがある)は、ポリブタジエ
ン構造の二重結合を水素添加により飽和させたスチレン
系エラストマーである。スチレン−ブタジエン共重合体
(B)は、スチレンモノマー/ブタジエンモノマーのモ
ル比が5〜40/95〜60のものを使用して得られ
た、ポリマーを水素添加したものである。
【0014】ハードセグメント部分がポリアミド6,9
とポリアミド6,36からなり、ソフトセグメント部分
がポリオキシテトラメチレングリコールからなるダイマ
ー酸系重合脂肪族ポリアミドエラストマー(C)は、ポ
リアミド樹脂に特定のポリエーテルエステルアミドを配
合した物である。具体的には、下記のポリエーテルエス
テルアミド(C1)40〜5重量%とポリアミド樹脂
(C2)60〜95重量からなる樹脂組成物である。
【0015】(1)ポリエーテルエステルアミド(C
1) 炭素数20〜48の重合脂肪酸(C1−a)(例えばオ
レイン酸、リノール酸、エルカ酸等の二量体)と、アゼ
ライン酸及び/又はセバシン酸(C1−b)、及び、炭
素数2〜20のジアミン(C1−c)(例えばエチレン
ジアミン)を、(C1−a)/(C1−b)の(重量
比)が0.3〜5で、かつ(C1−a)及び(C1−
b)中の全COOH基に対し、(C1−c)の全NH2
基が当量になる割合で重合させて得た、数平均分子量5
00〜5000のポリアミドオリゴマーに、数平均分子
量200〜3000のポリオキシアルキレングリコール
(C1−e)と、C6〜C20のジカルボン酸(C1−
f)とを、(C1−e)の全OH基に対して(C1−
f)の全COOH基が当量で、且つ〔(C1−a)+
(C1−b)+(C1−c)〕/〔(C1−e)+(C
1−f)〕を重量比で95/5〜20/80となるよう
に反応させて得たもの。
【0016】ポリアミド(L)と熱可塑性エラストマー
(M)からなる組成物のとき、各成分の混合割合(重量
%)は、ポリアミド(L)/熱可塑性エラストマー
(M)が60〜95重量%/40〜5重量%である。
又、ポリアミド(L)、熱可塑性エラストマー(M)、
及びポリアミド(N)からなる組成物のとき、各成分の
混合割合(重量%)は、ポリアミド(L)/熱可塑性エ
ラストマー(M)/ポリアミド(N)が60〜90/3
5〜5/5〜20であり、好ましくは80〜90/10
〜5/5〜10である。ポリアミド(L)の配合割合が
上記割合で良好な耐衝撃性が維持でき、他方、可塑性エ
ラストマー(M)又はポリアミド(N)が上記割合で良
好なガスバリヤー性が維持できる。
【0017】ポリアミド(L)、熱可塑性エラストマー
(M)、及びポリアミド(N)には必要に応じて、帯電
防止剤、滑剤、耐ブロッキング剤、安定剤、染料、顔料
等を加えて使用することができる。各ポリアミド
(L)、熱可塑性エラストマー(M)、及びポリアミド
(N)は、ドライブレンドでも使用できるし、あらかじ
め、単軸、あるいは二軸押出機を用いて溶融混練した
後、用いる事もできる。
【0018】ポリアミド積層体は、具体的には、多層フ
ィルム、多層シート又は多層容器等として実用に供され
る。
【0019】多層フィルムの製造方法としては、通常の
共押出法を用いることが出来る。共押出Tダイ法、共押
出円筒ダイ法(インフレーション法)等の製膜法によ
り、多層フィルムを製造することが出来る。樹脂組成物
(X)又は樹脂組成物(Y)から形成されるフィルムだ
けを製造し、ラミネート法により各種フィルムを積層す
ることも出来る。共押出法により、多層シート状に押し
出しした後、成形して多層容器を得ることができ、又、
多層チューブ状の押し出した後、ブロー成形によりボト
ルを得ることもできる。
【0020】ポリアミド積層体の積層構造としては、樹
脂組成物(X)又は樹脂組成物(Y)から形成される層
をガスバリヤー層(イ)とすると、ガスバリヤー層
(イ)、接着剤層(ロ)、ポリオレフィン層(ハ)が、
(イ)/(ロ)/(ハ)の順で積層された3種3層積層
体や、(ハ)/(ロ)/(イ)/(ロ)/(ハ)の順で
積層された3種5層積層体の構成が一般的であるが、
(イ)/(ロ)/(イ)/(ロ)/(ハ)のような構成
も可能である。
【0021】上記ポリアミド積層体に使用するポリオレ
フィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、これらの共重合体、アイオノマー樹脂、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体や変性ポリオレフィン樹脂及びこれらの混合物を
用いることが出来る。
【0022】上記ポリアミド積層体に使用する接着性樹
脂としては、変性ポリオレフィンとして、無水マレイン
酸グラフト変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体、高
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン及びポリプロピレンの各々の無水マレイン
酸グラフト変性した物、又はこれを主体とする組成物等
を使用することが出来る。
【0023】本発明の多層ポリアミド積層体は、ボイル
処理あるいはレトルト処理を行っても、ガスバリヤー性
の低下が少なく、また回復も速いので、加工肉食品、ボ
イル物食品、レトルト食品等の食品用包装材料、その他
各種の包装材料として使用できる。また、成形して深絞
り容器やボトルとして利用することも可能である。包装
形態としては、ヒートシールによる袋状、或いはクリッ
プ等の金属により結索してもよく、特に制限はない。チ
ューブ状フィルムの場合には、所定寸法にカットして、
必要ならば一開口部をヒートシールや結索してそのまま
使用することができる。深絞り容器の場合は、トップシ
ールとしてバリヤーフィルムを貼って用いることもでき
る。
【0024】
【発明の効果】本発明のポリアミド積層体は、ガスバリ
ヤー層として、ナイロンMXD6に特定の熱可塑性エラ
ストマーを添加した物を用いることにより、耐衝撃性、
耐ピンホール性が優れており、しかも、ボイル処理或い
はレトルト処理が可能なことから、食品、医薬、工業薬
品、化粧品類、インキ等の包装材料として好適に用いる
ことが出来る。
【0025】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。本実施例及び比較例において、以下に示す測定法
及び評価法を採用した。 (1)くもり価 測定は、ASTM D1003に準じて行った。。使用
した測定機器は、日本電色工業(株)製色差・濁度測定
器(型式:COH−300A)である。 (2)引張試験 測定は、ASTM D882に準じて行った。使用した
測定機器は、東洋精機製ストログラフ(型式:V1−
C)であり、測定条件は、23℃、相対湿度50%であ
る。
【0026】(3)酸素透過率 測定は、ASTM D3985に準じて行った。使用し
た測定機器は、モダンコントロールズ社製酸素透過率測
定装置(型式:OX−TRAN 10/50A)であ
り、測定条件は、23℃、相対湿度60%である。 (4)衝撃穴あけ試験 測定は、ASTM D781に準じて行った。使用した
測定機器は、東測精密工業(株)製フィルムインパクト
試験機(型式:ITF−60)であり、測定条件は、2
3℃、相対湿度50%RHである。
【0027】実施例1 あらかじめ、ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロン
MXD6(三菱ガス化学(株)製、商品名MXナイロン
6007、以下「N−MXD6」と略記することがあ
る)80重量部と、ポリアミド6(宇部興産(株)製、
商品名:宇部ナイロン1024B、以下「N−6」と略
記することがある)10重量部、及び、本発明のポリア
ミドエラストマー(C)(富士化成工業(株)製、商品
名:TPAE−10)10重量部を、ドライブレンド
し、混合樹脂を作製した。
【0028】シリンダー径が45mmの押出機から直鎖
状低密度ポリエチレン(ハ層を構成、三井石油化学
(株)製、商品名:ウルトゼックス2022L、LLD
PEと略記することがある)、シリンダー径が40mm
の押出機から接着性ポリエチレン(ロ層を形成、三井石
油化学(株)製、商品名:アドマーNF300、以下
「Tie」と略記することがある)及びシリンダー径が
30mmの押出機からバリヤー層用の混合樹脂(イ層を
形成)を押出し、層構成がハ層/ロ層/イ層/ロ層/ハ
層の順になるようにフィードブロックを介して多層溶融
状態を形成させ、Tダイ−冷却ロール法により、多層フ
ィルムを作製した。表1に作製した多層フィルムの層構
成、厚さとフィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透過率の値
を示す。
【0029】実施例2 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6 8
0重量部と、ポリアミド6(商品名:宇部ナイロン10
24B)10重量部、及びポリアミドエラストマー
(A)(宇部興産(株)製、商品名:宇部ナイロンPA
E1200U2)10重量部を、ドライブレンドし、混
合樹脂を作製した。実施例1と同一の装置を用いて多層
フィルムを作製した。表1に作製した多層フィルムの層
構成、厚さとフィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透過率の
値を示す。
【0030】実施例3 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6 9
0重量部と、ポリアミドエラストマー(A)(商品名:
PAE1200U2)10重量部を、ドライブレンド
し、混合樹脂を作製した。実施例1と同一の装置を用い
て多層フィルムを作製した。表1に作製した多層フィル
ムの層構成、厚さとフィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透
過率の値を示す。
【0031】実施例4 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6 8
0重量部と、ポリアミド6(宇部ナイロン1024B)
10重量部、及び、スチレン−ブタジエン共重合体
(B)(旭化成工業(株)製、商品名:タフテックM1
943)10重量部を、ドライブレンドし、混合樹脂を
作製した。実施例1と同一の装置を用いて多層フィルム
を作製した。表1に作製した多層フィルムの層構成、厚
さとフィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透過率の値を示
す。
【0032】実施例5 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6 9
0重量部と、スチレン−ブタジエン共重合体(B)(商
品名:タフテックM1943)10重量部を、ドライブ
レンドし、混合樹脂を作製した。実施例1と同一の装置
を用いて多層フィルムを作製した。表1に作製した多層
フィルムの層構成、厚さとフィルムの衝撃穴あけ強度、
酸素透過率の値を示す。
【0033】比較例1 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6を用
いて、実施例1と同一の装置を用いて多層フィルムを作
製した。表1に作製した多層フィルムの層構成、厚さと
フィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透過率の値を示す。
【0034】比較例2 ガスバリヤー層用の樹脂として、ナイロンMXD6 8
0重量部と、ポリアミド6(商品名:宇部ナイロン10
24B)20重量部をドライブレンドし、混合樹脂を作
製した。実施例1と同一の装置を用いて多層フィルムを
作製した。表1に作製した多層フィルムの層構成、厚さ
とフィルムの衝撃穴あけ強度、酸素透過率の値を示す。
【0035】
【表1】実施例番号 1 2 3 4 5 多層フィルム イ層のブレンド比(重量比) N−MXD6 80 80 90 80 90 N−6 10 10 − 10 − ポリアミドエラストマー(A) − 10 10 − − スチレン系共重合体(B) − − − 10 10 ポリアミドエラストマー(C) 10 − − − − 各層の厚み(μm) イ層 19 21 22 20 22 ロ層 10 13 9 11 10 ハ層 31 31 27 27 28 全厚み 101 109 94 96 98 評価結果 くもり価(%) 25 31 41 23 24 破断強度(Kgf/mm2) 2.1 2.4 2.1 2.6 2.6 伸び(%) 501 507 369 441 397 衝撃穴あけ強度(Kg-cm) 26 26 24 31 30 酸素透過率(cc/m2-day-atm) 5.8 7.1 4.5 5.6 3.7
【0036】
【表2】比較例番号 1 2 多層フィルム C層のブレンド比(重量比) N−MXD6 100 80 N−6 0 20 各層の厚み(μm) イ層 28 28 ロ層 12 13 ハ層 18 18 全厚み 98 100 評価結果 くもり価(%) 5 4 破断強度(Kgf/mm2) 2.2 2.3 伸び(%) 467 506 衝撃穴あけ強度(Kg-cm) 14 21 酸素透過率(cc/m2-day-atm) 4.0 6.7
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AD01 AD04 BA04 BA15 BB01 BB41 BB85 BB90 CA03 CA28 CA29 4F100 AK01A AK01B AK04 AK06 AK46A AK46B AK48 AK63 AL05A AL05B AL09A AL09B BA02 BA04 BA05 BA06 CB00 GB16 JB16A JB16B JD02 JK10 JK13 JK14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタキシリレンジアミンを70モル%以
    上含むジアミン成分と、アジピン酸を70モル%以上含
    むジカルボン酸成分から得られたポリアミド(L)、並
    びにハードセグメント部分がポリアミド6、ポリアミド
    11、もしくはポリアミド12のいずれか1種以上から
    なり、ソフトセグメント部分がポリオキシアルキレング
    リコールからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリアミドエ
    ラストマー(A)、ポリブタジエン構造部分を水素添加
    したスチレン−ブタジエン共重合体(B)、又はハード
    セグメント部分がポリアミド6,9とポリアミド6,3
    6からなり、ソフトセグメント部分がポリオキシアルキ
    レングリコールからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリア
    ミドエラストマー(C)から選ばれた少なくとも1種を
    含む熱可塑性エラストマー(M)とを含む樹脂組成物
    (X)から構成される層を少なくとも一層含むポリアミ
    ド積層体であって、樹脂組成物(X)がポリアミド
    (L)60〜95重量%と熱可塑性エラストマー(M)
    40〜5重量%からなることを特徴とするポリアミド積
    層体。
  2. 【請求項2】 積層体が多層フィルム、多層シート又は
    多層容器である請求項1記載のポリアミド積層体。
  3. 【請求項3】 メタキシリレンジアミンを70モル%以
    上含むジアミン成分と、アジピン酸を70モル%以上含
    むジカルボン酸成分から得られたポリアミド(L)、ハ
    ードセグメント部分がポリアミド6、ポリアミド11、
    もしくはポリアミド12のいずれか1種以上からなり、
    ソフトセグメント部分がポリオキシアルキレングリコー
    ルからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリアミドエラスト
    マー(A)、ポリブタジエン構造部分を水素添加したス
    チレン−ブタジエン共重合体(B)、又はハードセグメ
    ント部分がポリアミド6,9とポリアミド6,36から
    なり、ソフトセグメント部分がポリオキシアルキレング
    リコールからなるダイマー酸系重合脂肪族ポリアミドエ
    ラストマー(C)から選ばれた少なくとも1種を含む熱
    可塑性エラストマー(M)、並びにポリアミド6、ポリ
    アミド66、ポリアミド6,66から選ばれた少なくと
    も1種を含むポリアミド(N)を含む樹脂組成物(Y)
    から構成される層を少なくとも1層含むポリアミド積層
    体であって、樹脂組成物(Y)がポリアミド(L)60
    〜90重量%、熱可塑性エラストマー(M)35〜5重
    量%、及びポリアミド(N)5〜20重量%からなるこ
    とを特徴とするポリアミド積層体。
  4. 【請求項4】 積層体が多層フィルム、多層シート又は
    多層容器である請求項3記載のポリアミド積層体。
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