JP2007015074A - レンズ研磨用レンズ加圧装置及びレンズ研磨装置 - Google Patents

レンズ研磨用レンズ加圧装置及びレンズ研磨装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高圧は当然のこと、レンズを低圧で確実に研磨砥石に押し付けることができ、微小な大きさのレンズであったとしても、高精度に研磨加工を行うこと。
【解決手段】 回転する研磨砥石にレンズRを所定の圧力で押し付けて、該レンズRの表面粗さを整えるものであって、シリンダーケース30と、該シリンダーケース30内で軸線L方向に移動するピストン31と、ピストン31の移動に伴ってシリンダーケース30外でレンズRを先端で押圧するピストンロッド32とを有するシリンダー33と、ピストン31とシリンダーケース30とで囲まれる圧力室34、35に所定圧力の圧縮空気を流入させて、ピストン31の移動量を調整する圧力調整手段36と、ピストン31を軸線L回りに回転させる回転手段37とを備え、ピストン31の外周面31aとシリンダーケース30の内周面30aとの間が、近接状態とされているレンズ研磨用レンズ加圧装置3を提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レンズを研磨する際に、該レンズを研磨皿に押圧するレンズ研磨用レンズ加圧装置及びこれを有するレンズ研磨装置に関するものである。
従来よりレンズを研磨する場合には、レンズの形状や材質に対応した圧力で、回転する研磨皿(研磨砥石)に該レンズを押し付けることで、加工面を調整しながら研磨を行っている。レンズを研磨皿に押し付けるこの種の加圧装置としては、様々なものが提供されているが、その1つとして、例えば、シリンダーによる押圧力を利用してレンズを研磨皿に押し付ける加圧装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この加圧装置80は、図14に示すように、レンズ研磨装置81に組み込まれたものであり、レンズRを固定する研磨やとい82に先端が接触する加圧軸83と、該加圧軸83の後端に先端が接続されたピストンロッド84を有するシリンダー85とを備えている。
また、このレンズ研磨装置81は、研磨やとい82に固定されたレンズRを、回転する研磨皿(研磨砥石)86の球状の研磨面に揺動させながら押し付けて加工する球芯研磨装置であって、上記加圧装置80、該加圧装置80を揺動させる揺動機構87及び研磨皿86を回転させるモータ88等を備えている。
上記研磨皿86は、モータ88によって回転される主軸90の先端に取り付けられており、回転軸X1回りに回転するようになっている。また、この回転軸X1に直交するように揺動軸91が配されており、一端側にベルト92を介して接続されたパルスモータ93によって、回転軸X1に直交する第2の回転軸X2回りに回転するようになっている。なお、このパルスモータ93は、揺動軸91をいずれかの方向に一回転させることなく、周期的に揺動軸91の回転方向が切り替わるように制御されている。即ち、揺動軸91は、第2の回転軸X2回りに揺動するようになっている。
また、揺動軸91の他端側には、回転軸X1に対して平行に配された加圧柱94が接続されており、該加圧柱94に加圧軸ホルダ95が接続されている。これにより、加圧柱94及び加圧軸ホルダ95は、パルスモータ93の駆動により揺動軸91と共に第2の回転軸回X2回りに揺動するようになっている。
また、この加圧軸ホルダ95には、加圧軸83を回転軸X1に沿って挿通させる挿通孔95aが形成されており、加圧軸83を回転軸X1方向に移動可能に支持していると共に、シリンダー85も同時に支持している。即ち、これら加圧軸ホルダ95、加圧柱94、揺動軸91、ベルト92及びパルスモータ93は、シリンダー85及び加圧軸83を揺動させる上記揺動機構87を構成している。
上記シリンダー85は、図15に示すように、シリンダーケース96と、該シリンダーケース96内に配され、回転軸X1に沿って移動するピストン97と、該ピストン97に接続された上記ピストンロッド84と、ピストン97を上下に挟むようにシリンダーケース96に形成された加圧ポート98及び背圧ポート99と、これら加圧ポート98及び背圧ポート99を介してシリンダーケース96内に所定圧力の圧縮空気をそれぞれ流入させてピストン97の上下に圧力差を生じさせ、該圧力差によりピストン97を回転軸X1方向に移動させる図示しない圧力調整部とを備えている。
なお、加圧ポート98及び背圧ポート99を介して流入した圧縮空気がピストン97の反対側に極力洩れないように、ピストン97とピストンケース96との間には図示しないシール部材等が設けられている。
また、ピストンロッド84の先端に接続された加圧軸83は、ピストン97及びピストンロッド84の移動に伴って、加圧軸ホルダ95の挿通孔95aに摺動しながら回転軸X1方向に移動するようになっている。また、加圧軸83の先端は、研磨やとい82の後面に形成された図示しない凹み部に接触しており、研磨やとい82を介してレンズRを研磨皿86の研磨面に押し付けている。
このように構成された加圧装置80を有するレンズ研磨装置81により、レンズRを研磨する場合には、まず、加圧ポート98及び背圧ポート99からシリンダーケース96内に圧縮空気を流入させ、ピストン97の上下の圧力差を圧力調整部により調整する。これにより、ピストン97及びピストンロッド84が、レンズRに向かって回転軸X1方向に移動する。その結果、加圧軸83は、研磨やとい82を介して研磨皿86の研磨面にレンズRを所定の圧力で押し付ける。
その後、モータ88を駆動させて主軸90及び研磨皿86を回転軸X1回りに回転させる。これにより、レンズRは、研磨皿86によって研磨される。
また、これと同時にパルスモータ93を正転、反転を繰り返すように駆動させて、揺動軸91を第2の回転軸X2回りに揺動させる。これにより、加圧柱94及び加圧軸ホルダ95を介して、シリンダー85及び加圧軸83も共に揺動する。その結果、加圧軸83の先端に接触している研磨やとい82及びレンズRも同様に揺動する。
これにより、回転している研磨皿86の研磨面に、レンズRを揺動させながら所定の圧力で押し付けて、該レンズRを研磨することができる。この揺動によって、研磨面とレンズRとの接触位置を変化させることができるので、研磨面の表面形状に影響を受けずにレンズRをより滑らかに研磨することができる。
特開2001−138199号公報
しかしながら、上記従来の加圧装置では、以下のような問題点があった。
初めに、近年におけるレンズの需要は、従来からある数十mmの径を有するレンズに加え、数mmの小径レンズの生産が増加の一途をたどっているのが現状である。また、レンズの精度に関しても高精度化が進んでおり、研磨加工時の加工圧力が顕著に影響し易い状態になっている。このように、従来の径の大きなレンズから、近年の径の小さいレンズに対応したり、高精度化に対応したりするためには、高圧領域は当然のこと低圧領域においても、レンズ加工中の振動等の影響を受けずに、研磨時のレンズの挙動に追従しながら適正な圧力で精度良く押圧することが不可欠(必須)な条件とされている。
ところが、上記従来の加圧装置80では、レンズRを微小な圧力(低圧)で研磨皿86に押し付けることが困難なものであった。即ち、ピストン97とシリンダーケース96との静止摩擦抵抗が大きいため、ピストン97の上下に微小な圧力差を生じさせたとしても、ピストン97が動かずレンズRを押し付けることができない。特に、ピストン97とシリンダーケース96との間には、圧縮空気の洩れ等を防止するためにシール部材等が設けられており、これがさらに静止摩擦抵抗を大きくする原因とされている。
更に、このシリンダー85に加えて、加圧軸83と加圧軸ホルダ95の挿通孔95aとの間においても摺動抵抗が生じるので、さらに静止摩擦抵抗が大きくなり、低圧での押圧をより困難なものにしていた。
また、押圧可能な範囲内におけるできるだけ低い圧力で押し付けを行ったとしても、レンズR加工中の微小な振動に加圧軸83が追従できず、レンズRを押圧できない状態に陥ってしまう恐れがあった。
この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧は当然のこと、レンズを低圧で確実に研磨砥石に押し付けることができ、微小な大きさのレンズであったとしても、高精度に研磨加工を行うことができるレンズ研磨用レンズ加圧装置、及びこれを有するレンズ研磨装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、回転する研磨砥石にレンズを所定の圧力で押し付けて、該レンズの表面粗さを整えるレンズ研磨装置に組み込まれて使用されるレンズ研磨用レンズ加圧装置であって、シリンダーケースと、該シリンダーケース内で軸線方向に移動するピストンと、該ピストンに接続され、ピストンの移動に伴ってシリンダーケース外で前記レンズを先端で押圧するピストンロッドとを有するシリンダーと、前記ピストンと前記シリンダーケースとで囲まれる圧力室に所定圧力の圧縮空気を流入させて、前記ピストンの移動量を調整する圧力調整手段と、前記ピストンを前記軸線回りに回転させる回転手段とを備え、前記ピストンの外周面と前記シリンダーケースの内周面との間が、近接状態とされているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、圧力調整手段により所定圧力の圧縮空気を圧力室に流入させることで、ピストン及びピストンロッドを軸線方向に移動させることができ、該ピストンロッドの先端でレンズを研磨砥石に押し付けることができる。その結果、レンズは回転する研磨砥石によって表面が研磨され、表面粗さが調整される。この際、圧力調整手段により、圧力室に流入させる圧縮空気の圧力を調整して、ピストンの移動量を調整できるので、所望する所定圧力でレンズを押し付けることができる。
また、研磨の進行に伴って、圧力調整手段により圧縮空気の圧力を調整してピストンの移動量を調整することで、研磨の進行に伴って薄くなるレンズに対応することができ、研磨開始から研磨終了に至る間、同じ圧力で該レンズを押し付けることができる。よって、研磨加工を確実に行わせることができる。また、研磨途中で押し付け力を変化させることも可能である。
ここで、上述した研磨加工を行っている間、回転手段によってピストンはシリンダーケース内で軸線回りに回転しており、該回転状態を維持しながら軸線方向に移動するようになっている。つまり、研磨加工を行っている間、シリンダーケースとピストンとの間が、常に静止状態よりも摩擦抵抗の少ない動摩擦抵抗状態となっている。特に、ピストンの外周面とシリンダーケースの内周面とが近接状態とされているので、ピストンとシリンダーケースとの間に若干の隙間(例えば、15μm以下)が確保されている。よって、ピストンは、シリンダーケースに接触することなく回転する。このことからもより抵抗が低い状態となっている。
従って、従来とは異なり、僅かな圧力の圧縮空気を圧力室に流入させたとしても、該圧力に応じてピストンを軸線方向に円滑に移動させることができる。つまり、ピストンに生じた微小な圧力変動を、シリンダーケースに対する摩擦でエネルギー消費させることなく、効率良くピストンロッドの直動に伝えることができる。その結果、従来困難であった、例えば、200gという微小な圧力(低圧力)でレンズを研磨砥石に押し付けることができ、直径3mm程度の微小な大きさのレンズであっても高精度に研磨することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記回転手段が、前記シリンダーケースに形成され、前記ピストンの外周面とシリンダーケースの内周面との間に流体を流入させる流入ポートと、前記ピストンの外周面に周方向に沿って複数設けられ、外周面に沿って周方向に流れる前記流体の流れを遮り、該流体からの力を受けてピストンを前記軸線回りに回転させる流体抵抗部材と、前記シリンダーケースに形成され、前記流体を該シリンダーケースの外部に排出する排出ポートと、前記流体を予め決められた流速で、前記流入ポートから前記シリンダーケース内に流入させる流体流入手段とを備えているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、流体流入手段により、予め決められた流速の流体を流入ポートからシリンダーケース内に流入させると、該流体の力を受けてピストンが軸線回りに回転する。
つまり、流入ポートから流入した流体は、シリンダーケースとピストンとの間を、ピストンの外周面に沿って周方向に流れ始める。ここで、ピストンの外周面には、周方向に沿って凹みや翼部材等の流体抵抗部材が複数設けられているので、流体は流れが遮られる。その結果、ピストンは、流体抵抗部材を介して流体からの力を受けて軸線回りに回転する。一方、流体抵抗部材によって遮られた流体は、ピストンと共に軸線回りに移動した後、排出ポートからシリンダーケースの外部に排出される。
このように、流体流入手段によって流体を連続的にシリンダーケース内に流入させることで、ピストンを確実且つ容易に軸線回りに回転させることができ、ピストンとシリンダーケースとの間を確実に動摩擦抵抗状態にすることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記流体が、圧縮空気であるレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、流体として圧縮空気を利用するので、レンズに汚れ等が付き難く、メンテナンスが容易であると共に構成の簡略化を図ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記ピストンが、前記ピストンロッドが接続される柱状の内側ピストンと、該内側ピストンの周囲を囲むと共に内側ピストンに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定された環状の外側ピストンとを備え、前記外側ピストンが、前記回転手段によって回転させられるレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、ピストンが、軸線回りに相対的に回転する内側ピストン及び外側ピストンで構成された2重構造となっている。よって、回転手段によって外側ピストンを回転させ、外側ピストンとシリンダーケースとの間を動摩擦抵抗状態にしたときに、内側ピストンを外側ピストンの回転とは切り離して非回転状態に近づけることができる。これにより、外側ピストンの回転力が、ピストンロッドを介してレンズに伝達してしまうことを極力防止することができる。
従って、レンズを押し付ける押圧力の影響を受けずに、外側ピストンのみを円滑に回転させることができるので、より回転が滑らかになり動摩擦抵抗状態を確実に維持することができる。また、ピストンロッドに回転力が伝達し難いので、ピストンロッドを押し付けのみに専念させることができ、より安定してレンズの押し付けを行うことができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記外側ピストンと前記内側ピストンとが、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、内側ピストンと外側ピストンとが、軸線を中心として一定角度毎に複数配された、即ち、周方向に一定間隔毎に並んだボールを介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、滑らかな回転を確保することができる。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記外側ピストンと前記内側ピストンとの間には、前記圧縮空気の通過を規制するシール部材が設けられているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、外側ピストンと内側ピストンとの間にシール部材が設けられているので、圧力室内に流入した圧縮空気が外側ピストンと内側ピストンとの間を通過することによる洩れを防止することができる。よって、圧力室内を所望する圧力状態に維持することができ、予め設定した所定圧力でレンズをより確実に押し付けることができる。
請求項7に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記ピストンロッドが、基端側が前記ピストンに接続される第1のピストンロッドと、基端側が前記第1にピストンロッドの先端側の周囲を囲むと共に該第1のピストンロッドに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定され、先端側が前記レンズを押圧する第2のピストンロッドとを備えているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、ピストンロッドが、軸線回りに相対的に回転する第1のピストンロッド及び第2のピストンロッドで構成された2重構造となっている。よって、回転手段によってピストンを回転させ、ピストンとシリンダーケースとの間を動摩擦抵抗状態にしたときに、第2のピストンロッドを第1のピストンロッドの回転とは切り離して非回転状態に近づけることができる。これにより、ピストン及び第1のピストンロッドの回転力が、第2のピストンロッドを介してレンズに伝達してしまうことを極力防止することができる。
従って、レンズを押し付ける押圧力の影響を受けずに、ピストン及び第1のピストンロッドを円滑に回転させることができるので、より回転が滑らかになり動摩擦抵抗状態を確実に維持することができる。また、第2のピストンロッドに回転力が伝達し難いので、第2のピストンロッドを押し付けのみに専念させることができ、より安定してレンズの押し付けを行うことができる。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記第1のピストンロッドの先端側と前記第2のピストンロッドの基端側とが、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、第1のピストンロッドと第2のピストンロッドとが、軸線を中心として一定角度毎に複数配された、即ち、周方向に一定間隔毎に並んだボールを介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、より滑らかな回転を確保することができる。
請求項9に係る発明は、回転する研磨砥石にレンズを所定の圧力で押し付けて、該レンズの表面粗さを整えるレンズ研磨装置に組み込まれて使用されるレンズ研磨用レンズ加圧装置であって、シリンダーケースと、該シリンダーケース内で軸線方向に移動するピストンと、該ピストンに接続され、ピストンの移動に伴ってシリンダーケース外で前記レンズを先端で押圧するピストンロッドとを有するシリンダーと、前記ピストンと前記シリンダーケースとで囲まれる圧力室に所定圧力の圧縮空気を流入させて、前記ピストンの移動量を調整する圧力調整手段と、前記ピストンロッドの周囲を囲むと共に、該ピストンロッドに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定された環状部材と、該環状部材を前記軸線回りに回転させる回転手段とを備え、前記環状部材の外周面と前記シリンダーケースの内周面との間、及び、前記ピストンの外周面と前記シリンダーケースの内周面との間が、共に近接状態とされているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、圧力調整手段により所定圧力の圧縮空気を圧力室に流入させることで、ピストン及びピストンロッドを軸線方向に移動させることができ、該ピストンロッドの先端でレンズを研磨砥石に押し付けることができる。その結果、レンズは回転する研磨砥石によって表面が研磨され、表面粗さが調整される。この際、圧力調整手段により、圧力室に流入させる圧縮空気の圧力を調整して、ピストンの移動量を調整できるので、所望する所定圧力でレンズを押し付けることができる。
また、研磨の進行に伴って、圧力調整手段により圧縮空気の圧力を調整してピストンの移動量を調整することで、研磨の進行に伴って薄くなるレンズに対応することができ、研磨開始から研磨終了に至る間、同じ圧力で該レンズを押し付けることができる。よって、研磨加工を確実に行わせることができる。また、研磨途中で押し付け力を変化させることも可能である。
ここで、上述した研磨加工を行っている間、回転手段によって環状部材はシリンダーケース内で軸線回りに回転しており、該回転状態を維持しながらピストンロッドと共に軸線方向に移動するようになっている。つまり、研磨加工を行っている間、シリンダーケースと環状部材との間が、常に静止状態よりも摩擦抵抗の少ない動摩擦抵抗状態となっている。特に、環状部材の外周面とシリンダーケースの内周面との間、及び、ピストンの外周面とシリンダーケースの内周面との間が、共に若干の隙間(例えば、15μm以下)をもった近接状態とされているので、環状部材がシリンダーケースに接触することなく回転すると共に、ピストンがシリンダーケースに接触することなく軸線方向に移動する。このことからもより抵抗が低い状態となっている。
従って、従来とは異なり、僅かな圧力の圧縮空気を圧力室に流入させたとしても、該圧力に応じてピストンを軸線方向に円滑に移動させることができる。その結果、従来困難であった、例えば、200gという微小な圧力(低圧力)でレンズを研磨砥石に押し付けることができ、直径3mm程度の微小な大きさのレンズであっても、高精度に研磨することができる。
また、レンズの研磨加工にピストンロッドに掛かる負荷を、環状部材がよりレンズに近い位置で支持するので、剛性を高めることができる。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記回転手段が、前記シリンダーケースに形成され、前記環状部材の外周面とシリンダーケースの内周面との間に流体を流入させる流入ポートと、前記環状部材の外周面に周方向に沿って複数設けられ、外周面に沿って周方向に流れる前記流体の流れを遮り、該流体からの力を受けて環状部材を前記軸線回りに回転させる流体抵抗部材と、前記シリンダーケースに形成され、前記流体を該シリンダーケースの外部に排出する排出ポートと、前記流体を予め決められた流速で、前記流入ポートから前記シリンダーケース内に流入させる流体流入手段とを備えているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、流体流入手段により、予め決められた流速の流体を流入ポートからシリンダーケース内に流入させると、該流体の力を受けて環状部材が軸線回りに回転する。
つまり、流入ポートから流入した流体は、シリンダーケースと環状部材との間を、環状部材の外周面に沿って周方向に流れ始める。ここで、環状部材の外周面には、周方向に沿って凹みや翼部材等の流体抵抗部材が複数設けられているので、流体は流れが遮られる。その結果、環状部材は、流体抵抗部材を介して流体からの力を受けて軸線回りに回転する。一方、流体抵抗部材によって遮られた流体は、環状部材と共に軸線回りに移動した後、排出ポートからシリンダーケースの外部に排出される。
このように、流体流入手段によって流体を連続的にシリンダーケース内に流入させることで、環状部材を確実且つ容易に軸線回りに回転させることができ、環状部材とシリンダーケースとの間を動摩擦抵抗状態にすることができる。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記ピストンロッドと前記環状部材とが、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、ピストンロッドと環状部材とが、軸線を中心として一定角度毎に複数配された、即ち、周方向に一定間隔毎に並んだボールを介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、滑らかな回転を確保することができる。
請求項12に係る発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、前記ピストンロッドと前記環状部材との間には、前記圧縮空気の通過を規制するシール部材が設けられているレンズ研磨用レンズ加圧装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置においては、ピストンロッドと環状部材との間にシール部材が設けられているので、圧力室内に流入した圧縮空気がピストンロッドと環状部材との間を通過することによる洩れを防止することができる。よって、圧力室内を所望する圧力状態に維持することができ、予め設定した所定圧力でレンズをより確実に押し付けることができる。
請求項13に係る発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置と、前記研磨砥石を回転させる回転駆動手段と、前記シリンダー又は前記研磨砥石を相対的に揺動させる揺動手段とを備えているレンズ研磨装置を提供する。
この発明に係るレンズ研磨装置においては、レンズ研磨用レンズ加圧装置を備えているので、直径3mm程度の微小な大きさのレンズであったとしても、回転駆動手段により回転した研磨砥石に対して、僅か200g程度の低圧力でレンズを押し付けることができる。よって、従来困難であった微小な大きさのレンズの表面粗さを高精度に調整することができる。また、この際、揺動手段によりシリンダー又は研磨砥石を相対的に揺動させた状態で研磨加工を行えるので、研磨砥石とレンズとの接触位置を変化させることができ、研磨砥石の表面形状に影響を受けずに、レンズをより滑らかに研磨することができる。
本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置及びレンズ研磨装置によれば、ピストンとシリンダーケースとの間がて静止状態よりも摩擦抵抗が低い動摩擦抵抗状態になっているので、微小な圧力(例えば、200g)でレンズを研磨砥石に押し付けることができ、直径3mm程度の微小な大きさのレンズであっても高精度に研磨することができる。
以下、本発明に係るレンズ研磨装置及びレンズ研磨用レンズ加圧装置の第1実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態のレンズ研磨装置1は、図1に示すように、回転する研磨皿(研磨砥石)2にレンズRを所定の圧力で押し付けて、該レンズRの表面粗さを整えるものであって、レンズ研磨用レンズ加圧装置3と、研磨皿2を回転させる回転駆動手段4と、後述するシリンダー33を揺動させる揺動手段5とを備えている。
上記研磨皿2は、上面が球状に形成された研磨面2aとなっており、他端にプーリー10が接続された主軸11の先端に着脱自在に固定されている。また、この主軸11に接続されたプーリー10は、タイミングベルト12を介して、モータ13の駆動軸に接続されたプーリー14に接続されている。これにより、モータ13を駆動させることで、主軸11及び研磨皿2を回転させることができるようになっている。
即ち、これら主軸11、2つのプーリー10、14、タイミングベルト12及びモータ13は、上記回転駆動手段4を構成している。なお、モータ13は、本体ベース15に固定されている。
また、本体ベース15には、主軸11及びレンズRの回転軸に直交する方向に回転軸Xを有する揺動軸部材16が、軸受け17を介して回転可能に設けられている。この揺動軸部材16の一端側には、プーリー18が接続されている。また、このプーリー18は、タイミングベルト19を介して、パルスモータ20の駆動軸に接続されたプーリー21に接続されている。また、パルスモータ20は、本体ベース15に接続されており、駆動軸を一回転させずに周期的に回転方向を切り替えるように駆動するようになっている。即ち、正転と反転とが交互に切り替わるようになっている。これにより、揺動軸部材16は、回転軸X回りに揺動運動するようになっている。
一方、揺動軸部材16の他端側には、後述するシリンダーケース30を固定する固定ホルダ22が接続されている。これにより、パルスモータ20の駆動により揺動軸部材16を揺動させることで、固定ホルダ22及びシリンダーケース30も同時に回転軸X回りに揺動させることが可能となっている。
即ち、これら揺動軸部材16、固定ホルダ22、プーリー18、21、タイミングベルト19及びパルスモータ20は、上記揺動手段5を構成している。
上記レンズ研磨用レンズ加圧装置3は、図2及び図3に示すように、シリンダーケース30と、該シリンダーケース30内で軸線L方向に移動するピストン31と、該ピストン31に接続され、ピストン31の移動に伴ってシリンダーケース30外で上記レンズRを押圧するピストンロッド32とを有するシリンダー33と、ピストン31とシリンダーケース30とで囲まれる2つの圧力室34、35に、所定圧力の圧縮空気を流入させて、ピストン31の移動量を調整する圧力調整手段36と、ピストン31を軸線L回りに回転させる回転手段37とを備えている。
上記シリンダーケース30は、図1に示すように、ピストン31及びピストンロッド32が移動する軸線L方向が、研磨皿2の研磨面2aの球芯に向かうように配されている。また、上記ピストン31は、図2から図4に示すように、円柱状に形成されており、自身の外周面31aとシリンダーケース30との内周面30aとの間が近接する大きさに形成されている。例えば、外周面31aと内周面30aとの間が、2μm〜15μmの範囲の隙間が空くように設定されている。
また、上記ピストンロッド32は、基端側がピストン31に接続されており、軸線L方向に沿って研磨皿2側に延出するように形成されている。
なお、本実施形態では、ピストン31とピストンロッド32とは、一体的に構成されている。また、ピストンロッド32は、シリンダーケース30に形成された挿通孔30bを通ってシリンダーケース30の外部に突出するようになっており、先端32aが丸みを帯びて尖った尖形形状に形成されている。
なお、ピストンロッド32の外周面と挿通孔30bの内周面との間も同様に、2μm〜15μmの範囲の隙間が空くよう設定されており、シリンダーケース30内の密閉状態に影響を与えることなく、ピストンロッド32を非接触状態で軸線L方向に移動させることができるようになっている。
また、ピストン31の両端面と、シリンダーケース30とで囲まれる2つの空間領域が、上記圧力室34、35となっている。そして、シリンダーケース30には、この2つの圧力室34、35内に圧縮空気を導く加圧ポート40及び背圧ポート41が形成されている。なお、これら加圧ポート40及び背圧ポート41は、ピストン31の移動範囲に重ならない位置に形成されている。
また、シリンダーケース30の外側には、両ポート40、41を介して2つの圧力室34、35に圧縮空気を流入させ、2つの圧力室34、35内の圧力をそれぞれ調整する調整部42が設けられている。これにより、ピストン31は、2つの圧力室34、35の圧力差により軸線L方向に移動するようになっている。また、2つの圧力室34、35内の圧力をそれぞれ変化させることで、ピストン31の移動方向や移動量を自在にコントロールすることが可能である。
即ち、これら加圧ポート40、背圧ポート41及び調整部42は、上記圧力調整手段36を構成している。
上記回転手段37は、シリンダーケース30に形成され、ピストン31の外周面31aとシリンダーケース30の内周面30aとの間に圧縮空気(流体)を流入させる流入ポート43と、ピストン31の外周面31aに周方向に沿って複数設けられ、外周面31aに沿って周方向に流れる圧縮空気の流れを遮り、圧縮空気からの力を受けてピストン31を軸線L回りに回転させる羽部材(流体抵抗部材)44と、シリンダーケース30に形成され、圧縮空気をシリンダーケース30の外部に排出する排出ポート45と、圧縮空気を予め決められた流速で、流入ポート43からシリンダーケース30内に流入させる流入部(流体流入手段)46とを備えている。
上記羽部材44は、図4に示すように、薄い平板状に形成されており、ピストン31の外周面31aに形成された複数の溝部31b内にそれぞれ挿入されて嵌合固定されている。この溝部31bは、ピストン31の略中央領域に亘って軸線L方向に溝が形成されたものであり、周方向に一定間隔毎に複数形成されている。これによりピストン31は、図3に示すように、羽車の如く構成された状態になっている。なお、羽部材44は、シリンダーケース30の内周面30aに接触しない範囲で、ピストン31の外周面31aから突出するように突出長さが調整されている。
また、上記流入ポート43及び排出ポート45は、例えば、ピストン31の中心軸からずれた位置で該ピストン31を横切るように、即ち、ピストン31の中心を向かないように形成されている。これにより、流入ポート43から流入させた圧縮空気を羽部材44に当て易く、また、シリンダーケース30の外部に排出し易くなっている。
また、本実施形態においては、図2に示すように、ピボット受けとなる凹み47aが研磨皿2の反対側の面に形成された研磨やとい47によって、レンズRが固定されている。なお、研磨やとい47とレンズRとを嵌合させた状態で固定させても構わないし、接着させた状態で固定させても構わない。そして、上記ピストンロッド32は、先端32aを研磨やとい47の凹み47aに接触させた状態で、該研磨やとい47を介してレンズRを研磨皿2の研磨面2aに押し付けるようになっている。
なお、ピストンロッド32の先端32aと研磨やとい47の凹み47aとは、点接触した状態であり、ピストンロッド32の回転につられて研磨やとい47が回転し難い状態になっている。
このように構成されたレンズ研磨用レンズ加圧装置3を有するレンズ研磨装置1により、例えば、直径3mmの微小サイズのレンズRを研磨して、表面粗さを調整する場合について説明する。
まず、初期状態として、研磨やとい47に固定されたレンズRを研磨皿2の研磨面2aに接触させた状態で、研磨やとい47の凹み47aにピストンロッド32の先端32aを押し当てる。これにより、レンズR及び研磨やとい47の姿勢が安定した状態になる。
この初期状態を設定した後、流入部46より圧縮空気(0.01Mpa以下の圧力の空気)を、流入ポート43からシリンダーケース30の内部に、予め決められた流速となるように流入させる。この流入された圧縮空気は、ピストン31の外周面31aとシリンダーケース30の内周面30aとの間を、ピストン31の周方向に向かって流れるが、ピストン31には羽部材44が複数形成されているので、該羽部材44に圧縮空気が当たり流れが遮られる。この際、羽部材44及びピストン31は、シリンダーケース30に対して非接触状態であるので、羽部材44を介して得られた圧縮空気の力を受けて軸線L回りに回転し始める。特に、圧縮空気が羽部材44に直接に当たり易いように流入ポート43が形成されているので、ピストン31は上述したように0.01Mpa以下の圧力である圧縮空気であっても容易に回転する。
そして、流入部46は、連続的に圧縮空気をシリンダーケース30内に流入させることで、ピストン31をこれ以降常に回転状態に維持する。これにより、ピストン31とシリンダーケース30との間は、静止状態よりも摩擦抵抗が低い動摩擦抵抗状態となる。なお、流入した圧縮空気は、ピストン31と共に回転した後、排出ポート45からシリンダーケース30の外部に排出される。
次いで、ピストン31の回転が安定した後、調整部42は、所定の圧力に設定された圧縮空気を、それぞれ加圧ポート40及び背圧ポート41から2つの圧力室34、35内に流入させる。これにより、一方の圧力室34と他方の圧力室35との間に圧力差が生じる。この際、一方の圧力室34内の圧力が、他方の圧力室35内の圧力より高くなるように調整する。これにより、ピストン31は、両端面に働く圧力差の関係により、レンズRに向かう軸線L方向に沿って移動する。従って、ピストンロッド32も同様に、レンズRに向かう軸線L方向に沿って移動するので、研磨やとい47を介してレンズRを所定の圧力で研磨皿2に押し付けることができる。
特に、上述したピストン31を移動させてレンズRの押し付けを行う際に、ピストン31とシリンダーケース30との間が動摩擦抵抗状態になっているので、抵抗が少なく軸線L方向に移動し易い状態になっている。よって、2つの圧力室34、35の圧力差が僅かであったとしても、ピストン31に生じた微小な圧力変動を、シリンダーケース30に対する摩擦でエネルギー消費することなく、効率良くピストンロッド32の直動に伝えることができ、該ピストン31を軸線L方向に確実に移動させることができる。その結果、従来困難であった微小圧力、例えば、200gの力でレンズRを押圧することが可能である。なお、200gに限定されず、例えば、50g〜1000g範囲の力で押圧することも可能である。
また、ピストン31を押し付けている際に、ピストン31と共にピストンロッド32も軸線L回りに回転しているが、ピストンロッド32の先端32aと凹み47aとは点接触状態であるので、研磨やとい47に回転力が伝達され難い。その結果、レンズRは回転することなく単に研磨皿2に押し付けられた状態となっている。
そして、レンズRを押し付けた後、モータ13及パルスモータ20をそれぞれ駆動させる。まず、モータ13の駆動によって、プーリー10、14及びタイミングベルト12を介して主軸11が回転すると共に、該主軸11に固定された研磨皿2が回転する。これにより、研磨レンズRに所定の圧力で押し付けられたレンズRは、研磨皿2の研磨面2aによって表面が研磨され始める。
また、これと同時にパルスモータ20の駆動によって、プーリー18、21及びタイミングベルト19を介して揺動軸部材16が回転軸X回りに揺動すると共に、該揺動軸部材16に接続された固定ホルダ22が回転軸X回りに揺動する。これにより、固定ホルダ22に固定されたシリンダーケース30も同様に、回転軸X回りに揺動する。つまり、ピストンロッド32は、レンズRを所定の圧力で押し付けながら、回転軸X回りに揺動運動させられる。その結果、ピストンロッド32に押し付けられた研磨やとい47及びレンズRを、研磨皿2の研磨面2a上に沿って動かすことができる。
従って、レンズRと研磨面2aとの接触位置を常に変化させながらレンズRの表面を研磨することができ、研磨面2aの表面形状に影響を受けずに、レンズRをむらなく、より滑らかに研磨することができる。
上述したように、本実施形態のレンズ研磨装置1及びレンズ研磨用レンズ加圧装置3によれば、ピストン31とシリンダーケース30との間が静止状態よりも摩擦抵抗が低い動摩擦抵抗状態になっているので、微小な圧力(例えば、200g)でレンズRを研磨皿2に押し付けることができ、直径3mm程度の微小な大きさのレンズRであっても高精度に研磨することができる。
また、圧縮空気を羽部材44に当てるので、ピストン31を容易且つ確実に軸線L回りに回転させることができ、ピストン31とシリンダーケース30との間を確実に動摩擦抵抗状態にすることができる。特に、ピストン31の回転に圧縮空気を利用しているので、レンズRに汚れ等が付き難く、メンテナンスが容易であると共に、回転手段37の構成の簡略化を図ることができる。
なお、上記第1実施形態では、ピストン31を回転させる流体抵抗部材として、平板状に形成された羽部材44を採用したが、この場合に限らず、図5及び図6に示すように、羽部材44を円弧状に形成しても構わない。こうすることで、流入ポート43から流入した圧縮空気がより羽部材44に当たり易くなるので、より低い圧力で圧縮空気を流入させたとしても、円滑にピストン31を軸線L回りに回転させることができる。
また、流入ポート43及び排出ポート45を、図7に示す位置に形成しても構わない。こうすることで、圧縮空気からの力をより長い間、ピストン31に伝達することができるので、さらに円滑にピストン31を軸線L回りに回転させることができる。
また、ピストン31を回転させる流体抵抗部材として羽部材44を採用したが、例えば、図8及び図9に示すように、ピストン31の外周面31aに周方向に沿って一定間隔毎に凹み部48を形成し、該凹み部48を流体抵抗部として採用しても構わない。この凹み部48は、円形の凹みに限られず、軸線L方向に沿った長尺な凹みでも良い。
この場合においても、羽部材44と同様の作用効果を奏することができる。特に、羽部材44を取り付ける場合に比べて、容易に加工することができるので、製作コストの低減化を図ることができる。
次に、本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第2実施形態を、図10を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、ピストン31及びピストンロッド32が共に回転する構成であったのに対し、第2実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置50は、ピストン51が半径方向に重なる2重構造であり、ピストンロッド32が回転しない点である。
即ち、本実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置50は、図10に示すように、ピストン51が、ピストンロッド32が接続される柱状の内側ピストン52と、該内側ピストン52の周囲を囲むと共に内側ピストン52に対して軸線L回りに相対的に回転可能に固定された環状の外側ピストン53とを備えている。
また、本実施形態においては、外側ピストン53が回転手段37によって回転させられるようになっている。つまり、外側ピストン53の外周面53aに複数の羽部材44が固定されており、該外側ピストン53が流入ポート43から流入された圧縮空気によって回転するようになっている。
また、外側ピストン53と内側ピストン52とは、軸線Lを中心として一定角度毎に複数配されたボール54を介して回転可能に係止されている。なお、2つの圧力室34、35の圧力差によって、外側ピストン53、内側ピストン52及びボール54は一体的に軸線L方向に移動するようになっている。
更に、外側ピストン53と内側ピストン52との間には、圧力室34、35内に流入した圧縮空気の通過を規制するシール(シール部材)55が設けられている。このシール55は、例えば、Oリング等であり、内側ピストン52対して接触しないように外側ピストン53に固定しても構わないし、これとは逆に外側ピストン53対して接触しないように内側ピストン52に固定しても構わない。或いは、内側ピストン52及び外側ピストン53にそれぞれ固定されたラビリンス構造であっても構わない。
このように構成されたレンズ研磨用レンズ加圧装置50により、レンズRを押し付ける場合には、流入ポート43を介してシリンダーケース30内に圧縮空気を流入して外側ピストン53を回転させ、外側ピストン53とシリンダーケース30との間を動摩擦抵抗状態にしたときに、内側ピストン52は回転しないか又は極弱い力で連れ回りをするだけに留まる。即ち、内側ピストン52を、外側ピストン53の回転とは切り離して、非回転状態に近づけることができる。よって、外側ピストン53の回転力が、内側ピストン52を介してレンズRに伝達してしまうことをより防止することができる。
従って、レンズRを押し付ける押圧力の影響を受けずに、外側ピストン53のみを円滑に回転させることができるので、より回転が滑らかになり、動摩擦抵抗状態を確実に維持することができる。また、ピストンロッド32に回転力が伝達し難いので、ピストンロッド32を押し付けのみに専念させることができ、より安定してレンズRの押し付けを行うことができる。
また、内側ピストン52と外側ピストン53とは、軸線Lを中心として一定角度毎、即ち、周方向に一定間隔毎に並んだボール54を介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、より滑らかな回転を確保することができる。
更に、内側ピストン52と外側ピストン53との間には、シール55が設けられているので、一方の圧力室34から他方の圧力室35に向けて、又は、他方の圧力室35から一方の圧力室34に向けて圧縮空気が洩れてしまうことがない。よって、両圧力室34、35内を所望する圧力状態にすることができ、予め設定した所定圧力でレンズRをより確実に研磨皿2に押し付けることができる。
なお、内側ピストン52と外側ピストン53とを、ボール54によって回転可能に係止したが、ボール54を利用しなくても構わない。例えば、内側ピストン52の外周面に環状の突起を形成し、外側ピストン53の内周面に突起が嵌合される環状の溝を形成し、これらの組み合わせにより内側ピストン52と外側ピストン53とを回転可能に係止しても構わない。
次に、本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第3実施形態を、図11を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、ピストンロッド32が1本の棒状部材であったのに対し、第3実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置60では、ピストンロッド61が、それぞれ軸線L回りに相対的に回転可能に接続された第1のピストンロッド62と第2のピストンロッド63とによって構成されている点である。
即ち、本実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置60は、図11に示すように、ピストンロッド61が、基端側がピストン31に接続される上記第1のピストンロッド62と、基端側が第1のピストンロッド62の先端側の周囲を囲むと共に、該第1のピストンロッド62に対して軸線L回りに相対的に回転可能に固定され、先端63a側が研磨やとい47を介してレンズRを押圧する上記第2のピストンロッド63とを備えている。なお、第2のピストンロッド63の先端63aは、第1実施形態のピストンロッド32と同様に、球状で尖った尖形形状に形成されている。
また、第1のピストンロッド62の先端側と第2のピストンロッド63の基端側とは、軸線Lを中心として一定角度毎に複数配されたボール64を介して回転可能に係止されている。
このように構成されたレンズ研磨用レンズ加圧装置60により、レンズRを押し付ける場合には、流入ポート43を介してシリンダーケース30内に圧縮空気を流入してピストン31及び第1のピストンロッド62を回転させ、該ピストン31とシリンダーケース30との間を動摩擦抵抗状態にしたときに、第2のピストンロッド63は回転しないか又は極弱い力で連れ回りをするだけに留まる。即ち、第2のピストンロッド63を、第1のピストンロッド62の回転とは切り離して、非回転状態に近づけることができる。よって、ピストン31及び第1のピストンロッド62の回転力が、第2のピストンロッド63を介してレンズRに伝達してしまうことをより防止することができる。
従って、レンズRを押し付ける押圧力の影響を受けずに、ピストン31及び第1のピストンロッド62のみを円滑に回転させることができるので、より回転が滑らかになり、動摩擦抵抗状態を確実に維持することができる。また、第2のピストンロッド63に回転力が伝達し難いので、第2のピストンロッド63を押し付けのみに専念させることができ、より安定してレンズRの押し付けを行うことができる。
また、第1のピストンロッド62と第2のピストンロッド63とは、軸線Lを中心として一定角度毎、即ち、周方向に一定間隔毎に並んだボール64を介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、より滑らかな回転を確保することができる。
なお、第1のピストンロッド62と第2のピストンロッド63とを、ボール64によって回転可能に係止したが、ボール64を利用しなくても構わない。例えば、第1のピストンロッド62の外周面に環状の突起を形成し、第2のピストンロッド63の内周面に突起が嵌合される環状の溝を形成し、これらの組み合わせにより第1のピストンロッド62と第2のピストンロッド63とを回転可能に係止しても構わない。
次に、本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第4実施形態を、図12を参照して説明する。なお、この第4実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第4実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、回転手段37により外側ピストン53自体を軸線L回りに回転させる構成であったのに対し、第4実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置70では、ピストンロッド32を回転可能に支持する環状部材71を、回転手段37により軸線L回りに回転させる点である。
即ち、本実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置70は、図12に示すように、ピストンロッド32の周囲を囲むと共に、該ピストンロッド32に対して軸線L回りに相対的に回転可能に固定された環状部材71と、該環状部材71を軸線L回りに回転させる回転手段37とを備えている。
上記環状部材71は、軸線L方向に延びた筒形に形成されている。また、シリンダーケース30に形成された挿通孔30bの長さは、この環状部材71の長さに応じて形成されている。そして、環状部材71の外周面と挿通孔30bとの間は、例えば、2μm〜15μm程度間隔を空けた近接状態になるように設定されている。また、ピストン31の外周面31aとシリンダーケース30の内周面30aとの間も同様に、例えば、2μm〜15μm程度間隔を空けた近接状態になるように設定されている。
つまり、環状部材71及びピストン31は、共にシリンダーケース30に対して非接触状態になっている。
また、本実施形態においては、羽部材44が、環状部材71の外周面に、周方向に沿って一定角度毎に複数設けられている。即ち、これら羽部材44、流入ポート43、排出ポート45及び流入部46は、環状部材71を回転させる上記回転手段37を構成している。
また、環状部材71とピストンロッド32とは、第2実施形態の外側ピストン53と内側ピストン52と同様に、ボール54によって係止されていると共に、両者の間にはシール55が設けられている。なお、環状部材71は、ピストン31及びピストンロッド32と共に軸線L方向に移動するようになっている。
このように構成されたレンズ研磨用レンズ加圧装置70により、レンズRを押し付ける場合には、流入ポート43から流入させた圧縮空気により、環状部材71を軸線L回りに回転させるので、環状部材71とシリンダーケース30との間を動摩擦抵抗状態にすることができる。よって、ピストン31、ピストンロッド32及び環状部材71を、軸線L方向に容易に移動させることができる。その結果、他の実施形態と同様に、例えば、200gという微小な圧力でレンズRを研磨皿2に押し付けることができ、直径3mm程度の微小な大きさのレンズRであっても高精度に研磨することができる。
また、環状部材71とピストンロッド32とは、ボール54を介して係止されているので、軸ぶれ等がなく、より滑らかな回転を確保することができる。また、環状部材71とピストンロッド32との間には、シール55が設けられているので、他方の圧力室35からシリンダーケース30の外部に圧縮空気が洩れてしまうことがない。よって、他方の圧力室35内を所望する圧力状態にすることができ、予め設定した所定圧力でレンズRをより確実に研磨皿2に押し付けることができる。
特に、本実施形態のレンズ研磨用レンズ加圧装置70は、環状部材71がピストンロッド32を回転可能に支持しているので、研磨加工中にピストンロッド32に掛かる負荷を、レンズRにより近い位置で支持でき、剛性をより高めることができる。
なお、環状部材71とピストンロッド32とを、ボール54によって回転可能に係止したが、ボール54を利用しなくても構わない。例えば、ピストンロッド32の外周面に環状の突起を形成し、環状部材71の内周面に突起が嵌合される環状の溝を形成し、これらの組み合わせにより環状部材71とピストンロッド32とを回転可能に係止しても構わない。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、ピストンロッドの先端を球状で尖った尖形形状に形成し、該先端を研磨やといの凹み部に点接触状態で押し付けた構成にしたが、この場合に限られるものではない。例えば、上記第2実施形態から第4実施形態にいずれかにおいては、ピストンロッド又は第2のピストンロッドが非回転状態であるので、図13に示すように、ピストンロッド32(63)の先端32a(63a)を、研磨やとい47に着脱可能に接続しても構わない。こうすることで、ピストンロッド32(63)と、研磨やとい47とをより強固に接続できるので、研磨加工をより安定して行うことできる。
また、上記各実施形態では、揺動手段5によりシリンダー33を揺動させる構成としたが、これに限らず、シリンダー33側を揺動させずに、研磨皿(研磨砥石)2を含む回転駆動手段4側を揺動手段により揺動させる構成としても良い。即ち、シリンダー33と研磨砥石2とを相対的に揺動させるようにしても良い。
本発明に係るレンズ研磨装置の第1実施形態の構成図である。 図1に示すレンズ研磨装置の構成品であって、本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の構成図である。 図2に示す断面矢視A−A図である。 図2に示すレンズ研磨用レンズ加圧装置のピストン及び羽部材の斜視図である。 図4に示すレンズ研磨用レンズ加圧装置とは別の羽部材の一例であって、円弧状に形成された羽部材及びピストンの斜視図である。 図4に示す羽部材をピストンに固定したときのシリンダーの断面図である。 図2に示すレンズ研磨用レンズ加圧装置とは異なる位置に、流入ポート及び排出ポートを形成した状態を示すシリンダーの断面図である。 図2に示すレンズ研磨用レンズ加圧装置の羽部材の代わりに、ピストンの外周面に圧縮空気の流れを遮る凹み部を形成した状態を示すシリンダーの断面図である。 図8に示すピストンの斜視図である。 本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第2実施形態の構成図である。 本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第3実施形態の構成図である。 本発明に係るレンズ研磨用レンズ加圧装置の第4実施形態の構成図である。 ピストンロッドと研磨やといとを、着脱可能に接続した状態を示す断面図である。 従来の研磨装置及び加圧装置を示す構成図である。 図14に示す加圧装置のピストンの断面図である。
符号の説明
L 軸線
R レンズ
1 レンズ研磨装置
2 研磨皿(研磨砥石)
3、50、60、70 レンズ研磨用レンズ加圧装置
4 回転駆動手段
5 揺動手段
30 シリンダーケース
31 ピストン
32 ピストンロッド
33 シリンダー
34、35 圧力室
36 圧力調整手段
37 回転手段
43 流入ポート
44 羽部材(流体抵抗部材)
45 排出ポート
46 流入部(流体流入手段)
48 凹み部(流体抵抗部材)
51 ピストン
52 内側ピストン
53 外側ピストン
54、64 ボール
55 シール(シール部材)
61 ピストンロッド
62 第1のピストンロッド
71 環状部材





Claims (13)

  1. 回転する研磨砥石にレンズを所定の圧力で押し付けて、該レンズの表面粗さを整えるレンズ研磨装置に組み込まれて使用されるレンズ研磨用レンズ加圧装置であって、
    シリンダーケースと、該シリンダーケース内で軸線方向に移動するピストンと、該ピストンに接続され、ピストンの移動に伴ってシリンダーケース外で前記レンズを先端で押圧するピストンロッドとを有するシリンダーと、
    前記ピストンと前記シリンダーケースとで囲まれる圧力室に所定圧力の圧縮空気を流入させて、前記ピストンの移動量を調整する圧力調整手段と、
    前記ピストンを前記軸線回りに回転させる回転手段とを備え、
    前記ピストンの外周面と前記シリンダーケースの内周面との間が、近接状態とされていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  2. 請求項1に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記回転手段は、前記シリンダーケースに形成され、前記ピストンの外周面とシリンダーケースの内周面との間に流体を流入させる流入ポートと、
    前記ピストンの外周面に周方向に沿って複数設けられ、外周面に沿って周方向に流れる前記流体の流れを遮り、該流体からの力を受けてピストンを前記軸線回りに回転させる流体抵抗部材と、
    前記シリンダーケースに形成され、前記流体を該シリンダーケースの外部に排出する排出ポートと、
    前記流体を予め決められた流速で、前記流入ポートから前記シリンダーケース内に流入させる流体流入手段とを備えていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  3. 請求項2に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記流体が、圧縮空気であることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記ピストンは、前記ピストンロッドが接続される柱状の内側ピストンと、該内側ピストンの周囲を囲むと共に内側ピストンに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定された環状の外側ピストンとを備え、
    前記外側ピストンが、前記回転手段によって回転させられることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  5. 請求項4に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記外側ピストンと前記内側ピストンとは、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  6. 請求項4又は5に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記外側ピストンと前記内側ピストンとの間には、前記圧縮空気の通過を規制するシール部材が設けられていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  7. 請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記ピストンロッドは、基端側が前記ピストンに接続される第1のピストンロッドと、
    基端側が前記第1にピストンロッドの先端側の周囲を囲むと共に該第1のピストンロッドに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定され、先端側が前記レンズを押圧する第2のピストンロッドとを備えていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  8. 請求項7に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記第1のピストンロッドの先端側と前記第2のピストンロッドの基端側とは、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  9. 回転する研磨砥石にレンズを所定の圧力で押し付けて、該レンズの表面粗さを整えるレンズ研磨装置に組み込まれて使用されるレンズ研磨用レンズ加圧装置であって、
    シリンダーケースと、該シリンダーケース内で軸線方向に移動するピストンと、該ピストンに接続され、ピストンの移動に伴ってシリンダーケース外で前記レンズを先端で押圧するピストンロッドとを有するシリンダーと、
    前記ピストンと前記シリンダーケースとで囲まれる圧力室に所定圧力の圧縮空気を流入させて、前記ピストンの移動量を調整する圧力調整手段と、
    前記ピストンロッドの周囲を囲むと共に、該ピストンロッドに対して前記軸線回りに相対的に回転可能に固定された環状部材と、
    該環状部材を前記軸線回りに回転させる回転手段とを備え、
    前記環状部材の外周面と前記シリンダーケースの内周面との間、及び、前記ピストンの外周面と前記シリンダーケースの内周面との間が、共に近接状態とされていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  10. 請求項9に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記回転手段は、前記シリンダーケースに形成され、前記環状部材の外周面とシリンダーケースの内周面との間に流体を流入させる流入ポートと、
    前記環状部材の外周面に周方向に沿って複数設けられ、外周面に沿って周方向に流れる前記流体の流れを遮り、該流体からの力を受けて環状部材を前記軸線回りに回転させる流体抵抗部材と、
    前記シリンダーケースに形成され、前記流体を該シリンダーケースの外部に排出する排出ポートと、
    前記流体を予め決められた流速で、前記流入ポートから前記シリンダーケース内に流入させる流体流入手段とを備えていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  11. 請求項10に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記ピストンロッドと前記環状部材とは、前記軸線を中心として一定角度毎に複数配されたボールを介して回転可能に係止されていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  12. 請求項9から11のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置において、
    前記ピストンロッドと前記環状部材との間には、前記圧縮空気の通過を規制するシール部材が設けられていることを特徴とするレンズ研磨用レンズ加圧装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載のレンズ研磨用レンズ加圧装置と、
    前記研磨砥石を回転させる回転駆動手段と、
    前記シリンダー又は前記研磨砥石を相対的に揺動させる揺動手段とを備えていることを特徴とするレンズ研磨装置。




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JP2009255181A (ja) * 2008-04-11 2009-11-05 Nikon Corp 研磨装置
CN105150051A (zh) * 2015-07-28 2015-12-16 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种内联式多气缸自适应抛光磨头

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