JP2007014108A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電力ロスの低減を図った電源装置を提供する。
【解決手段】 電源装置100−1は、複数の負荷であるBCRに対して電圧を供給するものであり、1つの高圧コンバータ101と、複数のBCR毎に設けられ、高圧コンバータ101の出力に接続され、該高圧コンバータ101の出力電圧を、所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する負荷に供給する直流電圧発生回路と、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に応じて、高圧コンバータ101の出力電圧の電圧値を制御する出力切換判定回路122及びスイッチ124とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数の負荷に対して電圧を供給する電源装置に関する。
プリンターや複写機の高圧電源は、カラー機の高速化に伴い、いわゆる4タンデム構成がとられることが多く、高圧出力数が多くなってきている。高圧出力数が多くなるとコンバータ数が増えて、装置の大型化を招くとともに、コストの増加をもたらす。これに対して、帯電ロール(BCR)のバイアス出力や現像器のバイアス出力等のDCバイアス出力を、1つの高圧コンバータから降圧して派生させ、複数の高圧出力を供給させる方式により、コンバータ数を出力数分用意せずに1つに削減することで、装置の小型化やコストの低減を図ることが行われている。DCの高圧コンバータから降圧させる方式は、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。また、ACの高圧コンバータから整流し降圧させる方式は、例えば、特許文献3や特許文献4に記載されている。
図1は、1つのDCの高圧コンバータから降圧してBCRのY(イエロー)色、M(マゼンタ)色、C(シアン)色及びK(ブラック)の各色に対応するDCバイアス出力を派生させる方式を採用した高圧電源装置の構成を示す図である。図1に示す高圧電源装置600において、高圧コンバータ601は、1つのコンバータであり、昇圧トランス/整流回路616と、この昇圧トランス/整流回路616を駆動する駆動制御回路614と、高圧コンバータ601の出力電圧Vaを検出する出力電圧検出回路612と、その検出値をフィードバックして駆動制御回路614を制御する、抵抗605、トランジスタ606、直流電源608及びOPアンプ610を内蔵する定電圧制御回路604とを有する。
BCR−YのDCバイアス出力は、高圧コンバータ601の出力から抵抗Ryにより分岐され、可変インピーダンスQyやBCRのインピーダンスに流れる高圧コンバータ601の供給電流Ibyによって電圧ドロップIby×Ryが発生することにより、電圧Vaから降圧されて、DCバイアス出力の電圧Vbyとなる。このDCバイアス出力の電圧Vbyは、MCU (マシンコントロールユニット)660からのBCR−Ydcリモート信号の指示によって、定電圧制御回路650−1が可変インピーダンスQyのインピーダンスを変更して電流Ibyを調整することにより、可変制御される。また、DCバイアス出力Vbyは、AC高圧電源652−1によりAC電圧が重畳されて、AC+DCの高圧として、BCRに供給される。
BCR−M、BCR−C、BCR−KのDCバイアス出力についても同様である。また、ON/OFF判定回路602は、BCR−Ydcリモート信号、BCR−Mdcリモート信号、BCR−Cdcリモート信号、及びBCR−Kdcリモート信号の一つでもオン信号が入力されれば、高圧コンバータ601がオンして、電圧Vaを供給することができるように、各リモート信号の信号線を接続して、ON/OFF判定を行っている。
図2は、高圧電源装置600におけるDCバイアス出力の電圧Vbと高圧コンバータ601の供給電流Ibとの対応関係を示す図である。なお、Y、M、C、Kの各色について同様である。図2における塗りつぶし部分は、BCR出力に必要な動作範囲で、定電圧出力Vbの可変範囲は最大−1000VからOFFの0Vであり、電流Ibは、BCRへの出力電流と内部で消費される電流(出力電圧Vaのバラツキ等を含めて可変インピーダンスQyで制御される電流等)とを加えたものである。
高圧電源装置600では、上述したように、抵抗Ryによる降圧で出力が決まるため、出力特性はVby=Va−Iby×Ryとなる。図2に示す出力特性の直線は、必要な動作範囲(塗りつぶし部分)を満たし、立上り時間等の特性を考慮して、Ry=4MΩ、Va=−1840Vに設定された場合を示している。DCバイアス出力として可変範囲の最大電圧−1000Vが出力される場合は、この出力特性に基づいて可変インピーダンスQyが調整されてIby=−210μAに制御されるようにすることで、Vby=−1840V−(−210μA)×4MΩ=−1000Vとなり実現される。また、DCバイアス出力として通常使用する定格値−700Vが出力される場合には、同様にしてIby=−285μAに制御されるようにすることで、Vby=−1840V−(−285μA)×4MΩ=−700Vとなり実現される。
特開2000−333458号公報 特開2001−109282号公報 特開平10−295086号公報 特開平11−167241号公報
しかし、1つの高圧コンバータから降圧して派生させる方式では、降圧部分において高圧コンバータの出力と供給先への高圧出力との間に電圧差分が発生し、電力ロスとなる。例えば、上述した高圧電源装置600では、定格値−700Vの出力となる場合、抵抗Ryにおいて、Va=−1840VとVby=−700Vとの電圧差分−1140Vに対応する電力ロスが発生する。更に、定格値−700Vでは、必要な動作範囲(塗りつぶし部分)の−180μAに対して、抵抗Ryによる出力特性ではIby=285μAとなるため、高圧コンバータ601が供給する電流Ibyも大きくなり電力ロスが増える。これはY、M、C、Kの各色の出力とも同様である。
また、4タンデム構成で派生させる出力が4出力や8出力等の多数になると、電力ロスも出力数分増大することになるため、省エネルギーのための各部品の使用電力制約に対して電力ロスが問題となる。
本発明は、前述したような従来の問題を解決するためになされたもので、電力ロスの低減を図った電源装置を提供するものである。
本発明は、複数の負荷に対して電圧を供給する電源装置であって、1つのコンバータと、前記複数の負荷毎に設けられ、前記コンバータの出力に接続され、該コンバータの出力電圧を所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給する直流電圧発生回路と、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧と前記コンバータの出力電圧との電圧差を小さくする制御を行う制御手段とを有する。
この構成により、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧とコンバータの出力電圧との電圧差を小さくして、電力ロスを低減することが可能となる。
また、本発明の電源装置は、前記コンバータが直流コンバータであり、前記直流電圧発生回路は、前記直流コンバータの出力電圧を、所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給し、前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記直流コンバータの出力電圧を制御する。
この構成により、直流コンバータの出力電圧の電圧値を、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に応じてできるだけ小さくすることができ、電力ロスを低減することが可能となる。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記直流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換える。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記直流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記直流コンバータの出力電圧の電圧値とする。
また、本発明の電源装置は、前記コンバータが交流コンバータであり、前記直流電圧発生回路は、前記交流コンバータの出力電圧を、整流して所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給し、前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記交流コンバータの出力電圧を制御する。
この構成により、交流コンバータの出力電圧の電圧値を、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に応じて適切に設定することができ、電力ロスを低減することが可能となる。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記交流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換える。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の電圧値とする。
また、本発明は、複数の負荷に対して電圧を供給する電源装置であって、1つの交流コンバータと、前記複数の負荷毎に設けられ、前記交流コンバータの出力に接続され、該交流コンバータの出力電圧を、整流して所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給する直流電圧発生回路と、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する周波数に、前記交流コンバータの出力電圧の周波数を制御する制御手段とを有する。
この構成により、交流コンバータの出力電圧の周波数を、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に応じて適切に設定することができ、電力ロスを低減することが可能となる。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記交流コンバータの出力電圧の周波数を切り換える。
同様の観点から本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータの出力電圧の周波数を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の周波数とする。
また、本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記交流コンバータの出力電圧を制御する。
また、本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記交流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換える。
また、本発明の電源装置は、前記制御手段が、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の電圧値とする。
本発明によれば、複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に応じて直流コンバータの出力電圧の電圧値や交流コンバータの出力電圧の周波数及び出力電圧が制御され、電力ロスの低減を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態の電源システムについて、図面を用いて説明する。なお、以下においては、数値の大小は絶対値により表されるものとし、例えば、−100と−200とでは−200の方が大きいとする。
(第1実施例)
図3は、第1の高圧電源装置の構成を示すブロック図である。図3に示す高圧電源装置100−1は、コピー機等の画像形成装置内に構成される、Y、M、C、Kの各色に対応する図示しない負荷としてのBCR(BCR−Y、BCR−M、BCR−C、BCR−K)に対応する直流電圧発生回路を有し、これらBCRに対して、直流電圧に交流電圧を重畳して供給するものである。
この高圧電源装置100−1は、高圧コンバータ101と、BCR−Yに対応する直流電圧発生回路を構成する抵抗Ry、定電圧制御回路150−1、可変インピーダンスQy及びAC高圧電源152−1と、BCR−Mに対応する直流電圧発生回路を構成する抵抗Rm、定電圧制御回路150−2、可変インピーダンスQm及びAC高圧電源152−2と、BCR−Cに対応する直流電圧発生回路を構成する抵抗Rc、定電圧制御回路150−3、可変インピーダンスQc及びAC高圧電源152−3と、BCR−Kに対応する直流電圧発生回路を構成する抵抗Rk、定電圧制御回路150−4、可変インピーダンスQk及びAC高圧電源152−4と、マシンコントロールユニット(MCU)160とにより構成される。これらのうち、高圧コンバータ101は、1つのコンバータであり、昇圧トランス/整流回路116と、この昇圧トランス/整流回路116を駆動する駆動制御回路114と、高圧コンバータ101の出力電圧Vaを検出する出力電圧検出回路112と、その検出値をフィードバックし基準電圧と比較して出力電圧Vaが一定になるように駆動制御回路114を制御する、定電圧制御回路104とを有する。更に、これらのうち、定電圧制御回路104は、基準電圧側を0Vにする抵抗105とトランジスタ106、基準電圧として供給する電圧の異なる直流電源108及び126、基準電圧を切換えるスイッチ124、比較制御するOPアンプ110により構成される。
高圧コンバータ101内のON/OFF判定回路102は、入力側がMCU160からのBCR−Ydcリモート信号、BCR−Mdcリモート信号、BCR−Cdcリモート信号、及びBCR−Kdcリモート信号の信号線に接続され、出力側が定電圧制御回路104のトランジスタ106のベースに接続されている。このON/OFF判定回路102は、BCR−Ydcリモート信号、BCR−Mdcリモート信号、BCR−Cdcリモート信号、及びBCR−Kdcリモート信号の一つでもオン信号が入力されれば、トランジスタ106をオフにして基準電圧側に、直流電源108及び126のうちスイッチ124が接続された側からの電圧(基準電圧)を供給する。OPアンプ110は出力電圧Vaの検出値が基準電圧と同じになるように、駆動制御回路114を制御して昇圧トランス/整流回路116で昇圧及び整流が行われて高圧コンバータ101の出力電圧Vaとなる。高圧コンバータ101の動作の詳細については後述する。
高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、分岐されてBCR−Y、BCR−M、BCR−C、BCR−Kに供給される。具体的には、BCR−YのDCバイアス出力は、高圧コンバータ101の出力から抵抗Ryにより分岐され、可変インピーダンスQyやBCRのインピーダンスに流れる高圧コンバータ101の供給電流Ibyによって電圧ドロップIby×Ryが発生することにより、電圧Vaから降圧されて、DCバイアス出力の電圧Vbyとなる。このDCバイアス出力の電圧Vbyは、定電圧制御回路150−1がMCU 160からのBCR−Ydcリモート信号によって指示される、BCR−Yに供給すべき電圧値に応じて、可変インピーダンスQyのインピーダンスを変更して電流Ibyを調整することにより、可変制御される。更に、DCバイアス出力の電圧Vbyは、AC高圧電源152−1によりAC電圧が重畳されて、AC+DCの高圧として、BCR−Yに供給される。BCR−M、BCR−C、BCR−KのDCバイアス出力についても同様である。
以下、高圧電源装置100−1における高圧コンバータ101の動作の詳細を説明する。高圧コンバータ101内の定電圧制御回路104において、定電圧制御回路104内のスイッチ124は、出力切換判定回路122の指示により、直流電源108及び126のいずれかと接続される。これにより、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが切り換わる。出力切換判定回路122は、入力側がMCU160からのBCR−Ydcリモート信号、BCR−Mdcリモート信号、BCR−Cdcリモート信号、及び、BCR−Kdcリモート信号の信号線に接続され、これらリモート信号によって指示される各BCRに供給すべき電圧値のうちの最大値を認識し、その最大値が予め設定された切換基準値を超える場合には、スイッチ124に対して、直流電源108及び126の基準電圧が大きい側を接続するように指示する。スイッチ124がこの指示に応じて切り換えを行うことにより、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは大きくなる。一方、出力切換判定回路122は、リモート信号によって指示される各BCRに供給すべき電圧値のうちの最大値が切換基準値を超えない場合には、スイッチ124に対して、直流電源108及び126の基準電圧が小さい側を接続するように指示する。スイッチ124がこの指示に応じて切り換えを行うことにより、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは小さくなる。
例えば、DCバイアス出力が通常使用する定格値−700Vであり、この定格値に対して電力ロスを低減するために、切換基準値が−750Vに設定された場合を考える。図4に示すBCR出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)により、DCバイアス出力の電圧Vb=−750Vの時は、DCバイアス出力の電流Ib=−185μAとなる。出力特性Vby=Va−Iby×Ryより、高圧コンバータ101の出力電圧Va=Vby+Iby×Ry=−750V+(−185μA)×4MΩ=−1490Vとなる。従って、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1490V以上に設定されれば、DCバイアス出力の電圧Vbが−750Vまでは供給できる。
図4に示す出力特性の直線は、Ry=4MΩ、Va=−1490Vと設定した場合を示している。この出力特性の直線に示されるように、DCバイアス出力の電圧Vbが−750V以下であれば、電流Ibの調整によりBCR出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)に対応可能であることが明らかである。従って、定電圧制御回路104内の直流電源108及び126について、基準電圧の大きい方は従来と同じくVa=−1840Vに対応する電圧とし、基準電圧の小さい方はVa=−1490Vに対応する電圧に設定される。
図5は、高圧電源装置100−1における各DCバイアス出力の電圧Vbと高圧コンバータ101の出力電圧Vaとのタイミング図である。図5に示すように、電圧Vbyがオンになるタイミングでは、BCR−Ydcリモート信号がON/OFF判定回路102に入力されるため、電圧Vaがオンとなる。
前半のタイミングでは、各電圧Vbの最大値は−700Vであるため、出力切換判定回路122は、最大値−700Vが切換基準値−750V以下であると判定し、常に直流電源108及び126の基準電圧の小さい側を接続する。従って、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1490Vとなる。これにより、DCバイアス出力が通常使用する定格値−700Vの場合には、図4に示すように、Iby=−197.5μAでVby=−1490V−(−197.5μA)×4MΩ=−700Vとなり、実現される。従って、従来と比較して、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは−1840Vから−1490Vとなり約19%低減され、高圧コンバータ101の供給電流Ibyは−285μAから−197.5μAとなり約31%低減される。このため、電力ロスとしては、これら高圧コンバータ101の出力電圧Vaの低減とDCバイアス出力の電流Ibyの低減とにより0.81×0.69=0.56となり約44%低減される。Y色以外のM、C、Kの各色についても同様である。実際の使用電力の低減値は、上述した低減量と高圧コンバータ101の電力変換効率で決定され、電力変換効率が概略一定で0.5とすると使用電力≒Va×Iby×(1/0.5)×4出力より、4.2Wから2.35Wとなり約44%低減される。
一方、後半のタイミングでは、電圧Vbyがオンとなり、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1490Vとなった後、更に電圧Vbyが−800Vとなると、各電圧Vbの最大値が切換基準値−750Vを超える。このため、出力切換判定回路122は、直流電源108及び126の基準電圧の大きい側を接続する。従って、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1840Vとなり、従来と同じ出力特性となり、問題なく電圧供給が行われる。また、電圧Vbkが−800Vから低下すると、各電圧Vbの最大値が切換基準値−750V以下となる。このため、出力切換判定回路122は、直流電源108及び126の基準電圧の小さい側を接続する。従って、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、再び−1490Vとなる。
以上のように、各DCバイアス出力の電圧Vbの最大値(絶対値の最大値)に応じて、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが切り換えられることにより、電力ロスを低減し、且つ、従来と同様の可変範囲で電圧を供給することができる。また、高圧コンバータ101の出力電圧を直接に画像形成装置の高圧出力として使用すると、換言すれば、高圧コンバータ101が画像形成装置の高圧出力を制御すると、出力電圧Vaを切り換えることができないため、高圧電源装置100−1では、高圧コンバータ101を画像形成装置の高圧出力として直接には使用しない構成とし、電力ロス低減の目的で高圧コンバータ101の出力電圧Vaを切り換えることを可能としている。
(第2実施例)
図6は、第2の高圧電源装置の構成を示すブロック図である。図6に示す高圧電源装置100−2は、ソフトウェア制御によって高圧コンバータ101の出力電圧Vaを切り換えるものである。この高圧電源装置100−2は、第1実施例の高圧電源装置100−1と比較すると、高圧コンバータ101がON/OFF判定回路102及び出力切換判定回路122を有しておらず、定電圧制御回路104の構成が異なっており、当該定電圧制御回路104は、比較制御するOPアンプ110及び基準電圧として供給する可変直流電源128を有する。
可変直流電源128がOPアンプ110に供給する基準電圧は、MCU160からのコンバータリモート信号によって制御される。すなわち、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、コンバータリモート信号によって制御される。また、高圧コンバータ101のオン、オフの切り換えもコンバータリモート信号によって行われる。
以下、高圧電源装置100−2における高圧コンバータ101の動作の詳細を説明する。例えば、DCバイアス出力が通常使用する定格値−700Vであり、この定格値に対して電力ロスを低減するために、第1の切換基準値が−750V、第2の切換基準値が−850Vに設定された場合を考える。
図7に示すBCR出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)により、DCバイアス出力の電圧Vb=−850Vの時は、高圧コンバータ101の供給電流Ib=−195μAとなる。出力特性Vby=Va−Iby×Ryより、高圧コンバータ101の出力電圧Va=Vby+Iby×Ry=−850V+(−195μA)×4MΩ=1630Vとなる。従って、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1630V以上に設定されれば、DCバイアス出力の電圧Vbが−850Vまでは供給できる。
図7に示す出力特性の直線は、Ry=4MΩ、Va=−1630Vと設定した場合を示している。この出力特性の直線に示されるように、DCバイアス出力の電圧Vbが−850V以下であれば、電流Ibの調整によりBCR出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)に対応可能であることが明らかである。
図8は、高圧電源装置100−2における高圧コンバータ101の出力電圧Vaの切り換え動作を示すフローチャートである。MCU160は、まず、JOB内で各DCバイアス出力の電圧Vbの最大値を判断し(S101)、この電圧Vbの最大値が第1の切換基準値である−750V以下であるか否かを判定する(S102)。電圧Vbの最大値が第1の切換基準値である−750V以下である場合には、MCU160は、可変直流電源128に対して対応するコンバータ用リモート信号を出力し、JOB中の高圧コンバータ101の出力電圧Vaを−1490Vに切り換える(S105)。
一方、電圧Vbの最大値が第1の切換基準値である−750Vを超える場合、MCU160は、この電圧Vbの最大値が第2の切換基準値である−850V以下であるか否かを判定する(S103)。電圧Vbの最大値が第2の切換基準値である−850V以下である場合には、MCU160は、可変直流電源128に対して対応するコンバータ用リモート信号を出力し、JOB中の高圧コンバータ101の出力電圧Vaを−1630Vに切り換える(S106)。また、電圧Vbの最大値が第2の切換基準値である−850Vを超える場合には、MCU160は、可変直流電源128に対して対応するコンバータ用リモート信号を出力し、JOB中の高圧コンバータ101の出力電圧Vaを−1840Vに切り換える(S104)。
図9は、高圧電源装置100−2における各DCバイアス出力の電圧Vbと高圧コンバータ101の出力電圧Vaとのタイミング図である。図9に示すように、前半のタイミングでは、各電圧Vbの最大値は−700Vであるため、MCU160は、最大値−700Vが第1の切換基準値−750V以下であると判定し、可変直流電源128の電圧を制御することによって、第1実施例と同様、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1490Vとなり、電力ロスが低減される。
一方、後半のタイミングでは、電圧Vbyが−800Vとなると、MCU160は、各電圧Vbの最大値が800Vであるため、MCU160は、最大値−800Vが第1の切換基準値−750Vを超え、第2の切換基準値−850V以下であると判定し、可変直流電源128の電圧を制御することによって、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1630Vとなり、電力ロスが低減される。なお、切り換えの判断は、図8のフローチャートに示したように、JOBに対して行われるため、第1実施例のようにJOB間の切り換えはない。これにより、DCバイアス出力が−800Vの場合には、図7に示すように、Iby=−207.5μAでVby=−1630V−(−207.5μA)×4MΩ=−800Vとなり、実現される。
第1実施例では、図5に示すように、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが1840Vのために、Iby=−260μAでVby=−1840V−(−260μA)×4MΩ=−800Vとなる。従って、第2実施例では、第1実施例と比較して、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1840Vから−1630Vとなり約11%低減され、DCバイアス出力の電流Ibyは−260μAから−207.5μAとなり約20%低減される。このため、第1実施例と比較して、電力ロスとしては、これら高圧コンバータ101の出力電圧Vaの低減と高圧コンバータ101の供給電流Ibyの低減とにより0.89×0.8=0.71となり約29%低減される。Y色以外のM、C、Kの各色についても同様である。電力変換効率が概略一定で0.5とすると、使用電力≒Va×Iby×(1/0.5)×4出力より、3.83Wから2.71Wとなり約29%低減される。従って、電力ロスの低減が可能な電圧Vbの範囲が第二の切換基準値−850V以下まで拡大される。なお、DCバイアス出力の電圧Vbの最大値が−850Vを超えた場合には、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは−1840Vに切り換わるため、問題なく電圧供給が行われる。
以上のように、各DCバイアス出力の電圧Vbの最大値(絶対値の最大値)に応じて、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが切り換えられることにより、電力ロスを低減し、且つ、従来と同様の可変範囲で電圧を供給することができる。また、2つの切換基準値が設定されて高圧コンバータ101の出力電圧Vaが3段階に切り換えられることにより、電力ロスを低減可能な電圧Vbの範囲が拡大される。なお、切換基準値を更に増やすことにより、出力特性Vby=Va−Iby×Ryが種々に設定可能であるため、電圧Vbに最適な電力ロスの低減が可能となる。
また、上述したようなJOB毎に切り換え判断を行うことがソフトウェア制御では困難なM/Cの場合は、図10(a)及び(b)に示すように、通常動作モード(S111)と自己診断モード(S121)とに分けて、各電圧Vbの最大値により高圧コンバータ101の出力電圧Vaを切換えることにより(S112、S122)、モードによる切り換えのみとして、ソフトウェア制御を簡素化してもよい。
(第3実施例)
図11は、第3の高圧電源装置の構成を示すブロック図である。図11に示す高圧電源装置100−3は、図6に示す高圧電源装置100−2と比較すると、BCR−Y、BCR−M、BCR−C、BCR−Kに対応する直流電圧発生回路に加えて、更に、負荷としての現像器(DB−Y、DB−M、DB−C、DB−K)に対応する直流電圧発生回路としてのDB−Y高圧電源130−1、DB−M高圧電源130−2、DB−C高圧電源130−3及びDB−K高圧電源130−4を有し、各DBに対してBCRに対する出力仕様とは別の出力仕様を実現する。
BCRに対応する直流電圧発生回路とDBに対応する直流電圧発生回路とで、DCバイアス出力の出力仕様(Vb、Ibの動作範囲)が同一の場合、出力特性Va=Vb+Ib×RにおけるIb×Rの部分が同一となるために、各電圧Vbの最大値により、高圧コンバータ101の出力電圧Vaの最大値を判断できる。しかし、出力仕様が異なる場合には、Ib×Rの部分が異なるため、各電圧Vbの最大値が高圧コンバータ101の出力電圧Vaの最大に対応せず、第2実施例と同様の制御を行うことができない。高圧電源装置100−3では、DB−Yに対応する直流電圧発生回路であるDB−Y高圧電源130−1は、BCR−Yに対応する直流電圧発生回路と同様の構成であるが、出力仕様によって設定される抵抗R2yが抵抗R1yとは異なる。なお、DB−M高圧電源130−2、DB−C高圧電源130−3、DB−K高圧電源130−4は、DB−Y高圧電源130−1と同様であるので構成を省略している。
以下、高圧電源装置100−3における高圧コンバータ101の動作の詳細を説明する。例えば、第2実施例と同様、BCR出力に対応するDCバイアス出力が通常使用する定格値−700Vであり、この定格値に対して電力ロスを低減するために、第1の切換基準値が−750V、第2の切換基準値が−850Vに設定された場合を考える。この場合、高圧コンバータ101の出力電圧Vaも第2実施例と同様、−1840V、−1630V及び−1490Vの3段階となる。
図12に示すDB出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)により、電圧Vb2の可変範囲は最大−700VからOFFの0V、電流Ib2は、DBへの出力電流と内部で消費される電流(高圧コンバータ101の出力電圧Vaのバラツキ等を含めて可変インピーダンスQy2で制御される電流等)とを加えたものである(DB−Y、DB−M、DB−C、DB−Kのいずれについても同様)。図12に示す縦軸−1840Vから始まる出力特性の直線は、抵抗R2がDB出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)を満たし、立上り時間等の特性を考慮して、R2=7.5MΩ、Va=−1840Vに設定された場合を示している。出力制御の方法は、第2実施例と同様であるため、この出力特性の直線がDB出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)よりもVb2の大きい側に存在することより、電流Ib2の調整によりDB出力に必要な動作範囲(塗りつぶし部分)に対応可能であることが明らかである。
DB出力に対応するDCバイアス出力が通常使用する定格値−530Vであり、この定格値に対して電力ロスを低減するために、第1の切換基準値が−550Vに設定される場合には、DB出力が必要な動作範囲(塗りつぶし部分)から電圧Vb2が−550Vの場合には、Ib2=−123μAで高圧コンバータ101の出力電圧Va=Vb2y+Ib2y×R2y=−550V+(−123μA)×7.5MΩ=−1472.5Vとなる。このため、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1490Vに設定されれば、DB出力に対応するDCバイアス出力の電圧Vb2が−550Vまでは供給できる。
また、第2の切換基準値が−640Vに設定される場合には、DB出力が必要な動作範囲(塗りつぶし部分)から電圧Vb2が−640Vの場合には、Ib2=−132μAで高圧コンバータ101の出力電圧Va=Vb2y+Ib2y×R2y=−640V+(−132μA)×7.5MΩ=−1630Vとなる。このため、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1630Vに設定されれば、DB出力に対応するDCバイアス出力の電圧Vb2が−640Vまでは供給できる。図12に示す縦軸−1490Vから始まる出力特性の直線は、第1の切換基準値に対応するものであり、縦軸−1630Vから始まる出力特性の直線は、第2の切換基準値に対応するものである。
図13は、高圧電源装置100−3における高圧コンバータ101の出力電圧Vaの切り換え動作を示すフローチャートである。S201乃至S207は、BCR出力についての動作であり、図8におけるS101乃至S106と同様である。すなわち、MCU160は、JOB内で各DCバイアス出力の電圧Vb1の最大値を、第1の切換基準値、第2の切換基準値と比較して、高圧コンバータ101の出力電圧Va1を決定する。
一方、BCR出力とは出力仕様の異なるDB出力については、MCU160は、JOB内で各DCバイアス出力の電圧Vb2の最大値を判断し(S208)、この電圧Vb2の最大値が第1の切換基準値である−550V以下であるか否かを判定する(S209)。電圧Vb2の最大値が第1の切換基準値である−550V以下である場合には、MCU160は、高圧コンバータ101の出力電圧Va2を−1490Vに設定する(S212)。
一方、電圧Vb2の最大値が第1の切換基準値である−550Vを超える場合、MCU160は、この電圧Vb2の最大値が第2の切換基準値である−640V以下であるか否かを判定する(S210)。電圧Vb2の最大値が第2の切換基準値である−850V以下である場合には、MCU160は、高圧コンバータ101の出力電圧Va2を−1630Vに設定する(S213)。また、電圧Vb2の最大値が第2の切換基準値である−640Vを超える場合には、MCU160は、高圧コンバータ101の出力電圧Va2を−1840Vに設定する(S211)。
このようにして、高圧コンバータ101の出力電圧Va2が決定された後(S214)、MCU160は、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが決定した電圧Va1及びVa2の最大値の電圧となるように、可変直流電源128を制御する(S215)。これにより、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、Va1及びVa2の大きい側に設定されるため、BCR出力とDB出力の双方ともに出力供給が可能となる。
図14は、高圧電源装置100−3における各DCバイアス出力の電圧Vbと高圧コンバータ101の出力電圧Vaとのタイミング図である。図14に示すように、前半のタイミングでは、BCR出力に対する各電圧Vb1の最大値は−700Vであるため、MCU160は、最大値−700Vが第1の切換基準値−750V以下であると判定し、Va1=−1490Vとなる。DB出力に対する各電圧Vb2の最大値は−530Vであるため、MCU160は、最大値−530Vが第1の切換基準値−550V以下であると判定し、Va2=−1490Vとなる。よってVa=−1490Vに切換る様に可変直流電源128の電圧を制御する。これによって、BCR出力は第1実施例と同様の電力ロスが低減される。
また、DB出力では、各DCバイアス出力の電圧Vb2の最大値が−530Vの場合には、Ib2y=−128μAでVb2y=−1490V−(−128μA)×7.5MΩ=−530Vとなり、実現される。切り換えのない場合には、高圧コンバータ101の出力電圧Va2が−1840Vであり、Ibsy=−174.67μAでVb2y=−1840V−(−174.67μA)×7.5MΩ=−530Vとなるので、切り換えのない場合と比較して、高圧コンバータ101の出力電圧Vaは、−1840Vから−1490Vとなり約19%低減され、高圧コンバータ101の供給電流Ib2yは−174.67μAから−128μAとなり、約27%低減される。このため、電力ロスとしては、これら高圧コンバータ101の出力電圧Vaの低減と高圧コンバータ101の供給電流Ib2yの低減とにより0.81×0.73=0.59となり約41%低減される。Y色以外のM、C、Kの各色についても同様である。実際の使用電力の低減値は、電力変換効率が概略一定で0.5とすると使用電力≒Va×Ib2y×(1/0.5)×4出力より、2.57Wから1.52Wとなり約41%低減される。更に、BCR出力では、第1実施例と同様に4.2Wから2.35Wに約44%低減されるため、高圧コンバータ101の合計では、電力ロスは6.77Wから3.87Wに低減される。
一方、後半のタイミングでは、BCR出力では、前半と同様であるため、高圧コンバータ101の出力電圧Va1は、−1490Vである。また、DB出力では、各DCバイアス出力の電圧Vb2の最大値が−530Vから−560Vに増加するため、MCU160は、第2の切換基準値−640V以下と判断し、高圧コンバータ101の出力電圧Va2は−1630Vとなる。従って、Va1とVa2の最大値から高圧コンバータ101の出力電圧Vaは−1630Vに切り替わり、出力電圧の低いDB出力により高圧コンバータ101の出力電圧Vaが決まる。これにより、DB出力のDCバイアス出力の電圧Vb2が−560Vの場合には、Ib2y=−142.67μAでVb2y=−1630V−(−142.67μA)×7.5MΩ=−560Vとなり、実現される。切り換えのない場合には、高圧コンバータ101の出力電圧Va2が−1840Vであり、Ib2y=−170.67μAでVb2y=−1840V−(−170.67μA)×7.5MΩ=−560Vとなるので、切り換えのない場合と比較して、高圧コンバータ101の出力電圧Va2は、−1840Vから−1630Vとなり約11%低減され、高圧コンバータ101の供給電流Ib2yは−170.67μAから142.67μAとなり、約16%低減される。このため、電力ロスとしては、これら高圧コンバータ101の出力電圧Vaの低減と高圧コンバータ101の供給電流Ib2yの低減とにより0.89×0.84=0.74となり約26%低減される。Y色以外のM、C、Kの各色についても同様である。実際の使用電力の低減値は、電力変換効率が概略一定で0.5とすると使用電力≒Va×Ib2y×(1/0.5)×4出力より、2.52Wから1.86Wとなり約26%低減される。
更に、BCR出力では、高圧コンバータの出力電圧Vaは−1630Vとなるため、DCバイアス出力の電圧Vb1が−700Vの場合には、Ib1y=−232.5μAでVb1y=−1630V−(−232.5μA)×4MΩ=−700Vとなり、実現される。従って、高圧コンバータの出力電圧Vaは、−1840Vから−1630Vとなり約11%低減され、高圧コンバータ101の供給電流Ib1yは−285μAから232.5μAとなり、約18.4%低減される。このため、電力ロスとしては、これら高圧コンバータ101の出力電圧Vaの低減と高圧コンバータ101の供給電流Ib1yの低減とにより0.886×0.816=0.72となり約28%低減される。Y色以外のM、C、Kの各色についても同様である。実際の使用電力の低減値は、電力変換効率が概略一定で0.5とすると使用電力≒Va1×Ib1y×(1/0.5)×4出力より、4.2Wから3.04Wとなり約28%低減される。従って、高圧コンバータ101の合計では、電力ロスは6.72Wから4.9Wに低減される。また、DB出力では、各DCバイアス出力の電圧Vb2の最大値が−640Vを超える場合には、高圧コンバータ101の出力電圧Vaが−1840Vに切り換わるため、問題なく電圧供給が行われる。
以上のように、各DCバイアス出力の電圧Vbに異なる出力仕様のものが含まれる場合には、その出力仕様毎に算出される高圧コンバータ101の出力電圧Va1、Va2等の最大値を高圧コンバータ101の出力電圧Vaとすることにより、電力ロスを低減し、且つ、出力仕様が異なる各DCバイアス出力の電圧Vbを従来と同様の可変範囲で供給することができる。なお、出力仕様の違うVb数が更に増える場合には、その出力仕様毎に高圧コンバータ101の出力電圧Va1、Va2、Va3、…等を算出すればよい。
また、各DCバイアス出力の電圧Vbに異なる出力仕様のものが含まれる場合には、その出力仕様毎に算出される高圧コンバータ101の出力電圧Va1、Va2等の最大値を高圧コンバータ101の出力電圧Vaとするのであれば、図15のフローチャートに示す動作により切り換え動作が行われてもよい。
図15では、MCU160は、各DCバイアス出力の電圧Vbに対応して、高圧コンバータ101の出力電圧Va1y、Va1m、Va1c、Va1k、Va2y、Va2m、Va2c、Va2kを算出する(S301乃至S308)。例えば、S301におけるVa1yの算出では、MCU160は、DCバイアス出力の電圧Vb1yのJOB内での最大値と図4に示す必要な動作範囲(塗りつぶし部分)を式で表したもの(K1、L1はその係数)からDCバイアス出力の電流Ib1yを算出し、出力特性Va1y=vb1y+Ib1y*(4MΩ)に当てはめて算出する。他の高圧コンバータ101の出力電圧Va1m等の算出も同様である。そして、MCU160は、これら算出した高圧コンバータ101の出力電圧Va1y等の最大値を高圧コンバータ101の出力電圧Vaとする(S309)。図13のフローチャートでは、高圧コンバータ101の出力電圧Va切換値が3値であるのに対して、図15のフローチャートでは、高圧コンバータ101の出力電圧Va1y、Va1m、Va1c、Va1k、Va2y、Va2m、Va2c、Va2kはVb値から式で算出してVa切換値が連続的に設定できるため、高圧コンバータ101の出力電圧Vaを、より最適な値とすることができる。
(第4実施例)
図16は、第4の高圧電源装置の構成を示すブロック図である。図16に示す高圧電源装置100−4は、高圧コンバータ101がAC出力を行う場合の構成であり、第2実施例の高圧電源装置100−2と比較すると、高圧コンバータ101の構成と、BCRに対応する直流電圧発生回路の構成とが異なる。
高圧コンバータ101は、第2実施例の高圧電源装置100−2内の高圧コンバータ101における昇圧トランス/整流回路116をAC出力の昇圧トランス134に置き換えたものであり、この昇圧トランス134のAC出力電圧が高圧コンバータ101のAC出力電圧Vaとなる。また、高圧コンバータ101の出力のための周波数のクロックが、MCU160から駆動制御回路114にACコンバータ用Freqリモート信号として入力され、駆動制御回路114は、このクロックにより高圧コンバータ101のAC出力電圧Vaの周波数を制御している。一方、BCR−Yに対応する直流電圧発生回路は、第2実施例の抵抗Ryの代わりに、高圧コンバータ101のAC出力電圧VaをAC結合するコンデンサCayと、当該コンデンサCayの後段に構成されるダイオードDa、Db及びコンデンサCbからなる1段のコッククロフト回路とを有し、整流回路として機能する。他のBCR−M、BCR−C及びBCR−Kに対応する直流電圧発生回路も同様の構成である。
以下、BCR−Yに対応する直流電圧発生回路内の整流回路の出力特性を説明する。出力特性(整流回路出力の電流Ibyと電圧Vbyとの関係)は、Iby=f×Cay×(Va−Vby)で表される。ここでfは高圧コンバータ101のAC出力電圧Vaの周波数(Hz)であり、AC出力電圧VaはVpp値であり、IbyとVbyは整流回路の向きで極性が決まる為に絶対値である。この式を変形すると、Vby=Va−Iby×(1/f×Cay)となる。これは、第2実施例における出力特性Vby=Va−Iby×RyにおけるRyが1/f×Cayに置き換わっただけである。従って、1/f×Cay=Ryであれば、第2実施例と同様の動作となる。具体的にはCay=47pF、f=5320Hzとすると、1/f×Cay=4MΩとなり、第2実施例においてRy=4MΩの場合と同様の動作となる。
以上のように、高圧コンバータ101の出力がAC出力である場合も、第2実施例と同様に動作し、同様の効果が達成される。また、高圧電源装置100−4では、整流回路であるコッククロフト回路内のダイオードDa、Dbのダイオード向きを変えることによって出力極性が変更されるため、各DCバイアス出力の電圧Vbの極性が異なる場合においても容易に対応可能である。
また、高圧電源装置100−4では、高圧コンバータ101のAC出力電圧VaのVpp値以外に周波数fを変更することによっても出力特性の傾き調整が可能となる。例えば、上述のCay=47pFは同じで、周波数をf=3610Hzに変更とすると、1/f×Cay=5.89MΩ相当で、図17に示すように縦軸の−1840Vから始まる出力特性の直線となり、図2における従来例の縦軸−1840Vから始まる出力特性の直線と比較すると、傾きが大きく変更される。例えば、DCバイアス出力として−700Vが出力される場合には、Iby=−193.6μAで−Vby=−{1840Vpp−(193.6μA)×5.89MΩ}=−700Vとなり実現される。従って、高圧電源装置100−4では、高圧コンバータ101のAC出力電圧Vaが同じ1840Vppであっても、Ibyは−285μAから−193.6μAとなり約32%削減される。傾きを大きくすると、図17に示すように、電圧Vbの低い方の電流Ibを絞ることが可能となる。従って、高圧電源装置100−4では、高圧コンバータ101をAC出力で構成することにより、当該高圧コンバータ電圧101のAC出力電圧Vaを変えることなく周波数fを切り換えたり、高圧コンバータ電圧101のAC出力電圧Vaと周波数fの双方を切り換えることにより、より電力ロスの低減を最適化させることができる。
以上、説明したように、本発明に係る電源装置は、電力ロスの低減を図ることが可能であり、電源装置として有用である。
従来の電源装置の構成を示す図である。 従来の電源装置の出力特性を示す図である。 第1の電源装置の構成を示す図である。 第1の電源装置の出力特性を示す図である。 第1の電源装置における各DCバイアス出力の電圧と高圧コンバータの出力電圧とのタイミング図である。 第2の電源装置の構成を示す図である。 第2の電源装置の出力特性を示す図である。 第2の電源装置における高圧コンバータの出力電圧の切り換え動作を示すフローチャートである。 第2の電源装置における各DCバイアス出力の電圧と高圧コンバータの出力電圧とのタイミング図である。 第2の電源装置における高圧コンバータの出力電圧の他の切り換え動作を示すフローチャートである。 第3の電源装置の構成を示す図である。 第3の電源装置の出力特性を示す図である。 第3の電源装置における高圧コンバータの出力電圧の切り換え動作を示すフローチャートである。 第3の電源装置における各DCバイアス出力の電圧と高圧コンバータの出力電圧とのタイミング図である。 第3の電源装置における高圧コンバータの出力電圧の他の切り換え動作を示すフローチャートである。 第4の電源装置の構成を示す図である。 第4の電源装置の出力特性を示す図である。
符号の説明
100−1、100−2、100−3、100−4 電源装置
101 高圧コンバータ
102 ON/OFF判定回路
104 定電圧制御回路
106 トランジスタ
108、126 直流電源
110 OPアンプ
122 出力切換判定回路
124 スイッチ
128 可変直流電源
134 昇圧トランス
160 マシンコントロールユニット(MCU)

Claims (13)

  1. 複数の負荷に対して電圧を供給する電源装置であって、
    1つのコンバータと、
    前記複数の負荷毎に設けられ、前記コンバータの出力に接続され、該コンバータの出力電圧を所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給する直流電圧発生回路と、
    前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧と前記コンバータの出力電圧との電圧差を小さくする制御を行う制御手段とを有することを特徴とする電源装置。
  2. 前記コンバータは直流コンバータであり、
    前記直流電圧発生回路は、前記直流コンバータの出力電圧を、所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給し、
    前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記直流コンバータの出力電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記直流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記直流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記直流コンバータの出力電圧の電圧値とすることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  5. 前記コンバータは交流コンバータであり、
    前記直流電圧発生回路は、前記交流コンバータの出力電圧を、整流して所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給し、
    前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記交流コンバータの出力電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  6. 前記制御手段は、前記交流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換えることを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の電圧値とすることを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  8. 複数の負荷に対して電圧を供給する電源装置であって、
    1つの交流コンバータと、
    前記複数の負荷毎に設けられ、前記交流コンバータの出力に接続され、該交流コンバータの出力電圧を、整流して所定の信号に応じて降圧し、直流電圧を対応する前記負荷に供給する直流電圧発生回路と、
    前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する周波数に、前記交流コンバータの出力電圧の周波数を制御する制御手段とを有することを特徴とする電源装置。
  9. 前記制御手段は、前記交流コンバータの出力電圧の周波数を切り換えることを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータの出力電圧の周波数を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の周波数とすることを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
  11. 前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧のうちの絶対値の最大値に対応する電圧値に、前記交流コンバータの出力電圧を制御することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の電源装置。
  12. 前記制御手段は、前記交流コンバータの出力電圧の電圧値を切り換えることを特徴とする請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記制御手段は、前記複数の直流電圧発生回路が供給する直流電圧に出力仕様の異なるものが含まれる場合に、前記出力仕様毎に前記交流コンバータが出力すべき電圧の値を算出し、その最大値を前記交流コンバータの出力電圧の電圧値とすることを特徴とする請求項11に記載の電源装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009159693A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 電力供給システムおよびその電源装置
JP2015532775A (ja) * 2012-09-05 2015-11-12 フォーセン テクノロジー インク 照明デバイスをシャットダウンするための方法およびシステム
JP2018033287A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 株式会社タムラ製作所 切換型高圧電源回路

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