JP2007013812A - データ伝送システム、およびデータ伝送方法 - Google Patents

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Masao Koba
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Abstract

【課題】鉄道や地下鉄等の車両間における既存の通信システムでは、新たにケーブルを敷設しなければ大容量のデータ伝送ができなかった。
【解決手段】本発明の運搬用移動体内におけるデータ伝送システムは、複数の送信装置30、51と、複数の送信装置30、51のそれぞれに対応する複数の受信装置34、50とを備えており、送信装置30とそれに対応する受信装置34の間で行われる第1の通信を、送信装置51とそれに対応する受信装置50の間で行われる第2の通信とは、異なる周波数を用いて少なくとも一部は同一のケーブル13を介して行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、運搬用移動体内におけるデータ伝送システムおよびデータ伝送方法に関する。例えば、鉄道や地下鉄等の車両間や、バス、航空機、船舶等内における、データ伝送システムおよびデータ伝送方法に関する。
従来より鉄道や地下鉄等の車両内のサービスとして、引き通し線を使って様々な車内放送や映像情報サービスが行われている。例えば、「この電車は○時△分発□□行きです。」、「次は○○駅に停車します。」等の電車内の音声サービスや、液晶パネル等の表示装置による映像情報サービスなど様々なものがある。さらに今後、鉄道でのサービス向上として、航空機並みの映像音声情報サービスも提供されつつある。
以下、従来の鉄道車両間のデータ伝送システムについて説明する。
図13は、従来の鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
この鉄道車両70の車両間データ伝送システムにおいて、鉄道車両70は、先頭車両71と数車両から成る中間車両72と最後尾の後備車両73から編成されている。各車両には、映像音声情報データを伝送する通信線、行き先、特急/急行等の列車種別表示を切り替えたり、照明、空調機器を制御する制御線、照明、その他の機器に電力を供給する電力線に代表される引き通し線74が、各車両の連結部75を介して接続されている。
各車両に引き込まれた通信線、制御線、電力線を含む引き通し線74には、車両内の乗客やプラットホ−ムの乗降客の状態を撮影するカメラ、カメラ画像を表示するモニタ、車内放送や各種映像音声サービスのソースとなる放送装置(CMC:Communication Control Unit)、列車間や地上のコントロールセンターとの通信を行う列車無線装置が用途に応じて各種端末76、77、78として接続されている。
図14は車両内に設置された車両内表示器79の一例であり、乗客に様々な映像音声情報サービスを提供する。例えば、列車の行き先、停車駅、列車の遅れ、到着時刻、現在走行中の位置のお知らせや、娯楽目的とした映画などのコンテンツ、商業目的としてのコマーシャルの配信や、映像を含む社内放送等が用途として挙げられる。
図15も車両内に設置された車両内表示器80の一例であり、乗客に文字による情報サービスを提供するものである。
このような、車両内表示器79や80に表示させる情報や社内放送等の音声情報などは、引き通し線74の通信線を利用して、放送装置(CMC)から各車両に伝送される。
また、鉄道車両の車両間の通信ではないが、電力線搬送モデムにより送電線を利用して車両外のネットワークに接続する通信方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−317697号公報
しかしながら、従来の運搬用移動体内におけるデータ伝送方法では、大容量のデータを伝送することができなかった。大容量のデータを伝送するためには、既設の通信線等に加えて、大容量のデータを伝送するための通信線を新たに敷設しなければならなかった。
例えば、電車内通信の主流に用いられているE1通信やLON通信の場合のデータ伝送速度は、数百Kbps〜数Mbpsである。したがって、この伝送速度を超える大容量のデータは、既設の通信線を利用しては伝送することができなかった。そして、大容量のデータを伝送するためには、新たに車両間を接続する高速通信用の通信線を設置するための作業やコストが必要であった。
一方、車両間での大容量のデータ伝送の要求も多い。車両間での大容量のデータ伝送が可能になると、運行中の車両内の様子をテレビカメラで撮影した画像データを再生して先頭車両にあるコックピットで監視したり、そのデータをさらに架線やあるいは無線を通じて地上のコントロールセンターへ送信し、コントロールセンターのモニタ等に車両内の様子を表示させ、車内のセキュリティに利用することも可能になる。また、乗客が鑑賞するための映像データなども配信できるようになる。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、既存のケーブル設備を利用して大容量のデータを伝送できる、データ伝送システムおよびデータ伝送方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
複数の送信装置と、
前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置とを備え、
一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信とは、異なる周波数を用いて少なくとも一部は同一のケーブルを介して行われる、運搬用移動体内におけるデータ伝送システムである。
また、第2の本発明は、
前記同一のケーブルは、金属線による引き通し線であり、
前記第2の通信は、前記引き通し線を用いる所定の通信であり、
前記第1の通信は、前記引き通し線を用いる、複数の搬送周波数を利用する通信であり、
前記一の送信装置と前記引き通し線との間、および前記一の送信装置に対応する受信装置と前記引き通し線との間には、それぞれ第1の通信のためのモデムが備えられている、第1の本発明のデータ伝送システムである。
また、第3の本発明は、
前記第1の通信は、PLC通信(電力線搬送通信)であり、
前記第1の通信のためのモデムは、PLCモデムである、第2の本発明のデータ伝送システムである。
また、第4の本発明は、
前記第2の通信は、E1通信であり、
前記他の送信装置および前記他の送信装置に対応する受信装置は、それぞれ、PLC通信で使用される周波数帯域を抑制するローパスフィルタを介して前記引き通し線に接続されており、
前記各PLCモデムは、E1通信で使用される周波数帯域を抑制するハイパスフィルタを介して前記引き通し線に接続されている、第3の本発明のデータ伝送システムである。
また、第5本発明は、
前記第2の通信は、E1通信であり、
前記PLC通信は、前記E1通信で使用されていない周波数帯を使用して行われる、第3の本発明のデータ伝送システムである。
また、第6の本発明は、
前記一の送信装置に接続されている前記PLCモデムは、前記PLC通信で受信したパケットデータのヘッダ部の情報に基づいて前記第2の通信で使用されている周波数帯を判別した後、前記第2の通信で使用されている前記周波数帯以外の周波数帯を使用して前記PLC通信を行う、第3の本発明のデータ伝送システムである。
また、第7の本発明は、
前記第1の通信は、前記第2の通信で使用される固定の周波数帯を除く予め決められた周波数帯を使用して行われる、第2の本発明のデータ伝送システムである。
また、第8の本発明は、
前記第2の通信は、前記第1の通信で使用されていない周波数帯を使用して行われる、第2の本発明のデータ伝送システムである。
また、第9の本発明は、
前記同一のケーブルは、金属線による引き通し線であり、
前記第2の通信は、前記引き通し線を用いるアナログ音声通信であり、
前記第1の通信は、前記引き通し線を用いる、複数の変調された搬送周波数で伝送する通信であり、
前記一の送信装置と前記引き通し線との間、および前記一の送信装置に対応する受信装置と前記引き通し線との間には、それぞれ第1の通信のためのモデムが備えられている、第1の本発明のデータ伝送システムである。
また、第10の本発明は、
複数の送信装置と、
前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置と、
前記複数の送信装置および前記複数の受信装置の全てが接続される同一のケーブルと、
一の送信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられているモデムと、
前記一の送信装置に対応する受信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられている他のモデムとを備え、
前記一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信で使用される複数個の不連続の周波数帯以外の周波数帯を使用して行われる、データ伝送システムである。
また、第11の本発明は、
前記第1の通信が使用する前記周波数帯は、前記第2の通信で使用される固定の周波数帯を除く予め決められた周波数帯である、第10の本発明のデータ伝送システムである。
また、第12の本発明は、
一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行う第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行う第2の通信とは、異なる周波数を用いて少なくとも一部は同一のケーブルを介して行う、運搬用移動体内におけるデータ伝送方法である。
また、第13の本発明は、
複数の送信装置と、前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置と、前記複数の送信装置および前記複数の受信装置の全てが接続される同一のケーブルと、一の送信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられているモデムと、前記一の送信装置に対応する受信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられている他のモデムとを備えたデータ伝送システムのデータ伝送方法であって、
前記一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信で使用される複数個の不連続の周波数帯以外の周波数帯を使用して行う、データ伝送方法である。
本発明により、既存のケーブル設備を利用して大容量のデータを伝送できる、データ伝送システムおよびデータ伝送方法を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態1の、鉄道車両間における大容量データ伝送システムの構成図を示している。図1は、大容量データの伝送を行う基本的構成の一例を示したものである。
一般に鉄道は、先頭車両10と数車両から成る中間車両11と最後尾の後備車両12から編成されている。図1では、中間車両11は1両分のみを記載しているが、先頭車両10と後備車両12の間に、中間車両11が2両以上連結されていてもよい。
本実施の形態1の大容量データ伝送システムは、各車両間に設置されている。なお、本実施の形態1の構成は、新設の通信線でも、既設の通信線でも、あらゆる線に適応できるものである。
各車両に電力を供給する電力線や既存の通信を行う通信線などの引き通し線が、各車両の連結部15付近に配置された中継器14を介して接続されている。この引き通し線のうちの通信線が、E1用通信線13である。このE1用通信線13を利用して、各車両に配置された既存の通信装置間(図示せず)で、E1通信が行われる。
PLC変換モジュール17〜27は、いずれもPLCモデムを有しており、変復調機能以外にA/D変換機能等も有している。これらのPLC変換モジュール17〜27は、いずれも、E1用通信線13に接続されている。
なお、E1は、ヨーロッパのディジタルWANで一般的に使用されている通信方式で、1MHzの搬送周波数で伝送し、2.048Mbpsの速度を持つものである。
また、PLCとは、既存の電力線を通信回線として利用する技術(電力線搬送通信:Power Line Communication)であり、PLCモデムは、パソコン等を通信のために電力線に接続するための通信アダプタである。
PLC通信には、複数の搬送周波数を利用して変調した信号を伝送するという特徴がある。本発明は、電力線を用いるような電力を伴う通信に限らず、E1用通信線13などを用いる電力を伴わない通信にも、この複数の搬送周波数を利用して変調した信号を伝送するというPLC通信の特徴を利用するものである。
先頭車両10では、PLC変換モジュール17および18に、それぞれ、監視カメラ28および29が接続されている。同様に、中間車両11では、PLC変換モジュール19および20に、それぞれ、監視カメラ30および31が接続されており、後備車両12では、PLC変換モジュール21および22に、それぞれ、監視カメラ32および33が接続されている。
また、先頭車両10では、PLC変換モジュール23に、サーバ34およびCCTVモニタ36が接続されている。同様に、後備車両でも、PLC変換モジュール24に、サーバ35およびCCTVモニタ37が接続されている。
また、各車両において、PLC変換モジュール25〜27に、それぞれ、DVR(Digital Video Recorder)38〜40が接続されている。
なお、監視カメラ28〜33が、本発明の複数の送信装置の一例にあたり、サーバ34、35およびDVR38〜40が、本発明の複数の受信装置の一例にあたる。また、E1用通信線13が、本発明の、金属線による引き通し線である同一のケーブルの一例にあたる。
図2(a)は、PLC変換モジュール17〜22の構成の一例を示している。
監視カメラ28〜33から入力されたNTSC信号入力は、A/D変換器41、エンコーダ42、UDP/IP変換部43、PLCモデム44で変換されて、PLC信号がE1用通信線13上に出力される。入力がPLC信号でありNTSC信号を出力する場合には、上記と逆のプロセスによりPLC信号をデコードでしてNTSC信号を出力する。PLCモデム44は、PLC通信を行うためのディジタルデータのデータ変調/復調部であり、送信時にはディジタル変換されたデータに誤り訂正符号を付加し、さらにパケット化等の処理を施して送出する。
図2(b)は、入力がアナログ音声信号の場合の、PLC変換モジュールの構成の一例を示している。図2(a)の画像データ処理用のエンコーダ42を、音声データ処理用のエンコーダ45とすることで、アナログ音声信号入力用のPLC変換モジュールとすることができる。
図1において、DVR38〜40に接続されるPLC変換モジュール25〜27は、アナログ/ディジタル変換する必要が無いので、例えば図2(a)に示す構成のA/D変換器41を除いた構成で実現できる。
本実施の形態1の大容量データ伝送システムは、大容量のデータを送受信する装置をPLC変換モジュールを介してE1用通信線13に接続し、EI通信に使用されていない周波数帯をPLC信号で使用することにより、既設のE1用通信線13を利用して大容量のデータ伝送を実現している。
以下に、そのデータ伝送方法について図1〜図4を用いて説明する。
図3は、本実施の形態1の大容量データ伝送システムの一部の構成図を示している。図3は、図1に示す先頭車両10と中間車両11の一部の構成を示しており、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
CMC50およびCMC51は、それぞれ先頭車両10および中間車両11に設けられている既存の放送装置(Communication Control Unit)であり、E1用通信線13を用いてCMC50とCMC51間でE1通信が行われる。なお、E1用通信線13は、図3に示すように伝送方向ごとに設けられている。
PLC変換モジュール23、19、17、26は、それぞれ、HPF56、58、57、59を介してE1用通信線13に接続されている。HPF56〜59は、CMC間のE1通信で使用されている周波数帯の信号を通過させないように抑圧するハイパスフィルタである。
また、CMC50は、LPF52と53を介してE1用通信線13に接続されており、CMC51は、LPF54と55を介してE1用通信線13に接続されている。LPF52〜55は、E1通信で使用する周波数帯よりも高周波の信号を通過させないように抑圧するローパスフィルタである。
図4は、本実施の形態1における、E1用通信線13上の、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示している。
E1信号は、1MHzを中心とした周波数帯を使用して伝送されている。各PLC変換モジュール23、19、17、26は、このE1信号で使用されている周波数帯よりも高い周波数帯(2MHz〜30MHz)を、PLC信号の伝送に使用する。
LPF52〜55を、2MHz以上の周波数帯の信号を抑圧するローパスフィルタとすることにより、E1通信を行うCMC50およびCMC51が、2MHz以上の周波数帯を使用しているPLC信号の影響を受けないようにしている。一方、HPF56〜59を、E1信号が使用している1MHz付近以下の周波数帯の信号を抑圧するハイパスフィルタとすることにより、PLC通信を行うPLC変換モジュール23、29、27、26が、E1信号の影響を受けないようにしている。
以下に、中間車両11から先頭車両10にPLC信号の伝送を行う動作について説明する。
CMC51から送信されるE1信号は、LPF54を通過することにより、2MHz以下の周波数帯の信号のみがE1用通信線13上に送出される。一方、監視カメラ30から送信される映像データは、PLC変換モジュール19でディジタル信号に変換された後、HPF58を通過してE1用通信線13上に送出されるので、2MHz以上の周波数帯の信号のみがE1用通信線13上に送出される。このようにして、E1用通信線13上では、1MHz付近の周波数帯のE1信号と、2MHz〜30MHzの周波数帯のPLC信号が重畳されて伝送される。
E1用通信線13上で重畳された信号のうち、HPF56を通過することにより、2MHz以上の周波数帯の信号のみがPLC変換モジュール23に入力される。すなわち、PLC信号のみがPLC変換モジュール23に入力されることになる。そして、PLC変換モジュール23でデコードされて、監視カメラ30から出力された映像データがサーバ34に入力され、先頭車両10のコックピットに設置されているCCTVモニタ36にその映像が表示される。
一方、E1用通信線13上で重畳された信号のうち、LPF52を通過することにより、2MHz以下の周波数帯の信号のみがCMC50に入力される。すなわちE1信号のみが、CMC50に入力されることになる。これによって、例えば、中間車両11の車掌から先頭車両10の運転手への業務用の音声情報を伝えたりすることができる。
本実施の形態1の大容量データ伝送システムは、このようなLPF52〜55およびHPF56〜59を設けたことにより、CMC50とCMC51間でPLC信号の影響を受けずにE1通信が行え、PLC変換モジュール19とPLC変換モジュール23間でE1信号の影響を受けずにPLC通信が行える。
このようにして、大容量データ伝送用の新たなケーブルを敷設することなく既設のE1用通信線13を利用して、CMC50とCMC51間では、2Mbpsの伝送速度の従来のE1通信を行うことができると共に、PLC変換モジュール19とPLC変換モジュール23間では、190Mbpsという高速な伝送速度でPLC通信を行うことができる。
なお、上記の中間車両11から先頭車両10にデータを送信する場合の説明において、監視カメラ30が、本発明の一の送信装置の一例にあたり、サーバ34が、本発明の、一の送信装置に対応する受信装置の一例にあたる。また、CMC51が、本発明の他の送信装置の一例にあたり、CMC50が、本発明の、他の送信装置に対応する受信装置の一例にあたる。
以上は、中間車両11から先頭車両10にデータを送信する場合の動作について説明したが、先頭車両10から中間車両11にデータを送信する場合、例えば監視カメラ28の映像データをDVR39に送信するような動作についても同様である。また、後備車両12を含めたいずれの車両間で通信する場合の動作も同様である。
なお、本実施の形態1では、LPF52〜55は、CMC50、51とE1用通信線13との間に設けることとしたが、LPF52〜55をCMC50、51内に設ける構成としてもよい。同様に、HPF56〜59も、本実施の形態1では、各PLC変換モジュールとE1用通信線13との間に設けることとしたが、HPF56〜59を各PLCモジュール内に設ける構成としてもよい。
以上の説明は、E1信号にPLC信号を重畳させる場合について説明したが、E1信号に限らず金属線を用いて伝送される信号であれば、その信号にPLC信号を重畳させるようにしても、同様に大容量のデータ伝送を実現できる。
例えば、鉄道車両の引き通し線には、車内放送等に使用される音声信号を伝送するアナログ音声信号用の引き通し線もある。
図3の構成において、E1用通信線13の代わりにアナログ音声用の引き通し線とした構成にすると、このアナログ音声用の引き通し線を用いて、アナログベースバンド音声信号にPLC信号を重畳させて伝送することができる。
図5は、アナログベースバンド音声信号にPLC信号を重畳させる場合における、アナログ音声用の引き通し線上の、アナログ音声通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示している。
アナログ音声信号で使用される周波数帯は20Hz〜20KHzなので、この場合、図3のLPF52〜55は、20KHzを超える周波数の信号を抑圧するローパスフィルタとすればよい。
また、この場合には、アナログ音声信号が、PLC信号で使用される2MHz以上の周波数帯に影響を及ぼすおそれはなく、PLC信号が、アナログ音声信号で使用される20KHz以下の周波数帯に影響を及ぼすおそれもないので、図3の構成において、LPF52〜55およびHPF56〜59を取り除いた構成としてもよい。
E1通信(1MHzを中心とする周波数帯)やアナログ音声通信(20Hz〜20KHz)などのように、PLC通信で使用される周波数帯(2MHz〜30MHz)以外の周波数を使用して金属線を介して行われる通信であれば、E1通信やアナログ音声通信以外の通信にも本実施の形態1の大容量データの伝送方法を適用できる。例えば、VHF通信(30MHz〜300MHz)、UHF通信(300MHz〜3GHz)、QAM通信(200MHz〜350MHz)、低速PLC通信(500KHz以下)、ADSL通信(1.1MHz以下)などの通信に重畳させて、本実施の形態1のPLC通信による大容量データの伝送を実現できる。もちろん、これら以外の通信でも、2MHz〜30MHz以外の周波数を使用して金属線を介して行なう通信であれば、本実施の形態1の大容量データの伝送方法を適用できる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2の、鉄道車両間における大容量データ伝送システムについて説明する。本実施の形態2の大容量データ伝送システムの全体の構成図は、実施の形態1と同様で図1の通りであるが、伝送方法が実施の形態1とは異なる。
図6は、本実施の形態2の大容量データ伝送システムの一部の構成図を示している。図1に示す先頭車両10と中間車両11の一部の構成を示しており、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。図6は図3に示した構成部分に相当する構成部分を示しているが、図3に示した実施の形態1と異なり、フィルタを設けない構成で大容量のデータ伝送を実現している。
本実施の形態2の大容量データ伝送システムのPLC変換モジュール60〜63が有する各PLCモデムは、PLC通信に使用する周波数帯域を予め設定できるようになっている。
E1通信は、1MHz付近の周波数帯のみではなく、3MHz付近、5MHz付近、7MHz付近、…といった高調波の周波数帯も使用して通信が行われる。本実施の形態2の大容量データ伝送システムは、このE1通信で使用される高調波の周波数帯への影響も与えないようにして、PLC通信を行うものである。
図7は、E1通信で使用される周波数帯の一例を示している。このように、E1通信では、1MHz付近以外の高調波の周波数帯を含め、不連続なくし型に分布した複数の周波数帯が使用される。
図8は、本実施の形態2における、E1用通信線13上の、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示している。本実施の形態2では、E1通信で使用されている不連続な周波数帯の間の各周波数帯をPLC通信で使用する。すなわち、本実施の形態2のPLC通信では、図8に示すように不連続に分布した複数の周波数帯を使用する。
図7で示すE1通信で使用される不連続な周波数帯は、システムによって予め決まっている固定の周波数帯なので、PLC変換モジュール60〜63の各PLCモデムに、このE1通信で使用される不連続な周波数帯以外の周波数帯をPLC通信で使用するように予め設定しておく。
以下に、中間車両11から先頭車両10にPLC信号の伝送を行う動作について説明する。
CMC51から送信されるE1信号は、そのままE1用通信線13上に送出される。つまり、図7に示す不連続な周波数帯の信号がE1用通信線13上に送出される。一方、監視カメラ30から送信される映像データは、PLC変換モジュール62でディジタル信号に変換されてE1用通信線13上に送出される。このとき、PLC変換モジュール62は、PLCモデムに予め設定された周波数帯、すなわちE1通信で使用される周波数帯以外の周波数帯でPLC信号を送出する。したがって、図8に示すPLC信号で使用する不連続な周波数帯でPLC信号が送出される。
その結果、E1用通信線13上では、不連続な周波数帯を使用するE1信号と、不連続な周波数帯を使用するPLC信号が、図8に示すようにお互いに周波数帯が重なることなく重畳されて伝送される。
CMC50は、E1通信で使用される予め決まっている固定の周波数帯の信号のみをE1信号として処理するので、図8に示す周波数帯のうちのE1信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。
一方、PLC変換モジュール60のPLCモデムは、E1通信で使用される周波数帯以外の予め設定された周波数帯でPLC信号を受信するよう設定されているので、E1用通信線13上で重畳された信号のうち、図8に示す周波数帯のうちのPLC信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。そして、PLC変換モジュール60でデコードされて、監視カメラ30から出力された映像データがサーバ34に入力され、CCTVモニタ36でその映像が表示される。
このように、本実施の形態2の大容量データ伝送システムでは、E1通信で使用している周波数帯以外の周波数帯のみを使用してPLC信号の伝送を行うので、E1通信に影響を与えることなく、高速なPLC伝送を行うことができる。
本実施の形態2の大容量データ伝送システムの場合には、CMC50とCMC51間のE1通信の既存の構成部分に対しては、フィルタ追加等の構成変更をすることなく高速伝送を実現できるので、既存のシステム構成から容易に構築することができる。
なお、以上の本実施の形態2の説明は、本発明の第2の通信としてE1通信を用いて、E1信号にPLC信号を重畳させる例で説明したが、E1信号に限らず金属線を用いて伝送される信号であれば、その信号にPLC信号を重畳させるようにしてもよい。
第2の通信がE1通信以外の所定の通信の場合には、図8に示す周波数割り当ての分布は当然異なってくるが、上記のE1通信の例で説明したのと同様に所定の通信で使用されていない周波数以外の周波数をPLC通信で使用する周波数に割り当てることにより、所定の通信からの影響を受けずに、また所定の通信への影響を与えずに、PLC通信による大容量データの伝送を実現できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3の、鉄道車両間における大容量データ伝送システムについて説明する。
本実施の形態3の大容量データ伝送システムの構成は、実施の形態2と同様であり、図1および図6の通りである。また、E1通信とPLC通信に割り当てる周波数帯も実施の形態2と同様であり、図8に示す通りである。
本実施の形態3の大容量データ伝送システムは、PLC通信で使用する周波数帯の決定方法が、実施の形態2とは異なる。実施の形態2では、PLC変換モジュールが有するPLCモデムにPLC通信で使用する周波数帯の情報を予め設定したが、本実施の形態3では、PLC変換モジュールのPLCモデムが、E1通信で使用されている周波数帯を判別して、その周波数帯以外の周波数帯を使用してPLC通信を行う。
PLC通信は、パケット通信であり、そのパケットデータのヘッダ部から伝送路上の信号レベルの情報を検出することができる。一般的なLANにおいても、このヘッダ部から得られる信号レベルの情報から伝送路の推定をしており、PLCモデムも同様の機能を備えている。
以下に、中間車両11から先頭車両10にPLC信号の伝送を行う動作について説明する。
図6において、PLC変換モジュール62のPLCモデムは、受信したパケットデータのヘッダ情報から、E1通信で使用されている周波数帯を判別する。信号レベルに適当な閾値を設けておき、ヘッダ情報から得られた信号レベルをその閾値と比較することにより、E1通信で使用されている信号かノイズかを判別することができる。
PLC変換モジュール62のPLCモデムは、図7に示すような不連続な周波数帯がE1通信で使用されていると判断すると、それ以降は、このE1通信で使用されていると判断した周波数帯以外の周波数帯を使用してPLC信号の送受信を行う。すなわち、図8にPLC信号の使用周波数として示す不連続な周波数帯を使用してPLC信号の送受信を行う。他のPLC変換モジュール60、61、63でも、同様の処理を行なう。
CMC51から送信されるE1信号は、実施の形態2と同様に、そのままE1用通信線13上に送出される。つまり、図7に示す不連続な周波数帯の信号がE1用通信線13上に送出される。一方、監視カメラ30から送信される映像データは、PLC変換モジュール62でディジタル信号に変換されてE1用通信線13上に送出される。このとき、PLC変換モジュール62のPLCモデムは、E1通信で使用されていると判断した周波数帯以外の周波数帯でPLC信号を送出する。すなわち、図8に示すPLC信号で使用する不連続な周波数帯でPLC信号を送出する。
その結果、E1用通信線13上では、不連続な周波数帯を使用するE1信号と、不連続な周波数帯を使用するPLC信号が、図8に示すようにお互いに周波数帯が重なることなく重畳されて伝送される。
CMC50は、E1通信で使用される予め決まっている固定の周波数帯の信号のみをE1信号として処理するので、図8に示す周波数帯のうちのE1信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。
一方、PLC変換モジュール60のPLCモデムは、E1通信で使用されていると判断した周波数帯以外の周波数帯の信号をPLC信号として受信するので、E1用通信線13上で重畳された信号のうち、図8に示す周波数帯のうちのPLC信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。そして、PLC変換モジュール60でデコードされて、監視カメラ30から出力された映像データがサーバ34に入力され、CCTVモニタ36でその映像が表示される。
なお、PLC変換モジュール62のPLCモデムが、受信したパケットデータのヘッダ情報からE1通信で使用されている周波数帯を判別するタイミングは、どのようなタイミングで判別するようにしてもよい。PLC通信で受信するパケットデータのヘッダ部には常に伝送路上の信号レベルの情報が含まれているので、常時判別するようにしてもよいし、周波数判別用のデータを予め決めておき、そのデータの送信に対する返答データを受信したタイミングで判別するようにしてもよい。
本実施の形態3の大容量データ伝送システムでは、各PLC変換モジュールのPLCモデムが、自動的にE1信号が使用している周波数帯を判別してPLC信号で使用する周波数帯を決定するので、既存の設備への設置が容易で、かつ、設置後の設定等が不要である。
なお、以上の本実施の形態3の説明も実施の形態2の説明と同様に、本発明の第2の通信としてE1通信を用いて、E1信号にPLC信号を重畳させる例で説明したが、E1信号に限らず金属線を用いて伝送される信号であれば、その信号にPLC信号を重畳させるようにしてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4の、大容量データ伝送システムについて説明する。
実施の形態1〜3においては、説明をわかり易くするためにPLC通信で使用される周波数帯を連続した周波数帯のすべての周波数を使用するように記載したが、実際には、PLC通信では、2MHz〜30MHzの範囲で複数に分けられた周波数帯を用いて通信が行われる。
図9は、PLC通信で使用される周波数帯の一例を示している。このように、PLC通信は、2MHz〜30MHzの範囲で、約71KHzの幅で分けられた複数の不連続な周波数帯を用いて行われる。本実施の形態4の大容量データ伝送システムは、このPLC通信で使用される不連続な周波数帯間の使用されていない周波数を、他の通信で使用する周波数に割り当てて、他の通信とPLC通信を重畳させて伝送するものである。
図10は、本実施の形態4の大容量データ伝送システムで、PLC通信に重畳させる他の通信で使用する周波数帯の分布を示している。本実施の形態4の大容量データ伝送システムでは、図10に示すように、PLC通信で使用される約71KHz幅の各周波数帯のすき間のくし型に分布した周波数(PLC通信で使用されていない周波数)を、他の通信で使用する周波数に割り当てて使用させる。
図11は、本実施の形態4の大容量データ伝送システムの構成図を示している。
送信器64は、金属線のケーブル90を介してPLC通信以外の通信、すなわち他の通信でデータを受信器65に伝送する。送信器64は、データ量の少ないデータを送信する装置であり、カメラ、マイク、サーバなどである。受信器65は、データ量の少ないデータを受信する装置であり、モニタ、スピーカ、パソコンのディスプレイなどである。
大容量データ送信装置66は、大容量のデータを送信する装置であり、PLC変換モジュール68を介してケーブル90に接続されている。そして、大容量データ受信装置67は、大容量のデータを受信する装置であり、PLC変換モジュール69を介してケーブル90に接続されている。
大容量データ送信装置66は、送信器64と受信器65間で他の通信で使用されているケーブル90を使用して、PLC通信により大容量データ受信装置67に大容量のデータを送信する。つまり、ケーブル90には、他の通信によるデータと、PLC通信によるデータが重畳されて伝送される。
なお、PLC通信が本発明の第1の通信の一例にあたり、他の通信が本発明の第2の通信の一例にあたる。
ここでは、他の通信としてE1通信を用いた場合を例として、以下に本実施の形態4の大容量データ伝送システムについて説明する。
他の通信としてE1通信を用いる場合の本実施の形態4の大容量データ伝送システムの全体の構成図およびその一部の構成図は、実施の形態2と同様であり、図1および図6の通りとなる。
この場合、図6のCMC50、CMC51が、それぞれ、図11の送信器64、受信器65に相当することになる。また、監視カメラ30および監視カメラ28が大容量データ送信装置66に相当し、サーバ34およびDVR39が大容量データ受信装置67に相当する。また、PLC変換モジュール61および62が、PLC変換モジュール68に相当し、PLC変換モジュール60および63が、PLC変換モジュール69に相当する。また、E1用通信線13が、ケーブル90に相当することになる。
この、他の通信としてE1通信を用いた本実施の形態4の大容量データ伝送システムの例では、実施の形態2とは、E1通信で使用する周波数帯とPLC通信で使用する周波数帯の割り当て方法が異なる。
図12は、本実施の形態4における、E1用通信線13上の、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示している。本実施の形態4では、PLC通信で使用される不連続な周波数帯間の周波数をE1通信で使用する。すなわち、図12に示すPLC通信で使用される周波数帯の分布は図9の周波数帯の分布と同じであり、これらのPLC通信で使用される周波数帯間の周波数をE1信号で使用する周波数に割り当てている。したがって、E1通信とPLC通信でともに使用される2MHz以上の周波数帯においては、E1通信もPLC通信も、図12に示すように、いずれも不連続に分布した複数の周波数帯を使用して通信が行われる。
図9に示すPLC通信で使用される不連続な周波数帯は、システムによって予め決まっている固定の周波数帯なので、CMC50およびCMC51に、このPLC通信で使用される不連続な周波数帯以外の周波数帯をE1通信で使用するように予め設定しておく。
以下に、図6を用いて、中間車両11から先頭車両10にPLC信号の伝送を行う動作について説明する。
監視カメラ30から送信される映像データは、PLC変換モジュール62でディジタル信号に変換されて、そのままE1用通信線13上に送出される。一方、CMC51は、E1用通信線13上にE1信号を送出する際に、CMC51に予め設定された周波数帯、すなわちPLC通信で使用される周波数帯以外の周波数帯でE1信号を送出する。したがって、図12に示すE1信号に割り当てられた不連続な周波数帯でE1信号が送出される。
その結果、E1用通信線13上では、不連続な周波数帯を使用するE1信号と、不連続な周波数帯を使用するPLC信号が、図12に示すようにお互いに周波数帯が重なることなく重畳されて伝送される。
PLC変換モジュール60のPLCモデムは、図9に示すようなPLC通信で使用される予め決まっている固定の周波数帯の信号のみをPLC信号として処理するので、図12に示す周波数帯のうちのPLC信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。そして、PLC変換モジュール60でデコードされて、監視カメラ30から出力された映像データがサーバ34に入力され、CCTVモニタ36でその映像が表示される。
一方、CMC50は、PLC通信で使用される周波数帯以外の予め設定された周波数帯でE1信号を受信するよう設定されているので、E1用通信線13上で重畳された信号のうち、図12に示す周波数帯のうちのE1信号に割り当てられている信号のみを処理することになる。
このように、本実施の形態4の大容量データ伝送システムでは、PLC通信で使用される周波数帯以外の周波数帯のみを使用してE1信号の伝送が行われるので、E1通信からの影響を受けることなく、高速なPLC伝送を行うことができる。
ここでは、他の通信としてE1通信を用いた例で説明したが、E1信号に限らず金属線を用いて伝送される信号であれば、本実施の形態4の大容量データの伝送方法を適用してその信号にPLC信号を重畳させることができる。
E1通信(1MHzを中心とする周波数帯)以外の通信でも、PLC通信で使用される周波数帯(2MHz〜30MHz)の範囲の周波数を使用する、例えば、NTSC信号伝送(3.58MHz中心の周波数帯)やPAL信号伝送(4.43MHz中心の周波数帯)などの信号にPLC信号を重畳させて伝送することができる。これら以外の通信でも、2MHz〜30MHzの範囲の任意の周波数を使用でき、金属線を介して行なう通信であれば、本実施の形態4の大容量データの伝送方法を適用できる。
なお、各実施の形態では、既設のE1用通信線にPLC信号を重畳させて用いることとしたが、既設のその他の通信線や制御線などにPLC信号を重畳させてもよい。
また、鉄道車両を中心に多くを説明したがこれに限らず、大型客船、航空機等の他の運搬用移動体にも適用可能である。また、運搬用移動体内に限らず、ビル内などの、既設の金属線が設置されている場所であれば、本発明を適用できる。
以上に説明したように、本発明のデータ伝送システムを用いることにより、既設のE1用通信線をそのまま通信インフラとして利用することで、新たなケーブルなどを敷設することなく手軽に追加の通信網を構築することができる。
また、PLCモデムを用いてPLC通信を行うことにより、高速伝送が可能(190Mbps:2〜30MHz帯域を利用)である。これによって放送業務、情報、広告配信、セキュリティサービスなどのシステム構築、いわゆるブロ−ドバンドネットワークが鉄道車両間において実現でき、鉄道での乗客へのサービスに対してより高度な映像音声情報サービスの提供が可能になる。
また、PLC通信は、線種を問わず使用できるという特徴を有しているので拡張性が高い。例えば、PLC信号をE1用通信線に重畳させて運用した後に、将来、電灯線を使用するように変更することなども容易にできる。
本発明に係るデータ伝送システムおよびデータ伝送方法は、既存のケーブル設備を利用して大容量のデータを伝送できる効果を有し、鉄道や地下鉄等の車両間や、バス、航空機、船舶等の運搬用移動体内におけるデータ伝送システムおよびデータ伝送方法等として有用である。
本発明の実施の形態1〜3の鉄道車両間における大容量データ伝送システムの構成図 (a)本発明の実施の形態1のPLC変換モジュール構成の一例を示す図、(b)本発明の実施の形態1のPLC変換モジュール構成の他の一例を示す図 本発明の実施の形態1の大容量データ伝送システムの一部を示す構成図 本発明の実施の形態1の大容量データ伝送システムにおける、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示す模式図 本発明の実施の形態1の大容量データ伝送システムにおける、アナログ音声通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示す模式図 本発明の実施の形態2〜4の大容量データ伝送システムの一部を示す構成図 本発明の実施の形態2および3の、E1通信で使用される周波数帯の一例を示す模式図 本発明の実施の形態2および3の大容量データ伝送システムにおける、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示す模式図 本発明の実施の形態4のPLC通信で使用される周波数帯の一例を示す模式図 本発明の実施の形態4の大容量データ伝送システムにおける、PLC通信と他の通信に使用される周波数割り当てを示す模式図 本発明の実施の形態4の大容量データ伝送システムの構成図 本発明の実施の形態4の大容量データ伝送システムにおける、E1通信とPLC通信に使用される周波数割り当てを示す模式図 従来の鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図 従来の車両内に設置された車両内表示器の一例を示す図 従来の車両内に設置された車両内表示器の他の一例を示す図
符号の説明
10 先頭車両
11 中間車両
12 後備車両
13 E1用通信線
14 中継器
15、16 連結部
17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、60、61、62、63、68、69 PLC変換モジュール
28、29、30、31、32、33 監視カメラ
34、35 サーバ
36、37 CCTVモニタ
38、39、40 DVR
41 A/D変換器
42、45 エンコーダ
43 UDP/IP変換部
44 PLCモデム
50、51 CMC
52、53、54、55 LPF
56、57、58、59 HPF
64 送信器
65 受信器
66 大容量データ送信装置
67 大容量データ受信装置
90 ケーブル

Claims (13)

  1. 複数の送信装置と、
    前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置とを備え、
    一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信とは、異なる周波数を用いて少なくとも一部は同一のケーブルを介して行われる、運搬用移動体内におけるデータ伝送システム。
  2. 前記同一のケーブルは、金属線による引き通し線であり、
    前記第2の通信は、前記引き通し線を用いる所定の通信であり、
    前記第1の通信は、前記引き通し線を用いる、複数の搬送周波数を利用する通信であり、
    前記一の送信装置と前記引き通し線との間、および前記一の送信装置に対応する受信装置と前記引き通し線との間には、それぞれ第1の通信のためのモデムが備えられている、請求項1に記載のデータ伝送システム。
  3. 前記第1の通信は、PLC通信(電力線搬送通信)であり、
    前記第1の通信のためのモデムは、PLCモデムである、請求項2に記載のデータ伝送システム。
  4. 前記第2の通信は、E1通信であり、
    前記他の送信装置および前記他の送信装置に対応する受信装置は、それぞれ、PLC通信で使用される周波数帯域を抑制するローパスフィルタを介して前記引き通し線に接続されており、
    前記各PLCモデムは、E1通信で使用される周波数帯域を抑制するハイパスフィルタを介して前記引き通し線に接続されている、請求項3に記載のデータ伝送システム。
  5. 前記第2の通信は、E1通信であり、
    前記PLC通信は、前記E1通信で使用されていない周波数帯を使用して行われる、請求項3に記載のデータ伝送システム。
  6. 前記一の送信装置に接続されている前記PLCモデムは、前記PLC通信で受信したパケットデータのヘッダ部の情報に基づいて前記第2の通信で使用されている周波数帯を判別した後、前記第2の通信で使用されている前記周波数帯以外の周波数帯を使用して前記PLC通信を行う、請求項3に記載のデータ伝送システム。
  7. 前記第1の通信は、前記第2の通信で使用される固定の周波数帯を除く予め決められた周波数帯を使用して行われる、請求項2に記載のデータ伝送システム。
  8. 前記第2の通信は、前記第1の通信で使用されていない周波数帯を使用して行われる、請求項2に記載のデータ伝送システム。
  9. 前記同一のケーブルは、金属線による引き通し線であり、
    前記第2の通信は、前記引き通し線を用いるアナログ音声通信であり、
    前記第1の通信は、前記引き通し線を用いる、複数の変調された搬送周波数で伝送する通信であり、
    前記一の送信装置と前記引き通し線との間、および前記一の送信装置に対応する受信装置と前記引き通し線との間には、それぞれ第1の通信のためのモデムが備えられている、請求項1に記載のデータ伝送システム。
  10. 複数の送信装置と、
    前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置と、
    前記複数の送信装置および前記複数の受信装置の全てが接続される同一のケーブルと、
    一の送信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられているモデムと、
    前記一の送信装置に対応する受信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられている他のモデムとを備え、
    前記一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信で使用される複数個の不連続の周波数帯以外の周波数帯を使用して行われる、データ伝送システム。
  11. 前記第1の通信が使用する前記周波数帯は、前記第2の通信で使用される固定の周波数帯を除く予め決められた周波数帯である、請求項10に記載のデータ伝送システム。
  12. 一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行う第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行う第2の通信とは、異なる周波数を用いて少なくとも一部は同一のケーブルを介して行う、運搬用移動体内におけるデータ伝送方法。
  13. 複数の送信装置と、前記複数の送信装置のそれぞれに対応する複数の受信装置と、前記複数の送信装置および前記複数の受信装置の全てが接続される同一のケーブルと、一の送信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられているモデムと、前記一の送信装置に対応する受信装置と前記同一のケーブルとの間に設けられている他のモデムとを備えたデータ伝送システムのデータ伝送方法であって、
    前記一の送信装置と前記一の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第1の通信は、他の送信装置と前記他の送信装置に対応する受信装置の間で行われる第2の通信で使用される複数個の不連続の周波数帯以外の周波数帯を使用して行う、データ伝送方法。
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