JP2007013723A - サージ吸収回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ICやLSI等の半導体デバイスは高圧の静電気によって破壊されたり、特性が劣化したりするため、静電気対策としてバリスタ等のサージ吸収素子が使用されている。バリスタを始めとするサージ吸収素子は浮遊容量成分や浮遊誘導成分を持つため、高速信号を扱う回路に適用すると信号を劣化させてしまう。浮遊容量と制御電圧・エネルギー耐量はトレードオフの関係にあるため、差動入力の高速信号用途に対して特性のよいサージ吸収素子を適用できないという課題があった。
【解決手段】
上記目的を達成するために、本願発明に係るサージ吸収回路は、相互誘導素子等を利用してサージ吸収素子の浮遊容量成分の影響をキャンセルする。
【選択図】図7

Description

本発明は、高周波特性を改善したサージ吸収回路に関するものである。
ICやLSI等の半導体デバイスは高圧の静電気によって破壊されたり、特性が劣化したりするため、静電気対策としてバリスタ等のサージ吸収素子が使用されている。バリスタを始めとするサージ吸収素子は浮遊容量成分や浮遊誘導成分を持つため、高速信号を扱う回路に適用すると信号を劣化させてしまう。
バリスタをサージ吸収回路に適用した例を図1に示す。図1において、201は入出力端子、202は共通端子、203はバリスタである。小振幅の入力信号が入出力端子201に入力しても、バリスタ203は高抵抗のままで、入力信号に影響を与えない。一方、
高圧サージが入出力端子201に入力すると、バリスタ203によって共通端子202に逃がされる。この結果、図1に示すサージ吸収回路を半導体デバイスの入出力端子に接続しておくと、半導体デバイスは高圧サージから保護されることになる。
バリスタの等価回路を図2に示す。図2において、204は可変抵抗、205は浮遊容量である。通常は、可変抵抗204の抵抗値が大きく、高圧サージが印加されると抵抗値が小さくなり、半導体デバイスを高圧サージから保護する。しかし、浮遊容量205が存在するために、高速信号を扱う半導体デバイスの入出力側にバリスタを付加すると、高速信号の劣化の原因となる。
浮遊容量の容量Cz=1、3、5pFのときの、図2に示す等価回路で表されるサージ吸収回路のSパラメータS11とS21の計算結果を図3に示す。浮遊容量が5pFのときは、数100MHzを超えるとS21が劣化し始め、信号伝達ができなくなる。また、S11も大きくなり、反射特性が劣化する。浮遊容量が1pFでも1GHzを超えると同様である。浮遊容量と制御電圧・エネルギー耐量はトレードオフの関係にあるため、高速信号用途に対して特性のよいサージ吸収素子を適用できないという課題があった。
浮遊容量の容量Cz=1、3、5pFのときの、サージ吸収回路のTDR(Time Domain Reflectometry)試験結果を図4に示す。立ち上がり立ち下り時間が200psで信号振幅が1V0−pのパルス信号に対する入力インピーダンスは、浮遊容量が5pFのときは、定常状態である100Ωに対して、40Ω程度にまで劣化する。浮遊容量が1pFであっても、80Ωまで劣化する。
このように、高速信号を扱う回路にサージ吸収回路を適用するためには、浮遊容量成分を小さくしなければ、高速信号の立ち上がり特性や遅延特性の劣化を避けられない。その一方で、サージ吸収素子の浮遊容量成分を小さくすると、サージ吸収素子の制御電圧の上昇やエネルギー耐量を減少させてしまう。
浮遊容量成分の影響を軽減するサージ吸収回路がすでに提案されている。例えば、誘導素子をサージ吸収素子に組み合わせることで、サージ吸収回路のインピーダンス整合を図ることができる。図5に2つの誘導素子をバリスタに組み合わせたサージ吸収回路の例を示す。入力端子211と出力端子212との間に2つの誘導素子214と215を直列に接続し、直列回路の中点と共通端子213の間にバリスタ216を接続したものである。
図6に誘導素子を2つのバリスタに組み合わせた他のサージ吸収回路の例を示す(例えば、特許文献1参照。)。入出力端子221と共通端子222との間にバリスタ224と誘導素子225の並列回路にバリスタ223を直列に接続したものである。
特開2001−60838号公報
しかし、図5に示す回路であっても十分な特性を実現することはできない。図5に示す回路の入力インピーダンスZinは下記の(1)式で表される。バリスタ216は、図2に示す等価回路で表され、小振幅の高速信号に対しては図2の浮遊容量205のみで近似した。
Figure 2007013723
ここで、
Figure 2007013723
のとき、(1)式の入力インピーダンスZinは、
Figure 2007013723
となる。
よって、
Figure 2007013723
となる誘導素子を用いれば、入力インピーダンスを信号ラインの特性インピーダンスに整合させることができる。なお、Zはサージ吸収回路を挿入する信号ラインの特性インピーダンスである。ただし、(2)式の条件があるため、高周波ではやはり特性インピーダンスに整合させることができなくなり、バリスタの浮遊容量を小さくする必要があることに変わりはない。
受動回路であるサージ吸収回路の周波数特性は、入力インピーダンスで評価すれば足りる。以下、入力インピーダンスで評価することとする。
図6に示す回路であっても、バリスタ223の浮遊容量と誘導素子225でバンドパスフィルタを構成することになるため、広帯域にわたってインピーダンス整合をとることは困難である。従って、高速信号に対しては十分な特性を実現することができない。
本願発明は、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願第一の発明に係るサージ吸収回路は、相互誘導素子を利用してサージ吸収素子の浮遊容量成分の影響をキャンセルする。
具体的には、本願第一の発明は、共通接続端子と、一対の入力端子と、一対の出力端子と、を備えるサージ吸収回路であって、一次側の一方の端子が前記一対の入力端子のうちの一方に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が前記一対の出力端子のうちの一方に接続され、前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子とが接続された第一の相互誘導素子と、一方の端子が前記第一の相互誘導素子の前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が前記共通接続端子に接続された第一のサージ吸収素子と、一次側の一方の端子が前記一対の入力端子のうちの他方に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が前記一対の出力端子のうちの他方に接続され、前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子とが接続された第二の相互誘導素子と、一方の端子が前記第二の相互誘導素子の前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が前記共通接続端子に接続された第二のサージ吸収素子と、を備えるサージ吸収回路である。
一対の入力端子と一対の出力端子とのそれぞれ対応する端子が、サージ吸収回路の相互誘導素子の一次側と二次側とが反転誘導されるように接続されているため、サージ吸収素子の浮遊容量成分に対して相互誘導素子の値を適切に設定すると、浮遊容量成分の影響をキャンセルして広帯域にわたって周波数特性の平坦な入力インピーダンスを実現することができる。
従って、本願第一の発明は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路を提供することができる。
上記目的を達成するために、本願第二の発明に係るサージ吸収回路は、本願第一の発明のサージ吸収回路の一対の入力端子と一対の出力端子とのそれぞれ対応する端子間に、さらに容量素子を追加してサージ吸収素子の浮遊容量成分及び浮遊誘導成分の影響をキャンセルする。
具体的には、本願第二の発明は、本願第一の発明のサージ吸収回路に対して前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に接続された第一の容量素子と、前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に接続された第二の容量素子と、をさらに備えるサージ吸収回路である。
容量素子の追加により、サージ吸収素子の浮遊容量成分に対して相互誘導素子と容量素子の値を柔軟に設定でき、浮遊容量成分の影響をキャンセルして広帯域にわたって周波数特性の平坦な入力インピーダンスを実現することができる。
また、一対の入力端子と一対の出力端子とのそれぞれ対応する端子がサージ吸収回路の相互誘導素子の一次側と二次側とが反転誘導されるように接続されているため、負性誘導素子として動作させることができる。この負性誘導素子で浮遊誘導成分の影響をキャンセルし、サージ吸収回路の入力端子と出力端子との間に接続された容量素子で誘導素子の誘導量の低下分を補償すると、浮遊容量成分及び浮遊誘導成分の影響をキャンセルして広帯域にわたって周波数特性の平坦な入力インピーダンスを実現することができる。
従って、本願第二の発明は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対しても一層インピーダンス整合に優れたサージ吸収回路を提供することができる。
上記目的を達成するために、本願第三の発明に係るサージ吸収回路は、4つの誘導素子と2つの容量素子を利用してサージ吸収素子の浮遊容量成分の影響をキャンセルする。
具体的には、本願第三の発明は、共通接続端子と、一対の入力端子と、一対の出力端子とを備えるサージ吸収回路であって、前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に直列に接続された第一の誘導素子及び第二の誘導素子と、前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に接続された第三の容量素子と、前記直列に接続された第一の誘導素子及び第二の誘導素子の接続点と共通接続端子との間に接続された第三のサージ吸収素子と、前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に直列に接続された第三の誘導素子及び第四の誘導素子と、前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に接続された第四の容量素子と、前記直列に接続された第三の誘導素子及び第四の誘導素子の接続点と共通接続端子との間に接続された第四のサージ吸収素子と、を備えるサージ吸収回路である。
サージ吸収回路の一対の入力端子と一対の出力端子とのそれぞれ対応する端子との間にそれぞれ2つの誘導素子の直列回路に容量素子を並列接続し、直列回路の中点と共通接続端子との間にサージ吸収素子を接続し、サージ吸収素子の浮遊容量成分に対して誘導素子と容量素子の値を適切に設定すると、浮遊容量成分の影響をキャンセルして広帯域にわたって周波数特性の平坦な入力インピーダンスを実現することができる。
従って、本願第三の発明は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路を提供することができる。
本願発明によれば、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ広帯域にわたってインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路を提供することができる。
添付の図面を参照して本願発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本願発明の構成の例であり、本願発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
以下の実施の形態では、サージ吸収素子としてバリスタを代表例として説明するが、当然にバリスタを他のサージ吸収素子に置き換えても同様の動作、作用を奏する。
(実施の形態1)
本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を図7に示す。図7において、111及び112は一対の入力端子、113及び114は一対の出力端子、115は共通接続端子、121及び122は相互誘導素子、123及び124はサージ吸収素子である。
図7では、サージ吸収回路は、外部との接続に一対の入力端子111及び112、一対の出力端子113及び114を備え、差動入力、差動出力を可能とする。また、サージ吸収回路は、共通接続端子115を備える。相互誘導素子121は、一次側の一方の端子が入力端子111に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が出力端子113に接続され、一次側の他方の端子と二次側の他方の端子とが接続されている。入力端子111から出力端子113へは、相互誘導素子121によって反転するように誘導される。サージ吸収素子123は、一方の端子が相互誘導素子121の一次側の他方の端子と二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が共通接続端子115に接続されている。相互誘導素子122は、一次側の一方の端子が入力端子112に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が出力端子114に接続され、一次側の他方の端子と二次側の他方の端子とが接続されている。入力端子112から出力端子114へは、相互誘導素子122によって反転するように誘導される。サージ吸収素子124は、一方の端子が相互誘導素子122の一次側の他方の端子と二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が共通接続端子115に接続されている。
サージ吸収素子123又は124には、ZnO等の金属酸化物を利用したバリスタ、Si等の半導体を利用したPN接合素子、モリブデンを利用したサージ吸収素子、電極間の放電を利用するギャップ式放電素子等が適用できる。
ここでは、一対の入力端子111及び112と一対の出力端子113及び114とを区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続端子115はグランドに接地されることが好ましい。相互誘導素子121及び122の誘導係数(インダクタンス)はLz、結合係数はKzである。相互誘導素子121及び122は、例えばコモンモードチョークコイル又はトランスによって実現することができる。
図7の回路構成は、等価的に図8の回路構成に変換することができる。図8において、図7と同じ記号は同じ意味を表す。125、126、127、128、129及び130は誘導素子である。図8では、サージ吸収回路は、外部との接続に一対の入力端子111及び112、一対の出力端子113及び114を備える。また、サージ吸収回路は、共通接続端子115を備える。誘導素子125及び129は入力端子111と出力端子113との間に直列に接続され、誘導素子127及びサージ吸収素子123は、直列に接続された誘導素子125及び129の中点と共通接続端子115との間に直列に接続されている。誘導素子126及び130は入力端子112と出力端子114との間に直列に接続され、誘導素子128及びサージ吸収素子124は、直列に接続された誘導素子126及び130の中点と共通接続端子115との間に直列に接続されている。誘導素子125、126、129及び130の誘導係数は(1+Kz)Lz、誘導素子127及び128の誘導係数は−KzLzである。
図8のサージ吸収回路の入力インピーダンスは、下記の(5)式で表される。ここで、サージ吸収素子123及び124は、図2に示す等価回路で表され、小振幅の高速信号に対しては図2の容量Czの浮遊容量205のみで近似した。片ラインの特性インピーダンスをZoとすると、差動信号ラインの特性インピーダンス=Zdoは、Zdo=2・Zoと表される。
Figure 2007013723
ここで、(5)式において、Kz=±1のときωの項がなくなり、入力インピーダンスZinが周波数に依存せず一定となる。ただし、Kz=−1の場合はZin=0となるため適当でない。しかし、Kz=1であって、下記(6)式を満たせば、入力インピーダンスZinは特性インピーダンスZdoに整合させることができる。
Figure 2007013723
従って、本実施の形態のサージ吸収回路は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路とすることができる。
次に、図7で説明したサージ吸収回路を、積層サージ吸収部品として実現する例を説明する。
図9は、図7で説明したサージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例である。図9において、141、142、143、144及び145は平面状の絶縁層、121a及び122aは一次側を形成する相互誘導素子パターン、121b及び122bは二次側を形成する相互誘導素子パターン、111及び112は入力電極に接続される相互誘導素子パターンの一次側の入力端子、113及び114は出力電極に接続される相互誘導素子パターンの二次側の出力端子、151及び152は絶縁層に設けられたビアホール、123a及び124aはサージ吸収素子パターン、123b及び124bは共通接続端子115に接続されるサージ吸収素子パターンである。共通接続端子115は共通接続電極に接続される。
図10は、図9で説明した積層サージ吸収部品の外形である。図10において、111a及び112aは一対の入力電極、113a及び114aは一対の出力電極、115a及び115bは共通接続電極である。入力電極111aには、図9で説明した一対の入力端子のうちの一方111が接続され、入力電極112aには、図9で説明した一対の入力端子のうちの他方112が接続され、出力電極113aには、図9で説明した一対の出力端子のうちの一方の端子113が接続され、出力電極114aには、図9で説明した一対の出力端子のうちの他方の端子114が接続され、共通接続電極115a又は115bには、図9で説明した共通接続端子115が接続される。ここでは、入力電極111a及び112aと出力電極113a及び114aを区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続電極115a又は115bはグランドに接地されることが好ましい。
積層サージ吸収部品を構成する各絶縁層の構造及び材料について説明する。図9において、絶縁層141、142、143、144及び145は表面の回路との間で絶縁性を高めた材料、例えば、ガラスエポキシ樹脂、フッ素樹脂、セラミック等の誘電体材料が使用できる。絶縁層の表面に形成される各素子パターンは金、白金、銀、銅、鉛、これらの合金等の導体を利用でき、印刷技術やエッチング技術で作製される。
絶縁層145は内部の素子パターンが外部と接触することを防止する。絶縁層144の表面には、二次側を形成する相互誘導素子パターン121b及び122bが形成され、それぞれの出力端子113及び114が、それぞれ図10で説明した積層サージ吸収部品の表面に設けられた出力電極113a及び114aに接続され、二次側の他方の端子がそれぞれビアホール151及び152を介して一次側の他方の端子に接続される。絶縁層143の表面には、一次側を形成する相互誘導素子パターン121a及び122aが形成され、一次側の一方の端子111及び112が、それぞれ図10で説明した積層サージ吸収部品の表面に設けられた入力電極111a及び112aに接続され、一次側の他方の端子がそれぞれビアホール151及び152を介して二次側の他方の端子に接続される。相互誘導素子パターン121aと相互誘導素子パターン121bとの間及び相互誘導素子パターン122aと相互誘導素子パターン122bとの間で誘導結合を持たせる相互誘導素子がそれぞれ構成される。この例では、相互誘導素子パターンは単層で形成しているが、複数の層で形成してもよい。複数の層で形成すると大きな誘導係数と結合係数を実現することができる。
絶縁層142の表面には、サージ吸収素子パターン123a及び124aが形成され、それぞれビアホール151及び152を介して相互誘導素子パターン121a及び122aの一次側の他方の端子と接続される。絶縁層141の表面には、サージ吸収素子パターン123b及び124bが形成され、その両端は図10で説明した積層サージ吸収部品の表面に設けられた共通接続電極115a又は115bに接続される。絶縁層142には、ビアホールを設けて、バリスタ特性を示す材料、例えばZnOを主成分とする半導体セラミック材料でビアホール内を充填する。あるいは、絶縁層142をバリスタ特性を示す材料、例えばZnOを主成分とする半導体セラミック材料で形成してもよい。図9の例では、サージ吸収素子パターンは単層で形成しているが、複数の層で形成してもよい。
図9に示す複数の層を順に積層して圧着した後に、一体焼成することにより、図10に示すような積層体を作製する。積層体の表面には、一対の入力電極111a及び112a、一対の出力電極113a及び114a並びに共通接続電極115a及び115bを形成する。電極材料としては、金、白金、銀、銅、鉛、これらの合金等の導体が適用できる。
このようにして完成した積層サージ吸収部品は、相互誘導素子やサージ吸収素子が一体になって形成されているため、小型でかつ浮遊容量を小さくすることができる。また、前述したサージ吸収回路の回路構成であるため、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、高速信号に対してもインピーダンス整合に優れた積層サージ吸収部品とすることができる。
前述した積層サージ吸収部品のサージ試験を行った。このときのサージ試験器の回路を図11に示す。図11において、41は直流電圧源、42はスイッチ、43は容量素子、44は抵抗、45はスイッチ、46及び47は出力端子である。
図10に示す積層サージ吸収部品の一方の入力電極111aが図11に示すサージ試験器の出力端子46に接続される。このとき積層サージ吸収部品の他方の入力電極112aは開放状態に設定され、積層サージ吸収部品の共通電極115a、115b及びサージ試験器の出力端子47は接地される。また積層サージ吸収部品の出力電極113a及び114aはそれぞれ例えば50Ωの抵抗で終端される。直流電圧源41は2kVの電圧を供給し、容量素子43の容量は150pF、抵抗44の抵抗値は330Ωである。
まず、スイッチ45を開放状態にしたままで、スイッチ42を閉じて直流電圧源41から容量素子43をチャージする。次に、スイッチ42を開放し、スイッチ45を閉じると容量素子43にチャージされた電荷が抵抗44を介して積層サージ吸収部品の入力電極111aに入力される。このときに積層サージ吸収部品の出力電極113aにかかる電圧を測定した。測定結果を図12に示す。図12は横軸を時間(ns)、縦軸を放電電圧(V)としたもので、積層サージ吸収部品の有無によって放電電圧を比較している。図12から、本実施形態の積層サージ吸収部品を付加することによって、サージが十分に吸収されていることが分かる。
従って、本実施形態のサージ吸収回路の構成を有する積層サージ吸収部品は、高性能なサージ吸収特性を持ちつつ、小型でかつ差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたものとすることができる。
(実施形態2)
本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を図13に示す。図13において、111及び112は一対の入力端子、113及び114は一対の出力端子、115は共通接続端子、121及び122は相互誘導素子、123及び124はサージ吸収素子である。131及び132は容量素子である。
図13に示すサージ吸収回路は、実施形態1の図7に示すサージ吸収回路に、入力端子111と出力端子113との間に接続される容量素子131及び入力端子112と出力端子114との間に接続される容量素子132を追加した構成である。
ここでは、一対の入力端子111及び112と一対の出力端子113及び114を区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続端子115はグランドに接地されることが好ましい。相互誘導素子121及び122の誘導係数(インダクタンス)はLz、結合係数はKz、容量素子131及び132の容量はCsである。相互誘導素子121又は122は、例えばコモンモードチョークコイル又はトランスによって実現することができる。
図13の回路構成は、等価的に図14の回路構成に変換することができる。図14において、図13と同じ記号は同じ意味を表す。125、126、127、128、129及び130は誘導素子である。サージ吸収回路は、外部との接続に一対の入力端子111及び112と一対の出力端子113及び114を備え、内部の接続に共通接続端子115を備える。誘導素子125及び129は入力端子111と出力端子113との間に直列に接続され、誘導素子127及びサージ吸収素子123は、直列に接続された誘導素子125及び129の中点と共通接続端子115との間に直列に接続されている。誘導素子126及び130は入力端子112と出力端子114との間に直列に接続され、誘導素子128及びサージ吸収素子124は、直列に接続された誘導素子126及び130の中点と共通接続端子115との間に直列に接続されている。容量素子131は入力端子111と出力端子113との間に、容量素子132は入力端子112と出力端子114との間に接続されている。誘導素子125、126、129及び130の誘導係数は(1+Kz)Lz、誘導素子127及び128の誘導係数は−KzLz、容量素子131及び132の容量はCsである。
図14のサージ吸収回路の入力インピーダンスは、下記の(7)式で表される。ここで、サージ吸収素子123又は124は、図2に示す等価回路で表され、小振幅の高速信号に対しては図2の容量Czの浮遊容量205のみで近似した。
Figure 2007013723
ここで、(7)式において、下記(8)式を満たすようにCsを設定すれば、入力インピーダンスZinは周波数特性に依存しなくなる。そしてCsを下記(8)式に設定した上で、下記(9)式に示すようにLzを設定すれば、入力インピーダンスZinは特性インピーダンスZdoに整合させることができる。
Figure 2007013723
Figure 2007013723
上記(8)式、(9)式からも分かるように、誘導係数Kzを任意に選べるため、実施形態1で説明したサージ吸収回路よりも柔軟性の高い回路設計が可能となる。
従って、本実施の形態のサージ吸収回路は、半導体デバイス等を差動入力の高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路とすることができる。
ここで、サージ吸収素子には、実際は浮遊誘導成分も含まれる。浮遊容量成分と浮遊誘導成分を含むサージ吸収素子の等価回路を図15に示す。図15において、171は可変抵抗、172は浮遊容量成分、173は浮遊誘導成分である。通常は、可変抵抗171の抵抗値が大きく、高圧サージが印加されると抵抗値が小さくなり、半導体デバイスを高圧サージから保護する。しかし、浮遊容量成分172及び浮遊誘導成分173が存在する。このために、入力信号として高速信号を扱う半導体デバイスの入力側にサージ吸収回路を付加すると、高速信号の劣化の原因となる。
浮遊容量成分の容量Cz=1、3、5pFのとき、図13に示すサージ吸収回路で最適設計を行ったサージ吸収素子に誘導係数Le=0.5nHの浮遊誘導成分が追加されたときの、TDR(Time Domain Reflectometry)試験結果を図16に示す。立ち上がり立ち下り時間が200psで信号振幅が1V0−pのパルス信号に対する入力インピーダンスは、浮遊容量が5pFのときは、定常状態である100Ωに対して、90〜110Ωに劣化する。浮遊容量が1pFであっても、95〜105Ωまで劣化する。
このように、高速信号を扱う回路にサージ吸収回路を適用するためには、浮遊容量成分だけでなく浮遊誘導成分の影響も小さくする方が好ましい。
一方、図14に示す等価回路からも分かるように、負性誘導係数を持つ誘導素子127及び128を利用するとサージ吸収素子に含まれる浮遊誘導成分をキャンセルすることができる。ただし、見かけ上、結合が小さくなった状態と同じになるため、KzとLzはそのままで、Csを下記(10)式とする。
Figure 2007013723
ただし、KzLz≧Leである。このように設計すると、サージ吸収素子に浮遊容量成分と浮遊誘導成分が含まれていても、入力インピーダンスZinを特性インピーダンスZdoに整合させることができる。
従って、本実施の形態のサージ吸収回路は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対しても一層インピーダンス整合に優れたサージ吸収回路とすることができる。
次に、図13で説明したサージ吸収回路を、積層サージ吸収部品として実現する例を説明する。
図17は、図13で説明したサージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例である。図17において、141、142、143、144、145、146及び147は平面状の絶縁層、121a及び122aは一次側を形成する相互誘導素子パターン、121b及び122bは二次側を形成する相互誘導素子パターン、111及び112は入力電極に接続される相互誘導素子パターンの一次側の入力端子、113及び114は出力電極に接続される相互誘導素子パターンの二次側の出力端子、151及び152は絶縁層に設けられたビアホール、123a及び124aはサージ吸収素子パターン、123b及び124bは共通接続端子115に接続されるサージ吸収素子パターン、131a及び132aはそれぞれ一対の入力端子111及び112に接続される容量素子パターン、131b及び132bはそれぞれ一対の出力端子113及び114に接続される容量素子パターンである。共通接続端子115は共通接続電極に接続される。
図17に示す積層サージ吸収部品は、実施形態1の図9で説明した積層サージ吸収部品に容量素子パターン131a、132a、131b及び132bを追加したものである。図17の積層サージ吸収部品を構成する各絶縁層の構造及び材料は、実施形態1で説明した図9の積層サージ吸収部品と同様である。図17では、相互誘導素子パターン121a及び122aと容量素子パターン131a及び132aを別の絶縁層に、相互誘導素子パターン121b及び122bと容量素子パターン131b及び132bを別の絶縁層に形成しているが、それぞれ同じ絶縁層に形成してもよい。また、相互誘導素子パターン121a及び122aと相互誘導素子パターン121b及び122bの線幅を太くして、容量素子パターンとしても利用することでもよい。
図17で説明した積層サージ吸収部品の外形は図10で説明したものと同様である。図10で示す入力電極111aには、図17で説明した一対の入力端子のうちの一方111が接続され、図10で示す入力電極112aには、図17で説明した一対の入力端子のうちの他方112が接続され、図10で示す出力電極113aには、図17で説明した一対の出力端子のうちの一方の端子113が接続され、図10で示す出力電極114aには、図17で説明した一対の出力端子のうちの他方の端子114が接続され、図10で示す共通接続電極115a又は115bには、図17で説明した共通接続端子115が接続される。ここでは、入力電極111a及び112aと出力電極113a及び114aを区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続電極115a又は115bはグランドに接地されることが好ましい。
このようにして完成した積層サージ吸収部品は、相互誘導素子やサージ吸収素子が一体になって形成されているため、小型でかつ浮遊容量を小さくすることができる。また、前述したサージ吸収回路の回路構成であるため、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対しても一層インピーダンス整合に優れた積層サージ吸収部品とすることができる。また、サージ試験結果も実施形態1の積層サージ吸収部品と同様に良好であった。
(実施形態3)
本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を図18に示す。図18において、161及び162は一対の入力端子、163及び164は一対の出力端子、165は共通接続端子、135、136、137及び138は誘導素子、123及び124はサージ吸収素子、139及び140は容量素子である。
図18では、サージ吸収回路は、外部との接続に一対の入力端子161及び162、一対の出力端子163及び164を備え、内部の接続に共通接続端子165を備える。2つの誘導素子135及び137は、入力端子161と出力端子163との間に直列に接続され、2つの誘導素子136及び138は、入力端子162と出力端子164との間に直列に接続されている。容量素子139は、入力端子161と出力端子163との間に接続され、容量素子140は、入力端子162と出力端子164との間に接続されている。サージ吸収素子123は、一方の端子が誘導素子135と誘導素子137との接続点に接続され、他方の端子が共通接続端子165に接続され、サージ吸収素子124は、一方の端子が誘導素子136と誘導素子138との接続点に接続され、他方の端子が共通接続端子165に接続されている。
サージ吸収素子123及び124には、ZnO等の金属酸化物を利用したバリスタ、Si等の半導体を利用したPN接合素子、モリブデンを利用したサージ吸収素子、電極間の放電を利用するギャップ式放電素子等が適用できる。
ここでは、一対の入力端子161及び162と一対の出力端子163及び164とを区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続端子165はグランドに接地されることが好ましい。誘導素子135、136、137及び138の誘導係数(インダクタンス)はそれぞれLx、容量素子139及び140の容量はCxである。
図18のサージ吸収回路の入力インピーダンスは、下記の(11)式で表される。ここで、サージ吸収素子123及び124は、図2に示す等価回路で表され、小振幅の高速信号に対しては図2の容量Czの浮遊容量105のみで近似した。
Figure 2007013723
ここで、(11)式において、下記(12)式を満たすようにCxを設定すれば、入力インピーダンスZinは周波数特性に依存しなくなる。そしてCxを下記(12)式に設定した上で、下記(13)式に示すようにLxを設定すれば、入力インピーダンスZinは特性インピーダンスZdoに整合させることができる。
Figure 2007013723
Figure 2007013723
従って、本実施の形態のサージ吸収回路は、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れたサージ吸収回路とすることができる。
次に、図18で説明したサージ吸収回路を、積層サージ吸収部品として実現する例を説明する。
図19は、図18で説明したサージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例である。図19において、141、142、145、146、147、148及び149平面状の絶縁層、135a、135b、136a、136b、137a、137b、138a及び138bは誘導素子パターン、161及び162は入力電極に接続される入力端子、163及び164は出力電極に接続される出力端子、153、154、155、156、157及び158は絶縁層に設けられたビアホール、123a、123b、124a、124bはサージ吸収素子パターン、139a及び140aはそれぞれ一対の入力端子161及び162に接続される容量素子パターン、139b及び140bはそれぞれ一対の出力端子163及び164に接続される容量素子パターンである。共通接続端子165は共通電極に接続される。
図19の積層サージ吸収部品を構成する各絶縁層の構造及び材料は、実施形態1で説明した図9の積層サージ吸収部品と同様である。図19では、誘導素子パターン135a、136a、137a及び138aと誘導素子パターン135b、136b、137b及び138bとを異なる絶縁層に形成しているが、同じ絶縁層に形成してもよい。誘導素子パターン135a、136a、137a及び138aと容量素子パターン139a及び140aと容量素子パターン139b及び140bとをそれぞれ異なる絶縁層に形成しているが、同じ絶縁層に形成してもよい。
図19で説明した積層サージ吸収部品の外形は図10で説明したものと同様である。図10で示す入力電極111aには、図19で説明した一対の入力端子のうちの一方161が接続され、図10で示す入力電極112aには、図19で説明した一対の入力端子のうちの他方162が接続され、図10で示す出力電極113aには、図19で説明した一対の出力端子のうちの一方の端子163が接続され、図10で示す出力電極114aには、図19で説明した一対の出力端子のうちの他方の端子164が接続され、図10で示す共通接続電極115a又は115bには、図19で説明した共通接続端子165が接続される。ここでは、入力電極111a及び112aと出力電極113a及び114aを区別しているが、入力側と出力側とが入れ替わってもよい。共通接続電極115a又は115bはグランドに接地されることが好ましい。
このようにして完成した積層サージ吸収部品は、相互誘導素子やサージ吸収素子が一体になって形成されているため、小型でかつ浮遊容量を小さくすることができる。また、前述したサージ吸収回路の回路構成であるため、半導体デバイス等を高圧の静電気から保護しつつ、差動入力の高速信号に対してもインピーダンス整合に優れた積層サージ吸収部品とすることができる。また、サージ試験結果も実施形態1の積層サージ吸収部品と同様に良好であった。
本願発明に係るサージ吸収回路及び積層サージ吸収部品は、半導体を搭載した高周波回路基板に適用することができる。
バリスタをサージ吸収回路に適用した従来例を示す図である。 バリスタの等価回路を示す図である。 従来のサージ吸収回路のSパラメータを説明する図である。 従来のサージ吸収回路のTDR試験結果を示す図である。 2つの誘導素子をバリスタに組み合わせた従来のサージ吸収回路の例を示す図である。 誘導素子を2つのバリスタに組み合わせた従来のサージ吸収回路の例を示す図である。 本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を示す図である。 本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の等価回路を示す図である。 サージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例を示す図である。 積層サージ吸収部品の外形を示す図である。 サージ試験器の回路を示す図である。 積層サージ吸収部品及び負荷抵抗からなる負荷回路にかかる電圧を測定した結果を示す図である。 本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を示す図である。 本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の等価回路を示す図である。 サージ吸収素子の等価回路を示す図である。 本願発明のサージ吸収回路のTDR試験結果を示す図である。 サージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例を示す図である。 本願発明の実施形態に係るサージ吸収回路の回路構成を示す図である。 サージ吸収回路を積層型の部品として実現した積層サージ吸収部品を層ごとに展開した例を示す図である。
符号の説明
41:直流電圧源、42:スイッチ、43:容量素子、44:抵抗、45:スイッチ、
46及び47:出力端子、
111及び112:一対の入力端子、111a及び112aは一対の入力電極、
113及び114:一対の出力端子、113a及び114a:一対の出力電極、
115:共通接続端子、115a及び115b:共通接続電極、
121及び122:相互誘導素子、121a、121b、122a及び122b:相互誘導素子パターン、
123及び124:サージ吸収素子、123a、123b、124a及び124b:サージ吸収素子パターン、
125、126、127、128、129及び130:誘導素子、
131及び132:容量素子、131a、131b、132a及び132b:容量素子パターン、
135、136、137及び138:誘導素子、135a、135b、136a、136b、137a、137b、138a及び138b:誘導素子パターン、
139及び140:容量素子、139a、139b、140a及び140b:容量素子パターン、
141、142、143、144、145、146、147、148及び149:平面状の絶縁層、
151、152、153、154、155、156、157及び158:絶縁層に設けられたビアホール、
161及び162:入力端子、163及び164:出力端子、165:共通接続端子、
171:可変抵抗、172:浮遊容量成分、173:浮遊誘導成分
201:入出力端子、202:共通端子、203:バリスタ、204:可変抵抗、205:浮遊容量、211:入力端子、212:出力端子、213:共通端子、214及び215:誘導素子、216:バリスタ、221:入出力端子、222:共通端子、223及び224:バリスタ、225誘導素子、

Claims (3)

  1. 共通接続端子と、一対の入力端子と、一対の出力端子と、を備えるサージ吸収回路であって、
    一次側の一方の端子が前記一対の入力端子のうちの一方に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が前記一対の出力端子のうちの一方に接続され、前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子とが接続された第一の相互誘導素子と、
    一方の端子が前記第一の相互誘導素子の前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が前記共通接続端子に接続された第一のサージ吸収素子と、
    一次側の一方の端子が前記一対の入力端子のうちの他方に接続され、二次側の反転誘導される一方の端子が前記一対の出力端子のうちの他方に接続され、前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子とが接続された第二の相互誘導素子と、
    一方の端子が前記第二の相互誘導素子の前記一次側の他方の端子と前記二次側の他方の端子との接続点に接続され、他方の端子が前記共通接続端子に接続された第二のサージ吸収素子と、
    を備えるサージ吸収回路。
  2. 前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に接続された第一の容量素子と、
    前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に接続された第二の容量素子と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサージ吸収回路。
  3. 共通接続端子と、一対の入力端子と、一対の出力端子とを備えるサージ吸収回路であって、
    前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に直列に接続された第一の誘導素子及び第二の誘導素子と、
    前記一対の入力端子のうちの一方と前記一対の出力端子のうちの一方との間に接続された第三の容量素子と、
    前記直列に接続された第一の誘導素子及び第二の誘導素子の接続点と共通接続端子との間に接続された第三のサージ吸収素子と、
    前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に直列に接続された第三の誘導素子及び第四の誘導素子と、
    前記一対の入力端子のうちの他方と前記一対の出力端子のうちの他方との間に接続された第四の容量素子と、
    前記直列に接続された第三の誘導素子及び第四の誘導素子の接続点と共通接続端子との間に接続された第四のサージ吸収素子と、
    を備えるサージ吸収回路。



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