JP2007013545A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元ルックアップテーブルを有効に利用して精度の高いデータ変換を行う画像処理装置を提供する。
【解決手段】3次元ルックアップテーブルを用いた補間演算によってLab画像データをCMYK信号値に変換するLUT変換において、Lab色空間における画像データを、アフィン変換によって変換後座標における変換画像データとしてから3次元ルックアップテーブル(LUT2)に入力する。このアフィン変換は、3次元ルックアップテーブルの入力アドレス領域(入力面mi)において、入力装置の入力可能領域Iが占める割合を増加させる変換であり、これによって3次元ルックアップテーブルを有効に利用した精度の高いデータ変換を行うことができる。
【選択図】図7

Description

この発明は、n次元ルックアップテーブルを用いることにより、カラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する画像処理装置に関する。
一般にデジタルカラー複合機のカラー複写機能を用いると、スキャナなどの入力装置から入力された画像データを電子写真方式などによる画像形成機能を備える出力装置からプリントすることができる。この場合、入力装置から入力されたRGBや、RGBから変換されたLabといった各種の表色系で表現された画像データは、出力装置に備えられたトナーに応じて例えばC(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(墨)信号に変換される。この変換は、例えば3次元ルックアップテーブルを用いた補間演算によってなされるものであり、以下においてLUT変換という。
3次元ルックアップテーブルとは、3次元のアドレス値(一般には入力する画像データ値、すなわち画像データの表色系における座標値)に対応したCMYK信号値が記憶されたものである。図15(a)は、3次元ルックアップテーブルを用いたLUT変換を示す概念図である。ここに示すように、入力された画像データは、対応するCMYK値が記憶されている3次元ルックアップテーブルによってCMYK信号値に変換される。
しかし、入力されうる全てのデータ値に対応したCMYK信号値を3次元ルックアップテーブルとして記憶させようとすると、必要なメモリ容量が大きくなり、実用的ではない。そこで、3次元ルックアップテーブルに記憶するCMYK信号値を少なくし、テーブルにない入力値に対応するCMYK信号値は補間演算によって算出する方法が一般的である。しかしこの場合必要なメモリ容量は減るものの、誤差が生じてしまう。
図15(b)は、記憶するCMYK値の総数が相対的に少ないテーブルを用いたLUT変換を、図15(c)は、記憶するCMYK値の総数が相対的に多いテーブルを用いたLUT変換を、それぞれ示す概念図である。図15(b)と(c)とを比較すると、記憶するCMYK値の総数が相対的に多いほど誤差が小さくなる、すなわち変換の精度が高くなることがわかる。つまり、補間演算によるLUT変換においては、3次元ルックアップテーブルが記憶するCMYK値の数が多いほど精度の高い変換を行うことができる。その一方で、メモリ容量に応じて3次元ルックアップテーブルに記憶可能なCMYK値の数は制限されるという事情がある。
ところで、スキャナのような画像入力装置が画像データの色空間において読み取り不可能な領域を有する場合、このような読み取り不可能領域にあるデータ値は、入力される画像データのデータ値として存在しえない。例えばスキャナによる読み取りで得られたRGB画像データをLab画像データに変換し、色調整や画像処理を行ってからCMYK画像データに変換するデジタルカラー複合機の場合、Lab色空間においてスキャナが読み取り不能な色領域に相当する領域が存在する。この領域のデータ値は入力される画像データのデータ値として存在しえず、従って3次元ルックアップテーブルにこのようなデータ値が入力されることもない。
また、画像出力装置が、再現不可能な領域を有する場合もある。例えばコンピューターグラフィックスのように任意の色を作成可能なツールで画像データを作成した場合であっても、プリンタのような画像出力装置の側において再現不可能な領域がある場合、LUT変換によって、このような再現不可能領域にあるCMYK値がデジタル出力されても、プリントされた画像においては出力可能範囲内の値に置き換えられて再現されることになる。つまりこのようなデータに対してLUT変換を行う実質的意義が小さい場合もある。
例えば、Lab色空間において入力装置に応じた入力不可能領域が存在する場合、図15(a)に示すように、LUT変換において3次元ルックアップテーブルに入力されることがない領域が生じることになる。このようなデータが入力されない領域に対応するCMYK信号値は、3次元ルックアップテーブルに記憶されていても実際にはLUT変換に関与しない。出力装置に再現不可能領域がある場合も同様である。
つまり、入力装置に応じた入力不可能領域や出力装置に応じた出力不可能領域などが存在する場合、3次元ルックアップテーブルにおいて実際にはLUT変換に関与しないテーブル値が生じてしまう。このような場合、限られた3次元ルックアップテーブルのメモリ容量が有効に用いられていないことになる。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、3次元ルックアップテーブルを有効に利用して精度の高いデータ変換を行う画像処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、所定のn次元色空間で表現されたカラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する画像処理装置であって、前記n次元色空間におけるアフィン変換を前記カラー画像データに施して、変換後カラー画像データを得るアフィン変換手段と、n次元ルックアップテーブルを用いて、前記変換後カラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する色変換手段と、を備え、前記nが2以上の自然数であり、前記アフィン変換は、前記n次元色空間において前記n次元ルックアップテーブルが定義されているLUT領域のうち、前記画像の入出力環境に適合する入出力可能領域が占める割合を増加させる変換である。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記nが3であり、前記LUT領域が6面体となっており、前記アフィン変換が、前記所定のn次元色空間の無彩軸を前記6面体の立体対角線の方向に近づける回転に相当する変換を含む。
請求項3の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記nが2であり、前記LUT領域が四辺形となっており、前記アフィン変換が、前記所定のn次元色空間の無彩軸を前記四辺形の対角線の方向に近づける回転に相当する変換を含む。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記LUT領域は、彩度成分を有する複数の有彩頂点を有しており、前記複数の有彩頂点のうちで最も明度の高い頂点を、黄色の色相に割り当てている。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記アフィン変換が、前記入力可能領域を変倍して前記LUT領域に内接させることに相当する変換を含む。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記アフィン変換が、前記入出力可能領域の中心を原点とする座標変換を含む。
請求項7の発明は、所定のn次元色空間で表現されたカラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する画像処理方法であって、前記n次元色空間におけるアフィン変換を前記カラー画像データに施して、変換後カラー画像データを得るアフィン変換工程と、n次元ルックアップテーブルを用いて、前記変換後カラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する色変換工程と、を備え、前記nが2以上の自然数であり、前記アフィン変換は、前記n次元色空間において前記n次元ルックアップテーブルが定義されているLUT領域のうち、前記画像の入出力環境に適合する入出力可能領域が占める割合を増加させる変換である。
請求項1に記載の画像処理装置および請求項7に記載の画像処理方法では、n次元色空間においてn次元ルックアップテーブルが定義されているLUT領域のうち、画像の入出力環境に適合する入出力可能領域が占める割合を増加させるアフィン変換を画像データに施すことによって、n次元ルックアップテーブルを有効に利用した精度の高いデータ変換を行うことができる。
請求項2に記載の画像処理装置では、LUT領域が6面体となっているときに、入出力可能領域の無彩軸を6面体の立体対角線の方向に近づけるような回転変換を含むアフィン変換を行うことにより、入出力可能領域をLUT領域に効率よく包括することができる。また、彩度の低い画像データについて、データ変換における色飛びの発生を抑制することができる。
請求項3に記載の画像処理装置では、LUT領域が四辺形となっているときに、入出力可能領域の無彩軸を四辺形の対角線の方向に近づけるような回転変換を含むアフィン変換を行うことにより、入出力可能領域をLUT領域に効率よく包括することができる。また、彩度の低い画像データについて、データ変換における色飛びの発生を抑制することができる。
請求項4に記載の画像処理装置では、画像形成に使用される画像表現媒体(例えばCMYKの各トナー)のうち彩度が高い黄色の色相を、LUT領域の有彩頂点のうちで最も明度の高い頂点に割り当てていることにより、その再現性を優先的に確保できる。
請求項5に記載の画像処理装置では、アフィン変換として、入力可能領域を変倍して入力可能領域をLUT領域に内接させる変換に相当する変換を行うことにより、入力可能領域とLUT領域との間の無用の隙間を減少させた状態にすることができる。
請求項6記載の画像処理装置では、アフィン変換が、入出力可能領域の中心を原点とした座標変換を含むことにより、効率的にアフィン変換処理を行うことができる。
〈1.デジタルカラー複合機〉
図1は、この発明の実施形態であるカラー画像処理装置およびカラー画像処理方法に相当する機能が組み込まれたデジタルカラー複合機100の構成を示すブロック図である。このデジタルカラー複合機100は、カラーファクシミリ機能やカラー複写機機能を有する複合機であり、入力装置DIとしての機能を有する画像読み取り部1及び画像送受信部2、各種の画像処理を行う入力画像処理部3及び出力画像処理部4、出力装置DOである画像形成部5を備えている。また、各処理部の制御を行うCPU11、制御プログラムや3次元ルックアップテーブル、補間演算プログラムなどを記憶するROM12、画像データなどを一時的に記憶するRAM13を備えている。各機能構成部はバスなどの内部通信手段によって相互に接続されている。
画像送受信部2は、PSTN(公衆交換電話網)を介して外部端末500とのファクシミリ通信を可能とする図示しないNCUや、LAN及びインターネットを介して外部端末500との電子メール通信を可能とする図示しないLANI/Fを備えている。
原稿となる画像のデジタル画像データは以下の2つの方法から得ることができる。第1の方法は画像読み取り部1から原稿画像データを得る方法である。例えば、画像読み取り部1においては、フルカラーのフラットベッドスキャナによる原稿画像の読み取りが画素ごとに行われる。これによって原稿画像の画像データがRGBの各色成分ごとに取得される。ここで取得された原稿画像の画像データ、より具体的に述べるとフラットベッドスキャナのCCDから出力される画素ごとのRGB信号(以下においてRGB画像データという)を得ることができる。
第2の方法は画像送受信部2において原稿画像データを受信する方法である。画像送受信部2は、例えばインターネットを介して接続された外部端末500から電子メール通信によって、原稿画像の画像データを取得する。ここで得られた画像データは例えばJPEG形式で圧縮されており、画像データの色表現はYcc色空間を持つカラー方式によるものである(以下においてYcc画像データという)。
この画像読み取り部1もしくは画像送受信部2によって取得された原稿画像の画像データ(RGB画像データもしくはYcc画像データ)は、入力画像処理部3及び出力画像処理部4において各種の画像処理が施された後に、画像形成部5において例えばフルカラーの電子写真方式によって紙などのプリント媒体上にプリントされる。
なお、以下の説明においては、入力装置DIから得られる原稿画像の画像データが特にRGB画像データの場合について説明するが、原稿画像の画像データがYcc画像データの場合は以下のLab色空間をYcc色空間と置き換えることで対応できる。
次に、このデジタルカラー複合機100のカラーコピー機能を利用する場合を例にとって、入力画像処理部3及び出力画像処理部4における画像処理についてより詳細に説明する。図2は入力画像処理部3及び出力画像処理部4の画像処理動作を示すフローチャートである。図2及び後述する図3のフローチャートに沿った処理は、特に言及しない限り、CPU11による制御下で自動的に行われる。
画像読み取り部1より入力画像処理部3にRGB画像データが入力されると(ステップS1)、まずRGB画像データに第1画像処理が施される(ステップS2)。第1画像処理とは、シェーディング補正やγ補正などのRGB信号に対する所定の補正処理である。
次にRGB画像データは、行列演算などによってRGB色空間による表現から所定の色空間による表現へと変換された後に(ステップS3)、色調整処理、空間フィルタ処理、拡大縮小処理などの画像処理(第2画像処理)が施される(ステップS4)。空間フィルタ処理とは、エッジ強調や平滑化であって、細線の再現を向上させて、ノイズを抑えるための処理である。
所定の色空間とは、例えば色空間を表す3つの成分の1つが無彩成分からなるLabやYccなどの色空間である。本実施形態においてはRGB画像データはLab色空間による表現に変換されるとする(以下においてLab画像データと称する)が、Ycc色空間などによる実施も可能である。第2画像処理を行うにあたり、RGB画像データをLab色空間などに変換するのは次のような理由による。すなわち、カラー画像データに対して色調整処理などを行う場合、RGBやCMYKの色空間では望みの調整を指定することが困難であり、色相、彩度、明度で表される色空間で調整を指定する方が感覚的で調整を指定しやすい。また、カラー画像データに対して、空間フィルタ処理や拡大縮小処理など、データの値を変換する処理を行う場合も同様に、RGB、CMYKの色空間で処理を行うと、カラーバランスが変換の前後で変化してしまい。異なる色になってしまう。これらの理由から、第2画像処理を、Labなどの、色相、彩度、明度で表される色空間での変換処理によって行うのである。
以上のステップS1からステップS4の各処理は入力画像処理部3において、続くステップS5からステップS7の処理は出力画像処理部4においてそれぞれ行われる。
入力画像処理部3より出力画像処理部4に第2画像処理を施されたLab画像データが入力されると、Lab画像データは、LUT変換によって、画像形成用の色データ値としてのC(シアン)・M(マゼンダ)・Y(イエロー)・K(墨)の各色成分のデジタル信号データ(以下においてCMYK画像データという)とされる(ステップS5)。
次にCMYK画像データに第3画像処理がなされる(ステップS6)。この第3画像処理とは、ディザ法や誤差拡散法などを用いたCMYKそれぞれの色成分ごとの階調数減少処理(2値化処理など)である。第3画像処理を受けたCMYK画像データは画像形成部5内のCMYKの画像形成エンジンへとそれぞれ出力される(ステップS7)。以上がデジタルカラー複合機100の動作概要である。
〈2.LUT変換〉
次に、ステップS5のLUT変換について説明する。LUT変換は、出力画像処理部4においてなされる。図1には出力画像処理部4の構成が示されている。出力画像処理部4は図1に示すように、Lab画像データからCMYK画像データへのデータ変換を行うデータ変換部14を備えている。データ変換部14は、アフィン変換部41、及び変換処理部42からなり、変換処理部42は補間演算部421を有している。また、先に述べた第3画像処理(図2のステップS6)を行う第3画像処理部15を備えている。
LUT変換は、アフィン変換を施されたLab画像データを3次元ルックアップテーブルを用いた補間演算によってCMYK画像データに変換する処理である。
図3はデータ変換部14におけるLUT変換動作を示すフローチャートである。はじめに、アフィン変換部41においてLab画像データに所定のアフィン変換が行われる(ステップS11)。なお、アフィン変換については後に説明する。アフィン変換部41よりアフィン変換後の画像データ(以下において変換画像データという)が変換処理部42に入力される(ステップS12)と、当該変換画像データに応じた3次元ルックアップテーブルがROM12より読み出される(ステップS13)。
同一装置内で複数のアフィン変換が選択的に施される場合には、各変換に対応した複数の3次元ルックアップテーブルをROM12に記憶しておく。この場合、ステップS13では、まず、入力された変換画像データがどの変換を受けたものか、もしくは、入力される画像データの表色系や、入出力装置の種類が何であるかなどが、例えば当該変換画像データファイルのヘッダ情報などからCPU11によって判断された後に、当該変換画像データに対応する3次元ルックアップテーブルが選択的に読み出される。また、入力装置の態様に基づいて所定の3次元ルックアップテーブルを読み出してもよい。
次に、入力された変換画像データにおける各画素ごとのデータ値を順に出力色のCMYK値に変換する。すなわち、画素ごとにデータが読み込まれると(ステップS14)、補間演算部42において当該画素データの出力色の値が補間演算によって算出される(ステップS15)。これらステップS14〜S15が入力された画像データの全ての画素データについて行われるとLUT変換が終了する(ステップS16)。
ここで補間演算について説明しておく。3次元ルックアップテーブルには、特定の入力値に対応したCMYK信号値が記憶されており、テーブルにない入力値に対応するCMYK信号値は補間演算によって算出される(図15(b)(c)参照)。なお、以下において、その特定の入力値を、入力される画像データの色空間における「代表点D」という。
一般的な補間演算のプログラムにおいては、3次元ルックアップテーブルに記憶された入力値に近接する複数の代表点Dに対応するCMYK値に、適切な重み係数が掛けられて出力値が算出される。入力値が代表点Dの場合には、当該代表点Dに対応するCMYK値以外の重み係数は0となる。すなわち、補間演算による誤差のない出力値を得る。
なお、全ての入力値に対して補間演算のプロセスを行うのではなく、補間演算を行う前に、入力値が代表点Dか否かを判定して、入力値が代表点Dではない場合にのみ補間演算を行うというプログラムであってもよい。この場合、入力値が代表点Dであった場合には、補間演算を行うことなく、3次元ルックアップテーブルから対応する出力値を直接読み出せばよい。
〈3.アフィン変換の定性的意義〉
次に、ステップS11のアフィン変換について説明するが、具体的なアフィン変換に関する説明をする前に、アフィン変換を行うことの定性的意義を説明する。
〈3−1.アフィン変換を行わないLUT変換〉
図4〜図8は、いずれもLUT変換の様子を示す概念図である。ただし、ここに示されたLab座標とは3次元のLab色空間を2次元座標で概念的に示したものであり、CMYK座標とはCMYKの各値からなる4次元座標空間を2次元座標で概念的に示したものである。ただし、このCMYK座標は、Lab座標領域と変換関係を対応付けした仮想的領域を有するものとする。また、実線矢印で結ばれた領域は同一の領域を示しており、点線矢印はアフィン変換を示している。また、これらの図4〜図8では、3次元ルックアップテーブルの作用が「板」によって抽象的に表現されており、板の「表面」から入力された画像データが変換されて「裏面」からCMYK画像データとして出力されることを示している。以下においてこの「表面」を入力面mi、「裏面」を出力面moという。入力面miは3次元ルックアップテーブルの入力アドレスの領域を2次元で示している。
〔入力装置に読み取り不可能領域がある場合〕
図4〜図6はアフィン変換を行わない従来のLUT変換を示す概念図である。ここでは、入力アドレスがLab座標値であり、出力値がCMYK値である3次元ルックアップテーブル(以下において、このルックアップテーブルをLUT1という)を用いてLUT変換が行われる。すなわち、図4に示すように、入力面miに入力されたLabデータdiは、CMYK値doに変換されて出力面moから出力される。なお、LUT1における入力アドレスはLab座標であるから、この概念図では、入力面miとLab座標は一致するように示されている。
図4は、入力装置がLab色空間において特定の領域しか読み取れない、つまりLab色空間に入力不可能な領域(以下、「入力不可能領域NI」という)が存在する場合の従来のLUT変換を示す概念図である。ただし、Lab色空間において入力不可能領域NI以外の領域、つまり画像データのデータ値が存在しうる領域を「入力可能領域I」という。Lab座標における入力不可能領域NIには画像データのデータ値が存在しえない。従って、LUT1の入力面miにおける入力不可能領域NIへのデータの入力はなく、入力可能領域Iのみにデータの入力が行われることになる。
さらに、入力面miの特定の領域(すなわち入力可能領域I)にしかデータの入力がなされないために、出力面moの特定の領域にしか出力がなされない。図4には、Lab座標における入力可能領域Iに対応したCMYK座標における出力領域が入力対応出力可能領域O2で示されている。つまり、CMYK座標において出力装置が出力可能な領域(出力可能領域O)内であっても、入力対応出力可能領域O2の外にあるCMYK値がLUT1から出力されることはないのである。つまりこの場合、実質的な出力領域は、出力可能領域Oではなく入力対応出力可能領域O2であるといえる。
図9(a)は図4に示すLUT1の入力面miを示す概念図である。入力面miは3次元ルックアップテーブルの入力アドレスの領域を2次元で示したものであり、代表点Dは、入力面miを格子状に区切ることで得られる格子点として表現されている。すなわちLUT1にはこの格子点に対応するCMYK値が記憶されており、入力されたLabデータdiは、周囲にある格子点に対応するCMYK値から補間演算によってCMYK値doに変換される。
ここで、入力面miにおける入力不可能領域NIにはデータの入力がない。つまり、入力不可能領域NI内の代表点Dは補間演算に関与することはなく、実際には入力可能領域I内の代表点Dおよびそれらの代表点Dに隣接する代表点Dのみによって補間演算が行われる。なお、以下において、実質的に補間演算に用いられる代表点Dを特に「有効代表点De」と、実質的には関与しない代表点Dを特に「形式代表点Df」ということにする。
図9(a)に示すように、入力装置に読み取り不可能な領域、すなわち入力不可能領域NIが存在する場合は、3次元ルックアップテーブルにおいて形式代表点Dfが生じることになる。先に述べたように補間演算に用いられる代表点Dの数が多いほど精度の高い変換を行うことができるが、3次元ルックアップテーブルの記憶する代表点Dにおける形式代表点Dfの割合が多くなると、実際に補間演算に用いられる代表点Dの数が減ることになり、メモリ消費量が多い割に精度の低い演算しか行われないことになる。
〔出力装置に再現不可能な領域がある場合〕
図5は、出力装置が特定のLab値しか再現できない、つまりCMYK座標に色再現不可能な領域(以下、出力不可能領域NOという)が存在する場合の従来のLUT変換を示す概念図である。ただ、CMYK座標において出力不可能領域NO以外の領域、つまり出力装置が再現可能なデータ値の領域を「出力可能領域O」という。なお、具体的には、出力装置が所定の彩度以上を再現できない場合、当該彩度以上の高彩度領域が当該出力装置における色再現不可能領域(すなわち出力不可能領域NO)に相当する。
また、CMYK座標における出力可能領域Oに相当するLab座標上の領域を「出力対応入力領域I2」という。さらに、Lab座標において、出力対応入力領域I2の外の領域を「飽和領域Sa」という。
入力面miにおいて飽和領域Saと同一の領域に入力されたデータについては、通常のLUT変換による出力値が出力装置側で再現できない値となる。従って、3次元ルックアップテーブルに記憶されるCMYK値は再現可能な範囲で最も近い値となる。つまり、入力面miの飽和領域Saに入力されたデータについては、場合によって、補間演算に用いる全ての代表点Dが同じ値となり、補間演算を行う実益がない。
従って、図5に示すLUT1の入力面miは、図9(a)に示す入力面miにおいて、入力可能領域Iを出力対応入力領域I2に、入力不可能領域NIを飽和領域Saに置き換えたものと同様の状況になる。
〔入力装置に読み取り不可能領域があり、出力装置に再現不可能な領域がある場合〕
図6は、入力装置において読み取り不可能な色領域が存在するとともに、出力装置が特定のLab値しか再現できない、つまりLab座標に入力可能領域Iが、また、CMYK座標に出力不可能領域NOが(従ってLab座標上に飽和領域Sa及び出力対応入力領域I2が)存在する場合の従来のLUT変換を示す概念図である。
ただし、入力可能領域Iと出力対応入力領域I2との重複領域を「出力対応入力可能領域I3」という。また、出力対応入力可能領域I3の外部領域(すなわち、入力不可能領域NIもしくは飽和領域Saからなる領域)を「非実効領域NE」という。
入力面miにおいて非実効領域NEと同一の領域には、データが入力されない、もしくは、入力されたデータがあってもそれについて補間演算を行う実益がない。
従って、図6に示すLUT1の入力面miは、図9(a)に示す入力面miにおいて、入力可能領域Iを出力対応入力可能領域I3に、入力不可能領域NIを非実効領域NEに置き換えたものと同様の状況になる。
以上、入出力装置の態様を3つに分類してそれぞれにおけるLUT変換について概念的に説明したが、第1の態様、すなわち入力装置に読み取り不可能領域がある場合と、第2の態様、すなわち出力装置に再現不可能な領域がある場合とは互いに関連しあっている。
つまり、LUT変換される画像データの色空間において、入力装置で入力可能であり、かつ出力装置で再現可能な領域を色再現可能領域とすると、図18(a)に示すように、入力可能な領域の全てが再現可能な場合(すなわち、集合の包含関係として、出力対応入力領域I2⊃入力可能領域Iの場合)、色再現可能領域は入力可能領域Iとなる。一方、図18(b)に示すように、再現可能な領域の全てが入力可能な場合(すなわち、集合の包含関係として、出力対応入力領域I2⊂入力可能領域Iの場合)、色再現可能領域は出力対応入力領域I2となる。なお、第3の態様は、図18(c)に示すように、入力可能であるが再現不可能な領域と再現可能であるが入力不可能な領域とがともに存在する場合であり、入力可能領域Iと出力対応入力領域I2との重複領域(出力対応入力可能領域I3)が色再現可能領域となる。以下における入力可能領域I及び出力対応入力領域I2は、色再現可能領域であってもよいが色再現可能領域でなくてもよい。
〈3−2.アフィン変換を行うLUT変換〉
図7及び図8は、この発明の特徴に応じてアフィン変換を行うLUT変換を示す概念図である。なお、以下では、入力装置において入力可能な領域(入力可能領域I)が出力装置において出力可能な領域(出力対応入力領域I2)に包含される場合(図18(a)参照)、すなわち色再現領域がLab座標における入力可能領域Iである場合について説明するが、色再現領域が、出力対応入力領域I2や出力対応入力可能領域I3であっても同様である。
アフィン変換を含むLUT変換には、2種類の態様がある。図7に示す第1の態様は、変換の精度を高める効果を得るものであり、以下において「高精度LUT変換」という。図8に示す第2の態様は、不必要な範囲のテーブルデータを削減することによって3次元ルックアップテーブルのサイズを小さくし、必要メモリ量を減少させる効果を得るものであり、以下において「減縮化LUT変換」という。ただし、高精度LUT変換と減縮化LUT変換とを併用することによって、3次元ルックアップテーブルのサイズを小さくすると共に変換の精度を高めることができる。
〔高精度LUT変換〕
図7に示す高精度LUT変換と、図4に示す従来のLUT変換との違いは、前者ではLabデータdiが直接入力面miに入力されるのではなく、一旦アフィン変換によって変換後データdtに変換される点である。入力面miに入力された変換後データdtは、CMYK値doに変換されて出力面moから出力される。
ここでは、3次元ルックアップテーブルにおける入力アドレスはLab座標ではなく、変換後座標である。つまり、ここで変換に用いられる3次元ルックアップテーブルは、入力アドレスがLab座標値であり、出力値がCMYK値であるLUT1ではなく、入力アドレスが変換後座標値であり、出力値がCMYK値である3次元ルックアップテーブル(以下において、このルックアップテーブルをLUT2という)である。
図7に示すように、Lab座標における入力可能領域Iは、アフィン変換によって変換後座標における変換後入力可能領域Iaとなる。なお、変換後座標において変換後入力可能領域Ia以外の領域を「変換入力不可能領域NIa」という。
図9(b)はLUT2の入力面miを示す概念図である。ここでも、変換入力不可能領域NIaにある代表点Dは形式代表点Dfであり、変換後入力可能領域Iaにある代表点Dは有効代表点Deである。
入力面miにおける有効代表点Deの存在する領域を有効代表点領域Eとすると、アフィン変換を行わない場合の有効代表点領域Eは、入力可能領域Iに一致する(図9(a))。また、アフィン変換を行う場合の有効代表点領域Eは、変換後入力可能領域Iaに一致する(図9(b))。図9(a)及び(b)を比較すると、アフィン変換を行うことによって、入力面miにおける有効代表点領域Eの割合が増加していることがわかる。つまり、アフィン変換を行うことによって、3次元ルックアップテーブルの記憶する代表点Dにおいて有効代表点Deが占める割合が多くなっている。
従って、アフィン変換を行うLUT変換では、より多くの有効代表点Deを用いて補間演算することになり、結果としてより精度の高いLUT変換を実現できることになる。図10は、LUT変換における代表点Dと精度の関係を概念的に示す図であり、(a)はアフィン変換を行わない従来のLUT変換を、(b)は高精度LUT変換を示している。高精度LUT変換では、変換後入力可能領域Iaの範囲により多くの代表点Dを有しているため(図9(b)参照)、多くの代表点Dによって補間演算を行うことができる。この結果、図10(b)に示すように、アフィン変換を行わない場合に比べて誤差の小さな補間演算、すなわちより精度の高い補間演算を行うことができることがわかる。
〔減縮化LUT変換〕
図8に示す減縮化LUT変換は図7に示す高精度LUT変換と同様のプロセスでLUT変換が行われる。なお、ここで変換に用いられる3次元ルックアップテーブルは、LUT2と同様、入力アドレスが変換後座標値であり、出力値がCMYK値であるが、便宜上、LUT2と区別してLUT3という。
図9(c)はLUT3の入力面miを示す概念図である。ここでも、変換入力不可能領域NIaにある代表点Dは形式代表点Dfであり、変換後入力可能領域Iaにある代表点Dは有効代表点Deである。
従って、この場合の有効代表点領域Eは、変換後入力可能領域Iaである。図9(a)及び(c)を比較すると、アフィン変換を行うことによって有効代表点領域Eのサイズ(すなわち有効代表点Deの数)は変化していないが、入力面miのサイズ(すなわち有効代表点Deと形式代表点Dfをあわせた全代表点Dの数)が小さくなっていることがわかる。つまり、アフィン変換を行うことによって、3次元ルックアップテーブルの記憶する代表点Dの総数が少なくなっている。従って、アフィン変換を行うLUT変換では、より小さなメモリ容量の3次元ルックアップテーブルでLUT変換を行うことができることになる。
なお、ここでは3次元ルックアップテーブルの入力アドレスは2次元の入力面miとして示されているが、実際の3次元ルックアップテーブルは、変換前の要素数が3成分であるため、立体的には直方体に相当する。従って、任意の無効部分(すなわち形式代表点Dfの領域)だけを「削った」ものとして、例えば8つの頂点を切り落とした14面体として3次元ルックアップテーブルを作成することは困難であり、3次元ルックアップテーブルは、直方体(より一般的には6面体)のままで扱うことが前提となる。なお、必要な領域のみテーブルとして保持する方法が従来から知られているが、この方法では、メモリの使用効率は向上するものの、演算精度が向上することはない。つまり高精度LUT変換と減縮化LUT変換とを併用できない。
このような前提において、減縮化LUT変換では、以下に詳述するアフィン変換を施すことにより、変換後座標における変換後入力可能領域Iaが、3次元ルックアップテーブルに対応する直方体とできるだけ整合するような位置関係としている。
つまり、アフィン変換によって、変換後入力可能領域Iaが入力面miと整合する位置関係におかれるため、必要な代表点D、すなわち有効代表点Deを効率的に記憶する3次元ルックアップテーブルを形成することが可能となるのである。
図10(c)は、減縮化LUT変換を示している。減縮化LUT変換では、LUT1よりも少ない代表点Dしか記憶していないLUT3によって補間演算が行われるが(図9(c)参照)、有効代表点Deの数は減っていないので補間演算に用いる代表点Dの数が減ることはない。この結果、図10(c)に示すように、アフィン変換を行わない従来の場合に比べて変換の精度を落とすことなく補間演算を行うことができる。
〈3−3.アフィン変換を行う場合のLUT変換におけるLUT〉
アフィン変換を行うLUT変換における3次元ルックアップテーブル(すなわちLUT2、LUT3)においては、アフィン変換を施された画素データをCMYK値に変換しなければならない。そこで、LUT2、LUT3には、そのようなアフィン変換を受けた変換後座標値の入力値に対する色データが入力されるという事情を反映させておく必要がある。
すなわち、Labデータdiは、アフィン変換を受けない場合には入力面miにおけるアドレスdiに入力される(図4参照)が、アフィン変換を受ける場合には入力面miにおけるアドレスdtに入力される。従って、アフィン変換を施す場合には、Labデータdiに対応するCMYK値doは、アフィン変換を施さない場合のテーブル内位置diではなく、そのアフィン変換に相当する変換を受けた位置dtに置いておく必要がある。そうでなけば、入力された色に対応する正しいCMYK値を得ることができないためである。
アフィン変換を行う場合の3次元ルックアップテーブル(LUT2、LUT3)は、アフィン変換を行わない場合の3次元ルックアップテーブル(LUT1)の登録内容を、当該アフィン変換に相当する位置に移動させたものに相当している。
アフィン変換後を行う場合の3次元ルックアップテーブルは、画像の読取りや変換の都度に作成するとしてもよいが、読取り画像データに施すべきアフィン変換の内容を考慮してあらかじめ作成しておくことができる。このため、デジタル複合機100そのものに3次元ルックアップテーブルの書換え機能を持たせる必要はない。装置を複数種類のアフィン変換が可能になるように構成している場合は、先に述べたように、それぞれのアフィン変換に応じた3次元ルックアップテーブルを記憶しておき、それらの中から、その時点で処理対象となるカラー画像データについて実行するアフィン変換に応じて、1つの3次元ルックアップテーブルを自動選択して使用させる手段を設けておけばよい。
また、回転を含むアフィン変換の場合には、3次元ルックアップテーブルでの縦横高さ方向の正格子状の配列が「斜め格子」に変換されることがあるが、これらについても、適宜に補間を行うことにより、正格子状の配列を再構築可能である。
〈4.アフィン変換処理〉
次に、Lab画像データに対する具体的なアフィン変換処理について説明する。周知のようにアフィン変換は、平行移動、回転、拡大縮小(スケール変換)、鏡映、シアーなどの座標変換を含む1次変換として定義される。
例えば、一般的な3次元座標空間(x、y、z)において、x軸を中心としてθx回転させる変換の一般式は、(式1)で示される。また、y軸を中心としてθy回転させる変換の一般式は(式2)で示され、z軸を中心としてθz回転させる変換の一般式は(式3)で示される。
Figure 2007013545
以下において、これら座標の回転を行うアフィン変換を特に回転変換Rという。
また、x軸、y軸、z軸の各方向にそれぞれdx、dy、dzだけ平行移動させる変換の一般式は、(式4)で示される。
Figure 2007013545
以下において、平行移動を行うアフィン変換を特に平行移動変換Tという。
また、x軸、y軸、z軸の各軸について原点からの距離をそれぞれsx、sy、szだけ拡大変換または縮小変換する変換の一般式は、(式5)で示される。
Figure 2007013545
以下において、拡大や縮小を行うアフィン変換を特にスケール変換Sという。これら回転変換R、平行移動変換T及びスケール変換Sを組み合わせることによって以下のアフィン変換を実現することができる。
〈4−1.一般的なアフィン変換〉
はじめに、一般的なアフィン変換について説明する。以下では、一般的なアフィン変換を、方向最適化P1、アドレス範囲適合化P2、領域最適化P3の3つのプロセスに分けて、それぞれについて説明する。図11は、一般的なアフィン変換の処理について概念的に示した説明図であり、3次元のLab色空間が2次元で表現されている。また、Lab座標には入力可能領域Iが例示されているが、この領域はいかなる形状でもよい。さらに、入力可能領域Iは、出力対応入力領域I2もしくは出力対応入力可能領域I3(すなわち色再現可能領域)であってもよい。
図11に示されているLUT領域は、各座標系において3次元ルックアップテーブルが定義される領域、すなわち、3次元ルックアップテーブルのアドレス範囲を示している。一般に、3次元ルックアップテーブルの入力アドレスは各要素について0から任意の正の値によって規定される。従って、3次元ルックアップテーブルのアドレス範囲は、座標空間においては、座標軸に対して平行な位置関係を有する辺をもち、原点に1つの頂点を有し、各軸の正成分から規定される領域(以下において正領域という)に位置する6面体として表現される領域となる。
なお、最も典型的な3次元ルックアップテーブルは、各要素について等しく0から255の値によって規定され、この場合3次元空間におけるLUT領域は立方体で表現される領域となる。図11にはこの典型的なLUT領域、すなわち、原点に1つの頂点を有し、第1象限(正領域に相当する)に位置する正方形の領域で表現LUT領域が示されている。ただし、アフィン変換は、このような立方体で表現されるLUT領域に限らず、任意の6面体で表現されるLUT領域について適用できる。
〔方向最適化P1〕
第1のプロセスである方向最適化P1は、入力可能領域Iの方向を最適化するためのプロセスである。ここでいう最適な方向とは、入力可能領域Iが座標軸に対して平行な位置関係を有する任意の6面体とできるだけ整合するような方向である。というのも、先に述べたように、実際の3次元ルックアップテーブルのアドレス範囲は座標軸に対して平行な位置関係を有する6面体として扱うことが前提となるからである。
ここで、方向一致化の意義を説明する。概念的なモデルとして図17(a)のようにLab色空間を2次元空間CS1で表現し、3次元ルックアップテーブルを2次元ルックアップテーブルLUTで代用して概念的に説明すると、仮にLab色空間の有効部分V1(すなわち入力可能領域I)がこの図17(a)のように菱形に近い場合には、それを図17(b)のようにそのままの関係でCMYK変換を行えば、2次元ルックアップテーブルLUTには無効部分NVが多く生じる。しかしながら、図17(c)のように、アフィン変換(方向最適化P1)をLab色空間CS1に施して変換後のLab色空間CS2とし、それを2次元ルックアップテーブルLUTに整合させてCMYK変換を行えば、無効部分の少ない効率的な2次元ルックアップテーブルLT0を用いたLUT変換を行うことができる。すなわち、2次元ルックアップテーブルのサイズを変えずにより精度の高い変換を行うことができる。また、変換の精度を相対的に落とさずに2次元ルックアップテーブルのサイズを小さくすることもできる。
図11に示すように、方向最適化P1の処理は、まずはじめに、変換後入力可能領域Iaの中心が原点となるような平行移動変換T1を行い(変換T1後座標)、続いて最適な方向に一致させる回転変換Rを行う(変換R後座標)ことによってなされる。回転変換Rの前に平行移動変換Tを行って入力可能領域Iの中心を原点としておくことによって、回転変換Rを効率的に行うことができる。以上が方向最適化P1である。
〔アドレス範囲適合化P2〕
第2のプロセスであるアドレス範囲適合化P2は、入力可能領域Iの位置をLUT領域に適合させるためのプロセスである。LUT領域は3次元空間において正領域にある。換言すると、LUT領域は正領域に規定することが可能である。アドレス範囲適合化P2は、入力可能領域Iを3次元ルックアップテーブルのアドレス範囲にとして規定可能な位置、つまり正領域に移動させるプロセスである。
従って、図11に示すような平行移動変換T2によって、変換R後座標における変換後入力可能領域Iaの位置をLUT領域に適合化させることができる(変換T2後座標)。
変換T2後座標は、図8に示される変換後座標に相当している。つまり、減縮化LUT変換におけるアフィン変換は、方向最適化P1及びアドレス範囲適合化P2によってなされるものである。
〔領域最適化P3〕
第3のプロセスである領域最適化P3は、入力可能領域Iの領域をLUT領域に適合させるためのプロセスである。先に述べたように、一般に、LUT領域は、各座標軸において0から任意の正の値(典型的には255)によって規定される6面体の領域である。領域最適化P3は、入力可能領域Iを、LUT領域によって内包可能な最大の大きさまで変倍する、つまり、入力可能領域Iを変倍してLUT領域に内接させるプロセスである。
図11では、LUT領域が、第1象限において、原点と座標点L(255,255)とを結ぶ対角線によって規定される正方形の領域の場合が示されている。従って、図11に示すようなスケール変換Sによって変換T2後座標における変換後入力可能領域Iaの領域をLUT領域に最適化させることができる(変換S後座標)。
変換S後座標は、図8における変換後座標に相当している。つまり、高精度LUT変換におけるアフィン変換は、方向最適化P1、アドレス範囲適合化P2及び領域最適化P3によってなされるものである。
なお、一般的なアフィン変換は方向最適化P1、アドレス範囲適合化P2、領域最適化P3を順に行うことによってなされるが、実際は、各入力可能領域Iの態様に応じて各プロセスを省略したり、分割することも可能である。また、各プロセスの順序を入れ替えることも可能である。例えば、1つのプロセスに対応するアフィン変換を複数のアフィン変換に分割してもよく、また、各プロセスに対応するアフィン変換を、下記に説明するプロセス順序に関係なく行ってもよい。
〈4−2.具体的なアフィン変換〉
次に、Lab色空間における入力可能領域I(出力対応入力領域I2もしくは出力対応入力可能領域I3でもよい)が図12(a)の場合における、上記で説明した一般的なアフィン変換の適用について説明する。なお、以下において、このような入力可能領域Iを入力可能領域IAといい、この場合のアフィン変換をアフィン変換Aという。
〔RGB分布領域Q〕
アフィン変換Aについて説明する前に、図12(a)の入力可能領域IAの物理的意味について説明する。入力可能領域IAは、RGB表色系で示される色のLab色空間における分布領域(以下RGB分布領域Qという)を示している。Lab色空間におけるRGB分布領域Qの位置は次のようにして導かれる。
RGB色空間を規定するR、G、B軸は、例えば8ビット2進表現を10進数で示したときに0から255(R軸、G軸、B軸)といった所定の定義域を有する。図12(b)はこれらの定義域から規定されるRGB分布領域Qを示す図である。RGB色空間によって表現される全ての色はこのRGB分布領域Q内の点として表現される。
図12(b)に示すようにRGB分布領域Qにおける無彩軸はRGB分布領域Qを規定する立方体の立体対角線Zにあたる。また、各頂点はC(シアン)M(マゼンダ)B(青)G(緑)Y(黄)R(赤)の各色相及び無彩色BK(黒)WT(白)に当たる。つまり、RGBによって表現される色は、無彩軸を立体対角線とするような立方体の内部に含まれるように分布しているのである。
一方で、Lab色空間における無彩軸はL軸である。また、a軸とb軸によって色相、彩度が規定されている。そこで、L軸にRGB分布領域Qの立体対角線Zを一致させ、さらに、RGB分布領域Qの頂点の色相がLab色空間における各色相領域方向に一致するように、立体対角線Zを中心に回転させることによって、Lab色空間におけるRGB分布領域Qを図12(a)のように捉ることができる。
〔入力可能領域IAの装置態様〕
次に、RGB分布領域Qと近似した領域が入力可能領域となる装置態様について説明する。例えば、LUT変換の対象となる画像データが、RGB画像データからLab画像データに変換されたものである場合の入力可能領域はRGB分布領域Qに近い領域である。なぜなら、RGB画像データとして取り得ない値(つまりRGB分布領域Qの範囲外の値)はRGB画像データから変換されたLab画像データ値として存在しないからである。
すなわち、RGB色空間によるデータ形式を経ている画像データをLUT変換する場合には入力可能領域を入力可能領域IAとして規定することができる。例えば、入力画像データがフルカラーのフラットベッドスキャナで読み取られたRGB画像データである場合や、電子メール通信によって得られた入力画像データがRGB色空間からYcc色空間に変換されたものである場合である。
また出力対応入力領域I2を入力可能領域IAと近似できる場合もある。例えば出力装置が黄色のトナーを備えている場合である。通常用いられる各色のトナーの中でも、黄色のトナーは他のトナーに比べて明度が高い。この場合の出力対応入力領域I2は、例えば図14(a)の出力対応入力領域I2Bのように示される。ただし図14(a)は、Lab色空間をbL平面からみた図である。この場合、出力対応入力領域I2BはL軸に対して対称ではなく、b軸正方向(黄色の色相)においては相対的にL軸成分の大きい部分(明度が高い)に領域を有し、逆にb軸負方向(青色の色相)においては相対的にL軸成分の小さい部分(明度が低い)に領域を有する。
一方で、入力可能領域IA(すなわちRGB分布領域Q)は、黄色の色相の頂点Yが他の色相に当たる頂点よりも明度の高い位置つまり最も大きなL座標を有するように規定されている(図14(a)参照)。従って、このような出力対応入力領域I2Bは入力可能領域IAによって近似できる。
〔アフィン変換A〕
次にアフィン変換Aの処理動作について図13を参照しながら説明する。図13は図11に示すアフィン変換の一態様であり、図11の入力可能領域Iが入力可能領域IAの場合を示すものである。
〔アフィン変換Aの方向最適化P1〕
方向最適化P1の処理として、まずはじめに入力可能領域IAの中心が原点となるような平行移動変換T1を行う。ここで、入力可能領域IAの中心はRGB分布領域Qの中心である。従って、RGB分布領域Qを規定する立方体の辺の長さをtとすると、Lab座標における入力可能領域IAの中心座標は(0,0,(√3)t/2)となり、L軸の負方向に(√3)t/2平行移動させる平行移動変換T1A(式6)によって変換後入力可能領域IAaの中心を原点とすることができる。
Figure 2007013545
ただし、Lab色空間のa、b、Lの各軸が変換T1A後座標a1軸、b1軸、L1軸にそれぞれ変換されるものとする。
続いて最適な方向に一致させる回転変換Rを行う。この変換は、まずa1軸を中心として45度回転させ、続いてL1軸を中心としてψ回転させ、さらにb1軸を中心として15度回転させる変換であり、回転変換RA(式7)によって示される。
Figure 2007013545
ただし、変換T1A後座標a1、b1、L1の各軸が変換RA後座標のa2軸、b2軸、L2軸にそれぞれ変換されるものとする。
アフィン変換Aにおける方向最適化P1の最適の方向とは、入力可能領域IAの無彩軸をLUT領域の立体対角線Ltに近づける方向である。この点について特に一般化すると、入力可能領域Iが無彩軸を有する場合におけるアフィン変換の方向最適化P1とは、入力可能領域Iの無彩軸をLUT領域の立体対角線Ltの方向に近づけるプロセスであるといえる。ただし、「近づける」には、「一致させる」場合も含まれる。つまり、入力可能領域IAは立方体であるので、LUT領域が立方体の場合には、無彩軸をLUT領域の立体対角線Ltと一致させることが可能であるが、LUT領域が立方体でない場合や、入力可能領域Iが直方体や任意の幾何形状の領域の場合には、入力可能領域Iにおける無彩軸をLUT領域の立体対角線Ltに近づけることによって方向を最適化する。
また、無彩軸をLUT領域の立体対角線に近づけることによって無彩軸上の代表点Dの数を相対的に減少させることができる。図16はLUT領域の一部を2次元で示した概念図であるが、ここに示すように、無彩軸がLUT領域を規定する軸に対して平行な場合(a)に無彩軸において隣接する代表点Dの間隔d1と、無彩軸がLUT領域の立体対角線である場合(b)に無彩軸において隣接する代表点Dの間隔d2とを比較すると、間隔d2が間隔d1よりも大きくなる。つまり、無彩軸上の代表点Dの数が相対的に減少している。
ところで、図16(a)に示すように、無彩軸付近に入力されたデータP1は、代表点D1,D2,D3,D4を用いてLUT変換される。また、同様にデータP2は、代表点D3,D4,D5,D6を用いてLUT変換される。このように、データP1,P2は、互いに近接したデータであるにも関わらず、異なる代表点Dを用いてLUT変換されてしまうため、連続的な変換がなされにくい。すなわち色飛びが発生してしまう。このような色飛びの影響は、特に無彩軸付近のデータに対して顕著なものとなってしまう。
そこで、先に述べたように、無彩軸をLUT領域の立体対角線に近づけて無彩軸上の代表点Dの数を相対的に減少させると、このような色飛びの影響をうけるデータの数を相対的に減少させることができる。つまり無彩軸付近に入力されたデータにおける色飛びを抑制することができる。
〔アフィン変換Aのアドレス範囲適合化P2〕
次にアドレス範囲適合化P2を行う。変換RA後座標において、その中心が原点にある一辺の長さがtの立方体である変換後入力可能領域IAaを、LUT領域を規定可能な領域、すなわち正領域に移動させるには、各軸の正方向にそれぞれ2/tだけ平行移動させる平行移動変換T2A(式8)を行えばよい。
Figure 2007013545
ただし、変換RA後座標のa2、b2、L2の各軸が変換T2A後座標のa3軸、b3軸、L3軸にそれぞれ変換されるものとする。
〔アフィン変換Aの領域最適化P3〕
次に領域最適化P3を行う。各座標軸において0から255の正の値によって規定される立方体の領域であるLUT領域に変換後入力可能領域IAaを内接させるには、LUT領域の辺の長さをkとすると、各軸についてそれぞれk/tの変倍を行うスケール変換SA(式9)を行えばよい。アフィン変換Aにおいては、入力可能領域IAが立方体であるため、入力可能領域IをLUT領域に一致させることができる。
Figure 2007013545
ただし、変換T2A後座標のa3、b3、L3の各軸が変換SA後座標のa4軸、b4軸、L4軸にそれぞれ変換されるものとする。
なお、例えば、出力対応入力領域I2B(図14(b))の場合は、出力対応入力領域I2Bのb4、L4の各軸方向における最大幅をBb、BLとすると、b4軸についてk/Bbの変倍を行い、L4軸についてk/BLの変倍を行うスケール変換Sを行うことによって、図14(b)に示すように、出力対応入力領域I2BをLUT領域に内接させることができる。
また、例えば、無彩軸をLUT領域の立体対角線に一致させた状態を保ちつつスケール変換Sを行って、出力対応入力領域I2BをLUT領域に内接させてもよい。この場合、無彩軸付近に入力されたデータにおける色飛びの抑制効果が維持される。
〈5.LUTの事前準備及び実際の画像入出力処理動作〉
以上の原理及び変換処理を、事前の準備と、実際の画像処理との段階に分けて整理すると、以下のようになる。
〈5−1.LUTの事前準備〉
Lab色空間が定義される全域のうち、使用する画像入力装置や画像出力装置の機能制限によって取り扱いが不可能となっている色範囲の領域(例えば入力不可能領域NI)を特定する。そしてそれをLab色空間の全域から取り除くことによって、実際に利用される領域に制限した色領域(例えば入力可能領域I)を特定し、その入力可能領域Iだけについての変換テーブルによってLUT2もしくはLUT3をあらかじめ構成しておく。この場合に、3次元ルックアップテーブルを記憶するメモリの容量を従来よりも削減したければ、入力可能領域I内のデータ配置密度(Lab色空間における格子点の密度)は従来と同じにすればよい(LUT3)。また、LUTを記憶するメモリの容量は従来と同じでよいが、利用効率を高めることによって変換を高精度化したいときには、Lab色空間における格子点の密度を増加させておく(LUT2)。そして、このようにして得たLUT2もしくはLUT3を画像処理装置(この実施形態の場合はカラー画像複合機100)に記憶させておく。
〈5−2.実際の画像入出力処理動作〉
上記のLUT2、もしくはLUT3を記憶した画像処理装置に、画像入力装置からカラー画像が入力されると、それらの画素データに、例えば式6〜式9で表現されるアフィン変換が施される。アフィン変換後の画素ごとのデータをLUTに与えることにより、LUT変換が行われる。
以上によって、3次元ルックアップテーブルを記憶するメモリの容量を効率的に利用することが可能となる。
〈6.変形例〉
以上においては、Lab色空間やYcc色空間といった3次元色空間で表現されたカラー画像データをCMYK画像データにLUT変換する場合について説明しているが、アフィン変換を任意の次元(n次元:nは2以上の自然数)まで拡張することによって、n次元色空間におけるn次元ルックアップテーブルに与えるカラー画像データの変換を対象にすることができる。
例えば、CMYK画像データのように、4次元色空間で表現されたカラー画像データをLUT変換する場合にも適用できる。
また、例えば、明度成分と彩度成分のみで表現された画像データのように、2次元色空間で表現されたカラー画像データをLUT変換する場合にも適用できる。この場合は特に、LUT領域が四辺形となり、この四辺形の対角線の方向に、入出力可能領域の無彩軸を近づけるような回転変換を含むアフィン変換を行うことにより、入出力可能領域をLUT領域に効率よく包括できる。また、彩度の低い画像データについて、データ変換における色飛びの発生を抑制することができる。
また、以上においては、アフィン変換は1次変換として定義されると説明したが、必ずしも1次変換に限定されるものではない。2次以上のアフィン変換を実行することもできる。また、疑似アフィン変換を行うことにより、ねじれのための補正処理を行うこともできる。
デジタルカラー複合機100の構成を示すブロック図である。 入力画像処理部3及び出力画像処理部4の画像処理動作を示すフローチャートである。 データ変換部14におけるLUT変換処理動作を示すフローチャートである。 入力装置に読み取り不可能領域がある場合のLUT変換を示す概念図である。 出力装置に再現不可能な領域がある場合のLUT変換を示す概念図である。 入力装置に読み取り不可能領域があり、出力装置に再現不可能な領域がある場合のLUT変換を示す概念図である。 高精度LUT変換を示す概念図である。 減縮化LUT変換を示す概念図である。 入力面miを示す概念図である。 LUT変換を示す概念図である。 アフィン変換の処理について概念的に示した説明図である。 入力可能領域IA及びRGB分布領域Qを示す図である。 アフィン変換Aの処理について概念的に示した説明図である。 出力対応入力領域I2Bを示す図である。 LUT変換を示す概念図である。 LUT領域の一部を2次元で示した概念図である。 方向最適化P1のプロセスを概念的に示した説明図である。 入力可能領域Iと出力対応入力領域I2との関係を示した概念図である。
符号の説明
1 画像読み取り部
4 出力画像処理部
14 データ変換部
41 アフィン変換部
42 変換処理部
100 デジタルカラー複合機
421 補間演算部
I 入力可能領域
I2 出力対応入力領域
I3 出力対応入力可能領域
D 代表点
Df 形式代表点
De 有効代表点

Claims (7)

  1. 所定のn次元色空間で表現されたカラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する画像処理装置であって、
    前記n次元色空間におけるアフィン変換を前記カラー画像データに施して、変換後カラー画像データを得るアフィン変換手段と、
    n次元ルックアップテーブルを用いて、前記変換後カラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する色変換手段と、
    を備え、
    前記nが2以上の自然数であり、
    前記アフィン変換は、前記n次元色空間において前記n次元ルックアップテーブルが定義されているLUT領域のうち、前記画像の入出力環境に適合する入出力可能領域が占める割合を増加させる変換であることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記nが3であり、
    前記LUT領域が6面体となっており、
    前記アフィン変換が、前記所定のn次元色空間の無彩軸を前記6面体の立体対角線の方向に近づける回転に相当する変換を含むことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記nが2であり、
    前記LUT領域が四辺形となっており、
    前記アフィン変換が、前記所定のn次元色空間の無彩軸を前記四辺形の対角線の方向に近づける回転に相当する変換を含むことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記LUT領域は、彩度成分を有する複数の有彩頂点を有しており、
    前記複数の有彩頂点のうちで最も明度の高い頂点を、黄色の色相に割り当てていることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記アフィン変換が、前記入力可能領域を変倍して前記LUT領域に内接させることに相当する変換を含むことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記アフィン変換が、前記入出力可能領域の中心を原点とする座標変換を含むことを特徴とする画像処理装置。
  7. 所定のn次元色空間で表現されたカラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する画像処理方法であって、
    前記n次元色空間におけるアフィン変換を前記カラー画像データに施して、変換後カラー画像データを得るアフィン変換工程と、
    n次元ルックアップテーブルを用いて、前記変換後カラー画像データを画像形成用の色データ値に変換する色変換工程と、
    を備え、
    前記nが2以上の自然数であり、
    前記アフィン変換は、前記n次元色空間において前記n次元ルックアップテーブルが定義されているLUT領域のうち、前記画像の入出力環境に適合する入出力可能領域が占める割合を増加させる変換であることを特徴とする画像処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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