JP2007012887A - 基板処理方法、基板処理装置および周囲部材の除電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピンチャック1には、ウエハWの裏面(下面)中央に近接する位置に吐出口を有する導電性液体供給管7が挿通されている。この導電性液体供給管7には、導電性液体バルブ8を介して、導電性液体が供給されるようになっている。ウエハWの搬入に先立って、スピンベース5が回転されながら、導電性液体供給管7の吐出口から導電性液体が吐出されることにより、コロナ放電式イオナイザやX線照射装置を用いることなく、カップ3、スピンベース5および挟持部材6の除電を達成することができる。
【選択図】 図3
Description
たとえば、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の洗浄処理を実施する装置は、複数本のチャックピンで基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転される基板の表面に純水を供給するためのノズルとを備えている。処理時には、スピンチャックによって基板が回転されつつ、その基板の表面の回転中心付近にノズルから純水が供給される。基板の表面上に供給された純水は、基板の回転による遠心力を受けて、基板の表面上を周縁に向けて流れる。これにより、基板の表面の全域に純水が行き渡り、基板の表面に対する純水による洗浄処理が達成される。
そこで、スピンチャックの上方にコロナ放電式イオナイザを配置し、このコロナ放電式イオナイザから発生されるイオンにより基板の除電を行うことが提案されている。また、X線(軟X線)を照射するX線照射装置を設けて、基板の周囲の雰囲気に向けてX線を照射して、その雰囲気中に発生するイオンにより基板の除電を行うことが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、この発明の他の目的は、コロナ放電式イオナイザやX線照射装置を用いることなく、基板保持位置の周囲に配置される周囲部材の除電を達成することができる周囲部材の除電方法を提供することである。
この方法によれば、基板保持位置の周囲に配置される周囲部材に導電性液体が供給されて、その周囲部材に帯電している電荷が除去される。そのため、コロナ放電式イオナイザやX線照射装置を用いることなく、周囲部材の除電を達成することができる。周囲部材を除電することによって、周囲部材の帯電に起因する基板の帯電を防止することができるので、処理時における基板の帯電量を低減することができる。
この方法によれば、基板保持手段に基板が搬入される前に、周囲部材の除電が行われるので、基板保持手段による基板の保持の直後から、周囲部材の帯電に起因する基板の帯電を防止することができる。
この方法によれば、基板の表面に処理液が供給されつつ、基板の裏面に導電性液体が供給される。これにより、基板の表面に処理液が供給されることに起因して、基板の表面に電荷が発生しても、その電荷を基板の裏面から導電性液体を介して除去することができる。すなわち、基板に対する処理中に、その基板の除電を達成することができる。そのため、処理時における基板の帯電量をより低減することができる。
この方法によれば、基板保持手段に基板が搬入された後、処理液の基板の表面への供給開始に先立って、基板の裏面に導電性液体が供給される。これにより、搬入された基板が帯電している場合でも、その電荷を基板の裏面から導電性液体を介して除去することができる。そのため、処理を開始する前にその基板の除電を達成することができる。
この構成によれば、基板保持手段に基板が搬入される前に、周囲部材の除電が行われるので、基板保持手段による基板の保持の直後から、周囲部材の帯電に起因する基板の帯電を防止することができる。
この構成では、導電性液体供給管から周囲部材まで導電性液体が連続状に供給されていれば、周囲部材に帯電する電荷を、導電性液体、導電性液体供給管およびアース線を介してアースに逃がすことができる。これにより、周囲部材の除電を達成することができる。
請求項9記載の発明は、導電性液体供給手段は、絶縁性を有する材料を用いて形成され、導電性液体が流通する導電性液体供給管(7;16)と、導電性液体供給管の一端に接続され、前記導電性液体を貯留する貯留槽(21)とを備えており、前記貯留槽に貯留された導電性液体に接触するように設けられた炭素電極(22)と、前記炭素電極を接地するためのアース線(23)とをさらに含むことを特徴とする、請求項5または6記載の基板処理装置である。
請求項10記載の発明は、前記周囲部材は、前記基板保持手段を収容し、前記処理液供給手段から供給される処理液および前記導電性液体供給手段から吐出される導電性液体を受け取るためのカップ(3)を備えており、導電性を有する樹脂材料を用いて形成され、前記カップに受け取られた処理液および導電性液体を排出するための排出管(12)と、前記排出管を接地するためのアース線(13)とをさらに含むことを特徴とする、請求項5ないし9のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項11記載の発明は、前記周囲部材は、前記基板保持手段を収容し、前記処理液供給手段から供給される処理液および前記導電性液体供給手段から吐出される導電性液体を受け取るためのカップ(3)を備えており、絶縁性を有する材料を用いて形成され、前記カップに受け取られた処理液および導電性液体を排出するための排出管(12)と、前記排出管の周面を貫通して設けられる炭素電極(19)と、前記炭素電極を接地するためのアース線(20)とをさらに含むことを特徴とする、請求項5ないし9のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項12記載の発明は、基板(W)を所定の基板保持位置で保持する基板保持手段(1)と、前記基板保持位置の周囲に配置される周囲部材(3,5,6)とを備える基板処理装置において、前記周囲部材を除電する方法であって、前記周囲部材に導電性液体を供給して、前記周囲部材に帯電している電荷を除去することを特徴とする、周囲部材の除電方法である。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。この基板処理装置は、基板の一例であるシリコン半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)の表面を純水で洗浄する処理を行うための枚葉型の装置である。この基板処理装置は、ウエハWをほぼ水平に保持して回転させるためのスピンチャック1と、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面に純水を供給するためのノズル2と、ウエハWから流下または飛散する純水などを受け取るためのカップ3とを備えている。
ノズル2は、スピンチャック1の上方に配置されている。このノズル2には、純水バルブ10を介して、図示しない純水供給源からの純水が供給されるようになっている。
図2は、洗浄処理の流れを説明するための工程図である。この基板処理装置では、洗浄処理の対象となるウエハWの搬入に先立って、モータ4が駆動されて、スピンベース5が所定の回転速度(たとえば、1000rpm)で回転される。そして、その一方で、導電性液体バルブ8が開かれて、導電性液体供給管7の吐出口から導電性液体が吐出される。
搬送ロボットからスピンチャック1にウエハWが受け渡されると、モータ4が再び駆動されて、スピンベース5とともにウエハWが所定の回転速度(たとえば、1000rpm)で回転される。そして、純水バルブ10が開かれて、ノズル2から回転中のウエハWの表面の中央部に純水が供給される。ウエハWの表面上に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を周縁に向けて流れる。これにより、ウエハWの表面の全域に純水が行き渡り、ウエハWの表面が純水によって洗浄されていく。
さらに、ウエハWの表面に対する純水の供給と並行して、ウエハWの裏面に導電性液体が供給されるので、ウエハWの表面に純水が供給されることに起因して、ウエハWの表面に電荷が発生しても、その電荷をウエハWの裏面から導電性液体を介して除去することができる。よって、処理時におけるウエハWの帯電量をより低減することができる。
また、ウエハWに対する処理は、純水を用いた洗浄処理に限らず、薬液を用いた薬液処理工程と純水などの水を含む液体を用いるリンス処理工程とを含む一連の処理であってもよい。たとえば、ウエハWの表面にエッチング液を供給して、その表面に形成されている不要な薄膜を除去するためのエッチング処理工程、ウエハWの表面に形成されているレジスト膜に現像液を供給して、その表面にレジストパターンを形成する現像処理工程、ウエハWの表面にレジスト剥離液を供給して、その表面に形成されている不要なレジスト膜(レジストパターン)を剥離するためのレジスト剥離処理工程、または、レジスト剥離処理後に、ウエハWの表面にポリマ除去液を供給して、その表面にポリマとなって残留するレジスト残渣を除去するポリマ除去処理工程と、各薬液処理工程後のウエハWの表面に純水などを供給して、その表面に付着した薬液を洗い流すリンス処理工程とを含む一連の処理であってもよい。この場合、各薬液処理工程に先立って、カップ3、スピンベース5および挟持部材6の除電を行い、リンス処理工程において、ウエハWの裏面に導電性液体を供給すれば、ウエハWの表面に純水が供給されることに起因して、ウエハWの表面に電荷が発生しても、その電荷をウエハWの裏面から導電性液体を介して除去することができる。
なお、薬液を用いた各薬液処理工程において、ウエハWの裏面に導電性液体を供給してもよく、ウエハWの表面に薬液が供給されることに起因するウエハWの帯電を防止することができる。また、導電性液体としては、各薬液処理工程で用いられる薬液と同種の薬液を用いることが好ましい。たとえば、ウエハWに対してAPMを用いたポリマ除去処理が行われる場合、導電性液体として、そのAPMが用いられることが好ましい。ウエハWの処理に用いられる薬液と導電性液体とが同種の薬液であれば、異種の薬液の混合による不具合の発生(たとえば、発熱など)を防止することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 ノズル
3 カップ
5 スピンベース
6 挟持部材
7 導電性液体供給管
9 アース線
12 排出管
13 アース線
14 制御部
15 ノズル
16 導電性液体供給管
17 アース線
19 炭素電極
20 アース線
21 貯留槽
22 炭素電極
23 アース線
24 ポンプ
W ウエハ
Claims (12)
- 基板保持手段に基板を搬入する基板搬入工程と、
前記基板保持手段によって所定の基板保持位置に保持された基板の表面に処理液を供給して、当該基板を処理する基板処理工程と、
前記基板保持位置の周囲に配置される周囲部材に導電性液体を供給して、前記周囲部材に帯電している電荷を除去する周囲部材除電工程とを含むことを特徴とする、基板処理方法。 - 前記周囲部材除電工程は、前記基板搬入工程に先立って行われることを特徴とする、請求項1記載の基板処理方法。
- 前記基板処理工程と並行して、前記基板保持位置に保持された基板の裏面に導電性液体を供給する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の基板処理方法。
- 前記基板搬入工程の後であり、前記基板処理工程に先立って、前記基板保持位置に保持された基板の裏側に導電性液体を供給する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理方法。
- 基板を所定の基板保持位置で保持する基板保持手段と、
前記基板保持位置の周囲に配置される周囲部材と、
前記基板保持手段に保持された基板の表面に、その表面を処理するための処理液を供給する処理液供給手段と、
前記周囲部材に帯電している電荷を除去するために、前記周囲部材に導電性液体を供給する導電性液体供給手段とを含むことを特徴とする、基板処理装置。 - 前記基板保持手段による基板の保持に先立って、前記導電性液体供給手段から前記周囲部材に導電性液体を供給させる供給制御手段をさらに含むことを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
- 前記導電性液体供給手段は、導電性を有する樹脂材料を用いて形成され、導電性液体が流通する導電性液体供給管を備えており、
前記導電性液体供給管を接地するためのアース線をさらに含むことを特徴とする、請求項5または6記載の基板処理装置。 - 前記導電性液体供給手段は、絶縁性を有する材料を用いて形成され、導電性液体が流通する導電性液体供給管を備えており、
前記導電性液体供給管の周面を貫通して設けられる炭素電極と、
前記炭素電極を接地するためのアース線とをさらに含むことを特徴とする、請求項5または6記載の基板処理装置。 - 前記導電性液体供給手段は、絶縁性を有する材料を用いて形成され、導電性液体が流通する導電性液体供給管と、前記導電性液体供給管の一端に接続され、前記導電性液体を貯留する貯留槽とを備えており、
前記貯留槽に貯留された導電性液体に接触するように設けられた炭素電極と、
前記炭素電極を接地するためのアース線とをさらに含むことを特徴とする、請求項5または6記載の基板処理装置。 - 前記周囲部材は、前記基板保持手段を収容し、前記処理液供給手段から供給される処理液および前記導電性液体供給手段から吐出される導電性液体を受け取るためのカップを備えており、
導電性を有する樹脂材料を用いて形成され、前記カップに受け取られた処理液および導電性液体を排出するための排出管と、
前記排出管を接地するためのアース線とをさらに含むことを特徴とする、請求項5ないし9のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記周囲部材は、前記基板保持手段を収容し、前記処理液供給手段から供給される処理液および前記導電性液体供給手段から吐出される導電性液体を受け取るためのカップを備えており、
絶縁性を有する材料を用いて形成され、前記カップに受け取られた処理液および導電性液体を排出するための排出管と、
前記排出管の周面を貫通して設けられる炭素電極と、
前記炭素電極を接地するためのアース線とをさらに含むことを特徴とする、請求項5ないし9のいずれかに記載の基板処理装置。 - 基板を所定の基板保持位置で保持する基板保持手段と、前記基板保持位置の周囲に配置される周囲部材とを備える基板処理装置において、前記周囲部材を除電する方法であって、
前記周囲部材に導電性液体を供給して、前記周囲部材に帯電している電荷を除去することを特徴とする、周囲部材の除電方法。
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