JP2007012864A - 静電放電保護回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体集積回路における入出力端子、電源端子および接地端子の各端子間に入る、静電放電の誘起要因となるサージから内部回路を保護する、低寄生容量でサージ耐圧の高い静電放電保護回路を提供すること。
【解決手段】PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタとベースが、それぞれ、入出力端子12と電源端子13に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタが接地端子14に接続する第一のサイリスタ10と、PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタが電源端子13に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタとベースが、それぞれ、入出力端子12と接地端子14に接続する第二のサイリスタ11と、電源端子13と接地端子14との間に接続された電源線間保護回路15とを具備する静電放電保護回路を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は静電放電保護回路に関し、特に、半導体集積回路における入出力回路に関連する静電放電保護回路に関する。
従来の静電放電保護回路の基本的な構成について、図4を用いて説明する。
CMOSプロセスにおける静電放電保護回路としては、様々な構造や回路が提案されている。いずれの静電放電保護回路においても共通であるのは、静電ストレス(サージ)の入力がトリガ(誘起要因)となって、保護回路が低インピーダンスの導体となる点である。
内部回路を保護するためには、できるだけサージ入力端子電圧の上昇を抑制し、大電流を保護回路に通電することである。このような機能を具備する素子として、サイリスタ、もしくはSCR(Silicon Controlled Rectifier)と呼ばれるPNPN接合素子が古くから応用されてきた。しかし、一般にSCRはトリガ電圧、すなわち素子をオン状態にせしめるに必要な電圧が数十Vと高く、サブミクロンクラスの微細化ICの保護には適さない。
そこで、図4に示したような保護回路が提案された(下記非特許文献1参照)。図4に示した回路は、LVTSCR(Low-Voltage Triggering SCR)と呼ばれる。例えば、接地端子(図中、VSS PADで表示)に対して、入出力端子(図中、I/O PADで表示)に正極性のサージが印加された場合を想定する。トリガNMOS3は、通常0.5μmプロセス以下の微細デバイスでは、4〜8V程度で降伏し、サージ電流はN−ウェル抵抗4およびトリガNMOS3を介して接地端子(VSS PAD)でへ流れる。Nウェル抵抗4に電流が流れることで、トリガNMOS3のドレイン電位が入出力端子(I/O PAD)より低下し、かつ、トリガNMOS3がオンしたことで、該NMOS3のボディ電位がVSS PADより上昇する。この結果、SCR1がオンし、主たるサージはオン抵抗の低いSCR1を流れて、入出力端子(I/O PAD)電位の上昇を抑制する。
オン状態のSCRは極めて低抵抗であるため、素子面積に対する静電放電耐量が極めて高く、多くの研究がなされ、LVTSCRの発展型ともいえる回路構造がいくつか報告されている。
図5は、近年報告された代表的なLVTSCRの改良例である(下記非特許文献2参照)。この回路の特徴は、入出力端子(I/O PAD)と接地端子(VSS PAD)との間に、RCトリガネットワークと称する機構を導入し、サージ入力を検出して、トリガNMOS3のターンオンを積極的に促進することにある。また、図4の従来例では、電源線間の保護を別途用意する必要がある上、電源線間保護回路と入出力端子とを接続するネットワークが不十分である。図5の従来例では、トリガNMOS3が電源線間保護回路を兼ねており、例えば、電源端子を基準に、正極性のサージが印加された場合でも、SCRを構成するPNPバイポーラトランジスタのPN接合ダイオードを介して、容易にサージを流すことが可能である。また、図4の従来回路では、P−基板を接地端子として回路の一部に活用するが、図5の従来回路は、トリプルウェル構造を用いて、回路全体をディープ−N−ウェルに内包させるため、基板と回路が完全に分離されている。このため、ノイズの影響の多少についても、図5の回路が有利である。
特開平2005−123533号公報 A.Chattergee and T.Polgreen,"A Low-Voltage Triggering SCR for On-Chip ESD Protection at Output and Input Pads,"IEEE Electron Device Lett., vol.12,pp.21-22,1991. T.Nikolaidis and C.Papadas,"A Novel SCR ESD Protection for Triple Well CMOS Technologies,"IEEE Electron Device Lett., vol.22,pp.185-187,2001.
近年の10GHzを超える入出力動作においては、信号の高速性を保つために信号入力端子(または出力端子)に付く容量をできる限り小さくする必要がある。信号入力端子(または出力端子)をサージから保護する保護回路は、寄生容量をもたらす存在としては敬遠される。
SCR保護回路の利点の1つは、回路面積を小さくできるため、保護回路の寄生容量を小さく抑制できる可能性が存在する点である。しかし、SCRにおける最大の問題点は、そのトリガ電圧が極めて高く、そのままでは実用に供せない点であった。図4に示した従来回路は、SCRのトリガ電圧を実用域に低下させる技術として有用であった。しかし、構造的には、N−ウェル内のP+拡散層とN+拡散層の両方に入出力端子が接続されるため、大きな面積を有するN−ウェル容量が寄生容量として入出力端子に付加されてしまうという欠点がある。これは、高速動作を必要とする入出力では致命的な問題点といえる。
また、図5の従来回路では、入出力端子に負極性のサージが印加された場合の保護機構が具備されていないため、負のサージにっいては内部回路を保護できない。
このように、従来回路を用いた静電放電保護においては、高速動作が必要な入出力端子の保護が完全にはできず、サージの極性によっては保護できないといった問題点がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、アナログ・デジタル混載LSI等の半導体集積回路における入出力端子、電源端子および接地端子の各端子間に入る、静電放電の誘起要因となるサージから内部回路を保護する、低寄生容量でサージ耐圧の高い静電放電保護回路を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明においては、請求項1に記載のように、
入出力端子、電源端子および接地端子を持つ半導体集積回路の前記各端子間に入る、静電放電の誘起要因となるサージから内部回路を保護する静電放電保護回路において、PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるアノードが前記入出力端子に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるカソードが前記接地端子に接続し、前記PNPバイポーラトランジスタ部分のベースが前記電源端子に接続する第一のサイリスタと、PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるアノードが前記電源端子に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるカソードが前記入出力端子に接続し、該NPNバイポーラトランジスタ部分のベースが前記接地端子に接続する第二のサイリスタと、前記電源端子と前記接地端子との間に接続された電源線間保護回路とを具備することを特徴とする静電放電保護回路を構成する。
また、本発明においては、請求項2に記載のように、
請求項1に記載の静電放電保護回路において、前記第一のサイリスタのNPNバイポーラトランジスタ部分のベースが前記接地端子に接続しないかあるいは抵抗を介して接続し、前記第二のサイリスタのPNPバイポーラトランジスタ部分のベースが前記電源端子に接続しないかあるいは抵抗を介して接続することを特徴とする静電放電保護回路を構成する。
また、本発明においては、請求項3に記載のように、
請求項1または2に記載の静電放電保護回路において、前記第一のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルと、前記第二のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルとをP−基板で分離したことを特徴とする静電放電保護回路を構成する。
また、本発明においては、請求項4に記載のように、
請求項1乃至3のいずれかに記載の静電放電保護回路において、前記入出力端子に接続される、前記第一のサイリスタのアノードおよび前記第二のサイリスタのカソードの拡散層領域の面積が、各々20μm以下であることを特徴とする静電放電保護回路を構成する。
トリプルウェル構造によって構成されたサイリスタ2つを、一方は入出力端子と接地端子との間に、他方は入出力端子と電源端子との間に接続し、接地端子と電源端子との間に電源線間保護回路を設けた静電放電保護回路を構成することによって、半導体集積回路における入出力端子、電源端子および接地端子の各端子間に入る、静電放電の誘起要因となるサージから内部回路を保護する、低寄生容量でサージ耐圧の高い静電放電保護回路を提供することができ、付加される寄生容量を抑制しつつ、あらゆる極性、端子間において、サージ経路を確保することができる。
[本発明の特徴および従来技術との差異]
本発明に係る静電放電保護回路は、アナログ・デジタル混載用CMOSプロセス等で一般的に用いられるトリプルウェル構造を利用し、入出力端子と接地端子との間および入出力端子と電源端子との間に、それぞれ、サイリスタ(SCR)を具備し、入出力端子と接地端子との間のSCRのNゲート(NG)を電源端子に、入出力端子と電源端子との間のSCRのPゲート(PG)を接地端子に接続し、かつ、電源端子と接地端子との間に保護回路を入れる構造にすることで、低寄生容量で、あらゆる極性、端子間においてサージ経路を確保したことが、従来にない特徴である。
本発明に係る静電放電保護回路によれば、接地端子または電源端子基準に入出力端子に正のサージが印加されたときは、入出力端子と接地端子間に具備した第一のサイリスタによりサージ経路を確保し、接地端子または電源端子基準に入出力端子に負のサージが印加されたときは、入出力端子と電源端子間に具備した第二のサイリスタによりサージ経路が確保される。
入出力電圧が接地電圧と電源電圧との間にある通常動作においては、第一のサイリスタのPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタ−ベース間および第二のサイリスタのNPNバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間の接合はともに逆バイアス状態にあり、両サイリスタともオフ状態になる。
また、第一のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルと第二のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルをP−基板で分離し、電源端子と接地端子間にサイリスタが構成されない構造になっており、ノイズによる誤動作を防いでいる。
本発明に係る静電放電保護回路において、入出力端子に接続される拡散層領域は、ディープ−N−ウェル内のP+層(PMOSトランジスタにおけるソース・ドレイン層に相当)とP−ウェル内のN+層(NMOSトランジスタにおけるソース・ドレイン層に相当)に接続されるため、入出力端子に接続される寄生容量はウェル容量と無関係となる。上記特許文献1によれば、前記入出力端子に接続される拡散層領域の面積が各々4μm以下であれば、寄生容量は約22fF以下となる。前記入出力端子に接続される拡散層領域の面積を適切に選択することで、寄生容量を入出力回路に許容される値以下に容易に抑制できる。
サイリスタの、入出力端子に接続するアノードおよびカソードの拡散層領域の面積を大きくすると、耐性は向上するが、寄生容量増加のため入出力端子の高速動作を阻害し、小さくすると、保護回路としての役目を果たさない。本発明を、1GHz以上の高速動作を必要とする入出力回路の保護回路として適用する場合、上記アノードおよびカソードの拡散層領域の面積は、各々20μm以下が望ましく、最適な面積は4μm乃至16μmである。
電源線間保護回路は、寄生容量の制約を受けないため、充分大きなサイズを選択できる。
以下、実施の形態例により、発明の詳細を説明する。
[第1の実施の形態例]
図1を用いて、本発明第1の実施の形態例を説明する。図1の(a)に回路図、図1の(b)に、アナログ・デジタル混載用CMOSプロセスで一般的に用いられるトリプルウェル構造の断面図を模式的に示した。
本実施の形態例は、図1の(a)に示したように、第一のサイリスタ10(SCR−1)と第二のサイリスタ11(SCR−2)とを有し、SCR−1とSCR−2とは同一構造を有している。SCR−1とSCR−2とは、ともに、PNPバイポーラトランジスタ部分とNPNバイポーラトランジスタ部分とを有し、そのPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタがアノードとなり、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタがカソードとなっている。
図1の(a)において、SCR−1、SCR−2のPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタ(アノード)を第1端子(図中、T1で示す)とし、PNPバイポーラトランジスタ部分のベース(NG)を抵抗R−Nウェル(R−Nwellで示す)の一端とNPNバイポーラトランジスタ部分のコレクタに接続し、抵抗R−Nウェルの他端を第2端子(T2で示す)とし、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタ(カソード)を第3端子(T3で示す)とし、NPNバイポーラトランジスタ部分のベース(PG)はPNPバイポーラトランジスタ部分のコレクタと抵抗R−Pウェル(R−Pwellで示す)の一端に接続し、抵抗R−Pウェルの他端を第4端子(T4で示す)とする。
SCR−1の第1端子(T1)は入出力端子12(I/O)に接続し、第2端子(T2)は電源端子13(VDD)に接続し、第3端子(T3)は第4端子(T4)とともに接地端子14(VSS)に接続する。
SCR−2の第1端子(T1)と第2端子(T2)はともに電源端子13(VDD)に接続し、第3端子(T3)は入出力端子12(I/O)に接続し、第4端子(T4)は接地端子14(VSS)に接続する。
電源端子13(VDD)と接地端子14(VSS)の間には、電源線間保護回路15として、MOSダイオードのN側を電源端子13(VDD)に接続し、P側を接地端子14(VSS)に接続する。
ここで、図1の(b)に示すごとく、SCR−2のPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタは、(左側の)ディープ−N−ウェル(図中、Deep−N−Wellで示す)内のP+領域(T1で示す)で形成し、ベースはディープ−N−ウェルであり、コレクタはディープ−N−ウェル内のP−ウェル(P−Wellで示す)である。抵抗R−Nウェルはディープ−N−ウェルの抵抗を利用し、抵抗R−PウェルはP−ウェルの抵抗を利用する。SCR−1においても同様に、PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタは、(右側の)ディープ−N−ウェル内のP+領域(T1で示す)で形成し、ベースはディープ−N−ウェルであり、コレクタはディープ−N−ウェル内のP−ウェルである。抵抗R−Nウェルはディープ−N−ウェルの抵抗を利用し、抵抗R−PウェルはP−ウェルの抵抗を利用する。
入出力端子12(I/O)に接続するSCR−2の第3端子(T3)は(左側の)P−ウェル上に形成したN+領域(図1の(b)中、同じくT3で示す)であり、また、SCR−1の第1端子(T1)は(右側の)ディープ−N−ウェル上に形成したP+領域(図1の(b)中、同じくT1で示す)である。そのN+領域とP+領域は、大電流を流すトランジスタ部分を形成する場合でも、ウェルの面積と比較し、極めて面積が小さいため、入出力端子12に付く寄生容量を極めて小さくすることが可能である。
以下実施の形態例の動作を説明する。
(入出力端子に、接地端子基準で正のサージが入る場合)
SCR−1のPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタ−ベース間のPN接合を通して入力端子12(I/O)から電源端子13(VDD)へ電流が流れる。電源端子13(VDD)の電位が上がり、内部回路2と電源線間保護回路15を通して電流が流れてベース電流を接地端子14に流す。この機構によりSCR−1は、入出力端子12(I/O)が比較的低い電圧でもオン状態となる。このことにより、SCR−1にサージ電流が流れ、内部回路2を保護する。
(入出力端子に、接地端子基準で負のサージが入る場合)
SCR−2のNPNバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間のPN接合を通して接地端子14(VSS)から入出力端子12(I/O)へ電流が流れる。この経路がサージ電流パスとなり、内部回路2を保護する。
(入出力端子に、電源端子基準で正のサージが入る場合)
SCR−1のPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタ−ベース間のPN接合を通して入出力端子12(I/O)から電源端子13(VDD)へ電流が流れる。この経路がサージ電流パスとなり、内部回路2を保護する。
(入出力端子に、電源端子基準で負のサージが入る場合)
SCR−2のNPNバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間のPN接合を通して接地端子14(VSS)から入出力端子12(I/O)へ電流が流れる。電源端子13(VDD)に対する接地端子14(VSS)の電位が下がり、内部回路2と電源線間保護回路15を通して電流が流れてベース電流を入出力端子12(I/O)に流す。この機構によりSCR−2は、入出力端子12(I/O)が比較的(マイナス側に)低い電圧でもオン状態となる。このことにより、SCR−2にサージ電流が流れ、内部回路2を保護する。
このような構造により、本発明に係る静電放電保護回路は、電源端子または接地端子基準に対して入出力端子に印加される正負どちらのサージについても有効なサージ経路を確保することができる。本発明においては、電源端子、接地端子どちらの電源端子を基準とする正負どちらの極性のサージについても、強力に内部回路を保護することができる。
電源端子と接地端子間にサージが入る場合は電源線間保護回路がサージ電流パスとなり、内部回路を保護する点は従来と同様である。
また、入出力電圧が接地電圧と電源電圧との間にある通常動作においては、SCR−1のPNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタ−ベース間およびSCR−2のNPNバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間の接合はともに逆バイアス状態にあり、SCR−1、SCR−2ともオフ状態になる。
第一のサイリスタ10(SCR−1)の構成要素であるディープ−N−ウェルと、第二のサイリスタ11(SCR−2)の構成要素であるディープ−N−ウェルとをP−基板(図1の(b)中、P−subで示す)で分離し、電源端子13と接地端子14間にサイリスタが構成されないようにすることで、ノイズによる誤動作を防いでいる。
[第2の実施の形態例]
図2は、本発明第2の実施の形態例を示す図である。
本実施の形態例は、基本接続が第1の実施の形態例と等しいため、差異のみ述べる。本実施の形態例は、第1の実施の形態例とは、抵抗17(R2)を第二のサイリスタ11(SCR−2)のPNPバイポーラトランジスタ部分のベースと電源端子13(VDD)との間に挿入し、抵抗16(R1)を第一のサイリスタ10(SCR−1)のNPNバイポーラトランジスタ部分のベースと接地端子14(VSS)との間に挿入したことが異なる。
抵抗16(R1)は、SCR−1のPNPバイポーラトランジスタ部分がオンした後、コレクタに流れる電流が微少でも、NPNバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間電圧を大きく上昇せしめるため、SCR−1を第1の実施の形態例に比べて低い電圧でオン状態にできる効果を付与する。また、抵抗17(R2)は、SCR−2のNPNバイポーラトランジスタ部分がオンした後、コレクタに流れる電流が微少でも、PNPバイポーラトランジスタ部分のベース−エミッタ間電圧を大きく上昇せしめるため、SCR−2を第1の実施の形態例に比べて低い電圧でオン状態にできる効果を付与する。
本実施の形態例においては、第一のサイリスタ10のNPNバイポーラトランジスタ部分のベースが接地端子14に(R1とR−Pウェルとを直列接続してなる)抵抗を介して接続し、第二のサイリスタ11のPNPバイポーラトランジスタ部分のベースが電源端子13に(R2とR−Nウェルとを直列接続してなる)抵抗を介して接続する構成が実現している。
なお、上記抵抗16、17の挿入を一方のみの抵抗の挿入に限ってもよい。
[第3の実施の形態例]
図3は、本発明第3の実施の形態例を示す図である。
本実施の形態例は、基本接続が第1の実施の形態例と等しいため、差異のみ述べる。本実施の形態例は、第1の実施の形態例とは、サイリスタ内のノードの電位を抵抗R−Pウェルや抵抗R−Nウェルで固定せず、フローティングにしたことが異なる。すなわち、本実施の形態例においては、第一のサイリスタ10のNPNバイポーラトランジスタ部分のベースが接地端子14に接続せず、第二のサイリスタ11のPNPバイポーラトランジスタ部分のベースが電源端子13に接続していない。
本構造では、第一のサイリスタ10(SCR−1)のNPNバイポーラトランジスタ部分のベース電位は、PNPバイポーラトランジスタ部分がオンすることにより入出力端子12(I/O)の電圧に引き上げられる。このことにより、第1、第2の実施の形態例より低い電圧でSCR−1がオン状態になる効果がある。また、第二のサイリスタ11(SCR−2)のPNPバイポーラトランジスタ部分のベース電位は、NPNバイポーラトランジスタ部分がオンすることにより入出力端子12の電圧に引き下げられる。このことにより、第1、第2の実施の形態例より低い電圧でSCR−2がオン状態になる効果がある。
なお、上記の非接続を一方のサイリスタのみに実現させてもよい。
以上、第1、第2、第3の実施の形態例によると、入出力端子に付く寄生容量を極めて小さい値に保ちながら、SCRを形成でき、かつ、電源端子、接地端子と入出力端子間における正および負の全ての組み合わせのサージ電流に対してSCRを低いトリガ電圧でオンすることが可能である。これによって、高速信号を取り扱う端子を高いサージ耐圧まで保護可能な効果が生じる。
本発明に係る静電放電保護回路の第1の実施の形態例を示す図である。 本発明に係る静電放電保護回路の第2の実施の形態例を示す図である。 本発明の係る静電放電保護回路の第3の実施の形態例を示す図である。 サイリスタを用いた静電放電保護回路の第1の従来例を示す図である。 サイリスタを用いた静電放電保護回路の第2の従来例を示す図である。
符号の説明
1:SCR、2:内部回路、3:トリガNMOS、4:Nウェル抵抗、5:Pウェル抵抗、6:NG、7:PG、8:抵抗、9:容量、10:第一のサイリスタ、11:第二のサイリスタ、12:入出力端子、13:電源端子、14:接地端子、15:電源線間保護回路、16、17:抵抗。

Claims (4)

  1. 入出力端子、電源端子および接地端子を持つ半導体集積回路の前記各端子間に入る、静電放電の誘起要因となるサージから内部回路を保護する静電放電保護回路において、
    PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるアノードが前記入出力端子に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるカソードが前記接地端子に接続し、前記PNPバイポーラトランジスタ部分のベースが前記電源端子に接続する第一のサイリスタと、
    PNPバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるアノードが前記電源端子に接続し、NPNバイポーラトランジスタ部分のエミッタであるカソードが前記入出力端子に接続し、該NPNバイポーラトランジスタ部分のベースが前記接地端子に接続する第二のサイリスタと、
    前記電源端子と前記接地端子との間に接続された電源線間保護回路とを具備することを特徴とする静電放電保護回路。
  2. 請求項1に記載の静電放電保護回路において、
    前記第一のサイリスタのNPNバイポーラトランジスタ部分のベースが前記接地端子に接続しないかあるいは抵抗を介して接続し、
    前記第二のサイリスタのPNPバイポーラトランジスタ部分のベースが前記電源端子に接続しないかあるいは抵抗を介して接続することを特徴とする静電放電保護回路。
  3. 請求項1または2に記載の静電放電保護回路において、
    前記第一のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルと、前記第二のサイリスタの構成要素であるディープ−N−ウェルとをP−基板で分離したことを特徴とする静電放電保護回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の静電放電保護回路において、
    前記入出力端子に接続される、前記第一のサイリスタのアノードおよび前記第二のサイリスタのカソードの拡散層領域の面積が、各々20μm以下であることを特徴とする静電放電保護回路。
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