JP2007011179A - 照明装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 均一性の高い照明光を照射することができる小型の照明装置、並びに、これを用いたプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 光源ユニット51a,51bで発生した青色の光源光は、ともに直線偏光に変換されつつ均一化され、極めて均一な偏光として射出され、液晶表示パネル31の被照射領域を照明する。同様に光源ユニット53a,53b,55a,55bで発生した緑色及び赤色の光源光は、ともに直線偏光に変換されつつ均一化され、極めて均一な偏光として射出され、液晶表示パネル33,35の被照射領域を照明する。液晶表示パネル31,33,35を通過した像光は、投射光学系である投射レンズ40に入射してスクリーンに適当な拡大率で投影される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ライトバルブその他の光変調装置を照明するための照明装置、及びこれを組み込んだプロジェクタに関する。
第1のプロジェクタとして、光源ランプに対向する偏光ビームスプリッタから射出される2つの偏光成分を集光してロッドインテグレータの一端に入射させ、他端側からの射出光のうち一方の偏光成分が通過する周期的な位置に位相差板を配置することによって、単一偏光成分の均一な照明光を得るものが存在する(特許文献1参照)。
第2のプロジェクタとして、光源ランプから射出される光源光を集光してロッドインテグレータの一端に入射させ、他端側からの射出光を偏光ビームスプリッタ等からなる偏光変換装置で偏光変換することによって、単一偏光成分の均一な照明光を得るものも存在する(特許文献2参照)。
第3のプロジェクタとして、光源ランプからの光源光を集光し、反射鏡の中心に設けた開口を介してロッドインテグレータの一端に入射させ、他端に設けた偏光分離素子を介して単一偏光成分の照明光を得るものが存在する(特許文献3参照)。この場合、偏光分離素子からの反射光を反射鏡によって往復させる際に、光路上に設けた波長板で偏光方向を変化させることによって偏光分離素子を透過させる。
特開2000−56266号公報の図1 特開2000−56266号公報の図14 特開2003−205523号公報
しかし、上記のうち第1や第2のプロジェクタでは、ロッドインテグレータによって照明光を均一化するので、ロッドインテグレータを長くしなければ目標の均一化を達成することができず、照明装置部分が大型化し易い。しかも、第1のプロジェクタでは、ロッドインテグレータの入射端の共役位置に位相差板をストライプ状に配列する必要があり、照明装置部分の作製が困難になりコストが増大する。
また、第3のプロジェクタでは、偏光分離素子を最初に通過する約半分の成分に関して十分な均一化が達成されない。
そこで、本発明は、均一性の高い照明光を照射することができる小型の照明装置、並びに、これを用いたプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1の照明装置は、(a)光源光を第1偏光に変換する偏光変換装置と、(b)偏光変換装置からの第1偏光と、第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する偏光分離部材と、(c)偏光分離部材を経た第1偏光を反射するとともに第2偏光に偏光する偏光切換部材と、(d)偏光変換装置及び偏光分離部材間に配置される第1のロッド部と、偏光分離部材及び偏光切換部材間に配置される第2のロッド部と、偏光分離部材によって分離される第2偏光の光路上に配置される第3のロッド部とを有する導光手段とを備える。
上記照明装置では、第1のロッド部において偏光変換装置からの第1偏光を伝搬させ、第2のロッド部において偏光分離部材を経た第1偏光を往復させ、第3のロッド部において偏光分離部材によって分離される第2偏光を外部に導くことができる。よって、第1〜第3のロッド部を含む導光手段を比較的狭い空間に収めることができ、省スペースで均一化を達成した小型の照明装置を提供することができる。
また、本発明の具体的な態様又は観点では、上記照明装置において、偏光変換装置と偏光切換部材とが、偏光分離部材を挟んで直線上に配置され、第3のロッド部が、偏光分離部材側から、直線上に配置される第1及び第2のロッド部に直交する方向に延びる。この場合、直線上の第1及び第2のロッド部間に挟まれた偏光分離部材から分岐するように配置された第3のロッド部から照明光を取り出すことができる。
本発明の別の態様では、偏光変換装置と偏光切換部材とが、偏光分離部材を挟んで直交する方向に配置され、第3のロッド部は、偏光分離部材側から、第2のロッド部の延長方向に延びる。この場合、L字状の第1及び第2のロッド部間に挟まれた偏光分離部材から分岐するように配置された第3のロッド部から照明光を取り出すことができる。
本発明のさらに別の態様では、偏光分離部材が、第1のロッド部の延在方向に対して傾斜して配置される偏光分離膜であり、偏光切換部材が、偏光分離膜を経た第1偏光に相当する光束を第2のロッド内で往復させるミラーと、第2のロッド内で往復する光束を第1偏光から第2偏光に偏光する位相素子とを有する。この場合、偏光分離膜、ミラー、及び位相素子を第1及び第2のロッド部の境目や端部等に適宜配置するだけで、光源光を第2のロッド内で往復させることができ、簡単な構成で照明光の効率的均一化を図ることができる。
本発明のさらに別の態様では、偏光変換装置が、ランダム偏光である光源光を第1偏光と第2偏光とにそれぞれ分離する偏光分離膜と、第2偏光の偏光方向を第1偏光に揃える位相素子とを備える。この場合、光源光を省スペースで単一偏光成分の光束とすることができる。
本発明に係る第1の照明装置は、(a)第1光源光を第1偏光に変換する第1偏光変換装置と、(b)第1偏光変換装置からの第1偏光と、第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する第1偏光分離部材と、(c)第1偏光分離部材を経た第1偏光を反射するとともに第2偏光に偏光する第1偏光切換部材と、(d)第1偏光変換装置及び第1偏光分離部材間に配置される第1のロッド部と、第1偏光分離部材及び第1偏光切換部材間に配置される第2のロッド部とを有する第1導光部と、(e)第2光源光を第1偏光に変換する第2偏光変換装置と、(f)第1偏光切換部材に近接して配置されるとともに、第2偏光変換装置からの第1偏光と、第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する第2偏光分離部材と、(g)第2偏光分離部材を経た第1偏光を反射するとともに第2偏光に偏光する第2偏光切換部材と、(h)第2偏光変換装置及び第2偏光分離部材間に配置される第3のロッド部と、第2偏光分離部材及び第2偏光切換部材間に配置される第4のロッド部とを有する第2導光部と、(i)第1及び第2偏光分離部材によって分離される第2偏光の光路上に配置される合成用の第5のロッド部とを備える。
上記照明装置では、第1のロッド部において第1偏光変換装置からの第1偏光を伝搬させ、第2のロッド部において第1偏光分離部材を経た第1偏光を往復させることができ、さらに、第3のロッド部において第2偏光変換装置からの第1偏光を伝搬させ、第4のロッド部において第2偏光分離部材を経た第1偏光を往復させることができる。そして、第5のロッド部において第1及び第2偏光分離部材によって分離される第2偏光を外部に導くことができる。よって、第1及び第2の導光部や第5のロッド部を含む導光手段を比較的狭い空間に収めることができ、省スペースで均一化を達成した小型の照明装置を提供することができる。
本発明に係るプロジェクタは、(a)上述のいずれかの照明装置と、(b)照明装置からの照明光を、画像情報に応じて変調する光変調装置と、(c)光変調装置光で形成された像光を投射する投射光学系とを備える。
上記プロジェクタでは、上述の特徴を有する照明装置を用いているので、省スペースで均一化を達成できる小型で簡単な構造の照明装置によって、小型で安価なプロジェクタを提供することができる。
本発明に係る別のプロジェクタは、(a)各色光を照明光としてそれぞれ発生する上述のいずれかの各色用の照明装置と、(b)各色用の照明装置からの各色光を、画像情報に応じてそれぞれ変調する各色用の光変調装置と、(c)各色用の光変調装置でそれぞれ変調された各色の像光を合成して射出する光合成光学系と、(d)光合成光学系を経て合成された像光を投射する投射光学系とを備える。
上記プロジェクタでは、上述の特徴を有する照明装置を用いているので、省スペースで均一化を達成できる小型で簡単な構造の各色用の照明装置によって、小型で安価なプロジェクタを提供することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の照明装置を組み込んだ第1実施形態に係るプロジェクタの構造を概念的に説明するブロック図である。
このプロジェクタ10は、照明部20と、光変調部30と、投射レンズ40と、制御装置80とを備える。ここで、照明部20は、青色光照明装置21と、緑色光照明装置23と、赤色光照明装置25と、光源駆動装置27とを有する。また、光変調部30は、光変調装置である3つの液晶表示パネル31,33,35と、光合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム37と、各液晶表示パネル31,33,35に駆動信号を出力する素子駆動装置38とを有する。
上述の照明部20において、青色光照明装置21は、一対の青色光用光源ユニット51a,51bと、一対の偏光変換装置61a,61bと、一対の導光部71a,71bと、合成ロッド部78とを備える。ここで、各青色光用光源ユニット51a,51bは、青色の光源光を射出する青色用の光源であり、各偏光変換装置61a,61bは、青色の光源光を特定偏光成分に変換するための青色用の偏光変換装置であり、各導光部71a,71b及び合成ロッド部78は、青色の光源光を均一化するための青色用の均一化光学系である。
図2は、図1に示す青色光照明装置21の平面図であり、図3は、青色光照明装置21の側面図である。
青色光照明装置21のうち、第1の青色光用光源ユニット51aは、固体光源或いは半導体光源と呼ばれる発光素子である複数のLED22fを回路基板22g上に適当な2次元的配列(例えばマトリックス状配列)で取り付けたものからなり、各LED22fの正面にビーム整形用のレンズエレメントを個別に配置した集光レンズアレイ22bを有している。各LED22fは、3原色のうち青(B)の範疇に含まれる青色光をそれぞれ発生する。LED22fから取り出された青色光、つまり第1光源光LBは、集光レンズアレイ22bを経た後、第1の偏光変換装置61aの入射端すなわち入射ポートIPaに入射する。この際、各LED22fからの青色光は、集光レンズアレイ22bを構成する各レンズエレメントによってそれぞれ適宜発散するとともに所定位置に集まる楕円或いは矩形断面のビームにされる。つまり、各LED22fからの青色光は、第1の偏光変換装置61aに設けた矩形の入射ポートIPaに全体として集められ、この入射ポートIPaに重畳した状態でそれぞれ漏れなく入射する。
第2の青色光用光源ユニット51bは、第1の青色光用光源ユニット51aと配置が異なるだけで、同一の構造を有している。詳細な説明は省略するが、第2の青色光用光源ユニット51bにおいて、回路基板22g上の各LED22fからの青色光は、集光レンズアレイ22bによってそれぞれ集光され、第2の偏光変換装置61bに設けた矩形の入射ポートIPbに、重畳した状態でそれぞれ漏れなく入射する。
第1の偏光変換装置61aは、第1の青色光用光源ユニット51aの射出側にこれに対向して配置されており、入射ポートIPaから入射した第1光源光LBの偏光方向を揃える。この第1の偏光変換装置61aは、直角三角形プリズムと平行四辺形プリズムとを貼り合わせることにより形成されており、両プリズムに挟まれた偏光分離膜62aと、平行四辺形プリズムを挟んで偏光分離膜62aの反対側に形成された反射膜62bと、この平行四辺形プリズムの導光部71a側に配置された波長板62dとを備える。
偏光分離膜62aと反射膜62bとは、各プリズムの斜面上に蒸着によって形成された誘電体多層膜からなる偏光分離部材であり、システム光軸SAに対して45°傾斜した状態で配置されている。前者の偏光分離膜62aは、第1の青色光用光源ユニット51aからのランダム偏光である青色光のうち特定方向の直線偏光成分(例えばP偏光)を透過させるとともにこれに直交する方向の直線偏光成分(例えばS偏光)を反射させ、結果的に直交する2つの直線偏光成分を効率よく分離する。また、後者の反射膜62bは、偏光分離膜62aで反射された一方の直線偏光成分(上記の場合S偏光)を反射して光路を折り曲げる。この反射膜62bは、金属膜の蒸着ミラーに置き換えることもできる。以上により、偏光分離膜62aを通過した第1の直線偏光成分(上記の場合P偏光)が直角三角形プリズム側に設けた射出ポートOP1から射出され、偏光分離膜62a及び反射膜62bで反射された第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)が平行四辺形プリズム側に設けた射出ポートOP2から射出される。射出ポートOP2に対向して配置される波長板62dは、1/2波長板で形成された位相素子であり、上記反射膜62bで反射され平行四辺形プリズムからシステム光軸SA方向に射出された第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)をこれに直交する第1の直線偏光成分(つまりP偏光)に変換する。結果的に、第1の偏光変換装置61aは、入射ポートIPaに入射した第1光源光LBを第1の直線偏光(この場合、P偏光)のみに効率良く変換して両射出ポートOP1,OP2’から射出させることができる。
第2の偏光変換装置61bは、第1の偏光変換装置61aと配置が異なるだけで、同一の構造を有しているので、詳細な説明は省略する。第2の偏光変換装置61bは、入射ポートIPbに入射した第2光源光LBを第1の直線偏光(この場合、P偏光)のみに効率良く変換して第2の導光部71b側に射出させることができる。
第1の導光部71aは、第1ロッド部72aと、第2ロッド部72bと、偏光分離膜72dと、1/4波長板72eと、反射ミラー72fとを備える導光手段である。第1ロッド部72aは、ガラス材、プラスチック材等で形成された角柱状のロッドインテグレータである。この第1ロッド部72aは、第1の偏光変換装置61aの射出ポートOP1,OP2’に対向する入射ポートIP2を有し、その射出側の端面EF1は、システム光軸SAに対して45°傾斜した状態となっている。第2ロッド部72bも、ガラス材、プラスチック材等で形成された角柱状のロッドインテグレータである。この第2ロッド部72bは、第1ロッド部72aの射出側の端面EF1に対向する第1の端面EF2を有しており、この端面EF2は、システム光軸SAに対して45°傾斜した状態となっている。この第2ロッド部72bは、第1の端面EF2の反対側に第2の端面EF3を有しており、この端面EF3は、システム光軸SAに対して直交した状態となっている。
第1ロッド部72aの端面EF1と、第2ロッド部72bの端面EF2との間には、偏光分離膜72dが挿入されている。偏光分離膜72dは、第1の偏光変換装置61aからの第1の直線偏光成分(上記の場合P偏光)を透過させるとともに、これに直交する方向の第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)を反射させ、結果的に直交する2つの直線偏光成分を効率よく分離する。第2ロッド部72bの端面EF3には、偏光切換部材として、1/4波長板72eと反射ミラー72fとが貼り付けられており、偏光分離膜72dを透過し第2ロッド部72b内を伝搬して端面EF3に至った第1の直線偏光を折り返して偏光分離膜72dに戻す。つまり、反射ミラー72fによって、第2ロッド部72b内に往復経路が形成される。この往復経路には、1/4波長板72eが設けられているので、第2ロッド部72bの端面EF2に入射した第1の直線偏光成分(上記の場合P偏光)は、端面EF3で折り返されて再度端面EF3から射出する際に第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)となっている。ここで、第2ロッド部72bの端面EF2には偏光分離膜72dが形成されているので、第2ロッド部72bを経た戻り光すなわち第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)は、偏光分離膜72dで反射されて、合成ロッド部78に入射する。なお、1/4波長板72eは、反射ミラー72fの近傍に限らず第2ロッド部72b内の適所に配置することができる。
第2の導光部71bは、第1の導光部71aと配置が異なるだけで、同一の構造を有しているので、詳細な説明は省略する。第2の導光部71bは、導光手段として、第2の偏光変換装置61bからの第1光源光LBを、第1ロッド部72aを介して第2ロッド部72bで往復させ、偏光分離部材である偏光分離膜72dで反射させて合成ロッド部78に入射させる。
合成ロッド部78は、ガラス材、プラスチック材等で形成された角柱状のロッドインテグレータである。この合成ロッド部78は、第1及び第2の導光部71a,71bに設けた第1の偏光分離膜72dに近接して端面EF4を有しており、この端面EF4を介して第2ロッド部72bに接合されている。合成ロッド部78は、第1及び第2ロッド部72a,72bに直交する方向に延びており、偏光分離膜72dで反射された第2の直線偏光成分(上記の場合S偏光)を第1照明光LB2として射出ポートOP4から射出させることができる。
青色光照明装置21における光の作用について説明すると、第1の青色光用光源ユニット51aで発生した第1光源光LBは、第1の偏光変換装置61aを経ることによって特定方向の直線偏光とされ、第1の導光部71aの内側面で全反射されながら進行する。この際、第1光源光LBは、第1ロッド部72aを片路、第2ロッド部72bを往復、合成ロッド部78を片路と均一化されつつ伝搬し、射出ポートOP4から元に対して直交する方向の直線偏光として射出される。一方、第2の青色光用光源ユニット51bで発生した第1光源光LBは、第2の偏光変換装置61bを経ることによって特定方向の直線偏光とされ、第2の導光部71bの内側面で全反射されながら進行する。この際、第1光源光LBは、第1ロッド部72aを片路、第2ロッド部72bを往復、合成ロッド部78を片路と均一化されつつ伝搬し、射出ポートOP4から元に対して直交する方向の直線偏光として射出される。つまり、第1及び第2の青色光用光源ユニット51a,51bで発生した第1光源光LBは、ともに直線偏光に変換されつつ均一化され、射出ポートOP4から極めて均一な偏光の第1照明光LB2として射出される。
図1に戻って、緑色光照明装置23は、一対の緑色光用光源ユニット53a,53bと、一対の偏光変換装置63a,63bと、一対の導光部73a,73bと、合成ロッド部78とを備える。このうち、緑色光用光源ユニット53a,53bは、青色光用光源ユニット51a,51bと同様の構造を有するが、内蔵するLEDが3原色のうち緑(G)の範疇に含まれる緑色光をそれぞれ発生し、この緑色光からなる第2光源光LGは、図示を省略する集光レンズアレイを経て偏光変換装置63a,63bの入射ポートIPa,IPbに漏れなく重畳して入射する。各偏光変換装置63a,63bは、図2の偏光変換装置61aと同様の構造を有しており、この偏光変換装置63a,63bを経た第2光源光LGは、偏光変換装置61a,61bの場合と同様、偏光分離、光路折り曲げ、及び偏光切換によって効率良く単一成分の直線偏光に変換されており、導光部73a,73bに導入されさらに合成ロッド部78に結合される。導光部73a,73b及び合成ロッド部78を経た第2照明光LG2は、ロッド内面での反射を利用した波面分割及び重畳によってロス無く均一化されており、合成ロッド部78の射出ポートOP4に対向配置された第1偏光フィルタ26bを介して光変調部30のうち緑色光用の液晶表示パネル33に入射する。これにより、液晶表示パネル33上の被照射領域が緑色の偏光によって均一に照明される。
赤色光照明装置25は、一対の赤色光用光源ユニット55a,55bと、一対の偏光変換装置65a,65bと、一対の導光部75a,75bと、合成ロッド部78とを備える。このうち、赤色光用光源ユニット55a,55bは、青色光用光源ユニット51a,51bと同様の構造を有するが、内蔵するLEDが3原色のうち赤(R)の範疇に含まれる赤色光をそれぞれ発生し、この赤色光からなる第2光源光LRは、図示を省略する集光レンズアレイを経て偏光変換装置65a,65bの入射ポートIPa,IPbに漏れなく重畳して入射する。各偏光変換装置65a,65bは、図2の偏光変換装置61aと同様の構造を有しており、この偏光変換装置65a,65bを経た第3光源光LRは、偏光変換装置61a,61bの場合と同様、偏光分離、光路折り曲げ、及び偏光切換によって効率良く単一成分の直線偏光に変換されており、導光部75a,75bに導入されさらに合成ロッド部78に結合される。導光部75a,75b及び合成ロッド部78を経た第3照明光LR2は、ロッド内面での反射を利用した波面分割及び重畳によってロス無く均一化されており、合成ロッド部78の射出ポートOP4に対向配置された第1偏光フィルタ26cを介して光変調部30のうち赤色光用の液晶表示パネル35に入射する。これにより、液晶表示パネル35上の被照射領域が赤色の偏光によって均一に照明される。
各液晶表示パネル31,33,35は、光透過型の光変調装置であり、外部から入力された画像信号に応じて照明光の偏光方向を画素単位で切替えることにより、各液晶表示パネル31,33,35に入射した各色光照明装置21,23,25からの照明光をそれぞれ2次元的に変調する。各液晶表示パネル31,33,35の入射側には、その入射面に対向して第1偏光フィルタ26a,26b,26cが配置されており、各液晶表示パネル31,33,35を偏光度を高めた偏光成分によって照明することができる。また、各液晶表示パネル31,33,35の射出側には、その射出面に対向して第2偏光フィルタ36a,36b,36cが配置されており、各液晶表示パネル31,33,35を通過した特定方向に直交する方向の偏光成分のみを読み出すことができる。ここで、第1偏光フィルタ26a、液晶表示パネル31、及び第2偏光フィルタ36aは、青色用の液晶ライトバルブを構成し、第1偏光フィルタ26b、液晶表示パネル33、及び第2偏光フィルタ36bは、緑色用の液晶ライトバルブを構成し、第1偏光フィルタ26c、液晶表示パネル35、及び第2偏光フィルタ36cは、赤色用の液晶ライトバルブを構成する。つまり、各液晶表示パネル31,33,35にそれぞれ入射した各色光照明装置21,23,25からの照明光LB2,LG2,LR2は、これら液晶表示パネル31,33,35によってそれぞれ2次元的に強度変調される。各液晶表示パネル31,33,35を通過した各色の像光は、光合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム37で合成されて、その一側面から射出する。クロスダイクロイックプリズム37から射出した合成光の像は、投射光学系である投射レンズ40に入射してスクリーン(不図示)に適当な拡大率で投影される。つまり、プロジェクタ10によって、各液晶表示パネル31,33,35に形成された各色(青色、緑色、及び赤色)の画像を合成した画像が、動画又は静止画としてスクリーン上に投射される。
〔第2実施形態〕
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のプロジェクタの基本構成は、第1実施形態と同様であるが、第1実施形態とは、照明装置の構成が異なっている。
図示の青色光照明装置21は、青色光用光源ユニット51aと、偏光変換装置61aと、導光部171aと、合成ロッド部78とを備える。このうち、導光部171aは、第1ロッド部172aと、第2ロッド部172bと、一対のプリズム部172cと、偏光分離膜72dと、1/4波長板72eと、反射ミラー72fとを備える。第1ロッド部172aの射出端側に設けられている一対のプリズム部172cの間には、システム光軸SAに対して45°傾斜した状態の偏光分離膜72dが偏光分離部材として挿入されている。第2ロッド部172bは、偏光分離膜72d側から第1ロッド部172aに直交する方向に延びている。第2ロッド部172bの端面には、1/4波長板72eと反射ミラー72fとが貼り付けられており、偏光分離膜72dで反射され第2ロッド部172b内を伝搬する直線偏光を折り返すとともに直交する直線偏光に変換して偏光分離膜72dに戻す。つまり、導光部171aは、偏光変換装置61aからの第1光源光LBを、第1ロッド部172aを介して第2ロッド部172bで往復させ、偏光分離膜72dを透過させて合成ロッド部78に入射させる。
なお、上述した青色光用光源ユニット51aと偏光変換装置61aと導光部171aとからなる均一化光学系については、これと同等の機能を有するもう一つの均一化光学系をさらに設け、図2の場合と同様に、これら均一化光学系51a,61a,171aからの光束を合成ロッド部78で結合することもできる。
以上は、青色光照明装置21の説明であったが、図1の緑色光照明装置23や赤色光照明装置25も、図4の青色光照明装置21と同様の構造を有する。
〔第3実施形態〕
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態のプロジェクタの基本構成は、第1実施形態と同様であるが、第1実施形態とは、照明装置の構成が異なっている。
図示の青色光照明装置21は、青色光用光源ユニット51aと、偏光変換装置61aと、導光部271aと、合成ロッド部78とを備える。このうち、導光部271aは、第1ロッド部272aと、第2ロッド部272bと、第3ロッド部272cと、偏光分離膜72dと、1/4波長板72e,272eと、反射ミラー72f,272fとを備える。第1ロッド部272aと第2ロッド部227bとの間には、システム光軸SAに対して45°傾斜した状態の偏光分離膜72dが偏光分離部材として挿入されている。第3ロッド部272cは、偏光分離膜72d側から第1ロッド部272aや第2ロッド部272bに対して直交する方向に延びている。第2ロッド部72bの端面には、1/4波長板72eと反射ミラー72fとが貼り付けられており、偏光分離膜72dを透過し第2ロッド部72b内を伝搬する直線偏光を折り返しつつ直交する直線偏光に変換して偏光分離膜72dに戻す。また、第3ロッド部272cの端面には、1/4波長板272eと反射ミラー272fとが貼り付けられており、第2ロッド部272bを経て偏光分離膜72dで反射され第3ロッド部272c内を伝搬する直線偏光を折り返しつつ直交する直線偏光に変換して偏光分離膜72dに戻す。このように偏光分離膜72dに戻された直線偏光は、偏光分離膜72dを透過して合成ロッド部78に導かれる。
なお、上述した青色光用光源ユニット51aと偏光変換装置61aと導光部271aとからなる均一化光学系均一化光学系については、これと同等の機能を有するもう一つの均一化光学系をさらに設け、図2の場合と同様に、これら均一化光学系51a,61a,271aからの光束を合成ロッド部78で結合することもできる。
以上は、青色光照明装置21の説明であったが、図1の緑色光照明装置23や赤色光照明装置25も、図5の青色光照明装置21と同様の構造を有する。
〔第4実施形態〕
次に、図6を参照して第4実施形態について説明する。本実施形態のプロジェクタは、図1に示すプロジェクタ10において、第1実施形態の照明部20と、光変調部30等を適宜変更したものであり、所謂単板式のプロジェクタとなっている。
このプロジェクタ310は、照明部320と、光変調部330と、投射レンズ40とを備える。ここで、照明部320は、略白色の光源光を発生する照明装置321と、光源駆動装置27とを有する。また、光変調部330は、光変調装置である液晶表示パネル331と、液晶表示パネル331に駆動信号を出力する素子駆動装置38とを有する。
照明装置321は、一対の白色光用光源ユニット351a,351bと、一対の偏光変換装置61a,61bと、一対の導光部71a,71bと、合成ロッド部78とを備える。ここで、白色光用光源ユニット351a,351bは、白色の光源光LWを射出する光源であり、各偏光変換装置61a,61bは、光源光LWを特定偏光成分に変換するための偏光変換装置であり、導光部71a,71b及び合成ロッド部78は、光源光LWを均一化するための均一化光学系である。
白色光用光源ユニット351a,351bは、波長に関する仕様を除き図2の青色光用光源ユニット51aと同様の構造を有している。詳細な説明は省略するが、各白色光用光源ユニット351a,351bにおいて、LEDからの白色光は、集光レンズアレイによってそれぞれ集光され、各偏光変換装置61a,61bに設けた入射ポートIPa,IPbに、重畳した状態でそれぞれ漏れなく入射する。偏光変換装置61a,61bや導光部71a,71bについては、図1、2等に示すものと同様であるので説明を省略する。
図示の照明装置321により、白色光用光源ユニット351a,351bで発生した光源光LWは、ともに直線偏光に変換されつつ均一化され、極めて均一な偏光として射出され、液晶表示パネル331の被照射領域を照明する。液晶表示パネル331を通過した像光は、投射光学系である投射レンズ40に入射してスクリーン(不図示)に適当な拡大率で投影される。つまり、本プロジェクタ310によって、液晶表示パネル331に形成された画像が、動画又は静止画としてスクリーン上に投射される。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、液晶表示パネル31,33,35を用いて光変調を行っているが、液晶表示パネル31,33,35に代えてマイクロミラーデバイスを用いて光変調を行うこともできる。
また、偏光変換装置61a,61b,63a,63b,65a,65bも例示のものに限らず、ランダム偏光等から直線偏光を得ることができる限り、様々な構造の偏光変換手段を用いることができる。
また、導光部71a,71b等に組み込まれる偏光分離膜72dについては、誘電体多層膜に限らず、有機偏光膜やワイヤグリッド偏光子等を用いることもできる。
また、第1実施形態において、照明部20は、青色光照明装置21、緑色光照明装置23、及び赤色光照明装置25に限らず、他の波長を用いた2色以上の色光照明装置とすることができ、各色光照明装置において、上述の各色光用光源ユニット51a,51b,53a,53b,55a,55b等に対応するものとして、使用波長に適合させたものを用いることにより、所望の照明光を得ることができる。
第1実施形態のプロジェクタを概念的に説明するブロック図である。 図1に示す青色光照明装置の平面図である。 図1に示す青色光照明装置の側面図である。 第2実施形態のプロジェクタの照明装置部分を説明する図である。 第3実施形態のプロジェクタの照明装置部分を説明する図である。 第4実施形態のプロジェクタを説明する図である。
符号の説明
10…プロジェクタ、 20…照明部、 21,23,25…各色光照明装置、 26a,26b,26c…第1偏光フィルタ、 27…光源駆動装置、 30…光変調部、 31,33,35…液晶表示パネル、 36a,36b,36c…第2偏光フィルタ、 37…クロスダイクロイックプリズム、 38…素子駆動装置、 40…投射レンズ、 51a,51b…青色光用光源ユニット、 53a,53b…緑色光用光源ユニット、 55a,55b…赤色光用光源ユニット、 61a,61b,63a,63b,65a,65b…偏光変換装置、 71a,71b,73a,73b,75a,75b…導光部、 72a…第1ロッド部、 72b…第2ロッド部、 72d…偏光分離膜、 72e…波長板、 72f…反射ミラー、 78…合成ロッド部、 80…制御装置、 SA…システム光軸

Claims (8)

  1. 光源光を第1偏光に変換する偏光変換装置と、
    前記偏光変換装置からの前記第1偏光と、前記第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する偏光分離部材と、
    前記偏光分離部材を経た前記第1偏光を反射するとともに前記第2偏光に偏光する偏光切換部材と、
    前記偏光変換装置及び前記偏光分離部材間に配置される第1のロッド部と、前記偏光分離部材及び偏光切換部材間に配置される第2のロッド部と、前記偏光分離部材によって分離される前記第2偏光の光路上に配置される第3のロッド部とを有する導光手段と
    を備える照明装置。
  2. 前記偏光変換装置と前記偏光切換部材とは、前記偏光分離部材を挟んで直線上に配置され、前記第3のロッド部は、前記偏光分離部材側から、直線上に配置される前記第1及び第2のロッド部に直交する方向に延びることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記偏光変換装置と前記偏光切換部材とは、前記偏光分離部材を挟んで直交する方向に配置され、前記第3のロッド部は、前記偏光分離部材側から、前記第2のロッド部の延長方向に延びることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  4. 前記偏光分離部材は、前記第1のロッド部の延在方向に対して傾斜して配置される偏光分離膜であり、前記偏光切換部材は、前記偏光分離膜を経た前記第1偏光に相当する光束を前記第2のロッド内で往復させるミラーと、前記第2のロッド内で往復する光束を前記第1偏光から前記第2偏光に偏光する位相素子とを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載の照明装置。
  5. 前記偏光変換装置は、ランダム偏光である光源光を前記第1偏光と前記第2偏光とにそれぞれ分離する偏光分離膜と、前記第2偏光の偏光方向を前記第1偏光に揃える位相素子とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載の照明装置。
  6. 第1光源光を第1偏光に変換する第1偏光変換装置と、
    前記第1偏光変換装置からの前記第1偏光と、前記第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する第1偏光分離部材と、
    前記第1偏光分離部材を経た前記第1偏光を反射するとともに前記第2偏光に偏光する第1偏光切換部材と、
    前記第1偏光変換装置及び前記第1偏光分離部材間に配置される第1のロッド部と、前記第1偏光分離部材及び前記第1偏光切換部材間に配置される第2のロッド部とを有する第1導光部と、
    第2光源光を第1偏光に変換する第2偏光変換装置と、
    前記第1偏光切換部材に近接して配置されるとともに、前記第2偏光変換装置からの前記第1偏光と、前記第1偏光と異なる第2偏光とを反射及び透過によって分離する第2偏光分離部材と、
    前記第2偏光分離部材を経た前記第1偏光を反射するとともに前記第2偏光に偏光する第2偏光切換部材と、
    前記第2偏光変換装置及び前記第2偏光分離部材間に配置される第3のロッド部と、前記第2偏光分離部材及び前記第2偏光切換部材間に配置される第4のロッド部とを有する第2導光部と、
    前記第1及び第2偏光分離部材によって分離される前記第2偏光の光路上に配置される第5のロッド部と
    を備える照明装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項記載の照明装置と、
    前記照明装置からの照明光を、画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置光で形成された像光を投射する投射光学系と
    を備えるプロジェクタ。
  8. 各色光を照明光としてそれぞれ発生する請求項1から請求項6のいずれか一項記載の各色用の照明装置と、
    前記各色用の照明装置からの各色光を、画像情報に応じてそれぞれ変調する各色用の光変調装置と、
    前記各色用の光変調装置でそれぞれ変調された各色の像光を合成して射出する光合成光学系と、
    前記光合成光学系を経て合成された像光を投射する投射光学系と
    を備えるプロジェクタ。

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