JP2007010536A - 汚染コンクリート構造体の除染施工方法及びその施工装置 - Google Patents

汚染コンクリート構造体の除染施工方法及びその施工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
放射能により汚染されたコンクリート構造体に対し、2次汚染がなく、効率の向上を図りうるコンクリート構造体の表面からの除染をなす。
【解決手段】
汚染部位よりも深い位置まで円板円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、円板ブレードにより、汚染部位の深さよりも深い位置で、かつ該汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、当該剥離領域を上面より撤去する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、放射能等により汚染されたコンクリート構造体の汚染部位を処理するいわゆる除染方法に関し、更に詳しくは、当該コンクリート構造体の表面から切削をもって汚染部分を除去する施工方法及びその施工装置に関する。
なお、本発明において汚染対象は放射能に限定されず、除去対象となる対象物の全てを含む。また、当該汚染対象はコンクリート表面の浅い位置に属するものである。
原子力施設においてはその老朽化に伴い、当該コンクリート構造体の解体並びに撤去が実施されるが、その解体並びに撤去に先立って放射能汚染部の除去がなされる。
当該汚染部は、コンクリート躯体の一定範囲に、かつ表面より一定深さにまで至るものであり、従来においてはこの汚染部を1)ブラスト法、2)スキャブラー法をもって除却して除染する方法が採られている。すなわち、1)は砂、鋼等の研磨粒をコンクリート体の表面に吹き付けて当該汚染部を剥離除去する方法である。2)は刃物やビット等によってコンクリート体の表面を打撃して当該汚染部を削り取る方法である。
しかしながら、これらの従来の除染施工方法は、コンクリート構造体の表面より直接的に粉砕・除去がなされるものであり、粉塵の発生、粉砕物に放射能汚染が含まれ2次汚染を発生すること、更にはこの2次汚染を処理する更なる汚染処理の手間が残る、等の問題がある。
特開平7−35900号公報 特開2002−323597号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、表面部より一定深さにわたり汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、2次汚染がなく、効率の向上を図りうる新規な汚染コンクリート構造体の除染施工方法、特にはコンクリート構造体の表面からの除染施工方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、当該方法を実施する汚染コンクリート構造体の除却施工装置を提供することも他の目的とする。
本発明の第1は汚染コンクリート構造体の除染施工方法であって、請求項1のとおり、
表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、
前記汚染部位の範囲外で、該汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、
前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で、かつ該汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、当該剥離領域を切削平面と直交方向より切断して撤去する、
ことを特徴とする。
上記構成において、「円板ブレード」は円板状をなすとともに平面を保持する剛性を有する切削具であって、具体的には以下の実施形態で示されるが、これに限定されるものではない。
本発明は主要思想をなす。
本発明は具体的には、以下の第1実施形態で示される。
上記構成において、
1)円板ブレードの平面移動は手動操作によること、
2)円板ブレードの平面移動は機械操作によること、
は適宜選択される事項である。
(作用)
本第1発明は汚染部位が狭範囲であるときに実施される。そして、汚染部位の幅は円板ブレードの有効半径を超えることはない。
円板ブレードは凹部区域より出発し平面状を保って移動される。
円板ブレードは汚染部位に一切触れることはなく、剥離領域は一つのコンクリート塊として除去される。
円板ブレードの切削速度は速く、施工が迅速になされる。
円板ブレードにより同一水準平面を保って正確になされる。
本発明の第2は同じく汚染コンクリート構造体の除染施工方法であって、請求項2のとおり、
表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、
前記汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、
前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で該汚染部位
を平面切削し、当該平面切削領域を切削平面と直交方向より切断して撤去する、
ことを特徴とする。
本第2発明は更に次の施工形態に特定されることを特徴とする。
1)凹部区域より出発して円板ブレードにより少なくとも平面の一軸方向に切削をなし、しかる後該一軸方向に直行する方向に該円板ブレードを押し込んで切削し、次いで該一軸方向に沿って進行切削をなす。
2)凹部区域を出発して円板ブレードにより平面の二軸方向に切削をなし、しかる後該二軸方向のいずれかの一軸方向に直行する方向に該円板ブレードを押し込んで切削し、次いで該一軸方向に沿って切削をなす。
上記構成において、「円板ブレード」は円板状をなすとともに平面を保持する剛性を有する切削具であって、具体的には以下の実施形態で示されるが、これに限定されるものではない。
本発明は具体的には、以下の第2実施形態で示される。
上記構成において、
1)円板ブレードの平面移動は手動操作によること、
2)円板ブレードの平面移動は機械操作によること、
は適宜選択される事項である。
(作用)
本第2発明は汚染部位が広範囲であるときに実施される。また、凹部区域の位置は汚染部位の範囲外あるいは範囲内を問わない。凹部区域の占める割合は小さく、円板ブレードはこの凹部区域より出発し平面状を保って移動される。
円板ブレードの切削速度は速く、施工が迅速になされる。
円板ブレードにより同一水準平面を保って正確になされる。
本発明の第3は第1発明の施工方法を実施する装置であって、請求項3のとおり、
表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、前記汚染部位の範囲外で、該汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で、かつ該汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、当該剥離領域を切削平面と直交方向より撤去する、汚染コンクリート構造体の除染施工方法に使用される装置であって、
前記円板ブレードを所定の駆動力をもって水平状態を保持したまま回転させ、かつ、該円板ブレードを水平状態を保持したまま少なくとも水平一軸方向へ移動する、
ことを特徴とする。
本発明の第4は第2発明の施工方法を実施する装置であって、請求項4のとおり、
表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、前記汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で該汚染部位を平面切削し、当該平面切削領域を切削平面と直交方向より撤去する、汚染コンクリート構造体の除染施工方法に使用される装置であって、
前記円板ブレードを所定の駆動力をもって水平状態を保持したまま回転させ、かつ、該円板ブレードを水平状態を保持したまま少なくとも水平一軸方向へ移動する、
ことを特徴とする。
本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工方法によれば、汚染部位に触れることが皆無か、あるいは僅少であり、2次汚染を引き起こすことがないので、非汚染型処理が実現できる。
また、切削速度の速い円板ブレードを使用するので、施工の迅速性を図ることができる。
本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工装置によれば、格別の特殊な機構を要せず、簡単な機構で本方法発明の目的を達成でき、かつ、既製のコアボーリング機などの装置の改変により比較的容易に得ることができる。
本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6に基づいて本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工方法の一実施形態としての表面からの除染施工方法の要領を示す。図1はその平面状態を示し、図2はその鉛直断面状態を示す。図3〜図6は更にその詳細構成を示す。
これらの図において、Kはコンクリート構造体、Kaは該コンクリート構造体Kの表面、Rは該コンクリート構造体K中の放射能汚染部位を示す。なお、図中、X, Yはコンクリート構造物Kの平面方向座標、Zはコンクリート構造物Kの深さ方向座標である。
しかして、放射能汚染部位Rは、一定の幅及び長さを有する広がりと、コンクリート構造体Kの表面Kaより一定深さ(汚染深さ)z1とにわたって汚染されている。
以下、施工手順に順じて説明する。
(1) 図1・図2に示すように、このコンクリート構造体Kにおいて、放射能汚染部位Rを囲む一定領域を剥離領域Hとし、この剥離領域Hの近傍に所定広さの凹部区域1をはつりをもって凹設する。凹部区域1は出発凹部区域2と延長凹部区域3よりなる。
剥離領域Hは放射能汚染部位Rに接触することなく、余裕域を存する広さに設定される。a,bは当該剥離領域Hの幅及び長さを示す。また、該剥離領域Hの深さz2は放射能汚染部位Rの深さz1よりも大きく設定される。
凹部区域1につき、出発凹部区域2は剥離領域Hに接して後記する切断施工装置Sの円板ブレードが配されるに十分な広さをもって形成される。延長凹部区域3は出発凹部区域2に連接して剥離領域Hに接して形成される。該延長凹部区域3は図示されるように、出発凹部区域2よりも幅狭とされてよい。なお、凹部区域1の深さz3は前記の剥離領域Hの深さz2よりも大きくされるが、条件が許せばz2と同一深さを採りうる。すなわち、z3はz2より小さくない。cは出発凹部区域2の幅、dは延長凹部区域3の幅を示す。
図3は凹部区域1、特には出発凹部区域2の形成要領の一例を示す。
当該凹部区域1の設定区域に、円板ブレードその他の切削手段により複数の切込み溝100を1方向(例えばX方向)又は2方向に入れ、次いで各切込み溝100間の島部110をくさび(図示せず)の折込みによりその底部100aより折り切るものである。切込み溝100の深さをz3とし、島部110の除却により深さz3の凹部区域1を得る。
(2) 次いで、案内軌条5をコンクリート構造体Kの表面に固定設置する。
該案内軌条5は凹部区域1の外方に設置され、剥離領域Hの縁部に平行して配される。該案内軌条5は鋼材等の剛性素材をもって形成され、コンクリート構造体Kに強固に固定設置され、大きな横力、曲げモーメントに耐える。
(3) この案内軌条5に切断施工装置Sを設置する。
本切断施工装置Sは、該切断施工装置Sに装着される円板ブレード7を駆動するものである。該円板ブレード7はコンクリート切断用のものが使用される。
本切断施工装置Sは、案内軌条5に設置され該案内軌条5を走行する台座10、該台座10に立設される鉛直杆11、該鉛直杆11に固定部材12を介して水平に横架される水平杆13、該水平杆13の適宜位置に移動自在に装着される駆動部14、該駆動部14より垂設され、その下端に前記円板ブレード7を装着する回転ロッド15、からなる。
以下、円板ブレード7及び切断施工装置Sについて詳述する。
(円板ブレード7)(図5参照)
円板ブレード7は、薄板の円板体7aの外周に切削刃7bが装着され、中心部に装着用の孔7cが形成されてなる。該円板ブレード7は、その回転をもって平面性を保持、平面切削をなす。また、該円板本体が柔軟であるとき、高速回転により剛性を保持することもできる。本実施形態において該円板ブレード7は可及的薄板状のものが好適であるが、これに限定されない。
該円板ブレード7はコンクリート切断用の公知のものが使用される。そのようなものとして、鋼製の円板体7aの周面に切削刃7bとしてダイヤモドチップが装着されてなる。
円板ブレード7の諸元の一例を示す。呼び径サイズ12インチのダイヤモンド形式において、径φ306mm、厚さt3.2mm、チップ高さx7.5mmを採る。
当該円板ブレード7はその半径、正確に言えば円周面から装着孔7c に装着される後記する装着具18までの距離(r0)が有効な切削長さとなり、この距離r0を実効半径と称する。そして、該実効半径r0は剥離領域Hの幅aを十分に覆うものか、あるいは同長とされる。
留意すべきは、円板ブレード7の下面は切削刃7bにより決定され、この下面より異物の突出はない。
(切断施工装置S)(図2、図4参照)
切断施工装置Sは台座10、鉛直杆11、固定部材12、水平杆13、駆動部14、回転ロッド15よりなる。
詳述すれば、台座10は案内軌条5にすべり自在に係合し、かつ所定の動力源により駆動されるローラ17を介して走行される。台座10に横倒し力としての転倒モーメントが作用しても案内軌条5との噛合い力により抵抗し、本装置Sの転倒はない。
鉛直杆11は剛性を有する棒状体をなし、台座10上に剛結をもって立設される。
固定部材12は鉛直杆11に上下動可能に取り着けられる。
水平杆13は剛性を有する棒状体をなし、水平を保って固定部材12に摺動可能に固定される。
駆動部14は、回転駆動モータ(図示せず)を主体とし、水平杆13に固定される。該駆動部14は水平杆13に摺動自在とされる。また、自在に取り外される。
回転ロッド15は駆動部14の駆動モータに連動し、その下端の装着具18を介して円板ブレード7を装着する。
この切断施工装置Sによれば、円板ブレード7を所定の駆動力をもって水平状態を保持したまま回転させ、かつ、円板ブレード7を水平状態を保持したままX、Y、Z方向への位置調整をなす機能を発揮する。
従って、上記機能を有するものであれば、図例の構成に限定されず、切断施工装置Sの構成は自由である。
また、水平杆13が省略され、駆動部14が鉛直動のみ許容する固定部材12を介して鉛直杆11に取り付けられる態様のものは後記する切断施工装置S1を構成する。
(4) 円板ブレード7を取り付けた切断施工装置Sの位置調整をもって、円板ブレード7を出発凹部区域2内に水平状を保持し、また、その鉛直位置は剥離深さz2に一致させる。
(5) 切断施工装置Sの駆動部14を駆動し、回転ロッド15を介して円板ブレード7を回転させるとともに、切断施工装置Sの位置操作をもって円板ブレード7をY方向へ、すなわち押込み状に変位させる(これを「押込み切削」という)。円板ブレード7は、その外周端より回転ロッド15までの範囲(これを実効半径r0とする。)が切削される。この押込み切削により、コンクリート構造体K中に水平切込み溝130が形成されてゆく。
なお、この切削操作において、円板ブレード7には噴射水が吹き付けられ、該円板ブレード7の冷却と切削屑の排出がなされるが、これは非本質的事項である。
(6) 円板ブレード7による水平切込み溝130が剥離領域Hに達した状態で、切断施工装置Sを案内軌条5に沿ってX方向へ進行移動させ、これに伴い円板ブレード7をX方向へ変位させる(これを「進行切削」という)。
この操作において、噴射水が続行される。
(7) 円板ブレード7が剥離領域Hの終端に達すれば、円板ブレード7による切断を終了する。
そして、円板ブレード7を元の経路をたどって元位置に復帰させる。
要すれば、円板ブレード7を出発凹部区域2に戻し、該円板ブレード7を撤去する。
(8) 次いで、コンクリート構造体Kの表面Kaより剥離領域Hの外周をはつる。
すなわち、剥離領域Hの外周内側に円板ブレードその他の切削手段により鉛直切込み溝140を入れ、コンクリート構造体K中に切削した水平切込み溝130に連通させる。すべての領域で切込み溝130と溝140を連通させ、コンクリート塊150が形成される。
(9) コンクリート塊150を撤去する。
なお、本施工態様において、延長凹部区域3を省略してもよい。
(本実施形態の効果)
本実施形態の汚染コンクリート構造体の除染施工方法は叙上の操作をもって施工されるので、汚染部位Rに対して非接触状態を保持したまま切断・取出し・撤去施工をなすことができ、非汚染型処理が実現される。また、汚染部位の深さz1に対応して自在に切断深さz2を設定でき、施工の自由度が大きい。
更には本施工において、円板ブレード7を使用し、迅速になされる円板ブレード7の切断作業が主体を占めるので、大幅な施工の迅速化が達成される。また、円板ブレード7の平面特性を利用するので、正確な切削平面が得られる。
本施工において、その主たる切断は一平面においてのみなされるので、施工速度が速い。縦切断は従たる切断となり、施工手間も時間も取らない。
本態様において、非汚染部分を切断するため、消耗品・部品等の汚染による2次廃棄物が出ない。
本実施形態における切断施工装置Sによれば、3次元の位置調節が確実かつ容易になされ、施工の迅速化、確実化に寄与する。また、本装置Sは既製のボーリングマシーンの改良型によってなされうる。
(他の態様)
叙上の実施形態においては、凹部区域1の出発凹部区域2を剥離領域Hの長手方向に沿って並べる配置を採ったが、該出発凹部区域2を剥離領域Hの長手方向の延長位置に配する態様を採ってもよい。
図8はこの態様を示すものである。図において、叙上の実施形態と同一の部材については同一の符号が附されている。
この態様では、凹部区域1の出発凹部区域2は剥離領域Hの長手方向の延長位置に形成する。そして、出発凹部区域2に連設して延長凹部区域3を剥離領域Hの長手方向に沿って形成する。
また、案内軌条5を凹部区域1の外方に、剥離領域Hの縁部に平行して設置し、該案内軌条5に切断施工装置S1を設置する。なお、該案内軌条5は剥離領域Hを対称軸として反対位置(2点鎖線表示)に配してもよい。
この切断施工装置S1は、基本的構成において先の施工装置Sと変わりがないが、Y方向移動の機構は省略され、案内軌条5に沿ってのX方向移動、すなわち車輪移動のみとする。なお、Z方向の変位機構は備える。
この切断施工装置S1は、例えば既存のコアボーリング機の適用が可能で、該コアボーリング機を案内軌条5に沿っての走行機構を装備することにより全ての機能を備える。
施工において、円板ブレード7の実効半径r0を剥離領域Hの幅に合致させ、該円板ブレード7を所定の深さz2とし、しかる後X方向へ移動させる。
そして、上記の工程(6)(7)(8)(9)を実施する。
この施工態様によっても、非汚染型、かつ高施工速度が達成されることは勿論である。
なお、本施工態様において、施工装置S1を用いたが、先の施工装置Sを用いることは何ら支障はない。
(更に他の態様)
汚染部位Rが平面形態で曲線状あるいは折れ線状をなすとき、剥離範囲Hも折れ線状とし、また、案内軌条5を折れ線状に配して施工する。
(第2実施形態)
図9〜図11は、汚染部位Rの範囲が更に大きな場合における施工態様(第2実施形態)を示す。図において、先の第1実施形態と同等のものには同一の符号が付され、使用される部材、装置も先の実施形態に準ずる。X,Yは平面座標を示す。
図9(a) は汚染部位Rを含み一定の広がりをなす剥離領域Hを示す。当該剥離領域Hは1回又は2回程度の円板ブレード7の切断操作域(実効半径r0)を超えた広さをなす。
以下、工程順に基づいて説明する。
(A) この剥離領域Hに接して凹部区域1を形成する。該凹部区域1は円板ブレード7の出発部となる。該凹部区域1の底部の深さz3は剥離深さz2よりも深くされることは勿論である。
(B) 図9(b) に示すように、剥離区域Hの外縁に沿ってY方向に案内軌条5を設置する。先の実施形態で述べた切断施工装置S又はS1(図示せず)をこの案内軌条5に設置し、円板ブレード7を駆動し、汚染部位Rの深さよりも深く、Y方向に最初のはつり溝30Aを形成する。
図9(b) は施工の途中状態を示し、既に形成したはつり溝30Aの前端に、円板ブレード7を設置し、しかる後、円板ブレード7を駆動してY軸方向(イ方向)に前進させる。円板ブレード7は実効半径(r0)分だけコンクリート構造体を切削して進んだ後、後退させる。次いで、輪郭線31に沿って上面より鉛直方向に適宜のはつり具により細溝をもってはつり、剥離片32を得る。しかる後、剥離片32を除去する。
しかして、最初のはつり溝30Aを剥離区域Hの末端まで施工する。
(C) 次に図10に示すように、X方向に案内軌条5を設置する。
前記に準じて切断装置S又はS1(図示せず)をこの案内軌条5に設置し、円板ブレード7を駆動し、上述の手順に準じてX方向にはつり溝30Bを形成する。
図10も施工の途中状態を示し、既に形成したはつり溝30Bの前端に、円板ブレード7を設置し、しかる後、円板ブレード7を駆動してX軸方向(ロ方向)に前進させる。円板ブレード7は実効半径(r0)分進んだ後、後退させる。次いで、輪郭線33に沿って上面より鉛直方向に適宜のはつり具により細溝をもってはつり、剥離片34を得る。しかる後剥離片34を除去する。
しかして、はつり溝30Bを剥離区域Hの末端まで施工する。
以上の工程(A)(B)(C) は準備工程に属する。
(D) 次いで、図10の態様において、切断施工装置Sを操作し、円板ブレード7をY軸方向に伸長させ(押込み切削)、以下に述べる手順でX軸方向へ移動させ(進行切削)、先に形成したはつり溝30Bを拡幅する。
切断施工装置S1を使用する場合には、最初のはつり溝30Bを施工したのち、案内軌条5を最初のはつり溝30Bの近傍位置まで直ちに移設し、同じく先に形成したはつり溝30Bを進行切削によって拡幅する。
(E) 図11に示すように、はつり溝30を一定幅まで施工した後、更に既に形成したはつり溝30内に案内軌条5を移す。次いで、 切断装置S(図示せず)をこの案内軌条5に設置し、円板ブレード7を駆動し、X軸方向にはつり溝30を更に拡大形成する。
図11も施工の途中状態を示し、既に形成したはつり溝30の前端に、円板ブレード7を当接設置し、該円板ブレード7をY軸方向(ハ方向)にその実効半径ro分だけ押込み切削をもって移動し、しかる後、円板ブレード7をX軸方向(ニ方向)に進行切削をもって前進させる。図において、36はその切断輪郭線、37はその剥離片である。剥離片37は等幅をもってX軸方向に長く生成される。
これにより、はつり溝30を順次広げ、剥離区域Hの全域の施工を終了する。
切断施工装置S1を使用するとき、単位幅r0の切削がなされる毎に案内軌条5が設置される。
以上の工程(D)(E)は主工程に属する。
本施工態様によれば、当初の準備工程(B)(C)においては円板ブレード7がその実効半径r0分の単位切削毎に、輪郭線31, 33に沿ってなされる鉛直方向のはつりで汚染部位Rに触れるが、汚染部位Rに比べて若干量である。しかる後、主工程(D)(E)において、円板ブレード7の実効半径r0の幅をもって直線状に切削施工、すなわち進行切削がなされる。このとき、単位幅のはつりにおいて汚染部位Rに触れるが、剥離領域Hの全域に比べて若干量であり、非汚染型であることに変わりがない。
しかして、主工程において、円板ブレード7により、その切削速度、施工速度は先の実施形態に準じ、大幅な施工の迅速化が達成される。また、円板ブレード7の平面特性を利用するので、正確な切削平面が得られる。
叙上の施工態様では最初のはつり溝30A,30Bの施工を2軸方向になしたが、30A,30Bのいずれかの1軸方向に限定してもよい。今、最初のはつり溝30Aを施工したとし、その後30Aの溝幅を広げ、しかる後案内軌条5を移す。
また、上記では凹部区域1の出発部を剥離領域H外に設けたが、該凹部区域1を剥離領域H内に形成してもよい。
図8(a) の1Aは剥離領域H内の角部に形成された出発凹部区域を示し、該出発凹部区域1Aから円板ブレード7の切削を開始する。
更には、出発凹部区域を剥離領域H内の適宜箇所に設けてもよい。
この態様は、汚染部位Rが閉鎖領域内の全域に存在する場合に実施される。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。
すなわち、以下の実施の態様は本発明の技術的範囲に包含される。
1)叙上の切削施工装置S,S1ではいずれも案内軌条5を走行するものであるが、転倒モーメントに抗し、一軸方向への走行が保障されるものであれば案内軌条5を廃してもよい。
また、これらの図例では1本の案内軌条としたが、2本のレールにより、かつ、重量式の機械本体により容易に転倒しないものであれば、係合構造を廃してもよい。
本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工方法の一実施形態(第1実施形態)の要領を示す平面状態図(図2の1−1方向矢視図)。 図1の2−2線断面図。 凹部区域のはつり作業要領図。 本実施形態における切断操作(押込み切削)図。 円板ブレードの拡大構成図。 円板ブレードの刃先部の詳細図。 本実施形態における切断要領(進行切削)図。 別態様の施工要領図。 本発明の汚染コンクリート構造体の除染施工方法の他の実施形態(第2実施形態)の施工要領図。 その施工途中の施工要領図。 その施工途中の施工要領図。
符号の説明
K…コンクリート構造体、Ka…コンクリート構造体の表面、R…汚染部位、H…剥離領域、S,S1…切断施工装置、1,1A…凹部区域、2…出発凹部区域、3…延長凹部区域、5…案内軌条、7…円板ブレード、30,30A,30B…はつり溝、130…水平切込み溝、140…鉛直切込み溝

Claims (4)

  1. 表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、
    前記汚染部位の範囲外で、該汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、
    前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で、かつ該汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、当該剥離領域を切削平面と直交方向より切断して撤去する、
    ことを特徴とする汚染コンクリート構造体の除染施工方法。
  2. 表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、
    前記汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、
    前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で該汚染部位を平面切削し、当該平面切削領域を切削平面と直交方向より切断して撤去する、
    ことを特徴とする汚染コンクリート構造体の除染施工方法。
  3. 表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、前記汚染部位の範囲外で、該汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で、かつ該汚染部位よりも広い剥離領域を平面切削し、当該剥離領域を切削平面と直交方向より撤去する、汚染コンクリート構造体の除染施工方法に使用される装置であって、
    前記円板ブレードを所定の駆動力をもって水平状態を保持したまま回転させ、かつ、該円板ブレードを水平状態を保持したまま少なくとも水平一軸方向へ移動する、
    ことを特徴とする汚染コンクリート構造体の除染施工装置。
  4. 表面より一定広さと深さにわたって汚染部位を含むコンクリート構造体に対し、前記汚染部位よりも深い位置まで円板ブレードを設置できる凹部区域を形成し、前記円板ブレードにより、前記汚染部位の深さよりも深い位置で該汚染部位を平面切削し、当該平面切削領域を切削平面と直交方向より撤去する、汚染コンクリート構造体の除染施工方法に使用される装置であって、
    前記円板ブレードを所定の駆動力をもって水平状態を保持したまま回転させ、かつ、該円板ブレードを水平状態を保持したまま少なくとも水平一軸方向へ移動する、
    ことを特徴とする汚染コンクリート構造体の除染施工装置。

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