JP2007009513A - 床材 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り扱いが容易で保管や運搬が容易な長尺の床材を提供すること。
【解決手段】木質系樹脂基材の表面に化粧シートを積層してなり、長辺が短辺の2倍以上の長さの矩形の床材において、前記床材の裏面に、折りたたみや展開が可能となるように短辺と平行な溝を設けてなることを特徴とする。床材裏面の短辺と平行にV字溝を設けることで、このV字溝より床材を折り曲げることが可能となる。これにより表面の意匠性を損なうことなく、保管、運搬、施工が容易な長尺の床材を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】木質系樹脂基材の表面に化粧シートを積層してなり、長辺が短辺の2倍以上の長さの矩形の床材において、前記床材の裏面に、折りたたみや展開が可能となるように短辺と平行な溝を設けてなることを特徴とする。床材裏面の短辺と平行にV字溝を設けることで、このV字溝より床材を折り曲げることが可能となる。これにより表面の意匠性を損なうことなく、保管、運搬、施工が容易な長尺の床材を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、住宅、店舗、事務所または災害時に使用する仮設住宅や体育館に仮設する床材や広い部屋や長い廊下のある部屋に施工するのに適した床材に関し、使用する前は折りたたんでおけるため場所を取らない、長尺で連接施工可能な床材に関する。
木質系基材の表面に化粧シートを積層したフローリング用の床材として、複数の矩形の部材を組み合わせるものが知られている。近年、公民館や体育館、または災害時に使用する仮設住宅など、広い部屋や長い廊下のある部屋の床に継ぎ目が少なく意匠性が優れたものとするために、短辺に比べて長辺が大幅に長い矩形の床材を施工することが増えている。これら床材はある程度の硬度があるので、取り扱いに注意しないと折れたり曲がったりすることもあり、保管や運搬が大変であった。
比較的柔らかい材質の床材では巻き取り式のものも知られているが、厚みがあるのでロール系は大きいものとなり、積層構造も複雑でその重量も嵩むことから、自重の影響に注意する必要があったり、運搬が困難なものとなっていた。
特開平6−193241号公報
特開平9−209554号公報
特開2005−127067号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、取り扱いが容易で保管や運搬が容易な長尺の床材を提供することにある。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その請求項1記載の発明は、木質系樹脂基材の表面に化粧シートを積層してなり、長辺が短辺の2倍以上の長さの矩形の床材において、前記床材の裏面に、折りたたみや展開が可能となるように短辺と平行な溝を設けてなることを特徴とする床材である。
請求項1記載の発明は、床材裏面の短辺と平行にV字溝を設けることで、このV字溝より床材を折り曲げることが可能となる。これにより表面の意匠性を損なうことなく、保管、運搬、施工が容易な長尺の床材を提供することが可能となる。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の床材の断面の構造を示す。図の左右が長辺方向で前後方向が短辺方向である。樹脂基材1の表面に化粧シート2を設け、裏面にV字溝3、4を設けてなる。
樹脂基材1としては、熱可塑性樹脂の単体や複合体が使用可能である。熱可塑性樹脂としてはポリオレフィン系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体やそれらの酸変成物(接着性向上の目的で不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合させたもの)、アイオノマー(オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の金属水和物)等、またABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、共重合ポリエステル樹脂(通称PET−G)などから適宜選択が可能であり、これらの中から選ばれる同種または異種の樹脂を適宜混合して使用できる。異種の樹脂を組み合わせる場合には、互いによく相溶するかもしくは互いによく接着する樹脂の組み合わせであることが望ましいが、そうでない場合であっても、両者を相溶及び/または接着させるための相溶化剤及び/または接着剤の添加により混合後の物性が維持できれば使用可能である。この中では、比重が1未満のポリプロピレン樹脂が軽くて、リサイクル性もよいので望ましい。
また、これら熱可塑性樹脂100重量部に対し10〜50重量部程度の木質系充填材を充填することが好適に行われる。木質系充填剤の配合量が10重量部未満では温度変化に対しての寸法変化を押さえる改善が殆どなく、50重量部を超えた場合は嵌合形状の自由度が少なくなり、表面がざらつき嵌合に悪影響が出るので、この範囲が好ましい。
前記木質系充填材の素材としては、基本的には木質系基材からでる木粉を使用すればよいが、天然の木材を主原料として製造された粉状、粒状ないし短繊維状の充填剤であれば特に制限されるものではなく、従来公知のものから任意に選択が可能であるが、一般的には、木材をカッターミルなどによって破断し、これをボールミルやインペラーミルなどにより粉砕して微粉状にしたもの(木粉)など用いることができる。
木質系充填剤の平均粒径は特に制限されるものではないが、一般的には1〜200μm、より好ましくは5〜100μmであることが望ましい。平均粒径が1μm未満のものは取り扱いが困難である上に、特に木質系充填材の配合量が多い場合には、樹脂中への分散状態が悪いと機械強度の低下の原因となる場合がある。また一方、200μmより大きいと、成形品の均質性、平面性、機械的強度が低下する原因となりやすいからである。
本発明の樹脂基材1における熱可塑性樹脂には木質系充填剤の他、必要に応じて例えば熱安定剤、酸中和剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料または染料等の着色剤、木質系以外の有機系または無機系の充填剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、発泡剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤等の添加剤の1種以上を添加することもできる。
樹脂基材1の成形方法は特に限定されず、例えば圧縮成形法、押出成形法、異形押出成形法、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法等の公知の各種の成形方法から、成形物の形状や寸法に合わせて適宜選択すればよい。
化粧シート2としては、樹脂系フィルムに印刷を施したものであり、適宜背面着色層や透明表面層などを積層した複層化粧シートであっても良い。積層方法はドライラミネート法、エクストルージョンラミネート法、熱ラミネート法などによって貼り合わせ可能である。なお、前記樹脂基材1と化粧シート2に熱可塑性樹脂を用いる場合は、これら熱可塑性樹脂は同種のものが層間接着性や各種物性変化に対して好ましいものとなるが、特にこれに限定されるものではない。適宜熱可塑性樹脂を選択すれば、数回から数10回の折りたたみ、再展開に耐える事ができるようになる。
前記化粧シート2には前記樹脂基材1と同様に、必要に応じて例えば熱安定剤、酸中和剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料または染料等の着色剤、木質系以外の有機系または無機系の充填剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、発泡剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤等の添加剤の1種以上を添加することもできる。
化粧シート2に適宜施される印刷としては、長尺の板材のサイズを生かした木目意匠が好ましいものであるが、特にこれに限定されるものではなく、適用可能である。また、印刷裏面の着色シートの採用及び/または隠蔽ベタ印刷層の形成などにより、化粧シート2に十分な隠蔽性がある場合には、安定した意匠の再現が達成される利点があるが、一方、逆に、化粧シート2が透明性を有する場合には、化粧シート2を透して樹脂基材1の表面が見えることから、樹脂基材の質感を生かした意匠表現も可能となる。
前記化粧シート1への意匠絵柄の印刷に用いる印刷インキのバインダーとしては、例えば硝化綿、セルロース、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定すればよい。これらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでも問題なく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでも任意に選定可能である。さらに紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させることも可能である。中でも最も一般的なものはイソシアネート化合物からなる硬化剤で硬化させる2液硬化型ウレタン樹脂系の印刷インキであり、特にポリオレフィン系樹脂への接着性に優れている。
これらバインダー以外には通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤が添加されている。特によく用いられる顔料には縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリノン、アンスラキノン、イミダゾロン、フタロシアニン、カーボンブラック、コバルトブルー、酸化チタン、酸化鉄、酸化チタン被覆雲母等のパール顔料等がある。
意匠絵柄の印刷方法としては例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、ドライオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インクジェット印刷法、静電印刷法、転写印刷法等の従来公知の適宜の印刷法を用いることができる。また隠蔽ベタ印刷層等のようなベタ層を併用する場合には、例えばグラビアコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ロッドコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、フローコート法、ディップコート法等の塗工方法を用いることもできる。
また、意匠絵柄の印刷の前に必要に応じて、被印刷シートの印刷面に例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理、プライマーまたはアンカー処理等の表面処理を施して、印刷インキとの接着性を向上させておくこともできる。
また、いずれの熱可塑性樹脂化粧シート1においても、図示しないが木質系基材への貼り合わせのためのプライマーコートが裏面に施されていたり、表面保護や艶調整のためのトップコートや、エンボス法、ワイピング法、グロスマット法等による導管表現等が表面に施されていてもかまわない。
樹脂基材1と化粧シート2との積層方法については特に限定されることはなく、成形体の形状によって適当な積層方法を選択することができる。樹脂基材1の表面及び/または化粧シート2の裏面に接着剤を塗布し、ロールで貼り合わせるロールラミネート法、異形押出成形法、ラッピング加工法などが利用できるが、ラッピング加工法が長尺の樹脂基材に対しては生産性の点で好ましい。具体的には樹脂基材1に1液湿気硬化型接着剤を120℃、20g/m2程度塗布してラッピング法にて行うことができる。
ホモポリプロピレン樹脂90重量部、マレイン酸変性ホモポリプロピレン樹脂10重量部、木質系充填剤(木材をカッターミルで破断し、これをボールミルにより粉砕して微粉状にした平均粒径20μmの木粉)100重量部を2軸押出混練機によって混合、ペレット化して、木質樹脂組成物を作製した。この木質樹脂組成物を異形押出成形法にて、厚み5mm幅150mm長さ10mの樹脂基材1を作製した。
一方、ランダムポリプロピレンに酸化鉄、酸化チタン等の顔料を配合して製膜した厚さ100μmの着色ポリプロピレンシートに、2液硬化型ウレタン樹脂系印刷インキを使用してグラビア印刷法により木目の意匠絵柄を印刷形成し、該印刷面にエクストルージョンラミネート法にて透明なホモポリプロピレン樹脂を厚さ100μmに積層すると同時に木目導管形状のエンボスを施し、該表面にトップコート、裏面にプライマーコートをそれぞれ施して、ポリオレフィン系樹脂を主体とする化粧シート2を作製した。
しかる後、前記木粉樹脂含有の樹脂基材1の表面に、ラッピング加工法により、前記化粧シート2を貼り合わせて、続いて、裏面に図1に示すV字溝3、4を入れて本発明の床材を作製した。出来上がった床材を折り曲げ、折り曲げた状態で積み重ね、搬送、再展開、を10回繰り返したが、化粧シート表面の意匠に問題は無く、折れや曲げも発生しなかった。
1…樹脂基材
2…化粧シート
3…化粧シート側に折り曲げるためのV字溝
4…基材側に折り曲げるためのV字溝
2…化粧シート
3…化粧シート側に折り曲げるためのV字溝
4…基材側に折り曲げるためのV字溝
Claims (1)
- 樹脂基材の表面に化粧シートを積層してなり、長辺が短辺の2倍以上の長さの矩形の床材において、前記床材の裏面に、折りたたみや再展開が可能となるように短辺と平行なV字溝を設けてなることを特徴とする床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005191303A JP2007009513A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | 床材 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005191303A JP2007009513A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | 床材 |
Publications (1)
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JP2007009513A true JP2007009513A (ja) | 2007-01-18 |
Family
ID=37748369
Family Applications (1)
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JP2005191303A Pending JP2007009513A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | 床材 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019120039A (ja) * | 2018-01-05 | 2019-07-22 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 点字ブロック被覆マット |
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2005
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JP2019120039A (ja) * | 2018-01-05 | 2019-07-22 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 点字ブロック被覆マット |
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