JP2007008871A - 経皮吸収促進組成物 - Google Patents

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【課題】 副作用の発現が軽減されると共に、モルヒネの経皮吸収性が良く、また、投与に当たって皮膚への刺激性の少ない経皮吸収促進組成物を提供すること。
【解決手段】 ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分とし、そこに必要に応じて有機酸や脂肪酸エステル、芳香族エステルなどを添加した組成物にモルヒネを含有させて経皮吸収させるものであって、皮膚の角質から真皮層の毛細血管及びその深部の血管から全身循環系へと、容易にモルヒネの生体内吸収性が向上される組成物である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、経皮吸収促進組成物に関し、さらに詳しくは、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分として含有する、モルヒネの経皮吸収性に優れた、副作用の少ない経皮吸収促進組成物に関する。
オピオイド鎮痛剤は、中枢神経系に多く存在するオピオイド受容体に作動薬として作用し、強い鎮痛効果を発揮する。オピオイド鎮痛剤には種々の種類があるが、それぞれの薬理学的特性は、オピオイド受容体に対する親和性と、個々の活性の違いに由来する。
ところで、癌性疼痛治療のための鎮痛処方としては、1日中持続する痛みを抑えるための鎮痛薬だけでは患者の満足を得ることは困難であり、突然襲ってくる突発痛に対応するための速効性の鎮痛薬を、患者の判断で服用できるように持参させておくことがきわめて大切となる。すなわち癌性疼痛治療、とくに侵害受容性疼痛である癌疼痛に対するオピオイド療法は、長時間の安定した鎮痛効果を発揮するオピオイド製剤の服用と、速効性のオピオイド製剤の頓服からなる組み合わせが必要であり、このどちらが欠けても、オピオイド療法は成り立たない。
また、世界保健機構(WHO)は、癌性疼痛の治療における目標の第一に、痛みに妨げられずに夜間の良眠を確保することを挙げ、次いで、日中の安静時の痛みを消失させること、そして、体動時の痛みを消失させることであると提唱している。そのため、一般的に、鎮痛剤は経口投与が基本とされ、鎮痛効果を発揮する有効血中濃度の維持に努め、経口投与できない場合には、経直腸投与、皮下投与あるいは経静脈投与が行われている。また、有効血中濃度の維持を図るため、鎮痛剤の繰り返し投与が行われる。しかし、この投与方法であると最高血中濃度(Cmax)が繰り返し現れ、その結果、特にモルヒネ製剤の場合には副作用である激しい悪心と嘔吐がおこり、この悪心・嘔吐の繰り返す発現により、モルヒネ製剤の継続投与が困難となることが多々ある。
また、消化器系の癌及び末期癌の場合には、経口投与が困難であることが多く、非経口投与が行われている。しかし、経直腸投与(坐剤)には抵抗感のある患者が多く、また皮下投与あるいは経静脈投与の際の注射には痛みを伴ううえ、繰り返し行われる注射による投与部位での筋萎縮等の問題もあり、これらの問題を有しないオピオイド鎮痛剤の開発の要求が高い。
さらに、末期癌患者の約70%の主訴が癌性疼痛であり、この痛みを有効に取り去るために、古くからオピオイド鎮痛剤のなかでも、麻薬系鎮痛剤である塩酸モルヒネが投与されてきた。また、最近では癌患者の疼痛コントロールが系統的に施行されるようになってきており、近年、医療用モルヒネ製剤として、経口徐放性製剤の使用が一般的になってきている。
そこで、1回の投与で12時間以上モルヒネの血漿中濃度を維持できる硫酸モルヒネの経口用徐放剤が開発された。これらの経口徐放製剤としては、1日2回の経口投与による硫酸モルヒネ徐放製剤(販売名:MSコンチン(登録商標))、あるいは1日1回の経口投与による硫酸モルヒネ徐放製剤(販売名:カディアン(登録商標))などがある。この様な徐放製剤は硫酸モルヒネが消化器官で徐々に製剤から放出され、有効血中濃度が持続され、それによって繰り返し投与の回数を減らすことが可能となった。そのため、患者に与える負担が軽減され、夜間の良眠が得られるだけではなくコンプライアンスも向上し、医療スタッフへの負担の軽減が図れる利点がある。
しかし、これら経口徐放製剤においても全く問題点がない訳ではなく、MSコンチン、カディアン共に、副作用があり、消化器系の便秘、嘔気、嘔吐、口渇、食欲不振等の副作用や、中枢系の眠気、錯乱等の副作用が認められる。その副作用の発現率は高く、約50%以上にも達しているといわれている。
また、これらのモルヒネ経口用徐放剤でも12時間しか持続時間がなく、また経口摂取ができない患者では利用できない欠点もある。そこで、本発明者らは、これまでに、経口投与が困難である薬物の投与ルートの検討を行ってきており、その方法のひとつとして、経皮投与による検討を加えてきた。
しかし、薬物の皮膚透過性は皮膚最外層に位置する角質層の存在により著しく悪いものとなっている。そのため、化学的、物理的そして生物学的な方法を用いて薬物の経皮吸収促進させる技術の開発が行われており、そのなかでも、経皮吸収促進剤を用いた研究が積極的に行われている。
例えば、特許文献1には、低級アルコールに脂肪酸炭化水素などを併用することにより、薬物の吸収促進効果を高める技術が開示されている。しかし、この方法では必ずしも十分な吸収促進効果が得られているわけではない。また、特許文献2には、塩酸モルヒネの経皮吸収において、複数の経皮吸収促進剤を組み合わせることにより経皮吸収を高める技術が開示されている。例えば、塩酸モルヒネなどの麻薬および非麻薬鎮痛薬物を吸収促進剤の組み合わせることにより高めようとするものであり、具体的には、エタノールとl−メントールと水からなる吸収促進組成物を用いて塩酸モルヒネの経皮吸収促進効果を向上させようとするものである。しかし、この方法では塩酸モルヒネの経皮吸収は促進されるものの、エタノールとl−メントールの皮膚透過性も同時に促進されてしまい、皮膚刺激が強く現れるなどの問題がある。
したがって、これらの欠点を解消した、モルヒネの経皮吸収性を向上させた経皮吸収組成物の開発が望まれているのが現状である。
特開昭61−249934号公報 特開平6−48962号公報
本発明は、上記の現状を鑑み、副作用の発現が軽減されると共に、モルヒネの経皮吸収性が良く、また、投与に当たって皮膚への刺激性の少ない経皮吸収促進組成物を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するべく本発明者等は鋭意検討した結果、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分とし、そこに必要に応じて有機酸や脂肪酸エステル、芳香族エステルなどを添加した組成物にモルヒネを含有させて経皮吸収させた場合、皮膚の角質から真皮層の毛細血管及びその深部の血管から全身循環系へと、容易にモルヒネの生体内吸収性が向上することを確認し、本発明を完成させるに至った。
したがって、上記の課題を解決するための本発明は、その基本的態様として、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分として配合し、薬物としてモルヒネを含有することを特徴とする経皮吸収促進組成物である。
より具体的には、本発明は、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸の配合比が1:9〜9:1であることを特徴とする上記に記載の経皮吸収促進組成物である。
さらに具体的には、本発明は、ピロリドン誘導体がN−メチル−2−ピロリドンであり、高級脂肪酸がオレイン酸であることを特徴とする上記の経皮吸収促進組成物である。
また本発明は、その具体的態様として、有機酸、脂肪酸エステルおよび芳香族エステルから選ばれる1種をさらに含有することを特徴とする上記の経皮吸収促進組成物である。
すなわち本発明は、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸の両者を、経皮吸収組成物を構成する必須成分として選択し、そこに必要に応じて有機酸や脂肪酸エステル、芳香族エステルなどを添加したモルヒネ含有の経皮吸収組成物が、モルヒネの皮膚角質層に対する透過性を高め、その結果、真皮層の毛細血管及びその深部の血管から全身循環系への生体内吸収を容易にする点に一つの特徴を有するものである。
本発明により提供される経皮吸収促進組成物は、モルヒネの経皮吸収性に優れた組成物であり、この経皮吸収促進組成物を使用することによりモルヒネの有効血中濃度を長時間にわたり維持することができる。したがって、疼痛の症状を呈する患者に対して有効に適用することができ、極めて高い鎮痛効果が期待できる利点を有している。
また、経口投与にみられた消化器系の便秘、嘔気、嘔吐、口渇、食欲不振等の副作用や、中枢系の眠気、錯乱等の副作用が軽減されるものでもあり、患者のコンプライアンスに応じた、優れた組成物が提供される利点を有している。
本発明は、その基本的態様は、上記したように、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分として配合し、薬物としてモルヒネを含有することを特徴とする経皮吸収促進組成物であり、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸の配合比が1:9〜9:1であることを特徴とする経皮吸収促進組成物である。
以下、本発明が提供する経皮吸収組成物を構成する各要素について、以下に順次詳しく説明していく。
本発明の組成物において使用されるピロリドン誘導体としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン、1,5−ジメチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリドン、1−ドデシル−2−ピロリドン等を挙げることができる。そのなかでも、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)が好ましく使用される。その配合量としては5〜90重量%、好ましくは30〜90重量%である。
配合量が5重量%未満であると、目的とする経皮吸収効果を上げることができず、また90重量%を超えて配合してもそれ以上の効果は認められず、かえって無駄となる。
一方、本発明の組成物において使用される炭素数10〜18の高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸を挙げることができ、そのなかでもオレイン酸が好ましく使用される。その配合量としては、5〜90重量%、好ましくは5〜50重量%である。
配合量が5重量%未満であると、目的とする経皮吸収効果を上げることができず、また50重量%を超えて配合してもそれ以上の効果は認められず、かえって無駄となる。
本発明の組成物にあっては、これらのピロリドン誘導体及び炭素数10〜18の高級脂肪酸の配合量を維持し、そのうえで、ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸の配合比が1:9〜9:1とするが、好ましくは1:1〜9:1がよいことが判明した。すなわち、高級脂肪酸の配合量に対してピロリドン誘導体を等量(重量%)から9倍等量(重量%)程度で組み合わせ使用することが好ましいものである。
また、本発明の経皮吸収促進組成物には、さらに経皮吸収促進剤を配合することができ、そのような吸収促進剤としては有機酸、脂肪酸エステルおよび芳香族エステルを挙げることができ、それらの1種をさらに含有することによって、さらにモルヒネの経皮吸収性が向上する。
そのような有機酸としては、例えば乳酸、プロピオン酸、カプリン酸、ソルビン酸、サリチル酸、没食子酸、酢酸、酪酸、吉草酸などのモノカルボン酸;アジピン酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸などのジカルボン酸;クエン酸などのトリカルボン酸を挙げることができる。その他、薬学的に許容しうる有機酸であればよい。そのなかでも、特にソルビン酸、コハク酸およびアジピン酸が好ましい。これらの適用量としては全体の1〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
また、脂肪酸エステルとしては、例えばセバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸−n−ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルデシル、アジピン酸ジイソプロピルなどが挙げることができる。その他、薬学的に許容しうる脂肪酸エステルであってもよい。そのなかでも、特にオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルが好ましい。これらの適用量としては全体の1〜30重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
さらに、芳香族エステルとしては、例えばアミノ安息香酸エチル、安息香酸ベンジル、サリチル酸フェニルなどが挙げることができる。その他、薬学的に許容しうる芳香族エステルであればよい。これらの適用量としては全体の1〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
一方、モルヒネの配合量としては、目的とする経皮吸収組成物中に含有量として0.001〜25重量%の範囲内となるよう使用されることが好ましい。
0.01重量%未満であると目的とする鎮痛効果を得ることができず、また25重量%を超えて含有させてもそれ以上の鎮痛効果は認められず、かえって無駄となる。
本発明の組成物においては、必要に応じて紫外線吸収剤や抗酸化剤あるいはその他の賦形剤を適量配合することができる。
これらの紫外線吸収剤や抗酸化剤あるいはその他の賦形剤としては、経皮投与製剤に使用される、製剤学的に許容される各成分を挙げることができる。
本発明の吸収組成物は、そのまま、あるいは、種々の剤形の外用剤として経皮に適用することができる。そのような本発明にかかわる外用剤の剤形としては、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、リニメント剤、貼付剤、リザーバー型貼付剤などが挙げることができ、その製造は、製剤学的に汎用されている手段を採用して行うことができる。
以下、実施例および試験例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されることはない。
試験例1:
6週齢のウイスター系ラットを用い、エーテルにて安楽死後、バリカンを用いて腹部を除毛して、腹部皮膚を摘出した。その腹部皮膚を縦型拡散セル(有効拡散面積:1.77cm)に挟み、角質層側に下記表1に記載の各実施例及び比較例の混合組成物を、また、真皮層側にpH7.4のリン酸緩衝液を適用した。実験温度は32℃とし、実験開始後2,4,6そして8時間目にリン酸緩衝液を300μLサンプリングし、皮膚を透過して緩衝液中溶出したモルヒネの濃度をHPLCにより測定し、各時間におけるモルヒネの累積透過量を測定した。その結果を図1に示した。なお、図中においては実施例、比較例に該当する番号は丸数字で示してある(以下同じ)。
Figure 2007008871
試験例2:
試験例1と同様な方法で、角質層側に下記表2に記載の各実施例の混合組成物を、また、真皮層側にpH7.4のリン酸緩衝液を適用した。実験温度は32℃とし、実験開始後2,4,6そして8時間目にリン酸緩衝液を300μLサンプリングし、皮膚を透過して緩衝液中溶出したモルヒネの濃度をHPLCにより測定し、各時間におけるモルヒネの累積透過量を測定した。その結果を図2に示した。
Figure 2007008871
試験例3:
試験例1と同様な方法で、角質層側に下記表3に記載の各実施例の混合組成物を、また、真皮層側にpH7.4のリン酸緩衝液を適用した。実験温度は32℃とし、実験開始後2,4,6そして8時間目にリン酸緩衝液を300μLサンプリングし、皮膚を透過して緩衝液中溶出したモルヒネの濃度をHPLCにより測定し、各時間におけるモルヒネの累積透過量を測定した。その結果を図3に示した。
Figure 2007008871
試験例4:
試験例1と同様な方法で、角質層側に下記表4に記載の各実施例の混合組成物を、また、真皮層側にpH7.4のリン酸緩衝液を適用した。実験温度は32℃ とした。実験開始後2,4,6そして8時間目に300μLサンプリングした。薬物濃度はHPLCを用いて測定した。その結果を図4に示す。
Figure 2007008871
上記の各試験例1〜4の結果からも判明するように、本発明の組成物は、時間の経過と共に、角質層を通して真皮側にモルヒネを皮膚透過されており、その効果も持続的なものであることが理解される。
その効果は、本発明の組成物として、ピロリドン誘導体及び炭素数10〜18の高級脂肪酸の両者を、経皮吸収組成物を構成する必須成分として選択したことによるものである。すなわち、試験例1における本発明の実施例1〜5及び比較例1、2の結果を対比してみると、本発明における必須成分として、ピロリドン誘導体及び炭素数10〜18の高級脂肪酸の両者を選択した利点が明確に理解される。
さらに、試験例2〜4に示した結果からも判明するように、有機酸や脂肪酸エステル、芳香族エステルなどの経皮吸収促進剤を添加することにより、本発明にあっては、より効果的なモルヒネ含有の経皮吸収組成物が提供されていることが理解される。
以上記載のように、本発明により提供される経皮吸収促進組成物は、モルヒネの経皮吸収性に優れた組成物であり、モルヒネの有効血中濃度を長時間にわたり維持することができるものである。したがって、疼痛の症状を呈する患者に対して有効に適用することができ、極め高い鎮痛効果が期待できる。
さらに、経口投与みられた消化器系の便秘、嘔気、嘔吐、口渇、食欲不振等の副作用や、中枢系の眠気、錯乱等の副作用が軽減されるものでもあり、患者のコンプライアンスに応じた、優れた組成物が提供される点でその医療上の価値は多大なものである。
試験例1の表1に示した実施例及び比較例に基づく混合組成物を用い、ラット摘出皮膚を介したモルヒネの累積透過量−時間挙動を示すグラフである。 試験例2の表2に示した実施例に基づく混合組成物を用い、ラット摘出皮膚を介したモルヒネの累積透過量−時間挙動を示すグラフである。 試験例3の表3に示した実施例に基づく混合組成物を用い、ラット摘出皮膚を介したモルヒネの累積透過量−時間挙動を示すグラフである。 試験例4の表4に示した実施例に基づく混合組成物を用い、ラット摘出皮膚を介したモルヒネの累積透過量−時間挙動を示すグラフである。

Claims (4)

  1. ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸を必須成分として配合し、薬物としてモルヒネを含有することを特徴とする経皮吸収促進組成物。
  2. ピロリドン誘導体と炭素数10〜18の高級脂肪酸の配合比が1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収促進組成物。
  3. ピロリドン誘導体がN−メチル−2−ピロリドンであり、高級脂肪酸がオレイン酸であることを特徴とする請求項1または2記載の経皮吸収促進組成物。
  4. 有機酸、脂肪酸エステルおよび芳香族エステルから選ばれる1種をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の経皮吸収促進組成物。
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