JP2007008393A - 運搬台車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
荷台面積が増減する運搬台車であって、
少なくとも 2 個の主車輪を有する第一の台車と、
少なくとも 3 個の車輪を有し、上記第一の台車の進行方向前端部に連設され、上記第一の台車の進行方向に進退自在である第二の台車とから構成され、
上記第二の台車に設けられた引き具の操作により係合杆が作動することによって、上記第二の台車が、任意に選択された上記第一の台車の所定位置に固定される。
【選択図】 図3
Description
しかしながら、従来の運搬台車は、第一の台車と第二の台車を係合する係合杆がハンドルフレーム状であったり、ボルト状であったりして、台車の荷台面積を増減させる時の係合杆の抜き差しに手間がかかりすぎるという問題がある。また、どちらも係合杆を落失、紛失のおそれがある。
また、係合杆がハンドルフレーム状であるものは荷台の面積を減らし、ボルト状であるものは台車の横面に係合杆がはみ出すため、狭小な場所では通行が困難になるという問題がある。
少なくとも 2 個の主車輪を有する第一の台車と、
少なくとも 3 個の車輪を有し、上記第一の台車の進行方向前端部に連設され、上記第一の台車の進行方向に進退自在である第二の台車とから構成され、
上記第二の台車に設けられた引き具の操作により係合杆が作動することによって、上記第二の台車が、任意に選択された上記第一の台車の所定位置に固定されることを特徴とする。
上記第二の台車の 3 個の車輪が、進行方向先端部に取付けられた主車輪と、第二の台車の他先端部に主車輪よりも高い位置に取付けられた 1 個の副車輪とから構成され、上記第一の台車の 2 個の主車輪と同径であることを特徴とする。
上記係合杆は、
上記第一の台車側面部に等間隔で設けられた複数の係合孔と、上記第二の台車側面部に設けられた係合孔とに嵌挿される係合杆両端部と、
上記係合杆両端部の他端部に設けられた 2 個の係合滑車と、
該 2 個の係合滑車を台車幅方向中央部分に牽引する引きバネとを備え、
上記引き具は、
上記第二の台車の裏面の進行方向先端部に設けられた引き手を有する引き棒と、
該引き棒に接合され、進行方向後端側に二等辺の斜辺部を有し、該斜辺部が上記 2 個の係合滑車の間を割り込む形で接する可動板と、
該可動板を第二の台車の裏面後端側中央端部に牽引する引きバネと、
上記第二の台車の内側面に設けられ、上端部が上記第二の台車の天板を貫通して上記第一の台車の裏面に接する 2 個の補助滑車とを備えることを特徴とする。
上記所定位置で相互に固定する手段が、上記係合孔に嵌挿される係合杆両端部により構成されることを特徴とする。
上記所定位置を任意に選択して固定する手段が
係合杆両端部を係合孔から脱着する手段と、
係合杆両端部を任意の係合孔に移動する手段と、
係合杆両端部を任意の係合孔に嵌挿する手段とから構成されることを特徴とする。
運搬台車1は、第一の台車2と第二の台車3とから構成され、第一の台車2には 2 個の車輪4a、4aが、第二の台車3には 2 個の主車輪4b、4bと、 1 個の副車輪4cとがそれぞれ取付けられている。ここで車輪4a、4bおよび4cの直径は同径であるが、副車輪4cは主車輪4bよりも高い位置で台車3に取付けられている。通常の運搬時にあっては、図2(c)に示すように、台車2と台車3とにより連設された運搬台車1は、車輪4aと4bにより支持されている。また、重量物を積載時には車輪4a、4bおよび4cにより運搬台車1全体が支持される。主車輪4a、4aは固定であり、主車輪4b、4bと副車輪4cは運搬台車1の進行方向を容易に変更できるよう回転自在のキャスターであることが好ましい。なお、副車輪4cは複数個取付けられていてもよい。重量物を積載する運搬台車にあっては複数個取付けることが好ましい。
図3において係合杆7は、台車2の係合孔5、5および台車3の係合孔6、6に嵌挿される係合杆両端部7a、7aと、係合杆本体7b、7bと、台車3の進行方向に進退する可動板8cの動きを係合杆本体7b、7bに伝える係合滑車7c、7cと、係合滑車7c、7cを台車3の幅方向中心に牽引する係合バネ7dと、係合杆本体7b、7bを台車3に固定する係合杆支持部7e、7eとから構成され、台車3の幅方向に配置されている。台車3の幅方向中央の係合バネ7dの両側に、台車3の側面に向かって、係合滑車7c、係合杆本体7bの順に連設されている。
引き具8は、台車3を移動するためにつかむ引き手8aを有する引き棒8bと、引き棒8bに接合する可動板8cと、 2 個の係合滑車7c、7cの間を割り込む形で接する可動板斜辺部8dと、可動板8cを台車3の後端部に牽引する引きバネ8eと、台車3の進行方向先端部に配置され引き手8aの操作を補助する補助引き手8fと、引き手8aの移動範囲を制限する引き手停止板8gと、可動板8cを支持する可動板支持部8h、8hと、可動板8cを水平に保つ可動板ガイド8i、8iと、上端部が台車3の係合孔6横の天板を貫通して台車2の裏面に接する 2 個の補助滑車9、9とから構成される。
(1)係合杆両端部部7a、7aを台車2の係合孔5、5と台車3の係合孔6、6から脱着する手段と、
(2)係合杆両端部部7a、7aを台車2の任意の係合孔5、5に移動する手段と、
(3)係合杆両端部部7a、7aを台車2の任意の係合孔5、5と、台車3の係合孔6、6とに嵌挿する手段とからなり、
上記脱着する手段は、引き手8aを台車3の進行方向に引くことにより、引きバネ8eが伸びて、可動板8cが台車3の進行方向に移動し、可動板斜辺部8d、8dに接している係合滑車7c、7c間の距離が短くなり、係合バネ7dが縮んで、係合杆両端部7a、7aが台車2の係合孔5a、5aおよび台車3の係合孔6、6から脱着することから構成される。
また、上記移動する手段は、係合杆両端部部7a、7aを脱着した状態で、台車3を進行方向に引くことにより、係合杆両端部7a、7aを台車2の任意の係合孔5、5(図3(b)では5c、5cで表示)に移動することから構成される。その際、上端部が台車3の天板を貫通して台車2の裏面に接する 2 個の補助滑車9、9が回転して、台車3の移動を補助する。
また、上記嵌挿する手段は、引き手8aを手から離すことにより、引きバネ8eが縮んで、可動板8cが台車3の進行方向に対し後退し、可動板斜辺部8d、8dに接している係合滑車7c、7c間の距離が長くなり、係合バネ7dが伸びて、係合杆両端部7a、7aが台車3の任意の係合孔6、6を貫通して台車2の任意の係合孔5、5に嵌挿することから構成される。
また、係合杆両端部7aの形状は、係合孔5、6への嵌挿を容易にするため、テーパ状に加工することが好ましく、第一の台車の係合孔5は係合杆両端部7aの着脱および固定を容易にするため、少なくとも第二の台車の係合孔6よりも直径を小さくすることが好ましい。また、係合孔6に嵌挿された係合杆両端部7aのテーパ部分を、的確に固定をするために少なくともテーパ部分を台車幅外側にはみ出すようにすることが好ましい。また、テーパ部分は台車走行時に支障のないように 10 mm 程度とすることが好ましい。
係合杆本体7bを包含して第二の台車の進行方向後端部裏面に支持する係合杆支持部7eは、係合杆本体7bの移動に支障のない、第二の台車の係合孔5と幅方向中点との中間に、係合杆本体7bの長さの 1/3〜1/2 程度に設けることが好ましい。
係合滑車7cは、可動板8cの動きを的確に係合杆本体7bに伝えるものであれば形状等に特に制限はないが、係合滑車7cの車輪外径は、係合杆本体7bにコンパクトに連結するために係合杆本体7bの断面径の 1.5〜2 倍に程度に設けることが好ましい。また、係合滑車7cの車輪幅は、可動板斜辺部8dの移動する力を的確に伝えるために可動板斜辺部8dの厚みに等しくすることが好ましい。また、係合滑車7cの脱輪を防止するため係合滑車7cの車輪幅の中央に凹部を設け、可動板斜辺部8dの厚み幅中央部に凸部を設けることがより好ましい。なお凹部は車輪幅中央を谷底とする谷型状に、凸部は可動板厚み幅中央を頂点とする山型状にすることがさらに好ましい。
係合滑車7c、7cを牽引する係合バネ7dが最大に伸びる時は、係合杆両端部7a、7aが係合孔5、5および係合孔6、6に嵌挿され、係合滑車7c、7cが可動板斜辺部8d、8dの広がりが最大になる位置にあって、係合滑車7c、7c間の距離が最大になる時であり、係合バネ7dが最小に縮む時は、係合杆両端部7a、7aが係合孔5、5および係合孔6、6から脱着され、係合滑車7c、7cが可動板斜辺部8d、8dの後端にあって、係合滑車7c、7c間の距離が最小になる時である。
台車3の幅方向に設けられる係合バネ7dは、台車進行方向に設けられる後述の引きバネ8eと交錯する位置に設けられるので、引きバネ8eとの接触を回避するため必要に応じて、係合滑車7c、7cから台車の下面方向に一定の距離を確保するためのクリアランス調整棒(図示せず)を立てて、係合バネ7dを連設させ、引きバネ8eと立体交差させることが好ましい。
また、引き手8aを台車3の進行方向に引っ張るときに操作性を高めるために、親指付け根を支えにすることができる補助引き手8fを台車3の裏面進行方向中央に設けることが好ましい。補助引き手8fは引き手8aを引っ張った状態で、もう一方の手で補助引き手8fを押し引きすることにより、台車2の任意の係合孔5の位置に台車3を進退させることもできる。
また、引き手8aを台車3の進行方向に引っ張った際、可動板斜辺部8d、8dの後端上にあり、係合滑車7c、7c間の距離が最小になる時に、引き手8aがそれ以上進行方向に進まないように停止させる引き手停止板8gを設けることが好ましい。
引き手停止板8gは、引き棒8bが可動板8cに向かってL字型に曲がる角で停止するように設置する。
可動板8cは台車進行方向先端部で引き手8aに連結されるとともに、第二の台車3の裏面後端側中央端部に牽引する引きバネ8eにも連設され、可動板斜辺部8d、8dで係合滑車7c、7cと接している。また、可動板8cは、L形鋼を用いた可動板支持部8h、8hにより可動板8cの進行方向両側面を抱きかかえられて支持されるとともに、可動板支持部8h、8hの内側に設けられ、可動板8cの浮き上がりを防ぐ可動板ガイド8i、8iによって上面を抑えられている。これらの可動板支持部8h、8hおよび可動板ガイド8i、8iによって、可動板8cは所定の水平度を保って移動でき、係合滑車7c、7cの脱輪を防ぐこともできる。
なお、台車の表面には、すべり止め、たとえばゴム板12などを貼着することが好ましい。
2 第一の台車
3 第二の台車
4 車輪
5 第一の台車の係合孔
6 第二の台車の係合孔
7 係合杆
8 引き具
9 補助滑車
10 溝
11 止め具
12 ゴム板
Claims (5)
- 荷台面積が増減する運搬台車であって、
少なくとも 2 個の主車輪を有する第一の台車と、
少なくとも 3 個の車輪を有し、前記第一の台車の進行方向前端部に連設され、前記第一の台車の進行方向に進退自在である第二の台車とから構成され、
前記第二の台車に設けられた引き具の操作により係合杆が作動することによって、前記第二の台車が、任意に選択された前記第一の台車の所定位置に固定されることを特徴とする運搬台車。 - 前記第二の台車の 3 個の車輪が、進行方向先端部に取付けられた主車輪と、第二の台車の他先端部に主車輪よりも高い位置に取付けられた 1 個の副車輪とから構成され、前記第一の台車の 2 個の主車輪と同径であることを特徴とする請求項1記載の運搬台車。
- 前記係合杆は、
前記第一の台車側面部に等間隔で設けられた複数の係合孔と、前記第二の台車側面部に設けられた係合孔とに嵌挿される係合杆両端部と、
前記係合杆両端部の他端部に設けられた 2 個の係合滑車と、
該 2 個の係合滑車を台車幅方向中央部分に牽引する引きバネとを備え、
前記引き具は、
前記第二の台車の裏面の進行方向先端部に設けられた引き手を有する引き棒と、
該引き棒に接合され、進行方向後端側に二等辺の斜辺部を有し、該斜辺部が前記 2 個の係合滑車の間を割り込む形で接する可動板と、
該可動板を第二の台車の裏面後端側中央端部に牽引する引きバネと、
前記第二の台車の内側面に設けられ、上端部が前記第二の台車の天板を貫通して前記第一の台車の裏面に接する 2 個の補助滑車とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の運搬台車。 - 前記所定位置で相互に固定する手段が、前記係合孔に嵌挿される係合杆両端部により構成されることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の運搬台車
- 前記所定位置を任意に選択して固定する手段が
係合杆両端部を係合孔から脱着する手段と、
係合杆両端部を任意の係合孔に移動する手段と、
係合杆両端部を任意の係合孔に嵌挿する手段とから構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の運搬台車。
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