JP2007008381A - 自動変速機のシフトレバー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動変速機の自動シフトモードと手動シフトモードの切替えを行なうシフトレバー装置の構成を単純化、低コスト化する。
【解決手段】ベース部材3に対し第1揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように基端部が支持されたレバー本体4と、レバー本体4内に配置され、レバー本体4の軸方向に移動自在なロッド5と、ロッド5と係合して、レバー本体4を各ポジションに対応する各位置に係止させるディテント部とからなる自動変速機のシフトレバー装置に、レバー本体4に配置され、ドライブポジションでは、レバー本体4に対して第2揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように支持された操作ノブ7と、ドライブポジション以外の他のポジションでは、ロッド5が操作ノブ7に係合されて、操作ノブ7の第2揺動方向への揺動を阻止する手動シフトモード切替手段9を設ける。
【選択図】 図3
【解決手段】ベース部材3に対し第1揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように基端部が支持されたレバー本体4と、レバー本体4内に配置され、レバー本体4の軸方向に移動自在なロッド5と、ロッド5と係合して、レバー本体4を各ポジションに対応する各位置に係止させるディテント部とからなる自動変速機のシフトレバー装置に、レバー本体4に配置され、ドライブポジションでは、レバー本体4に対して第2揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように支持された操作ノブ7と、ドライブポジション以外の他のポジションでは、ロッド5が操作ノブ7に係合されて、操作ノブ7の第2揺動方向への揺動を阻止する手動シフトモード切替手段9を設ける。
【選択図】 図3
Description
本発明は、パーキングポジション、リバースポジション、ニュートラルポジション、ドライブポジション等へのポジション選択を行うと共に、ドライブポジションでは自動変速機の変速段の可変を自動シフトモードの他に手動シフトモードでも行うことができる自動変速機のシフトレバー装置に関する。
この種の従来の自動変速機のシフトレバー装置として、特許文献1に開示されたものが提案されている。
この自動変速機のシフトレバー装置は、ベース部材に対し車体前後方向に揺動自在に支持されたレバー本体と、このレバー本体内に配置されたロッドと、このロッドの下端が係合するディテント部と、レバー本体の上端に設けられた操作ノブと、この操作ノブに付設されたノブボタンと、ドライブポジションでの変速段の可変を手動で行うようにする手動シフトモード切り換え手段とを備えている。
レバー本体は、車体前後方向への操作によってパーキングポジション(以下、Pポジション)、リバースポジション(以下、Rポジション)、ニュートラルポジション(以下、Nポジション)、ドライブポジション(以下、Dポジション)にポジション選択を行うことができる。Dポジションでは、手動シフトモードでのシフトアップ・ダウンを行わない限り、運転状況に応じて自動変速機の変速段が自動で可変される。
ロッドは、レバー本体の軸方向に移動自在で、且つ、バネのバネ力によってレバー本体に対し上方に付勢されている。
ディテント部は、レバー本体の各ポジションに対応する各位置に、ロッドの下端の係止ピンが当接する係止面を有し、各ポジションの係止面の高さによってレバー本体の他ポジションへの移動規制と移動許容が行うようになっている。具体的には、PポジションとRポジション間、NポジションからRポジション、NポジションからDポジションへのシフト操作が規制され、それ以外のシフト操作が許容される。
操作ノブは、レバー本体に対し車体前後方向に揺動自在に支持されている。この車体前後方向への操作が手動シフトモードでの自動変速機のシフトアップ・ダウン操作である。
ノブボタンは、押し込み操作によってロッドをバネのバネ力に抗して下方に押し下げ、ロッドを係止面から離間させて自由なポジション位置に移動させることができる。
手動シフトモード切り換え手段は、レバー本体がDポジションに位置する場合に、ロッドの係止ピンを係止面に係止した状態を保持するポジションシフト規制機構と、操作ノブの車体前後方向への移動を阻止する揺動禁止機構とを備えている。そして、レバー本体がDポジション以外のポジションでは、揺動禁止機構によって操作ノブの車体前後方向への揺動を阻止する。レバー本体がDポジションに位置する場合には、ポジションシフト規制機構によってレバー本体の他ポジションへの移動を阻止し、且つ、揺動禁止機構を解除し、操作ノブの車体前後方向への移動を許容する。つまり、レバー本体がDポジションにあって、操作ノブを車体前後方向に操作しない場合には、自動変速機の変速段が自動で可変される。操作ノブを車体前後方向に操作する場合には、自動変速機の変速段が操作ノブの操作でシフトアップ・ダウンがなされる。
以上により、Pポジション、Rポジション、Nポジション、Dポジションへのポジション選択を行うと共に、Dポジションでは自動変速機の変速段の可変を自動でも、手動でも行うこともできる。
特開平6−94110号公報
しかしながら、前記従来の自動変速機のシフトレバー装置では、手動シフトモード切り換え手段が2つの連動する機構を有し、且つ、アクチュエータを利用するものであるため、構成が非常に複雑で、且つ、コスト高になるという問題があった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、パーキングポジション等へのポジション選択を行うと共に、ドライブポジションでは自動変速機の変速段の可変を自動シフトモードと手動シフトモードで選択的に行うことができるものにあって、構成の単純化、低コスト化になる自動変速機のシフトレバー装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、ベース部材に対し第1揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように基端部が支持されたレバー本体と、このレバー本体内に配置され、該レバー本体の軸方向に移動自在なロッドと、このロッドと係合して、該レバー本体を各ポジションに対応する各位置に係止させるディテント部とからなる自動変速機のシフトレバー装置において、前記レバー本体に配置され、ドライブポジションでは、該レバー本体に対して第2揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように支持された操作ノブと、ドライブポジション以外の他のポジションでは、前記ロッドが該操作ノブに係合されて、該操作ノブの第2揺動方向への揺動を阻止する手動シフトモード切替手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、ベース部材に対し第1揺動方向に揺動自在に基端部が支持され、第1揺動方向への操作によってドライブポジションを含む複数のポジションに変位できるレバー本体と、このレバー本体内に配置され、該レバー本体の軸方向に移動自在で、且つ、ロッド付勢手段によって基端部側に付勢されたロッドと、該ベース部材に配置され、該レバー本体の各ポジションに対応する各位置に、該ロッドのスライド方向に対して段差をそれぞれにつけて、該ロッドのロッド係止部が当接する係止面を具備し、隣接する係止面との段差に該ロッド係止部が係合するディテント部と、該レバー本体の先端部に配置され、且つ該レバー本体に対し第2揺動方向に揺動自在に支持され、第2揺動方向への操作によって自動変速機のシフトチェンジ操作を行なう操作ノブと、この操作ノブに該ロッドと連係して配置され、押し込み操作をすることによって該ロッド付勢手段の付勢力に抗して該ロッドがスライドして、該ロッド係止部が該ディテント部から離間し、該レバー本体が第1揺動方向に揺動自在になるノブボタンと、該レバー本体がドライブポジション以外の他ポジションに位置する場合には、該操作ノブの第2揺動方向への移動を阻止し、該レバー本体がドライブポジションに位置する場合には、他ポジションへの該レバー本体の移動を阻止しつつ、該操作ノブの第2揺動方向への移動を許容する手動シフトモード切り換え手段とを備えた自動変速機のシフトレバー装置において、前記手動シフトモード切り換え手段は、ドライブポジションに対応する前記係止面が他のポジションに対応する前記各係止面に較べて最も低い位置に設定されたディテント部と、前記操作ノブに配置され、前記ロッドの先端部が進退自在に形成されたロッド挿入溝とを備え、ドライブポジション以外の他ポジションでは、該ロッドの先端部が前記操作ノブのロッド挿入溝内に挿入されて、該操作ノブの第2揺動方向への揺動が阻止され、ドライブポジションでは、隣接する係止面との段差に前記ロッド係止部が係合し、前記レバー本体の他ポジションへの移動が阻止され、且つ該ロッドの先端部が該ロッド挿入溝から退出し、該操作ノブの第2揺動方向への移動が許容されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、前記操作ノブ内に配置され、該操作ノブと共に第2揺動方向に移動するリフト体と、該ロッドに配置され、第2揺動方向側に開口された係合溝とを有し、該ノブボタンの押し込み操作時に、該係合溝に該リフト体が係合し、該ロッド付勢手段の付勢力に抗して該ロッドがスライドすることで、該ノブボタンと該ロッドとが連係されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、前記ノブボタンに第2揺動方向に回転自在に支持されたリフトアームが配置され、このリフトアームの先端が前記ロッドに設けられた係合孔に挿入され、係合することで、該ノブボタンの押し込み操作時に該ノブボタンと該ロッドとが連係されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか1項記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、前記操作ノブは、前記レバー本体の先端部を被うように組み付けられた2分割のノブ骨格部材と、この組み付けされた2分割のノブ骨格部材の外周にインサートモールド成形によって形成された樹脂カバー部とから構成されたことを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、手動シフトモード切替手段は、ディテント部の複数の係止面を所定の高さ関係に設定すると共にロッドの先端部が進退するロッド挿入溝を操作ノブ内に設けるだけで良いため、アクチュエータを利用しておらず、構成の単純化、低コスト化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、手動シフトモード切替手段は、ディテント部の複数の係止面を所定の高さ関係に設定すると共にロッドの先端部が進退するロッド挿入溝を操作ノブ内に設けるだけで良いため、アクチュエータを利用しておらず、構成の単純化、低コスト化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、ロッドの第2揺動方向の幅を大きくすることなく、操作ノブに第2揺動方向の操作を行わせることができる。従って、現行のロッド引上げタイプのシフトレバー装置に適用でき、適用することによて大部分の部品の共有化が可能であり、大幅なコストダウンが可能である。
請求項4の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、ロッドの第2揺動方向の幅を大きくすることなく、操作ノブに第2揺動方向の操作を行わせることができる。従って、現行のロッド引上げタイプのシフトレバー装置に適用でき、適用することによて大部分の部品の共有化が可能であり、大幅なコストダウンが可能である。
請求項5の発明によれば、請求項2〜請求項4の発明の効果に加え、ノブ骨格部材を組み付ける前はその内面側に容易に部品を設置できるため、操作ノブの第2揺動方向の変位を検出するスイッチや、操作ノブを中立位置に自動復帰させるための部品等を操作ノブの内部に容易に設置できる。又、樹脂カバー部によって一体品と同様の見栄えを確保できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図12は本発明の一実施形態を示し、図1は自動変速機のシフトレバー装置の車室内での配置状態を示す斜視図、図2は自動変速機のシフトレバー装置の分解斜視図、図3はレバー本体がDポジションに位置するシフトレバー装置の断面図、図4はレバー本体がNポジションに位置するシフトレバー装置の断面図、図5は操作ノブ内の断面図、図6は図3のC−C線に沿う一部断面図、図7は図4のE−E線に沿う一部断面図、図8は図3のD−D線に沿う断面図、図9はレバー本体がDポジションに位置する場合のロッドの高さ位置を示す要部斜視図、図10はレバー本体がNポジションに位置する場合のロッドの高さ位置を示す要部斜視図、図11は操作ノブを車体幅方向に揺動操作した場合に、リフト体がロッドの係合溝より脱落しないことを説明する断面図、図12は操作ノブの成形過程を説明する断面図である。
自動変速機のシフトレバー装置1は、図1及び図2に示すように、車体床面(図示せず)に固定されたベース部材3と、このベース部材3に対し車体前後方向(第1揺動方向)Aに揺動自在に支持されたレバー本体4と、このレバー本体4内に配置されたロッド5と、ベース部材3と一体に形成され、且つロッド5の下端部(基端部)が係止されるディテント部6と、レバー本体4の上端部(先端部)にレバー本体連結部材44を介して設けられた操作ノブ7と、この操作ノブ7に付設されたノブボタン8と、ドライブポジション(Dポジション)で自動変速機(図示せず)の変速段の設定を手動で可変できる手動シフトモード切り換え手段9(14d,28)と、前記ベース部材3の表面側となる上方に固定され、長孔2aよりレバー本体4の上端部が上方に向かって貫通された表示カバー2と、表示カバー2の長孔2aを塞ぎ、レバー本体4に追従してスライドするスライドプレート2bとを備えている。
レバー本体4は、その下端部(基端部)に軸支持部10を有し、この軸支持部10がベース部材3の軸受け孔(図示せず)に挿入されている。レバー本体4は、軸支持部10を中心として車体前後方向Aに揺動操作され、これによってパーキングポジション(以下、Pポジション)、リバースポジション(以下、Rポジション)、ニュートラルポジション(以下、Nポジション)、ドライブポジション(以下、Dポジション)にポジション選択を行うことができる。Dポジションでは、手動シフトモードでのシフトアップ・ダウンを行わない限り、運転状況に応じて自動変速機(図示せず)の変速段の設定が自動で可変される。
ロッド5は、レバー本体4の軸方向に移動自在であり、ロッド付勢手段であるバネ12のバネ力によってレバー本体4に対し下方(基端部側)に付勢されている。ロッド5の上端部5aは、図3〜図7に示すように、Dポジション以外ではレバー本体4より突出し、Dポジションではレバー本体4より突出しない長さに設定されている。ロッド5の下端部には、ディテント部6の各係止面14a〜14dを挟持するようにして係止するロッド係止部13が形成されている。
ディテント部6は、図2〜図4に示すように、ベース部材3に一体に設けられ、ベース部材3上に立設されている。ディテント部6の上端面には、ロッド5の各ポジションに対応する各位置に、ロッド5のロッド係止部13が係止する係止面14a〜14dが連続的に設けられている。係止面14aはPポジションに、係止面14bはRポジションに、係止面14cはNポジションに、係止面14dはDポジションにそれぞれ対応する。各係止面14a〜14dは高さが異なり、この高低差による段差によってレバー本体4の他ポジションへの移動規制と移動許容がなされる。具体的には、PポジションとRポジション間、NポジションからRポジションからへのシフト操作が規制され、その以外のシフト操作が許容される。ここで、本発明では、各ポジションの係止面14a〜14dの高さは所定の関係に設定され、DポジションからNポジションへのシフト操作も規制されているが、これについては、以下に詳述する。
操作ノブ7は、図5〜図7に示すように、内部に左右一対の支持孔15,15を有し、この各支持孔15,15にレバー本体4の支持ピン16,16がそれぞれ挿入されている。これにより、操作ノブ7は、レバー本体4の支持ピン16,16を回転軸として車体幅方向(第2揺動方向)Bに揺動自在に支持されている。操作ノブ7の車体幅方向Bへの揺動操作が手動シフトモードでの自動変速機のシフトアップ・ダウン操作であり、この点についても以下で詳述する。
又、操作ノブ7の内部には、左右一対の検知スイッチSW1,SW2が設けられている。一対の検知スイッチSW1,SW2は、操作ノブ7が車体幅方向Bに揺動されると、レバー本体4で押下されることによって操作ノブ7の変位を検知する。この検知出力は、自動変速機の制御部(図示せず)に出力される。制御部は、検知スイッチSW1,SW2の出力を入力すると、自動変速機のモードが自動シフトモードから手動シフトモードに切り換えられ、左の検知スイッチSW1の入力パルスに基づいて変速段のシフトアップを、右の検知スイッチSW2の入力パルスに基づいて変速段のシフトダウンを行う。
なお、自動シフトモードから手動シフトモードへの切替えは、操作ノブ7の任意の箇所に切替え用のスイッチを設け、これを押下することで切替えが行なわれるようにしても良い。
更に、図8に示すように、操作ノブ7の内面には中心位置で最も高くなっている傾斜面18が形成され、この傾斜面18にレバー本体4のボール体19が押圧されている。ボール体19は圧縮バネ(図示せず)のバネ力によって傾斜面18に付勢されている。操作ノブ7に何ら外力が作用しないと、傾斜面18に作用するボール体19の押圧力によって操作ノブ7が中立位置に自動復帰するようになっている。
操作ノブ7は、図5等に示すように、レバー本体連結部材44の上端部を被うように組み付けられた2分割のノブ骨格部材20,20と、この組み付けされた2分割のノブ骨格部材20,20の外周にインサートモールド成形によって形成された塩化ビニール製の樹脂カバー部21とから構成されている。図12に示すように、操作ノブ7は、レバー本体4の上端部の外周に2分割のノブ骨格部材20,20の上方を略L字状の突部20a,20bを互いに嵌合させるとともに、下方をボルト40とナット41によって組み付けた状態で成形型42内に配置する。そして、成形型42内に溶融した塩化ビニール樹脂材等を充填し、充填した塩化ビニール樹脂材等を固化することによって形成されている。
ノブボタン8は、図5、図9及び図10に示すように、操作ノブ7に支持ピン22を介して回転自在に支持されている。又、ノブボタン8は、バネ27a(図2等に示す)によって操作ノブ7より突出する方向に付勢されている。
リフト体24は、操作ノブ7に軸ピン26を介して支持されており、ノブボタン8に設けられた長孔23にリフト体24のピン25が挿入されている。また、リフト体24の先端部はロッド5の係合溝27に係合されている。係合溝27は、車体幅方向Bの両側で開口されている。従って、図11に示すように、操作ノブ7の車体幅方向Bの変位に追従してノブボタン8が変位してもリフト体24と係合溝27間の係合が維持されるようになっている。
ノブボタン8を押し込み操作すると、リフト体24を介してロッド5がバネ12のバネ力に抗して上方に押し上げられてロッド係止部13が係止面14a〜14dから上方に離間し、レバー本体4の自由なポジション位置への移動を行うことができる。
手動シフトモード切り換え手段9は、図3及び図4に詳しく示すように、Dポジションに対応する係止面14dが他のポジションに対応する各係止面14a〜14cに較べて最も低い位置に設定されたディテント部6と、操作ノブ7の内部に形成され、この係止面14dの高さによってロッド5の上端部5aが進退するロッド挿入溝28とを備えている。レバー本体4がDポジション以外の他ポジションでは、図4及び図7に示すように、ロッド5の上端部5aが操作ノブ7のロッド挿入溝28内に入り込み、操作ノブ7の車体幅方向Bへの揺動が阻止される。尚、図4及び図7ではレバー本体4がNポジションの場合を示すが、PポジションでもRポジションでも同様に、ロッド5の上端部5aが操作ノブ7のロッド挿入溝28内に入り込み(Rポジションにおける上端部5aの位置を図4に仮想線で示す)、操作ノブ7の車体幅方向Bへの揺動が阻止される。
レバー本体4がDポジションでは、図3に示すように、隣接する係止面14cとの段差によってレバー本体4の他ポジションへの移動が阻止されると共に、図3及び図6に示すように、ロッド5の上端部5aがロッド挿入溝28より下方に退出することによって操作ノブ7の車体幅方向Bへの揺動が許容される。
上記構成において、ノブボタン8を押し込み、操作ノブ7を車体前後方向Aに揺動操作すると、ロッド5がバネ12のバネ力に抗して上方に変位されてロッド係止部13が係止面14a〜14dより十分に上方に位置する。従って、レバー本体4を自由なポジションに移動できる。所望のポジションにレバー本体4を揺動させると、ノブボタン8の押し込みを解除する。すると、バネ12のバネ力によってロッド5が下方に変位してロッド係止部13が係止面14a〜14dに係止される。
ここで、図3及び図6に示すように、レバー本体4をDポジションに変位すると、ノブボタン8を押し込まない限り、操作ノブ7を車体前後方向Aに揺動させようとしてもロッド係止部13が隣接する係止面14cとの段差によって揺動操作できない。これにより、Dポジションにおけるレバー本体4の他ポジションへの揺動が阻止される。又、ロッド5の上端部5aが操作ノブ7のロッド挿入溝28の下方に退出しているため、操作ノブ7の車体幅方向Bへの揺動が可能である。ドライバーが自動シフトモードを選択する場合には、操作ノブ7を車体幅方向Bに揺動操作しない。自動変速機(図示せず)の変速段の設定は運転状況に応じて自動的に可変される。ドライバが手動シフトモードを選択する場合には、操作ノブ7を車体幅方向Bに揺動させる。すると、制御部(図示せず)には検知スイッチSW1,SW2の検知パルスが出力され、制御部は手動シフトモードに切り換える。そして、各検知スイッチSW1,SW2からの検知パルスに応じて自動変速機(図示せず)の変速段がシフトアップ、またはシフトダウンする。
ノブボタン8を押し込むと、ロッド5のロッド係止部13が係止面14a〜14dより十分に上方に変位されるため、操作ノブ7の車体前後方向Aの揺動操作が可能となる。そして、操作ノブ7を車体前後方向Aに変位し、レバー本体4がDポジションから他ポジションに変位されると、その時点で手動シフトモードが解除される。また、前述したとおり、手動シフトモードを解除するために、操作ノブ7の任意の箇所に切替え用のスイッチを設け、これを押下することで解除するようにしても良い。
以上、手動シフトモード切り換え手段9は、複数の係止面14a〜14dを所定の高さ関係に設定したディテント部6と、操作ノブ7に設けられ、ロッド5の上端部5aが進退するロッド挿入溝28とから構成でき、アクチュエータを利用していないため、構成の単純化、低コスト化を図ることができる。
この実施形態では、操作ノブ7が車体幅方向Bに揺動されると、操作ノブ7と共に車体幅方向Bに移動するリフト体24を有し、このリフト体24が係合するロッド5の係合溝27を車体幅方向B側が開口する構成としたので、ロッド5の車体幅方向Bの幅を大きくすることなく、操作ノブ7に車体幅方向Bの操作を行わせることができる。従って、本発明は現行のロッド引上げタイプのシフトレバー装置に適用でき、適用することによて大部分の部品の共有化が可能であり、大幅なコストダウンが可能である。
この実施形態では、操作ノブ7は、レバー本体連結部材44の上端部を被うように組み付けられた2分割のノブ骨格部材20,20と、この組み付けされた2分割のノブ骨格部材20,20の外周にインサートモールド成形によって形成された樹脂カバー部21とから構成されている。従って、双方のノブ骨格部材20,20を組み付ける前はその内面側に容易に部品を設置できるため、操作ノブ7の車体幅方向Bの変位を検出する検知スイッチSW1,SW2や、操作ノブ7を中立位置に自動復帰させるための部品(例えばボール体19)等を操作ノブ7の内部に容易に設置できる。又、樹脂カバー部21によって一体品と同様の見栄えを確保できる。そして、組付けが完了した操作ノブ7はレバー連結部材44にレバー本体4の円筒部43に挿入することで、レバー本体4に組付けられる。
図13〜図15は操作ノブ7とロッド5間の連結構造の変形例を示し、図13は操作ノブの内部の断面図、図14は操作ノブを車体幅方向に揺動した状態を示す概略平面図、図15はリフトアームの支持箇所を示す斜視図である。
図13〜図15に示すように、操作ノブ7のノブボタン8には軸ピン50を介してリフトアーム51の基端部が連結されており、リフトアーム51は操作ノブ7に対して車体幅方向(第2揺動方向)Bに回転自在に支持されている。リフトアーム51の先端部はロッド5の係合孔52に挿入されている。
操作ノブ7が車体幅方向Bに揺動されると、リフトアーム51は先端部側を支点として基端部側が追従移動することによってリフトアーム51とロッド5間の係合が維持される。そして、ノブボタン8が押し込まれると、リフトアーム51の先端部側が上方に変位してロッド5が上方に押し上げられる。
他の構成は、前記実施形態のものと同一であるため、同一箇所に同一符号を付してその説明を省略する。
この変形例では、操作ノブ7に車体幅方向Bに回転自在に支持されたリフトアーム51を設け、このリフトアーム51の先端部がロッド5の係合孔52に挿入されたので、前記実施形態と同様に、ロッド5の車体幅方向Bの幅を大きくすることなく、操作ノブ7に車体幅方向Bの操作を行わせることができる。従って、本発明は現行のロッド引上げタイプのシフトレバー装置に適用でき、適用することによって大部分の部品の共有化が可能であり、大幅なコストダウンが可能である。
なお、前記実施形態では、レバー本体4の第1揺動方向は車体前後方向Aに設定されているが、種々の方向に設定できる。又、操作ノブ7のレバー本体4に対する第2揺動方向は車体幅方向Bに設定されているが、車体前後方向A、回転方向等の種々の方向に設定できる。第2揺動方向を車体前後方向Aに設定する場合には、操作ノブ7をレバー本体4の上端部に車体前後方向Aに揺動自在に支持すれば足りる。第2揺動方向を回転方向に設定する場合には、操作ノブ7をレバー本体4の上端部に回転自在に支持すると共にロッド5の上端部5aと操作ノブ7のロッド挿入溝28の形状・配置位置を回転規制する形状や配置位置等に設定する必要がある。
1 シフトレバー装置
3 ベース本体
4 レバー本体
5 ロッド
5a 上端部
6 ディテント部
7 操作ノブ
8 ノブボタン
9 手動シフトモード切り換え手段
12 バネ(ロッド付勢手段)
13 ロッド係止部
14a〜14d 係止面
20 ノブ骨格部材
21 樹脂カバー部
24 リフト体
28 ロッド挿入溝
31 リフトアーム
32 係合孔
43 円筒部
44 レバー本体連結部材
A 車体前後方向(第1揺動方向)
B 車体幅方向(第2揺動方向)
3 ベース本体
4 レバー本体
5 ロッド
5a 上端部
6 ディテント部
7 操作ノブ
8 ノブボタン
9 手動シフトモード切り換え手段
12 バネ(ロッド付勢手段)
13 ロッド係止部
14a〜14d 係止面
20 ノブ骨格部材
21 樹脂カバー部
24 リフト体
28 ロッド挿入溝
31 リフトアーム
32 係合孔
43 円筒部
44 レバー本体連結部材
A 車体前後方向(第1揺動方向)
B 車体幅方向(第2揺動方向)
Claims (5)
- ベース部材に対し第1揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように基端部が支持されたレバー本体と、
このレバー本体内に配置され、該レバー本体の軸方向に移動自在なロッドと、
このロッドと係合して、該レバー本体を各ポジションに対応する各位置に係止させるディテント部とからなる自動変速機のシフトレバー装置において、
前記レバー本体に配置され、ドライブポジションでは、該レバー本体に対して第2揺動方向への操作によって複数のポジションに変位できるように支持された操作ノブと、
ドライブポジション以外の他のポジションでは、前記ロッドが該操作ノブに係合されて、該操作ノブの第2揺動方向への揺動を阻止する手動シフトモード切替手段を備えたことを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。 - ベース部材に対し第1揺動方向に揺動自在に基端部が支持され、第1揺動方向への操作によってドライブポジションを含む複数のポジションに変位できるレバー本体と、
このレバー本体内に配置され、該レバー本体の軸方向に移動自在で、且つ、ロッド付勢手段によって基端部側に付勢されたロッドと、
該ベース部材に配置され、該レバー本体の各ポジションに対応する各位置に、該ロッドのスライド方向に対して段差をそれぞれにつけて、該ロッドのロッド係止部が当接する係止面を具備し、隣接する係止面との段差に該ロッド係止部が係合するディテント部と、
該レバー本体の先端部に配置され、且つ該レバー本体に対し第2揺動方向に揺動自在に支持され、第2揺動方向への操作によって自動変速機のシフトチェンジ操作を行なう操作ノブと、
この操作ノブに該ロッドと連係して配置され、押し込み操作をすることによって該ロッド付勢手段の付勢力に抗して該ロッドがスライドして、該ロッド係止部が該ディテント部から離間し、該レバー本体が第1揺動方向に揺動自在になるノブボタンと、
該レバー本体がドライブポジション以外の他ポジションに位置する場合には、該操作ノブの第2揺動方向への移動を阻止し、該レバー本体がドライブポジションに位置する場合には、他ポジションへの該レバー本体の移動を阻止しつつ、該操作ノブの第2揺動方向への移動を許容する手動シフトモード切り換え手段とを備えた自動変速機のシフトレバー装置において、
前記手動シフトモード切り換え手段は、
ドライブポジションに対応する前記係止面が他のポジションに対応する前記各係止面に較べて最も低い位置に設定されたディテント部と、
前記操作ノブに配置され、前記ロッドの先端部が進退自在に形成されたロッド挿入溝とを備え、
ドライブポジション以外の他ポジションでは、該ロッドの先端部が前記操作ノブのロッド挿入溝内に挿入されて、該操作ノブの第2揺動方向への揺動が阻止され、
ドライブポジションでは、隣接する係止面との段差に前記ロッド係止部が係合し、前記レバー本体の他ポジションへの移動が阻止され、且つ該ロッドの先端部が該ロッド挿入溝から退出し、該操作ノブの第2揺動方向への移動が許容されることを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。 - 請求項2記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、
前記操作ノブ内に配置され、該操作ノブと共に第2揺動方向に移動するリフト体と、
該ロッドに配置され、第2揺動方向側に開口された係合溝とを有し、
該ノブボタンの押し込み操作時に、該係合溝に該リフト体が係合し、該ロッド付勢手段の付勢力に抗して該ロッドがスライドすることで、該ノブボタンと該ロッドとが連係されることを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。 - 請求項2記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、
前記ノブボタンに第2揺動方向に回転自在に支持されたリフトアームが配置され、
このリフトアームの先端が前記ロッドに設けられた係合孔に挿入され、係合することで、該ノブボタンの押し込み操作時に該ノブボタンと該ロッドとが連係されることを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。 - 請求項2〜請求項4のいずれか1項記載の自動変速機のシフトレバー装置であって、
前記操作ノブは、
前記レバー本体の先端部を被うように組み付けられた2分割のノブ骨格部材と、
この組み付けされた2分割のノブ骨格部材の外周にインサートモールド成形によって形成された樹脂カバー部とから構成されたことを特徴とする自動変速機のシフトレバー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005193991A JP2007008381A (ja) | 2005-07-01 | 2005-07-01 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005193991A JP2007008381A (ja) | 2005-07-01 | 2005-07-01 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
Publications (1)
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JP2007008381A true JP2007008381A (ja) | 2007-01-18 |
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ID=37747419
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2007008381A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012046096A (ja) * | 2010-08-27 | 2012-03-08 | Fuji Kiko Co Ltd | シフトレバー装置 |
WO2019181023A1 (ja) * | 2018-03-23 | 2019-09-26 | アルプスアルパイン株式会社 | シフト装置 |
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2005
- 2005-07-01 JP JP2005193991A patent/JP2007008381A/ja active Pending
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WO2019181023A1 (ja) * | 2018-03-23 | 2019-09-26 | アルプスアルパイン株式会社 | シフト装置 |
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