JP2007008227A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 停車中に車室内に熱気が溜まった場合、乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室内へ供給できる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】 エアコン始動前に所定時間、ブロア8を駆動して車室1内の熱気を排出させる熱気排出制御手段を有し、熱気排出モードの作動時に外気取入れ通路7を閉止する外気ドア23と、外気取入れ通路7の途中とデフロスタ吹出し通路19の途中とを連通する連通路24と、ブロア8から吐出される空気を車室1外へ排出する排出口25とを備えた。これにより、エアコン始動前に熱気排出制御手段の制御により外気取入れ通路7の入口を閉じた状態でデフロスタ吹出し通路19より連通路24を介して車室1の熱気を吸込んで排出口25から排出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車室内に所定温度の空調風を供給する車両用空調装置に関する。
特許文献1に「自動車用空気調和装置」が記載されている。この従来の自動車用空気調和装置にあっては、送風用ブロアの上流側と車室内のデフロスタ吹出し口との間に設けられるリターンダクトと、送風用ブロアの下流側から前記の熱気を車室外へ排出する排気ダクトとを備え、車室内への日射によりフロントガラスなどを介して侵入熱量が多くなった場合、フロントガラスの内側やインストルメントパネル上部などに熱気が溜まることから、この熱気を車室外へ放出することにより熱負荷を小さくすることができ、冷却能力の低下を防ぐことができる。
特開平5−65014号公報(段落番号0014〜0016、図1)
しかしながら、特許文献1に記載されている従来技術では、停車中に車室内に熱気が溜まった場合、車室内に乗員が乗込んでからエアコンを始動する必要があり、車室内の熱気を排出するのに時間がかかり、その間、熱負荷を大きく冷却能力が低下するので、快適な温度の空調風を車室内へ供給できないという問題がある。
本発明は、上記のような従来技術を考慮してなされたもので、その目的は、停車中に車室内に熱気が溜まった場合であっても、乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室内へ供給することのできる車両用空調装置を提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内気及び外気を取入れ通路を介して取入れて送風を行なうブロアと、前記内気取入れ通路及び外気取入れ通路を切替える内外気切替えドアと、前記ブロアに接続される送風路と、この送風路の途中に設けられ、通過する空気の熱交換を行なう熱交換器と、前記送風路から車室内へ空気を吹出す複数箇所の吹出し口とを備えた車両用空調装置であって、エアコン始動前に所定時間、換気ファンを駆動して前記車室内の熱気を排出させる熱気排出制御手段を有する構成にしてある。
このように構成した請求項1に記載の発明では、車室内に乗員が乗込む際にあらかじめ熱気排出制御手段を作動させることによりエアコン始動前に所定時間、換気ファンを駆動して車室内の熱気を排出させるので、エアコン始動時に熱負荷が小さくなり冷却能力の低下を避けることができる。これにより、停車中に車室内に熱気が溜まった場合であっても、車室内に乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室内へ供給することができる。
また、上記目的を達成するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記換気ファンの駆動により前記車室の少なくともインストルメントパネル外部の熱気が排出される排出口と、前記熱気排出制御手段の作動時に前記外気取入れ通路を閉止する外気ドアとを備えた構成にしてある。
このように構成した請求項2記載の発明では、エアコン始動前に熱気排出制御手段の作動により所定時間、外気ドアで外気取入れ通路が閉止され、外気の導入が阻止された状態にあるので、換気ファンの駆動により車室の少なくともインストルメントパネル外部の熱気を吸引して排出口から車室外へ排出することができる。
また、上記目的を達成するため請求項3記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記換気ファンの駆動により前記車室の少なくともインストルメントパネル内部の熱気が排出される排出口と、前記熱気排出制御手段の作動時に前記外気取入れ通路を閉止する外気ドアとを備えた構成にしてある。
このように構成した請求項3に記載の発明では、エアコン始動前に熱気排出制御手段の作動により所定時間、外気ドアで外気取入れ通路が閉止され、外気の導入が阻止された状態にあるので、換気ファンの駆動により車室の少なくともインストルメントパネル内部の熱気を吸引して排出口から車室外へ排出することができる。
本発明では、例えば、夏の暑い日射光の下などで停車中、放置した車室内に熱気が溜まった場合であっても、乗員が車室内に乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室内へ供給できる。したがって、車室内の快適な環境を維持して車室内の居住性を向上できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の詳細を図に基づいて説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図、図2は第1の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図、図3は第1の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図、図4は第1の実施形態に設けられる制御系を示すブロック図、図5は第1の実施形態が熱気排出モードで作動する際の処理手順を示すフローチャートである。
図1〜図3に示すように自動車の車室1の前方には、図示しないエンジンなどが収納されるエンジン室2が設けられている。車室1内の前部には図示しない計器やオーディオ機器が収納されるインストルメントパネル3が配置され、このインストルメントパネル3の上方にフロントガラス4が嵌め込まれている。
そして、本実施形態の車両用空調装置5は、エンジン室3内の後部、すなわち車室1側に設けられており、内気及び外気を取入れ通路6,7を介して取入れて送風を行なうブロア8と、内気取入れ通路6及び外気取入れ通路7を切替える内外気切替えドア9と、ブロア8に接続される送風路10と、この送風路10の途中に設けられ、図示しない外部冷媒回路を循環する冷媒を介して送風路10内の空気の熱交換を行なう冷却用エバポレータ11と、このエバポレータ11の下流側に配設され、エンジンの冷却水を熱源とする加熱用ヒータコア12と、これらのエバポレータ11及びヒータコア12間に設けられ、ヒータコア12を通過する風量とバイパスする風量との割合を調節するエアミックドア13と、送風路10から車室1内へ空気を吹出す複数箇所の吹出し口14,15,16とを備えている。これらの吹出し口14,15,16は、それぞれ送風路10に接続される吹出し通路17,18,19の出口に配置されており、入口には開閉ドア20,21,22が設けられている。フット吹出し口14はインストルメントパネル3内の下部より車室1内の乗員の足元に向けて空調風を吹出し、ベント吹出し口15はインストルメントパネル3の中間部より車室1内の乗員の上部に向けて空調風を吹出し、デフロスタ吹出し口16はインストルメントパネル3の上部より車室1内のフロントガラス4に向けて空調風を吹出すようになっている。
また、本実施形態の車両用空調装置5は、外気取入れ通路7の入口を開閉する外気ドア23(インテークドア)と、外気取入れ通路7の途中とデフロスタ吹出し通路19の途中とを連通する連通路24と、連通路24を開閉する開閉ドア27と、ブロア8から吐出される空気を車室1外へ排出する排出口25と、この排出口25を開閉する排出ドア26とを備えている。
図4に示すように本実施形態に設けられる制御系40は、制御部28(ECU)及びアンプ部29(エアコン自体か別アンプ)からなり、これらの制御部28及びアンプ部29により熱気排出制御手段が構成されている。アンプ部29には、制御部28の制御によりそれぞれ作動する乗車予備動作センサ30、車速センサ31、及びイグニッションスイッチ32から信号が送られると共に、他のエアコンスイッチ33、AMB34、日射量センサ35、及び外気温センサなどの温度センサ36からも信号が送られ、これらの入力信号に基づいて熱気排出モード(換気ファンモード)や正規の空調モードの作動指令をブロア8、内外気切替えドア9、開閉ドア20〜22及び外気ドア23へ出力するようになっている。この制御系40では、遠隔操作を含むドア施錠解除操作によりドアロック解除、ドア開動作などの乗車予備動作を行なったとき、乗車予備動作センサ30から検出信号がアンプ部29へ送られるので、アンプ部29から熱気排出モードの作動指令が出力される。これにより、エアコン始動前に所定時間、換気ファン、例えばブロア8を駆動して車室1内の熱気を排出させるようになっている。その後、熱気排出モードから正規の空調モードに切替える。
この第1の実施形態にあっては、図1に示す停止時にブロア8が停止し、内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を開又は閉じ、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じ、もしくは、いずれかの吹出通路が開いており、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を開き、排出ドア26が排出口25を閉じ開閉ドア27が連通路24を閉じている。
次いで、ドア施錠解除操作によりドアロック解除やドア開動作などの乗車予備動作を行なったとき、乗車予備動作センサ30から検出信号がアンプ部29へ送られるので、図5に示す処理手順にしたがって熱気排出制御手段の制御による熱気排出モードが作動する。すなわち、手順S1としてブロア8(換気ファン)の図示しないスイッチがON状態となり、手順S2として温度センサ36で検出した温度が設定温度を越えているかどうか判断する。このとき、検出温度が設定温度を越えている場合、手順S3としてエアコンスイッチ33がON状態かどうかを判断し、エアコンスイッチ33がON状態である場合、手順S4としてバッテリ電圧が設定電圧より低いかどうか判断する。その結果、バッテリ電圧が設定電圧以上である場合には、手順S5として図示しないタイマーが経時動作を開始した後、手順S6として設定時間内にあるかどうか判断する。このとき、タイマーの経時開始から設定時間内にある場合、手順S7としてアンプ部29から熱気排出モードの作動指令が出力される。なお、上記の手順S1にてブロア8の図示しないスイッチがOFF状態にある場合には手順S8へ進んで正規の空調モード(通常モード)に移行する。同様に、手順S2にて温度センサ36で検出した温度が設定温度を越えていない場合、手順S3にてエアコンスイッチ33がOFF状態にある場合、及び手順S4にてバッテリ電圧が設定電圧より低い場合もそれぞれ手順S8の正規の空調モード(通常モード)に移行する。
そして、上記の熱気排出モードの作動指令に応じてブロア8が起動すると共に、図2に示すように内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を開いて内気取入れ通路6を閉じ、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じ、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を閉じ、開閉ドア27が連通路24を開き、排出ドア26が排出口25を開く。その結果、車室1内の熱気、例えばインストルメントパネル3上の熱気がデフロスタ吐出し口16よりデフロスタ吐出し通路19、連通路24、外気取入れ通路7、及び内外気切替えドア9を経由してブロア8に吸引された後、排出ドア26及び排出口25を経由して車室1外へ排出される。その後、タイマーの経時開始から設定時間を越えたとき、手順S8として正規の空調モード(通常モード)に移行する。これに伴って、ブロア8が停止すると共に、図3に示すように、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を開き、排出ドア26が排出口25を閉じる。
また、上述した熱気排出モードの作動中にイグニッションスイッチ32がONした場合には、エンジンが始動して熱気排出モードが解除される。これに伴い、ブロア8が停止すると共に、図3に示すように、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を開き、開閉ドア27が連通路24を閉じ排出ドア26が排出口25を閉じる。
その後、図示しないエアコンAUTOボタンをONすることによりブロア8が起動し、車室1の空気を内気取入れ通路6を介して取入れて、送風路10の途中でエバポレータ11により冷却して所定温度の空調風を得て、例えばベント吹出し口15から車室1内に吹出す。
このように構成した第1の実施形態では、停車中に車室1内に熱気が溜まった場合、エアコン始動前に熱気排出モードの作動により所定時間、ブロア8を駆動して車室1の少なくともインストルメントパネル3外に滞留する熱気を吸引して排出口25より車室1外へ排出し、エアコン始動時に熱負荷が小さくなり冷却能力の低下を避けることができるので、車室1内に乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室1内へ供給することができる。
また、第1の実施形態では、車室1内の熱気をインストルメントパネル3上部のデフロスタ吹出し口16から吸込むことにより、車室1内の乗員の顔に近い部分の熱気を排出させることができ、この部分は特に乗員の官能に影響が大きいので、乗員に冷房感を与えることができる。さらに、インストルメントパネル3の連通部を介してインストルメントパネル3内の熱気もデフロスタ吹出し口16から吸込んで車室1外へ排出することができる。
また、第1の実施形態では、従来用いているブロア8を換気ファンとして兼用し、しかもこの換気ファンが1台のみであるので、製作コストを低減することができる。
また、本実施形態では、連通路24をデフロスタ通路19の途中で連通させているが、他の通路、例えば吹出し通路18でもよく、空調装置開閉ドア21の下流側通路に連通させれば開閉ドア20〜22全て閉じたときに排出が可能になる。
〔第2の実施形態〕
図6は本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図、図7は第2の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図、図8は第2の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図である。なお、図6〜図8において前述した図1〜図5に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
図6〜図8に示す本実施形態の車両用空調装置37では、前述した図1〜図5に示す第1の実施形態と比べて、車室1前方のフロントガラス4を介して入射する日射光を遮るサンシェード38を設けたことと、これらのフロントガラス4とサンシェード38との間に、インストルメントパネル3の外部の熱気を吸込む吸込み口、例えばデフロスタ吹出し口16を配設したこととが異なっており、その他の構成は第1の実施形態と基本的に同様である。
この第2の実施形態では、図6に示す停止時に、第1の実施形態と同様にブロア8が停止し、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を開くと共に内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を開又は閉じ、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じ、もしくはいずれかの吹出し通路が開いており、排気ドア26が排気口25を閉じて開閉ドア27が連通路24を閉じている。そして、車室1前方のフロントガラス4を覆うようにサンシェード38がインストルメントパネル3上に配置されているので、フロントガラス4を介して入射する日射光が遮されると共にフロントガラス4及びサンシェード38間に高温の熱気が滞留する。
次いで、ドア施錠解除操作によりドアロック解除やドア開動作などの乗車予備動作を行なったとき、第1の実施形態と同様に図5に示す処理手順にしたがって熱気排出制御手段の制御による熱気排出モードの作動が行なわれる。すなわち、ブロア8が起動すると共に、図7に示すように外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を閉じ、内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を開いて内気取入れ通路6を閉じ、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じ開閉ドア27が連通路24を開き、排気ドア26が排気口25を開く。その結果、車室1のインストルメントパネル3外部の熱気がデフロスタ吐出し口16よりデフロスタ吐出し通路19、連通路24、外気取入れ通路7、及び内外気切替えドア9を経由してブロア8に吸引された後、排出ドア26及び排出口25を経由して車室1外へ排出される。このとき、特にフロントガラス4及びサンシェード38間に滞留する高温の熱気が集中的に排出されると共に、車室1内の他の部分に滞留する熱気も排出される。
また、上述した熱気排出モードが解除された場合も第1の実施形態と同様であり、ブロア8が停止すると共に、図8に示すように、外気ドア23が外気取入れ通路7の入口を開き開閉ドア27が連通路24を閉じ、排出ドア26が排出口25を閉じる。次いで、図示しないエアコンAUTOボタンをONすることによりブロア8が起動し、車室1内の空気を内気取入れ通路6を介して取入れて、送風路10の途中でエバポレータ11により冷却して所定温度の空調風を得て、例えばベント吹出し口15から車室1内に吹出す。
このように構成した第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、停車中に車室1内に熱気が溜まった場合、エアコン始動前に熱気排出モードの作動により所定時間、ブロア8を駆動して車室1の少なくともインストルメントパネル3外に滞留する熱気を吸引して排出口25より車室1外へ排出し、エアコン始動時に熱負荷が小さくなり冷却能力の低下を避けることができるので、車室1内に乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室1内へ供給することができる。
また、第2の実施形態でも、従来用いているブロア8を換気ファンとして兼用し、しかもこの換気ファンが1台のみであるので、製作コストを低減することができる。
また特に、第2の実施形態では、駐車中に車室1のフロントガラス4を介して入射する日射光をサンシェード38で遮ることにより車室1への侵入熱量を抑制すると共に、デフロスタ吹出し口16からフロントガラス4及びサンシェード38間に滞留する高温の熱気を集中的に吸込むことにより、車室1内の乗員の顔に近い部分の熱気を排出させることができ、この部分は特に乗員の官能に影響が大きいので、乗員に冷房感を与えることができる。さらに、サンシェード38をインストルメントパネル3上から取り外した直後に乗員が熱気を感じることも少なくなる。
〔第3の実施形態〕
図9は本発明の第3の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図、図10は第3の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図、図11は第3の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図である。なお、図9〜図11において前述した図1〜図8に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
図9〜図11に示す本実施形態の車両用空調装置39では、前述した図1〜図5に示す第1の実施形態と比べて、外気ドア23及び連通路24、開閉ドア27が省略されたことと、内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を閉止する外気ドアを兼用することとが異なっており、その他の構成は第1の実施形態と基本的に同様である。
この第3の実施形態では、図9に示す停止時にブロア8が停止し、内外気切替えドア9が外気取入れ通路7、内気取り入れ通路6のいずれか又は両方を開き、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じもしくはいずれかの吹出し通路が開いており、排出ドア26が排出口25を閉じている。
次いで、ドア施錠解除操作によりドアロック解除やドア開動作などの乗車予備動作を行なったとき、第1の実施形態と同様に図5に示す処理手順にしたがって熱気排出制御手段の制御による熱気排出モードの作動が行なわれる。すなわち、ブロア8が起動すると共に、図10に示すように内外気切替えドア9が外気取入れ通路7を閉じて内気取入れ通路6を開いた状態に保たれ、開閉ドア20〜22が吹出し通路17〜19を閉じ、排出ドア26が排出口25を開く。その結果、インストルメントパネル3内部に滞留する熱気が内気取入れ通路6を介してブロア8に吸引された後、排出ドア26及び排出口25を経由して車室1外へ排出される。このとき、インストルメントパネル3の図示しない連通部を介してインストルメントパネル3外の熱気も吸引される。
また、上述した熱気排出モードが解除された場合、ブロア8が停止すると共に、図11に示すように、排出ドア26が排出口25を閉じる。次いで、図示しないエアコンAUTOボタンをONすることによりブロア8が起動し、例えば、車室1内の空気を内気取入れ通路6を介して取入れて、送風路10の途中でエバポレータ11により冷却して所定温度の空調風を得て、例えばベント吹出し口15から車室1内に吹出す。
このように構成した第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、停車中に車室1内に熱気が溜まった場合、エアコン始動前に熱気排出モードにより所定時間、ブロア8を駆動して少なくともインストルメントパネル3内に滞留する熱気を吸引して排出口25より車室1外へ排出し、エアコン始動時に熱負荷が小さくなり冷却能力の低下を避けることができるので、車室1内に乗員が乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室1内へ供給することができる。
また、第3の実施形態でも、従来用いているブロア8を換気ファンとして兼用し、しかもこの換気ファンが1台のみであるので、製作コストを低減することができる。
また特に、第3の実施形態では、インストルメントパネル3内部の熱気を吸込むことにより、インストルメントパネル3内の計器類やオーディオ機器が冷却され、所定の性能が維持されて耐久性が向上する。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
なお、上記第1〜第3の実施形態にあっては、熱気排出制御手段の制御による熱気排出モードから正規の空調モードに速やかに移行するようにしたが、本発明はこれに限らず、熱気排出モードから正規の空調モードに徐々に移行することもできる。正規の空調モードとは空調装置の内外気切替えドア、吐出通路、ファンなどの切替制御を、手動もしくは自動で行う事をさし、種々の形態と組み合わせる事が可能である。
例えば、第1〜第3の実施形態にあって、制御系に、空調装置の停止前の、内外気切替ドア9および開閉ドア20、21の開閉状態を記憶させ、熱気排出モード、終了後に、もとの状態に復帰させてもよい。さらに、よく知られた、オートエアコンにある様に、環境条件を各種センサーにより測定し条件に応じあらかじめ定められた制御をオートエアコンと組み合わせる事で排出モード終了後に、その時点の制御に移行する事も可能である。
また、上記第1〜第3の実施形態にあっては、遠隔操作を含むドア施錠解除操作により乗車予備動作を行ない、これに伴って熱気排出モードを作動するようにしたが、ドア施錠解除操作の代わりに、熱気排出リモコン操作により熱気排出モードを作動することもできる。
本発明は、例えば、夏の暑い日射光の下などで停車中、放置した車室内に熱気が溜まった場合であっても、乗員が車室内に乗込んで運転を開始するときに快適な温度の空調風を車室内へ供給でき、車室内の快適な環境を維持して車室内の居住性を向上できるという効果があるので、車両用空調装置として適用できると共に、その他、一般機械用あるいは産業機械用などの空調装置としても広く適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図である。 第1の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図である。 第1の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図である。 第1の実施形態に設けられる制御系を示すブロック図である。 第1の実施形態が熱気排出モードで作動する際の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図である。 第2の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図である。 第2の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用空調装置が停止した状態を示す縦断面図である。 第3の実施形態が熱気排出モードで作動する状態を示す縦断面図である。 第3の実施形態が正規の空調モードで作動する状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 車室
2 エンジン室
3 インストルメントパネル
4 フロントガラス
5 車両用空調装置
6 内気取入れ通路
7 外気取入れ通路
8 ブロア(換気ファン)
9 内外気切替えドア(外気ドア)
10 送風路
11 エバポレータ(熱交換器)
12 ヒータコア
13 エアミックスドア
14 フット吹出し口
15 ベント吹出し口
16 デフロスタ吹出し口(吸込み口)
23 外気ドア
24 連通路
25 排出口
26 排出ドア
28 制御部
29 アンプ部
37 車両用空調装置
38 サンシェード
39 車両用空調装置

Claims (15)

  1. 内気及び外気を取入れ通路(6、7)を介して取入れて送風を行なうブロア(8)と、前記内気取入れ通路(6)及び外気取入れ通路(7)を切替える内外気切替えドア(9)と、前記ブロア(8)に接続される送風路(10)と、この送風路(10)の途中に設けられ、通過する空気の熱交換を行なう熱交換器(11)と、前記送風路(10)から車室(1)内へ空気を吹出す複数箇所の吹出し口(14,15,16)とを備えた車両用空調装置(5,37,39)であって、
    エアコン始動前に所定時間、換気ファン(8)を駆動して前記車室(1)内の熱気を排出させる熱気排出制御手段を有することを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置(5,37)であって、前記換気ファン(8)の駆動により前記車室(1)の少なくともインストルメントパネル(3)外部の熱気が排出される排出口(25)と、前記熱気排出制御手段の作動時に前記外気取入れ通路(7)を閉止する外気ドア(23)とを備えたことを特徴とする車両用空調装置(5,37)。
  3. 請求項1に記載の車両用空調装置(39)であって、前記換気ファン(8)の駆動により前記車室(1)の少なくともインストルメントパネル(3)内部の熱気が排出される排出口(25)と、前記熱気排出制御手段の作動時に前記外気取入れ通路(7)を閉止する外気ドア(23)とを備えたことを特徴とする車両用空調装置(39)。
  4. 請求項1に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、前記エアコン始動により徐々に前記熱気排出手段による熱気排出モードから正規の空調モードに切替えることを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  5. 請求項1に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、乗車予備動作により前記熱気排出制御手段を作動することを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、ドア施錠解除リモコン操作を含むドア施錠解除操作により前記乗車予備動作を行なうことを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  7. 請求項1に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、熱気排出リモコン操作により前記熱気排出制御手段を作動することを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  8. 請求項1乃至請求項3に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、前記換気ファン(8)が1台のみであることを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  9. 請求項8に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、前記ブロア(8)を前記換気ファン(8)として兼用するようにしたことを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  10. 請求項2に記載の車両用空調装置(5,37)であって、前記外気ドア(23)を、前記外気取入れ通路(7)の入口に設けたことを特徴とする車両用空調装置(5,37)。
  11. 請求項2に記載の車両用空調装置(5)であって、前記車室内の熱気をデフロスタ吹出し口(16)から吸込んで前記排出口(25)を介して前記車室(1)外へ排出することを特徴とする車両用空調装置(5)。
  12. 請求項2に記載の車両用空調装置(37)であって、前記車室(1)前方のフロントガラス(4)とこのフロントガラス(4)を介して入射する日射光を遮るサンシェード(38)との間に、前記インストルメントパネル(3)外部の熱気を吸込む吸込み口(16)を設けたことを特徴とする車両用空調装置(37)。
  13. 請求項12記載の車両用空調装置(37)であって、前記吸込み口(16)がデフロスタ吹出し口(16)であることを特徴とする車両用空調装置(37)。
  14. 請求項2または請求項3に記載の車両用空調装置(5,37,39)であって、前記熱気排出制御手段の作動時に、前記複数箇所の吹出し口(14,15,16)からの空気の吹出しを停止するようにしたことを特徴とする車両用空調装置(5,37,39)。
  15. 請求項3に記載の車両用空調装置(39)であって、前記外気ドアは、前記内外気切替えドア(9)であることを特徴とする車両用空調装置(39)。
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KR102194209B1 (ko) * 2019-07-25 2020-12-22 고려대학교 세종산학협력단 와이퍼 블레이드의 결빙 방지 장치

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