JP2007007331A - 使い捨てカイロ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時に違和感が少なく、かつ靴を脱いだときにも急速な温度上昇がなく、しかも靴の脱ぎ履きに差し障りがないうえ、外向きの面に鮮明な印刷を施すことができる、足の甲に貼付する使いしてカイロを提供する。
【解決手段】偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、該偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するための使い捨てカイロであって、該カイロを足の甲に貼付し安全靴を履いて測定したとき、発熱開始から30分以内に平衡温度に到達し、該平衡温度が36〜41℃でありかつ4時間以上維持され、さらに平衡温度に達した後安全靴を脱ぎ大気中に維持したときに発熱到達温度が43℃を超えない使い捨てカイロ。
【選択図】図1

Description

本発明は足の甲に貼付する使い捨てカイロに関する。
さらに詳しくは、適度な加温と装着感が良好な足の甲に貼付する使い捨てカイロに関する。
従来、空気の存在下で発熱する発熱組成物を通気性の収納袋(内袋)に収容し、この内袋を非通気性の袋(外袋)で包装した使い捨てカイロが知られている。かかるカイロとしては、手足や腰部を温めるもの以外に、足の裏、肩、臀部など身体の種々の部位を対象にしたものが提案されており、また所定の部位に貼りつけて当該部位を効果的に温めるために内袋の表面に粘着剤層を設けたものも提案されている。
このような使い捨てカイロは、外袋を開封して、内袋内の発熱組成物を空気と接触させることにより発熱が開始し、所定の時間温かい状態が維持されるが、一般的な使い捨てカイロでは、使用感ないしは触感を考慮して、内袋の材質として、柔らかく、かつ所定の強度を有する不織布が使われている(たとえば、特許文献1参照)。
また、不織布の代わりに合成樹脂積層フィルムを用いて、多色の細かい絵柄や模様を鮮明に印刷することができ、かつ、デザイン性や宣伝性が損なわれることなく、鮮明な印刷状態を保つことのできる使い捨てカイロが提案されている(たとえば特許文献2)。
ところで、足の加温用としては、靴底に敷くか足の裏に貼付するタイプのもののほか、足先や踵といった加温しにくい部分に適用するタイプのものが提案されている(たとえば特許文献3)。
しかし、貼付型のカイロには内容物による厚みがあり、足の裏の爪先部に使用すると爪先部が踵部よりも高くなってしまい、使用時に違和感があった。
ところで足の甲は肉が薄く、寒さを直接感じる部位であるにもかかわらず、その加温のための使い捨てカイロは開発されていなかった。
足の裏(爪先、踵)に使用する場合、足の裏に貼付する側の面に通気性をもたせたり、靴の底側の面に通気性をもたせたり、両方の面でバランスをとったりしている。しかし、いずれの場合でも、カイロと靴の間の隙間が少ないので、他の部位(腰など)に比べて内袋の通気量を多くする必要があり、カイロ自体の通気性を通常の設定よりも高めていた。
そのため、靴の中では適温を保つことはできるが、靴を脱いだときに通気量が急激に多くなり、発熱が進んで必要以上に温度が高くなったり、発熱保持時間が設定時間よりも短くなったりすることがあった。
したがって、使用形態で足の裏や爪先、踵よりも通気量は多いが、靴などで覆われているため腰などに使用する場合よりも通気量が少ない足の甲に使用するのに適した使い捨てカイロは知られていない。
特開平9−75387号公報 特開2005−58425号公報 特開平2−172460号公報
本発明は、これらの事情に鑑み、足の甲に貼付する新しいタイプの使い捨てカイロとして、上述の課題を解決できる使い捨てカイロを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、該偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するための使い捨てカイロであって、該カイロを足の甲に貼付し安全靴を履いて測定したとき、発熱開始から30分以内に平衡温度に到達し、該平衡温度が36〜41℃でありかつ4時間以上維持され、さらに平衡温度に達した後安全靴を脱ぎ大気中に維持したときに発熱到達温度が43℃を超えない使い捨てカイロに関する。
本発明において、偏平状袋の水蒸気透過度は、JIS K7129に規定されているA法により測定した値で、50〜3000g/m2・dayであり、かつ前記発熱組成物が、酸化性金属40〜70質量部、活性炭5〜15質量部、保水剤3〜10質量部、水溶性塩0.5〜7質量部および水15〜35質量部からなることが、上記の発熱挙動を達成するうえで好ましい。
またさらに、前記発熱組成物が、10mm平方あたり0.1〜1g坪量で偏平状袋内に分散していることが、均一かつ穏やかな発熱を達成するうえで好ましい。
また、偏平状袋の構造的な面からみると、偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するためのカイロであって、前記偏平状袋の足の甲に貼付する側の貼付面材が通気性層または非通気性層、粘着剤層および剥離紙または剥離フィルム(以下、剥離紙という)からなり、他方の外側に向いた外向面材が非粘着性の非通気性層または通気性層を含むフィルムまたはシートからなるであることが好ましい。
本発明において、偏平状袋の貼付面材と外向面材との組合せとしては、貼付面材が非通気性層を有しており外向面材が通気性層を有していてもよいし、貼付面材が通気性層を有しており外向面材が非通気性層を有していてもよいし、貼付面材が通気性層を有しており、外向面材も通気性層を有していてもよい。
また、外向面材としては、印刷などが容易になることから非通気性合成樹脂フィルムで形成することもできる。
外向面材を通気性にする場合、不織布などで構成してもよいが、非通気性合成樹脂フィルムに微細な孔を穿設して通気性としてもよい。
貼付面材が通気性層を有しており、かつ外向面材も通気性層を有している場合、外向面材の水蒸気透過度が貼付面材の水蒸気透過度よりも小さいことが望ましく、特に、外向面材の水蒸気透過度が貼付面材の水蒸気透過度の1/3以下となるようにすることが好ましい。
さらに、足の甲に輪郭に沿った形状に裁断してもよく、また、足の甲の凹凸に対応して発熱剤が個別に分散収納してもよい。
本発明の足の甲に用いる使い捨てカイロによれば、使用時に違和感が少なく、かつ靴を脱いだときにも急速な温度上昇がなく、しかも靴の脱ぎ履きに差し障りがない。
さらに、外向面材に鮮明な印刷を施すことができ、装着時の外観を向上させることもできる。
本発明は、偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、該偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するための使い捨てカイロであって、該カイロを足の甲に貼付し安全靴を履いて測定したとき、つぎの発熱挙動を示す使い捨てカイロである。なお、安全靴とは、JIS T8101で規定されている靴をいう。
(1)発熱開始から30分以内に平衡温度に到達する。
平衡温度に到達する時間が短いことが望ましいが、到達時間を短くすると発熱平衡温度が高くなったり、発熱時間が短くなったりする。したがって、到達時間は5分以上、好ましくは10分以上であり、20分以下が好ましい。
(2)平衡温度が36〜41℃でありかつ4時間以上維持される。
足の甲は上記のように肉が薄い箇所であり、温度が直接骨などに伝わりやすい。したがって、通常の使い捨てカイロよりも低い温度で平衡に達せさせる必要がある。平衡温度は、好ましくは37〜39℃である。
平衡温度の維持時間は長い方が一般的に望ましいが、長くしようとすると発熱組成物量を多くする必要があり、この観点から8時間以下、さらには6時間以下が望ましい。
(3)平衡温度に達した後、安全靴を脱ぎ大気中に維持したときに発熱到達温度が43℃を超えない。
この要件は、本発明の足の甲に貼付する使い捨てカイロの重要な特徴である。すなわち、前述のとおり、従来の足裏用カイロでは、靴から脱いで大気中に曝した場合、設定温度よりも高くなってしまうことがあるが、本発明のカイロでは、安全靴を脱ぎ大気中に維持したときにも発熱到達温度が43℃を超えないものである。43℃を超えると、皮膚の薄い足の甲は実際の感覚以上の体感温度となり、低温火傷などが発生する可能性が出てくる。好ましくは、安全靴を脱ぎ大気中に維持したときの発熱到達温度が42℃以下、さらには41℃以下である。
かかる本発明の使い捨てカイロは、たとえば偏平状袋の水蒸気透過度をJIS K7129に規定されているA法(感湿センサー法)により測定した値で50〜3000g/m2・dayとし、かつ前記発熱組成物をたとえば酸化性金属40〜70質量部、活性炭5〜15質量部、保水剤3〜10質量部、水溶性塩0.5〜7質量部および水15〜35質量部からなる処方とすることにより、容易に達成できる。
水蒸気透過度は、好ましくは200〜1000g/m2・day、さらに好ましくは250〜800g/m2・dayである。小さすぎると発熱温度が上がらす、また大きすぎると急激に温度が上昇し、発熱到達温度も高温になることがある。
発熱組成物の各成分としては、酸化性金属として鉄、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛などがあげられ、活性炭として木質系活性炭、ヤシ殻系活性炭、石炭系活性炭などがあげられ、保水剤としてバーミキュライト、木粉、珪藻土、パーライト、シリカゲル、酸化アルミニウム、吸水性樹脂などがあげられ、水溶性塩としては塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、塩化カルシウムなどがあげられる。
配合割合は、好ましくは酸化性金属50〜65質量部、活性炭7〜12質量部、保水剤4〜8質量部、水溶性塩1〜5質量部および水20〜30質量部である。
本発明のカイロにおいて、発熱組成物の分散状態と量も考慮することが、均一かつ穏やかな発熱という点から望ましい。この観点から、発熱組成物が10mm平方あたり0.1〜1g坪量で偏平状袋内に分散していることが望ましい。さらに好ましい坪量としては、0.2〜0.7g/10mm平方、特に0.25〜0.5g/10mm平方である。坪量が少なすぎると発熱の絶対量が得られにくくなったり、発熱組成物が偏在する原因となったりすることがある。多すぎると使用時に違和感を感じることがある。
つぎに本発明の使い捨てカイロを足の甲に適用するために、好適なカイロの構造を説明する。
すなわち、本発明の好ましい使い捨てカイロとしては、偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、前記偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するためのカイロであって、前記偏平状袋の足の甲に貼付する側の貼付面材が通気性層または非通気性層、粘着剤層および剥離紙からなり、他方の外側に向いた外向面材が非粘着性の非通気性層または通気性層を含むフィルムまたはシートからなる使い捨てカイロがあげられる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の使い捨てカイロの一実施形態を詳細に説明する。ここで説明する使い捨てカイロの実施形態は、偏平状袋の足の甲に貼付する側の貼付面材が通気性合成樹脂フィルムおよび/または不織布からなる通気層、粘着剤層および剥離紙からなり、他方の外側に向いた外向面材が非粘着性の非通気性合成樹脂フィルムからなるものであるが、もちろんこの形態に限定されるものではない。
本発明の使い捨てカイロは、図1に示すように、偏平状袋(以下、内袋と称す)1内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物2が封入されており、前記偏平状袋1が気密性袋(以下、外袋と称す)3内に収納されている。前記内袋1は、貼付面材4と外向面材5からなる。
前記外袋3は、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリカ蒸着フィルムおよび塩化ビニリデンコートフィルムなどの無孔フィルムからなることが好ましい。なかでも、酸素や水蒸気の非透過性、および、水素の適切な透過性の点で、塩化ビニリデンコートフィルムが好ましい。
前記無孔フィルムの厚さは、30〜300μmが好ましい。30μmより薄いと、製品を保護する上で、強度が不足する傾向にあり、300μmをこえると、フィルムの加工適正が低下し、経済的に不利益となる傾向にある。
前記内袋1の内部に封入され、空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物2としては、たとえば鉄粉などの金属粉、活性炭、水、保水剤(木粉、バーミキュライト、けい藻土、パーライト、シリカゲル、アルミナ、吸水性樹脂など)、食塩などからなるものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
つぎに内袋1の構造について、図2と図3を参照して説明する。
図2において、内袋1は互いの周囲が接着された貼付面材4と外向面材5と発熱組成物2から構成されている。
貼付面材4は、通気性合成樹脂フィルム6および/または不織布7からなる通気層、粘着剤層8および剥離紙9から構成されており、各層の材料は従来公知の材料を使用すればよい。
粘着剤層8は、貼付面の全体に設けるようにしてもよいし、縞模様、格子模様、水玉模様などの適宜の模様を形成するように部分的に設けるようにしてもよい。また、その厚さは、1〜100μmが好ましく、10〜60μmであることがより好ましい。
足の甲に貼付する本発明では、貼付面材4の通気性層の通気量が従来の足の裏に貼付するタイプの使い捨てカイロよりも少ない通気量に設定されている。
本発明の足の甲に貼付するタイプの使い捨てカイロの内袋1の通気性は、通常、JIS P 7129に規定されているA法(感湿センサー法)により測定した水蒸気透過度の値で、50〜3000g/m2・dayであり、好ましくは200〜1000g/m2・dayの範囲において適宜選定される。なお、後述するように、外向面材5の側も一部通気性にする場合は、上記範囲に追加する形で通気量を設定すればよい。
外向面材5はさらに図3に示すように、ポリアミド層10およびポリエチレン層11からなる合成樹脂積層フィルムで構成されていることが好ましい。この場合、ポリアミド層10側が内袋表面、ポリエチレン層11側が内袋内部を示している。
外向面材5の全体の厚さは、30〜200μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。30μmより薄いと強度が低下し、破袋して中身がこぼれることがあり、200μmを超えると材料の柔軟性が低下し、カイロとしたときに使用感が損なわれることがある。
前記ポリアミド層10、すなわち、内袋表面側にあるフィルムの厚さは10〜25μmが好ましい。また、ポリアミド以外にもポリプロピレンやポリエステルなどが使用できる。最外層をポリアミドなどの滑性のよい合成樹脂とすることにより、靴の脱ぎ履きが容易になる。
前記ポリアミド層10上には、オフセット印刷、グラビア印刷およびホログラム印刷などの従来公知の方法により、図4に示すように、印刷が施され、印刷の模様12で表面を装飾することができる。
前記印刷の内容としては、各種動物やキャラクターを含む絵柄、模様、商品名、会社名、ハウスマーク、使用説明などあらゆるものが含まれ、本発明においてとくに限定されるものではない。本発明では合成樹脂フィルムに印刷が施されるので、通常の紙への印刷とほぼ同様に細かい絵柄や模様を実現することができ、また単色に限らず多色の印刷も容易に実現できる。このため、デザイン性や宣伝性に優れたカイロを得ることができる。
また印刷ではなく、ポリアミド層10に顔料を配合して、肌色や靴下の色に合わせた外観にして、使用を目立たなくさせることもできる。
前記ポリエチレン層11、すなわち、内袋内部側にあるフィルムは、熱融着などにより接着される。このポリエチレン層11の厚さは、10〜200μmが好ましく、15〜100μmがより好ましい。
また外向面材5は、内容物の隠蔽力を増すために、アルミニウム層(図示されていない)をポリアミド層10やポリエチレン層11の外側面、またはそれらの層の中間層として設けてもよい。アルミニウム層に代えて、または加えてアルミニウム蒸着層や乳白色合成樹脂層を設けてもよい。
前記のとおり、本実施形態では原則として、貼付面材4のみで内袋1の全通気量を賄っているが、季節や外気温、使用する状況(雪山など)などの、通常よりも高い発熱温度が要求される場合には、外向面材4に微小な孔を穿設することにより、通気性を追加的に付与してもよい。
ただし、靴を脱いだときの急激な温度上昇を回避するためには、外向面材5の水蒸気透過度を貼付面材4の水蒸気透過度よりも小さくする必要があり、特に、外向面材の水蒸気透過度が貼付面材の水蒸気透過度の1/3以下、さらには1/4以下となるように設定することが好ましい。
外向面材5として非通気性の合成樹脂積層フィルムを使用している場合、穿孔の際、積層フィルムが適度な厚さを有しているため、穿孔をそのままの形状で保持する。つまり、積層フィルムに充分な柔軟性を持たせながら、穿孔性を向上させることができ、積層フィルムの表裏で均一な大きさの穿孔とすることができる。そのため、通気性が安定化し、結果として、カイロの温度パフォーマンスが安定となる。さらに、製造時におけるバラツキの幅が小さくなることから、製品個々の品質のバラツキが減少し、品質の安定した製品を製造することができる。また、穿孔性が向上することで、より均一で微細な穿孔を設けることが可能となる。その結果、穿孔の大きさを小さくすることができ、発熱組成物などの内容物がこぼれにくくなる。穿孔の大きさは、0.1〜0.3mmが好ましい。
内袋1は、上記実施形態以外に、外向面材として穿孔しない非通気性の合成樹脂積層フィルムを用い、貼付面材として不織布や穿孔して通気性とした合成樹脂積層フィルムを用いてもよい。また、両面材とも不織布や穿孔して通気性とした合成樹脂積層フィルムを用いてもよい。
内袋1の大きさは、本発明において、とくに限定されるものではなく、足のサイズ、加温したい範囲などに応じて適宜選定すればよい。また、足の甲の輪郭に沿った形状に裁断してもよく、さらに、足の甲の凹凸に対応して発熱剤を個別に分散収容してもよい。
具体的な形状としては、矩形に限らず多角形、円形、楕円形、舌片形状、馬蹄形、ハート型など、他の形状を採用することもできる。
非限定的な形状を図5〜9に示す。図5〜7は足の甲の形状や加温したい範囲に応じた形状に裁断した例であり、図8〜9は、発熱組成物を分けて分散収容した例である。図9に示す例の場合、加温したい箇所の大きさに応じて小分けの内袋間を鋏などで裁断して使用することもできる。
つぎに本発明の使い捨てカイロを実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
外向面材として非通気性の合成樹脂積層フィルムを用い、貼付面材としてポリエチレン製の多孔質フィルム、ゴム系の粘着性物質からなる粘着剤層および剥離紙からなる積層材を用いて縦90mm、横70mm、厚さ3mmで片面が非通気性の内袋(内容量10ml)を作製した。内袋の水蒸気透過度は300〜600g/m2・dayであった。この内袋に、鉄粉55〜60質量部、活性炭7〜10質量部、塩化ナトリウム1〜3質量部、高分子吸収剤4〜8質量部および水22〜27質量部を含む発熱組成物のうちの15gを封入した後、ヒートシールして密封した。この内袋には発熱組成物が0.4g/10mm平方で充填されている。ついで内袋を厚さ約50μmの非通気性フィルムからなる外袋内に収納し、本発明の使い捨てカイロを作製した。
この使い捨てカイロを外袋から取り出し、剥離紙を剥がして、成人男子の足の甲に綿の靴下の上から貼り付けた。その際、カイロが当たる皮膚上に熱電対を貼り付け、皮膚表面温度の変化が記録できるようにセットした。ついで、安全靴(JIS T8101で規定する安全靴。サイズ25.5cm)を履き、4時間通常の作業を行い、皮膚表面温度の経時変化(4時間)を記録した。結果を図10に示す。
実施例2
実施例1と同様に本発明の使い捨てカイロを作製し、足の甲に靴下の上から貼り付けた。貼り付けた時点から2時間後に靴を脱ぎ、その後2時間靴を履かずに過ごし、皮膚表面温度の経時変化(4時間)を調べた。結果を図11に示す。
比較例1
従来の足裏用の使い捨てカイロを成人男子の足の甲に靴下の上から貼り付け、実施例2と同様に、貼り付けた時点から2時間後に靴を脱ぎ、その後2時間靴を履かずに過ごし、皮膚表面温度の経時変化(4時間)を調べた。結果を図11に示す。
図11に示すように、本発明の足の甲用の使い捨てカイロは、途中で靴を脱ぎ大気中に出しても、発熱挙動に実質的な変化はなかったが、従来の足裏用使い捨てカイロの場合、大気中に曝すと発熱温度が上昇していき、43℃を超える温度に達した。
本発明の使い捨てカイロの一実施形態の概略断面図である。 本発明の使い捨てカイロの内袋の一実施形態の概略断面図である。 外向面材の一実施形態の概略断面図である。 本発明の使い捨てカイロの印刷された外向面の概略平面図である。 本発明の使い捨てカイロの形状の一実施形態の概略平面図である。 本発明の使い捨てカイロの形状の別の実施形態の概略平面図である。 本発明の使い捨てカイロの形状の別の実施形態の概略平面図である。 本発明の使い捨てカイロの形状の別の実施形態の概略平面図である。 本発明の使い捨てカイロの形状の別の実施形態の概略平面図である。 実施例1で測定した皮膚温度の変化を示すグラフである。 実施例2で測定した皮膚温度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 内袋
2 発熱組成物
3 外袋
4 貼付面材
5 外向面材
6 通気性合成樹脂フィルム
7 不織布
8 粘着剤層
9 剥離紙
10 ポリアミド層
11 ポリエチレン層
12 印刷の模様

Claims (14)

  1. 偏平状袋内に空気の存在下で酸化発熱する発熱組成物が封入されており、該偏平状袋が気密性袋内に収納されてなる足の甲に貼付するための使い捨てカイロであって、該カイロを足の甲に貼付し安全靴を履いて測定したとき、発熱開始から30分以内に平衡温度に到達し、該平衡温度が36〜41℃でありかつ4時間以上維持され、さらに平衡温度に達した後安全靴を脱ぎ大気中に維持したときに発熱到達温度が43℃を超えない使い捨てカイロ。
  2. 前記偏平状袋の水蒸気透過度が、JIS K7129に規定されているA法により測定した値で、50〜3000g/m2・dayであり、かつ前記発熱組成物が、酸化性金属40〜70質量部、活性炭5〜15質量部、保水剤3〜10質量部、水溶性塩0.5〜7質量部および水15〜35質量部からなる請求項1記載の使い捨てカイロ。
  3. 前記発熱組成物が、10mm平方あたり0.1〜1g坪量で偏平状袋内に分散している請求項1または2記載の使い捨てカイロ。
  4. 前記偏平状袋の足の甲に貼付する側の貼付面材が通気性層または非通気性層、粘着剤層および剥離紙または剥離フィルムからなり、他方の外側に向いた外向面材が非粘着性の非通気性層または通気性層を含むフィルムまたはシートからなる請求項1〜3のいずれかに記載の使い捨てカイロ。
  5. 前記貼付面材が非通気性層を有しており、外向面材が通気性層を有している請求項4記載の使い捨てカイロ。
  6. 前記貼付面材が通気性層を有しており、外向面材が非通気性層を有している請求項4記載の使い捨てカイロ。
  7. 前記貼付面材が通気性層を有しており、外向面材が通気性層を有している請求項4記載の使い捨てカイロ。
  8. 前記外向面材が非通気性合成樹脂フィルムである請求項4または6記載の使い捨てカイロ。
  9. 前記非通気性合成樹脂フィルムに微細な孔を穿設した請求項4、5または7記載の使い捨てカイロ。
  10. 前記非通気性合成樹脂フィルムの表面に印刷が施されてなる請求項8または9記載の使い捨てカイロ。
  11. 前記貼付面材が通気性層を有しており、かつ外向面材の水蒸気透過度が貼付面材の水蒸気透過度よりも小さい請求項7記載の使い捨てカイロ。
  12. 前記外向面材の水蒸気透過度が、貼付面材の水蒸気透過度の1/3以下である請求項11記載の使い捨てカイロ。
  13. 足の甲に輪郭に沿った形状に裁断されてなる請求項1〜12のいずれかに記載の使い捨てカイロ。
  14. 足の甲の凹凸に対応して発熱剤が個別に分散収納されてなる請求項1〜13のいずれかに記載の使い捨てカイロ。
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