以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図12を用いて説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、この機枠110の一側方には、該機枠110に対し回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸支されている。なお、図1は機枠110を有する遊技機100全体の背面側を示し、図2は機枠110から取り外された前面枠120を示す。
また、前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示枠ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うように前記クリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面と前記クリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板との間で、遊技盤1の前面に設けられたガイドレール(図示略)に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する遊技領域(図示略)とされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の遊技領域の前側を開放可能となっている。
クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域となる間隔を開けて二重のガラス板が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域の部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板が固定されて遊技領域を視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置57(図12に図示)としてのランプやLEDなどが設けられている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。
発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネルとその下の下部パネルとからなる。開閉パネルは、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置60(図12に図示)に遊技球を送る上皿を有している。この上皿の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン59(図12に図示)が設けられている。また、開閉パネルの下側の下部パネルには、上皿に収容しきれない遊技球を収容する下皿及び灰皿と、遊技領域に向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域に遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル151、音声を出力するスピーカ58(図12に図示)などが設けられている。
また、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。
図2に示すように、裏機構枠160の前面の左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図2,3に示すように、前面枠本体130の開口部に嵌め込まれる遊技盤1は、木製の遊技盤本体10の図示しない前面に、略円形に配されたガイドレールで囲まれた遊技領域を有し、この遊技領域内に遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域内には、図示しないが、普図始動ゲート、この普図始動ゲートを遊技球が通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器、普通図柄の変動表示ゲームを表示する普図変動表示器が設けられている。また、普通変動入賞装置と、この普通変動入賞装置に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器、特別図柄(特図、識別情報)の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成するセンターケース11(裏面側を図2に図示)、特別変動入賞装置、遊技盤装飾装置54(図12に図示)、一般入賞口、風車と呼ばれる打球方向変換部材、多数の障害釘などが設けられている。
普図始動ゲート内には、該普図始動ゲートを通過した遊技球を検出するためのゲートセンサが設けられている。そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート内を通過すると、図示しない普図変動表示器において普図の変動表示ゲームが行われる。ここで、普図変動表示器は、例えば、LEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)の変動表示ゲームは、普図変動表示器の点灯状態を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。なお、特図の変動表示ゲームの表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良い。この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示器における停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置の開閉部材が所定時間(例えば、0.5秒間)後述のように開放される。これにより、普通変動入賞装置に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置は左右一対の開閉部材を具備し、この開閉部材は、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示器の普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置は、特図の始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置の内部(入賞領域)に備えられた始動口センサ50(図12に図示)により遊技球を検出することに基づき始動条件が成立し、特図の変動表示ゲームが開始されるようになっている。
図2,3に示すように、遊技盤1(遊技領域)の略中央部には、特図の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成するセンターケース11が取り付けられている。
センターケース11は、断面が複雑な曲線となった筒状の部材であって、筒状の空間が延在する方向が遊技盤1の前後方向に沿うように、遊技盤本体10の略中央部に形成された開口部14に挿入された状態で取り付けられている。なお、開口部14は、断面が複雑な曲線となったセンターケース11の断面形状に合わせて形成されている。
センターケース11の前端面には装飾が施されているとともに、遊技盤装飾装置54としての盤装飾ランプが設けられている。また、センターケース11の内周面のうち下側となる部分は、遊技球が転動可能なステージとなっている。センターケース11の後部は、遊技盤本体10の裏面よりも後方に突出しており、その後端部16には、後述する裏機構枠160に取り付けられた表示枠ユニット170の前面が接するように配される。これによって、筒状のセンターケース11の開口部である表示用窓部12を介して、表示枠ユニット170の画像表示面171(図8に図示)の表示を遊技盤1の前面側から見ることができるようになっている。なお、後述するように画像表示面171の面積は表示用窓部12の面積よりも十分広くなっており、画像表示面171上の表示は表示用窓部12が配された領域のみで行われるように制御されている。
そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が特図の始動口を兼ねる普通変動入賞装置へ進入して始動条件が成立することに基づき、画像表示面171にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特別図柄の変動表示ゲームを実行可能となっている。なお、特図の変動表示ゲームは、画像表示面171において、複数種類の識別情報を所定時間変動表示させることにより行う。
そして、この特図の変動表示ゲームの結果として、画像表示面171の表示態様が特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
特別変動入賞装置は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉によって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉は、ソレノイド(大入賞口SOL53、図12に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(カウントセンサ51、図12に図示)が配設されている。
また、遊技領域に設けられた各一般入賞口には、一般入賞口に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサ52(図12に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口、始動入賞口(普通変動入賞装置)、大入賞口(特別変動入賞装置)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が後述の排出発射制御装置34(排出発射制御基板)の制御により排出装置200によって上皿に排出される(払い出される)ようになっている。
図2,3に示すように、遊技盤1の裏面側であって、遊技盤1の前面側から見てセンターケース11の左側及び上側には第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137が設けられている。このセンターケース11の左側(上側)にある第1の位置調整部材138(第2の位置調整部材137)は、後述するように、表示枠ユニット170の前面側から見て左側(上側)に設けられた第1の被位置調整部21(第2の被位置調整部20)の左右位置(上下位置)に対応して設けられている。
センターケース11の左側にある第1の位置調整部材138は、遊技盤本体10の裏面から後方に延出して設けられるとともに、その後端面が、センターケース11側から遊技盤本体10の側面側に向かって前側に傾斜した傾斜面138aとなっている。また、後端面のセンターケース11側の端部には、その端部に沿って板状のリブ138bが後方側に突出するように設けられている。なお、傾斜面138aの前面側から見て右側の端部(センターケース11側の端部)の前後位置は、センターケース11の後端部16とほぼ同じ前後位置となっている。また、リブ138bの前後幅は、後述する第1の被位置調整部21の前面側から見て右側の側面における前後幅以下となっている。
センターケース11の上側にある第2の位置調整部材137は、遊技盤本体10の裏面から後方に延出して設けられるとともに、後端面に誘導ガイド部137aが形成されている。誘導ガイド部137aは、断面V字状で左右に延在する溝状となっているとともに、上下の中央部にさらに溝状で断面半円状の係合固定部137bが形成されている。すなわち、係合固定部137bは、V字状の溝の谷底となる位置にあって、第2の位置調整部材137の後端面で最も前側の位置となるように形成されている。なお、係合固定部137bの前後位置は、センターケース11の後端部16とほぼ同じ前後位置となっている。
また、遊技盤本体10の裏面であって、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137が取り付けられる部分には、図示しない凹部とねじ止め部が形成されている。なお、この凹部が形成される位置は、遊技盤本体10に形成された開口部14に挿入されたセンターケース11に形成された表示用窓部12の位置を基準としている。そして、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137の遊技盤本体10の裏面に接する面には、遊技盤本体10の裏面に形成された凹部にちょうど嵌る図示しない凸部が形成されているとともに、ねじ孔137c,137c,138c,138cが形成されている。第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137を遊技盤本体10の裏面に取り付ける際には、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137の凸部が遊技盤本体10に形成された凹部に嵌るように配し、さらに、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137に形成されたねじ孔137c,137c,138c,138cにねじを挿通し、遊技盤本体10に形成されたねじ止め部に螺合することで、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137が適正位置に取り付けられるようになる。
この第1の位置調整部材138が第1の被位置調整部21の左右位置を調整し、第2の位置調整部材137が第2の被位置調整部20の上下位置を調整することで、表示枠ユニット170に備えられた表示ユニット173の上下左右位置を調整するようになっている。なお、表示ユニット173の位置調整については後に詳しく説明する。
遊技盤1の裏面側であって、センターケース11の下側には、普通変動入賞装置、大入賞口、一般入賞口などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路や、中継基板などを備えた裏面構成部材40が取り付けられている。
また、この裏面構成部材40には、その裏面側に演出データ装置32を取り付けるためのボス等が形成されており、演出データ装置32などを遊技盤1の裏面に取り付けるためのベースとしての機能も有する。
また、図1から3および12に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置30(主制御基板、主制御回路)、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行う演出データ装置32(演出ROM基板、第1制御回路)、演出制御装置33(演出制御基板、第2制御回路)、排出装置200による賞球または貸球の払い出しの制御と、発射装置60による遊技球の発射の制御を行う排出発射制御装置34(排出発射制御基板、排出発射制御回路)、電力を供給する電源供給装置37(電源基板、電源回路)を備えている。
遊技制御装置30は、図12に示すようにCPU30b、RAM30c、ROM30d等を有する遊技用マイクロコンピュータを備えるとともに、図示しない入出力インタフェース、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(発振器)等により構成されている。
CPU30bは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
RAM30cは、普通変動入賞装置内に設けられた始動口センサ50のオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU30bの作業領域等を備えている。
ROM30dには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図の変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図の変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入出力インタフェースには、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、普通変動入賞装置の始動口センサ50、大入賞口のカウントセンサ51、一般入賞口の一般入賞口センサ52などが接続されており、これらからの各種信号が入力され、これら各種信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPU30bに対し出力される。
さらに、入出力インタフェースには、CPU30bから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、普通変動入賞装置や特別変動入賞装置の駆動手段としての各種開閉ソレノイド(例えば、大入賞口SOL53)、演出制御装置33、賞球の排出や遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34などに出力されている。
演出データ装置32は、演出の制御内容を記憶した制御ROM32c、画像や映像データが記憶されたキャラクタROM32b、音データが記憶された音声データROM32dを備えている。なお、この演出データ装置32に備えられた各種ROMの記憶内容は、遊技機の機種に依存するものである。
また、演出データ装置32は、遊技制御装置30から出力される制御信号(各種コマンドなど)を中継して演出制御装置33に送信するようになっている。なお、遊技制御装置30と演出制御装置33との間の通信において、演出データ装置32は単に信号を通過させるのみ(スルー接続)となっている。
さらに、演出データ装置32は、盤装飾ランプ・LED、装飾用役物(ソレノイド)などの遊技盤装飾装置54を駆動する盤装飾ドライバ32eを備えており、演出制御装置33が遊技制御装置30から受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)この盤装飾ドライバ32eを制御し、盤装飾を行うようになっている。
また、この演出データ装置32と直接接続された演出制御装置33は、制御装置としてのCPU33b、RAM33cや、表示ユニット173(液晶表示パネル175)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、グラフィックプロセッサとしてのVDP33d(video display processor)、画像や映像データが記憶された画像ROM(サブ)33eなどを含むビデオ回路、音の出力を制御する音声LSI33f、音量を調節する音声ボリューム33gを備えている。
また、前面枠に設けられたランプ、LEDなどの前面枠を装飾する枠装飾装置57を駆動する枠装飾ドライバ33hを備えている。さらに、表示ユニット173の液晶表示パネル175における表示状態を調節するための、輝度調節器33i、コントラスト調節器33j、表示位置調節器33kが備えられている。
演出制御装置33は図示しない入出力インタフェースを有し、この入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置30、演出データ装置32、遊技機の前面(例えば、上皿の周囲)に設けられた遊技者が操作可能な演出用ボタン59などが接続されており、これらからの各種信号が入力され、これら各種信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPU33bに対し出力される。
さらに、入出力インタフェースには、CPU33bから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、演出データ装置32、液晶表示パネル175のバックライト56、枠装飾装置57(枠装飾ドライバ33hを介して)などに出力されている。なお、CPU33bから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU33bからVDP33dに出力され、VDP33dから該制御信号に基づく画像データが液晶表示器55に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU33bから音声LSI33fに出力され、音声LSI33fから該制御信号に基づく音声データがスピーカ58に出力される。
そして、演出制御装置33は、遊技制御装置30から演出データ装置32を介して受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)、枠装飾装置57による枠装飾の制御、液晶表示パネル175(液晶表示器55、バックライト56)の制御、スピーカ58による音の出力の制御を行う。さらに、遊技制御装置30から演出データ装置32を介して受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)演出データ装置32に備えられた盤装飾ドライバ32eを介して遊技盤装飾装置54の制御を行う。
排出発射制御装置34は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを有し、遊技制御装置30からの制御信号(賞球コマンド)や、球貸機(図示略)からの制御信号(球貸しコマンド)に基づいて所要数の遊技球(賞球、貸球)を排出装置200から排出させる制御を行う。また、発射装置60による遊技球の発射制御を行う。
そして、上述の各制御基板や、遊技機100に備えられた各装置には、電源供給装置37(電源回路、電源基板)から電力が供給されるようになっている。なお、演出データ装置32への電源供給は演出制御装置33を介して行われるようになっている。
これらの制御回路においては、例えば以下のような制御が行われる。
遊技制御装置30のCPU30bでは、普通変動入賞装置に備えられた始動口センサ50からの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図の大当たり判定用乱数値を抽出してROM30dに記憶されている判定値と比較し、特図の変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。また、この他に変動パターンの判定を行う処理などを行い、これらの結果を含む制御信号を、演出データ装置32を介して演出制御装置33に出力する。演出制御装置33とこれに接続した演出データ装置32では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、表示ユニット173の液晶表示パネル175で特図の変動表示ゲームを表示する処理や、スピーカ58からの音の出力、ランプ、LED、装飾用役物などの遊技盤装飾装置54を制御する処理、ランプ、LEDなどの枠装飾装置57を制御する処理を行う。そして、遊技制御装置30のCPU30bは、特図の変動表示ゲームが大当たりであった場合に、特別遊技状態を発生し、大入賞口SOL53により特別変動入賞装置を動作する制御を行う。
また、遊技制御装置30のCPU30bは、普図始動ゲートに設けられたゲートセンサからの遊技球の検出信号の入力に基づき、上述と同様に普図の変動表示ゲームの当たり外れを判定するとともに演出データ装置32を介して演出制御装置33に制御信号を出力し、普図変動表示器に普図変動表示ゲームを表示させる。そして、遊技制御装置30のCPU30bは、普図の変動表示ゲームが当たりであった場合に、普通変動入賞装置を動作する制御を行う。
また、遊技制御装置30のCPU30bは、各種入賞口に設けられたセンサ(始動口センサ50、カウントセンサ51、一般入賞口センサ52)から入力される遊技球の検出信号に基づき排出発射制御装置34に制御信号を出力する。排出発射制御装置34は、制御信号の入力に基づき排出装置200を制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。また、排出発射制御装置34は、操作ハンドル151の操作に基づく入力および操作ハンドル151に設けられた図示しないタッチセンサからの入力に基づき、発射装置60を制御して遊技球が遊技領域に発射されるようにする。
すなわち、以上のことから主制御回路をなす遊技制御装置30は、遊技の進行を制御する遊技制御装置をなし、第1制御回路をなす演出データ装置32と第2制御回路をなす演出制御装置33とが遊技機100における種々の演出を制御する演出制御装置をなす。
そして、これらの各基板は以下のように遊技機に取り付けられている。
図2,3に示すように、画像表示面171における表示データなど、機種に依存するデータが記憶された演出データ装置32は、ボックス32aに収納された状態で、遊技盤1の裏面側の裏面構成部材40の裏面側であって、後述する裏機構枠160の下部からその下側に取り付けられている。このボックス32aの裏面側には、演出制御装置33と接続するためのコネクタ32f、遊技制御装置30と接続するため(遊技制御装置30と演出制御装置33との間の中継のため)のコネクタ32g、遊技盤装飾装置54と接続するためのコネクタ32hが設けられている。さらに、ボックス32aの裏面側には、ボックス30aに収納された遊技を制御する遊技制御装置30が取り付けられるようになっている。すなわち、ボックス32aの裏面は遊技制御装置30を取り付けるための台座をなす。また、ボックス32aに隣設して、遊技機外部の装置(管理装置)と接続するための盤用外部出力端子206が設けられている。
また、複数の機種で共通使用可能な演出制御装置33は、ボックス33aに収納された状態で前面枠本体130の裏面側に取り付けられた後述の裏機構枠160に取り付けられている。なお、ボックス33aの前側の下部には、コネクタ33mが設けられており、演出データ装置32のコネクタ32fと接続することで両者が直接接続されるようになっている。
また、排出装置200による賞球の排出、発射装置60による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置37は、それぞれボックス34a、37aに収納された状態で、前面枠本体130の裏面側の遊技盤1より下側となる位置に取り付けられている。
すなわち、機種に依存する演出データ装置32、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な演出制御装置33や排出発射制御装置34、電源供給装置37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
図1,2,4,5に示すように、裏機構枠160は、本体部161と、画像を表示する表示ユニット173を備える表示枠ユニット170を支持、案内するためのガイド部162とを有し、表示枠ユニット170の他、表示枠ユニット170を制御する演出制御装置33、賞球などを排出する排出装置200、排出装置200に遊技球を供給する貯留タンク220やシュート240が取り付けられている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部の上側略半分を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。すなわち、裏機構枠160に表示ユニット173が配設されることで、表示ユニット173は該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設されることとなる。
裏機構枠160の上部には、外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンク220と、該貯留タンク220と一体的に設けられ、該貯留タンク220に貯留されている遊技球を下流側に排出可能な排出装置200と、が設けられている。
貯留タンク220は、上面側が開放した概略長方形状の箱体であって、外部(島設備の補球装置)から供給される遊技球を貯留するものである。
この貯留タンク220の一側方であって、裏機構枠160が前面枠本体130に軸着される側には、排出装置200が一体的に設けられており、貯留タンク220の底壁221は、排出装置200が設けられた側に向かって下るように傾斜している。
排出装置200は、(遊技制御装置30の制御の下で)排出発射制御装置34によって制御されるようになっており、賞球もしくは貸球として所定数の遊技球を排出できるようになっている。また、貯留タンク220内の遊技球を遊技機外部(島設備の回収樋)に抜き取ることもできるようになっている。
排出装置200から排出された遊技球は、後述するガイド部162に設けられたシュート240を流下する。シュート240には、賞球もしくは貸球として排出された遊技球が流下する排出流路と、球抜きのために排出された遊技球が流下する球抜き流路が形成されている。そして、排出流路はその下流側端部で遊技球を上皿に誘導する流路に連結しており、排出装置200から賞球または貸球として排出された遊技球が上皿に流入するようになっている。また、球抜き流路はその下流側端部で遊技球を遊技機外部に誘導する流路に連結しており、排出装置200によって貯留タンク220から抜き取られた遊技球が遊技機外部に排出されるようになっている。
また、図1に示すように、本体部161の裏面側には、演出制御装置33が配される凹部である演出制御装置配設部165が形成されている。
演出制御装置33はボックス33aに収容されており、このボックス33aは演出制御装置配設部165に収容可能な大きさとなっている。演出制御装置配設部165の上端部には、本体部161の左右方向に沿って延在する図示しない回動軸が設けられており、この回動軸によって演出制御装置33を収納したボックス33aが演出制御装置配設部165に対して扉状に開閉可能に支持されている。なお、ボックス33aは、演出制御装置配設部165に収容された状態から本体部161の裏面側方向へ回動可能となっている。
また、演出制御装置配設部165の背面をなす本体部161の裏面には、演出制御装置配設部165の前面側に形成された後述の表示枠ユニット収納部168に連通する図示しない開口が形成されており、この開口を通して液晶表示パネル175(液晶表示器55、バックライト56)と演出制御装置33とが配線によって接続されている。
演出制御装置33を収容したボックス33aの上下幅は、演出制御装置配設部165の上下幅よりも広く、演出制御装置配設部165にこのボックス33aを収容すると、ボックス33aの下部が演出制御装置配設部165の下方に延出するようになっている。そして、図2に示すように、ボックス33aの前面側であって本体部の下部に延出する部分からは、演出制御装置33に設けられたコネクタ33mがボックス33aの外側に露出している。
また、上述したように、遊技盤1の裏面には演出データ装置32が取り付けられており、この演出データ装置32の裏面であって、演出制御装置33が取り付けられた演出制御装置配設部165の下方に位置する部分には、コネクタ32fが設けられている。
すなわち、図1に示すように、遊技盤1が前面枠本体130に取り付けられ、かつ、裏機構枠160が遊技盤1の裏面側に配された状態で、演出制御装置33を収容したボックス33aを演出制御装置配設部165に収容される状態にすると、演出データ装置32のコネクタ32fと演出制御装置33のコネクタ33mが連結し、演出データ装置32と演出制御装置33が直接接続できるようになっている。
本体部161の裏面側から見て演出制御装置配設部165の右側には、演出制御装置33と他の装置等を接続する配線を収納する配線収納部204が形成されている。また、配線収納部の上側には、遊技機外部の装置(管理装置など)との通信を行うための枠用外部出力端子205が設けられている。
図5に示すように、本体部161には、裏機構枠160が遊技盤1の裏面に臨む状態において、前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口する矩形箱状の凹部である表示枠ユニット配設部163が形成されている。この表示枠ユニット配設部163は、ガイド部162とともに表示枠ユニット170を収納する表示枠ユニット収納部168を形成するものである。なお、矩形箱状の凹部である表示枠ユニット配設部163の外周部を形成する周囲壁167は、表示枠ユニット配設部163の下側となる部分には形成されていない。
表示枠ユニット配設部163の前面となる本体部161の前面には、表示枠ユニット170を前側に付勢する表示枠ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182を収納するばね収納部181、本体部161を補強するための補強リブ164が形成されている。また、表示枠ユニット配設部163の前面であって下部は、本体部161の裏面側に形成された演出制御装置配設部165の裏面によって形成されている。上述したように演出制御装置配設部165は、本体部161の裏面側に形成された凹部であるため、本体部161の前面側から見て前側に突出した状態となっている。また、この演出制御装置配設部165の裏面には、後述する表示枠ユニット170の裏面に突出する裏面滑り手段184の後部を受け入れ可能な開口166が、裏面滑り手段184と対向する位置に形成されている。
ばね収納部181は、後述する表示枠ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182の外径と略同じ内径を有する円筒形の凹部で、前側に突出した演出制御装置配設部165の上側に隣接して、表示枠ユニット配設部163の左右方向の中心から左右に等しい距離だけ離れて2つ設けられている。そして、表示枠ユニット配設部163の前面であって、前側に突出した演出制御装置配設部165とばね収納部181が存在する部分を除いた部分には、補強リブ164が格子状に形成されている。なお、ばね収納部181および補強リブ164の前端部と、演出制御装置配設部165の裏面は、それぞれ同じ前後位置、すなわち、同一平面上に存在する。
矩形箱状の凹部である表示枠ユニット配設部163の周面である左右の周囲壁167の前側には、それぞれガイド部162が、左右の周囲壁167を前側に延長するように取り付けられている。なお、裏機構枠160の左右の周囲壁167のうち、前面枠本体130に回動自在に軸支される側となる、遊技機100の前側から見て左側の周囲壁167には、排出装置200から排出された遊技球の流路を備えたシュート240が取り付けられている。
また、同じく前面枠本体130に軸支される側となる左側のガイド部162が前面枠本体130に回動自在に取り付けられて、裏機構枠160の開閉を可能としている。
そして、ガイド部162を本体部161に取り付けた状態では、図4,5に示すように、ガイド部162の内周面が表示枠ユニット配設部163の周囲壁167の内周面のうちの主に左右の内周面と略同一面を形成するようになっており、ガイド部162によって周囲壁167の内周面の一部が前側に延出された状態となっている。この表示枠ユニット配設部163とガイド部162で形成される、所定の奥行きを有するとともに前側に開口した矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が、表示枠ユニット170を収納する表示枠ユニット収納部168となる。
そして、左右の周囲壁167とそれを延長するガイド部162により形成される裏機構枠160の左右の内側面には、表示枠ユニット170の外周部を構成している表示枠ユニット本体172の左右の側部にそれぞれ設けられるとともに、前記左右の側部の上部及び下部の合わせて4カ所から外側(左側もしくは右側)に突出する後述の被案内部18を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169が設けられている。
案内部169は、4つの被案内部18に対応して左右の内周面にそれぞれ上下2本ずつ前後方向に延在して設けられている。また、上側の案内部169はその上部に、下側の案内部169はその下部にそれぞれ前後方向に沿った突条169aが形成され、溝状の案内部169と合わせて被案内部18の上下移動を規制して前後に案内するようになっている。なお、案内部169の前端は、ガイド部162の前端部より僅かに後方となっており、案内部169の前端部には、溝状の案内部169前端部を閉塞した状態として、該前端部より前側への表示枠ユニット170(被案内部18)の移動を規制する前方位置規制部材180が形成されている。
この表示枠ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示枠ユニット170が配設されるようになっている。そして、図1に示すように、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示枠ユニット170の画像表示面171が臨むようになる。なお、裏機構枠160が遊技盤1の裏面に臨む状態にあるとき、表示枠ユニット170は遊技盤本体10の裏面から後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。また、この表示枠ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示枠ユニット170の上下幅および左右幅(ただし左右に突出する被案内部18を除く)よりも大きくなっており、表示枠ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。さらに、溝状の案内部169の上下幅は被案内部18の上下幅よりも若干大きく、また、左右に対向して形成された案内部169,169間の幅は、表示枠ユニット170の左右に形成された被案内部18,18の側端部間の幅よりも若干大きくなっている。
これによって、表示枠ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示枠ユニット170が表示枠ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態になることも可能となるが、基本的に後述するように、表示枠ユニット170が表示枠ユニット付勢手段により前側に付勢された状態で、位置調整部材137,138により被位置調整部20,21の位置が決定されることで、表示枠ユニット170(表示ユニット173)の角度も決定される。
また、表示枠ユニット170は、後述するように、バネ等の弾性部材からなる表示枠ユニット付勢手段により前方側に向かって付勢された状態となっているが、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、上述の前方位置規制部材180に表示枠ユニット170の被案内部18の前端部が当接した状態となる。すなわち、この表示枠ユニット170の裏機構枠160に対する前後位置が、表示枠ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置である。
なお、裏機構枠160を閉じた状態においては、遊技盤裏面に設けられて後方に突出するセンターケース11の後端部16は、上述した表示枠ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置より後方に位置するようになっている。よって、センターケース11の後端部16が表示枠ユニット170の前面に密着できるようになっている。
表示枠ユニット170は、図4から10に示すように、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された表示枠ユニット本体172と、この矩形箱状の表示枠ユニット本体172の、前面側が前記開口により開放された空間である内部収納空間183内に配置される表示ユニット173と、前記表示枠ユニット本体172の前面側で前記内部収納空間183の前側を覆う透明な前面クリアカバー179とからなるものである。
表示枠ユニット本体172は、被案内部18を有し、裏機構枠160の表示枠ユニット収納部168内において前後動自在に配される。また、表示枠ユニット本体172の内部収納空間183は、その形状が前後幅が狭い略直方体状、すなわち、略矩形板状となっている。この内部収納空間183の上下左右幅は、後述する表示ユニット173の上下左右幅よりも広いものとなっており、表示ユニット173が内部収納空間183内で上下左右方向に移動可能となっている。また、内部収納空間183の前面側から見て左側の端部においては、後述する被案内部18,18の前面側から見て右側の端部が内部収納空間183側に突出するように形成されており、内部収納空間183の左端部における上下の角部は、矩形状に切り取られた形状となっている。言い換えれば、内部収納空間183の左端部は、被案内部18,18の間にある部分だけが左側に突出した形状となっている。
以上のことから、表示ユニット173を前面枠120に配設するための表示枠ユニット170を設け、表示枠ユニット170は、表示ユニット173が(少なくとも左右方向に)移動可能な内部収納空間183を有することとなる。
被案内部18は表示枠ユニット本体172の左右の側部であって、上部及び下部の合わせて4ヶ所から外側に突出するように設けられている。
このうち、表示枠ユニット本体172の左右の側部であって上部に設けられた被案内部18,18は、側部の上端部から下側に所定間隔おいた位置に、側部に対して垂直に外側へ突出するように設けられている。この上側の被案内部18,18は略直方体形状であって、概略溝状の案内部169に配される先端側の前後の角部は丸められている。そして、この先端側には、カバー部材18aが取り付けられている。このカバー部材18aは、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなり、表示枠ユニット170の前後方向の移動を容易にするものであって、裏機構枠160の表示枠ユニット収納部168に形成された案内部169と接する被案内部18の端面(外側に位置する側面)と上面、前面およびこれらの面が接続する角部を覆うようになっている。
また、カバー部材18aにおいて、被案内部18の丸められた角部(端面と前面が接続する角部)を覆う部分は、滑らかな曲面とされており、案内部169内で被案内部18がより滑らかに移動できるようになっている。なお、カバー部材18aにおける被案内部18の前面を覆う部分は、カバー部材18aを被案内部18に固定するための部分であって、ここにはねじ孔18bが形成されており、カバー部材18aをねじによって被案内部18に固定できるようになっている。
表示枠ユニット本体172の下部に設けられた被案内部18,18は、表示枠ユニット本体172の側部の下端部から側部に対して垂直に外側へ突出し、さらに端部が下方に延出した略L字形となっている。そして、被案内部18の下方に延出した側の端部における下側の外側部は外側に突出していて、この突出した部分が概略溝状の案内部169に配されるようになっている。この突出した部分も上述と同様に前後の角部が丸められており、摩擦係数が低い材質からなるカバー部材18aが、外側の側面と下面、前面およびこれらの面が接続する角部を覆うように取り付けられている。さらに、カバー部材18aにおいて、被案内部18の丸められた角部(端面と前面が接続する角部)を覆う部分は、滑らかな曲面とされており、案内部169内で被案内部18がより滑らかに移動できるようになっている。また、各被案内部18の内部には、補強のためのリブ18cが形成されている。
また、表示枠ユニット本体172の側壁の内側、すなわち、内部収納空間183の内側となる部分であって、側壁を挟んで被案内部18と対向する部分には、ねじ止め部(ボス)18dが形成されていて、内部収納空間183の前面側の開口を閉鎖する前面クリアカバー179をねじによって表示枠ユニット本体172の前面側に固定できるようになっている。
図8に示すように、前面クリアカバー179は、内部収納空間183の前面側の開口と略同じ大きさの透明な材質からなる略矩形板状の部材で、上述のように表示枠ユニット本体172の前面側に固定されるようになっている。この前面クリアカバー179は、内部収納空間183の前面側の開口を閉鎖する前面壁としての機能を有し、表示枠ユニット170の前面側から後述の表示ユニット173(画像表示面171)を視認可能な状態で、表示ユニット173を内部収納空間183内に保持するものである。また、前面クリアカバー179は、表示枠ユニット170の前面壁としての機能も有し、図1に示すように、裏機構枠160を閉鎖した状態では、前面クリアカバー179の前面がセンターケース11の後端部16に当接し、表示用窓部12を閉鎖するようになっている。すなわち、前面クリアカバー179は、液晶表示パネル175の画像表示面171を、センターケース11の後端部16や遊技球の接触に伴う衝撃から保護するものでもある。
また、前面クリアカバー179の前面から見て左側の側部には、上下方向の中央に切欠き179aが形成されており、ここから表示ユニット173に形成された後述する第1の被位置調整部21が前面側に露出するようになっている。なお、内部収納空間183の左側の端部であって、被案内部18,18の間に延出した部分の前面は前面クリアカバー179によって覆われず、その前面側が開口したままの状態となる。
また、図9に示すように、表示枠ユニット本体172には、裏面滑り手段184、配線用開口185、ばね装着筒178が形成されている。
裏面滑り手段184は、内部収納空間183内における表示ユニット173の上下左右方向への移動を円滑にするためのものであって、表示枠ユニット本体172の前面であって内部収納空間183を形成する壁面の上下左右に4つ設けられている。この裏面滑り手段184は、前面側が内部収納空間183内に開口するとともに後部が表示枠ユニット本体172の裏面側に突出した略半球状の凹部184aに、例えば、遊技球のような球体184bが収納された構成となっている。球体184bは、凹部184a内で転動自在に保持されるようになっているとともに、球体184bの前面側の一部が、内部収納空間183内に突出した状態で凹部184aに収納されている。そして、球体184bの前端部が、内部収納空間183内に配される表示ユニット173の裏面に当接するようになっている。
内部収納空間183内に配される表示ユニット173は、表示枠ユニット本体172の前面であって内部収納空間183を形成する壁面に4つ設けられた各裏面滑り手段184の球体184bが裏面に当接することで、内部収納空間183を形成する壁面から球体184bが突出した分だけ前側に離れた位置に配される。さらに、表示ユニット173の裏面に当接する裏面滑り手段184の球体184bが転動自在に凹部184aに保持されているので、表示ユニット173は円滑に上下左右方向へ移動可能となる。なお、表示枠ユニット本体172の前面であって内部収納空間183を形成する壁面に4つ設けられた裏面滑り手段184の配設位置は、表示ユニット173が内部収納空間183内で上下左右に移動しても、常に表示ユニット173の裏面に当接できるような位置とされている。
配線用開口185は、表示枠ユニット本体172を前後に貫通するように形成された矩形状の開口で、表示枠ユニット本体172の前面側であって内部収納空間183内に配される表示ユニット173と、裏機構枠160の裏面側に配される演出制御装置33とを接続する配線を通すための開口である。後述するように、表示ユニット173を構成する表示ユニットケース174の裏面側にも配線用開口191が形成されており、液晶表示パネル175に設けられたコネクタ175aが後方に露出している。表示枠ユニット本体172に形成された配線用開口185は、図7に示すように、表示ユニット173を内部収納空間183に収納した際に、表示ユニット173の裏面側に露出する液晶表示パネル175のコネクタ175aが、表示枠ユニット本体172の裏面側に露出できるような位置に形成されている。さらに、表示枠ユニット本体172に形成された配線用開口185は、内部収納空間183内で表示ユニット173が上下左右方向に移動しても、常に液晶表示パネル175のコネクタ175aが表示枠ユニット本体172の裏面側に露出できるような範囲に形成されている。
ばね装着筒178は、表示枠ユニット本体172の裏面側に、後方に突出するように形成された円筒状の凸部である。このばね装着筒178の外径は、表示枠ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182の内径と略等しく、ばね装着筒178に圧縮コイルばね182を嵌合することで、表示枠ユニット本体172の裏面(表示枠ユニット170の裏面)に圧縮コイルばね182が取り付けられる。
このばね装着筒178が形成される位置は、表示枠ユニット170を表示枠ユニット収納部168に取り付けたときに、表示枠ユニット配設部163の前面に形成されたばね収納部181と対向する位置となっている。そして、ばね収納部181に収納された圧縮コイルばね182に、ばね装着筒178を挿入することで、表示枠ユニット170と表示枠ユニット配設部163の前面との間に圧縮コイルばね182が配され、表示枠ユニット170が前方向に付勢された状態となる。なお、圧縮コイルばね182に外部から力がかかっていない状態での長さ(自然長)は、表示枠ユニット170の前面が前方位置規制部材180に当接し、表示枠ユニット170が最も前側にある状態における表示枠ユニット170の裏面とばね収納部181の後端部との距離よりも長く、常に表示枠ユニット170を前側に付勢できるようになっている。
また、表示枠ユニット本体172の側壁であって、前面側から見て上側の側壁には、表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収納される表示ユニット173に設けられた後述する第2の被位置調整部20を、内部収納空間183の外側に露出させるための切欠き186が形成されている。なおこの切欠き186は、表示ユニット173が内部収納空間183内で上下左右に移動しても、第2の被位置調整部20が表示枠ユニット本体172に接触しないように形成されている。
さらに、表示枠ユニット本体172の前面側から見て右側の側壁の外側であって、上下の被案内部18,18の間には、インバータ取付部187が形成され、液晶表示パネル175のバックライト56のインバータ188が取り付けられている。
表示ユニット173は、表示枠ユニット本体172の内部収納空間183内に収まるような矩形板状に形成されている。この表示ユニット173は、液晶表示パネル175(液晶表示器55、バックライト56を含む)を収納する前面側が開口した表示パネル収納部189を有する箱状の表示ユニットケース174と、この表示ユニットケース174内(表示パネル収納部189内)に収納された液晶表示パネル175とからなるものであり、表示ユニットケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。また、表示ユニット173の前後幅は、表示枠ユニット本体172の前面クリアカバー179で閉塞された内部収納空間183の前後幅より僅かに短くされているが、表示枠ユニット本体172内で表示ユニット173は、ほとんど前後動できない状態で保持される。
また、表示ユニット173の上下幅及び左右幅(ただし、上方に突出する後述の第2の被位置調整部20を除く)は、表示枠ユニット本体172の内部収納空間183の上下幅及び左右幅より短くされており、後述するように、センターケース11の表示用窓部12に対して、表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171を位置合わせできる程度に、表示枠ユニット本体172の内部収納空間183内で表示ユニット173を少しだけ上下左右に移動自在となっている。
図10に示すように、表示ユニットケース174の左側縁部には、外側に突出するようにベース部194が形成され、その前面に第1の被位置調整部21が形成されている。ベース部194は、表示ユニットケース174の前後幅と略同じ前後幅を有する矩形板状で、表示ユニットケース174の左側縁部に沿って、上下方向の中央に位置するように形成されている。そして、このベース部194の前面に形成された第1の被位置調整部21は、一側面がベース部194の左側縁部に沿うように形成された直方体の前端部を、ベース部194の左側縁部に沿った側面から、対向する右側面21bに向かって後方に傾斜するような傾斜面21aとした、断面が台形の柱状となっており、ベース部194の上下方向の中央に形成されている。
この第1の被位置調整部21は、表示ユニット173を表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収納した際に、内部収納空間183の前面を覆う前面クリアカバー179の左端部に形成された切欠き179aから前方側に突出するようになっている。また、第1の被位置調整部21の前面側から見て右側の側面21bの前端部(傾斜面21aとの接続部)の前後位置は、表示ユニット173を表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収容し、前面クリアカバー179を取り付けた際に、前面クリアカバー179の前面と同じ前後位置となるようにされている。
また、第1の被位置調整部21の傾斜面21aにおけるベース部194の前面に対する傾斜角度は、上述した第1の位置調整部材138の傾斜面138aにおける遊技盤本体10の裏面に対する傾斜角度と同じ角度(例えば、互いに45度)とされている。さらに、第1の被位置調整部21の傾斜面21aおよび第1の位置調整部材138の傾斜面138aにおける傾斜方向は、左右方向に沿い、かつ、前面側から見て右側の端部が対向する側の端部より後側に位置するような傾斜方向とされている。よって、後述するように、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に配した状態(閉鎖した状態)として、両者を対向するように配したときに、互いの傾斜面138a,21aが密着できるようになっている。
ベース部194における第1の被位置調整部21の上下には、内部収納空間183内で表示ユニット173を前面側から見て右方向に付勢する付勢手段250が設けられている。この付勢手段250は、ベース部194に形成された取付凹部251と、ここに収納される付勢部材としての圧縮コイルばね252、可動部材253とからなる。
可動部材253は、図8,9,10に示すように、コ字状のスライド部254と、スライド部254の一側端から延出するように形成された円柱状の押圧部255を有しており、圧縮コイルばね252とともに取付凹部251内に収納されるものである。
スライド部254は、裏面側に左右方向に沿って形成された溝部を有しており、その一側端には、略半円形板状の押圧部形成部256が、スライド部254の前面に対して垂直に後方へ延出するように形成されている。この押圧部形成部256の、スライド部254の左右方向に対して垂直な一側面には、円柱状の押圧部255が、該一側面に対してその長さ方向が垂直になるように形成されている。すなわち、押圧部255は溝部の延在方向と同じく、スライド部254の左右方向に沿って形成されている。
また、押圧部形成部256のスライド部254の後方に突出した部分の断面形状は、後述する取付凹部251に形成された略半円筒形状の押圧部収容部258の断面形状と略同じものとされており、取付凹部251に可動部材253を収容した際に、押圧部形成部256の外周面が押圧部収容部258の内周面にちょうど接するようになっている。さらに、押圧部形成部256における押圧部255が形成された面と対向する面には、後述するように付勢部材としての圧縮コイルばね252の一端が接して押圧するようになっており、これによって可動部材253がベース部194の左側端方向へ付勢されるようになっている。
また、スライド部254において、押圧部255が形成された側面に隣接する両側面であって、スライド部254の裏面および押圧部255が形成された側の側面に隣接する角部には、それぞれ外側へ突出する直方体状のスライド係合部257,257が形成されている。このスライド係合部257,257は、後述する取付凹部251に形成されたスライド溝260にスライド可能に嵌合できるようになっており、これによって可動部材253が取付凹部251内でスライド可能に保持されるようになっている。
図10に示すように、取付凹部251は、ベース部194の左右方向に沿って延在する前側が開口した凹部で、後方側(奥側)に略半円筒形状の凹部である押圧部収容部258が形成され、前方側(手前側)に矩形状の凹部であるスライド部収容部259が形成されている。また、取付凹部251の左側端側には、ベース部194の左側端面に開口する開口部261が形成されている。この開口部261の大きさは、ベース部194の左側端面に沿って開口部261側に延出するリブ262によって、取付凹部251の断面よりも狭められ、可動部材253の押圧部255を挿通できる程度の大きさとされている。
取付凹部251の押圧部収容部258は略半円筒形状であって、可動部材253の押圧部形成部256および押圧部255を収容するとともに、付勢部材としての圧縮コイルばね252を収容する。この押圧部収容部258に対して押圧部形成部256は、押圧部255が形成された側が左側(開口部261側)となるように収容され、押圧部形成部256を境にして、押圧部収容部258の押圧部255が配される側と対向する側の空間に、圧縮コイルばね252が収容される。圧縮コイルばね252の一端は、押圧部形成部256の押圧部255が形成された面と対向する面に当接し、他端は押圧部収容部258の右端側の側壁に当接するようになっており、これにより可動部材253は左方向(開口部261方向)に付勢されるようになっている。
可動部材253が圧縮コイルばね252によって左方向に付勢されることで、押圧部形成部256の一側面に形成された円筒形状の押圧部255が、取付凹部251の左側端に形成された開口部261から外側に突出するようになる。なお、開口部261はリブ262によって押圧部255を挿通できる程度の大きさとされており、可動部材253が取付凹部251内で最も左側に位置するときには、押圧部255は開口部261から突出するが、押圧部形成部256は開口部261に形成されたリブ262に当接して係止され、左方向への移動が規制された状態となる。また、圧縮コイルばね252に外部から力がかかっていない状態での長さ(自然長)は、押圧部形成部256が開口部261のリブ262に当接して可動部材253が最も左側にある状態における、圧縮コイルばね252が当接する押圧部形成部256の面と押圧部収容部258の右端側の側壁との距離よりも長く、常に可動部材253を左側に付勢できるようになっている。
取付凹部251のスライド部収容部259は、可動部材253のスライド部254を収容する。このスライド部収容部259は矩形状の凹部であるが、その上下幅、前後幅は、スライド部254の上下幅(スライド係合部257,257を除く)、前後幅と略等しく、取付凹部251に可動部材253を収容した状態においては、スライド部254の前面とベース部194の前面とが同一面上に位置するようになる。
また、スライド部収容部259の上下の内側面には、可動部材253を案内するスライド溝260,260が形成されている。このスライド溝は全体がL字型をしており、一方がスライド部収容部の左右方向に沿うように、他方が前後方向に沿うように形成されている。
スライド溝260,260のスライド部収容部259の左右方向に沿った部分は、スライド部254に形成されたスライド係合部257,257の上下、前後幅と略同じ上下、前後幅を有し、スライド部収容部259の左側端から左右方向の中央付近にかけて形成されており、この部分においては、スライド係合部257,257を左右方向に沿って案内できるようになっている。なお、スライド溝260,260の左端部は、開口部261の周囲に形成されたリブ262によって閉鎖されている。
また、左右方向に沿って形成されたスライド溝260,260の右端部には、前後方向に沿った部分が連続し、その端部はベース部194の前面側に開口している。この前後方向に沿って形成された部分の上下、左右幅は、スライド係合部257,257の上下、左右幅と略同じ上下、左右幅を有し、この部分においては、スライド係合部257,257を前後方向に案内できるようになっている。
なお、この前後方向に沿って形成された部分は、可動部材253を取付凹部251に取り付ける際に、スライド係合部257,257を挿入するための部分であって、スライド係合部257,257をこの部分に挿入した状態で、スライド部254全体をスライド部収容部259に収容できるような位置に形成されている。すなわち、この前後方向に沿って形成された部分は、スライド部254における右端からスライド係合部257,257が形成された位置までの距離と略同じ距離だけ、スライド部収容部259の右端から離れた位置に形成されている。
以上のような付勢手段250は、取付凹部251に対して、可動部材253のスライド係合部257,257が、L字型のスライド溝260,260のうち、左右方向に沿って形成された部分にスライド可能に嵌合し、さらに、圧縮コイルばね252によって左方向に付勢されていることで、押圧部255が、左右方向に移動可能で、かつ、左方向に付勢された状態で開口部261から突出した状態となる。そして、表示ユニット173の左側方に押圧部255がこのように突出することで、押圧部255の先端面が内部収納空間183を形成する表示枠ユニット本体172の左側壁の内側面に当接し、内部収納空間183内において表示ユニット173を前面側から見て右方向に付勢する。このように、前面側から見て右方向へ付勢されている表示ユニット173の右側面21bに、後述するように、第1の位置調整部材138の後端部に形成されたリブ138bが係合して表示ユニット173の右方向への移動を規制することで表示ユニット173の左右位置が調整されることとなる。
ここで、押圧部255の長さ及び突出幅は、第1の被位置調整部21、第1の位置調整部材138によって、表示ユニット173の左右方向の位置調整がなされていない状態(例えば、裏機構枠160を開放した状態)において、表示ユニット173を内部収納空間183の右端側に押し付けた状態で保持できるように設定されている。なお、内部収納空間183の右端側に押し付けた状態とは、内部収納空間183を形成する表示枠ユニット本体172の右側壁の内側面に形成された、前面クリアカバー179を取り付けるためのボス18d,18dに、表示ユニット173の右側端が当接した状態である。
さらに、表示ユニット173が、内部収納空間183における左右方向の移動範囲において最も左側の位置にあって、押圧部255が最も取付凹部251内に押し込まれた状態でも、スライド係合部257,257が、前後方向に沿ってスライド溝260が形成された部分に達しないようになっている。ここで、表示ユニット173が最も左側の位置にある状態では、表示枠ユニット本体172の左側壁の内側面に形成された、前面クリアカバー179を取り付けるためのボス18d,18dに、表示ユニット173の左側端(ベース部194および後述の第2前面滑り部195,195が形成されていない表示ユニットケース174の左側端)が当接した状態となる。そして、表示ユニット173が左側に移動する過程で、押圧部255が押し込まれることにより、前後方向に沿ってスライド溝260が形成された部分にスライド係合部257,257が達するよりも先に、表示ユニット173の左側端がボス18d,18dに当接して左方向への移動が規制されるようになっている。これによって、表示ユニット173が最も左側の位置にある状態でも、スライド係合部257,257が、前後方向に沿ってスライド溝260が形成された部分に位置せず、可動部材253が取付凹部251から外れることがないようにされている。
表示ユニットケース174の上側縁部には、第2の被位置調整部20が設けられている。この第2の被位置調整部20は、表示ユニットケース174の上側縁部に配され、かつ、表示枠ユニット本体172の上側縁より外方に延出する鎹状のローラ取付部材20aと、該ローラ取付部材20aに回動可能に支持される円柱状のローラ20bとを有する。
表示ユニットケース174の上側縁部に配される第2の被位置調整部20のローラ取付部材20aは、上側縁部の左右方向の中央にあって、上方に延出する2つの延出部20c,20cを有する。この各々の延出部20c,20cの先端部には、ローラ20bを軸支する軸受け20d,20dが上側縁部の左右方向に沿って延在するように形成されており、この2つの軸受け20d,20dによって円柱状のローラ20bの両端部を回動可能に支持することで、上側縁部の左右方向に沿ってローラ20bが配される。
また、鎹状のローラ取付部材20aは、その2つの延出部20c,20cのうち一方の延出部20cを有し、表示ユニットケース174に固定された固定部20eと、他方の延出部20cを有し、表示ユニットケース174から着脱可能な着脱部20fとからなる。
よって、ローラ20bを取り付ける際には、着脱部20fを取り外した状態で、ローラ20bの一端を固定部20e側に設けられた延出部20cの軸受け20dに挿入し、その後、ローラ20bの他端を着脱部20f側に設けられた延出部20cの軸受け20dに挿入するとともに、着脱部20fを表示ユニットケース174に取り付ける。また、着脱部20fにはねじ孔20gが形成されており、着脱部20fをねじによって表示ユニットケース174に固定することで、ローラ20bが回動可能に軸支されるようになる。
第2の被位置調整部20は、表示ユニット173を表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収納した際に、表示枠ユニット本体172の側壁に形成された切欠き186から外側に突出するようになっている。さらに、第2の被位置調整部20は、表示枠ユニット170を裏機構枠160の表示枠ユニット収納部168に収納した際に、表示枠ユニット収納部168の内周と、表示枠ユニット170の外周との間となる間隔に配置されるようになっている。また、第2の被位置調整部20のローラ20bの前部は、表示枠ユニット170の前面をなす前面クリアカバー179の前面と同じ前後位置に配置されるようになっている。
そして、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に配した状態(閉鎖した状態)において、遊技盤1に形成された第2の位置調整部材137と対向するようになっている。
なお、後述するように、第2の被位置調整部20のローラ20bが第2の位置調整部材137の誘導ガイド部137aによって係合固定部137bに案内されることで表示ユニット173の上下位置が調整される。この際、ローラ20bが回動可能であることで、表示ユニット173がスムーズに所定位置へ誘導される。
以上のような第1の被位置調整部21、第2の被位置調整部20によって、後述するように表示用窓部12に対する表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171の位置が適切な位置に調整される。
以上のことから、第2の被位置調整部20は、溝(誘導ガイド部137a)の内部傾斜面において誘導される際に回転可能なローラ20bを有することとなる。
また、表示ユニット173の前面側の外周縁部となる左右の側縁部には、それぞれ上下二カ所に、切欠き状の第1前面滑り部材取付部190が形成され、ここに第1前面滑り部材176が設けられている。この第1前面滑り部材176は、前面クリアカバー179の裏面に当接する滑り面を有する滑り部176aと、後述する液晶表示パネル175を表示パネル収納部189に固定するための表示パネル固定部176bとを有する。
滑り部176aの前部は、表示ユニットケース174の外周縁部の前端面よりも前側に突出するように配されており、表示ユニット173を表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収納し、前面クリアカバー179を取り付けた際に、前面クリアカバー179の裏面に当接するようになっている。この滑り部176aの前部は、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタールや金属)により構成されており、前面クリアカバー179との摩擦抵抗を減少させることで、表示ユニット173の内部収納空間183内での上下左右方向への移動を円滑にするものである。
また、第1前面滑り部材176の表示パネル固定部176bは、表示ユニットケース174の側壁の前端面より液晶表示パネル175の厚みの分だけ後方側となる位置に、表示パネル収納部189内に突出するように配されている。この表示パネル固定部176bには、ねじによって液晶表示パネル175を表示パネル収納部189内に固定するためのねじ止め部(ボス)176cが形成されている。
表示ユニットケース174の左側縁部に形成されたベース部194の上下側面であって、表示ユニットケース174の左側縁部と接続する角部には、上述の第1前面滑り部材176と同様に、前面クリアカバー179との摩擦抵抗を減少させ、表示ユニット173の上下左右方向への移動を円滑にする第2前面滑り部材195が設けられている。この第2前面滑り部材195は、上述の裏面滑り手段184と略同じ構成を有しており、前面側が開口した凹部195aに、例えば、遊技球のような球体195bが転動自在に収納された構成となっている。また、球体195bの前面側の一部は、凹部195aの前端よりも突出し、第1前面滑り部材176の滑り部176aの前部と略同じ前後位置に位置するようになっており、第1前面滑り部材176の滑り部176aの前部とともに前面クリアカバー179の裏面に当接するようになっている。なお、球体195bの前端の方を第1前面滑り部材176の滑り部176aの前部よりも前方に突出させて、球体195bのみを前面クリアカバー179に当接させても良い。
ここで、表示ユニット173の後端部をなす表示ユニットケース174の裏面から、表示ユニット173の前端部をなす第1前面滑り部材176の滑り部176a前面および第2前面滑り部材195の球体195bの前端までの幅は、内部収納空間183における裏面滑り手段184の球体184bの前端から前面クリアカバー179の裏面までの幅と略等しい幅となっている。よって、表示ユニット173が表示枠ユニット本体172の内部収納空間183に収納された状態では、表示ユニット173の裏面側に裏面滑り手段184の球体184bの前端が当接するとともに、前面クリアカバー179の裏面に第1前面滑り部材176の滑り部176aの前端および第2前面滑り部材195の球体195bの前端が当接した状態となり、内部収納空間183内での表示ユニット173の前後移動が規制されるようになっている。一方、表示ユニット173は、第1前面滑り部材176、第2前面滑り部材195及び裏面滑り手段184によって、前面および裏面における摩擦抵抗が軽減されるようになっており、表示枠ユニット本体172の前面と前面クリアカバー179とにより前後をほぼ挟まれた状態であっても、円滑に内部収納空間183内で上下左右に移動可能となっている。
また、表示ユニットケース174には、表示ユニットケース174の前面側であって表示パネル収納部189に収納される液晶表示パネル175と、裏機構枠160の裏面側に配される演出制御装置33とを接続する配線を通すための、前後に貫通した配線用開口191が形成されている。この配線用開口191は、液晶表示パネル175の裏面側に設けられたコネクタ175aの位置に対応して形成されており、液晶表示パネル175を表示ユニットケース174の表示パネル収納部189に収納すると、この配線用開口191からコネクタ175aが露出するようになっている。
図8,9に示すように、液晶表示パネル175は矩形板状であって、表示ユニットケース174の表示パネル収納部189にちょうど収まる大きさとなっている。この液晶表示パネル175は、液晶表示器55とバックライト56などから構成され、液晶表示器55の画像表示面171が、前側に臨むように配されている。よって、液晶表示パネル175の画像表示面171は、表示枠ユニット170の前面側から前面クリアカバー179を介して視認可能に配されることとなる。
また、液晶表示パネル175の前面側であって、画像表示面171の左右には、それぞれ上下二カ所にねじ孔193,193,…が形成されている。このねじ孔193,193,…は、前後方向に貫通するように形成されており、液晶表示パネル175を表示パネル収納部189に収納した状態で、このねじ孔193,193,…にねじを挿通し、表示ユニットケース174に設けられた第1前面滑り部材176のねじ止め部176cに螺合することで液晶表示パネル175を表示パネル収納部189に固定できるようになっている。
液晶表示器55の画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部に嵌め込まれた遊技盤1の上側略半分を裏面側から覆うことができる面積となっており、センターケース11によって形成された表示用窓部12よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも表示用窓部12よりも広く、表示用窓部12の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示器55の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1の表示用窓部12に対応できるようになっている。
また、液晶表示器55は、画像表示面171の面積が表示用窓部12よりも広いので、表示用窓部12から露出する領域に画像が表示されるように演出制御装置33によって制御されている。この画像を表示する領域を決定する遊技盤1の表示用窓部12の大きさや位置に関する情報は、遊技制御装置30に記憶されているが、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に遊技制御装置30も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤の表示用窓部に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1の表示用窓部12に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
以上のような構成によって、液晶表示器55を備えた表示ユニット173は、表示枠ユニット170に上下左右方向に移動可能に保持され、表示枠ユニット170は、裏機構枠160に前後移動可能に保持されることとなる。すなわち、表示ユニット173は裏機構枠160に前後、上下、左右方向へ移動可能に保持されていることとなる。
次に、表示ユニット173の位置調整について説明する。表示ユニット173の位置調整は、例えば、裏機構枠160を閉めた状態で遊技盤1を前面枠120にその前面側から取り付ける場合、もしくは、メンテナンスなどのために前面枠本体130に遊技盤1が取り付けられた状態で裏機構枠160を開放した状態から閉鎖した状態とする場合に行われる。
ここでは、一例として、裏機構枠160を閉鎖した状態で遊技盤1を前面枠120に取り付ける場合における表示ユニット173の位置調整について説明する。なお、すでに開口部から古い遊技盤1が取り外されており、裏機構枠160は、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット173が臨む状態(閉鎖した状態)とされているものとする。
前面枠本体130の開口部の前面側から見て左側、すなわち、裏機構枠160が軸着された側には、遊技盤1の一側部を係止する係止部材(図示略)が設けられていて、遊技盤1を開口部に取り付ける際には、まず、開口部に対してその前側から、遊技盤1の一側部をこの係止部材に係止させるように斜めに挿入する。そして、係止部材によって係止された側を軸として、遊技盤1を遊技機100の後方側へ回動させながら開口部に嵌め込む。
ここで、裏機構枠160に保持されている表示枠ユニット170は、表示枠ユニット収納部168内で前後移動可能に、かつ、表示枠ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182によって前方向に付勢された状態で収納されており、裏機構枠160を開放した状態では、被案内部18の前面が前方位置規制部材180に接する位置に配される。
上述のように遊技盤1を後方側に回動させる過程において、遊技盤1の後方に突出するセンターケース11は、その後端部16が表示枠ユニット170の前面である前面クリアカバー179の前面に当接する。また、遊技盤1の後方に突出する第1の位置調整部材138のリブ138bの後端部は、表示ユニット173の側方に設けられた第1の被位置調整部21の傾斜面21aに当接する。さらに、遊技盤1の後方に突出する第2の位置調整部材137の誘導ガイド部137aは、表示ユニット173の上方に設けられた第2の被位置調整部20のローラ20bに当接する。そして、遊技盤1を開口部に嵌め込むために、さらに後方側に回動させるのに伴い、表示枠ユニット170は、表示枠ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182の付勢力に抗して後方向へ押し込まれることとなる。
ここで、遊技盤1は、係止部材によって係止された一側部を軸として回動するので、センターケース11の左側に設けられた第1の位置調整部材138が第1の被位置調整部21に当接するとともに、センターケース11の後端部16のうち、遊技盤1の回動軸に近い側の後端部16が先に表示枠ユニット170の前面に当接する。表示枠ユニット170は、表示枠ユニット収納部168内で若干傾斜した状態(表示枠ユニット170が裏機構枠160の左右方向と非平行状態)となることが可能であり、センターケース11の後端部16が当接した側が、より後方向に押し込まれるように傾斜した状態で移動する。
遊技盤1は、回動させることで徐々に遊技機100の左右方向に沿うようになり、遊技盤1が完全に開口部に嵌め込まれた状態では、遊技機100の左右方向に平行な状態となる。また、表示枠ユニット170の傾斜も、遊技盤1を回動させることで徐々に遊技機100の左右方向に沿うようになる。このように、遊技盤1が完全に開口部に嵌め込まれた状態では、表示枠ユニット170の前面がセンターケース11の後端部16に面接触し、遊技盤1の左右方向に平行な状態となる。
なお、遊技盤1を回動させる過程の当初は、遊技機100の左右方向に平行な裏機構枠160に対する遊技盤1の傾きが大きく、表示枠ユニット170の傾斜可能な範囲より大きいため、センターケース11の後端部16の一部が表示枠ユニット170の前面に当接した状態となる。しかし、遊技盤1の回動に伴い、裏機構枠160に対するセンターケース11の後端部16の傾きが表示枠ユニット170の傾斜可能な範囲内になると、これ以降は表示枠ユニット170の前面がセンターケース11の後端部16に面接触した状態となる。
また、表示枠ユニット170は、表示枠ユニット付勢手段(圧縮コイルばね182)によって前側に付勢されているので、前面がセンターケース11の後端部16に密着した状態で保持される。そして、センターケース11により形成される表示用窓部12を介して、遊技盤1の前面から画像表示面171を見ることができるようになる。
以上のことから、表示ユニット173は、前後に移動可能であって前方側に付勢された状態で前面枠120側に配設され、前面枠120(前面枠本体130)に装着された遊技盤1の後方側突出量に応じて前後に移動することとなる。
そして、上述のように表示枠ユニット170が後方向に押し込まれるのと同時に、表示ユニット173の上下左右位置が所定位置に調整される。
遊技盤1を後方に回動させる過程において、遊技盤1に設けられた第1の位置調整部材138と表示ユニット173に設けられた第1の被位置調整部21とにより、表示ユニット173の左右方向の位置が調整される。第1の被位置調整部21が形成された表示ユニット173は、内部収納空間183内において上下左右方向に移動可能に、かつ、付勢手段250によって前面側から見て右方向に付勢されており、第1の位置調整部材138が当接しない状態では、左右方向の移動範囲における最も右側に位置している。そして、遊技盤1を後方に回動させることにより、第1の位置調整部材138の前面側から見て右側の端部に形成されたリブ138bおよび傾斜面138aの一部が、第1の被位置調整部21の前面をなす傾斜面21aに当接する。
なお、表示ユニット173の左右方向の移動範囲における最も右側の位置は、第1の位置調整部材138のリブ138bが第1の被位置調整部21の傾斜面21aに当接できるような位置に設定されている。また、表示ユニット173を前面側から見て右方向に付勢する付勢手段250を備えたことにより、遊技盤1が前面枠120へ装着されていない場合における表示ユニット173の第1の被位置調整部21の位置、すなわち、第1の位置調整部材138が第1の被位置調整部21に作用を開始する位置を正確に設定することができ、確実に第1の位置調整部材138を第1の被位置調整部21に作用させることができる。
さらに遊技盤1を後方に回動させると、第1の被位置調整部21の傾斜面21aに当接した第1の位置調整部材138のリブ138bおよび傾斜面138aの一部が、第1の被位置調整部21の傾斜面21aを後方に押圧する。このとき、前面側から見て右側に向かって後方に傾斜する第1の被位置調整部21の傾斜面21aを、第1の位置調整部材138のリブ138bおよび傾斜面138aの一部が後方に押圧することで、第1の被位置調整部21は左向きの力を受ける。これによって、第1の被位置調整部21を備える左右方向に移動可能な表示ユニット173が、付勢手段250の付勢力に抗して左方向に移動することとなる。また、第1の位置調整部材138が傾斜面21aの傾斜に沿って表示枠ユニット170に近づくように後方向に移動するので、遊技盤1と表示枠ユニット170との距離が徐々に近くなる。
なお、このとき付勢手段250においては、表示ユニット173が左向きの力を受けるのに伴い、ベース部194の左方に突出した押圧部255が、圧縮コイルばね252の付勢力に抗して取付凹部251内に(右方向に)押し込まれる。また、同時に、表示枠ユニット付勢手段(圧縮コイルばね182)によって前方向に付勢されている前後移動可能な表示枠ユニット170も、表示枠ユニット付勢手段の付勢力に抗して後方向へ押し込まれることとなる。
そして、第1の被位置調整部21が上述のように左方向に移動し、第1の被位置調整部21の傾斜面21aが第1の位置調整部材138のリブ138bより左側に移動すると、リブ138bは第1の被位置調整部21の右側面21bに当接するようになるとともに、第1の被位置調整部21の傾斜面21aと第1の位置調整部材138の傾斜面138aが面接触するようになる。
ここで、リブ138bが第1の被位置調整部21の右側面21bに当接した状態では、第1の被位置調整部21における傾斜面21aの前面側から見た右端と、第1の位置調整部材138における傾斜面138aの前面側から見た右端とが対向して接している状態となっている。そして、上述したように、第1の被位置調整部21における傾斜面21aの右端の前後位置は、前面クリアカバー179の前面と同じ前後位置であり、第1の位置調整部材138における傾斜面138aの右端の前後位置は、センターケース11の後端部16(遊技盤1の後端部)と同じ前後位置となっている。
このため、リブ138bが第1の被位置調整部21の右側面21bに当接した状態では、センターケース11の後端部16に前面クリアカバー179の前面が面接触する状態となり、これ以上遊技盤1と表示枠ユニット170の距離が近くなることはない。よって、第1の被位置調整部21は第1の位置調整部材138により押圧されることに基づく左向きの力を受けなくなり、表示ユニット173は付勢手段250による右方向への付勢力によって右側に戻ろうとする。しかし、リブ138bが第1の被位置調整部21の右側面21bに当接することで、表示ユニット173の右方向への移動を規制しているため、表示ユニット173はこの状態で保持され、左右位置が固定されることとなる。そして、この状態で遊技盤1を完全に開口部に嵌め込めば、その位置で表示ユニット173の左右方向への移動および前方向への移動が規制されて略固定された状態となる。この略固定された左右位置および前後位置は、セッティング後の使用時の表示枠ユニット170の左右位置および前後位置となる。
なお、遊技盤1を取り外すことによって、第1の被位置調整部21の右側面21bからリブ138bが離れ、表示ユニット173の右方向への移動の規制が解除されるので、表示ユニット173は左右方向の移動範囲における最も右側の位置に戻ることとなる。これによって、新たに取り付ける遊技盤1のリブ138bの位置が、取り外された遊技盤1のリブ138bの位置より右側にあっても、リブ138bが、表示ユニット173が最も右側にあるときに第1の被位置調整部21の傾斜面21bが位置する範囲内にあれば、取付の際に必ずリブ138bが傾斜面21bに当接し、表示ユニット173の位置調整が可能となる。
また、遊技盤1を後方側に回動させる過程において、第2の位置調整部材137に当接した第2の被位置調整部20のローラ20bは、V字状の溝である誘導ガイド部137aの内部傾斜面に沿って溝の中央部の係合固定部137bに誘導される。
すなわち、表示枠ユニット170の上にほぼ水平に配置された第2の被位置調整部20のローラ20bは、第2の位置調整部材137の断面V字状の誘導ガイド部137aにより上下方向に案内され、断面半円状の溝である係合固定部137b内に円柱状のローラ20bが係合するようになる。なお、ローラ20bは軸受け20d,20dによって回動可能に軸支されているので、容易に係合固定部137bに誘導される。
上述したように、ローラ20bを有する被位置調整部20は、表示枠ユニット170の内部収納空間183内で上下左右方向に移動可能に保持された表示ユニット173に設けられており、ローラ20bが係合固定部137bに誘導され係合することで、表示ユニット173の上下位置が決められることになる。
さらに、表示枠ユニット170が前方向に付勢されていることから、誘導ガイド部137aとしてのV字状の溝の中央部(V字状の溝の谷底の部分)に形成された係合固定部137bに係合したローラ20bは、上下方向への移動および前方向への移動が規制されて略固定された状態となる。この略固定された上下位置および前後位置は、セッティング後の使用時の表示枠ユニット170の上下位置および前後位置となる。
なお、第2の位置調整部材137の係合固定部137bがセンターケース11の後端部16と略同じ前後位置にあることと、第2の被位置調整部20のローラ20bの前端部と前面クリアカバー179の前面(表示枠ユニット170の前面)が略同じ前後位置にあることから、遊技盤1を開口部に嵌め込み、裏機構枠160を閉じた状態では、センターケース11の後端部16に前面クリアカバー179の前面が面接触するとともに、ローラ20bが係合固定部137bに係合するようになっている。
以上のことから、第2の位置調整部材137は、遊技盤1の裏面から後方側に突出形状であってその後端部がV字状の溝(誘導ガイド部137a)を有し、第2の被位置調整部20が溝(誘導ガイド部137a)の内部傾斜面に誘導されて該溝の中央部(係合固定部137b)に移動することで、表示ユニット173が上下方向の適正位置に移動するようにしたこととなる。
以上のように第1の位置調整部材138によって第1の被位置調整部21が、第2の位置調整部材137によって第2の被位置調整部20が保持され、表示ユニット173の前後左右上下位置が正確に決められると、センターケース11の表示用窓部12から露出する表示ユニット173の画像表示面171(画像表示領域)の位置が正確に決まることになる。これにより、画像表示面171に表示される画像と、表示用窓部12との位置がずれるようなことがなく、表示用窓部12から位置ずれのない画像を見ることができる。
遊技盤1を開口部に嵌め込んだ状態としたら、開口部の前面側から見て右側に設けられた固定部材(図示略)によって遊技盤1を固定する。
また、演出制御装置33を収納したボックス33aは、裏機構枠160を閉じた状態とする前に後方に回動させておき、裏機構枠160を閉じた状態とした後に演出制御装置配設部165に収納されるように前方に回動させる。演出制御装置33を収納したボックス33aを前方に回動させることで、演出制御装置33のコネクタ33mと演出データ装置32のコネクタ32fが接続されて両者が直接接続されることとなる。
以上のことから、遊技領域を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤1に形成された表示用窓部12において遊技に関わる表示ゲームを表示するようにした遊技機において、前面枠120における遊技盤1の後方位置に、表示ゲームを実行する表示ユニット173を設け、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に表示ユニット173の位置を調整可能な位置調整部材(第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137)を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材に対応する被位置調整部(第1の被位置調整部21、第2の被位置調整部20)を設けて、遊技盤1の前面枠120への装着時に、位置調整部材が被位置調整部に作用して、表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するように構成し、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えたこととなる。
なお、本実施形態の遊技機100では、裏機構枠160を開閉可能としたが、前面枠120に遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であってもよい。
また、本実施形態の遊技機100では、前面枠120に遊技盤1を前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなり、この際に表示ユニット173の位置調整が行われることとなる。また、本実施形態のように遊技盤1を前側から取り付ける構成であっても、メンテナンス等の場合に裏機構枠160を開放した場合は、再び裏機構枠160を閉鎖する際に表示ユニット173の位置調整が行われることとなる。
このように、前面枠本体130に遊技盤1が取り付けられた状態で裏機構枠160を開放した状態から閉鎖した状態とする場合では、表示枠ユニット170や表示ユニットに設けられた被位置調整部20,21が前方に移動するように動作することとなるが、遊技盤1と裏機構枠160は、相対的に上述の場合と略同じ動作をすることとなり、上述と同様に表示ユニット173の位置調整がなされる。
すなわち、遊技盤1を前面枠120に取り付けることにより、遊技盤1の裏面が裏機構枠160に備えられた表示ユニット173の前面に臨む状態となる場合や、前面枠120に取り付けられた遊技盤1の裏面側を開放した状態から閉鎖した状態にする場合のように、表示ユニット173が遊技盤1の後方に位置づけられる際に、表示ユニット173の位置調整がなされる。そして、表示ユニット173の画像表示面171が表示用窓部12に対して適正な位置に配されることとなる。
また、本実施形態の遊技機100では、表示ユニット173が左右方向および上下方向に移動可能な構成としたが、左右方向の一方向のみに移動可能な構成としても良い。すなわち、遊技盤1の裏面にはセンターケース11の左側にのみ位置調整部材138を設け、また、表示ユニット173には左側にのみ被位置調整部21を設けるようにすることで、表示ユニット173を左右方向のみに移動可能とする構成としても良い。また、このように、表示ユニット173を左右方向のみに移動可能とする構成とした場合に、例えば、表示ユニット173の内部収納空間183内での上下方向の移動を規制するガイドを設けたり、内部収納空間183の上下幅を表示ユニット173の上下幅と略同じ幅にしたりすることにより、表示ユニット173が確実に左右方向のみに移動するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機100では、表示ユニット173を右方向に付勢し、第1の位置調整部材138、第1の被位置調整部21により、表示ユニット173を付勢力に抗して左方向に移動させることで位置調整するとしたが、左右を逆にしても良い。すなわち、表示ユニット173を左方向に付勢し、第1の位置調整部材138、第1の被位置調整部21における傾斜面138a,21aの傾斜方向を逆に(前面側から見て左側の端部が対向する側の端部より後側に位置するような傾斜方向)して、表示ユニット173を付勢力に抗して右方向に移動することで位置調整をするようにしても良い。
以上のことから、遊技領域を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤1に形成された表示用窓部12において遊技に関わる表示ゲームを表示するようにした遊技機100において、表示ゲームを実行する表示ユニット173を遊技盤1の後方側に配置するための裏機構枠160を前面枠120の裏面に開閉可能に設け、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で裏機構枠160に配設されることで該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に表示ユニット173の位置を調整可能な位置調整部材(第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137)を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材に対応する被位置調整部(第1の被位置調整部21、第2の被位置調整部20)を設けて、裏機構枠160の閉鎖時に、位置調整部材が被位置調整部に作用して、表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するように構成し、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えたこととなる。
次に、裏面構成部材40の変形例について、図11を参照して説明する。
ここでの裏面構成部材40は、上述のように遊技盤下部に設けられた大入賞口や普通変動入賞装置などの裏面側に位置する下部裏面構成部41に加え、センターケース11の裏面側を覆う上部裏面構成部42が一体的に形成された構成を有し、ここに第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137が一体的に設けられている。
上部裏面構成部42は、前側が開口した略矩形箱状であって、センターケース11を裏面側から覆うように遊技盤1の裏面に取り付けられる。この上部裏面構成部42の背面であって、センターケース11に形成された表示用窓部12に対応する部分には開口43が形成されており、ここから表示用窓部12が裏面側に臨むようになっている。なお、上部裏面構成部42の裏面の前後位置は、センターケース11の後端部16よりも前側であって、上述の開口43からセンターケース11の後端部16が後方に突出した状態となっている。
そして、この上部裏面構成部42の前面側から見て上側(左側)に、第2の位置調整部材137(第1の位置調整部材138)が一体的に設けられている。
上部裏面構成部42の上側(左側)の外側面の前端であって左右(上下)方向の略中央部には、矩形板状のベース部44(左側は図示略)が上部裏面構成部42の前面と平行に形成されており、このベース部44に対して垂直に後方へ延出するように第2の位置調整部材137(第1の位置調整部材138)が形成されている。また、第2の位置調整部材137(第1の位置調整部材138)の上部裏面構成部42の外側面と対向する部分は、その一部が上部裏面構成部42の外側面と接続している。
さらに、上部裏面構成部42の背面の前面側には、センターケース11との位置合わせ用のボス45が前方に突出するように形成されており、このボス45によって裏面構成部材40がセンターケース11に対して適切な位置に配されるようになっている。また、裏面構成部材40の遊技盤本体10の裏面に接する部分には、裏面構成部材40を遊技盤本体10に固定するためのねじ孔49が形成されている。
この他に、上部裏面構成部42(裏面構成部材40)は所要機能を有しており、例えば、センターケース11に接続された配線を裏面側に通すための配線用開口46を備えることによる配線処理機能や、中継基板47を配設する中継基板の配設機能、入賞口に入賞した遊技球を流下させる入賞球流路48を備えることによる入賞球誘導機能、遊技盤装飾装置54としてのランプ・LEDを備えることによる電気的発光機器の配設機能を有している。
また、裏面構成部材40の下部をなす下部裏面構成部41は、大入賞口や普通変動入賞装置などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路を備えている。さらに、下部裏面構成部41は、裏面側に演出データ装置32を取り付けるためのボス等が形成されている。なお、下部裏面構成部41の構成は、上述した裏面構成部材40と略同じである。
このように、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137を裏面構成部材40と一体的に設けたことで、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137の取り付け位置の誤差を少なくすることができ、より正確に表示ユニット173の位置合わせを行うことができるようになる。
以上のことから、遊技盤1には、当該遊技盤1に形成された開口部14に挿入されて表示用窓部12を形成するセンターケース11が設けられ、遊技盤1の裏面側に、センターケース11と位置合わせされて配設されるとともに当該遊技盤1の裏面における所要機能を有する裏面構成部材40を設け、位置調整部材(第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137)を裏面構成部材40に一体的に設けたこととなる。
なお、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137は必ずしも裏面構成部材40と一体的に成型されていなくても良く、裏面構成部材40にねじなどによって固定されていても良い。
また、第1の位置調整部材138、第2の位置調整部材137、第1の被位置調整部21、第2の被位置調整部20の構成は、以上の実施形態に示した構成に限られるものではない。例えば、位置調整部材を後方側に突出形成された棒状部材で構成するとともに、被位置調整部を該棒状部材が挿入可能な開口凹部としてもよい。この場合には、開口凹部は、奥側が狭く開口側が広くなっている形状が望ましい。また、位置調整部材をセンターケース11に一体的に設けても良い。なお、センターケース11は遊技盤1の前方から挿入されて取り付けられるので、位置調整部材はセンターケース11の後端部に設けることが望ましい。
以上のような遊技機は、遊技領域を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤1に形成された表示用窓部12において遊技に関わる表示ゲームを表示するようにした遊技機100であって、前面枠120における遊技盤1の後方位置に、表示ゲームを実行する表示ユニット173を設け、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に表示ユニット173の位置を調整可能な位置調整部材137,138を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材137,138に対応する被位置調整部20,21を設けて、該遊技盤1の前面枠120への装着時に、該位置調整部材137,138が該被位置調整部20,21に作用して、該表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するように構成し、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えている。
したがって、前面枠120における遊技盤1の後方位置に、表示ゲームを実行する表示ユニット173を設けたので、表示ユニット173が遊技盤1ではなく前面枠120側に設けられることとなり、遊技盤1を交換する場合でも表示ユニット173は交換する必要がなく、表示ユニット173を新たな遊技盤1でも使用できるといった効果を奏する。また、遊技機100の入れ替え時に遊技機全体を交換する場合でも、表示ユニット173は遊技盤1と別構成であるので、表示ユニット173を簡単に取り外せることから、表示ユニット173を再利用する際にも効果的である。
また、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に位置調整部材137,138を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材137,138に対応する被位置調整部20,21を設けて、遊技盤1の前面枠120への装着時に、位置調整部材137,138が被位置調整部20,21に作用して、表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するように構成したので、表示用窓部12から表示ユニット173の表示部(画像表示面171)のうち画像を表示する領域を確実に臨ませることが可能となる。また、表示ユニット173を必要以上に大型にすることなく表示用窓部12に望ませることが可能となる。
さらに、遊技盤1の前面枠120への装着時に自動的に表示ユニット173が適正位置に移動することとなるので、表示ユニット173の位置合わせ作業のような所要の作業等も必要がなく、遊技盤の交換作業の効率が向上する。
また、遊技盤1が前面枠120へ装着されていない場合に表示ユニット173の位置が規制されていないと遊技盤1の装着時に位置調整部材137,138が被位置調整部20,21に作用しない可能性があるが、本発明では、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えたことにより、遊技盤1が前面枠120へ装着されていない場合の表示ユニット173の被位置調整部20,21の位置、すなわち、位置調整部材137,138が被位置調整部20,21に作用を開始する位置を正確に設定することができ、確実に位置調整部材137,138を被位置調整部20,21に作用(傾斜面138a,21aが当接)させることができる。
また、遊技領域を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤1に形成された表示用窓部12において遊技に関わる表示ゲームを表示するようにした遊技機100であって、表示ゲームを実行する表示ユニット173を遊技盤1の後方側に配置するための裏機構枠160を前面枠120の裏面に開閉可能に設け、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で裏機構枠160に配設されることで該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に表示ユニット173の位置を調整可能な位置調整部材137,138を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材137,138に対応する被位置調整部20,21を設けて、裏機構枠160の閉鎖時に、該位置調整部材137,138が該被位置調整部20,21に作用して、該表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するように構成し、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えている。
したがって、前面枠120の裏面に開閉可能に設けられた裏機構枠160に、表示ゲームを実行する表示ユニット173を配設し、前面枠120における遊技盤1の後方位置に表示ユニット173を設けたので、表示ユニット173が遊技盤1ではなく前面枠120側に設けられることとなり、遊技盤1を交換する場合でも表示ユニット173を交換する必要がなく、表示ユニット173を新たな遊技盤1でも使用できるといった効果を奏する。また、遊技機100の入れ替え時に遊技機全体を交換する場合でも、表示ユニット173は遊技盤1と別構成であるので、表示ユニット173を簡単に取り外せることから、表示ユニット173を再利用する際にも効果的である。
また、表示ユニット173は、少なくとも左右方向に移動可能な状態で裏機構枠160を介して前面枠120側に配設され、遊技盤1の裏面に位置調整部材137,138を設けるとともに、該表示ユニット173に該位置調整部材137,138に対応する被位置調整部20,21を設け、裏機構枠160の閉鎖時に表示ユニット173が該遊技盤1の表示用窓部12に対する適正位置に移動するようにしたので、表示用窓部12から表示ユニット173の表示部(画像表示面171)のうち画像を表示する領域を確実に臨ませることが可能となる。
さらに、裏機構枠160の閉鎖時に自動的に表示ユニット173が適正位置に移動することとなるので、表示ユニット173の位置合わせ作業のような所要の作業等も必要がなく、遊技盤の交換作業の効率が向上する。
また、裏機構枠160は開閉可能であるので、遊技盤1を前面枠120の前方から装着する構成だけでなく、後方から装着(あるいはサイドからスライド挿入)する構成にも対応することができる。特に、遊技盤1を前面枠120の後方から装着(あるいはサイドからスライド挿入)する構成においては、遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなるが、この際に表示ユニット173が適正位置に移動するようになる。
また、裏機構枠160が閉鎖されていない場合(即ち、表示ユニット173がフリーな状態)に表示ユニット173の位置が規制されていないと遊技盤1の装着時に位置調整部材137,138が被位置調整部20,21に作用しない可能性があるが、本発明では、表示ユニット173を左右の何れか一方側に付勢する付勢手段250を備えたことにより、遊技盤1が前面枠120へ装着されていない場合の表示ユニット173の被位置調整部20,21の位置、すなわち、位置調整部材137,138が被位置調整部20,21に作用を開始する位置を正確に設定することができ、確実に位置調整部材137,138を被位置調整部20,21に作用(傾斜面138a,21aを当接)させることができる。
また、表示ユニット173は、前後に移動可能であって前方側に付勢された状態で前面枠120側に配設され、前面枠120に装着された遊技盤1の後方側突出量に応じて前後に移動するようにしている。
したがって、表示ユニット173は、前後に移動可能であって前方側に付勢された状態で前面枠120側に配設され、前面枠120に装着された遊技盤1の後方側突出量に応じて前後に移動するので、新たな遊技盤1を装着する際に、遊技盤1の形状(後方側の突出量)が変化しても、表示ユニット173の前後動でそれを吸収することができ、突出量によって新たな遊技盤が装着できないといった課題を解決できる。
また、表示ユニット173は、上下方向に移動可能に構成し、位置調整部材137,138は、表示ユニット173の左右方向の位置を調整可能な第1の位置調整部材138と、該表示ユニット173の上下方向の位置を調整可能な第2の位置調整部材137と、を備え、表示ユニット173は、第1の位置調整部材138に対応する第1の被位置調整部21と、第2の位置調整部材137に対応する第2の被位置調整部21と、を備えている。
したがって、表示ユニット173は、上下方向に移動可能に構成し、位置調整部材137,138は、表示ユニット173の上下方向の位置を調整可能な第1の位置調整部材138と、該表示ユニット173の左右方向の位置を調整可能な第2の位置調整部材137と、を備え、表示ユニット173は、第1の位置調整部材138に対応する第1の被位置調整部21と、第2の位置調整部材137に対応する第2の被位置調整部20と、を備えたので、遊技盤1の前面枠120への装着時、或いは裏機構枠160の閉鎖時に、表示ユニット173の上下方向の位置も正確に調整することができ、表示用窓部12の形状や位置が変化しても確実に画像を適正位置に表示させることができる。
また、第2の位置調整部材137は、遊技盤1の裏面から後方側に突出形状であってその後端部がV字状の溝(誘導ガイド部137a)を有し、第2の被位置調整部20が溝の内部傾斜面に誘導されて該溝の中央部(係合固定部137b)に移動することで、表示ユニット173が上下方向の適正位置に移動するようにしている。
したがって、第2の位置調整部材137は、遊技盤1の裏面から後方側に突出形状であってその後端部がV字状の溝を有し、第2の被位置調整部20が溝の内部傾斜面に誘導されて該溝の中央部に移動することで、表示ユニット173が上下方向の適正位置に移動するので、表示ユニット173を確実に適正位置に移動させることができる。
また、溝がV字状であるので比較的大きい範囲で第2の被位置調整部20を移動させることができる上、溝の中央部(V字状の溝の谷底の部分)で確実に第2の被位置調整部20を保持することができる。特に、表示ユニット173は前方側に付勢されているので、第2の位置調整部材137のV字状の溝で最も前側に位置する溝の中央部に、第2の被位置調整部20を保持するのに十分な保持力を確保できる。
また、第2の被位置調整部20は、溝(誘導ガイド部137a)の内部傾斜面において誘導される際に回転可能なローラ20bを有している。
したがって、第2の被位置調整部20は、溝の内部傾斜面において誘導される際に回転可能なローラ20bを有するので、表示ユニット173がスムーズに所定位置へ誘導される。
また、表示ユニット173を前面枠120に配設するための表示枠ユニット170を設け、表示枠ユニット170は、表示ユニット173が移動可能な内部収納空間183を有している。
したがって、表示ユニット173を前面枠120に配設するための表示枠ユニット170を設け、表示枠ユニット170は、表示ユニット173が移動可能な内部収納空間183を有しているので、表示ユニット173を表示枠ユニット170の内部収納空間183内に収納し、表示ユニット173を前面枠120側に配設した上で、表示ユニット173の位置を調整する際に確実に当該表示ユニット173を移動させることが可能となる。すなわち、表示ユニット173の移動空間を確実に確保することができる。
また、遊技盤1には、当該遊技盤1に形成された開口部に挿入されて表示用窓部12を形成するセンターケース11が設けられ、遊技盤1の裏面側に、センターケース11と位置合わせされて配設されるとともに当該遊技盤1の裏面における所要機能を有する裏面構成部材40を設け、位置調整部材137,138を裏面構成部材40に一体的に設けている。
したがって、遊技盤1には、表示用窓部12を形成するセンターケース11が設けられ、遊技盤1の裏面側に、センターケース11と位置合わせされて配設されるとともに当該遊技盤1の裏面における所要機能を有する裏面構成部材40を設け、位置調整部材137,138を裏面構成部材40に一体的に設けたので、センターケース11と位置調整部材137,138との位置を正確に設定することができるようになり、表示用窓部12に対して表示ユニット173を正確な位置に調整することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。