JP2007006359A - 復号化装置,復号化方法及びデジタル音声通信システム - Google Patents

復号化装置,復号化方法及びデジタル音声通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 音声データをADPCM方式で圧縮して伝送する際に、伝送誤りのビット数にかかわらず、且つ、補間回路のような演算回路を復号化器内に追加することなく、伝送誤りによるノイズの発生を低減する。
【解決手段】 ADPCM方式の復号化器6に、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択する切換手段7,8,10,11を備え、入力された圧縮データに誤りが検出された場合、切換手段7,8,10,11によって1サンプリング周期前のデータを選択する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ADPCM方式を採用した復号化装置,復号化方法及びデジタル音声通信システムに関する。
音声データの圧縮方式の一つに、ITU−T(国際電気通信連合)がG.726勧告として規定したADPCM(適応差分PCM)方式がある。ADPCM方式は、例えばデジタルワイヤレスマイクロホンシステムのようなデジタル音声通信システムにおいて、伝送する音声データを圧縮するために採用されている。
図5は、このG.726勧告に準拠した符号化器及び復号化器の構成を示すブロック図である。
符号化器21は、加算器22と、適応量子化器23と、スケールファクタ更新器24と、適応逆量子化器25と、予測器26とを有している。図示しないADコンバータでサンプリングされたPCM音声データXから、加算器22で、1サンプリング周期前の音声データに基づく予測器26の予測データPが減算される。
この加算器22で求められた差分データDは、適応量子化器23により、スケールファクタ更新器24からのスケールファクタ(量子化幅)Sで量子化される。スケールファクタ更新器24は、現在のサンプリング周期に算出したスケールファクタSと、適応量子化器23からの量子化データQとに基づき、スケールファクタSを更新(次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタSを算出)する。
適応逆量子化器25は、適応量子化器23の量子化データQの上位ビットを、スケールファクタ更新器24からのスケールファクタ(量子化幅)Sで逆量子化する。予測器26は、この逆量子化データDに基づき、次のサンプリング周期の音声データを予測する。この予測データPは、前述のように加算器22で次のサンプリング周期の音声データXから減算される。
符号化器21からは、適応量子化器23の量子化データQが、圧縮データとして出力される。
復号化器31は、適応逆量子化器32と、スケールファクタ更新器33と、予測器34と、加算器35とを有している。スケールファクタ更新器33は、現在のサンプリング周期に算出したスケールファクタS’と、復号化器31に入力した圧縮データQとに基づき、スケールファクタS’を更新(次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタS’を算出)する。このスケールファクタS’は、符号化器21側のスケールファクタSに対応するデータである。
適応逆量子化器32では、復号化器31に入力した圧縮データQが、スケールファクタ更新器33からのスケールファクタS’で逆量子化される。これにより、符号化器21内の加算器22の差分データDに対応する差分データD’が求められる。
予測器34は、この差分データD’に基づき、次のサンプリング周期の音声データを予測する。そして、この差分データD’と、1サンプリング周期前の差分データD’に基づく予測器34の予測データP’とが加算器35で加算されることにより、PCM音声データX’が復号化される。
ところで、この図5の構成の符号化器21及び復号化器31では、音声データの送信側(符号化器21が設けられる側)と受信側(復号化器31が設けられる側)との間の伝送路でデータの伝送誤りが発生した場合に、元のPCM音声データXとは異なる音声データが復号化器31で復号化されてしまう。そのため、復号化した音声を再生したときにノイズが発生してしまう。
図6は、こうした伝送誤りが発生した場合の復号化器31での復号化の様子を示す図である。伝送路で伝送誤りが発生したことにより、誤りのある圧縮データQeが復号化器31に送られる。復号化器31では、この誤りのある圧縮データQeに基づき、差分データD’,予測データP’,スケールファクタS’として、符号化器21側の差分データD,予測データP,スケールファクタSとは異なる差分データDe,予測データPe,スケールファクタSeが求められる。その結果、復号化されるPCM音声データX’が、元のPCM音声データXとは異なるデータXeとなってしまう。そのため、このデータXeを再生したときにノイズが発生してしまう。このノイズは、圧縮データ中の誤りのあるビット位置によってはかなり大きくなる。
そして、ADPCM方式では以前のサンプリング周期のデータに基づいてスケールファクタや予測データを求めていることから、或るサンプリング周期の圧縮データに伝送誤りがあると、スケールファクタや予測データが正常な値に収束するまでに数サンプリング周期以上の期間が必要になる。その結果、長い期間に亘ってノイズが発生してしまう。
従来、ADPCM方式においてこうした伝送誤りによるノイズの発生を低減する方法としては、次の(a)や(b)の方法があった。
(a)送信側で圧縮データに誤り訂正符号を付加し、受信側でこの誤り訂正符号を用いて圧縮データの誤りを訂正する。
(b)復号化器内に補間回路を追加して、データのエラーを平均値補間する(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭62−185414号公報(第6頁、第1図)
しかし、上記(a)の方法では、伝送誤りのビット数が多い場合には、 誤り訂正符号を用いても圧縮データの誤りを訂正できず、したがってノイズの発生を低減できないことがある。
また、上記(b)の方法は、加算器や割り算器のような演算回路を含んだ補間回路を復号化器内に追加するので、復号化器の構成の複雑化を招いてしまう。
本発明は、上述の点に鑑み、音声データをADPCM方式で圧縮して伝送する際に、伝送誤りのビット数にかかわらず、且つ、補間回路のような演算回路を復号化器内に追加することなく、伝送誤りによるノイズの発生を低減することを課題としてなされたものである。
この課題を解決するために、本発明は、ADPCM方式の復号化器において、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択する切換手段を備え、入力される圧縮データに誤りが検出された場合、この切換手段によって1サンプリング周期前のデータを選択することを特徴とする。
また本発明は、ADPCM方式の復号化方法において、 伝送された圧縮データに付加されている誤り検出符号に基づき、この圧縮データの誤り検出を行うステップと、この圧縮データに誤りが検出されなかった場合、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータを選択し、この圧縮データに誤りが検出された場合、復号化を行うために用いるデータとして、1サンプリング周期前のデータを選択するステップとを有することを特徴とする。
また本発明は、音声データの送信側にADPCM方式の符号化器を設け、音声データの受信側にADPCM方式の復号化器を設けたデジタル音声通信システムにおいて、送信側から、この符号化器によって生成された圧縮データに誤り検出符号を付加して受信側に伝送し、受信側で、この誤り検出符号に基づき、送信側から伝送された圧縮データの誤り検出を行い、この復号化器は、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択する切換手段を備えており、送信側から伝送された圧縮データに誤りが検出された場合、この切換手段によって1サンプリング周期前のデータを選択することを特徴とする。
本発明によれば、伝送されて復号化器に入力される圧縮データに誤りが検出された場合、1サンプリング周期前のデータを用いて復号化が行われる。これにより、伝送誤りが発生する前の圧縮データに基づいて復号化を行うことができるので、伝送誤りによるノイズの発生を低減することができる。
また、1サンプリング周期前のデータは、現在のサンプリング周期の圧縮データに誤りがなかったとした場合にその圧縮データから求められるデータとはそれほど大きく異ならない。したがって、伝送誤りがなくなった後、復号化のために用いるデータを早期に正常な値に収束させることができる。
そして、圧縮データの誤りを訂正を行う場合と異なり、伝送誤りのビット数が多くても、伝送誤りによるノイズの発生を低減することができる。また、復号化器内には1サンプリング周期分の遅延器や切換スイッチといった簡単な回路を追加すれば足り、補間回路のような演算回路を追加する必要はない。
本発明によれば、音声データをADPCM方式で圧縮して伝送する際に、伝送誤りのビット数にかかわらず、且つ、補間回路のような演算回路を復号化器内に追加することなく、伝送誤りによるノイズの発生を低減することができるという効果が得られる。
以下、放送業務用のデジタルワイヤレスマイクロホンシステムに本発明を適用した例について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明を適用するデジタルワイヤレスマイクロホンシステムを示す図である。このシステムは、ワイヤレスマイクロホントランスミッター(以下トランスミッターと呼ぶ)1から、電波によってワイヤレスマイクロホンレシーバー(以下レシーバーと呼ぶ)2にデジタル音声データを伝送するものである。
トランスミッター1は、取材現場でインタビュアーが使用する。そして、レシーバー2は、例えばカメラマンが使用するVTR一体型のビデオカメラ3に装着され、このビデオカメラ3に音声データが記録される。
トランスミッター1,レシーバー2には、それぞれADPCM方式の符号化器,復号化器が設けられている。図2は、この符号化器,復号化器を含めたトランスミッター1,レシーバー2の符号化系,復号化系の構成を示すブロック図であり、図5と共通する部分には同一符号を付している。
トランスミッター1の符号化系には、符号化器21と、誤り検出符号化器4とが設けられている。符号化器21は、図5に示したのと同一構成のものであり、加算器22と、適応量子化器23と、スケールファクタ更新器24と、適応逆量子化器25と、予測器26とを有している。トランスミッター1内のマイクロホン(図示略)から出力され、ADコンバータ(図示略)でサンプリングされたPCM音声データXから、加算器22で、1サンプリング周期前の音声データに基づく予測器26の予測データPが減算される。
この加算器22で求められた差分データDは、適応量子化器23により、スケールファクタ更新器24からのスケールファクタ(量子化幅)Sで量子化される。スケールファクタ更新器24は、現在のサンプリング周期に算出したスケールファクタSと、適応量子化器23からの量子化データQとに基づき、スケールファクタSを更新(次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタSを算出)する。
適応逆量子化器25は、適応量子化器23の量子化データQの上位ビットを、スケールファクタ更新器24からのスケールファクタ(量子化幅)Sで逆量子化する。予測器26は、この逆量子化データDに基づき、次のサンプリング周期の音声データを予測する。この予測データPは、前述のように加算器22で次のサンプリング周期の音声データXから減算される。
符号化器21からは、適応量子化器23の量子化データQが圧縮データとして誤り検出符号化器4に送られる。誤り検出符号化器4は、入力したデータに、例えばハミング符号のような誤り検出符号を付加する回路である。
この誤り検出符号化器4で誤り検出符号Tを付加された圧縮データQは、トランスミッター1内の変調・送信系(図示略)で電波信号に変換されて、レシーバー2に伝送される。
レシーバー2の復号化系には、誤り検出復号化器5と、復号化器6とが設けられている。レシーバー2内の受信・復調系(図示略)で受信・復調された誤り検出符号T付きの圧縮データQは、誤り検出復号化器5に送られる。誤り検出復号化器5は、入力したデータに付加されている誤り検出符号に基づき、そのデータの誤り検出を行う回路である。
誤り検出復号化器5からは、圧縮データQと、誤り検出結果を示す1ビットの信号R(誤りが検出されないとき‘0’となり、誤りが検出されたとき‘1’となる信号)とが、復号化器6に送られる。
復号化器6は、適応逆量子化器32と、スケールファクタ更新器33と、予測器34と、加算器35と、遅延器7,8と、1入力2出力の切換スイッチ9と、2入力1出力の切換スイッチ10〜12と、カウンタ13とを有している。このうち、適応逆量子化器32,スケールファクタ更新器33,予測器34及び加算器35は、図5に示した復号化器31の適応逆量子化器32,スケールファクタ更新器33,予測器34及び加算器35と同一構成のものである。遅延器7,8は、入力したデータを、PCM音声データXの1サンプリング周期分の時間だけ遅延させる回路である。
誤り検出復号化器5から送られた圧縮データQは、切換スイッチ9に入力する。切換スイッチ9の一方の出力端9aは適応逆量子化器32及びスケールファクタ更新器33に接続されており、切換スイッチ9のもう一方の出力端9bは接地されている。
切換スイッチ9は、誤り検出復号化器5からの信号Rを制御信号として、R=‘0’のとき、出力端9aのほうから圧縮データQを出力し、R=‘1’のとき、出力端9bのほうから圧縮データQを出力する。したがって、適応逆量子化器32及びスケールファクタ更新器33には、誤り検出復号化器5によって誤りが検出された圧縮データQは供給されず、誤りが検出されなかった圧縮データQだけが供給される。
スケールファクタ更新器33は、切換スイッチ10から出力されるスケールファクタS’と、切換スイッチ9から供給される圧縮データQとに基づき、スケールファクタS’を更新(次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタS’を算出)する。
切換スイッチ10には、スケールファクタ更新器33からのスケールファクタS’がそのまま一方の入力端10aに送られるとともに、このスケールファクタS’が遅延器7を介してもう一方の入力端10bに送られる。切換スイッチ10は、誤り検出復号化器5からの信号Rを制御信号として、R=‘0’のとき、入力端10aに入力するスケールファクタS’を選択して出力し、R=‘1’のとき、入力端10bに入力するスケールファクタS’(1サンプリング周期前のスケールファクタS’)を選択して出力する。
適応逆量子化器32では、スケールファクタ更新器33からのスケールファクタS’で、切換スイッチ9からの圧縮データQが逆量子化されることにより、差分データD’が求められる。
適応逆量子化器32で求められた差分データD’は、そのまま切換スイッチ11の一方の入力端11aに送られるとともに、遅延器8を介して切換スイッチ11のもう一方の入力端11bに送られる。切換スイッチ11は、誤り検出復号化器5からの信号Rを制御信号として、R=‘0’のとき、入力端11aに入力する差分データD’を選択して出力し、R=‘1’のとき、入力端11bに入力する差分データD’(1サンプリング周期前の差分データD’)を選択して出力する。
予測器34は、この切換スイッチ11から出力される差分データD’に基づき、次のサンプリング周期の音声データを予測する。この予測器34の予測データP’と、切換スイッチ11から出力される差分データD’とが加算器35で加算されることにより、PCM音声データX’が復号化される。
この復号化されたPCM音声データX’は、切換スイッチ12の一方の入力端12aに送られる。切換スイッチ12のもう一方の入力端12bには、PCM音声データX’と同じビット数のオール‘0’のデータが入力される。切換スイッチ12は、カウンタ13から値‘1’のパルスが供給されなかったとき、入力端12aに入力するPCM音声データX’を選択して出力し、カウンタ13から値‘1’のパルスが供給されたとき、入力端12bに入力するオール‘0’のデータを選択して出力する。
カウンタ13には、誤り検出復号化器5からの信号R中の値‘1’のパルスをカウントし、カウント値がN(例えば5程度)以上になると値‘1’のパルスを出力して切換スイッチ12に供給する。また、カウンタ13は、PCM音声データXのサンプリング周期を超える期間に亘って信号R中に値‘1’のパルスが存在しなかった場合には、カウント値がゼロにリセットされる。
切換スイッチ12で選択されたデータは、復号化器6から出力し、レシーバー2のオーディオ出力端子(図示略)から例えば図1のビデオカメラ3に入力して、ビデオカメラ3に記録される。
次に、この図2の復号化器6での音声データの復号化の様子を、トランスミッター1・レシーバー2間の伝送路で圧縮データQの伝送誤りが発生しなかった場合と、この伝送路で圧縮データQの伝送誤りが発生した場合とに分けて、図3及び図4を用いて説明する。
〔伝送誤りが発生しなかった場合〕
図3に示すように、伝送誤りが発生しなかった場合には、レシーバー2内の誤り検出復号化器5では誤りが検出されないので、信号R=‘0’になる。したがって、切換スイッチ9(図2)から、適応逆量子化器32及びスケールファクタ更新器33に圧縮データQが供給される。また、切換スイッチ10,11(図2)は、それぞれ入力端10a,11aへの入力データを選択して出力する。また、カウンタ13(図2)はリセットされるので、切換スイッチ12(図2)は、入力端12aに入力するPCM音声データX’を選択する。
このとき、スケールファクタ更新器33(図2)では、現在のサンプリング周期のスケールファクタS’に基づいて、次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタS’(現在のサンプリング周期tのデータに基づくことを表す意味で、スケールファクタS’(t)と表記する)が算出される。
適応逆量子化器32では、圧縮データQをこのスケールファクタS’(t)で逆量子化した差分データD’(t)が求められる。
予測器34(図2)では、この差分データD’(t)に基づき、次のサンプリング周期の予測データP’(t)が求められる。
そして、この予測データP(t)’とこの差分データD(t)’とを加算したPCM音声データX’が、復号化器6から出力される。
このようにして、伝送誤りが発生しなかった場合には、復号化器6では、現在のサンプリング周期のスケールファクタS’に基づいて更新したスケールファクタS’(t)と、このスケールファクタS’(t)を用いて求めた差分データD’(t)と、この差分データD’(t)から求めた予測データP’(t)とを用いてPCM音声データX’が復号化される。すなわち、この場合には、復号化器6は、図5に示した復号化器31と全く同じ動作によって復号化を行う。
〔伝送誤りが発生した場合〕
図4に示すように、伝送誤りが発生した場合には、レシーバー2内の誤り検出復号化器5で誤りが検出されるので、信号R=‘1’になる。したがって、切換スイッチ9(図2)からは、適応逆量子化器32及びスケールファクタ更新器33に圧縮データQが供給されない。また、切換スイッチ10,11(図2)は、それぞれ入力端10b,11bへの入力データを選択して出力する。また、また、カウンタ13(図2)のカウント値がNに達するまでは、切換スイッチ12(図2)は、入力端12aに入力するPCM音声データX’を選択する。
このとき、スケールファクタ更新器33(図2)では、1サンプリング周期前のスケールファクタS’に基づいて、次のサンプリング周期で使用されるスケールファクタS’(1つ前のサンプリング周期(t−1)のデータに基づくことを表す意味で、スケールファクタS’(t−1)と表記する)が算出される。その結果、スケールファクタ更新器33では、1サンプリング周期前に算出したのと同じ値のスケールファクタS’が算出される(スケールファクタS’の値が更新されない)。
適応逆量子化器32では、圧縮データQをこのスケールファクタS’(t−1)で逆量子化した差分データD’が求められる。
予測器34(図2)では、1サンプリング周期前の適応逆量子化器32からの差分データD’(t−1)に基づき、次のサンプリング周期の予測データP’(t−1)が求められる。
そして、この予測データP(t−1)’とこの差分データD(t−1)’とを加算したPCM音声データX’が、復号化器6から出力される。
このようにして、伝送誤りが発生した場合には、復号化器6では、1サンプリング周期前のスケールファクタS’に基づいて更新したスケールファクタS’(t−1)と、1サンプリング周期前の差分データD’(t−1)と、この差分データD’(t−1)から求めた予測データP’(t−1)とを用いてPCM音声データX’が復号化される。
これにより、伝送誤りが発生する前の圧縮データに基づいて復号化を行うことができるので、ビデオカメラ3に記録した音声を再生したときにノイズの発生を低減することができる。
また、1サンプリング周期前のスケールファクタS’に基づいて算出されるスケールファクタS’(t−1)は、現在のサンプリング周期の圧縮データQに誤りがなかったとした場合に現在のサンプリング周期のスケールファクタS’に基づいて算出されるスケールファクタSとはそれほど大きく異ならない。したがって、伝送誤りがなくなった後、スケールファクタS’を早期に正常な値に収束させることができる。
また、予測器34では圧縮データQの誤りの有無にかかわらず毎サンプリング周期に予測データP’を求めるので、予測データP’の値が大きく狂ってしまうこともない。
そして、圧縮データの誤りを訂正を行う場合と異なり、伝送誤りのビット数が多くても、伝送誤りによるノイズの発生を低減することができる。また、復号化器内には1サンプリング周期分の遅延器や切換スイッチといった簡単な回路を追加すれば足り、補間回路のような演算回路を追加する必要はない。
なお、N(前述のように例えば5)サンプリング周期に亘って連続して伝送誤りが発生した場合には、カウンタ13(図2)から値‘1’のパルスが切換スイッチ12(図2)に供給されるので、切換スイッチ12(図2)は、入力端12bに入力するオール‘0’のデータを選択する。
その結果、復号化器6からは、PCM音声データX’の代わりに無音の音声データが出力される。1サンプリング周期前のデータを用いて復号化を行っても、複数のサンプリング周期に亘って連続して伝送誤りが発生するとノイズ低減効果が薄れていくので、このようにPCM音声データX’そのものの出力を停止することにより、ノイズの発生を確実に抑制することができる。
以上の例では、復号化器6の構成をハードウェア回路図で説明した。しかし、これに限らず、ASIC(特定用途向けLSI)やプログラマブル・ロジック・デバイス(FPGA等)として復号化器6を設計してもよい。また、復号化器6の動作に相当するコンピュータプログラムをCPUに実行させるようにしてもよい。
また、以上の例ではデジタルワイヤレスマイクロホンシステムに本発明を適用しているが、本発明はあらゆる種類の無線または有線のデジタル音声通信システムに適用することができる。
本発明を適用するデジタルワイヤレスマイクロホンシステムを示す図である。 図1のトランスミッター,レシーバーの符号化系,復号化系の構成を示すブロック図である。 伝送誤りがなかった場合の図2の復号化器での復号化の様子を示す図である。 伝送誤りがあった場合の図2の復号化器での復号化の様子を示す図である。 ITU−TG.726勧告に準拠した符号化器と復号化器との構成を示すブロック図である。 伝送誤りがあった場合の図5の復号化器での復号化の様子を示す図である。
符号の説明
1 ワイヤレスマイクロホントランスミッター、 2 ワイヤレスマイクロホンレシーバー、 3 ビデオカメラ、 4 誤り検出符号化器、 5 誤り検出復号化器、 6 復号化器、 7,8 遅延器、 9〜12 切換スイッチ、 13 カウンタ、 21 符号化器、 22 加算器、 23 適応量子化器、 24 スケールファクタ更新器、 25 適応逆量子化器、 26 予測器、 32 適応逆量子化器、 33 スケールファクタ更新器、 34 予測器、 35 加算器

Claims (6)

  1. ADPCM方式の復号化器において、
    復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択する切換手段
    を備え、入力される圧縮データに誤りが検出された場合、前記切換手段によって1サンプリング周期前のデータを選択する
    ことを特徴とする復号化器。
  2. 請求項1に記載の復号化器において、
    前記切換手段は、スケールファクタ更新器から適応逆量子化器に供給されるスケールファクタと、前記適応逆量子化器から出力される差分データとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択するものであることを特徴とする復号化器。
  3. 請求項1に記載の復号化器において、
    入力される圧縮データに誤りが検出された場合、該圧縮データを適応逆量子化器及びスケールファクタ更新器に供給させない手段
    をさらに備えたことを特徴とする復号化器。
  4. 請求項1に記載の復号化器において、
    入力される圧縮データに一定以上のサンプリング周期に亘って連続して誤りが検出された場合に、復号化した音声データの出力を停止させる手段
    をさらに備えたことを特徴とする復号化器。
  5. ADPCM方式の復号化方法において、
    伝送された圧縮データに付加されている誤り検出符号に基づき、前記圧縮データの誤り検出を行うステップと、
    前記圧縮データに誤りが検出されなかった場合、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータを選択し、前記圧縮データに誤りが検出された場合、復号化を行うために用いるデータとして、1サンプリング周期前のデータを選択するステップと
    を有することを特徴とする復号化方法。
  6. 音声データの送信側にADPCM方式の符号化器を設け、音声データの受信側にADPCM方式の復号化器を設けたデジタル音声通信システムにおいて、
    前記送信側から、前記符号化器によって生成された圧縮データに誤り検出符号を付加して前記受信側に伝送し、
    前記受信側で、前記誤り検出符号に基づき、前記送信側から伝送された圧縮データの誤り検出を行い、
    前記復号化器は、復号化を行うために用いるデータとして、現在のサンプリング周期のデータか、1サンプリング周期前のデータかのいずれかを切り換えて選択する切換手段を備えており、前記送信側から伝送された圧縮データに誤りが検出された場合、前記切換手段によって1サンプリング周期前のデータを選択する
    ことを特徴とするデジタル音声通信システム。
JP2005186724A 2005-06-27 2005-06-27 復号化装置,復号化方法及びデジタル音声通信システム Expired - Fee Related JP4572755B2 (ja)

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