JP2007005132A - コネクタ - Google Patents

コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2007005132A
JP2007005132A JP2005183675A JP2005183675A JP2007005132A JP 2007005132 A JP2007005132 A JP 2007005132A JP 2005183675 A JP2005183675 A JP 2005183675A JP 2005183675 A JP2005183675 A JP 2005183675A JP 2007005132 A JP2007005132 A JP 2007005132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
ferrite
magnetic body
locked
retaining member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005183675A
Other languages
English (en)
Inventor
Taisaku Maeda
泰作 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2005183675A priority Critical patent/JP2007005132A/ja
Publication of JP2007005132A publication Critical patent/JP2007005132A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract


【課題】 フェライトの損傷を防止する。
【解決手段】 ハウジング20には、電気的な信号を伝達可能な導電路を構成する端子金具10が収容されるとともに、ノイズを低減または除去可能なフェライト40が備えられる。ハウジング20には、外部から組み付けられるフェライト40を収容可能なフェライト収容室25が後方へ開口して設けられている。ハウジング20には、ヒンジ31を介して抜け止め部材29が連結されており、この抜け止め部材29がフェライト収容室25の収容室側に配されることで、フェライト40を抜け止め可能とされる。ハウジング20には、ロックアーム32が設けられ、このロックアーム32が抜け止め部材29に設けられた被ロック部33に係止することで、抜け止め部材29がフェライト40を抜け止めする保持位置にロックされる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、磁性体を備えたコネクタに関する。
従来、ノイズを低減または除去することを目的として磁性体であるフェライトを備えたコネクタの一例が、下記特許文献1に記載されている。このものは、図21に示すように、信号を伝達する導電路を構成する複数本の端子金具1と、各端子金具1が取り付けられる合成樹脂製のハウジング2と、端子金具1群に対して一括して装着されるフェライト3とから構成される。
この種のコネクタを製造するにあたっては、端子金具1、ハウジング2、フェライト3などの各部品を製造場所にて種類毎に袋詰めし、その状態で組付場所へ向けて搬送した後、各部品を組み付けるようにすることが一般的に行われている。
特開平4−101374号公報
ところで、上記したようなコネクタに用いられるフェライト3は、一般にフェライト粉末を焼結させて製造したものが多く、この種のものは衝撃により損傷を受けやすくなっている。
従って、フェライト3を多数個袋詰めした状態で搬送しようとすると、搬送時に作用する衝撃によりフェライト3同士が干渉するなどして損傷を受ける可能性があった。かといって、フェライト3を個別に何らかの保護部材により覆うようにしたのではコスト高を招くなどの新たな問題が生じることになってしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フェライトの損傷を防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、電気的な信号を伝達可能な導電路が通されるハウジングと、前記導電路に対するノイズを低減または除去可能な磁性体とを備えたコネクタにおいて、前記ハウジングには、外部から組み付けられる前記磁性体を収容可能な磁性体収容室が設けられており、さらには前記磁性体を前記磁性体収容室に収容した状態に保持可能な保持手段が備えられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記保持手段は、前記磁性体収容室の収容口側に配されるとともに収容された前記磁性体を抜け止め可能な抜け止め部材と、この抜け止め部材を前記ハウジングに対してロック可能なロック手段とから構成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記抜け止め部材は、前記ハウジングに対してヒンジを介して連結されるとともに、前記磁性体収容室への前記磁性体の着脱を許容する退避位置と、収容された磁性体を抜け止めする保持位置との間で回動可能とされているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2または請求項3に記載のものにおいて、前記ロック手段は、前記ハウジングまたは前記抜け止め部材のいずれか一方側に設けられるとともに弾性変形可能なロックアームと、他方側に設けられるとともに前記ロックアームが係止可能な被ロック部とから構成されており、前記ハウジングに対して組み付け可能とされるとともに、その組み付けに伴って前記ロックアームの撓み空間に進入してその弾性変形動作を規制可能な撓み規制部材が備えられているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記導電路は、少なくとも一部が前記ハウジング内に収容される端子金具により構成されており、前記磁性体には、前記端子金具に設けられた係止部が係止されることで、端子金具を抜け止め状態に保持可能な被係止部が設けられているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
ハウジングの磁性体収容室に外部から磁性体を組み付けて収容するとともに、その磁性体を保持手段により収容状態に保持することができるので、磁性体を搬送する際にもハウジングにより磁性体を保護することができ、もって搬送に伴う衝撃により磁性体が損傷を受けるのを防止することができる。またハウジングにより磁性体を保護しているので、仮に別途保護部材を用いたものと比較して例えば低コストとなる。
<請求項2の発明>
収容口を通して磁性体収容室に磁性体を収容してから抜け止め部材を収容口側に配するとともに、ロック手段により抜け止め部材をハウジングに対してロックすることで、磁性体が磁性体収容室から抜け止め状態に保持される。
<請求項3の発明>
組み付けにあたっては、抜け止め部材を退避位置に配した状態で磁性体を磁性体収容室に収容した後、抜け止め部材を保持位置まで回動させることで、収容された磁性体が保持される。抜け止め部材がヒンジを介してハウジングに連結されているので、作業性に優れる。
<請求項4の発明>
被ロック部に対してロックアームが係止することで、抜け止め部材がハウジングに対してロックされる。その状態でハウジングに対して撓み規制部材を組み付けると、撓み規制部材がロックアームの撓み空間に進入してその弾性変形動作を規制することができる。これにより、ロック手段のロック状態が不用意に解除されるのを防止することができる。
<請求項5の発明>
磁性体を収容した状態のハウジングに対して端子金具を収容すると、端子金具の係止部が磁性体の被係止部に係止することで、端子金具の抜け止めが図られる。
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図20によって説明する。この実施形態では、自動車のエアバッグ回路に用いられるコネクタであって、磁性体としてフェライト40を用いたものを例示する。
このコネクタは、図7に示すように、大まかには一対の端子金具10と、端子金具10などを組付可能なハウジング20と、ノイズを低減または除去するためのフェライト40と、フェライト40を抜け止めするための抜け止め部材29と、抜け止め部材29をハウジング20に対してロック可能なロック手段と、ハウジング20に収容した端子金具10などを保護するためのカバー50とから構成される。このうち端子金具10は、他の機器などに接続された電線Wの端末に設けられており、この電線Wと共に、信号が伝達される導電路を構成している。なお、以下ではハウジング20に対する端子金具10やフェライト40の取り付け方向(図7の左方)を前方、抜き取り方向(図7の右方)を後方とし、また上下方向については図7を基準とする。
端子金具10は、全体が側方から見て略「L」字型をなしており、図示しない相手端子が接続可能とされる端子接続部11と、電線Wの端末に対して圧着接続される電線接続部12とを屈曲形状の連結部13により連結した構成とされる。端子接続部11は、前後に開口した略箱型をなし、前方から相手端子が挿入可能とされるとともにその内部には相手端子に対して接続可能な接続片11aが設けられている。この端子接続部11の周壁のうち下壁(接続片11aとは異なる側壁)には、片持ち状の係止片14が切り起して形成されている。係止片14は、上下方向、つまりハウジング20に対する端子金具10の挿抜方向に対して交差する方向へ弾性変形可能とされる。
電線接続部12は、上下方向、つまり端子接続部11の軸線方向と直交する向きに延びる形態とされ、電線Wの芯線部分にかしめ付けられる芯線圧着部12aと、電線Wの被覆部分にかしめ付けられる被覆圧着部12bとを上下(端子接続部11側とその反対側)に連結した構成とされる。芯線圧着部12aと被覆圧着部12bは、共に対向する一対のかしめ片により構成される。連結部13は、側方から見て略「L」字型をなし、その前端部が端子接続部11の後端部に、下端部が電線接続部12の上端部に連結されている。
ハウジング20は、合成樹脂製とされ、全体が端子金具10に合わせて略「L」字型をなしており、図示しない相手コネクタに対して嵌合可能な嵌合部21と、カバー50により押さえられる電線Wなどを受けるための受け部22とを連結した構成とされる。嵌合部21は、図1〜図3及び図7に示すように、大まかには後面側が開口した略箱型(略袋状)に形成されるとともに、その両外側面には、前方から嵌合される相手コネクタ(図示せず)を嵌合状態に保持するためのロックアーム23が一対設けられている。
受け部22は、上下方向、つまり嵌合部21の軸線方向(相手コネクタとの嵌合方向)と直交する方向へ延びる形態とされるとともに、その上端前部が嵌合部21の後端下部に対して連結されている。受け部22には、電線Wや端子金具10の電線接続部12を個別に収容可能な収容凹部24が後方へ開口する形態で一対、幅方向に並んで設けられている。収容凹部24を構成する隔壁は、収容した電線Wや電線接続部12よりも後方へ突出する大きさとされる。また収容凹部24の下端部付近には、カバー50との間で電線Wを挟み付けることで、外部に導出する電線Wに作用した張力を逃がすためのストレインリリーフ部24aが膨出形成されている。
そして、ハウジング20の嵌合部21には、フェライト40が収容されるフェライト収容室25が設けられている。このフェライト収容室25は、後方へ開口するとともにその収容口25aを通してフェライト40が着脱可能とされている。フェライト収容室25の前壁25bには、嵌合時に相手端子の進入を許容する相手端子挿通孔26が一対、前後に貫通して設けられている。また前壁25bのうち各相手端子挿通孔26の周縁下部には、端子金具10を取り外すのに用いる治具(図示せず)を挿入可能な治具挿入孔27が一対、各相手端子挿通孔26に連通する形態で形成されている。また嵌合部21の後面におけるフェライト収容室25を挟んだ両側部には、後述するカバー50の撓み規制部56の進入を許容する切り欠き部28が一対形成されている。
ここで、フェライト40について詳しく説明する。フェライト40は、フェライト粉末を焼結させることで製造されており、図7及び図8に示すように、外形がフェライト収容室25にすっぽりと収まる略ブロック状に形成されている。このフェライト40には、端子金具10を個別に収容可能な端子収容室41が一対、幅方向に並んだ状態で設けられている。端子収容室41は、フェライト40を前後に貫通する形態とされるとともに、端子金具10のうち端子接続部11の外形に沿った形状に形成され、端子接続部11をほぼ全長にわたって収容できるようになっている。言い換えると、フェライト40は、両端子金具10の端子接続部11を全長・全周にわたって個別に取り囲むことができるよう断面略環状に形成されている。
端子収容室41の内周面のうち端子金具10の係止片14と対向する面(下面)には、係止片14の進入を許容する被係止溝42が前方へ開口する形態で形成されており、被係止溝42の後縁に対して係止片14の後端部が係止されることで、端子金具10の抜け止めが図られるようになっている。
フェライト40をフェライト収容室25内に収容した状態では、図10及び図11に示すように、両相手端子挿通孔26がそれぞれ両端子収容室41に連通するとともに、両相手端子挿通孔26の周縁部(フェライト収容室25の前壁25bの一部)により端子収容室41の前側の開口部の一部が塞がれる。またフェライト収容室25の前壁25bの両治具挿入孔27が両被係止溝42に対して連通(整合)することで、治具を被係止溝42内へ挿入できるようになっている。
続いて、上記したフェライト40を抜け止め状態に保持するための抜け止め部材29について説明する。抜け止め部材29は、図1〜図3及び図7に示すように、フェライト収容室25の収容口25a(後側の開口部分)のほぼ全域に宛われる大きさの略板状に形成されている。抜け止め部材29には、端子金具10を挿通可能な端子挿通孔30が一対、前後に貫通して設けられている。この抜け止め部材29は、薄肉状をなす一対のヒンジ31によってハウジング20に対して連結されるとともに、両ヒンジ31を屈曲させることでハウジング20に対して回動変位可能とされる。なおこの抜け止め部材29は、ハウジング20と同じ成形金型により樹脂成形されている。
詳しくは、両ヒンジ31は、一端側が嵌合部21の上面両側部に連結されるとともに、他端側が抜け止め部材29の図7に示す下端(図12では上端)両側部に連結されている。そして、この抜け止め部材29は、フェライト収容室25の収容口25aを開放するとともにフェライト40の着脱を許容する退避位置(例えば図7)と、収容口25aの後側に配されて収容口25aを閉止するとともにフェライト40を抜け止め状態に保持する保持位置(図12)との間で回動されるようになっている。保持位置では、両端子挿通孔30がフェライト40の両端子収容室41に連通(整合)されるとともに、抜け止め部材29の前面のほぼ全域がフェライト40の後面のほぼ全域に当接または近接した状態で対向して配されることにより、言い換えると抜け止め部材29がフェライト40のほぼ全域を後方(収容口25a側)から覆うことにより、フェライト40が抜け止め状態に保持される。
なお、図7では、退避位置としてヒンジ31が真っ直ぐに延びた状態で抜け止め部材29が嵌合部21の上方に配された状態を示しているが、要は抜け止め部材29が収容口25aを開放していればよいので、図7よりも抜け止め部材29が左右に傾いた状態でも退避位置であると言える。
次に、抜け止め部材29をハウジング20に対して上記保持位置にロックするためのロック手段について説明する。ロック手段は、ハウジング20側に設けられたロックアーム32と、抜け止め部材29側に設けられた被ロック部33とから構成される。ロックアーム32は、嵌合部21の両切り欠き部28の後面に一対設けられており、前後方向(フェライト40の着脱方向、抜け止め部材29の回動方向)に沿って延出する片持ち状のアーム部34と、アーム部34の先端部から内側へ張り出すロック爪部35とから構成される。このうち、アーム部34は、その内面がフェライト収容室25の内側面とほぼ面一状をなすとともに、前端側を支点として幅方向(抜け止め部材29の回動方向と交差する方向)へ弾性変形可能とされる。
一方、ロック爪部35は、フェライト収容室25側に突出するとともに、抜け止め部材29の回動軌跡上に配されている。従って、抜け止め部材29を退避位置から保持位置へ回動する際には、抜け止め部材29の側縁部の一部に対してロック爪部35が干渉されるようになっており、それに伴ってアーム部34が外側へ弾性変形するとともにロック爪部35が回動軌跡から退避されるようになっている。この抜け止め部材29側の干渉部位が被ロック部33とされ、保持位置ではロック爪部35の前面がこの被ロック部33の後面に対して係止されることで、抜け止め部材29が保持位置にロックされるようになっている(図12及び図13参照)。また両切り欠き部28におけるロックアーム32の外側方の空間がロックアーム32の弾性変形を許容する撓み空間36とされている。
次に、カバー50について詳細に説明する。このカバー50は、図4〜図7に示すように、ハウジング20の後面側に取り付けられるとともに、ハウジング20の後面側の開口部分のほぼ全域を覆うことが可能なカバー本体51を備える。このカバー本体51は、断面略「L」字型に形成されており、上下方向に沿って延びる板状部分51aと、板状部分51aの上端部から前方へ突出する庇状部分51bとから構成される。このうち、板状部分51aは、嵌合部21や受け部22の両収容凹部24の後方への開口部分のほぼ全域を閉塞するとともに、端子金具10のうち抜け止め部材29から後方へ突出した部分や電線Wや抜け止め部材29を後方から覆うことが可能とされる。庇状部分51bは、端子金具10のうち抜け止め部材29から後方へ突出した部分や抜け止め部材29を上方から覆うことが可能とされる。これにより、収容された電線Wや端子金具10を外部に露出することなく保護できるようになっている。
続いて、カバー50をハウジング20に対して取付状態に保持するためのロック構造について説明する。カバー本体51のうち、庇状部分51bからはさらに前方へ延出する横長な第1ロック片52が設けられている。一方、板状部分51aにおける下部両側端部からは、一対の縦長な第2ロック片53が前方へ延出して設けられている。これに対し、ハウジング20のうち、嵌合部21の上面後端部には、第1ロック片52が係止可能な第1被ロック部37が上方へ突出して設けられている。一方、受け部22の両外側面には、第2ロック片53が係止可能な第2被ロック部38が一対、側方へ突出して設けられている。第1ロック片52は、上下方向に、第2ロック片53は、横方向にそれぞれ弾性変形可能とされ、その内面には、各被ロック部37,38が進入可能なロック溝54,55がそれぞれ後方へ開口する形態で形成されている。各ロック溝54,55の前縁に対して各被ロック部37,38が係止されることで、カバー50がハウジング20に対して取付状態に保持されるようになっている(図17及び図18参照)。
そして、このカバー50には、抜け止め部材29を保持するロックアーム32の弾性変形を規制可能な撓み規制部56が設けられている。撓み規制部56は、カバー本体51における板状部分51aの上部両側端部(庇状部分51bと第2ロック片53との間の位置)から一対、前方へ突出する形態で形成されている。撓み規制部56は、全体が正面から見て「コ」字型に形成されており、縦長な本体部56aと、本体部56aの内面上下両端部から内側へ張り出す一対の張出部56bとから構成される。
撓み規制部56は、カバー50がハウジング20に取り付けられると、切り欠き部28内のほぼ全域に嵌合されるようになっており、それによりロックアーム32の撓み空間36内に進入されることで、ロックアーム32が幅方向に沿って被ロック部33から離間する方向、つまりロック解除方向へ弾性変形するのを規制できるようになっている。この状態では、撓み規制部56のうち本体部56aがロックアーム32の撓み空間36に配されるとともに、両張出部56bがロックアーム32を上下から挟むようにして配されるようになっている(図19及び図20参照)。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。製造場所においてコネクタを構成する各部品を製造したら、各部品を組付場所へ向けて搬送するのであるが、本実施形態では搬送前の段階においてハウジング20に対してフェライト40を一体的に組み付ける作業を行うようにしている。
具体的には、図7及び図8に示すように、抜け止め部材29を退避位置としてフェライト収容室25の収容口25aを開放した状態で、後方からフェライト40を収容する。なおこの収容過程ではフェライト40によって両ロックアーム32が一旦弾性変形される。図10及び図11に示すように、フェライト40がフェライト収容室25の前壁25bに突き当たる正規深さまで進入したところで、ヒンジ31を屈曲させつつ抜け止め部材29を保持位置側へ回動させる。回動過程では、抜け止め部材29の両被ロック部33の前縁により両ロック爪部35が押圧されることで、両アーム部34が外側へ開くようにして一旦弾性変形されるとともに両ロック爪部35が回動軌跡上から退避する。
そして、抜け止め部材29が図10に示す状態からほぼ180度回動したところで、図12〜図14に示すように、抜け止め部材29が両ロック爪部35よりも前方の保持位置に達するとともに、両アーム部34が復元して両ロック爪部35が両被ロック部33に対して係止される。これにより、抜け止め部材29が保持位置から退避位置側へ回動不能な状態にロックされる。このとき、抜け止め部材29は、その前面が嵌合部21の後面に当接または近接した位置(フェライト収容室25の収容口25aの直後位置)に配されるとともに、フェライト40を抜け止め状態に保持する。この状態では、フェライト40がハウジング20及び抜け止め部材29によってほぼ全周にわたって覆われている。
このようにしてフェライト40を一体的に組み付けて保持した状態のハウジング20を袋詰めするとともに組付場所へ向けて搬送するようにする。この搬送途中で何らかの衝撃が作用した場合でも、フェライト40はその周りがハウジング20及び抜け止め部材29により覆われた状態で保持されているので、他のハウジング20などがフェライト40に対して直接に干渉するような事態が回避される。これにより、搬送時の衝撃によりフェライト40が損傷を受けることが防止される。
続いて、組付場所における他の部品の組付作業を説明する。まず電線Wの端末に圧着接続された状態の両端子金具10をハウジング20に組み付ける作業を行う。端子金具10の端子接続部11を抜け止め部の端子挿通孔30を通しつつフェライト40の端子収容室41内に挿入する。この挿入過程では、端子収容室41の下面によって係止片14が一旦弾性変形される。そして、端子接続部11が正規深さまで挿入されたところで、図15に示すように、係止片14が被係止溝42内に進入しつつ復元しその後端部が被係止溝42の後縁に係止される。これにより、端子金具10がフェライト40及びハウジング20に対して抜け止め状態に保持される。また端子金具10は、フェライト収容室25の前壁25bによって前止まりされる。このとき、端子金具10のうち連結部13が抜け止め部の後方に突出した状態に配されるとともに、電線接続部12及び電線Wが受け部22の収容凹部24内に収容される。
図16に示すように、両端子金具10を収容したら、続いてカバー50をハウジング20に組み付ける作業を行う。ハウジング20の後方からカバー50を取り付けると、第1ロック片52が第1被ロック部37に乗り上げて上方へ開くように弾性変形し、両第2ロック片53が第2被ロック部38に乗り上げて側方へ開くように弾性変形する。そして、カバー50が正規位置まで押し込まれると、図17及び図18に示すように、各ロック片52,53が復元するとともにそのロック溝54,55内に各被ロック部37,38が進入してその前縁に対して係止される。この状態では、第1ロック片52が嵌合部21の上面側に、両第2ロック片53が受け部22の外側面に配されており、ハウジング20が三方から抱きかかえられている。これにより、カバー50がハウジング20に対して取付状態に保持される。この取付状態では、ハウジング20の後側にて露出していた端子金具10、電線W、及び抜け止め部材29(ヒンジ31を含む)がカバー50によってほぼ完全に覆われることでその保護が図られている。またカバー50の各部位の前面がハウジング20の後面に対して突き当たることで、カバー50が前止まりされている。
そして、この取付状態では、図19に示すように、カバー50の両撓み規制部56がハウジング20の両切り欠き部28内のほぼ全域に進入するとともに両ロックアーム32の撓み空間36を閉塞する。これにより、両ロックアーム32が撓み空間36内に退避するのが規制されるから、ロックアーム32が被ロック部33に対する係止状態を解除しつつ弾性変形する事態を防止することができる。しかも、図20に示すように、撓み規制部56のうち両張出部56bがロックアーム32を上下から挟むような位置に配されているから、ロックアーム32が上下方向、つまりロック解除方向と直交する方向へ変位する事態をも規制することができる。これにより、振動などが作用しても抜け止め部材29に対するロックアーム32のロック状態が不用意に解除されるような事態を防止することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、ハウジング20にフェライト40を収容するフェライト収容室25を設けるとともに、ハウジング20に対してロックされる抜け止め部材29によってフェライト40を収容状態に保持するようにしたから、フェライト40を搬送する際にもハウジング20によりフェライト40を保護することができ、もって搬送に伴う衝撃によりフェライト40が損傷するのを防止することができる。またコネクタの一部であるハウジング20を利用してフェライト40を保護しているので、仮にコネクタとは別途に設けた保護部材によりフェライトを保護するものと比較して、保護部材が不要な分だけ低コスト化を図ることができるとともに、搬送後にハウジング20からフェライト40を取り出す必要がないから作業性も良好となる。
しかも、抜け止め部材29がヒンジ31によってハウジング20に対して連結されるとともに、フェライト収容室25へのフェライト40の着脱を許容する退避位置と、収容されたフェライト40を抜け止めする保持位置との間で回動可能とされているから、組み付け作業時の作業性に優れる。
さらには、ハウジング20に対する抜け止め部材29のロック手段として、ハウジング20に弾性変形可能なロックアーム32を設けるとともに、抜け止め部材29にロックアーム32が係止可能な被ロック部33を設けるようにし、且つハウジング20に対して組み付けられるカバー50には組み付けに伴ってロックアーム32の撓み空間36に進入してその弾性変形動作を規制する撓み規制部56を設けるようにしたから、ロック状態が不用意に解除される事態を防止することができる。
その上、フェライト40に端子金具10の係止片14が係止可能な被係止溝42を設けることで、端子金具10の抜け止めを図ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記した実施形態では、抜け止め部材がヒンジによりハウジングと一体成形されたものを例示したが、ハウジングとは別体の抜け止め部材を用いるようにしてもよい。
(2)上記した実施形態では、「保持手段」が抜け止め部材と、抜け止め部材をハウジングに対してロックするロック手段(ロックアーム及び被ロック部)とから構成される場合を示したが、例えばハウジングまたはフェライトのいずれか一方に設けられた弾性変形可能な保持片と、他方側に設けられるとともにフェライトが収容されるのに伴って保持片が係止可能とされる被保持部とから「保持手段」が構成されるものも本発明に含まれる。また上記した保持片及び被保持部以外の手段によりフェライトの保持を図るようにしてもよい。
(3)上記した実施形態では、「ロック手段」がハウジング側に設けたロックアームと、抜け止め部側に設けた被保持部とから構成されるものを例示したが、逆にロックアームを抜け止め部材側に、被ロック部をハウジング側に設けるようにしてもよい。またロックアーム及び被ロック部以外の手段により抜け止め部材のロックを図るようにしてもよい。
(4)上記した実施形態では、フェライトに端子金具に対する被係止溝を設けた場合を示したが、ハウジングに設けるようにしてもよい。また端子金具側に係止溝を設けて、フェライトまたはハウジング側に被係止片を設けるようにしてもよい。さらには係止片(被係止片)を片持ち状以外の形態としてもよい。
(5)上記した実施形態では、ハウジングの後面側を覆うカバーに撓み規制部を設けた場合を示したが、カバーとは別部品として撓み規制部材を設けるようにしてもよく、その場合はカバーを有さないコネクタにも適用可能である。
(6)上記した実施形態では、端子金具やハウジングがL字型に屈曲した形状のものを例示したが、真っ直ぐな形状のものにも本発明は適用可能である。
(7)上記した実施形態では、電線の端末に接続した端子金具を備えたコネクタを例示したが、電線に対して直接接続されない端子金具を備えたコネクタ(例えば従来技術の特許文献1にて示すタイプのコネクタ)にも本発明は適用可能である。逆に端子金具を有さないコネクタにも本発明は適用可能である。
(8)上記した実施形態では、「磁性体」としてフェライトを例示したが、フェライト以外の磁性体を用いたものも本発明に含まれる。
本発明の一実施形態に係るハウジングの正面図 ハウジングの背面図 ハウジングの側面図 カバーの正面図 カバーの背面図 カバーの側面図 コネクタの組み付け前の状態を示す図1及び図4のA−A線断面図 コネクタの組み付け前の状態を示す図1及び図4のB−B線断面図 コネクタの組み付け前の状態を示す図1及び図4のC−C線断面図 フェライト収容室にフェライトを収容した状態を示す図1及び図4のA−A線断面図 フェライト収容室にフェライトを収容した状態を示す図1及び図4のB−B線断面図 抜け止め部材を保持位置まで回動した状態を示す図1及び図4のA−A線断面図 抜け止め部材を保持位置まで回動した状態を示す図1及び図4のB−B線断面図 抜け止め部材を保持位置まで回動した状態を示す背面図 端子金具を挿入した状態を示す図1及び図4のA−A線断面図 端子金具を挿入した状態を示す背面図 カバーを取り付けた状態を示す図1及び図4のA−A線断面図 カバーを取り付けた状態を示す図1及び図4のB−B線断面図 カバーを取り付けた状態を示す図1及び図4のC−C線断面図 カバーを取り付けた状態を示す一部切欠背面図 従来例の斜視図
符号の説明
10…端子金具(導電路)
14…係止片(係止部)
20…ハウジング
25…フェライト収容室(磁性体収容室)
25a…収容口
29…抜け止め部材(保持手段)
31…ヒンジ
32…ロックアーム(保持手段、ロック手段)
33…被ロック部(ロック手段)
36…撓み空間
40…フェライト(磁性体)
42…被係止溝(被係止部)
50…カバー(撓み規制部材)

Claims (5)

  1. 電気的な信号を伝達可能な導電路が通されるハウジングと、前記導電路に対するノイズを低減または除去可能な磁性体とを備えたコネクタにおいて、
    前記ハウジングには、外部から組み付けられる前記磁性体を収容可能な磁性体収容室が設けられており、さらには前記磁性体を前記磁性体収容室に収容した状態に保持可能な保持手段が備えられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記保持手段は、前記磁性体収容室の収容口側に配されるとともに収容された前記磁性体を抜け止め可能な抜け止め部材と、この抜け止め部材を前記ハウジングに対してロック可能なロック手段とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記抜け止め部材は、前記ハウジングに対してヒンジを介して連結されるとともに、前記磁性体収容室への前記磁性体の着脱を許容する退避位置と、収容された磁性体を抜け止めする保持位置との間で回動可能とされていることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記ロック手段は、前記ハウジングまたは前記抜け止め部材のいずれか一方側に設けられるとともに弾性変形可能なロックアームと、他方側に設けられるとともに前記ロックアームが係止可能な被ロック部とから構成されており、
    前記ハウジングに対して組み付け可能とされるとともに、その組み付けに伴って前記ロックアームの撓み空間に進入してその弾性変形動作を規制可能な撓み規制部材が備えられていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のコネクタ。
  5. 前記導電路は、少なくとも一部が前記ハウジング内に収容される端子金具により構成されており、
    前記磁性体には、前記端子金具に設けられた係止部が係止されることで、端子金具を抜け止め状態に保持可能な被係止部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
JP2005183675A 2005-06-23 2005-06-23 コネクタ Pending JP2007005132A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005183675A JP2007005132A (ja) 2005-06-23 2005-06-23 コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005183675A JP2007005132A (ja) 2005-06-23 2005-06-23 コネクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007005132A true JP2007005132A (ja) 2007-01-11

Family

ID=37690543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005183675A Pending JP2007005132A (ja) 2005-06-23 2005-06-23 コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007005132A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011129294A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Yazaki Corp L字型端子の絶縁構造
US7988482B2 (en) 2009-11-09 2011-08-02 Hyundai Motor Company Connector for vehicle effectively removing or reducing noise and providing secure connection
WO2023127407A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 矢崎総業株式会社 コネクタ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7988482B2 (en) 2009-11-09 2011-08-02 Hyundai Motor Company Connector for vehicle effectively removing or reducing noise and providing secure connection
JP2011129294A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Yazaki Corp L字型端子の絶縁構造
WO2023127407A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 矢崎総業株式会社 コネクタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6525221B2 (ja) コネクタ
JP6760147B2 (ja) シールド端子及びシールドコネクタ
US10109954B2 (en) Lever-type connector
US5683272A (en) Pressure-contact connector
US9287649B2 (en) Connector and housing
JP7044744B2 (ja) コネクタ
JP5534350B2 (ja) コネクタ装置
JP2004348989A (ja) 分割コネクタ用のキャップ付きサブコネクタ
US20090042434A1 (en) Electrical Connector
JP4654094B2 (ja) コネクタ
US20180069347A1 (en) Lever-type connector
JP2007005132A (ja) コネクタ
US7125284B2 (en) Miniaturized electrical connector with improved crimpability
JP4941741B2 (ja) コネクタ
US10381778B2 (en) Connector and wire harness
CN109891133B (zh) 自动变速器的控制电路装置
JP4941740B2 (ja) コネクタ
JP4755940B2 (ja) コネクタ
JP3761667B2 (ja) コネクタ及びコネクタの組付方法
JP2006100237A (ja) コネクタ
JP2021132044A (ja) コネクタ
US7044766B2 (en) Automotive electrical connection box and method of assembling thereof
JP2016096606A (ja) 電気接続箱
JP7480747B2 (ja) 端子台ユニット
JP2019087436A (ja) コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060926

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061019