JP2007001919A - 慢性閉塞性肺疾患の治療薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な慢性閉塞性肺疾患の治療薬を提供する。
【解決手段】 肝実質細胞増殖因子(HGF)またはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とする慢性閉塞性肺疾患の治療薬。

Description

本発明は、肝実質細胞増殖因子(以下、「HGF」と称することもある)を有効成分とする慢性閉塞性肺疾患(以下、「COPD」と称することもある)治療薬に関する。
COPDは、完全に可逆性ではない気流制限に特徴づけられる病態である(非特許文献1)。具体的には、肺末梢における広範囲な不可逆的構造破壊によって慢性・持続性の閉塞性換気傷害を呈する疾患群であり、その基本病態は肺の気腫性病変、末梢気道病変ならびに慢性気管支炎といわれる(非特許文献2及び3)。
これらの基本病態のなかで最も重要なものは肺の気腫性病変(本発明においては、肺気腫と同義を示す)、すなわち肺胞壁の破壊性変化を伴い、明らかな線維症のない、終末細気管支より遠位の気腔の異常な永続的腫大と定義されるものである(非特許文献4)。肺気腫の発生機序として、エラスチン分解酵素とインヒビターのバランス崩壊による分解酵素優位によるもの(非特許文献4及び5)やコラーゲンなどの肺細胞外マトリックス成分分解によるもの(非特許文献6)などが考察されているが、詳細はまだ解明されていない。
COPDの病理組織学的変化は、中枢気道、末梢気道、肺実質および肺血管にみられる。中枢気道から直径2―4mm以下の中間径の細気管支ではマクロファージ・T細胞・好中球などの炎症性細胞浸潤と分泌細胞の過形成、抹消気道の直径2mm以下の細気管支では気道壁の繰り返す炎症と修復の結果、固定した気道閉塞をもたらすコラーゲン増加や瘢痕組織形成を伴った気道壁のリモデリングが見られる。肺実質では、肺胞の破壊が見られ、進展例では肺血管床の破壊を伴う(非特許文献7)。
COPD誘発の危険因子は、患者側因子と環境因子とが考えられる。患者側因子とはα1−アンチトリプシン欠損症などの遺伝因子(非特許文献8)、低体重児出産(非特許文献9)等が上げられる。環境因子としては大気汚染、刺激性物質、煙などに対する長時間或いは繰り返しの曝露、喫煙習慣が挙げられる。大気汚染にはディーゼルエンジンの排気ガスや石油精製で排出される炭素化合物などが含まれ、これらがNO2、SO2やオゾンに代表される窒素酸化物、硫化酸化物、過酸化物など有害物質と共に(様々な有害物質が浮遊物質に付着するなどして)肺に吸入されることが、肺の炎症惹起がCOPD誘発の一因と考えられており、以下本発明においては、これら浮遊物質を粉塵と定義する。刺激性物質、煙などに対する長時間の曝露も同様であり、特に喫煙におけるタバコ煙には窒素酸化物や硫化物などが含まれており(非特許文献10)、これら有害物質により形成される粉塵がCOPDの最大危険因子となっている。例えば喫煙についてはCOPDの原因の8割以上を占めると言われ、喫煙量の増加に伴いCOPDによる死亡数は急激に増加している(非特許文献11)。特に高齢者患者が多いのは、加齢による肺機能低下に加え、長期の喫煙歴が原因であると考えられる(非特許文献12)。更に、COPDについての遺伝的要因を持っている人は、持っていない人と比して喫煙感受性が高いという報告もあり、タバコの煙はCOPDにおいて大きな要因を占めている(非特許文献13)。
上記のような有害物質を含んだ粉塵が吸入されると、その刺激により活性化された肺胞マクロファージから遊走因子が放出され、それにより単球・好中球などの炎症細胞が肺内に集積する。それら炎症細胞が産生するプロテアーゼ類により組織破壊が開始することが、肺気腫の発生と考えられる(非特許文献26)。炎症細胞から産生されるプロテアーゼとしてはマクロファージから産生されるマトリックスメタロプロテアーゼ(コラゲナーゼ、ゼラチナーゼを含む)、好中球から産生されるエラスターゼなどが代表的であり、これらにより組織を構成するコラーゲンやエラスチンなどが分解される(非特許文献27)。このとき肺胞洗浄液(BALF)中には、炎症細胞から産生されたサイトカイン類や、コラーゲンやエラスチンの分解物であるハイドロキシプロリン(以下、「HYPRO」と称することもある)やデスモシンが検出される(非特許文献28)。持続的な粉塵の吸入により、COPDの初期段階において上記のような炎症と組織破壊・組織の再構築が繰り返されCOPDの病態が進行する。肺組織の分解物のうちHYPROはコラーゲン中に特異的に存在するアミノ酸であり、肺胞洗浄液(以下「BALF」と称することもある)中の量は組織から崩壊したコラーゲン量を反映するものである。上記よりBALF中のHYPRO量は、病態初期の炎症時のマーカーでもあり、また病態が進んだ時期の組織破壊のマーカーにもなりうるものである。
COPD誘発物質である粉塵のうち、タバコの煙によるCOPDモデルは既に検討されている。Takuboらは、タバコの煙をC57BL/6マウスに6ヶ月間曝露することにより、肺に気腫が形成されることを確認した(非特許文献13)。またWrightらは、タバコの煙をモルモットに6ヶ月間暴露することにより肺に気腫が形成され、かつ肺組織中のHYPROが上昇することを示した(非特許文献14)。またChurgらは、タバコ煙を週に5日間CD-1マウスに曝露する短期モデルにて、肺胞洗浄液中のHYPRO量が上昇することを確認しており、短期モデルでは気腫化には至らないがHYPRO量に病態が表れることを示した(非特許文献15)。
一方Wangらはタバコの煙をメディウム中にバブリングすることでタバコエキス溶液を作成し、ヒト気管支上皮細胞に添加する実験を行っている(非特許文献16)。タバコエキスによって上皮細胞の増殖抑制・細胞遊走抑制・三次元コラーゲンゲル内での収縮抑制が観察され、上皮細胞による気管支障害の修復能が低下することが示唆された。
上記の報告より、タバコ煙曝露の動物モデルにより気管上皮細胞や肺胞細胞に傷害が惹起され気腫化に至ること、その際に肺胞洗浄液中のHYPRO量が上昇し肺組織における炎症程度およびコラーゲン崩壊のマーカーとなりうること、さらにタバコ煙を直接曝露するのみならず、タバコエキスによっても傷害が惹起され得ることが示された。
一方、肺障害モデルとして一般に用いられる塩酸を気管内投与するモデルは好中球の浸潤が主の急性モデルである。塩酸投与後3時間で気管支や肺胞部位の出血を生じ、12時間後には肺浮腫、上皮の崩壊、フィブリンネット構築等の急性肺障害の病理像を呈す。さらに24―48時間後にマクロファージの浸潤・上皮細胞の増殖が観察され、3―7日後には間葉性細胞の増殖、肺胞のフィブリン厚肥を引き起こすが、その病変は肺気腫には至っていない(非特許文献17)。
このように、塩酸による肺障害モデルは、大気汚染やタバコ煙などの粉塵によって発症するCOPDモデルとは大きく異なるものと考えられる。
HGFは、成熟肝細胞に対する強力な増殖促進因子として発見され、その遺伝子クローニングがなされた(非特許文献18)。その後の研究により、HGFは生体内で腎、肺、胃、十二指腸、皮膚などの創傷治癒にも関係していることが明らかとなり、またHGFの受容体に関しては、c−Met原腫瘍遺伝子がHGF受容体をコードしていることが明らかにされている(非特許文献19及び20)。現在ではHGFは、当該受容体を介することにより、多くの組織修復、器官再生に働く因子であると考えられている(非特許文献21及び22)。
特に、肺疾患分野においては、HGFの持つ上皮細胞増殖促進作用、ガン細胞増殖抑制活性及び生体内での組織障害治癒効果から、肺組織での細胞増殖作用及び肺障害の修復促進作用を見出し、HGFが肺傷害の予防・治療に有用であることが既に知られている(特許文献1)。実際HGFは、in vitro の系においてII型肺胞上皮細胞と気管支上皮細胞を増殖させ、線維芽細胞を増殖させないこと(非特許文献23)、これらの上皮細胞にはHGFレセプターであるc-metが発現していること(非特許文献24)が知られている。すなわち、上記のようにタバコ煙やエキスによって生じた上皮細胞・肺胞細胞の障害を抑制することが予想される。
しかしながらこれまでHGFの効果が確認された病態モデルは、上記で述べた塩酸による肺障害モデルあるいはBleomucinによる肺障害モデル(非特許文献25)である。これらは粉塵等により発症するCOPDモデルとは炎症を惹起する物質が全く異なるため、障害の進行や組織の病理的変化が異なるモデルである。従って、HGF自体が直接COPDに有効であるか否かについては、現在まで全く具体的証明が為されていない。
特開平3-285693号公報 Executive summary: Global initiative for chronic obstructive lung disease, 2000 Yamaguchi K, et al, The Lung perspectives 9: 280-286G.L.Snider et al, The lung perspectives 9: 280-296 Mecham PR, et al: In The lung. New York, Raven Press, 389-398, 1991, Janoff A: Annu Rev Med 20: 441-447, 1999 D’Armiento J, et al, Cell 71: 955-961, 1992 Pauwells RS, et al, Am J Respir Crit Care Med 163: 1256-1276, 2001 Novoradovsky A, et al, Am J Respir Cell Mol Biol 20: 441-447, 1999 千葉弘文ら、環境因子の関与. 日本臨床 61: 2101-2106泉孝英:COPD Q&A(改訂版).医薬ジャーナル社34, 2000 国立環境研究所年報 平成12年度 2.7開発途上国環境技術共同研究 Fletcher C et al, The natural history of chronic airflow obstruction. BMJ 1: 1645-1648, 1977 Smith CAD, et , Lancet 350: 630-633, 1997 Takubo Y, et al, Am J Respir Crit Care Med 166: 1596-1603, 2002 Wright JL, et al, Am J Respir Crit Care Med 166: 954-960, 2002 Churg A, et al, Am J Respir Crit Care Med 168: 199-207, 2003 Wang H. et al, Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 25: 772-779, 2001 Kimihiko Y. et al, J Biol Chem 268: 21212-21217, 1993 SCIENCE 285, No.5424, 110-113 (1999) Nature 426, No.6963, 186-189 (2003) Biochem. Biophys. Res. Commun., 163, 967 (1989) Science, 251,802-804 (1991) Oncogene, 6, 501-504 (1991) Mason RJ, Am.J.Respir.Cell Mol.Biol. 26: 517-520, 2002 Tashiro K, et al, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87: 3200-3204, 1990 Am.J.Respir.Cell Mol.Biol.,156: 1937-1997 Shapiro SD, Am J Respir Crit Care Med 150:160-164、1994 Martha M et al, Chest 125: 466-472, 2004 Churg A et al, Am J Respir Cell Mol Biol 27: 368-374, 2002
本発明は、新規なCOPDの治療薬を提供することを課題とする。
本発明者らは、COPDの病態に着目して検討を重ねた結果、HGFがCOPDにおける肺病理像の改善・肺胞洗浄液中のHYPRO量の低下を誘起すること、すなわちHGFがCOPDの気腫化を改善することを初めて見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とする慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
(2) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とする、粉塵により誘発される慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
(3) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とする、タバコの煙により誘発される慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
(4) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とする、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
(5) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とし、粉塵により誘発される、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
(6) HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とし、タバコの煙により誘発される、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
本発明によると、新規なCOPDの治療薬を提供することが可能である。
以下本発明について詳細に説明する。
HGF自体はそのレセプターに結合して作用を発揮することが公知であり(Science, 251,802-804 (1991))、本発明でHGFを用いて得られた効果はHGFレセプターに作用するアゴニストによっても同様の効果が得られる。ゆえに、本発明ではHGFの代わりに、HGFと同様の作用を有するHGF誘導体・部分ペプチド・HGF様低分子化合物や、抗HGFレセプターアゴニスト抗体などを用いても同様の効果を期待しうる。HGF誘導体の例としてはNature. 342,440-443 (1989)に記載された誘導体などが挙げられる。また、抗HGFレセプター抗体としてはJ Cell Sci. 111, 237-247 (1998)に記載された抗体などが挙げられる。さらに、部分ペプチドとしては、FEBS Lett. Vol. 22,1-6, (1997)に記載された、HGFに由来しアゴニスティックな活性を持つ部分ペプチドなどが挙げられる。しかし、HGFレセプターに対してアゴニストとしての効果を有する物質であれば特に上記物質に限定されない。さらに、HGFレセプターに直接的な作用をせず、公知のHGFレセプター下流シグナル伝達やHGFの活性化に関与するHGFアクチベーター、HGFアクチベーターインヒビターなどに作用するような物質も本発明のHGFレセプターのアゴニストに含まれうる。
なお、上記HGFは医薬として使用できる程度に精製されたものであれば、種々の方法で調製されたものを使用することができる。例えば、HGFを産生する初代培養細胞や株化細胞を培養し、培養上清等から分離、精製して該HGFを得ることができる。あるいは遺伝子工学的手法によりHGFをコードする遺伝子を適切なベクターに組み込み、これを適当な宿主に挿入して形質転換し、この形質転換体の培養上清から目的とする組換えHGFを得ることができる。
上記の宿主細胞は、従来から遺伝子工学的手法で用いられる各種の宿主細胞、たとえば大腸菌、酵母、バキュロウィルス(節足動物多角体ウイルス)−昆虫細胞または動物細胞などを用いることができるが特にこれらに限定されるわけではない(Biochem. Biophys. Res. Commun. 175, 660 (1991)、特開平3-285693号公報等参照)。
組換えベクターを導入した形質転換体は、それぞれに適した培地により培養される。培地中には該形質転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物、ビタミン、血清および耐性スクリーニングに用いられる薬剤などが含有される。具体的には、形質転換体の宿主が大腸菌の場合には、たとえばLB培地(ナカライテスク社製)等、酵母の場合には、YPD培地(Genetic Engineering, vol. 1, p. 117, Plenum Press(1979))等、宿主が昆虫細胞および動物細胞の場合は、20%以下のウシ胎仔血清を含有するHam-12培地、MEM培地、DMEM培地、RPMI1640培地(SIGMA社製)等を挙げることができる。また、培養温度、CO2濃度、培養時間は、宿主及び組換えベクター等によって適宜選択することができる。さらに、必要に応じて通気、攪拌が行われる。これら以外の培地組成あるいは培養条件下でも導入宿主が生育し、挿入されたHGFポリヌクレオチドがコードする蛋白質が生成されればいかなるものであってもよい。
このようにして培養された導入体の回収方法は、たとえば宿主が細胞である場合には、培養物を遠心分離等により細胞を分離した後、細胞体あるいは培養上清として回収する方法等が用いられる。回収された細胞体からの組換え蛋白質の抽出方法としては、それ自体既知の通常用いられる方法が挙げられる。
HGFは、公知の無細胞蛋白質合成系等によっても調製することができる。無細胞蛋白質合成系に用いられる細胞抽出液として具体的には、大腸菌等の微生物、植物種子の胚芽、ウサギ網状赤血球等の細胞抽出液等、既知のものが用いられる。これらは市販のものを用いることもできるし、それ自体既知の方法、具体的には大腸菌抽出液は、Pratt, J. M. et al., Transcription and Translation, Hames, B. D. & Higgins, S. J., et. al., p179-209, IRL Press, Oxford(1984)に記載の方法等に準じて調製することもできる。
なお、本発明で使用されるHGFは、天然型と実質的に同じ作用を有する限り、そのアミノ酸配列中の1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失及び/又は付加されていてもよく、また同様に糖鎖が置換、欠失及び/又は付加されていてもよい。
また、定法のノーザンブロッティングにより特許文献1に示した核酸とハイブリダイズする核酸およびそれに由来する蛋白も本発明でいうHGFに含まれうる。ノーザンブロッティングは具体的にはバイオ実験イラストレイテッド 2 遺伝子解析の基礎(秀潤社)の第10章ノーザンハイブリダイゼーションに記載された方法で実施することが可能であるが、これに限らず一般的なノーザンブロッティングのプロトコールで実施可能であり、上記参考文献に記載の方法および下記に例示した方法のみに限定されることはない。
定法に従い細胞から抽出したRNAのアガロース電気泳動を行ったゲルからRNAをニトロセルロースまたはナイロンメンブレンにトランスファーをしたメンブレンに特許文献1に示した核酸に由来するプローブを用いてハイブリダイズさせることができる。具体的には特許文献1に示した核酸を用いて作成した核酸プローブとともにメンブレンをハイブリダイズ用バッファー<5×SSPE(750mM NaCl, 43.3mM NaPO4 (pH7.4), 6.25mM EDTA)、50%ホルムアミド、5×Denhalt’ solution(0.1% BSA, 0.1% ficol400, 0.1% PVP)、0.5% SDS>中で42〜65℃にてインキュベートすることによりプローブと目的RNAのハイブリダイゼーションは可能である。ハイブリダイズ用バッファーとして上記の例示を行ったが、一般的なノーザンブロッティングに用いられうるハイブリダイズ用のバッファーであれば特に限定はされない。核酸プローブは定法に従いRI標識、あるいはDIG、biotin、フルオレセイン等の化学物標識したもの、あるいはアルカリフォスファターゼやパーオキシダーゼなどの酵素標識したものを用いることができる。ハイブリダイズさせた核酸プローブの検出はRI標識の場合は直接X線フィルムへの露光を、化学物標識の場合は酵素標識されたそれに対する抗体添加後に発光物質とインキュベーションすることによりX線フィルムに露光する方法を、酵素標識であればメンブレンを発光物質とインキュベーションすることによりX線フィルムに露光する方法などにより行うことができるが、核酸プローブとRNAのハイブリダイゼーションを検出可能な方法なのであれば特にこれら方法に限定されない。
なお、ハイブリダイズ用バッファーの塩濃度を下げる、あるいはホルムアミド濃度を上げてハイブリダイズを行うことも可能である。具体的にはNa濃度が150mM〜800mMの間のバッファーを用いて同様にハイブリダイズを行うことはできる。また、ホルムアミド濃度も50〜70%の濃度でハイブリダイズを行うことは可能で、これらの塩およびホルムアミド濃度の範囲内で42〜65℃でハイブリダイズした核酸およびそれに由来する蛋白は本特許の請求範囲に含まれる。
本発明においては、HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを有効成分とし、COPDを治療するための医薬を提供することが可能である。ここで、COPDの病態としては、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態が挙げられ、従って、本発明においては、これらの病態を改善するための医薬もその要旨に含まれる。
前記のとおり、HGFに関しては、肺傷害の予防・治療に有用であることが知られているが、これまでにHGFの効果が確認された病態モデルは、塩酸による肺障害モデルあるいはBleomucinによる肺障害モデルである。これらは粉塵等により発症するCOPDモデルとは炎症を惹起する物質が全く異なるため、障害の進行や組織の病理的変化が異なるモデルである。従って、HGF自体が直接COPDに有効であるか否かについては、現在まで全く具体的証明が為されていない。
そこで我々は上記の問題を解決するため、R. Dhamiらの方法(Dhami R. et al, Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 22: 244-252, 2000)を参考に、後述の実施例で示すように、タバコの煙を生理食塩水に通したタバコエキスを作製し、C57BL/6マウスに気管内投与するモデルを確立し、HGFの効果を確認することとした。
まずタバコエキスをマウスに単回投与し、投与後1日目・2日目のBALF中のHYPRO量が正常群に比して有意に上昇することを確認した。すなわちタバコの煙によるCOPDモデルにおけるコラーゲン崩壊と同様の症状が観察され、かつそれによるBALF中HYPRO上昇が病態のマーカーとなることが確認された。
組換えヒトHGF(以下、「rhHGF」と称することもある)を投与してその効果を確認するための実験系としてはタバコエキスを週に2回マウスに投与する系を用いた。これは、day0とday3の2回タバコエキスを気管内投与し、day4にBALFを回収してHYPRO濃度を測定する病態モデルである。Day4において、BALF中のHYPRO量は正常群と比して有意に上昇していた。このタバコエキス気管内投与病態モデルにおいて、タバコエキスの気管内投与2日前(-day2)から予防的にrhHGF気管内投与を開始し、タバコエキス投与と並行して毎日rhHGFを投与したところ、day4においてrhHGF投与群のBALF中のHYPRO量が有意に低下することが見出された。これより、rhHGFはタバコエキスの刺激から肺組織を保護し、その破壊を抑制することが示唆された。次にこのタバコエキス気管内投与病態モデルにおいて、タバコエキスをday0に投与して炎症を惹起した後に投与を開始したrhHGFの効果を調べるため、day1・2・3の3日間のみrhHGF投与をしたところ、BALF中のHYPRO量が有意に低下することが見出された。このようにタバコエキス気管内投与によって既に炎症が生じHYPRO量が有意に上昇した状態においても、rhHGFはその量を有意に減じることができたことから、rhHGFは障害の治療効果をも有することが示唆された。
BALF中HYPRO量は、前述の通り肺組織炎症の初期マーカーでありかつ組織破壊の程度を表すマーカーでもある。ここで示されたrhHGFによるHYPRO量抑制の効果は、rhHGFが炎症を抑制するのみならず、組織破壊をも抑制するであろうことを期待させるものである。またその効果は、障害を予防することと、既に生じた障害を治療することの両者であることが示唆されている。
HGFはまた、in vivoの系において、マウスに気管内投与することによりその気管内上皮細胞・肺胞上皮細胞を増殖させることが知られている(Dohi, M et al, Am J Respir Crit Care Med 162: 2302-2307, 2000)。これらの事実より、HGFは上記のように肺組織における炎症の抑制・組織崩壊の積極的抑制のみならず、気管内上皮細胞・肺胞上皮細胞増殖による肺障害の修復をすることが期待される。
このように本発明においては、COPD発症の原因である粉塵によって肺障害を惹起したモデルに対するHGFの効果が初めて確認された。すなわちHGFが、タバコ煙によって惹起される肺障害、ひいては粉塵の吸入によって誘発されるCOPDにおいて、炎症の抑制と炎症による肺組織崩壊を阻止し、かつ肺胞II型上皮細胞の増殖を促進することによって肺胞の再形成を誘起してCOPD病態の軽減に寄与することは、本発明において初めて確認された事実である。
よって、本発明においては、COPDの中でも、粉塵により誘発されるCOPDが好ましい疾患として挙げられ、COPDにより誘発される前記病態が好ましい病態として挙げられる。
ここで、本発明における「粉塵」について定義する。大気汚染にはディーゼルエンジンの排気ガスや石油精製で排出される炭素化合物などが含まれ、これらがNO2、SO2やオゾンに代表される窒素酸化物、硫化酸化物、過酸化物など有害物質と共に(様々な有害物質が浮遊物質に付着するなどして)肺に吸入されることが、肺の炎症惹起がCOPD誘発の一因と考えられている。本発明においては、これら浮遊物質を粉塵と定義する。刺激性物質、煙などに対する長時間の曝露も同様であり、特に喫煙におけるタバコ煙には窒素酸化物や硫化物などが含まれており、これら有害物質により形成される粉塵がCOPDの最大危険因子となっている。
よって、粉塵により誘発されるCOPDの中でも、特にタバコの煙により誘発されるCOPDが本発明において好ましい疾患として挙げられ、上記病態の中でも、特にタバコの煙により誘発される上記病態が好ましい病態として挙げられる。
本発明においては、HGFまたはHGFレセプターのアゴニストを単独で、あるいは適当な製剤用添加物と共に製剤形態の医薬組成物として調製し、投与することができる。このような医薬組成物の投与形態としては、一般的に使用されるものであれば特に限定されないが、注射用アンプル剤や注射用凍結乾燥粉末剤等を用いることができる。各種製剤形態への調製は、当業者が利用可能な周知の製剤添加物、たとえば、希釈剤や添加剤などを用いて慣用の手法に従って行うことができる。
例えば、注射用凍結乾燥粉末剤は、精製された前記HGFの有効量を希釈液に溶解し、必要に応じて賦形剤、安定化剤、保存剤、無痛化剤、pH調節剤等を加え、常法により製造することができる。また、注射用アンプル剤は、前記HGFの有効量を希釈剤に溶解し、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、等張化剤、安定化剤、保存剤、無痛化剤、pH調節剤等の添加剤を加えた後、通常の加熱滅菌、無菌ろ過等により無菌化して調製することができる。
本発明においては、上記した非経口投与以外に、医薬上許容される担体等を用いて、錠剤、顆粒、カプセル剤、散剤等の固型状、または液剤、懸濁剤、シロップ、乳剤、レモナーデ剤等の液状の態様で、経口投与、吸入投与または外用に適した剤型に製剤化した医薬製剤として用いることもできる。必要ならば、上記製剤に補助剤、安定化剤、湿潤剤、その他の常用添加剤を配合してもよい。
上記各種医薬製剤の用量は、投与ルート、病気の種類、患者の症状、体重あるいは年齢等によって異なり、また適用しようとする薬物の種類などによっても変動するが、一般には、HGFの場合、1日当たり1mg〜200mg程度またはそれ以上の量を患者1人当たりに投与することができる。有効成分として含有されるHGFの平均1回量を、5mg〜100mg程度として、肝障害の予防及び/又は治療に適用することが好ましい。
さらに本発明では、HGF遺伝子をCOPDの治療を行うための遺伝子治療薬として、また、適当な細胞にHGF遺伝子を導入してその細胞を組織内に移植する細胞治療薬として使用することができる。たとえば、本発明のHGF遺伝子をリポフェクション試薬に混合し、これを生体に投与することにより、局所のHGFをCOPDの治療に必要な濃度に維持することができる。本発明のHGFの投与は、疾病の状態の重篤度や生体の応答性などによるが、治療の有効性が認められるまで、あるいは疾病状態の軽減が達成されるまでの期間にわたり、適当な用量、投与方法、頻度で行えばよい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なおHGFは、特開平3-285693号公報に記載されているBD-24株を用いて、当該公報に記載されている方法に従って製造された組換えhHGFを使用した。かかる組換えhHGFは、特開平3-72883号公報の第1図に示されるアミノ酸配列で表される。
実施例1 タバコによる1週間病態モデルに対するHGFの効果
マウス肺に炎症を惹起し、BALF中ハイドロキシプロリン(HYPRO)を増加させるためにタバコ抽出液を気管内投与した。
刺激物質の調製
1.たばこ抽出液(以下「CSE」と称することもある)の調製法
CSEの調製は、International Organaization for Standardiationの記載に順じた。すなわち、たばこ1本をIMG気管吸入キット(株式会社イマムラ)のカニュ‐レに接続し,キットの10mL試験管にPBSを6mL加え、もう片方のカニュ‐レに35mLのシリンジ(テルモシリンジ、テルモ株式会社)を接続し,たばこを引火後、毎回35mL分シリンジを吸引して、たばこ煙をPBS中にbubblingして、その成分をPBS中に抽出した。これを10回くり返してCSEを調製した。
反応の惹起
2.CSE刺激モデル
C57BL/6雄性マウスに、CSE 50 μLを初日(Day0)および3日目(Day3)の2回、気管内に注入して反応を惹起した。Vehicle群は,CSE の代わりにPBS 50 μLを気管内に注入した。
3.投与
3-1 予防的効果についての検討:rhHGFは,CSE投与開始2日前(Day-2)から毎日、合計6回(Day3まで)1匹あたり1〜100μgを気管内投与した。すなわち、0.005%Tween80含有10%リン酸緩衝液にて 20μg/ml, 60μg/ml, 200μg/ml, 600μg/ml, 2000μg/mlのrhHGF溶液を調整し、1匹あたり50μLを気管内投与した。なお、rhHGF非投与群は、rhHGFの代わりに0.005% Tween80含有10mMリン酸緩衝液を投与した。
3-2 治療的効果についての検討:rhHGFは、Day1,2,3の3日間のみ、1匹あたり30μgを気管内投与した。すなわち、0.005%Tween80含有10%リン酸緩衝液にて600μg/mlのrhHGF溶液を調整し、1匹あたり50μLを気管内投与した。なお、rhHGF非投与群は、rhHGFの代わりに0.005% Tween80含有10mMリン酸緩衝液を投与した。
4.体重測定,解剖方法および各サンプルの採取法
2回目の反応惹起翌日(Day4)に体重を測定し,腹大動脈から放血して致死させた。次に、気管カニューレを介して、氷冷生理食塩液1mLのうち、0.5mLを気道内に注入、吸引する操作を6回繰り返して肺洗浄を行った。この洗浄を3回繰り返して、BALFを採取した。BALF液はスピードバックにて乾固した。
5.気管支肺胞洗浄液中のヒドロキシプロリンの測定
HYPRO量の測定は、永谷らの方法(永谷 康典ら,薬学雑誌、Vol.106,p41‐p46,1986)を参考に行った。すなわち、乾固によって試験管壁に固着したBALF試料を2 mLの6 mol/L塩酸にてスクリューキャップ付試験管に回収した。試験管内を窒素置換した後、110℃で約48時間加水分解した。室温まで冷却後、1または10N水酸化カリウム溶液を加え、pHを7〜8に調整し、純水で7 mLになるように調整し(HYPRO量測定用のサンプル溶液)濾過したものを測定試料とした。スクリューキャップ付遠沈管に2 gの塩化カリウムおよび1 mLの0.5 mol/Lほう酸緩衝液を加えた。これにサンプル溶液もしくはHYPRO標準溶液(HYPRO 1,2,4および8 μgを含む)2 mLを各々加えた後,時々振り混ぜながら室温で約15分間、続いて0℃(氷浴中)に約15分間放置した。1 mLの0.2 mol/LクロラミンT溶液を加え、時々振り混ぜながら0℃で2時間放置した後、2 mLの3.6 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液を加え、密栓し、沸騰水浴中で30分間加熱する。水道水で室温まで冷却した後、3 mLのトルエンを加え、メカニカルシェーカーを用いて20分間激しく振とうした。遠心分離(回転速度,1500 min-1;時間,5 min;温度,室温)後、トルエン層2 mLを分取し、これに0.8 mLのエーリッヒ試液を加え、室温に30分間放置した。これらの液について650 nmでベースラインを0に調整した後、560 nmにおける吸光度を分光光度計にて測定した。対照には、2 mLのトルエンに0.8 mLのエーリッヒ試液を加え,同様に操作したものを使用した。
BALF中HYPRO量測定結果を図1および図2に示す。CSEを週に2回気管内投与する1週間の系において肺胞洗浄液中のHYPRO量が上昇することを確認された。
このモデルにおいて、CSEの気管内投与開始2日前からrhHGFを毎日合計6回気管内投与した群にて、肺胞洗浄液中のHYPRO量が有意に低下した(図1)。
またこのモデルにおいて、CSEの気管内投与開始の翌日(Day1)からrhHGFを3日間気管内投与した群にて、肺胞洗浄液中のHYPROが有意に低下した(図2)。
これらの事実より、rhHGFがCSEによって惹起される肺障害を抑制することが示された。この抑制は、CSEによる刺激が開始される前からrhHGFを予防的に投与した場合にも、刺激開始後からHGFを治療的に投与した場合にも観察された。
タバコエキスの気管内投与においてrhHGFを予防的に合計6回気管内投与した群の、肺胞洗浄液中のHYPRO量を示す図である。 タバコエキスの気管内投与においてrhHGFを治療的に合計3回気管内投与した群の、肺胞洗浄液中のHYPRO量を示す図である。

Claims (6)

  1. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とする慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
  2. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とする、粉塵により誘発される慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
  3. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とする、タバコの煙により誘発される慢性閉塞性肺疾患の治療薬。
  4. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とする、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
  5. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とし、粉塵により誘発される、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
  6. 肝実質細胞増殖因子または肝実質細胞増殖因子レセプターのアゴニストを有効成分とし、タバコの煙により誘発される、肺の気腫性病変、末梢気道病変及び慢性気管支炎から選ばれる病態を改善する医薬。
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