JP2007001224A - 人造大理石とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人造大理石に合板等の従来の補強材を用いることなく、製品厚みを大きくすることなしに良好な強度で軽量化を可能とし、衝撃強度や耐熱性の向上も可能とする。
【解決手段】 熱硬化性樹脂組成物が成形硬化された人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムが積層接着されている人造大理石の構成とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、家具の部材や建材等として用いられる人造大理石とその製造方法に関するものである。
従来より、熱硬化性樹脂と、充填剤、柄材、補強材、内部離型剤、硬化剤などの添加物を配合した樹脂組成物を所望の注型用金型に注入し、加熱硬化させることによって人造大理石を形成することが知られている。
このような人造大理石を製造するための原料となる熱硬化性樹脂としては、従来より、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂などが用いられてきている。また、これらを活用した人造大理石の成形品は、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボールなどに広く利用されている。
人造大理石については、その利用の拡大とともに様々な改良が加えられてきており、特に熱硬化性樹脂と添加物との密着硬化性を向上させて、強度や、耐熱性、耐薬品性を良好とすること等がその改良の主目的となってきている。たとえば、アクリル樹脂を用いた人造大理石においてカップリング剤を用いることなく、アクリル変性シリコンを配合して耐熱性、耐薬品性を向上させようとする試み(特許文献1)等がなされてきている。
また、その利用目的に応じての表面加工等も検討されてきており、たとえば表面に撥水性を付与するためにシリコーン系化合物を塗布したり、シリコーン系化合物が配合された樹脂シートをラミネートすること(特許文献2−3)等も提案されている。
一方、人造大理石の実際の製造では、通常、人造大理石製品の厚みは10〜30mmの成型品が一般的であって、製品が大型になればなるほど製品重量が重くり、生産工程でのハンドリング性や、運搬あるいは施工でのハンドリング性が悪くなり、工数が多くかかったり、生産工程が複雑になったりしている状況にあった。
そこで、軽量化のために製品の厚みをなるべく薄くすることが考えられたが、製品の厚みを薄くしていくと、徐々に製品強度が低下してしまい、商品としての品質に問題が発生してくる。
このため、この欠点を補う手段として、人造大理石の裏面に合板などの補強板を設けたり、FRP(繊維強化プラスチックス)の補強層を設けたりして製品強度を維持してやることが必要になる。しかしながら、このような手段では、さらに生産工程が複雑になり、また、結果的には製品重量はほとんど軽くならず、逆に重くなってしまう状況にもあった。従って、製品強度をアップして、人造大理石製品を軽量化することは従来大きな課題であった。
特開平7−81988号公報 特開2001−219505号公報 特開2001−219455号公報 特開2001−219444号公報
本発明は以上のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、人造大理石成形品の裏面に合板などの従来の補強板を設けることなく、また製品厚みを厚くすることなく、製品強度を良好として軽量化可能であって、衝撃強度や耐熱性(耐熱衝撃性)をも向上させることができる人造大理石を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下の特徴を有する人造大理石とその製造方法を提供する。
第1:熱硬化性樹脂組成物が成形硬化された人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムが積層接着されている人造大理石。
第2:反応型シリコーンゴムが多層で積層接着されている人造大理石。
第3:反応型シリコーンゴムは比重が0.9〜1.1の範囲であり、人造大理石成形品は比重が1.5〜2.0の範囲である人造大理石。
第4:人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムのシートを配設し、これを硬化させて、反応型シリコーンゴムが接着により積層されている人造大理石を形成する人造大理石の製造方法。
第5:上記方法において、複数枚の反応型シリコーンゴムのシートを硬化させて接着により多層積層する人造大理石の製造方法。
上記第1の発明によれば、従来のように人造大理石成形品の裏面に合板、FRPなどの補強板を設けることなく、製品の厚みを厚くすることなく、強度を良好として軽量化することが可能である。また、衝撃強度や耐熱性(耐熱衝撃性)をも向上させることが可能となる。そして第2の発明によれば、このような効果はより顕著なものとなり、第3の発明によれば軽量化による上記のような効果が確実に実現されることになる。
そして第3の発明によれば、反応型シリコーンゴムのシートを用いることで、簡便な生産工程として、上記のとおりの優れた効果を奏する人造大理石の生産が可能となり、第4の発明によればさらに効果の優れた人造石が製造されることになる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の人造大理石において、反応型シリコーンゴムが積層接着される人造大理石成形品については各種の熱硬化性樹脂組成物をもって成形硬化されたものとすることができる。これらの組成物は、従来公知のものをはじめとする適宜な組成配合とすることができる。
熱硬化性樹脂組成物の注型成形等による成形硬化も従来と同様に行うことができる。
そして、本発明では、成形硬化された人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムを積層接着して所定の人造大理石とするが、この場合の反応型シリコーンゴムについては、硬化反応によって接着を可能とするものであって、ゴム状弾性体で、しかも架橋構造の形成能を有しているシリコーンゴムであると一般的に定義することができる。
ここで、シリコーンは、シロキサン結合−〔Si−O〕n−を基本とした有機けい素重合物で、通常、オルガノクロルシラン(RnSiCl4−n)を重縮合してポリマー化したものである。このものは、線状構造ポリマー(熱可塑性)と網状構造ポリマー(熱硬化性)とに分類される。なお、式中のRはCH3、C65その他有機基で、有機基を変えることによっていろいろな性質のシリコーンポリマーを得ることができる。
本発明では、線状構造ポリマーの高重合度のもの(ゴム状弾性体)をさらに橋かけ構造体、すなわちシリコーンゴム構造体のものを反応型シリコーンゴムとして用いるものである。
反応型シリコーンゴム、すなわちゴム状弾性体の橋かけ構造体は、各種過酸化物や触媒の働きにより加熱硬化型や常温硬化型、あるいは湿気硬化型と呼ばれ分類されるが、本発明ではこれを限定するものではなく、いずれの分離形態のものも用いることができる。
反応型シリコーンゴムの積層接着のためには、反応型シリコーンゴムの塗料型の組成物を塗布してもよいが、より実際的に、本発明においてはシート状のものを用いることが好適に考慮される。
反応型シリコーンゴムのシートは、人造大理石成形品の裏面に配設されて、橋かけ硬化反応により接着してゴム状構造体を形成して、人造大理石の強度アップ、特に耐衝撃強度アップ等に寄与することになる。
そして、人造大理石がゴム状弾性体との複合構成体を形成するため、耐熱性、特に熱衝撃性をも向上することになる。シート状のものを用いることで積層作業が簡単にでき、厚みが均一なシートが貼着された人造大理石として、強度アップ品質を均一安定に保つことができる。
この場合、反応型シリコーンゴムシートが複数枚積層構成されて形成することも可能である。人造大理石成形品の製品強度や耐熱強度、耐熱衝撃強度など求める製品品質によって適宜複数枚積層形成して用いることができる。もちろん、複数枚の構成内容を特に限定するものではない。
なお、反応型シリコーンゴムについては市販品として利用することが可能でもある。
また、本発明では、人造大理石の裏面即ち積層構成面は接着力アップのため、サンドブラスト処理やサンドペーパーやスコッチブライトなどによる研磨処理、あるいは適切な溶剤などによる脱脂処理等で表面処理を行うことができるが、これらの処理は特に限定されるものではない。
また、接着性を向上させる為に、それぞれの種類に合ったプライマーを選定して、適宜プライマー処理を行って実施することも可能である。しかし、これを特に限定するものではなく、もちろん、表面処理とプライマー処理を併用して行うことも可能である。
人造大理石成形品の裏面側に積層接着される反応型シリコーンゴム層については、その厚みは特に限定的ではないが、人造大理石の全体厚み1/5〜2/5の範囲とすることが好適に考慮される。1/5未満の場合には所定の効果は得られにくく、また2/5を超える場合には効果の向上は期待できず、重量増となり好ましくない。
多層構成とする場合には、上層は下層の厚みと同じか、それ以下とすることが望ましい。
また、本発明においては、人造大理石成形品の比重を1.5〜2.0の範囲とし、反応型シリコーンゴムの比重をそれよりも小さい1.3以下、さらに好ましくは0.9〜1.1の範囲とすることが考慮される。これによって、本発明の効果はより顕著に確実なものとなる。
なお、本発明の人造大理石成形品の組成については以下のことを目安とすることができる。
たとえば熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂の単独あるいは、これらの2種類以上の混合系あるいはエポキシ樹脂を用いることができる。ここで、不飽和ポリエステル樹脂は、たとえば、無水マレイン酸のような不飽和二塩基酸や無水フタル酸のような飽和二塩基酸とグリコール類とを縮合反応させて合成され、分子内に不飽和結合とエステル結合を有するものである。また通常、この樹脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アクリルモノマー等が配合されている。これらの適宜なものであってよい。
ビニルエステル樹脂としてはたとえば、ビスフェノール型ビニルエステル樹脂あるいはノボラック型ビスエステル樹脂あるいはその両方を混合して用いることができる。
ここで、ビスフェノール型ビニルエステル樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と酸との付加反応物であって、いずれも両末端のみに反応型不飽和基を有するものである。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型等の各種のものを用いることができる。また通常、このビニルエステル樹脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アクリルモノマー等が配合されているものであるが、その形態を特に限定するものではない。
熱効果型アクリル樹脂としては、たとえば、メチルメタアクリレートモノマーあるいは、多官能のアクリルモノマー、あるいはプレポリマー、あるいはポリマーのそれぞれ2種以上の混合物で構成されたアクリルシロップと称されるものを用いる。もちろん、その形態を特に限定されるものではない。
以上のような不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂の2種類以上の混合系としてもよく、この場合は、樹脂それぞれの特性および充填剤との相互作用などにより目的とする製品品質に合った最適配合が求められるが、その配合量を特に限定されるものではない。
エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、長鎖脂肪族型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキ樹脂等に分類されるが、特に限定されるものではなく、いずれも用いることができる。
また、エポキシ樹脂の硬化剤は、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノフェニルスルホンなどのアミン系、無水フタル酸、テトラ及びヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水HET酸、ドデセニル無水コハク酸などの酸無水物系、ダイマー酸とポリアミンの縮合体として形成されるポリアミド系などに分類されるが、これらの種類を特に限定するものではない。
通常は、常温〜中温硬化系ではアミン系硬化剤を、高温系では硬化反応が緩やかで大型の成形品でも硬化歪みの少ない成形品が得られる酸無水物系硬化剤を選定し用いることが好ましい。
本発明の人造大理石成形品では、以上のような熱硬化性樹脂、そしてこれに伴う硬化剤とともに、通常は、充填材が配合される。この充填材としては、代表的には、水酸化アルミニウム、シリカ、ガラスパウダー、炭酸カルシウムの内の1種類、あるいは2種類以上の混合物として用いることができる。
充填材の配合量は、熱硬化性樹脂100重量部に対して50〜30重量部とすることが好ましく、この範囲に満たないと、製品の耐衝撃強度は優れるが耐熱性を十分に発揮できないおそれがあり、またこの範囲を越えると耐熱性は優れるが耐衝撃強度が低下するおそれがある。しかし、特にこれを限定するものではない。充填材の平均粒径については、1〜100μmのものを用いることが本発明においては好適に考慮される。充填材の粒径は、小さいほど人造大理石の耐衝撃強度を向上することができるが、人造大理石用樹脂組成物の粘度を急激に上昇させて製造が困難となる傾向になるため、本発明では平均粒径の下限を1μmとすることが望ましい。
また一方、充填剤の粒径が大きくなると、人造大理石樹脂組成物の粘度は低下して製造での問題はなくなるが、人造大理石製品の耐衝撃強度が低下してしまう傾向になる。従って本発明では平均粒径の上限を100μmとすることが望ましい。また、充填材の表面にあらかじめシランカップリング剤による表面処理を施したものを用いると、その充填材と樹脂との密着性を向上できて人造大理石製品の耐衝撃強度を向上させることができる。
更に、樹脂組成物には硬化剤を配合することができる。上記のエポキシ樹脂以外の樹脂系については、硬化剤として1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサエートやt−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等を用いることができる。この硬化剤の配合割合は、たとえばビニルエステル樹の場合は、樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部とするのが好ましい。
また、樹脂組成物にはその他に柄材、紫外線吸収剤、減粘剤、離型剤、ガラス繊維、着色剤等を配合することもできる。
減粘剤としては、例えばBYK製の「W996」を、離型剤としては、例えば中京油脂製の商品名「セパール」を、ガラス繊維としては例えば日本板硝子製の品番「RES03X−BM」を用いることができる。
また、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリレート系、シアノアクリレート系、シュウ酸アニリド系、ベンゾフェノン系等のものを用いることができる。
人造大理石用樹脂組成物は、これらの配合物を所定の割合で配合し攪拌機等により混合攪拌して配合調整する。
この樹脂組成物から人造大理石成形品を製造するに当たっては、一般的には次のような手順に従うことができる。すなわち、まず、その配合調整された人造大理石用の樹脂組成物を、たとえば30〜50Torr程度の減圧下で真空脱泡処理をする。このようにして脱泡処理された人造大理石用樹脂組成物を、減圧状体から開放し、所定形状の金型へ注入して、この金型を、たとえば50〜130℃の温度で50〜150分間加熱する。加熱することにより人造大理石樹脂組成物中の上記熱硬化性樹脂中の反応型不飽和基と、同じく樹脂中の重合性モノマーとの共重合反応あるいはエポキシ樹脂の場合は樹脂と硬化剤との付加重合反応を進行させて人造大理石樹脂組成物の硬化成形を行うことができる。
このようにして得られた人造大理石成形品の裏面部分に、本発明においては、反応型シリコーンゴムシートを積層配設する。配設された反応型シリコーンゴムシートは、加熱硬化、あるいは常温硬化、あるいは湿気硬化などの用いたシートの硬化特性や形態によって硬化反応を進行させ、ゴム構造体を形成して接着する。
このようにして得られた反応型シリコーンゴム積層人造大理石は、従来品と同一厚みでも従来品以上の強度、特に耐衝撃強度向上させ、また耐熱性特に耐熱衝撃性を向上させたものとなるため、さらに厚みを低減することも可能となる。
また、積層構成するシリコーンゴムシートの比重は、本発明においては、人造大理石成形品比重(ρ=1.5〜2.0)に比べ大幅に低比重(ρ=1.3以下、より好ましくは0.9〜1.1)であるため、シリコーンゴム積層の人造大理石成形品は従来品より同一厚みで軽量化が図れる。従来の製品が大型になればなるほど製品重量が重くなり、生産工程でのハンドリング性や、運搬あるいは施工でのハンドリング性が悪くなり、工数が多くかかったり、生産工程が複雑になったりしていた状況を改善し、大型製品や軽量化製品への対応を容易とする。このような人造大理石成形品は、浴槽、洗面ボール、洗面カウンター、キッチンカウンター、あるいは床材や家具の表面材等への商品化が容易となる。
そこで、以下、本発明を実施例によって詳述する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
(実施例1)
熱硬化性樹脂として、ポリエステル樹脂(武田薬品(株)製:ポリマール5450)を用い、この樹脂100重量部に対し、充填材として、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製:H−310、平均粒径17μm)を130重量部、柄材として粒状模様材(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.12)を1.0重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.10)2.0重量部、着色剤としてグレー色のトナー0.5重量部を配合した。さらに、硬化剤(日本油脂(株)製:パーキュアHO)を3.0重量部添加し、20Torrの減圧下で60分間真空脱泡処理して注型成形用人造大理石の樹脂組成物を得た。
次に、この樹脂組成物を注型成形用金型に注入充填して金型温度を徐々に昇温し、最終95℃で60分間加熱硬化して6mm厚みの人造大理石成形品を得た。
この、人造大理石成形品の裏面に、その面をサンドブラストで表面ブラスト処理を行った後、2mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HR−2388S)を貼り付け、30℃で5日間保持して、パテ状のシートを硬化させてゴム状シート物として接着した。
こうして、表面部分は人造大理石成形品(厚み6mm)で、裏面側には反応型シリコーンゴムシート(厚み2mm)を接着して積層構成一体化した8mmの厚さの人造大理石を得た。
(実施例2)
熱硬化性樹脂として、アクリルシロップ樹脂(日本フェロー(株)製:AC−20)を用い、この樹脂100重量部に対し、充填材として、シリカ(龍森(株)製:CRYSTALITE M−3K、平均粒径20μm)を100重量部、柄材として粒状模様材(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.2)を3.0重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.10)1.5重量部、着色剤としてベージュ色のトナー0.40重量部を配合した。さらに、硬化剤(化薬アクゾ(株)製:パーカドックス16)を1.5重量部添加して、20Torrの減圧下で60分間真空脱泡処理し、注型成形用の樹脂組成物とした。このものを用いて実施例1と同様に注型成形し、5mm厚みの人造大理石成形品を得た。
この、人造大理石成形品の裏面に、サンドペーパー♯120で研磨処理し、メタノールで研磨粉を拭き取る処理を行った後、2.5mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HJ−14S)を貼り付け、30℃で2日間保持して、パテ状のシートを硬化させてゴム状シート物として接着した。
こうして、表面部分は人造大理石成形品(厚み5mm)で、裏面側は反応型シリコーンゴムシート(厚み2.5mm)を接着して積層構成一体化した7.5mm厚みの人造大理石を得た。
(実施例3)
熱硬化性樹脂として、ビニルエステル樹脂(武田薬品(株)製:プロミネートP−311)を用い、この樹脂100重量部に対し、充填材として、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製:H−308B、平均粒径8μm)と、炭酸カルシウム(日東粉化(株)製:SS♯80、平均粒径2.61μm)を配合比85/15で混合したものを130重量部、柄材として粒状模様材(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.11)を3.0重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.10)1.5重量部、着色剤としてグレー色のトナー0.45重量部を配合した。さらに、硬化剤(日本油脂(株)製:パーキュアHO)を3.0重量部添加して、20Torrの減圧下で60分間真空脱泡処理し、注型成形用の樹脂組成物を得た。このものを用いて実施例1と同様に注型成形し、7mm厚みの人造大理石成形品を得た。
この、人造大理石成形品の裏面に、サンドペーパー♯180で研磨処理し、メタノールで研磨粉を拭き取り、さらに、プライマー処理を施し、2.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HR−2388S)を貼り付け、さらに、1.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HJ−14S)を貼り付け、40℃で2日間保持して、パテ状のシートを硬化させてゴム状シート物として接着した。
こうして、表面部分は人造大理石成形品(厚み7mm)で、裏面側は反応型シリコーンゴムシート(厚み2mm)と反応型シリコーンゴムシート(厚み1mm)を接着して多層で積層構成一体化した10.0mm厚みの人造大理石を得た。
(実施例4)
熱硬化性樹脂として、ビニルエステル樹脂(昭和高分子(株)製:リポキシR−804)と、ポリエステル樹脂(武田薬品(株):ポリマール5250)を70/30の配合比で混合し、この混合樹脂100重量部に対し、充填材として、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製:H−320、平均粒径10μm)と、シリカ(龍森(株)製:CRYSTALITE M−3K、平均粒径20μm)と炭酸カルシウム(日東粉化(株)製:NN♯500、平均粒径4.4μm)を配合比85/10/5で混合したものを150重量部、柄材として粒状模様材(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.12)を2.0重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.9)を1.5重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.10)を1.0重量部、着色剤としてホワイト色のトナー0.40重量部を配合した。
さらに、硬化剤(日本油脂(株)製:パーキュアHO)を3.5重量部添加して、20Torrの減圧下で60分間真空脱泡処理し、注型成形用の樹脂組成物を得た。このものを用いて実施例1と同様に注型成形し、8mm厚みの人造大理石成形品を得た。
この、人造大理石成形品の裏面に、サンドペーパー♯180で研磨処理し、メタノールで研磨粉を拭き取り、さらに、プライマー処理を施し、1.5mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HR−23S)を貼り付け、さらに、1.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HR−2388S)を貼り付け、40℃で2日間保持して、パテ状のシートを硬化させてゴム状シート物として接着・積層した。
こうして、表面部分は人造大理石成形品(厚み8mm)で、裏面側は反応型シリコーンゴムシート(厚み1.5mm)と反応型シリコーンゴムシート(厚み1mm)を接着して多層で積層構成一体化した10.5mm厚みの人造大理石を得た。
(実施例5)
熱硬化性樹脂として、ビニルエステル樹脂(昭和高分子(株)製:リポキシR−804)と、アクリルシロップ樹脂(三井化学(株):XE924−1)を90/10の配合比で混合し、この混合樹脂100重量部に対し、充填材として、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製:H−320、平均粒径10μm)と、ガラスパウダー(日本フリット(株)製:GF−2−30A、平均粒径30μm)を,80/20で混合したものを145重量部配合し、柄材として、粒状模様材(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.10)を1.5重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.9)を1.5重量部、同じく(ダイヤ工業(株)製:レジンカラーPHU−18 No.12)を2.5重量部、着色剤としてブラウン色のトナー0.35重量部を配合した。
さらに、硬化剤(日本油脂(株)製:パーキュアWO)を3.5重量部添加して、20Torrの減圧下で60分間真空脱泡処理し、注型成形用の樹脂組成物を得た。このものを用いて実施例1と同様に注型成形し、7.0mm厚みの人造大理石成形品を得た。
この、人造大理石成形品の裏面に、サンドペーパー♯180で研磨処理し、メタノールで研磨粉を拭き取り、さらに、プライマー処理を施し、1.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HR−23S)を貼り付け、さらに、1.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HJ−14S)を貼り付け、さらに、1.0mm厚みの反応型シリコーンゴムシート(信越ポリマー(株)製:ポリマーエース HJ−1488S)を貼り付け、35℃で7日間保持して、パテ状のシートを硬化させてゴム状シート物として接着・積層した。
こうして、表面部分は人造大理石成形品(厚み7.0mm)で、裏面側は反応型シリコーンゴムシート(厚み1.0mm)と反応型シリコーンゴムシート(厚み1.0mm)、さらに反応型シリコーンゴムシート(厚み1.0mm)を接着して多層で積層構成一体化した10.0mm厚みの人造大理石を得た。
(比較例1)
実施例1において、反応型シリコーンゴムを用いることなく、厚み8mmの人造大理石を製造した。
(比較例2)
実施例3において、反応型シリコーンゴムを用いることなく、厚み10mmの人造大理石を製造した。
(比較例3)
実施例1において、反応型シリコーンゴムを用いることなく、厚み6mmの人造大理石成形品の裏側に厚み2mmの合板を補強材として接着した。
(比較例4)
実施例3において、反応型シリコーンゴムを用いることなく、厚み7mmの人造大理石成形品の裏側に厚み3mmのFRP層を補強材として接着した。
(評価)
以上の実施例1〜5、比較例1〜4について、その重量、強度、耐熱性等を評価した。その結果について、比較例1の厚み8mmの人造大理石の場合を基準値:1として相対比を表1に示した。
この表1からも、本発明の優れた効果が確認される。
なお、評価方法は以下のとおりである。
a)重量比:成形品の比重と全体厚みとから相対評価
b)衝撃強度比:アイゾット衝撃試験(ノッチなし)の数値から相対評価
c)耐熱衝撃比:ヒートサイクル試験(25℃100分⇔100℃50分のくり返しで何サイクル目にクラックが入るかをみる試験)の数値で相対比較
Figure 2007001224

Claims (5)

  1. 熱硬化性樹脂組成物が成形硬化された人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムが積層接着されていることを特徴とする人造大理石。
  2. 反応型シリコーンゴムが多層で積層接着されていることを特徴とする請求項1の人造大理石。
  3. 反応型シリコーンゴムは比重が0.9〜1.1の範囲であり、人造大理石成形品は比重が1.5〜2.0の範囲にあることを特徴とする請求項1または2の人造大理石。
  4. 熱硬化性樹脂組成物が成形硬化された人造大理石成形品の裏面側に、反応型シリコーンゴムのシートを配設し、これを硬化させて反応型シリコーンゴムが接着により積層された人造大理石を形成することを特徴とする人造大理石の製造方法。
  5. 複数枚の反応型シリコーンゴムのシートを硬化させて反応型シリコーンゴムが接着により多層積層された人造大理石を形成することを特徴とする請求項4の人造大理石の製造方法。
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