JP2007001072A - 熱転写受像シート - Google Patents
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Abstract
往復式の熱転写プリンタであっても、走行不良を防止でき、かつ、印画後のカールも小さくできる熱転写受像シートを提供することを目的とする。
【解決手段】
支持体と該支持体上に形成された染料受容層を有する熱転写受像シートにおいて、熱転写受像シートは染料受容層面側を凸とする幅方向のカールを有し、染料受容層面側を上にして熱転写受像シートを平らな面に置いたときの該カールの最大高さが0.5mm以上3mm未満であり、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2が、800mgf以上2500mgf以下であり、かつ、1<S2/S1≦1.6である
ことを特徴とする熱転写受像シートである。
【選択図】 図8
Description
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、往復式の熱転写プリンタであっても走行不良を防止でき、かつ、印画後のカールも小さくできる熱転写受像シートを提供することを目的とする。
本発明の熱転写受像シートは、支持体と支持体上に形成された染料受容層からなり、熱転写受像シートは染料受容層面側を凸とする幅方向のカールを有し、染料受容層面側を上にして熱転写受像シートを平らな面に置いたときの該カールの最大高さが0.5mm以上3mm未満であり、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2が、800mgf以上2500mgf以下であり、かつ、1<S2/S1≦1.6であることを特徴とする。
紙こわさが2500mgf以上の場合は、受像シートが曲がりづらく、ジャミングの原因になる。また、紙こわさが800mgf未満の場合は、印画時の熱収縮に対する反発力が小さくなり、印画後のカールが大きくなる。さらに、熱転写受像シートの長さ方向のこわさ(S1)と幅方向のこわさ(S2)において、1<S2/S1≦1.6にすることにより、給紙方向に柔軟性をもたせることによりジャミングを防止でき、また幅方向の剛度を大きくすることにより熱収縮に対する反発力を大きくなり印画後のカールを小さくすることができる。なお、熱転写受像シートの長さ方向のこわさ(S1)と幅方向のこわさ(S2)の測定は、図9に示されるように、受像シートから長さ方向測定サンプルと幅方向測定サンプルを取り出して、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて行った。
受容シートに染料受容層面側を凸とする白紙カールを付与する手段として以下のような各種の方法が利用できる。
最初に、染料受容層に染着樹脂の架橋剤を添加し、染料受容層塗料を塗工、乾燥後、受容シートをロール状に巻き取った状態で加熱しながら架橋を行い、白紙カールをつける。すなわち、受容シートを染着受容層形成面がロールの外面に来るようにしてロール状に巻取り、これに30〜60℃の温度、および75%以下の相対湿度において熱処理を施しながら染着受容層の架橋を行うことで染料受容層形成面側を凸とする白紙カールをもつ受容シートが得られる。
次に、フィルムや紙を芯材として、その表裏にフィルムを貼合した多層構造のシート状支持体の上に染料受容層を形成する。その際、染料受容層形成側のフィルムの熱収縮率を反対側のフィルムのそれより小さくする。更に染料受容層塗料塗工前にシート状支持体をプレヒーティングすることで、染料受容層形成面側を凸とする白紙カールを持つ受容シートが得られる。
フィルムや紙を芯材として、その表裏にフィルムを貼合した多層構造のシート状支持体の上に染料受容層を形成する。その際染料受容層形成側のフィルムの厚さを反対側のフィルムのそれより小さくすることで、染料受容層形成面側を凸とする白紙カールを持つ受容シートが得られる。
紙の表裏に樹脂を押し出しラミネートしたシート状支持体の上に染料受容層を形成する。その際染料受容層形成側の樹脂のラミネート量を反対側の樹脂のラミネート量より小さくすることで染料受容層形成面側を凸とする白紙カールを持つ受容シートが得られる。
2種類のフィルムを貼合積層したシート状支持体において、染料受容層形成側のフィルムを貼合せする際のテンションを反対側フィルムを貼合する際のテンションより小さくすることで、染料受容層形成面側を凸とする白紙カールを持つ受容シートが得られる。
以上、いずれの方法によっても、本発明に必要なカール形成ができるし、また、これ以外の方法によってカール形成をしても問題はない。
但し、本発明では、カール方向を変えるために受像紙を切り出す方向を変えている。
基材シートとしての三菱製紙製A−2コート(厚さ110μm、坪量127g/cm2)上に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介して、無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績製バイロンフィルム−CT P1128、厚さ:30μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。
次に、ポリエステル(東洋紡社製バイロナールMD1500(固形分30%))90部およびコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックスO(固形分20%))10部の組成の構成材料を全固形分に対して、重量比で10%のイソプロピルアルコールに分散、混合することにより受像層用インクを得た。
さらに、上記無延伸ポリプロピレンフィルム上に、上記で得た受像層用インクを塗布量が5.0g/m2となるように、メイヤバーで塗布し、乾燥し、受容シート用ロールとした。
乾燥後の受容シートを染料受容層形成面が外側に来るようにロール状に巻き取り、防湿包装し、温度50℃±5℃、相対湿度30±5%に制御された熱処理室内に3日間放置した(ロール巻径:700mm)。
この受容シート用ロールから、横目になるように幅100mmおよび長さ140mmの大きさに切り出し、受容シートとした。得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは1.5mmであった。またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1000mgf、S2=1400mgf、S2/S1=1.4であった。
実施例1と同様にして得られた受容シート用ロールから縦目になるように同様のサイズで切り出し受容シートを得た。
得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは0.3mmであった(長さ方向のカール1mm)。
又TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1400mgf、S2=1000mgf、S2/S1=0.71であった。
基材シートとして三菱製紙製A−2コート(厚さ90μm、坪量104g/cm2)用いる以外は、実施例1と同様にして受容シート用ロールを得た。
乾燥後の受容シートを染料受容層形成面が外側に来るようにロール状に巻き取り、防湿包装し、温度50℃±5℃、相対湿度30±5%に制御された熱処理室内に3日間放置した(ロール巻径:700mm)。
この受容シート用ロールから、横目になるように幅100mmおよび長さ140mmの大きさに切り出し、受容シートとした。得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは3.0mmであった。またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=800mgf、S2=1100mgf、S2/S1=1.38であった。
実施例2と同様にして得られた受容シート用ロールから縦目になるように同様のサイズで切り出し受容シートを得た。
得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高は0.4mmであった(長さ方向のカール2.0mm)。またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1100mgf、S2=800mgf、S2/S1=0.73であった。
基材シートとしての三菱製紙製A−2コート(厚さ110μm、坪量127g/cm2)上に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介した、多層ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW―2、厚さ30μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。さらに基材シートの反対側に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介して、ポリプロピレンフィルム(王子特殊紙製POW−1、厚さ50μm)をドライラミネーションより積層させた。
次に、ポリエステル(東洋紡社製バイロナールMD1500(固形分30%))90部およびコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックスO(固形分20%))10部の組成の構成材料を全固形分に対して重量比で10%のイソプロピルアルコールに分散、混合することにより受像層用インクを得た。
さらに上記多層ポリプロピレンフィルム上に、上記で得た受像層用インクを塗布量が5.0g/m2となるようにメイヤバーで塗布し、乾燥し、受容シート用ロールとした。
乾燥後の受容シートを染料受容層形成面が外側に来るようにロール状に巻き取り、防湿包装し、温度50℃±5℃、相対湿度30±5%に制御された熱処理室内に1日間放置した(ロール巻径:700mm)。
この受容シート用ロールから、横目になるように幅100mmおよび長さ140mmの大きさに切り出し、受容シートとした。得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは2.0mmであった。またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1180mgf、S2=1520mgf、S2/S1=1.29であった。
実施例3と同様にして得られた受容シート用ロールから縦目になるように同様のサイズで切り出し受容シートを得た。
得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは0.3mmであった(長さ方向のカール1mm)。また、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1520mgf、S2=1180mgf、S2/S1=0.78であった。
基材シートとしての三菱製紙製A−2コート(厚さ110μm、坪量127g/cm2)上に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介して、多層ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW―2、厚さ50μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。さらに、基材シートの反対側に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)介して、多層ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW―2、厚さ50μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。
ポリエステル(東洋紡社製バイロナールMD1500(固形分30%))90部とコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックスO(固形分20%))10部の組成の構成材料を、全固形分に対して、重量比で10%のイソプロピルアルコールに分散、混合することにより受像層用インクを得た。
さらに、上記多層ポリプロピレンフィルム上に、上記で得た受像層用インクを塗布量が5.0g/m2となるようにメイヤバーで塗布し、乾燥し、受容シート用ロールとした。
乾燥後の受容シートを染料受容層形成面が外側に来るようにロール状に巻き取り、防湿包装し、温度50℃±5℃、相対湿度30±5%に制御された熱処理室内に3日間放置した(ロール巻径:700mm)。
この受容シート用ロールから、横目になるように幅100mmおよび長さ140mmの大きさに切り出し、受容シートとした。得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは1.8mmであった。また、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1250mgf、S2=1650mgf、S2/S1=1.32であった。
実施例4と同様にして得られた受容シート用ロールから縦目になるように同様のサイズで切り出し受容シートを得た。
得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは0.4mmであった(長さ方向のカール0.9mm)。またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1650mgf、S2=1200mgf、S2/S1=0.73であった。
基材シートとしての三菱製紙製A−2コート(厚さ126μm、坪量156g/cm2)上に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介して、多層ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW―2、厚さ50μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。さらに基材シートの反対側に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m2)を介して、多層ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW―2、厚さ50μm)を、ドライラミネーションにより積層させた。
ポリエステル(東洋紡社製バイロナールMD1500(固形分30%))90部とコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックスO(固形分20%))10部の組成の構成材料を全固形分に対して重量比で10%のイソプロピルアルコールに分散、混合することにより受像層用インクを得た。
さらに、上記多層ポリプロピレンフィルム上に、上記で得た受像層用インクを塗布量が5.0g/m2となるようにメイヤバーで塗布し、乾燥し、受容シート用ロールとした。
乾燥後の受容シートを染料受容層形成面が外側に来るようにロール状に巻き取り、防湿包装し、温度50℃±5℃、相対湿度30±5%に制御された熱処理室内に3日間放置した(ロール巻径:700mm)。
この受容シート用ロールから、横目になるように幅100mm、長さ140mmの大きさに切り出し、受容シートとした。得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは0.6mmであった。 またTAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=1500mgf、S2=2300mgf、S2/S1=1.53であった。
実施例5と同様にして得られた受容シート用ロールから縦目になるように同様のサイズで切り出し受容シートを得た。
得られた受容シートの染料受容層面側を凸とする幅方向のカールが染料受容層面側を上にして平らな面に置いたときの最大高さは0.4mmであった(長さ方向のカール0.9mm)。また、TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2は、S1=2300mgf、S2=1500mgf、S2/S1=0.65であった。
実施例1〜5および比較例1〜5について、昇華ビデオプリンタ(ソニー製社製、CVP−G7)に同プリンタ用昇華型熱転写リボンをセットして20枚連続プリントを5回行い、以下の基準で搬送性を評価した。結果を表1に示す。
上記搬送テスト時に、信号発生器(シバソク社製、C13A2)のドットパターン信号を入力して印画を行い、印画前の受容シートと同様にして、印画後のカール測定を行った。結果を表1に示す。
2 受容層面
3 ピックアップロール
4 転写リボン
5 サーマルヘッド
6 ドラム
7 押さえ板
8 プラテンロール
Claims (3)
- 支持体と該支持体上に形成された染料受容層を有する熱転写受像シートにおいて、
熱転写受像シートは染料受容層面側を凸とする幅方向のカールを有し、染料受容層面側を上にして熱転写受像シートを平らな面に置いたときの該カールの最大高さが0.5mm以上3mm未満であり、
TAPPI T543pm84に記載の紙のこわさの測定方法に準じて測定した熱転写受像シートの長さ方向のこわさS1と幅方向のこわさS2が、800mgf以上2500mgf以下であり、かつ、1<S2/S1≦1.6である
ことを特徴とする熱転写受像シート。 - 前記カールの最大高さが0.5mm以上2mm未満であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
- 前記カールの最大高さが0.6mm以上1.8mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005181910A JP2007001072A (ja) | 2005-06-22 | 2005-06-22 | 熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005181910A JP2007001072A (ja) | 2005-06-22 | 2005-06-22 | 熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007001072A true JP2007001072A (ja) | 2007-01-11 |
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ID=37687110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005181910A Pending JP2007001072A (ja) | 2005-06-22 | 2005-06-22 | 熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007001072A (ja) |
-
2005
- 2005-06-22 JP JP2005181910A patent/JP2007001072A/ja active Pending
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