JP2007000479A - 枕 - Google Patents
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Abstract
【課題】 洗濯回数が多くなっても変形や捩り切れの起こりにくい枕を提供する。
【解決手段】 枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームや織物等の布帛を畳み重ねて刺し縫いした刺し子を形態保持材として収容してなる枕。
【選択図】 図1
【解決手段】 枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームや織物等の布帛を畳み重ねて刺し縫いした刺し子を形態保持材として収容してなる枕。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ホテル等の宿泊施設、病院や介護施設、療養施設等の洗濯回数の多い施設で用いるのに適した枕に関するものである。
ホテル等の宿泊施設、病院や介護施設、療養施設等では、使用者が変わる度に、あるいは一定期間毎に寝具は洗濯に供せられていて、枕も当然に洗濯に供せられており、その洗濯回数は非常に多いものである。このように洗濯回数の多い場合の枕素材としては、天然素材は使用しにくく、合成樹脂素材、特にウレタンフォームがよく使用され、最近では低反発ウレタンフォームの使用が多くなってきている。枕を洗濯する場合、枕の側地から中の枕素材を取り出しそれぞれを洗濯することは手間がかかるので、ほとんどの場合洗濯機での丸洗いが行われている。このようにウレタンフォームの枕を洗濯機で丸洗いすると、枕素材が捩れて変形したり、さらに捩れ切れしてしまったりしている。特に低反発ウレタンフォームの場合には、水分を吸収すると柔らかくなり、捩れ切れや引張り力による破損が生じやすい。
本発明者は、特開2003−299560号公報にて高さを調整可能な枕を提案している。この枕は、枕の側地の底面に収容部を設け、収容部に高さ補充部材を挿入して使用できるようにしたものである。この枕は、収容部が設けられているのが特徴であるが、この収容部を利用するのは、枕の使用者の意思によるものであり、常に利用されるものではない。収容部に使用されるとしても、高さ補充部材としてはクッション材やタオル等を折り畳んで用いるものである。
特開2003−299560号公報
本発明は、上記のような現状を鑑みてなされたものであり、洗濯回数が多くなっても変形や捩り切れの起こりにくい枕を提供することを課題とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、
1)枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に形態保持材を収容してなることを特徴とする枕
2)形態保持材が、粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームである上記の枕
3)形態保持材が、刺し子である上記の枕
を要旨とするものである。
1)枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に形態保持材を収容してなることを特徴とする枕
2)形態保持材が、粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームである上記の枕
3)形態保持材が、刺し子である上記の枕
を要旨とするものである。
本発明の枕は、枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に形態保持材を収容してあるので、洗濯機等で丸洗いをしても、洗濯中に枕が変形したり、捩れ切れたりすることがない。
上記の枕において、形態保持材として粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームを用いると、再生ポリウレタンフォームが圧縮して固められたものであるので、反発性には欠けるが水分の吸収性が小さく、水分を吸っても硬さを保って変形しにくいので、枕を洗濯機で丸洗いしても変形しにくく、枕の元の形態を保持した状態で洗濯することができる。
また上記の枕において、織物等の布帛を畳み重ねて刺し縫いした刺し子を形態保持材として用いた場合にも、刺し子は枕を洗濯機で丸洗いしても変形を抑える十分な硬さを持っており、枕の元の形態を保持した状態で洗濯することができる。
本発明の構造の枕であると、枕機能材として柔らかいポリウレタンフォームを用いても、枕に頭を載せた時に枕が折れ曲がって両サイドが跳ね上がってしまうようなことがなくなる。また上記のような形態保持材を枕の下層に使用しているので、柔らかい素材の敷布団やマットレスの上で本発明の枕を使っても、一定の使用感を得ることができる。
図1は、本発明の枕の一実施例の概観図であり、本実施例の枕1の側地2は、枕機能材を収容する枕機能材収容部3と形態保持材を収容する形態保持材収容部4の上下2層の構造を有している。図2は、その実施例の一部切り欠け図であり、形態保持材収容部4に形態保持材Aが収容されていることを示している。
本発明の枕1の側地2は、枕の側地用として用いられる布帛であればよく、本発明の枕のように洗濯回数の多い用途に用いられる場合には、ポリエステル綿混の織物であるのが好ましい。枕の上層に用いる枕機能材としては、そばがらや羽毛のような天然素材を用いたり、合成樹脂のパイプチップを用いてもよいが、本発明の特性を発揮するのは、ウレタンフォームを用いた場合であり、特に低反発ウレタンフォームを枕機能材として用いた場合である。
本発明の特徴は、枕の下層として形態保持材収容部を設け、ここに形態保持材を収容してあることである。形態保持材としては、繰返して洗濯しても、特に洗濯機を用いて丸洗いをしても変形しにくい素材、変形しても比較的容易に元の形態に戻りやすい素材をもちいればよい。これらの素材としては、硬質ウレタン、再生ウレタンフォーム、フェルト、合成繊維綿をバインダーで融着処理した硬綿、織物等の布帛を畳み重ねて刺し縫いした刺し子、木製の板等を挙げることができる。
これらの中で、再生ウレタンフォームを用いるのが好ましく、粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームであるのが好ましい。この再生ポリウレタンフォームの硬さは、JIS K6400にA法に規定する方法により測定して、110N〜380Nであるのが好ましい。このような再生ポリウレタンフォームの製造法の例としては、回収したポリウレタンフォームを5〜10mmの大きさに粉砕し、接着剤なし又は水性エマルジョン等の接着剤を併用してモールドに吹き込み、圧縮して乾熱180〜170℃であるいは110〜120℃の蒸気で加熱して成形する方法がある。このようにして得られた再生ウレタンフォームは、反発性には乏しいが、適度の硬さを有していて、水分の吸収性も小さいので洗濯中に濡れても硬さの変化が小さく変形しにくいので、枕の変形がほとんどない状態で、枕を丸洗いすることができる。
また、織物等の布帛を畳み重ねて刺し縫いした刺し子も本発明における形態保持材として好ましい素材である。刺し子に用いる布帛としては、綿やレーヨン等のセルロース系の繊維を使用した織物や編物であるのが好ましく、特に綿やレーヨン等のセルロース系の繊維を使用した打込み本数150本を超える一般に高密度織物といわれる織物が、洗濯時において水分を吸収することにより各繊維が膨張し組織が緻密化して織物自体が硬化するためこの用途に適している。
本発明では、形態保持材収容部を複数層にすることもできる。形態保持材収容部を2層としている例を図3に示す。この場合、形態保持層を2層にし、形態保持材Aと形態保持材Bとをそれぞれに収納させている。この場合、形態保持材Aと形態保持材Bとは、同じ素材であっても、異なる素材であってもよい。形態保持材として硬い素材を用いる場合に、このような構造にして、中間層に上の枕機能材と下の形態保持材の中間的な硬さの素材を用いて、頭をおいた際の下の硬さの感触を和らげることができる。
本発明の枕において、図4に示すように枕の裏面に樹脂スポットを付与することによる滑り止め5を設けてもよい。また、図5に示すように形態保持材収容部の内側に樹脂スポットを付与することによる滑り止め5を設けてもよい。
枕機能材として縦40cm、横25cm、厚さ5cmの硬さ40Nの低反発ポリウレタンフォームを用意し、形態保持材として縦40cm、横25cm、厚さ1cmの硬さ295Nの粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームを準備し、綿100%の40番手双糸使い150本ポプリンで作成した2層の側地に収容して本発明の枕を得た。得られた枕は、業務用洗濯機で100回洗濯してもほとんど変形は認められなかった。
実施例1において、形態保持材として、綿ポプリンを10枚重ねて刺し子縫いした刺し子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の枕を得た。この枕も洗濯による変形はほとんど認められなかった。
本発明の枕は、一般家庭用として使用できるが、特にホテル等の宿泊施設、病院や介護施設、療養施設等のように日々の交換作業が多く、洗濯回数の多い施設で好適に使用することができるものである。
1 枕
2 側地
3 枕機能材収容部
4 形態保持材収容部
5 滑り止め
A 形態保持材
B 形態保持材
2 側地
3 枕機能材収容部
4 形態保持材収容部
5 滑り止め
A 形態保持材
B 形態保持材
Claims (3)
- 枕の側地を上下複数構造とし、上層には枕機能材を収容し、下層に形態保持材を収容してなることを特徴とする枕。
- 形態保持材が、粉砕したポリウレタンフォ−ムを圧縮・加熱して成形した再生ポリウレタンフォームである請求項1記載の枕。
- 形態保持材が、刺し子である請求項1記載の枕。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185939A JP2007000479A (ja) | 2005-06-27 | 2005-06-27 | 枕 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185939A JP2007000479A (ja) | 2005-06-27 | 2005-06-27 | 枕 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007000479A true JP2007000479A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37686611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005185939A Pending JP2007000479A (ja) | 2005-06-27 | 2005-06-27 | 枕 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007000479A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014204905A (ja) * | 2013-04-15 | 2014-10-30 | 株式会社イノアックコーポレーション | 頭部支持用具 |
JP2020081117A (ja) * | 2018-11-20 | 2020-06-04 | 株式会社オーシンエムエルピー | 多連式枕 |
-
2005
- 2005-06-27 JP JP2005185939A patent/JP2007000479A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014204905A (ja) * | 2013-04-15 | 2014-10-30 | 株式会社イノアックコーポレーション | 頭部支持用具 |
JP2020081117A (ja) * | 2018-11-20 | 2020-06-04 | 株式会社オーシンエムエルピー | 多連式枕 |
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