JP2006524804A - 空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法および装置 - Google Patents

空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えた、少なくとも1つのセンサ領域(21)を有する質量感応センサ(20)を、分析がなされる空気サンプルに接触させ、その表面層の質量変化を電気信号の形で検出し、その電気信号について評価をする、空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法および装置(16)に関する。本発明によれば、問題となっている検体濃度に関して最大センサ信号がまだ得られない時点で、センサ信号を既に評価することができる。

Description

本発明は、空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法および装置に関し、より詳細には、揮発性物質、特に土壌サンプルからの燻蒸剤を検出するための方法および装置に関する。
本願の出願人による国際特許出願WO02/068953は、その全体が本明細書に特別に援用されるものであり、土壌サンプルからの空気を分析することによって土壌燻蒸剤を検出するための方法および装置を開示している。
農業または園芸施設で使用される土壌は、線虫や土壌常在虫、発芽植物、土壌細菌、土壌糸状菌などの、植物病原体として知られる植物に有害な生物に、感染する可能性がある。したがって、例えば殺真菌剤または殺線虫剤で処理することによって、次期植付けまたは改植の前に、農業的に使用される土壌の害虫駆除を頻繁に行う必要がある。土壌駆除は、ほとんどの場合、燻蒸剤(土壌用の発煙剤または気体発生生成物)として知られるものを使用して実施される。燻蒸剤は、従来、液体の形または固体の形で利用されている。液体配合物は、その高い蒸気圧により土壌の中で作用するが、例えば顆粒の形で土壌に導入された固体成分は、土壌の水分により分解して、気体状の殺生物性活性成分をもたらす。これらの製剤は、土壌の毛管系内を拡散し、呼吸毒の形で害虫と接触する。直接接触する場合、燻蒸剤は、接触毒として作用することもできる。例えば本願の出願人によるダゾメット顆粒BASAMID(登録商標)など、多数の最新の土壌殺菌剤は、使用の際、式
Me−N=C=S
のイソチオシアン酸メチル(MITC)を実際の生物活性剤として放出する。その他の燻蒸剤は、生物活性剤として、1,3−ジクロロプロペンまたはブロモメタンなどのハロゲン化炭化水素を放出する。これらの物質の植物毒活性により、活性物質が土壌の中に残っているかどうかに関する試験は、植付けの前に実施する。現在まで、これは、クレス試験(the cress test)(発芽試験)として知られたものを使用して行われていた。クレスは殺線虫剤に対して非常に敏感に反応するからである。しかし、この試験は、比較的複雑で時間かかるものである。
WO02/068953は、操作が容易で迅速かつ信頼性ある結果をもたらし、したがってクレス試験に代わる将来有望なものとして現れる、MITCなどの土壌燻蒸剤を検出するための可搬式分析器について述べている。この文書に記載される装置は、空気サンプルと接触したときに、検出すべき燻蒸剤の空気サンプル中の濃度に依存した電気信号を生成する検出手段を含む。このため検出手段は、検出すべき燻蒸剤に対して選択的感受性を有する適切な表面層を含んだ少なくとも1個の質量感応センサを含む。
質量感応センサは、例えば、「水晶マイクロバランス」(QMB)や「表面音波装置」(SAW)として知られているものである。水晶マイクロバランスは、例えばコーティング装置、例えばスパッタ装置で、コーティングの厚さを制御するために用いられる。通常、水晶振動子が電気共振回路に組み込まれている。水晶は、金属電極と接触し、逆圧電効果を利用することにより、典型的な場合にはラジオ周波数範囲内にありかつ水晶の機械的共振周波数に対応する周波数の刺激を受ける。これは共振の刺激をもたらし、それが共振回路の安定な振動数を固定する。共振周波数は、水晶振動子の質量に依存し、したがって質量変化、例えば検出すべき物質の吸着または吸収によって引き起こされた質量変化は、共振周波数の変化として検出することができる。電気ブリッジ回路は、1Hz程度の周波数変化を測定するのに使用することができる。
センサは、検出すべき検体、例えばMITCに対して可能な限り選択的に感受性のあるコーティングを備える。したがって理想的な場合、非常に特異的なコーティングを持つ1個のセンサは、問題となっている物質を検出するのに十分であると考えられる。しかし、例えば農業セクタからの土壌空気などの空気サンプルは、多数の異なる物質を含む。大気中に存在する気体の他に、この土壌空気中には高いCO含量(典型的な場合は0.3〜3.0体積%であるが、場合によっては最高10体積%までである)が見出されるが、これは主に、微生物によって引き起こされる分解性有機物質の分解が原因である。その上、主に微生物プロセスによって、他の気体も土壌の中で形成される。存在する物質、および季節に応じて変化する種々の土壌のEh−pH条件に応じて、これらの気体は、例えばNO、NO、NO、NH、SO、HS、CH、C、および比較的高い蒸気圧を有するその他の物質でよい。さらに、周囲空気および土壌への、燃料などの揮発性有機成分の存在の負荷にもよるが、溶媒および人為的供給源からの同様のものが、土壌空気中に予測されなければならない。したがって、0.1〜112mg/mという土壌空気中のテトラクロロエチレン含量と、同様に増大したトリクロロエタンおよびトリクロルエタン含量は、南ドイツの広く汚染されていない土壌においても、約15年前に測定されたものである。
コーティング付き質量感応センサは、通常、気体混合物の個々の成分に対して、しかし通常はいくつかの成分に対して、多かれ少なかれ明白な感受性を示す。化学センサも、「交差感度」として知られているものにより、同様の感受性で、タイプが関係している物質と頻繁に応答する。これは、ほとんどの場合において、センサアレイとして知られる適切な組合せの複数のセンサ領域が、単一の化学成分でさえも区別しまたは明らかに検出するのに必要とされる理由である。そのような、広範な化学感受性測定原理に基づいたシステムは、「電子鼻」と呼ばれるものとして、燻蒸剤の検出以外の適用例に関する文献に既に記述されている。WO02/068953によれば、これは、好ましくは種々の選択的な層でコーティングされた複数のセンサを使用することが好ましいことの理由である。原則として、検出すべき物質に対する個々のセンサのコーティングが非特異的になるほど、センサアレイの適用分野が広がり、より多くのセンサが必要になる。
例えばポリマーや、特にシリコーンコーティングなど、化学鼻と呼ばれるものによって知られている質量感応センサ用の液体固定コーティング材料は、粘性ある塊によって水晶振動子の大幅な減衰をもたらすので、非常に感受性ある測定には適していないことがわかっている。例えば導電率センサを使用するなど、その他の検出技法では、センサ材料が検体に対して適合性あるものでなければならないだけではなく、所望の物理作用、即ち例えば検体吸着後に導電率の変化を示す必要があるので、上記技法の実施が頻繁に失敗する。したがってWO02/068953は、大環状分子および/またはデンドリマーで、検出システムの質量感応センサをコーティングすることを提案している。そのようなコーティングは、例えば、Ehlen他、Angew.Chem.,Int.Ed.English 32,111-112(1993)で、溶媒蒸気の重量検出に関して既に記述されている。さらに、そのような選択的コーティングを、気相中のカルボニル化合物、およびアンモニアの検出に使用した。
WO02/068953に記載されている検出システムは、それ自体はうまくいくことが明らかにされたが、例えばMITCを検出する場合は、実際に必要とされる感受性を実現するために、一般に機能強化モジュールを実センサユニットの上流に配置しなければならない。選択的コーティングの層の厚さが増大すると、それに相応してより多くの吸着部位が検体に利用されるようになるので感受性も高くなり、その結果、定常信号が得られるまで極めて長い測定時間となり、これも実用上許容することができないものである。燻蒸剤以外の揮発性検体を検出するセンサシステムの、より広範な使用については、この文書で述べられていない。
したがって本発明は、高い感度および精度によってできる限り短い測定時間内で、検出すべき空気サンプル中の検体の濃度を決定することが可能な、空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法を提供する、という目的に基づく。本発明による方法は、特に、小型の可搬式装置で実施される。本発明による装置を用いて本発明による方法を実施することは、非常に簡単で信頼性ある手順であるので、使用者は、その訓練をする必要がなく、または最小限の訓練しか必要としない。本発明による方法および対応する装置は、広範な揮発性検体の検出に容易に適合できるように、その設計が非常に柔軟性あるものである。
この目的は、本発明の請求項1による方法によって達成される。本発明による方法の有利な発展形態は、従属請求項の対象である、
したがって、本発明は、空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法に関し、この方法では、検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えた、少なくとも1つのセンサ領域を有する質量感応センサを、分析がなされる空気サンンプルに接触させ、表面層の質量変化を電気信号の形で検出し、その電気信号について評価し、センサ信号は、最大のセンサ信号がまだ得られない時点で評価する。
本発明による方法は、分析がなされる空気サンプルとセンサとを接触させた後、空気サンプル分析中の信号強度が、原則として指数曲線を示すという観察に基づいており、そのため、センサとサンプルとを接触させてから比較的早いうちに、後の最大の信号強度の約80〜90パーセント程度が得られるが、蓄積された信号値の最終的な調節は、かなり長くかかるようになる。したがって測定時間は、本発明により提案された動的測定方法によって、即ち測定された信号が立上がり段階で既に検出される方法によって、大幅に短縮することができる。
本発明に関連して、揮発性検体は、適用分野に応じて空気サンプル中に存在する可能性のある、任意の非空気物質を意味すると理解される。
センサ信号は、得られる最大センサ信号の50〜99%の間、好ましくは70〜90%の間、特に好ましくは約80〜85%の間の時点で評価することが好ましい。特定の検体に合わせてセンサを較正することにより、センサと空気サンプルとを接触させた後の、例えばセンサ信号の90%(t90値)に対応する測定時間を、決定することができる。分析がなされる空気サンプルにセンサを接触させた時点と、測定の時点とを、精密に制御する場合、t90値は、より遅くなって得られる蓄積された信号値と同じ再現性で測定することができる。次いでt90値は、問題となっている検体に対応した較正によって、絶対濃度法を実施するためにさらに使用することができる。データ登録までの、典型的な気体接触時間は、1〜60分であり、好ましくは5〜30分である。それに比べ、最大のセンサ信号を測定するには、数時間程度の測定時間が必要とされる。
より好ましいシグナルノイズ比を得るために、測定が所定時間に達したら、追加の短い測定間隔を定めることができ、その間隔において、この時点ではまだわずかに上昇しているセンサ信号の平均をとる。
各測定の後、表面層上または表面層内に蓄積された検体を脱離させるため、質量感応センサを、パージガスでパージすることが有利である。ガスによるパージは、測定時間の後、または短い測定間隔の後、直ぐに行う。蓄積された信号値に達する前の、信号の動的記録により、センサ信号が初期レベルに戻るまでのパージ段階で必要とされる時間は、劇的に低下する。このようにセンサは、新たな測定に向けた準備に少しの時間しかかからない。したがって質量感応センサは、各測定の直前に、パージガスでパージすることが好ましい。
適切なパージガスは、例えば、妥当な価格でできる限り純粋な形で利用可能な、任意の不活性ガスである。したがって、好ましいパージガスの例は、窒素である。
しかし、本発明による方法の、特に好ましい変形例によれば、質量感知センサに使用されるパージガスは、例えば小型ポンプまたは送風器によって送出することのできる、周囲空気である。これにより、パージガス貯蔵部を一体化する必要がなく、または外付けのパージガス貯蔵部に接続する必要のない、特に小さく扱い易い器具を実現することができる。
本発明による方法を使用して、空気サンプルを直接分析することができる。しかし、固体または液体のサンプル材料から揮発性検体を検出することも可能である。この目的のためには、サンプル材料をサンプル容器内に配置することが有利であり、サンプル材料と、サンプル容器内の空気との間の検体濃度の濃度平衡が確立され、その結果、平衡段階が過ぎたときに、サンプル容器から得られた空気中に検体を検出することができるようになる。
本発明による方法で好ましく使用される、多数の選択的表面層は、水分感受性である。この問題は、特に、極性検体の検出に関して感受性ある表面層の場合に生ずる。センサの水分感度を抑制するには、検出すべき検体を含む空気サンプルの湿分含量が、パージガスとして使用される周囲空気の湿分含量に相当するものであることが、本発明により提示される。これは、例えば、分析がなされるサンプル材料を、水蒸気に対し不透過性でありかつ検出すべき検体に対し透過性である容器内に密閉することにより、実現することができる。サンプル材料で満たされた、封止された容器を、周囲空気を満たしたサンプル容器内に配置する。サンプル容器を同様に封止し、分析がなされるサンプル材料と、容器を取り囲む空気サンプルとの間の揮発性検体の平衡濃度まで、ある時間を経過させる。水蒸気不透過性フィルムの使用により、サンプル容器内の空気サンプルの大気湿度は変化せず、周囲空気の大気湿度と一致したままである。その後、サンプル容器からの空気サンプルを分析する。得られた結果は、測定時における周囲空気の実際の大気湿度とは、事実上無関係である。水分を通さず、かつ検出すべき多数の検体を通す適切な容器は、例えば、プラスチック材料で作製されたバッグである。そのようなバッグは、例えば、膜厚が10〜25μm、好ましくは15〜20μmのHDPEフィルム(HDPE=高密度ポリエチレン)からなることが、特に好ましい。特に、膜厚が約16μmのHDPEフィルムは、MITCなどの土壌燻蒸剤を検出するのに有用であることが立証されている。しかし、検体に応じて、10〜15μmという典型的な膜厚を有するLDPEフィルムを使用してもよい。「透過性」および「不透過性」という用語は、本明細書の文脈では、当然ながら相対的な意味で理解される。したがって、水蒸気の拡散に関する時定数が、検出すべき検体の拡散に関する時定数を実質的に超える場合、容器は、本明細書の文脈において、水分不透過性である。
センサの水分感度の上記補償の代わりに、またはそれに加え、本発明による方法では、検出すべき検体に感受性あるセンサの他に、少なくとも1種の特定の水分感応センサを用いることが可能であり、したがって空気サンプルの湿分含量も決定することができる。次いで、測定された検体濃度を、決定された大気湿度を介して補正する。湿度センサとして、市販の容量センサを使用することが好ましい。しかし、水(HO)に対して選択的感受性を有する材料で、質量感応センサのセンサ領域をコーティングすることも可能である。
質量感応センサは、ストップフロー法として知られる方法で、分析がなされる空気サンプルに接触させることが好ましい。この場合、空気サンプルは、例えばデッドボリュームを減少させるため、好ましくは質量感応センサを含む測定チャンバの後方に配置されたポンプを使用して、サンプル容器から得ることができる。短時間経過後、ポンプを停止させる。ポンプを介して定められた気体流と、正確なプロセス制御により、得られた気体サンプルの量が定められ、それによって、測定チャンバ内のセンサ平衡を測定するために、測定プロセス中に、サンプル容器の気相からの最大検体濃度を確実に利用できるようになる。このように、測定は、最小限の体積の空気サンプルを使用して実施することができ、したがって、空気サンプルをサンプル容器から得た場合には、サンプル材料と周囲空気との間での検出すべき揮発性検体の濃度平衡の妨害は最小限となる。
本発明による方法の有利な変形例によれば、質量感応センサは、動作中、本質的に一定の温度で維持される。この意味において、本質的に一定の温度で、測定だけでなくその後のパージ段階も実施することが、特に有利である。それによって、時間のかかる加熱および冷却が省略され、したがって、広範な一連の測定を、実質的に少ない時間で実施することができる。質量感応センサが維持される好ましい温度は、20〜100℃の間であり、特に好ましくは30〜60℃の間であり、特に40℃よりも高い。後者の場合、広範な気候領域および使用条件に関し、標準化され有効にされた測定プログラムを提供することが確実になる。さらに、質量感受性層での検体の吸着および脱離プロセスは、温度依存性であり、一般に、高温でより速く進むということは、有利であることがさらにわかった。
本発明による方法は、その分圧が、周囲空気中において測定可能な検体濃度をもたらすのに十分である全ての無機および有機揮発性物質を検出するのに適している。
これらの物質は、例えば、広範な発香性物質または香料の形、即ち嗅覚で感知することのできる揮発性化合物の形をとることができる。これらの揮発性化合物は、食材から得る場合、芳香物質とも呼ばれる。本発明による方法で検出することのできる、典型的な発香性物質または芳香物質には、E−2−ヘキセナール、酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、R−(+)−またはS(−)−リモネン、β−ダマセノン、バニリン、メンテンチオール、酪酸、エタノール、HSが含まれる。
さらに本発明による方法は、食材の構成成分を、例えばその貯蔵状態によって、またその由来によって決定されるように、あるいはその生成によって決定されるように、例えばある特定のタイプのチーズおよび果物の種類の分析において、特にリンゴの香りの決定において、分析するのに使用することができ、その場合は例えば、特徴的なアルデヒドまたはアルコールを、揮発性検体として使用することができる。
食品分析の分野では、本発明による方法を使用したアクリルアミドの検出も重要である。したがって、工業食品生産における焼成、煮込み、および油ちょう(ディープフライ)プロセスを、本発明による方法を使用して連続的にモニタすることができる。
燃料分析では、例えばアルカンや芳香族物質など、特徴的な揮発性有機物質を検出するために、本発明による方法を使用することができる。
環境分析の分野で検出することのできる材料は、例えば、リン化マグネシウムやリン化カルシウム、リン化カリウム、またはリン化アルミニウムなどのPHや類似のリン化物、あるいはフッ化スルフリルなどの、店舗または建築物を保護するための消毒薬である。
しかし、土壌サンプルの分析、特に土壌殺菌剤で処理した土壌サンプルの分析で、本発明による方法を使用することが特に好ましい。本発明による方法で検出することのできる、典型的な土壌殺菌剤または燻蒸剤には、MITC、臭化メチル、1,3−ジクロロ−プロペン、二硫化ジメチル、またはヨードメタンが含まれる。
本発明による方法を使用して、空気サンプル中の揮発性検体、特に0.1〜1000ppmの範囲内の濃度、好ましくは1〜100ppmの範囲内の濃度である土壌燻蒸剤は、素早く確実に、かつ高い精度で検出することができる。
さらに、本発明は、空気サンプル中の揮発性検体を検出するために、可搬式手持ちユニットとして好ましく設計された装置に関し、詳細には上述の検出方法を実施するための装置に関する。本発明による装置は、検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えた、少なくとも1つのセンサ領域を有する質量感応センサと、例えばコンベヤポンプや送風器など、質量感応センサを、分析がなされる空気サンプルに接触させる手段と、センサ領域の表面層の質量変化を決定するための検出手段であって、質量変化に依存するセンサ信号を提供する検出手段と、検出手段、および質量感応センサを前記接触させるための手段を制御するための制御手段とを含む。本発明による装置は、最大センサ信号に到達する前の時点でセンサ信号が検出されるような手法で、検出手段を制御手段により制御することを含む。
所定の時点で検出されたセンサ信号は、最大センサ信号の50%〜99%の間、好ましくは70%〜90%の間、特に好ましくは約80%〜85%の間に達することが有利である。
例えば、質量感応センサは、表面音波装置を含むことができる。表面音波装置を用い、質量占有の変化を高い感度で測定することができるが、そのようなセンサは、同時に温度に対しても感受性が高く、その結果、装置をサーモスタット式に調節するために、複雑な対策をとらなければならなくなる。小型でコンパクトな可搬式ユニットとして装置を設計することができることは、本発明の目的に特に好ましい本発明による装置の適用分野に有利である。これらの適用分野では、表面音波装置はそれほど適切ではない。
したがって、質量感応センサのセンサ領域は、水晶マイクロバランスを含むことが特に好ましく、その場合、検出手段は、水晶マイクロバランスを配置した電気共振回路を含む。任意のタイプのセンサと同様に、水晶マイクロバランスは、物理的に測定可能でありかつセンサによって検出されるパラメータに比例する効果を必要とする。この場合、その効果は圧電効果であり、またはその逆の電気歪みである。水晶振動子は、天然または合成の水晶単結晶から切り取った、薄いディスクである。後者は、振動するように励振させなければならないので、たいていは金で作製された電極を、例えば蒸着によって、切り取られた小板に付着させる。水晶ディスクの結晶配向および電極の配置に応じて、様々なタイプの体積振動を、AC電圧を印加することによって発生させることができる。振動のタイプは、水晶ディスクを切断する方法によってだけではなく、使用される振動子スイッチによっても影響を受ける。このため、低励起周波数(<200kHz)による縦方向と横方向の厚さ振動と、倍音振動のような高周波数(1〜300MHz)による厚さ剪断振動を目標とした刺激が可能になる。その高い励起周波数による、厚さ剪断振動(横方向剪断効果)(AT、BTセクション)は、質量計量に関して最も感度の高い体積振動である。水晶ディスクを2層の薄い金でコーティングした場合、AC電圧の印加によって振動するように励起させることができる。好ましく使用される水晶の基本周波数は、10MHz程度の大きさである。印加されるAC電圧は、水晶内に定常波を引き起こし、厚さ剪断振動の場合は、水晶内の平行な層が、さらに変形することなく互いに対してシフトする。結果的に得られる水晶板の波長は、水晶の質量および剪断モジュールに依存する。周波数と質量との関連については、1959年にSauerbreyにより、彼にちなんで名付けられた関係において記述されている。この関係によれば、非常に高い感度を持つミニチュアスケールとして水晶振動子を使用することが可能である。
このように水晶振動子は、電気共振回路内で圧電共振器を構成する。共振器の質量占有の変化によって、共振回路の共振周波数がシフトするが、これは電子的に評価することができるものである。このため、水晶マイクロバランスは、検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えている。空気サンプルからの揮発性検体の吸着の結果もたらされた、表面層における検出可能な質量増加は、登録されたセンサ信号に正比例しており、即ち共振回路の離調である。
次に本発明による方法は、空気サンプルからの揮発性検体の吸着が、層の表面だけではなくコーティング材料の全体積内で生ずるような厚さで、選択的感受性を有する表面層を付着させることを可能にする。層の厚さが大きいと、即ちコーティング材料の体積が大きいと、検体の吸着部位の数が劇的に増大する。したがって、特に本発明により好ましい水晶マイクロバランスなどの体積振動子は、層の厚さが数マイクロメートルである選択的表面材料を備えることができ、この厚さは、10MHzの範囲内の励起周波数に対して20kHzのコーティング質量に相当するものである。そのようなセンサを持つ従来の水晶振動子システムでは、吸着層内での検体の拡散を考慮に入れなければならないので、応答が劇的に悪くなる。さらに、感受性ある層材料は、優先的にまたはそれほど優先的ではなく占有され/解放される、吸着および脱離のための種々の活性エネルギーを持った吸着部位を、全く同一の検体に提供すると考えられる。これは、空気サンプル中の所与の検体濃度において、層厚の大きいセンサでの最大信号値が、非常にゆっくりと確立される理由である。しかし、本発明による方法は、可能な最大センサ信号が得られる前に、測定が既に始まっているので、最初に厚さの大きい層を使用し、次いで必要とされる測定時間を非常に短く保つことを可能にする。これは、本発明による方法および本発明による装置によって、非常に感度が高くかつ迅速な測定が同時に可能になる理由である。
質量感応センサは、同じ選択的コーティング材料であるが層の厚さが異なる材料でコーティングされた、少なくとも2つのセンサ領域を含むことが特に好ましい。より薄い層は、より短い応答時間を持つ。これは、その信号を、質量感応センサと検体とを接触させる手段を制御するための安全な態様から使用できることの理由であり、その結果、例えば、薄い層の迅速で強力な共振信号が、検体が非常に高い濃度で存在することを示している場合には、接触手段を短時間で切ることができる。したがって、検体濃度によって引き起こされた、質量感応センサシステムの過負荷および損傷は、効率的に防止される。これは特に、反応性非空気検体が、高濃度で存在するときに、例えば選択的感受性を有する表面層の受容体表面に不可逆的な損傷を引き起こす可能性のある場合に当てはまる。
さらに、センサの濃度測定範囲は、種々の厚さの表面層を持つセンサ領域を使用することによって、有利に増大させることができる。種々の層の厚さは、その検出すべき検体に対する検出感度が少なくとも10倍異なるように選択することが好ましい。
空気サンプル中の種々の揮発性検体を検出するために、全く同一のセンサを使用する場合、質量感応センサは、種々の検体に対して感受性を有する表面層を備えた複数のセンサ領域を有することが好ましい。
本発明による装置は、大気湿度を決定するために、少なくとも1個のセンサをさらに含むことが有利である。第1の実施形態によれば、大気湿度を決定するためのセンサは、追加の容量センサユニットとして設計される。第2の実施形態によれば、大気湿度を決定するためのセンサは、水に対して選択的感受性を有する表面層を備えた質量感応センサでもある。
本発明による装置の特に好ましい変形例によれば、表面層は、大環状分子、デンドリマー、および/またはカリックスアーレンを含む。
また本発明は、これまで述べてきた本発明による個々の特徴を、任意の組合せで含む、方法および装置にも関する。
次に本発明を、使用実施例および添付図面を参照しつつ、非常に詳細に例示する。
図1を参照すると、空気サンプル中の揮発性検体を検出するための、本発明による装置の好ましい実施形態であって、その全体が符号10で指定された実施形態が示されており、この図示されているケースは、MITCの検出のために用いられるものである。
最初に、例えばBasamid(登録商標)で処理した土地から得た土壌サンプル11を、定められた体積の土壌を提供するオーガーによって土壌から取り出し、耐水性フィルムバッグ12内に導入する。典型的な場合、0.01〜5kgの間、好ましくは0.1〜1kgの間の土壌サンプルを使用する。フィルムバッグ12を封止し、好ましくは安定なプラスチック材料または金属からなるサンプル容器13内に配置する。用途に応じて、サンプル容器の容積は0.1〜2リットルの間であり、好ましくは0.5〜1リットルの間である。サンプル容器は、広く密閉状態に封止可能な取外し可能な蓋14を備えており、この蓋は、接続部15、例えばフランジ開口または弁を含んでおり、そこには、本発明によるセンサデバイス16を、対応する接続ピース17を介して接続することができる。フィルムバッグ12の使用には、2つの重要な利点がある。まず、このバッグは、サンプル容器13の複雑な清浄化を不要とし、したがって、異なるサンプルを次々と迅速に分析することが可能である。フィルムバッグの使用の第2の態様は、水と、非常に水分が高くまたは確かに濡れている土壌サンプル11からの多量の水蒸気との分離である。この場合、フィルムは、水のフィルタとして働き、水を通さないと同時に、例えばMITCなどのより小さい揮発性有機分子を、サンプル容器内へと支障なく通過させる。適切なフィルムバッグは、例えば、膜厚が15〜25μmの範囲内にあるHDPE(高密度ポリエチレン)からなる。その都度検出される揮発性検体に応じ、気体状の検体がフィルム壁を経て多かれ少なかれ自由に確実に拡散することができるように、フィルムバッグのタイプおよび厚さを必然的に個々の場合に適合させなければならない。典型的な場合は5〜20分の調節または平衡段階の後、センサデバイス17を、接続部15、17を介してサンプル容器13の内部に接続する。この文脈において、平衡段階は、サンプル容器の気相18中またはフィルムバッグ12中のMITC濃度が、土壌サンプル11中の濃度と平衡状態にあることを意味する。
本発明によるセンサデバイス16の構成を、図2により詳細に示す。センサデバイス16は、測定チャンバ19を含み、その内部には、質量感応センサ20が配置されている。図示される実施例では、センサ20が、センサアレイの形をとる6つの異なるセンサ領域21を有する。MITC感応センサ領域は、水晶マイクロバランスとして設計され、カリックスアーレンのコーティングを備えている。センサ20は、測定チャンバ19の下流に配置されたポンプ22を介して、サンプル容器13の気相からの空気サンプルと接触させる。センサ20を周囲空気と接触させるため、ポンプ22の送出方向を逆にすることができる。さらに、センサデバイス16は、制御および評価ユニット23と、データを表示するためのディスプレイ24とを有する。図1からわかるように、センサデバイス16は、例えば外部記録媒体またはコンピュータにデータを転送するために、接続部25をさらに備えることができる。
測定は、ストップフローモードで実施することが有利である。この意味において、予定される第2の測定に向け、例えばサンプル容器の気体空間を、流入する新鮮な空気で過度に高く希釈しないように、非常に小さい容積の測定チャンバを使用することが特に有利である。一般に、これは数mlという非常に少量の気体サンプル、好ましくは0.1〜5ml、特に好ましくは約1mlという気体サンプルを除去するのに十分である。通常、測定チャンバの容積は、同様に1mlオーダーの大きさであることが有利であり、MITCを含む気体で繰り返しパージされる。MITCセンサ16をサンプル容器13に直接取着することにより、気体経路のデッドボリュームは小さくなり、無視することができる。気体サンプルは、デッドボリュームをさらに減少させるため、測定チャンバ20の下流に配置されたポンプ22を介してサンプル容器13から引き出される。短時間が経過した後、ポンプを停止させる。得られた気体サンプルの量は、ポンプを介して定められた気体流と、精密なプロセス制御によって定められ、サンプル容器の気相からの最大MITC濃度は、測定プロセス全体にわたる、測定チャンバ内でのセンサの平衡測定に、確実に利用可能である。
測定チャンバは、センサと一緒に、例えばサーモスタットで45℃に調節され、その結果、機器は、全ての気候において、また広範な外部条件において、標準化され有効にされた測定プログラムで操作することができるようになる。
MITCの検出のため、特に好ましく用いられるいカリックスアーレンコーティングは、湿度に対して感受性があるので、最初にセンサをパージするために周囲空気を使用することによって、次に分析がなされる空気サンプルとしても周囲空気を用いることをサンプル容器内でフィルムバッグを使用することにより確実にすることによって、湿度が測定に及ぼす影響を無くすことが有利である。したがって、パージガスおよび空気サンプルは、本質的に同じ大気湿度を有する。この方法は、熱帯地方では相対大気湿度が90%を超える可能性がある大気湿度が測定結果に及ぼす影響を、実質的に無くすことも可能にする。しかし、湿度センサの別の使用が有利である。一般に、水晶共振器技術を基にした質量感度湿度センサ、または容量システムとして動作し、また変化した大気湿度によって、測定された抵抗に変化を引き起こすセンサが適切である。そのような容量センサは、市販されている。湿度センサは、気体流中に直接配置することが有利である。適切な較正により、揮発性検体または特定のセンサ層に及ぼす影響を、決定することができる。このように、検体は、比較的高い測定精度で同定することができる。そのためMITCの場合、1〜100ppmの範囲を20%未満の標準偏差で容易に測定することができる。
図3は、本発明による測定方法の利点を示す、測定信号の典型的な曲線を示す。時間t=0で、質量感応センサを、分析がなされる空気サンプルに接触させる。時間t85で、測定信号Sは、その最大信号強度Smaxの85%に達した。この時点で、信号の値を決定する。次いで信号が、全測定時間T85の後にその当初の値に直ぐ戻るように、ポンプを逆転することによって周囲空気でセンサをパージする。比較すると、所与の検体濃度での最大信号強度を測定するための、対応する測定時間t100およびT100は、さらなる曲線で示される。本発明による方法は、測定時間の劇的な短縮をもたらすことがわかる。
質量感応センサのセンサ領域に適したコーティング材料は、例えばMITCなど、ある特定のゲスト物質を可逆的に吸着することが可能な全ての化合物である。コーティング材料は、水晶マイクロバランスが運動し振動するときであっても、材料が水晶上に残るように、固体であるべきである。これは、不揮発性であるべきであり、また化学的に安定で、その状態が所望の測定温度まで変化しないものであるべきである。
カリックスアーレンは、特に好ましいコーティング材料であることが証明された。カリックスアーレンという用語は、図4に示される最も単純な代表例、カリックス[4]アーレンのカップ形状(ギリシャ語:カリックス=カップまたは花瓶(vase))から得られる。一般名称は、カリックス[n]アーレンであり、但しn>3である。
カリックスアーレンは、メタシクロファンに属する。これは、フェノールおよびホルムアルデヒドを環化縮合にかけることによって合成することができ、多くの方法で官能化することができ、したがって所望のホスト−ゲスト関係になるよう調整される。フェノール環の数を変化させることによって、内部キャビティのサイズを変更することも可能である。
カリックスアーレンは、中性有機分子とイオンとの錯体を形成できる能力により、センサ層として極めて興味深いものである。さらに、これらは、分析化学、医学的診断、核廃棄物の処理における選択的配位子として、さらに酵素模倣体として使用される。
コーティング材料として適切な、典型的なカリックスアーレンを、以下の表1にまとめる。
Figure 2006524804
カリックスアーレンに化学的に関係しており、その構造が鎖状および環状の両方でよいポリマーフェノール/ホルムアルデヒド縮合体であるノボラックも、コーティング材料として適切である。
その他の適切なコーティング材料は、例えばラクタム大環状分子やエーテル大環状分子などの、大環状分子である。ラクタム大環状分子の合成における大きな利点は、カリックスアーレンの場合と同様に、広く様々な誘導体が利用可能なことである。ジアミン基と、二酸塩化物も、容易に置換することができる。この群の物質の別の利点は、多数の官能基が、広範な可能性あるホスト−ゲスト相互作用をもたらすことであり、これは、一群の物質として、良好なセンサ層を形成するための候補であることを意味する。エーテル大環状分子は、ラクタムアミド大環状分子のように、モジュラー設計の形に組み立てることもできる。存在するフェノールエーテル基、芳香族のp系、および環系の任意のその他の官能器は、広範なホスト−ゲスト相互作用を大きくする。
最後に、デンドリマーおよびポリフェニレンとして知られているものも、コーティング材料として適切である。デンドリマーは、高度に枝分かれしているが架橋はしていないモノマーを持つ、単分散性オリゴマーまたはポリマー化合物である。この結果、名称(ギリシャ語:「デンドロン」=木)の元になる樹状構造が得られる。3個のパラメータが、デンドリマーを特徴付ける。それらは、世代数、枝分かれ度、および結合タイプである。世代数は、中核に結合された鎖中のモノマー断片の数を示す。枝分かれ度は、1世代に関するモノマー1個あたりの枝分かれの数を示す。モノマー単位の無名数は、枝分かれ度を、世代数分だけ乗ずることによって得られる。結合タイプは、各世代が前の世代に結合する手法を示す。過剰に枝分かれしたポリフェニレンの種類は、デンドリマーに非常に類似している。これらは架橋していないが、デンドリマーとは対照的に、その設計が単分散性ではなく多分散性である。2個のパラメータ、即ち数平均分子量Mおよび重量平均分子量Mは、多分散性をM/M比として決定する。
センサコーティングとして適切な大環状分子およびデンドリマーは、本願の出願人のWO02/068953に、非常に詳細に記述されている。
ドロップコーティング、スピンコーティング、エアブラシ、またはエレクトロスプレイ法は、選択的感受性を有する好ましい材料で、水晶ディスクをコーティングするのに用いることができる。付着させる物質を、電気的に分極可能な適切な溶媒に溶解させる、エレクトロスプレイ法は、本明細書において特に好ましい。
土壌サンプルにおける、土壌殺菌剤Basamid(登録商標)からのMITCの、残留含量を決定するための、本発明による測定設備の構成の原理を示す図である。 本発明による装置の好ましい実施形態の、概略構成を示す図である。 従来の検出方法と比較した、本発明による検出方法における、センサ信号の時間曲線を示す図であり、最大センサ信号が評価されている図である。 典型的なカリックスアーレンの構造を示す図であり、センサ領域のコーティング材料として好ましいものを示す図である。

Claims (20)

  1. 空気サンプル中の揮発性検体を検出するための方法であって、
    検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えた、少なくとも1つのセンサ領域を有する質量感応センサを、分析がなされる空気サンンプルに接触させ、
    該表面層の質量変化を電気信号の形で検出し、該電気信号について評価し、センサ信号を、最大センサ信号がまだ得られない時点で評価する方法。
  2. 前記センサ信号を、最大センサ信号の50〜99%の間、好ましくは70〜90%の間、特に好ましくは約80〜85%の間が得られた時点で評価する、請求項1に記載の方法。
  3. 測定時から始まって、短い間隔で記録されたいくつかのセンサ信号値の平均をとる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記質量感応センサを、各測定の前および/または後にパージガスでパージする、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
  5. 前記質量感応センサを、周囲空気でパージする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記空気サンプルの湿分含量が、周囲空気の湿分含量に相当する、請求項5に記載の方法。
  7. 分析がなされるサンプル材料を、水分に対して不透過性でありかつ検出すべき検体に対して透過性である容器に封入し、
    該容器を、周囲空気を満たしたサンプル容器内に配置し、
    分析がなされるサンプル材料と該空気サンプルとの間で、揮発性検体の平衡濃度を確立させ、
    その後、該サンプル容器からの該空気サンプルを分析する、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記空気サンプルの湿分含量を決定する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 前記質量感応センサを、ストップフロー法で、分析がなされる空気サンプルに接触させる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 前記質量感応センサを、動作中、本質的に一定の温度で維持する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 土壌殺菌剤、特にMITC、臭化メチル、1,3−ジクロロプロペン、二硫化ジメチル、ヨードメタンを検出するための、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 検出すべき検体に対して選択的感受性を有する表面層を備えた、少なくとも1つのセンサ領域(21)を有する質量感応センサ(20)と、
    該質量感応センサを、分析がなされる空気サンプルに接触させる手段(22)と、
    該センサ領域の表面層の質量変化を決定するための検出手段であって、質量変化に依存するセンサ信号を提供する検出手段と、
    該検出手段および質量感応センサを前記接触させるための手段(22)を制御するための、制御手段(23)とを含み、
    該制御手段(23)によって、最大センサ信号の前の所定時点でセンサ信号に達するように、検出手段の制御を検出することを含む、
    空気サンプル中の揮発性検体を検出するための、特に請求項1から11のいずれかに記載の方法を実施するための装置。
  13. 所定時点で検出された前記センサ信号が、最大センサ信号の50%〜99%の間、好ましくは70%〜90%の間、特に好ましくは約80%〜85%の間に達する、請求項12に記載の装置。
  14. 前記質量感度センサ(20)のセンサ領域(21)が、水晶マイクロバランスを含み、前記検出手段が、内部に水晶マイクロバランスを配置した電気共振回路を含む、請求項12または13に記載の装置。
  15. 前記質量感度センサ(20)が、同じ材料であるが厚さが異なる材料でコーティングされた、少なくとも2つのセンサ領域(21)を含む、請求項12から14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記質量感度センサ(20)が、種々の検体に対して選択性を有する層を備えたセンサ領域(21)を示す、請求項12から15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記空気サンプルの湿度を決定する湿度センサを、追加として備える、請求項12から16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記湿度センサが、別個の容量センサユニットである、請求項17に記載の装置。
  19. 前記選択的表面層が、大環状分子、デンドリマー、カリックスアーレン、およびノボラックからなる群から選択される材料を含む、請求項12から18のいずれかに記載の装置。
  20. 前記装置が可搬式センサデバイス(16)として設計される、請求項12から19のいずれかに記載の装置。
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