前述の米国特許第6,417,778号明細書はフロアディスプレイにより情報を電子的に伝送するシステムを開示している。特にフロアディスプレイは例えば液晶ディスプレイを与える変更可能な電子ディスプレイ表面を備えている。このディスプレイはコンピュータに接続され、コンピュータにより生成されるイメージがディスプレイ上に表示されることができる。したがって、ディスプレイ上で表示されるイメージは異なるコンピュータイメージを生成し、そのコンピュータイメージをディスプレイ上に表示することによって変更されることができる。ディスプレイはその凹部内に含まれるようなフロアカバーのベース部分に関連されるか、或いはフロアカバーの挿入部の上方向に面する底部表面上に含まれることができる。その代わりに、ディスプレイはベース部分または挿入部分のいずれかと一体化して形成されることもできる。変更可能なディスプレイは任意の種々の方法でディスプレイ上に表示されることができる複数の異なるグラフィックを使用することができる。例えば、グラフィックはディスプレイ上のほぼ固定した位置に表示されるか、またはディスプレイを横切ってスクロールすることができ、それら両方の方法により個別的または組合わせて多数のグラフィックを表示することができる。
フロアカバー上に表示されるグラフィックを変更する別の代りの手段は、グラフィックを生成およびしたがって変更するために光放射ポリマーの使用を含んでいる。光放射ポリマーはフロアカバーに設けられるか、それに取付けられるか、織込まれることができる。光放射ポリマーは例えばベース部分または挿入部、或いはフロアカバーの異なる実施形態の任意の他の部分等、フロアカバーの任意の部分で利用されることができる。光放射ポリマーは知られており、米国特許第5,945,502号、第5,869,350号、第5,571,626号明細書に記載されており、これらは全体的に本出願で参考文献とされる。
ディスプレイの別の選択肢は電子インクまたは電気ペーパーの使用である。電気ペーパーはゼロックス社から入手可能であり、これは米国特許第5,723,204号、第5,604,027号、第4,126,854号、第4,143,103号明細書に記載されており、それらは全て本出願で参考文献とされる。電気ペーパーは画素を生成するためにGyriconと呼ばれる数千の小さい帯電されたビーズを使用し、それぞれほぼ人間の毛髪の幅である。2階調のビーズが紙の表面を形成する液体で充填されたプラスティックシート内に埋設される。半分が黒色で、半分が白色の各ビーズは電界に応答して旋回する。ビーズの黒色側が上であるか、または白色側が上であるかによってイメージが決定される。イメージをリフレッシュする必要がなく、スクリーンはバックライトではないため、電気ペーパーは通常の電子ディスプレイによって使用されるパワーの何分の1かの小さいパワーしか使用しない。電磁針およびプリンタ状の装置がイメージを紙上に生成するために使用されることができる。
電子インクはE Ink社(45 Spinelli Pl.、ケンブリッジ、MA 02138)から入手可能である。電子インクはマイクロカプセル化されたマイクロ機械化ディスプレイシステムを使用する。小さいマイクロカプセルは画素を生成するためにプラスティックの2枚のシート間に捕捉されている。その代わりにカプセルは表面上にスプレーされてもよい。その結果フレキシブルなディスプレイ材料が得られる。小さいカプセルは透明で暗色のインクと白色の塗料チップの混合物を含んでいる。電気放電がカプセルを通過される。静電荷にしたがって、塗料チップは各カプセルの上部で浮遊するかまたは下部に位置する。塗料チップが上部で浮遊するとき、表面は白色に見える。これらが下部に位置し、したがってインクの下にあるとき、表面は黒色に見える。2つの状態、即ち黒色または白色はそれぞれ安定している。シート表面に置かれた透明な電磁グリッドはイメージの形状を制御する。ディスプレイは例えばモトローラページングシステムを利用することによって、例えばコンピュータおよびしたがってワールドワイドウェブに無線で接続されることができる。全てのディスプレイ上のテキストは多数のディスプレイが使用されるならば、ウェブページを通して単一のエディタにより直ちに変更されることができる。
本発明の実施形態によれば、前述の付加的または代わりの技術はフロアディスプレイシステムを構成するために使用されることができる。ここで使用される“フロア”は床、地面、またはコンクリート、アスファルト、カーペット、木材、リノリウム、タイル、ゴム、ビニール等を含んだ任意の表面を意味している。本発明の実施形態にしたがったフロアディスプレイシステム100が図1に示されている。フロアディスプレイシステム100はフロアカバー102に関連する電子ディスプレイ装置101を含んでいる。特に、ディスプレイ装置101はフロアカバー102に少なくとも部分的に接続され、支持され、その内部に受入れられ、またはその他の方法でそれに関連されている。フロアカバー102および関連する電子ディスプレイ装置101は多くの構造形態を取り、種々のタイプの材料から構成されることが可能であり、ここで示されている特定の形態に限定されない。実施形態では、フロアカバー102および電子ディスプレイ装置101は歩行者の往来が多いか、(車輪付きショッピングカートのような)その他の往来のある場所で使用されるように設計されている。したがってフロアカバーと電子ディスプレイ装置は、フロアカバーおよびディスプレイ装置に対する悪影響が無視できる程度で、これらが反復的に、足で踏まれ、歩行され、または車輪付きショッピングカート、或いは他の回転または滑動する物体がその上を横切るのに対して十分に、頑丈で耐久性があるものである。電子ディスプレイ装置は例えば、電子ディスプレイ装置がそこを通して観察されることを可能にするために透明または半透明であり、引っかき、ひび、傷、破れ、または環境的な汚れにより生じる損傷のような歩行または他の歩行に関連する損傷から電子ディスプレイ装置を保護する頑丈な保護カバーを有しているとよい。フロアカバー102はフロアに固定されてもよく、或いはこれが異なる場所へ容易に移動できるように可搬性であってもよい。
フロアカバー102は(前述したように、ディスプレイ装置101の保護カバーの表面であってもよい)上部表面200から離れて下方向に向けて傾斜した複数の表面131、132、133、134を備えており、それによってフロアカバーの周辺部全体はフロアカバーに接近する人に対して傾斜した表面を与える。このような構造は例えばフロアカバーが商業施設の通路に置かれる場合に、フロアカバー上を歩行する人によるまたは車輪付きショッピングカードによるフロアカバーの横断を容易にする。
フロアカバー102に関連する電子ディスプレイ装置101はグラフィックイメージと文字数字データを静止(移動または変化しない)または動的(例えばスクロールまたはその他の移動あるいは変化)フォーマットで電子的に表示するように構成されることができる。特に電子ディスプレイ装置101は配線または無線手段により制御装置103に結合され、ユーザにより選択された任意の内容を表示するように制御装置103によって変更可能である。例えば、図1に示されているように、電子ディスプレイ装置101はビデオグラフィックアダプタカード105のようなディスプレイ駆動回路により制御装置103に結合されることができる。制御装置103は任意の種類の電子論理回路、例えばソフトウェアにより構成可能な汎用マイクロプロセッサ、またはASIC(用途特定集積回路)を含むことができる。電子ディスプレイ装置の駆動回路105は制御装置103と一体化されるか、ASIC中に組込まれることができる。制御装置はまたプロセッサおよびメモリと、ボードに組込まれた1以上のディスプレイ駆動回路と、外界と通信するため或いはデータをメモリにロードするための無線コンポーネントとを有する単一のボードのコンピュータの形態であってもよい。
制御装置は記憶媒体104に結合されることが可能であり、それはRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読取専用メモリ)、フラッシュメモリまたはその他の不揮発性固体電子記憶装置、EEPROM(電子的に消去可能でプログラム可能な読取専用メモリ)または磁気および/または光学的ディスク記憶装置を含むデジタルデータを記憶するのに適切な任意の形態の媒体であってもよい。記憶媒体104は例えば制御装置103による実行のための制御ソフトウェア、制御ソフトウェアの制御下において電子ディスプレイ101で表示するための選択されたビデオ内容を記憶することができる。ディスプレイモニタおよびキーボードを有するパーソナルコンピュータのようなユーザインターフェース(図示せず)は、特定の制御プログラムのような特定のユーザ入力により制御装置の構成が特定のディスプレイおよび/またはオーディオ出力を発生することを可能にするために制御装置に結合されることができる。オーディオ装置111はさらに音響カード110を介して制御装置103に結合されることができる。オーディオ装置111は記憶媒体104中に記憶されている選択されたオーディオ内容を制御装置103の制御下で出力する。フロアディスプレイシステム100のコンポーネントは電源114により給電されることができる。フロアディスプレイシステムはさらに、その種々の対話応用を提供するために感知装置113を具備してもよい。感知装置113は制御装置113に結合され、それに信号を提供する。感知装置と制御装置の接続は配線または無線でよい。
データは例えば共通のシステムバスに結合されているデータポート106を使用して記憶媒体104に記憶されることができる。そのバスは単なる例示として示せばUSB(ユニバーサルシリアルバス)であってもよい。フロアディスプレイシステムはさらに例えば無線WAN/LANカードを使用して構成される無線ポート107を備えていてもよい。この無線ポート107を介して、フロアディスプレイシステム100はネットワーク125と結合されてそれと通信することができる。ネットワークはインターネットのような広域網(WAN)または例えば他のフロアディスプレイシステムを含んでいる構内網(LAN)を含んでいる任意の種類のネットワークでよい。ネットワーク125を介して、フロアディスプレイシステム100は例えば無線通信装置112によりネットワークのサーバコンピュータ108へ結合されることができる。サーバコンピュータ108はデータベース109に結合されることができる。データベース109はフロアディスプレイシステム100の動作に関する情報を記憶することができる。例えばデータベースはビデオおよびオーディオ内容またはフロアディスプレイシステムの記憶媒体104にダウンロード可能な制御ソフトウェアを含むことができる。したがって、フロアディスプレイシステム100は遠隔制御可能である。しかしながら、フロアディスプレイシステム100はネットワーク化される必要はなく、例えばデータポート106により局部的に内容および制御ソフトウェアをダウンロードすることによって局部的に制御されることができる。また、無線通信方法およびシステムが図1に示されているが、有線システムも使用されることができ、また無線システムと有線システムとが組合わされることもできる。
本発明の実施形態で使用されることのできる表示技術は、前述の技術に加えて、液晶ディスプレイ装置(LCD)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、プラズマ表示パネル(PDP)、印刷可能な電界エミッタを含んでいる電界放射ディスプレイ装置(FED)、強誘電体ディスプレイ装置、高分子発光ダイオード(PLED)、光放射ポリマー(LEP)、電子ペーパー、光放射セラミックまたはその他の光放射無機物材料を含んでいる。本発明の実施形態で使用されることのできるその他の表示技術には光ファイバ技術が含まれており、ここでは遠隔イメージは電子的に形成され、光誘導ソースを使用してファイバアレイまたは束へ送信される。遠隔イメージの光源はフロアカバーの内部であっても、または外部であってもよい。他の考慮された表示技術にはホログラフ表示が含まれている。この技術では、白色光またはレーザホログラムが内部または外部でフロアカバー102に対して発生され、鋭角でディスプレイ101を観察する人に対して可視にするために、レンズ、恐らくはフレネルレンズにより焦点を集束させてもよい。
前述したように、電子ディスプレイ装置101は少なくとも文字数字データおよびグラフィックイメージを表示することができる。その内容は選択されたビデオ内容にしたがって、静止状態または運動状態のいずれかまたは静的および動的の両者で、文字数字データ単独、グラフィックイメージ(例えば画像)を単独、または2つの組合せで含んでいる。文字数字データおよびイメージの運動は例えばスクロールされてもよい。文字数字データおよびグラフィックイメージは黒色および白色、或いはフルカラーである。さらに、ディスプレイ装置101は2以上の異なるディスプレイを含んでいてもよく、即ちディスプレイ装置の表示領域は内容に関して区画されることもできる。例えば表示領域は2以上の異なる“ウィンドウ”を含み、それぞれ異なる内容を表示することができる。このようなディスプレイの区画は例えば“分割スクリーン”TVで知られており、マイクロソフト社による多くの場所で使用されている“ウインドウズ(R)”ソフトウェアを含んでいる種々のグラフィックソフトウェアアプリケーションの広く普及した使用を通じてよく知られている。
種々のデジタルビデオファイルフォーマットはMPEG(動画エキスパートグループ)、DVD(デジタルバーサタイルディスク)またはデジタルビデオディスク、フラッシュを含み、電子ディスプレイ装置101にイメージを生成するために使用されることができる。さらに、例えばネットワークテレビジョンで使用される通常のビデオ内容は本発明の実施形態にしたがって、電子ディスプレイ装置101上に表示するためにデジタルビデオ内容に変換されることができる。1つのこのような変換プロセスは、テープから通常のNTSC(ナショナルテレビジョンシステム委員会)ビデオを取り、ビデオ捕捉カードによりコンピュータ上にそれを捕捉する処理を含んでいる。このタイプのカードの1例はTarga 2000 RTXボードである。捕捉されると、ビデオはデジタル装置により再生されることのできるフォーマットを有するファイルに圧縮される。そのファイルは例えば例示としてMPEG1、MPEG2、MPEG3またはMPEG4フォーマットで保存される。
実施形態にしたがって、フロアディスプレイシステム100のコンポーネントは前述したようにフロアカバー102に対して完全に内部に、フロアカバー102に対して完全に外部に収納されることができ、または幾つかのコンポーネントがフロアカバー102の内部に配置され、他のものは外部にされることもできる。
図2は本発明の可能な実施形態にしたがったフロアディスプレイシステム100の分解図である。ベースコンポーネント210は電子インバータ221、222、223および図2では見えない第4のインバータと、関連する電源ケーブル226を具備する配線されたアセンブリ220を受入れて支持するように構成されることができる。4個の電子インバータは例えば4個のパネルの電子ディスプレイ装置240のそれぞれ4個のLCDディスプレイのバックライトを駆動するための電力を供給するために使用される。構造230は配線アセンブリ220上に配置され、その構造230はプラスティックまたは他の材料から形成されることができ、傾斜した表面131、132、133、134とディスプレイ装置240の支持を行っている。カーペットまたはゴムなどのような表面材料250のセクションは傾斜した表面131、132、133、134を形成するために構造230上に配置されてもよい。支持リブ270を含む強化ガラスのプレート260およびさらに構造230により支持される透明部材はディスプレイ装置240の保護カバー1200として使用されることができる。フロアディスプレイシステムのコンポーネントは例えば接着剤、エポキシまたは機械的な固定具により共に保持されることができる。制御装置103(図1参照)のような制御装置(図示せず)はフロアカバー102のボーダー内または図2に示されているコンポーネント間に保持されるように十分小さく、または薄く構成されることができる。
本発明の実施形態は図2に示されているシステムのコンポーネントまたは形態に限定されないことが理解されるべきである。例えば透明部材260は支持リブを含む必要はなく、ディスプレイ装置240が4個のパネルを含む必要もなく、それより多くのまたは少数のパネルであることが可能である。
本発明の実施形態によれば、複数の感知装置280はフロアディスプレイシステム100に含まれることができる。例えば、複数の感知装置が透明部材260の下に整列されることができる。さらにまたは代りに、複数の感知装置は透明部材260の上方または内部或いはそのすぐ上に配置されることができる。図3は感知装置280の平面図を示している。感知装置は単なる例示であるが、N個の行とM個の列を有するアレイに整列されることができる。実施形態では、アレイはN=Mの正方形のアレイであってもよい。
各感知装置はディスプレイ装置240上の特定の位置に関連される。例えば、各感知装置は(3,2)のような座標対により識別されることができ、感知装置が第3の行の第2の列にあることを識別する。各座標対はさらにディスプレイ装置240のディスプレイ領域上の1つの位置に対応する。感知装置により発生される信号に基づいて、ディスプレイ装置の対応する表示領域に所望の内容を表示させる。例えば、感知装置からの信号に基づいて、先の内容が変更されるかおよび/または新しい内容が生成されることができる。特に感知装置280は制御装置103に結合されることができる。感知装置から受信された信号に基づいて、制御装置は信号を受信した感知装置に対応して、ディスプレイ装置の表示領域上の1つまたは複数の位置で所望の内容を表示させる論理を実行する。
感知装置は特に、ディスプレイ装置上、その近くまたはそれより上方の対象物の存在を感知することができる。したがって、感知装置280は単なる例示であるが光に応答する装置を含むことができる。これらは任意のまたは全ての光検出器、フォトダイオード、フォトトランジスタを含んでいる。このような装置は周囲光の量の変化に応答し、周囲光の量の減少または増加に応答して対応する出力信号を発生するように構成されることができる。これらの信号は前述したように制御装置に入力される。したがって、フロアディスプレイシステム100は、踏込みまたは歩行に応答して、特定位置に対応する感知装置に信号を発生させることによって、人がフロアディスプレイシステムを踏みまたは歩行することに応答して、特定の位置で内容を発生するように構成されることができる。特に、踏込みまたは歩行は感知装置に入る光を遮断するので、感知装置は光の減少を登録し、対応する信号を制御装置に対して発生させる。その信号に基づいて、制御装置は信号を発生する感知装置に対応する位置に所望の内容を生成させることができる。内容は例えば人の足の動きを追跡するリップルのような目を引くイメージであってもよい。しかしながら、感知装置により追跡される対象物は足に限定されない。例えば、ボールのような物体がフロアディスプレイシステムを横切って転がり、それに応答して生成される一連のイメージはボールの進路を示すようにすることもできる。
圧力感知装置または温度感知装置は前述したように光応答装置を含む動作に類似した動作を使用してフロアディスプレイシステム上の対象物を検出および追跡するためにも使用されることができる。圧力感知装置、温度感知装置および光応答装置はそれぞれ単独でまたは1以上の他のタイプの感知装置と組合わせて使用されることができる。感知装置は透明部材の下に配置されてもよいが、そうすることを必要とするわけではない。これらは透明部材の上部表面上に存在するか透明部材内に埋設されることができる。例えば感知装置アレイは保護されるが、光および/または圧力および/または温度の変化を感知できるような方法で、透明部材はそこに感知装置アレイを受けるように機械加工または製造されることができる。
実施形態では、光応答装置は周囲光から光エネルギを受け、受けた光エネルギ量の変化を登録する受動装置である。光エネルギのベースラインレベルは複数の感知装置により受けられた光エネルギの平均に基づいて決定され、全ての複数の感知装置はこのベースラインレベルに基づいて較正されることができる。他方で、個々の感知装置は異なるそれぞれのベースライン光エネルギレベルに基づいて較正されることができる。感知装置は光エネルギのベースラインレベルに変化が存在したときに較正され、例えば対象物が入射光エネルギを遮断することによって、これらは制御装置により受信される信号を出力する。応答して、制御装置は所望の内容を表示させることができる。感知装置からのスプリアス信号を阻止するために、感知装置は大部分の入射光エネルギが所望の方向から受けられることを確実にするために凹部に配置される。別の実施形態では、感知装置は光またはその他の放射線のような電磁エネルギを放出し、放出された光エネルギが反射されるか遮断されるかに基づいて信号を発生する能動的な感知装置であってもよい。実施形態には受動および能動の両者の感知装置を含むことができる。
感知装置は任意の所望な方法で配置されることができ、規則的なパターンを形成する必要はない。例えば感知装置は所望の解像度を得るために間隔を隔てられることができる。フロアディスプレイシステム上またはその付近の比較的小さい対象物を検出するためには、感知装置は比較的微細な解像度をもたらすように比較的共に近接し、比較的多数である。他方で、比較的大きい対象物を検出するためには、感知装置は比較的粗い解像度をもたらすように比較的離れており、比較的少数である。所定のフロアディスプレイシステムでは、比較的微細な解像度と比較的粗い解像度を混合した感知装置の配置が存在する。図4は図3のアレイよりも微細な解像度を有する感知装置のアレイの1例を示している。実施形態では、感知装置はフロアディスプレイシステムのエッジ上またはその付近で比較的微細な解像度を有するように配置されることができる。このような配置は人の靴がフロアディスプレイシステムのエッジに接近するときに開始し、エッジ近くの靴の形状にしたがった水溜りの波紋の表示のような目を引く効果を出すのに効果的である。
図1を参照して注目されるように、フロアディスプレイシステム100はオーディオ装置111を含むことができる。図5は本発明の1実施形態を示しており、ここではオーディオ装置111は支持体530によりフロアディスプレイシステムの上方またはそうでなければその付近に懸架されている。オーディオ装置111は高声器520および受信機525を含むことができる。オーディオ装置は配線接続510によりフロアディスプレイシステム100の制御装置103に結合されることができる。オーディオ装置は配線接続により制御装置から受信された信号を増幅するための増幅器(図示せず)を含むことができる。オーディオ装置は前述したようにフロアディスプレイシステムの感知装置により発生された信号に応答して、制御装置の制御下でオーディオ出力を発生するように構成されることができる。実施形態によれば、高声器520はSoundtube(商標名)社により製造されるDual-Parabolic(商標名)高声器のような指向性高声器であってもよい。このような指向性の高声器の使用により音は所望の領域に限定されることができる。制御装置103は反射音の影響を最小にするために高声器の出力の音量および周波数範囲を制御できる。図6に示されているように、実施形態では制御装置103はフロアディスプレイシステムの送信機605からの送信により無線でオーディオ装置111へ結合されることができる。送信機605は例えばフロアカバー102の表面の下に配置されることができる。オーディオ装置の増幅器は送信機から受信された信号を増幅できる。
オーディオ装置はフロアディスプレイシステムの表示に対応しているオーディオ出力を生成するように構成されることができる。1例が図7A−7Cに示されている。図7Aでは、犬のイメージ710がフロアディスプレイシステムに表示されている。犬のイメージ上を人の足730が踏むか通過するのに応答して、オーディオ装置は例えば吠え声を発生する。吠え声と組合わせて、犬のイメージは図7Cに示されているようにフロアディスプレイシステムのディスプレイ上の別の位置へ動くように見えるようにされる。広告メッセージのような関連するオーディオ出力750はさらに図7Cで示されているようにオーディオ装置により発せられることができる。例えば吠え声と共に、店内のドッグフードの位置は“ALPO−通路11です”のようにアナウンスされることができる。
図8は感知装置280のアレイを備えているフロアディスプレイシステムの1実施形態を示しており、ここでは透明部材は支持リブを有していない。
本発明のさらに別の実施形態では、フロアディスプレイシステム100は実質的に垂直または傾斜しているディスプレイを具備している。1例が図9に示されている。図9では実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910がフロアディスプレイシステム100に含まれている。例えば実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910は配線接続911または無線(図示せず)によりフロアディスプレイシステムの制御装置に結合されている電子装置であってもよい。実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910はここで説明した表示技術またはその他の適切な技術を含むことができる。実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910は例えば遠距離からイメージを表面上に投影する投影装置であってもよい。
制御装置の制御下で、実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910はフロアディスプレイシステム100のフロアカバー102に関連されている電子ディスプレイ装置240上に表示される内容に関係する内容を生成させられる。図9の例では、人の足730がフロアディスプレイシステムのフロアカバー102を踏むか通過するのに応答して、制御装置はフロアカバー102に関連するディスプレイ装置240に広告メッセージ920(“Coke(商標名)”)を対応する位置で発生させ、実質的に垂直または傾斜しているディスプレイ装置910に関連する広告メッセージ921(“The Real Thing”(商標名))と店内位置および広告商品の価格(“通路12--$3.99”)の表示を発生させる。オーディオ装置111は関連するオーディオメッセージ930(“It‘s the real thing”(商標名))を発生させられる。
[商品識別/位置決定特性]
本発明の実施形態によるフロアディスプレイシステムの応用では、フロアディスプレイシステムで宣伝されている商品は店内で多数の同様の商品の中に位置されており、宣伝されている商品を見つけるのを困難にしている。その1例が図10に示されている。図10では、フロアディスプレイシステム100は棚1002の行の前方に配置されている。棚は種々の異なるブランドのヘアケア商品を陳列している。フロアディスプレイシステム100は棚上の1つの特定のブランドのヘアケア商品を宣伝する広告メッセージ1001を表示している。棚は多フィートに延在しており類似のヘアケア商品のアレイを陳列しているので、宣伝されている特定の商品は見つけるのが困難である。
したがって、本発明のさらに別の実施形態では、フロアディスプレイシステム100は商品の識別/位置決定特性を備えている。この特性は消費者がフロアディスプレイシステムで宣伝されている商品の位置を迅速に突き止めることを可能にするために非常に役立つ。図10を参照すると、商品識別/位置決定特性はフロアディスプレイシステムで宣伝されている商品の近くに配置されている通報装置1003(実寸大ではなく示されている)を具備している。フロアディスプレイシステムの制御装置103(図1参照)は通報装置1003と通信できる。制御装置の制御下で、特定の商品がフロアディスプレイシステムで宣伝されているとき、通報装置は信号を発生させる。その信号は可視、可聴または嗅覚、または任意のこれらの組合せである。例えば特定の商品が宣伝されているとき、通報装置は光を明滅または発光させるか、音を発生させるか、芳香を放たれるか、これらの任意の組合せを行うようにされることができる。このような信号により消費者は宣伝されている商品を容易に、かつ迅速に突き止めることができる。
本発明の実施形態による商品識別/位置決定のための通報装置1003はさらに図11に示されている。通報装置1003は光源1101、音響源1102、芳香源1103を備えている。しかしながら通報装置1003はこれらを全て含む必要はなく、光源だけ、音響源だけ2、芳香源だけを含むことができる。或いは通報装置は光源、音響源、芳香源の任意の所望の組合せを含むことができる。光源、音源または芳香源のいずれか、或いはその組合せはハウジング1100と関連されてもよい。ハウジング1100は通報装置1003が自立型であるように設計されることができる。付加的にまたは代りに、ハウジングはそれに関連する固定装置1104を有することができる。固定装置1104はハウジングの一部またはハウジングに取付けられている独立した部分であってよい。固定装置104は例えばフック、スナップ、接着剤、磁石、Velco(商標名)のようなフックおよびループ構造、または任意の他の適切な固定構造を含むことができる。通報装置1003はさらにバッテリのような独立した電源1105を含むことができるが、フロアディスプレイシステムまたは他の電源から電力を受けることもできる。
通報装置1003は配線接続1107または無線接続1108によりフロアディスプレイシステム100に結合され、配線接続1107または無線接続1108により制御装置から制御信号を受信することができる。無線信号を受信するために、通報装置はトランシーバ1106を含むことができる。通報装置はさらにマイクロプロセッサのようなその固有の論理装置1109を含むことができ、これは制御装置103の制御とは独立してプロセスを実行するようにプログラムされることができる。例えば制御装置103が開始信号を通報装置1003へ単に送信して、論理装置1109の制御下で、発光、音または芳香の放出或いは任意のこれらの組合せの幾つかのシーケンスを開始させることができる。
通報装置1003は商品識別/位置決定に使用されることができる。例えば通報装置は宣伝されている商品に近い棚上に、自立型でまたは固定装置1104により棚または他のサポートに取付けられて配置されることができる。フロアディスプレイシステムが特定の商品を宣伝するための特定の表示を発生しているとき、これは対応する信号を通報装置1003へ送信する。それに応答して通報装置は連続的な光または光の明滅または発光のシーケンスのような可視ディスプレイを発生し、トーンまたはブザー音或いは商品のコマーシャル音のような音を発し、芳香を放ち、または任意のこれらの組合せを発生できる。
フロアディスプレイシステムは前述したように透明部材240の中、その上、またはその下に配置されたセンサ280のアレイにより発生される信号に基づいて特定の商品の宣伝をする特定の表示を発生させることができる。付加的にまたは代りに、フロアディスプレイシステムはフロアディスプレイシステムに実際に人が踏み入るか歩行することの検出ではなく、単に人の接近の検出に基づいて、特定の商品の宣伝をする特定の表示を発生させることもできる。このような検出は感知装置113(図1参照)により行われることができる。感知装置113は複数の可変形態を取り、それぞれフロアシステムに接近している人の存在を示す現象または活動の検出を可能にし、それに応答してフロアディスプレイシステムに何等かの対応する動作を行わせる。対応する動作は特定の商品を宣伝する表示を発生することであり、その結果として前述したように通報装置1003を付勢する。1つのこのような実施形態では、感知装置113は音響感知装置である。音響感知装置の例には無指向性および指向性マイクロホンが含まれている。音響感知装置113はフロアカバー102(図1参照)内に位置されているか、またはフロアカバーからいくらか離れて位置されることができる。音響感知装置は人がフロアディスプレイシステムに接近するときにその人を検出し、フロアディスプレイシステムにより対応する応答を発生させるように構成されることができる。
さらに別の実施形態では、感知装置113は運動検出装置であってもよい。運動検出装置の例には前述したように光、温度または圧力変化を検出する装置、およびエネルギ(例えば光、マイクロ波または音)を環境に注入することにより運動を検出し、その後エネルギ中の変化を検出する装置を含んでいる。運動検出装置113はフロアカバー102内に位置されるか、例えばフロアカバー近くの天井または壁中のように、フロアカバーから幾らか離れて位置されることができる。運動検出装置は人がフロアディスプレイシステムに接近するときにその人を検出し、対応する応答を発生させるように構成されることができる。
本発明の実施形態によるフロアディスプレイシステムはまた物理的環境内の事象に基づいて、人の存在または運動を検出することができる。例えばフロアディスプレイシステムは配線または無線接続により入口のドアまたは商業施設またはその他の建物の他のドアに結合されることができる。この接続によって、フロアディスプレイシステムはドアの開きを検出でき、それに応答してディスプレイを付勢する。
実施形態では、フロアディスプレイシステムは例えば商業施設の“レースウェイ”に配置されることができる。レースウェイは複数の通路の行き止まりの共通の領域である(例えば食品雑貨店の通常のレイアウトでは、レースウェイは会計カウンタと通路の行き止りとの間である)。1または複数の通報装置は通路の奥に配置され、フロアディスプレイシステムで宣伝されている商品の位置を示すためにレースウェイから可視である。
本発明の幾つかの実施形態を特にここで示し、説明した。しかしながら、前述の教示により、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲を逸脱せずに本発明の変更および変形がカバーされることが認識されるであろう。